【2026年版】広尾学園小石川中学校の評判は?国際教育と探究・キャリア教育が魅力の人気共学校を徹底解説!

中学受験
  1. 学校の概要|広尾学園の教育DNAを受け継ぐ文京区の人気共学校
    1. 2021年に共学化し、中学校を新設
    2. 教育理念は「自律と共生」
    3. 広尾学園との教育連携が大きな特徴
    4. 本科とインターナショナルの2コース制
    5. 「本物との出会い」を重視するキャリア教育
    6. プレゼンテーションと探究論文で発信力を育てる
    7. 1人1台の情報端末を前提とした学校生活
    8. 文京区という立地も教育資源に変える
    9. 新しい学校だからこそ、生徒自身が学校文化をつくっていく
    10. 「広尾学園のコピー」ではなく、小石川独自の学校へ
  2. アクセスと立地環境|千石駅徒歩2分、文教地区・本駒込の恵まれた環境
    1. 千石駅A1出口から徒歩2分の好立地
    2. 都営三田線で都心各地からアクセスしやすい
    3. 駒込駅・巣鴨駅も徒歩圏内
    4. 南北線利用なら埼玉・城北エリアからも通いやすい
    5. バスを利用した通学ルートも豊富
    6. 文京区本駒込は学校・文化施設が集まる文教エリア
    7. 六義園が近く、都心ながら緑にも恵まれる
    8. 東洋文庫がすぐ近くにある知的環境
    9. 文京グリーンコートなど生活利便施設も近い
    10. 広尾学園本校とは通学エリアも大きく異なる
    11. 広範囲から生徒が集まることも学校の多様性につながる
    12. 実際の通学時間は朝の時間帯で確認したい
    13. 「駅近」と「文教環境」を両立した立地が大きな魅力
  3. 教育方針とカリキュラム|本科・インターナショナルの2コースで主体性を育てる
    1. 本科コース|難関大学進学を見据えた6年間の先取り学習
    2. 国語はすべての学びを支える「読解力・発信力」の土台
    3. プレゼンテーションで「自分の考えを伝える力」を磨く
    4. プレゼンテーションから「探究論文」へ発展
    5. キャリア教育のテーマは「本物との出会い」
    6. 模擬裁判で法律を実践的に学ぶ
    7. 「広学スーパーアカデミア」で最先端の学問に触れる
    8. 宇宙・プログラミング・アートまで学びの幅が広い
    9. 東洋文庫との連携で「文京区ならではの探究」
    10. インターナショナルコース|AGとSGが一つのクラスで学ぶ
    11. AG|数学・理科も英語で学ぶ本格的な英語環境
    12. AGでも日本語・日本文化をしっかり学ぶ
    13. SG|入学時の英語力は問わず、6年間で大きく伸ばす
    14. 美術・技術ではAGとSGが一緒に英語で学ぶ
    15. 「0限」を活用してそれぞれの力を伸ばす
    16. SGからAGへ挑戦することも可能
    17. ICTは全コース共通の学習基盤
    18. 本科とインターが刺激し合うことが学校全体の強み
    19. 「大学合格」だけではなく、その先を考えるカリキュラム
  4. 学習環境と施設設備|1人1台PCと充実したICT・自習環境
    1. 2024年12月に新校舎が完成
    2. 校内そのものが知的好奇心を刺激する空間
    3. 全員が1人1台のMacBookを使用
    4. Google Workspaceを日常的に活用
    5. 緊急時にはオンライン授業へ切り替え可能
    6. ARC room|個人学習からディスカッションまで対応
    7. 新しい図書室とARCが探究活動を支える
    8. 洋書から学術論文までアクセスできる
    9. 電子図書館なら自宅からも本を借りられる
    10. 「BOOK FOREST」で日常生活の中に本がある
    11. 自習室では難関大学生チューターに質問できる
    12. 放課後講習・夏期講習も校内で受けられる
    13. カフェテリアが完成し、昼食環境も改善
    14. 放課後は自販機型コンビニで軽食を購入できる
    15. ラウンジ・テラスは生徒の交流や休憩スペースに
    16. 地下1階にはアリーナを設置
    17. 市川にサッカーグラウンドとテニスコート3面
    18. 現在、プール施設はない
    19. スクールカウンセラーへ相談できる
    20. セキュリティ・災害対策も整備
    21. 施設の新しさ以上に「使い方」に特徴がある
  5. 学校生活と行事|いちょう祭や宿泊研修で仲間と成長する6年間
    1. 中学1年生はオリエンテーション宿泊研修からスタート
    2. 中高合同のスポーツフェスティバル
    3. 東京体育館を使用する大規模なイベント
    4. 中学2年生では林間学校へ
    5. 最大の学校行事「いちょう祭」
    6. インターナショナルコースは英語でプレゼンテーション
    7. 文化部・有志によるステージ発表も充実
    8. 受験生にとっても「いちょう祭」は重要な学校見学の機会
    9. 海外大学フェアも学校生活の中に組み込まれている
    10. 中学3年生は広島・神戸方面へ修学旅行
    11. 修学旅行も「共生」を学ぶ機会
    12. 中学3年ではオーストラリア海外短期留学も選択できる
    13. インターナショナルコース以外の生徒にも海外体験の機会
    14. 高校ではイギリス短期留学へ発展
    15. 宇宙天文合宿で科学への興味を深める
    16. 北欧体験プログラムなど発展的な海外学習も
    17. 音楽会は一年間のクラス活動の集大成
    18. 2026年も中高合同音楽会を開催
    19. 生徒会活動も生徒主体
    20. 夏期講習も学校生活の一部
    21. 学校行事も「自律と共生」を学ぶ教育の一部
  6. クラブ活動|将棋・チェスから国際系・ICT系まで個性を伸ばせる環境
    1. 中学生と高校生が一緒に活動する
    2. 将棋・チェス部|全国・アジアレベルで結果を残す
    3. 陸上部|2026年度の東京都大会で800m優勝
    4. サッカー・テニスは校外施設も活用
    5. eスポーツ部も正式な運動部として活動
    6. 理科部|科学への興味を授業外でも深められる
    7. International Newspaper Club|英語と国際交流を実践する
    8. 本科の生徒も国際系クラブへ参加できる
    9. Art Clubなど英語環境を活かした文化活動も
    10. 吹奏楽部は学校行事でも活躍
    11. 茶道・華道・書道で日本文化にも触れられる
    12. 鉄道・文芸・家庭科など「好き」を深められるクラブも
    13. 高校生になると軽音楽部も選択肢に
    14. クラブの新設・再編も起こりやすい新しい学校
    15. いちょう祭はクラブ活動を知る絶好の機会
    16. 勉強・探究とクラブ活動の両立が前提
  7. 進学実績と卒業後の進路|中高一貫1期生の進路にも注目が集まる新進学校
    1. 現在の大学合格実績は高校卒業生によるもの
    2. 国公立大学にも幅広く合格
    3. 早慶上理ICUは47名
    4. GMARCHは132名と厚い実績
    5. 医歯薬系にも18名が合格
    6. 海外大学58名は大きな特色
    7. インターナショナルコースでは海外大学進学を本格的に支援
    8. 国内大学と海外大学の両方を選べる
    9. 高校進学時にはコース変更の機会もある
    10. 本科は高校2年から文系・理系へ
    11. 自習室と大学生チューターが大学受験を支える
    12. 進学実績を見るうえで最も重要なのは「まだ完成形ではない」こと
    13. 2027年春は学校にとって大きな転換点
    14. 「広尾学園と同じ実績になる」と考えるのは早い
    15. 一方で、海外大学を含む進路の幅はすでに確認できる
    16. 進学実績の数字だけでなく「進路をつくる過程」に注目したい
    17. 現時点では「実績確立前だからこそ注目したい学校」
  8. 学費や諸経費について|コース別費用と中高6年間を見据えた教育費
    1. 年間の学納金は本科約65万円・SG約77万円・AG約89万円
    2. 積立金は全コース月額16,000円
    3. 初年度は本科約123万円・SG約135万円・AG約147万円
    4. 制服・学用品で入学時に約15万円
    5. MacBookなどの情報端末費用も別途必要
    6. 2年進級時74,000円・3年進級時56,000円の設備資金
    7. 中学3年間では本科約305万円・SG約341万円・AG約377万円が目安
    8. 海外研修は別途費用を考えておきたい
    9. 本科・SGには「英語取出」という選択肢もある
    10. 特待生は1年間の授業料が免除
    11. 寄付金は任意
    12. 高校3年間の費用も見据えて考える
    13. 高校では授業料支援制度も確認したい
    14. 中学校についても東京都の授業料支援制度を確認
    15. 学費だけでなく「何に費用を使う学校なのか」を見る
  9. 入試情報と合格の目安|本科・インターで異なる2027年度入試を詳しく解説
    1. 第1回|2月1日午前の4科入試
    2. 2026年度第1回の実質倍率は3.2倍
    3. 4科入試でも国語・算数の比重が大きい
    4. 第2回|2月1日午後の2科入試
    5. 2026年度第2回は285名受験・実質3.7倍
    6. 2月1日午後は模試偏差値でも高難度
    7. インターナショナルSGは英語入試ではない
    8. SG志望者には本科への合格判定もある
    9. 国際生AG回|2月2日午前に実施
    10. AGには英検2級以上相当の英語力が必要
    11. 2026年度の国際生AG回は実質2.1倍
    12. 第3回|2月3日午後は倍率が一段上がる
    13. 第4回|2月6日午後は実質12.8倍
    14. 後半日程ほど募集人数が少なくなる
    15. 2026年度一般入試の倍率を比較
    16. 合格最低点は「6割台」が中心でも油断はできない
    17. 算数は満点を狙うより「取る問題を見極める」
    18. 第3回は算数の得点差が合否につながりやすい
    19. 国語は安定した読解力が必要
    20. 2027年度向け偏差値では上位校帯に位置する
    21. 複数回受験を活用しやすい
    22. 全入試回に特待生制度がある
    23. 帰国生入試は11月・12月にも実施
    24. 広尾学園本校と小石川は別の入試
    25. 第一志望なら第1回から積極的に受験したい
    26. 過去問は「学校別」だけでなく「入試回別」に分析する
    27. 難関化が進む一方、満点勝負ではない
  10. 併願校パターン|都内の共学校・難関校を中心に受験日程を組み立てる
    1. 併願校は「チャレンジ・標準・安全校候補」の3段階で考える
    2. 共学の最難関を目指すなら渋谷教育学園渋谷
    3. 広尾学園本校との併願も有力
    4. 男子の最上位層なら麻布との組み合わせ
    5. 女子の最上位層なら女子学院との併願
    6. 三田国際科学学園は教育内容の近い併願候補
    7. 三田国際科学学園は「学校名変更」に注意
    8. 安全校候補として組み込みやすい安田学園
    9. 目黒日本大学も複数回受験できる共学校
    10. 男子なら獨協を安全校候補として組み込みやすい
    11. 男子なら成城中学校も候補
    12. 男子上位層では本郷・城北も検討できる
    13. 1月校で「実際に通える合格校」を確保する
    14. 広尾学園小石川第一志望の基本パターン
    15. 難関共学校チャレンジ型の併願例
    16. 男子最難関チャレンジ型
    17. 女子最難関チャレンジ型
    18. 本科志望とSG志望では併願校の選び方も変わる
    19. 「安全校」は模試偏差値だけで決めない
    20. 午後入試を詰め込みすぎない
    21. 2月6日の第4回を「安全網」にしない
    22. 併願校は「入学してもよい順」で考える
  11. 在校生・保護者の声|先進的な学びと自主性を尊重する校風が魅力
    1. 「英語と進学校の両方を求められる」という評価
    2. SGでも周囲から英語の刺激を受けやすい
    3. 海外経験のある生徒が身近にいる多様な環境
    4. 「勉強はかなり大変」という声も
    5. 自習室・大学生チューターへの評価は高い
    6. サポートはあるが「使いこなせるか」は本人次第
    7. 先生については評価が分かれる
    8. 校則は「適度」という声と「自由度が低い」という声の両方
    9. 千石駅から近いアクセスは非常に好評
    10. 2024年完成の新校舎で施設への印象は変化
    11. 一方で「校庭がない」ことは現在も変わらない
    12. 部活動は「学習との両立」を重視
    13. 新しい学校だからこその「未完成さ」もある
    14. 生徒の学習意欲の高さが刺激になる
    15. 外部口コミ評価は4.20だが、母数の少なさに注意
    16. 評判をまとめると「環境を使いこなせる子ほど満足度が高い」
  12. この学校に向いている子の特徴|国際教育や探究に主体的に挑戦したい子におすすめ
    1. 自分から質問したり行動したりできる子
    2. 高い学習意欲を持つ仲間から刺激を受けたい子
    3. 英語を「受験科目」以上のものとして学びたい子
    4. 今は英語が得意でなくても、これから伸ばしたい子
    5. 理科・社会・文化などに「なぜ?」を持てる子
    6. 調べたり、考えたり、発表したりすることが好きな子
    7. 「答えのない問題」を考えることを楽しめる子
    8. ICTを日常的な学習道具として使いたい子
    9. 将来の進路をこれから幅広く探したい子
    10. 国内難関大学と海外大学の両方を選択肢に残したい子
    11. いろいろな文化や価値観を持つ人と関わりたい子
    12. 勉強だけでなく行事にも積極的に参加したい子
    13. 新しい学校の文化を自分たちでつくりたい子
    14. 勉強・行事・部活動を自分で管理できるようになりたい子
    15. 都心型のコンパクトな学校を好む子
    16. 一方で、慎重に検討したい子のタイプ
    17. 本科・SG・AGは「入りやすさ」ではなく学び方で選ぶ
    18. 広尾学園本校と迷う場合も「本人との相性」で考える
    19. 最も向いているのは「用意された環境を使いこなしたい子」
  13. まとめ|国際教育と文京区ならではの探究環境を備えた注目の中高一貫校
    1. 広尾学園小石川の魅力を整理すると
    2. 本科|高い学力と探究力を両立したい子に
    3. インターナショナル|英語を実際に使える力へ
    4. 文京区という立地そのものが教育環境
    5. 2024年完成の新校舎で学習環境も充実
    6. 学校行事でも「自律と共生」を実践
    7. クラブ活動も少しずつ学校独自の文化へ
    8. 進学実績は2027年春が重要な節目
    9. 広尾学園本校と同じ学校ではない
    10. 2027年度入試は複数回でも決して簡単ではない
    11. 学費はコースによって差がある
    12. 広尾学園小石川に特に向いている子
    13. 「学校に伸ばしてもらう」より「学校を使って伸びる」タイプに
    14. 学校見学では「生徒の姿」を確認したい
    15. 国際教育・探究・進学力をバランスよく求める家庭に注目の学校

