2022年度 早稲田佐賀中学校 新思考入試【総合Ⅰ】問題分析|難易度・出題傾向・おすすめ対策

中学受験

2022年度早稲田佐賀中学校 新思考入試・総合Ⅰは、試験時間50分・100点満点で実施されました。通常の算数入試とは異なり、計算力だけでなく、説明力・資料読解力・条件整理力・グラフを読み取る力を総合的に問う内容となっています。

全体の難易度は標準〜やや難です。計算そのものが極端に難しいわけではありませんが、問題文が長く、会話文・表・グラフ・図を読み取って考える設問が多いため、落ち着いて情報を整理できるかどうかが得点を大きく左右します。

2022年度 早稲田佐賀中・新思考入試 総合Ⅰの総評|思考力と説明力を問う入試

この年度の総合Ⅰは、いわゆる「典型問題を覚えて解く」タイプではなく、与えられた資料や条件をもとに、その場で考える力を重視した構成です。

  • 大問1は、図形の理由説明・面積・代表値を扱う複合問題
  • 大問2は、切り捨て記号、カード、てこ、正誤表の論理処理
  • 大問3は、得点分布と平均を利用した資料分析
  • 大問4は、歩行者と自転車の動きをグラフから読み取る速さの問題

特に重要なのは、答えだけでなく、なぜそうなるのかを説明する力です。新思考入試という名称の通り、知識の量よりも、知識を使って考え、筋道立てて表現できるかが見られています。

出題形式・試験時間・大問構成

  • 試験時間:50分
  • 満点:100点
  • 大問数:4題
大問主な分野内容難易度
1図形・資料の活用三角形の外角、正方形と扇形の面積、代表値標準
2論理・物理的思考切り捨て記号、カードの組合せ、てこ、正誤表標準〜やや難
3資料分析・平均得点分布、評価、平均点、人数の条件整理やや難
4速さ・グラフ歩行者と自転車、速度変化、時間と距離のグラフやや難

大問別の分析と解く順番の提案

大問1|図形・面積・代表値を通して「説明力」を見る問題

大問1は、三角形の外角、正方形と扇形を組み合わせた面積、代表値を扱う問題でした。計算自体は標準的ですが、なぜその方法で求められるのかを説明する力が問われています。

特に、正方形と扇形の問題では「正方形の面積に0.57をかけると求められる理由」を説明させています。これは、単に公式を知っているかではなく、公式の意味を理解しているかを確認する設問です。

また、代表値の問題では、平均値・中央値・最頻値・最大値を場面に応じて使い分ける必要があります。ここでは、外れ値があるデータでは平均値が実態を表しにくいという考え方を理解しておくことが重要です。

大問2|てこ・カード・正誤表など、論理処理の総合問題

大問2は、切り捨て記号の計算、カードの組合せ、てこのつり合い、正誤表の推理という構成でした。分野はバラバラに見えますが、共通しているのはルールを読み取り、条件を整理する力です。

てこの問題では、左右のモーメントを比較して支点の位置を判断する必要があります。単なる知識問題ではなく、どこを支点にするとつり合うのかを試行しながら考える力が問われます。

正誤表の問題では、4人の解答と得点から正解パターンを推理します。条件をそのまま眺めるだけでは難しく、解答の一致・不一致に注目して論理的に絞り込むことがポイントです。

大問3|得点分布と平均を使った資料分析

大問3は、テストの得点分布と評価をもとに、人数や平均点を求める問題です。この大問は、2022年度総合Ⅰの中でも特に資料分析力が問われる問題でした。

平均点の条件、評価A・B・Cの人数、合格者の平均点など、複数の情報を組み合わせて考える必要があります。途中で面積図の考え方も使われており、平均を「全体量」として見る力があるかどうかが差になります。

最後の得点が7点の生徒数を求める問題では、人数の差が最大でも5人という条件も使います。ここは、条件を漏れなく使えるかどうかで差がつきやすい設問です。

大問4|速さとグラフを組み合わせた総合問題

大問4は、歩行者と自転車の動きを題材にした速さの問題です。単純な旅人算ではなく、時間と距離のグラフ時間と速さのグラフを読み取りながら考える必要があります。

自転車は加速・一定速度・減速を繰り返すため、進んだ距離は速さと時間のグラフの面積として考えます。ここでは、台形や三角形の面積が距離を表すという見方が非常に重要です。