学校の概要|広尾学園の教育DNAを受け継ぐ文京区の人気共学校

広尾学園小石川中学校は、東京都文京区本駒込にある私立・男女共学の中高一貫校です。2021年に中学校を開設し、現在の「広尾学園小石川中学校・高等学校」として新たなスタートを切りました。

教育理念は、広尾学園と同じ「自律と共生」。広尾学園中学校・高等学校との教育連携によって、その教育プログラムやシステムを積極的に取り入れながら、文京区という立地を活かした独自の探究・キャリア教育も展開しています。

新しい学校という印象が強い一方、母体となる学校法人村田学園は1909年創立という長い歴史を持っています。100年以上の学校運営の基盤に、広尾学園の先進教育を融合させた学校と考えると、その特徴を理解しやすいでしょう。

学校名広尾学園小石川中学校
所在地東京都文京区本駒込2-29-1
学校区分私立・男女共学
教育形態中高一貫教育
教育理念自律と共生
設置コース本科コース・インターナショナルコース
最寄り駅都営三田線「千石駅」
教育連携校広尾学園中学校・高等学校

2021年に共学化し、中学校を新設

広尾学園小石川の現在の学校体制がスタートしたのは2021年です。

それ以前は村田女子高等学校として女子教育を行っていましたが、2018年に広尾学園との教育連携を開始。その後、2021年に共学化するとともに中学校を新設し、校名を「広尾学園小石川中学校・高等学校」へ変更しました。

同時に、

  • 本科コース
  • インターナショナルコース
  • インターナショナルコース内のAG(アドバンストグループ)
  • インターナショナルコース内のSG(スタンダードグループ)

という現在につながる教育体制が整えられました。

そのため、「2021年にゼロから設立された学校」というより、100年以上の学校運営の歴史を持つ村田学園が、広尾学園との教育連携によって大きく生まれ変わった学校と捉えるのが正確です。

教育理念は「自律と共生」

広尾学園小石川が掲げる教育理念は、広尾学園と共通する「自律と共生」です。

「自律」とは、自分の目標を自分で定め、その実現に向けて主体的に行動すること。「共生」とは、異なる個性や考え方を持つ仲間と協力しながら、よりよい答えをつくり出していくことを意味します。

学校では、教科の学習だけでなく、プレゼンテーション、探究論文、キャリア教育、学校行事、国際交流などを通して、こうした力を育てています。

「先生に言われたことを正確にこなす」だけではなく、自分で問いを持ち、他者と協力しながら未来をつくっていくことが、広尾学園小石川の教育の中心です。

広尾学園との教育連携が大きな特徴

校名からも分かる通り、広尾学園小石川は広尾学園中学校・高等学校との教育連携校です。

学校公式サイトでも、広尾学園の教育プログラムやシステムを積極的に導入し、両校の成果を共有しながら教育環境を高めていく方針が示されています。

ただし、広尾学園小石川は広尾学園の「分校」ではありません。それぞれ独立した学校であり、入試、在籍生徒、校舎なども別です。

広尾学園で培われてきた、

  • 中高6年間を見通した先取りカリキュラム
  • 国際教育
  • ICT活用
  • プレゼンテーション
  • キャリア教育
  • 海外大学まで視野に入れた進路指導

などの考え方を取り入れつつ、文京区本駒込という環境を活かした独自の学校づくりを進めています。

本科とインターナショナルの2コース制

中学校では、本科コースとインターナショナルコースの2コースを設置しています。

コース主な特色
本科コース中高6年間の先取り学習を軸に、国内外の難関大学を目指す
インターナショナルコースAG・SGが同じクラスで学び、高度な英語力と国際的な視野を育てる

本科では、1・2学年で中学校の主要科目を学び、3~5学年のできるだけ早い段階で高校主要科目を修了することを目指します。

一方、インターナショナルコースでは、高い英語力を持つAGと、入学後に英語力を伸ばすSGが融合してクラスを構成します。

異なる学習背景を持つ生徒が一緒に生活することで、学校全体として自然に国際性や多様性を感じられる環境をつくっていることが特徴です。

「本物との出会い」を重視するキャリア教育

広尾学園小石川の教育を特徴づけるもう一つのキーワードが、「本物との出会い」です。

キャリア教育では、中学1年生の段階から学年や教科の枠を越え、第一線で活躍する専門家や社会のさまざまな分野と接する機会を設けています。

将来の進路を早く決めさせることが目的ではありません。

むしろ、中学生のうちからさまざまな学問や仕事、人と出会い、

  • 自分は何に興味を持つのか
  • どのようなことをもっと知りたいのか
  • 社会とどのように関わりたいのか

を考えることで、自分自身の進路を少しずつ形にしていきます。

プレゼンテーションと探究論文で発信力を育てる

広尾学園小石川では、1学年から読む力・書く力・伝える力を重視しています。

その土台の上に、自分の興味・関心をテーマとしたプレゼンテーションを行い、さらに学年が進むと探究論文活動へ発展させていきます。

探究では、与えられたテーマについて調べるだけではなく、自分自身で問いを設定し、資料を集め、考察し、最終的に文章としてまとめます。

これは大学のレポートや卒業論文にもつながる学びであり、中高生のうちからアカデミックな文章を書く力を段階的に育てていくことが狙いです。

1人1台の情報端末を前提とした学校生活

ICTも広尾学園小石川の教育基盤です。

生徒全員が1人1台の情報機器を所有し、インターネットへアクセスできる校内環境のもと、授業、調べ学習、課題、資料作成、プレゼンテーションなどへ日常的に活用します。

学校公式では、ICTを特別な教育として扱うのではなく、「学校教育のスタンダード」として位置づけています。

端末操作を覚えること自体が目的ではなく、そこから教室や学校の枠を越えて情報へアクセスし、自分の学びを世界へ広げるための道具として利用します。

文京区という立地も教育資源に変える

広尾学園小石川独自の魅力となっているのが、文京区本駒込という立地です。

文京区には大学、研究機関、図書館、歴史・文化施設などが集まっています。広尾学園小石川では、こうした周辺環境を単なる「学校の所在地」としてではなく、教育資源として活用しています。

東洋文庫など地域の学術機関との連携も進められており、学校の教室だけで完結しない学びを展開しています。

広尾学園の先進教育と、文京区ならではの知的環境を組み合わせていることが、本校との違いを含めた広尾学園小石川ならではの特色です。

新しい学校だからこそ、生徒自身が学校文化をつくっていく

広尾学園小石川は2021年に現在の体制となったため、長い歴史を持つ伝統的な中高一貫校と比べれば、新しい学校文化を形成している途中にあります。

これは学校選びによってはデメリットにもメリットにもなります。

何十年も続く伝統や決められた学校文化の中へ入るのではなく、行事、部活動、生徒会活動などを通して、在校生自身が「これからの広尾学園小石川」をつくっていけるからです。

新しい企画や活動に挑戦したい生徒にとっては、自分たちの意見を学校文化へ反映させられる機会も多いでしょう。

「広尾学園のコピー」ではなく、小石川独自の学校へ

広尾学園との教育連携は学校の大きな魅力ですが、広尾学園小石川を単純に「広尾学園の小石川版」と考えるのは適切ではありません。

本科とインターナショナルを中心としたコース構成、文京区の学術機関との連携、新しい学校だからこそ生徒とともにつくる学校文化など、小石川独自の特色も徐々に確立されています。

2021年の中学校開設からまだ年数は浅いものの、広尾学園の教育ノウハウと100年以上続く村田学園の基盤を持ち、国内外の難関大学を目指す学力、英語力、探究力、発信力を総合的に育てる学校として人気を集めています。

高い学力を身につけながら、国際教育や探究活動にも積極的に挑戦したい子、そして新しい学校の中で自分たちの文化や歴史をつくっていきたい子にとって、広尾学園小石川中学校は注目しておきたい中高一貫校といえるでしょう。

アクセスと立地環境|千石駅徒歩2分、文教地区・本駒込の恵まれた環境

広尾学園小石川中学校は、東京都文京区本駒込2丁目に位置しています。最寄り駅は都営三田線「千石駅」で、A1出口から学校までは徒歩2分。さらに、東京メトロ南北線「駒込駅」やJR山手線「巣鴨駅」「駒込駅」も徒歩圏内にあり、複数路線を利用できる通学利便性の高い学校です。

学校周辺には六義園や東洋文庫などがあり、都心にありながら歴史・文化・自然を身近に感じられます。「駅から近い」「複数路線を利用できる」「文京区ならではの知的環境がある」という3点が、広尾学園小石川の立地面での大きな魅力です。

所在地東京都文京区本駒込2-29-1
都営三田線「千石駅」A1出口より徒歩2分
東京メトロ南北線「駒込駅」出口2より徒歩12分
JR山手線「巣鴨駅」「駒込駅」より徒歩13分
主なバスアクセス「文京グリーンコート前」「上富士前」「千石駅」などから徒歩圏内

千石駅A1出口から徒歩2分の好立地

広尾学園小石川のアクセス面で最大の魅力は、都営三田線「千石駅」A1出口から徒歩2分という近さです。

中高6年間、週6日通学することを考えると、駅から学校までの距離は学校選びにおいて意外に重要です。雨の日や暑い日、部活動や自習で帰宅が遅くなった日でも、駅まで長い距離を歩く必要がありません。

特に中学1年生にとっては、小学校時代とは通学時間や生活リズムが大きく変わるため、最寄り駅から学校までの負担が小さいことは安心材料になります。

都営三田線で都心各地からアクセスしやすい

千石駅を通る都営三田線は、巣鴨、水道橋、大手町、日比谷、三田、目黒方面を結んでいます。

さらに東急目黒線方面との直通運転もあるため、目黒・武蔵小杉・日吉方面など神奈川県側からも通学ルートを組むことができます。

三田線沿線だけでなく、JR山手線や東京メトロ各線との乗り換え駅も多いため、東京都内の広いエリアから通学を検討しやすいことが特徴です。

駒込駅・巣鴨駅も徒歩圏内

千石駅だけでなく、東京メトロ南北線「駒込駅」出口2から徒歩12分JR山手線「巣鴨駅」「駒込駅」から徒歩13分でもアクセスできます。

複数の駅を利用できることには、日常の通学だけでなく、鉄道トラブルが発生した際にもメリットがあります。

例えば三田線が運転を見合わせた場合でも、山手線や南北線へ切り替えられる可能性があり、複数の通学経路を確保しやすい学校です。

南北線利用なら埼玉・城北エリアからも通いやすい

東京メトロ南北線は、王子、飯田橋、四ツ谷、麻布十番、目黒方面を結び、北側では埼玉高速鉄道へ直通しています。

そのため、文京区・北区・豊島区だけでなく、埼玉県南部からも通学を検討できます。

実際に学校案内を見ると、東京都23区だけでなく、埼玉県・千葉県・神奈川県から通う生徒も在籍しています。

広尾学園小石川は「文京区周辺の生徒だけが通う学校」ではなく、交通利便性を活かして広い地域から生徒が集まる学校といえるでしょう。

バスを利用した通学ルートも豊富

電車だけでなく、バスを利用することもできます。

学校公式サイトでは、次のルートが案内されています。

  • 駒込駅から文京区コミュニティバスで「千石駅」まで約5分、バス停から徒歩3分
  • 千駄木駅から文京区コミュニティバスで「昭和小学校(上富士前)」まで約6分、徒歩5分
  • 江戸川橋駅から都営バス上58系統で「文京グリーンコート前」まで約15分、徒歩2分
  • 御茶ノ水駅から都営バス茶51系統で「上富士前」まで約15分、徒歩5分