最後の設問では、2人が信号⑥に同時に到着する条件から、グラフ中の未知の時刻を逆算します。情報量が多いため、図や表に書き込みながら整理する習慣がある受験生ほど有利です。

おすすめの解く順番

この入試では、次の順番で進めると比較的安定しやすいです。

  • 大問1で基本的な図形・資料問題を確実に処理する
  • 大問2の切り捨て記号・カードなど、短時間で解ける問題を先に取る
  • 大問3の資料分析にじっくり取り組む
  • 大問4の速さとグラフは、最後に時間を確保して解く

目安としては、1 → 2 → 3 → 4の順がおすすめです。ただし、大問2のてこや正誤表で詰まった場合は深追いせず、大問3・4に時間を残す判断も必要です。

時間配分の目安

標準層の受験生

  • 大問1:12〜15分
  • 大問2:10〜12分
  • 大問3:12〜15分
  • 大問4:残り時間で取れる設問を狙う

標準層では、大問1と大問2の前半で失点を抑えることが大切です。大問3・4は完答にこだわらず、条件を整理して取れるところを確実に拾いましょう。

上位層の受験生

  • 大問1:10〜12分
  • 大問2:10分前後
  • 大問3:12分前後
  • 大問4:15分以上確保

上位層では、大問3の資料分析と大問4のグラフ読解で差をつけることがポイントです。前半を素早く処理し、後半にまとまった時間を残したいところです。

受験生の出来を分けたポイント問題

正方形と扇形の面積の理由説明

「0.57をかけると求められる」という知識を使うだけではなく、なぜ0.57になるのかを説明する必要がありました。これは、新思考入試らしい設問です。

代表値の使い分け

平均値・中央値・最頻値を、場面に応じて選ぶ力が必要でした。特に、極端に大きい値が含まれるデータでは、平均値より中央値の方が実態を表しやすいという考え方が重要です。

大問3の得点分布

平均点や人数の条件を組み合わせる問題で、合計点に直して考える力が必要でした。情報ア〜ウをすべて使うため、条件の読み落としが失点につながります。

大問4の速さとグラフ

速さと時間のグラフの面積が距離を表すことを理解していないと、後半の設問は難しくなります。グラフを計算道具として使えるかが大きな差になりました。

2022年度 早稲田佐賀中・新思考入試 総合Ⅰのおすすめ対策

1. 答えだけでなく「理由」を説明する練習をする

新思考入試では、答えを出すだけでなく、なぜそう考えたのかを言葉で説明する力が必要です。普段の演習でも、解答欄に式だけでなく考え方を一文で書く練習をしておきましょう。

2. 表・グラフ・会話文を読む問題に慣れる

この入試では、問題文の中にヒントが多く含まれています。会話文や資料を読み飛ばさず、必要な情報に線を引きながら整理する習慣をつけることが大切です。

3. 平均・中央値・最頻値などの資料活用を固める

代表値の問題は、今後も新思考型・適性検査型の入試で出やすい分野です。平均値だけでなく、中央値や最頻値を使う場面まで理解しておきましょう。

4. 速さとグラフを結びつける練習をする

大問4のように、速さの変化をグラフで表す問題では、速さ×時間=距離だけでなく、グラフの面積が距離を表すという見方が必要です。台形や三角形の面積と結びつけて練習しておくと効果的です。

この入試に向いている受験生のタイプ

  • 問題文を丁寧に読める子
  • 自分の考えを言葉で説明できる子
  • 表やグラフから必要な情報を読み取れる子
  • 初めて見る設定でも落ち着いて考えられる子
  • 算数だけでなく、理科・社会的な資料読解にも抵抗がない子

一方で、計算だけを急いで進めるタイプや、長い問題文を読み飛ばしてしまうタイプは苦戦しやすい入試です。情報を整理して考える習慣を早めに身につけておきたいところです。

まとめ|早稲田佐賀中学校 新思考入試・総合Ⅰで得点するために

2022年度の早稲田佐賀中学校 新思考入試・総合Ⅰは、知識量よりも、考える過程と説明力を重視する入試でした。

  • 図形では理由を説明する力
  • 資料問題では代表値を使い分ける力
  • 条件整理では平均や人数を合計で考える力
  • 速さではグラフを読み取り、面積として距離を考える力

が重要です。早稲田佐賀の新思考入試を受験する場合は、通常の算数演習に加えて、記述説明・資料読解・グラフ分析を意識した対策を進めるとよいでしょう。

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