自宅の最寄り駅によっては、地下鉄を何度も乗り換えるよりバスを組み合わせた方が通いやすい場合もあります。

文京区本駒込は学校・文化施設が集まる文教エリア

学校が位置する本駒込は、文京区の中でも落ち着いた住宅地と教育・文化施設が集まるエリアです。

文京区には東京大学をはじめ多くの大学・学校・研究施設があり、古くから「文教地区」として発展してきました。

広尾学園小石川でも、この地域環境を単なる立地の良さとしてではなく、学校外の施設や専門機関とつながる教育資源として活用しています。

学校の教室だけで完結しない探究・キャリア教育を重視する広尾学園小石川にとって、本駒込という立地そのものが教育環境の一部になっています。

六義園が近く、都心ながら緑にも恵まれる

学校の近くには、国の特別名勝として知られる六義園があります。

六義園は江戸時代に造られた日本庭園で、池を中心に豊かな樹木や起伏のある景観が広がっています。

学校周辺は都心でありながら、こうした歴史ある緑地が身近にあります。そのため、ビルだけが建ち並ぶ都心部とは少し異なり、交通利便性と落ち着いた環境を両立した立地といえるでしょう。

東洋文庫がすぐ近くにある知的環境

広尾学園小石川の立地を語るうえで欠かせないのが、学校の近くにある東洋文庫です。

東洋文庫は、日本最古かつ最大級の東洋学専門図書館・研究機関として知られています。広尾学園小石川は東洋文庫と連携協定を結んでおり、その環境を教育活動にも活かしています。

これは「近くに有名な施設がある」というだけではありません。

歴史、文化、国際関係、地域研究などについて、専門家や本物の資料に接する機会を設けることで、学校での学習をより専門的な探究へ発展させられることが大きな魅力です。

文京グリーンコートなど生活利便施設も近い

学校周辺には文京グリーンコートなどの複合施設もあります。

本駒込・千石周辺は住宅地としての性格が強く、六義園や東洋文庫などの文化施設と、日常生活に必要な施設が共存しています。

繁華街の中心に校舎がある学校とは異なり、都心へのアクセスはよい一方、学校周辺は比較的落ち着いた環境です。

広尾学園本校とは通学エリアも大きく異なる

同じ「広尾学園」の名前を持っていますが、広尾学園中学校は港区南麻布、広尾学園小石川中学校は文京区本駒込にあります。

広尾学園本校は東京メトロ日比谷線「広尾駅」、広尾学園小石川は都営三田線「千石駅」が最寄りです。

そのため、教育方針には共通する部分があるものの、家庭の居住地域によって通学しやすさは大きく異なります。

城北・城東・埼玉方面からであれば小石川の方が通いやすいケースも多く、東急目黒線沿線からも三田線直通を利用できます。

両校を比較する場合には、入試難易度や教育内容だけでなく、6年間の通学時間も含めて検討するとよいでしょう。

広範囲から生徒が集まることも学校の多様性につながる

2026年度学校案内では、文京区をはじめ東京都23区の幅広い地域に加え、埼玉県、千葉県、神奈川県からも生徒が通学していることが示されています。

学校周辺だけから生徒が集まるわけではないため、入学するとさまざまな地域で育った同級生と出会います。

さらにインターナショナルコースには海外経験を持つ生徒なども在籍するため、地域的にも文化的にも多様な仲間と関われる環境につながっています。

実際の通学時間は朝の時間帯で確認したい

千石駅から徒歩2分という立地は大きな魅力ですが、学校選びでは自宅から学校までのドア・ツー・ドアの通学時間で考えることが大切です。

学校案内には、午前8時頃に千石駅へ到着することを想定した各方面からのアクセス例も掲載されています。

ただし、表示されている時間は最短ルートをもとにした目安です。実際の朝は乗り換え、混雑、電車の遅延などもあります。

志望度が高くなった段階では、可能であれば平日の朝に実際の通学ルートを一度体験してみると、中学入学後の生活をより具体的にイメージできます。

「駅近」と「文教環境」を両立した立地が大きな魅力

広尾学園小石川中学校の立地をまとめると、最大の特徴は「千石駅徒歩2分の利便性」と「本駒込の落ち着いた文教環境」を両立していることです。

三田線・南北線・山手線を利用でき、バス路線も複数あるため、東京23区だけでなく埼玉・千葉・神奈川方面からも通学を検討できます。

さらに、六義園の自然、東洋文庫をはじめとする学術・文化施設が身近にあり、学校が力を入れる探究・キャリア教育とも非常に相性のよい環境です。

通学しやすい都心の共学校を求めながら、落ち着いた環境と知的刺激の双方を重視したい家庭にとって、広尾学園小石川の立地は大きな魅力といえるでしょう。

教育方針とカリキュラム|本科・インターナショナルの2コースで主体性を育てる

広尾学園小石川中学校では、教育理念である「自律と共生」のもと、本科コースとインターナショナルコースの2つの学びを用意しています。

本科では、文系・理系を問わず国内難関大学を目指せる学力を身につけながら、キャリア教育、プレゼンテーション、探究論文などを通して思考力と発信力を育成。一方、インターナショナルコースでは、英語力の高いAG(アドバンストグループ)と、入学後に英語力を伸ばすSG(スタンダードグループ)が同じクラスで学び、国内外の難関大学を視野に入れます。

特徴的なのは、2つのコースを完全に分断していないことです。学校自体が比較的小規模であり、本科とインターナショナルの生徒が日常的に交流し、それぞれの得意分野や価値観から刺激を受け合う環境を大切にしています。

コース主な特色目指す進路
本科コース先取り学習、キャリア教育、プレゼンテーション、探究論文文系・理系を問わず国内外の難関大学
インターナショナルSG入学後に英語力を伸ばし、英会話や英語教育を充実国内・海外の難関大学
インターナショナルAG高い英語力を前提に、数学・理科なども英語で学ぶ海外難関大学を中心に国内大学も視野

本科コース|難関大学進学を見据えた6年間の先取り学習

本科コースでは、中高6年間を一体的に捉えたカリキュラムを組み、大学受験に必要な学力を早い段階から積み上げていきます。

学校では、中学1・2年で中学校の主要科目を学び、中学3年から高校2年に相当する3~5学年のできるだけ早い段階で高校主要科目を修了することを目標としています。

中高一貫校のメリットを活かし、高校3年で高校内容を一から学ぶのではなく、大学入試に向けた演習や志望分野に応じた学習へ十分な時間を確保できるようにする考え方です。

ただし、「先取り=ただ速く教科書を終わらせる」という教育ではありません。広尾学園小石川では、読解力・課題発見力・論理的思考力・発信力まで含めた総合的な学力を育てることを重視しています。

国語はすべての学びを支える「読解力・発信力」の土台

本科のカリキュラムでは、特に「読解力」と「発信力」の育成を重要な柱としています。

例えば国語では、中学1年から現代文だけでなく古文・漢文にも触れ、さまざまな文章を読みながら、筆者の主張や文章構造を読み取る力を身につけます。

中学2年では論説文、小説、詩歌、古典など幅広い文章から課題を発見する力を育て、中学3年では自分自身の考えを論理的に文章や言葉で表現する段階へ進みます。

国語を一教科として学ぶだけではなく、数学・理科・社会・探究活動など、あらゆる学びの基盤となる言語能力を育てるという考え方です。

プレゼンテーションで「自分の考えを伝える力」を磨く

広尾学園小石川では、中学1年からプレゼンテーションに取り組みます。

自分の興味・関心をもとに情報を集め、内容を整理し、資料を作り、他者へ分かりやすく説明します。

その過程では、

  • 何をテーマにするのか
  • どの情報を使うのか
  • どの順番で説明すれば伝わるのか
  • 自分はそのテーマについてどう考えるのか

まで自分自身で考える必要があります。

単に人前で上手に話す練習ではなく、調査・思考・構成・発信を一体として学ぶことがポイントです。

プレゼンテーションから「探究論文」へ発展

プレゼンテーションで身につけた力は、学年が上がるにつれて探究論文活動へ発展します。

探究論文では、学校から与えられたテーマについて調べるだけではなく、自分の興味から問いを設定し、資料や先行研究を調べ、考察し、一つの論文としてまとめます。

これは大学で求められるレポートや卒業論文にも通じる学習です。

「答えのある問題を解く力」だけでなく、「自分で問いをつくり、自分なりの答えを導き出す力」を中学生のうちから育てていきます。

キャリア教育のテーマは「本物との出会い」

広尾学園小石川のカリキュラムでもう一つ大きな特徴となっているのが、キャリア教育です。

テーマは「本物との出会い」。中学1年生という早い段階から、大学教授、研究者、弁護士、エンジニア、企業人など、社会の第一線で活躍する人々から直接学ぶ機会を設けています。

「将来の職業を早く決める」ことが目的ではありません。

さまざまな分野の本物に出会うことで、

  • こんな学問があるのか
  • こんな仕事があるのか
  • 自分は何に興味を持つのか
  • 将来どのようなことを学んでみたいのか

を考えるきっかけを増やしていきます。

模擬裁判で法律を実践的に学ぶ

キャリア教育の代表的なプログラムの一つが模擬裁判です。

実際の弁護士から指導を受けながら裁判の仕組みや法律について学び、模擬裁判を通して一つの問題を複数の立場から考えます。

さらに司法裁判講座では東京地方裁判所を訪れ、実際の裁判を傍聴する機会も用意されています。

法律用語を覚えるだけではなく、事実や証拠をもとに考え、自分の主張を論理的に組み立てるという実践的な学びです。

「広学スーパーアカデミア」で最先端の学問に触れる

年間のキャリア教育を象徴するイベントが、広尾学園と合同で行われる「広学スーパーアカデミア」です。

2025年には中学生全員と高校希望者を対象として開催され、35名の講師による講義が行われました。2026年にも引き続き実施されています。

科学、医療、宇宙、IT、社会、文化、国際問題など幅広い分野の第一線で活躍する専門家が集まり、生徒は自分の興味に合わせて講義を選択します。

中学生のうちから大学や社会の最先端に触れることで、「学校の勉強が将来何につながっているのか」を具体的に感じられるプログラムです。

宇宙・プログラミング・アートまで学びの幅が広い

キャリア教育では、講演を聞くだけでなく、生徒自身が体験するプログラムも充実しています。

これまでには、

  • 宇宙天文合宿
  • Tech Camp
  • ロボットプログラミング講座
  • 模擬裁判・司法裁判講座
  • アート体験講座
  • ドローンを活用したプログラム

などが行われてきました。

理系・文系という枠で早くから進路を限定するのではなく、科学・テクノロジー・社会・法律・文化・芸術などさまざまな世界に触れながら、自分の興味を探すことができます。

東洋文庫との連携で「文京区ならではの探究」

広尾学園小石川独自の教育として注目したいのが、学校周辺の学術機関との連携です。

特に学校近くの東洋文庫とは連携を深めており、2025年度にもワークショップや訪問学習が実施され、2026年2月にも生徒が東洋文庫を訪れています。

歴史や国際社会について、教科書だけではなく専門的な資料や研究機関そのものに触れられることは、本駒込という立地ならではです。

「学校外の本物を学びの場にする」というキャリア・探究教育が、文京区という環境と結びついています。

インターナショナルコース|AGとSGが一つのクラスで学ぶ

インターナショナルコースでは、英語力に応じてAGとSGの2グループに分かれます。

グループ対象主な特色
AG帰国生など、入学時から高い英語力を持つ生徒数学・理科なども英語で学び、主に海外難関大学を目指す
SGこれから本格的に英語力を伸ばしたい生徒日本語による教科学習を土台に英語力を高め、国内外の難関大学を目指す

大きな特徴は、AGとSGを完全に別クラスにするのではなく、一つのインターナショナルクラスの中で生活することです。

英語力も学習背景も異なる生徒が日常的に関わることで、SGの生徒はAGの高い英語力から刺激を受け、AGの生徒もSGの努力する姿から刺激を受けるという相互作用を目指しています。

AG|数学・理科も英語で学ぶ本格的な英語環境

AGは、帰国生などすでに高い英語力を持つ生徒を対象としています。

英文学だけではなく、数学・理科も英語で授業を行います。数学や理科の進度・教材内容については本科・SGと連携しながら、主に英語教材を用いて外国人教員が指導します。

社会は英語と日本語の両方を使い、国語では現代文だけでなく古文・漢文も学びます。

つまり、英語だけを伸ばすインターナショナルスクール型の教育ではなく、日本の中高一貫校として必要な学力を身につけながら、学習言語として英語を使うことが特徴です。

AGでも日本語・日本文化をしっかり学ぶ

英語力の高いAGでも、日本語教育を軽視しているわけではありません。

国語では、中学1年から現代文に加えて古文・漢文を学びます。また社会では英語と日本語双方の教材を使用し、日本語による社会科学の語彙も身につけます。

帰国生の中には日本語の学習経験に差があるため、それぞれの習熟度を見ながら学習を進め、条件を満たせばSGの国語授業へ参加することもできます。

英語力と日本語力の双方を高い水準で育てることを目標としている点が特徴です。

SG|入学時の英語力は問わず、6年間で大きく伸ばす

SG(スタンダードグループ)は、入学時点で高い英語力を持つことを前提としていません。

英語では、週4~5時間程度を日本人教員から文法・読解を中心に学び、さらに週3時間程度、外国人教員による会話中心の授業を受けるカリキュラムが組まれています。

「英語がすでに得意な帰国生のためだけのコース」ではなく、中学入学後に英語を大きな武器へ育てたい生徒にも門戸が開かれています。

一定の英語力を身につければ、AGの英文学授業へ参加することも可能です。

美術・技術ではAGとSGが一緒に英語で学ぶ

AGとSGの交流を象徴するのが、美術や技術などの合同授業です。

これらの授業ではAG・SGが一緒に外国人教員から英語で授業を受けます。

SGの生徒は入学当初、すべての英語による指示を理解できるとは限りません。しかし、AGのクラスメートから助けてもらいながら活動し、学校公式では1年が終わる頃には授業中の英語による指示も理解できるようになることを目指しています。

英語を「英語の時間だけ使う言葉」にしない工夫の一つです。

「0限」を活用してそれぞれの力を伸ばす

インターナショナルコースでは、1限が始まる前の時間を利用した「0限」という学習活動があります。

AGでは、日本語による論理的思考力や数学の理解を深める学習に取り組み、中学3年ではPSAT受験を見据えた対策も行います。

SGでは英会話を中心に学び、日常的に英語を話す時間を確保します。

授業時間だけでなく朝の時間まで活用することで、それぞれのグループに不足しやすい力を補いながら伸ばしていく仕組みです。

SGからAGへ挑戦することも可能

中学入学時にSGへ入ったからといって、6年間ずっとSGのままと決まっているわけではありません。

希望する生徒は学年が上がるタイミングでSGからAGへ移動するためのテストを受けることができます。

中学入学後に英語力を大きく伸ばし、より高度な英語環境で学びたいと思った場合には、AGへ挑戦できる仕組みです。

現在の英語力だけで将来の可能性を固定しないことは、広尾学園小石川のインターナショナル教育の魅力の一つです。

ICTは全コース共通の学習基盤

本科・インターナショナルのどちらでも、ICTは日常的な学習ツールとして使用します。

生徒は1人1台の情報端末を持ち、

  • 授業資料の閲覧
  • 情報収集
  • 課題作成・提出
  • プレゼンテーション資料の作成
  • 探究活動
  • 生徒同士の協働作業

などに利用します。

学校ではこれを特別な「ICT教育」ではなく、現代の学校教育におけるスタンダードと位置づけています。

本科とインターが刺激し合うことが学校全体の強み

広尾学園小石川の2コース制で特徴的なのは、学ぶ内容が異なっていても、生徒同士が完全に分かれて生活するわけではないことです。

本科には教科学習や探究に強い生徒がいて、インターナショナルには高い英語力や海外経験を持つ生徒がいます。

学校行事や部活動などではコースを越えて関わるため、「英語が得意な友人」「数学が得意な友人」「海外経験のある友人」など、自分とは異なる強みを持つ同級生から刺激を受けられる環境です。

「大学合格」だけではなく、その先を考えるカリキュラム

広尾学園小石川では、6年間の先取り学習によって難関大学進学を目指しますが、大学合格だけを教育の最終目的としているわけではありません。

キャリア教育で第一線の専門家に出会い、探究論文で自分の興味を深め、インターナショナルでは世界へ視野を広げることで、「自分は何を学び、将来どのように社会と関わりたいのか」を考えていきます。

本科・インターナショナルとも、学力を高めることと同時に、自分で考える力、発信する力、異なる価値観を持つ人と協働する力を育てることがカリキュラムの中心です。

難関大学を目指せる確かな学力を身につけながら、英語・探究・キャリア教育などを通して自分自身の将来まで考えたい子にとって、広尾学園小石川中学校は非常に刺激の多い6年間を過ごせる学校といえるでしょう。

学習環境と施設設備|1人1台PCと充実したICT・自習環境

広尾学園小石川中学校では、1人1台のMacBookを前提としたICT環境に加え、図書室、ARC room、自習室、カフェテリア、アリーナなど、日々の学習と学校生活を支える施設が整えられています。

特に大きな変化となったのが、2024年12月に完成した新校舎・増築施設です。図書室と学習空間を融合した環境、グループ学習やプレゼンテーションにも利用できるARC room、カフェテリア、ラウンジ、テラスなどが新たに加わり、現在は以前の学校案内よりも学習・交流スペースが充実しています。

単に設備を増やすのではなく、「調べる」「考える」「話し合う」「発表する」「一人で集中して学ぶ」といった広尾学園小石川の教育スタイルに合わせて空間が設計されていることが特徴です。

主な施設・環境特徴
ICT環境全コースで1人1台MacBookを使用。Google Workspace for Educationなどを日常的に活用
ARC room自習、グループ学習、ディスカッション、プレゼンテーション練習などに対応
図書室新校舎完成に合わせて整備。洋書や専門資料も充実
電子図書館学校・自宅から電子書籍を利用可能
BOOK FOREST校内のさまざまな場所に本を配置し、日常的に読書へ触れられる環境
自習室難関大学の大学生・大学院生チューターへ質問・相談可能
カフェテリア昼休みに弁当を販売。放課後は自販機型コンビニで軽食等を購入可能
体育施設地下1階アリーナ、市川の校外サッカーグラウンド・テニスコート3面
カウンセラー室スクールカウンセラーへ生徒・保護者が相談可能

2024年12月に新校舎が完成

広尾学園小石川では、生徒数の増加と教育内容の充実に合わせて校舎の増築が進められ、2024年12月に新しい教室棟が完成しました。

現在の施設は地下1階から4階までで構成され、従来の教室やアリーナなどに加えて、

  • ARC room
  • 新しい図書室
  • 多目的ホール
  • カフェテリア
  • ラウンジ
  • テラス

などが整備されています。

2021年の中学校開設以降、生徒数の増加に合わせて施設面も継続的にアップデートされているため、開校直後の学校情報だけを見ると現在の学校環境とは大きく異なる場合があります。

校内そのものが知的好奇心を刺激する空間

広尾学園小石川の施設は、単に機能的な教室を並べるのではなく、校内を歩くだけでも知的好奇心を刺激するような工夫が取り入れられています。

エントランスには世界地図と各国の現地時刻を示す時計が設置され、国際教育を象徴する空間となっています。

廊下にも世界や宇宙をテーマにした壁画などが描かれ、日常の学校生活の中で自然に世界へ目を向けられるようになっています。

「教室の中だけが学びの場」という考え方ではなく、学校全体を学びの空間として活用するという姿勢が施設にも表れています。

全員が1人1台のMacBookを使用

ICT環境は広尾学園小石川の教育を支える大きな柱です。

全コースで、入学時に1人1台のMacBookを購入します。

端末は情報の授業だけで使用するものではなく、

  • 授業資料の閲覧
  • インターネットを使った調べ学習
  • レポート・課題作成
  • プレゼンテーション資料の作成
  • 課題提出
  • 探究活動
  • 委員会・部活動の連絡

など、学校生活のさまざまな場面で利用されます。

学校公式でも、1人1台端末とインターネット環境を「学校教育のスタンダード」として位置づけています。

Google Workspaceを日常的に活用

学校ではGoogle Workspace for Educationを中心にICT環境を構築しています。

授業資料の配布や課題提出だけでなく、生徒同士で資料を共有したり、共同編集したり、学年を越えて連絡を取り合ったりすることもできます。

広尾学園小石川では探究やプレゼンテーションの機会が多いため、ICTは単なる「デジタル教科書を見る道具」ではありません。

情報を集め、整理し、仲間と共有し、一つの成果物をつくって発信するための道具として使われています。

緊急時にはオンライン授業へ切り替え可能

学校ではオンライン学習環境も整備されています。

感染症や災害など、通常通り登校することが難しい場合には、オンライン授業へ切り替えて学習活動を継続できる体制があります。

日常的に生徒も教員もICTを使用しているため、非常時だけ突然オンラインシステムを使用するのではなく、普段の学習環境をそのままオンラインへ移行しやすいことが強みです。

ARC room|個人学習からディスカッションまで対応

新校舎に設けられた特徴的な学習空間がARC roomです。

ARCは、静かに一人で勉強するだけでなく、

  • 少人数での学習
  • グループ・ディスカッション
  • プレゼンテーションの練習
  • 探究活動
  • 資料作成

など、さまざまな学習スタイルに対応できる空間となっています。

広尾学園小石川では、一人で問題集を解く学習と、仲間と話し合いながら考えを深める学習の両方を重視しています。

そのため、授業内容に応じて学び方そのものを変えられる空間が用意されていることは大きな魅力です。

新しい図書室とARCが探究活動を支える

2024年12月の校舎増築に伴い、図書環境もより充実しました。

新しい図書室では従来の蔵書を引き継ぎながら、読書だけでなく調査・探究活動にも利用しやすい環境が整えられています。

広尾学園小石川ではプレゼンテーションや探究論文を書くため、インターネット上の情報だけではなく、書籍や専門資料を使って調査することも重要です。

図書室で資料を探し、ARCで考えを整理し、MacBookで発表資料や論文にまとめるという一連の学習を校内で行える環境になっています。

洋書から学術論文までアクセスできる

図書環境では、日本語の書籍だけでなく洋書も充実しています。

インターナショナルコースの生徒だけでなく、本科の生徒も英語を学ぶため、初心者向けからネイティブレベルまで幅広い英語資料が用意されています。

さらに学校では、学術論文を検索・閲覧できるJSTORも利用できます。

中学生の段階では専門論文を読む機会はまだ限定的ですが、学年が上がり探究論文などへ取り組む際には、大学や研究者が利用するような資料へアクセスできることが大きな強みになります。

検索サイトだけで調べ学習を終わらせず、より信頼性の高い専門資料まで調査できる環境です。

電子図書館なら自宅からも本を借りられる

広尾学園小石川には「Hiroo Koishikawa E-Library」という電子図書館があります。

生徒は学校にいなくても、インターネットを通じて電子書籍を借りることができます。

小説などの一般書だけでなく、学習に利用できる資料や大学入試関連の書籍など幅広いジャンルが用意されています。

紙の本と電子書籍の双方を利用できるため、場所や時間を問わず必要な情報へアクセスしやすいことが特徴です。

「BOOK FOREST」で日常生活の中に本がある

広尾学園小石川では、図書室だけに本を集めるのではなく、校内のさまざまな場所に本を配置する「BOOK FOREST」という考え方を取り入れています。

廊下や共有スペースなど、生徒が普段過ごす場所で本を目にすることで、「少し読んでみよう」「これは何だろう」と知的好奇心が生まれることを狙っています。

読書を宿題として強制するだけでなく、自然に本へ手を伸ばせる学校環境をつくるという発想です。

自習室では難関大学生チューターに質問できる

放課後の学習を支える重要な施設が自習室です。

広尾学園小石川では自習場所を提供するだけでなく、その近くに東京大学をはじめとする難関大学の大学生・大学院生チューターが待機しています。

授業で分からなかった部分や宿題について、その場で質問することができます。

さらにチューターは年齢的に生徒と比較的近いため、学習内容だけでなく、

  • 大学生活
  • 文理選択
  • 大学受験
  • 勉強方法

などについて相談できる「少し年上の先輩」のような存在にもなります。

放課後講習・夏期講習も校内で受けられる

施設だけでなく、学習サポート制度も整えられています。

放課後には必要に応じた講習が行われ、夏休みには夏期講習も実施されます。

夏期講習では、難関大学志望者向けの発展的な講座から苦手分野を克服するための講座まで用意され、無学年制で上級生と一緒に学ぶこともあります。

学校の授業についていけない生徒だけを対象にするのではなく、「もっと難しいことを学びたい生徒」と「基礎を固め直したい生徒」の双方を支える仕組みです。

カフェテリアが完成し、昼食環境も改善

新校舎にはカフェテリアも設けられています。

昼食は基本的には家庭からのお弁当を持参しますが、現在はカフェテリアで昼休みにお弁当を購入することも可能です。

そのため、「毎日必ず家庭で弁当を準備しなければならない」という環境ではありません。

カフェテリアには生徒同士で昼食をとれるスペースがあり、授業の合間に友人と過ごす交流の場にもなっています。

放課後は自販機型コンビニで軽食を購入できる

昼休み以外にも、校内には自販機型コンビニがあり、夕方までパン、軽食、デザートなどを購入できます。

広尾学園小石川では部活動や自習、講習などで放課後まで学校に残ることがあります。

夕方に軽食を購入できるため、長時間学校で活動する生徒にとって使いやすい環境です。

ラウンジ・テラスは生徒の交流や休憩スペースに

新校舎にはラウンジとテラスも設けられています。

授業や自習だけで一日を過ごすのではなく、昼休みや放課後に友人と話したり、一息ついたりできる場所です。

特に共学校として生徒数が増えてきた広尾学園小石川では、教室以外にも生徒同士が自然に交流できる共有スペースがあることは学校生活の充実につながります。

地下1階にはアリーナを設置

運動施設として、校舎地下1階にはアリーナがあります。

体育授業や運動系のクラブ活動などに利用されます。

ただし、広尾学園小石川は文京区本駒込という都心の学校であり、郊外の学校のように校内へ大規模なグラウンドや複数の運動施設を配置しているわけではありません。

その代わり、校外施設も活用しながら体育・部活動環境を確保しています。

市川にサッカーグラウンドとテニスコート3面

広尾学園小石川には、千葉県市川市に校外運動施設があります。

学校公式FAQでは、

  • サッカーグラウンド
  • テニスコート3面

が整備されていることが案内されています。

これらは広尾学園の生徒とともに利用する施設で、両校の教育連携は授業だけでなく学校施設にも広がっています。

ただし、校外施設を利用するクラブについては移動時間なども発生するため、運動部を重視する家庭は活動場所・曜日・帰宅時間まで確認しておくとよいでしょう。

現在、プール施設はない

施設面で注意しておきたいのがプールです。

一部の古い学校情報や紹介資料では温水プールについて触れられている場合がありますが、現在の学校公式案内では、広尾学園小石川にはプール施設がなく、水泳授業も実施していないと明記されています。

そのため、水泳授業や校内プールを重視する家庭は、この点を学校選びの際に確認しておきましょう。

スクールカウンセラーへ相談できる

広尾学園小石川にはカウンセラー室があります。

スクールカウンセラーが生徒の悩みや相談に対応しており、保護者からの相談も受け付けています。

中高6年間は、勉強、進路、友人関係、思春期特有の悩みなどさまざまな問題が起こりやすい時期です。

担任や教科担当とは別に、専門的な立場から話を聞いてもらえる場所が校内にあることは安心材料となります。

セキュリティ・災害対策も整備

安全面では、機械警備に加えて、エントランスに警備員を配置し、来校者の確認を行っています。校内には防犯カメラも設置されています。

また、大規模災害に備えて、

  • 水・食糧
  • ブランケット
  • ヘルメット
  • 蓄電池

などを6日分備蓄しています。

緊急地震速報受信機も設置されており、一定以上の揺れが予測された場合には全館放送で知らせる仕組みとなっています。

遠方から電車で通学する生徒も多いため、帰宅困難となった場合まで想定した備蓄があることは保護者にとっても重要です。

施設の新しさ以上に「使い方」に特徴がある

広尾学園小石川の施設を見る際には、単純に「新校舎がきれい」「MacBookがある」といった設備面だけで判断しないことが重要です。

図書室やJSTORで調べ、ARC roomで仲間と議論し、MacBookで資料を作成してプレゼンテーションする。自習室で分からないことがあればチューターへ質問し、放課後まで活動する場合にはカフェテリアや軽食販売を利用する。

このように、学校が目指す探究型・主体型の教育と施設の使い方が一体になっていることが大きな特徴です。

2024年12月の新校舎完成によって、開校当初よりも学習・交流スペースはさらに充実しました。ICTを日常的に使いながら、一人で集中する学びと仲間と協働する学びの両方に取り組みたい子にとって、広尾学園小石川の学習環境は大きな魅力といえるでしょう。

学校生活と行事|いちょう祭や宿泊研修で仲間と成長する6年間

広尾学園小石川中学校では、日々の授業に加えて、スポーツフェスティバル、いちょう祭、音楽会、宿泊研修、修学旅行、海外短期留学など、年間を通して多彩な学校行事が行われています。

特徴的なのは、行事を単なる「楽しいイベント」として終わらせるのではなく、教育理念である「自律と共生」を実践する場として位置づけていることです。

生徒自身が企画や運営に関わり、クラスや学年を越えて協力することで、普段の授業だけでは身につけにくいコミュニケーション力、協働力、リーダーシップ、発信力を育てていきます。

時期主な行事・活動
4月入学式、始業式、中1オリエンテーション宿泊研修など
5月授業参観、中間試験など
6月中高スポーツフェスティバル、中学芸術鑑賞など
7月中2林間学校、夏期講習など
夏休み中3オーストラリア海外短期留学、部活動合宿、夏期講習など
9月いちょう祭、海外大学フェアなど
11月中3修学旅行など
12月宇宙天文合宿、終業式など
2月音楽会、中学生徒会選挙など
3月広学スーパーアカデミア、中学修了式など

中学1年生はオリエンテーション宿泊研修からスタート

中学1年生では、入学後の4月にオリエンテーション宿泊研修が行われます。

新しい学校、新しい友人、新しい先生という環境に入った直後に、学校を離れて仲間と共同生活を経験します。

中学入学直後は、友人関係や学習環境の変化に不安を感じる生徒も少なくありません。宿泊研修では、クラスメートと一緒に活動したり話したりする時間を多く持つことで、新しい人間関係を築くきっかけをつくります。

2026年度も4月に中学1年生の宿泊研修が実施されており、現在も中学生活のスタートを支える重要な行事となっています。

中高合同のスポーツフェスティバル

初夏には、広尾学園小石川を代表する行事の一つであるスポーツフェスティバルが開催されます。

中学生と高校生が合同で参加し、色別のチームに分かれてさまざまな競技に取り組みます。

学校公式では、スポーツを通して仲間と協力し助け合うことで、教育理念「自律と共生」のうち、特に「共生力」を育てる行事として位置づけています。

2026年6月には第5回スポーツフェスティバルが実施されており、現在の広尾学園小石川でも学校全体を盛り上げる主要イベントとなっています。

東京体育館を使用する大規模なイベント

スポーツフェスティバルは、学校内のアリーナだけではなく、東京体育館を会場として実施されています。

中高生が一堂に集まり、大きな会場で競技や応援を行うため、普段の学校生活とは違う一体感を味わえる行事です。

広尾学園小石川は2021年に現在の体制となった比較的新しい学校ですが、こうした行事を毎年積み重ねることで、学校独自の伝統や文化も少しずつ形成されています。

中学2年生では林間学校へ

中学2年生では、夏に林間学校が行われます。

2025年度も7月に実施されており、学校を離れた環境で仲間と共同生活を送りながら、自然体験や集団活動に取り組みました。

宿泊行事では、自分のことを自分で行うだけでなく、時間を守る、役割を果たす、周囲へ配慮するといった行動が必要になります。

広尾学園小石川が掲げる「自律」は、一人で好きなように行動することではありません。自分自身を管理しながら、仲間と協力して集団生活を送る経験も大切にしています。

最大の学校行事「いちょう祭」

秋に開催される文化祭が、広尾学園小石川の「いちょう祭」です。

いちょう祭は2日間にわたって開催され、一般的な文化祭の展示やステージ発表だけでなく、生徒によるプレゼンテーションが大きな特色となっています。

1日目には、生徒自身が決めたテーマについてクラスごとに研究発表を行い、優秀なプレゼンテーションを投票によって選びます。

2日目には選ばれた生徒が他クラスの生徒を前に改めて発表を行うという、普段の探究・プレゼンテーション教育を文化祭へ発展させた行事です。

インターナショナルコースは英語でプレゼンテーション

いちょう祭では、インターナショナルコースの生徒は英語でプレゼンテーションを行います。

本科の生徒もその発表を聞くため、英語を学ぶ授業とは違った形で、学校全体が国際的な学習環境になります。

英語で調査し、考えをまとめ、多くの人へ伝える経験は、インターナショナルコースで普段行っている学びの集大成です。

一方、本科の生徒にとっても、高い英語力を持つ同級生の発表を見ることが刺激になります。

本科とインターナショナルが同じ学校で学ぶメリットを実感しやすい行事の一つといえるでしょう。

文化部・有志によるステージ発表も充実

いちょう祭では研究・プレゼンテーションだけでなく、ダンス、軽音楽、文化部などによる発表も行われます。

普段の部活動で練習してきた成果を、多くの生徒や保護者、受験生の前で披露する大切な舞台です。

新しい学校だからこそ、「昨年までなかった企画を自分たちで始める」という余地もあり、生徒自身が学校文化をつくっていけることも広尾学園小石川の魅力です。

受験生にとっても「いちょう祭」は重要な学校見学の機会

広尾学園小石川を志望している家庭にとって、いちょう祭は学校説明会とは異なる角度から学校を知る機会です。

説明会では教育方針やカリキュラムを理解できますが、文化祭では、

  • 在校生がどのような雰囲気なのか
  • 本科とインターの生徒がどのように関わっているか
  • 生徒がどの程度主体的に企画を動かしているか
  • プレゼンテーションのレベル
  • 先生と生徒の距離感

などを実際に見ることができます。

「自分もこの中に入って学校生活を送りたいと思えるか」という視点で見学すると、学校との相性を判断しやすいでしょう。

海外大学フェアも学校生活の中に組み込まれている

秋には、広尾学園で開催されるKanto Plain College Fairにも参加する機会があります。

世界各国の大学関係者が集まり、それぞれの大学の教育内容や入試制度について説明します。

高校生だけでなく、中学生の段階から「海外にはどのような大学があるのか」を知ることで、進路の可能性を広げることができます。

海外大学進学を最初から決めていなくても、日本の大学だけを当然の選択肢とせず、世界の大学を比較して考えられる環境が用意されています。

中学3年生は広島・神戸方面へ修学旅行

中学3年生では修学旅行が実施されます。

2025年度は広島・神戸方面を訪れています。

歴史や平和について学びながら、現地の文化や人々に触れ、仲間と共同生活を送ります。

単に観光地を巡る旅行ではなく、事前学習と現地体験を結びつけ、教室で学んだ歴史や社会問題を自分自身の経験として考える機会となっています。

修学旅行も「共生」を学ぶ機会

宿泊を伴う修学旅行では、生徒同士が普段より長い時間を一緒に過ごします。

時間管理、班行動、役割分担など、自分一人だけでは完結しない場面が多くなります。

その中で、意見の異なる仲間と話し合い、予定を調整しながら行動する経験を積みます。

学校公式でも、現地文化や人々との交流と共同生活を通じて生徒が成長する行事として位置づけており、「自律と共生」を実際に体験する学校行事の一つです。

中学3年ではオーストラリア海外短期留学も選択できる

国際教育を象徴する行事の一つが、中学3年生の希望者を対象としたオーストラリア海外短期留学です。

現在はオーストラリア・タスマニア州で、2~3週間程度ホームステイをしながら現地校へ通うプログラムが実施されています。

現地の授業へ参加し、ホストファミリーと生活するため、日本の学校内で英語を使うのとはまったく異なる経験になります。

「正しい英語を話せるか」だけではなく、自分から相手へ話しかけ、分からないことがあっても何とかコミュニケーションを取る力が求められます。

インターナショナルコース以外の生徒にも海外体験の機会

海外短期留学は、インターナショナルコースだけのために用意された行事ではありません。

本科の生徒も海外体験を通して、学校で学んできた英語を実際のコミュニケーションに使うことができます。

学校案内に掲載されている本科の在校生からも、中学3年でオーストラリア短期留学へ参加し、現地でのコミュニケーションを通して視野が広がったという声があります。

英語教育と国際交流を学校全体へ広げていることが、広尾学園小石川の特徴です。

高校ではイギリス短期留学へ発展

中学校卒業後、高校1年では希望者を対象としてイギリスへの海外短期留学も用意されています。

中学3年のオーストラリア、高校段階のイギリスなど、発達段階に応じて海外体験を重ねられる構成となっています。

さらにインターナショナルコースでは、海外大学見学ツアーなども行われ、実際にアメリカの大学を訪れる機会があります。

中学の短期留学から海外大学進学まで、海外との接点を段階的に広げていけることが大きな魅力です。

宇宙天文合宿で科学への興味を深める

広尾学園小石川らしい特色ある行事として、宇宙天文合宿があります。

2025年12月にも実施されており、学校の年間行事にも組み込まれています。

宇宙や天文学に興味のある生徒が、通常の授業から離れた環境で観測や学習に取り組みます。

学校では模擬裁判、ロボット講座、スーパーアカデミアなど幅広いキャリア・探究プログラムを用意しており、宇宙天文合宿もその一つです。

授業科目の枠を越えて、興味のある分野へ深く入り込める体験が豊富にあることが特徴です。

北欧体験プログラムなど発展的な海外学習も

広尾学園小石川では、通常の語学留学とは異なる海外学習にも取り組んでいます。

2025年3月には、デンマークとスウェーデンを訪れる北欧体験プログラムが実施されました。

環境・エネルギー分野の先進施設を見学し、スウェーデンの高校生と環境政策や社会問題についてディスカッションを行っています。

英語を使うこと自体ではなく、英語を使って世界の社会課題について学ぶという、広尾学園小石川らしいプログラムです。

なお、こうした海外プログラムは対象学年や実施年度、社会情勢によって変更・中止となる場合があります。

音楽会は一年間のクラス活動の集大成

冬には、中学校・高等学校合同の音楽会が行われます。

クラスごとに課題曲と自由曲を合唱し、グランプリを目指します。

合唱では一人だけ歌が上手くても完成しません。音程、声量、テンポをクラス全員で合わせる必要があります。

学校公式では、音楽会を「自律」と「共生」の両方を体験する行事として位置づけています。

一年間一緒に過ごしてきたクラスメートと力を合わせるため、中学生にとって学年末の大きな思い出となるでしょう。

2026年も中高合同音楽会を開催

2026年2月にも音楽会が実施されており、現在も毎年の主要行事として定着しています。

広尾学園小石川は開校からまだ年数の浅い学校ですが、スポーツフェスティバル、いちょう祭、音楽会という大きな行事を毎年積み重ねることで、「広尾学園小石川らしい学校文化」が少しずつ形成されています。

生徒会活動も生徒主体

中学校では、生徒会役員選挙も実施されます。

立候補者が「どのような学校にしたいか」を考え、自分の言葉で生徒へ伝え、投票によって代表を選びます。

比較的新しい学校だからこそ、生徒会活動や学校行事を通して、自分たち自身で学校をよりよくしていく余地が大きいことも魅力です。

決められた伝統を守るだけでなく、新しい学校文化をつくる側になりたい生徒には、やりがいのある環境でしょう。

夏期講習も学校生活の一部

夏休みには、希望者を対象として夏期講習も行われます。

4日間を1タームとして複数タームが設定され、難関大学志望者向けの発展講座から、苦手科目を復習する講座まで幅広く用意されています。

無学年制の講座もあり、下級生が上級生と一緒に学ぶこともあります。

長期休暇をすべて受験勉強だけに使うのではなく、部活動、海外研修、探究活動と学習を組み合わせながら過ごすのが広尾学園小石川の夏休みです。

学校行事も「自律と共生」を学ぶ教育の一部

広尾学園小石川の行事を見ていくと、一貫しているのは、生徒を受け身のお客様にしないことです。

スポーツフェスティバルでは仲間と協力し、いちょう祭では自分の研究を発表し、修学旅行では集団行動を経験し、海外短期留学では自分の力で異文化の中へ飛び込みます。

そして音楽会では、クラス全員で一つの作品をつくり上げます。

それぞれ内容は異なりますが、すべてが「自分から動くこと」と「他者と協力すること」につながっています。

勉強だけでなく、行事、海外体験、探究活動などにも積極的に参加しながら、中高6年間でさまざまな経験を積みたい子にとって、広尾学園小石川の学校生活は非常に充実したものになるでしょう。

クラブ活動|将棋・チェスから国際系・ICT系まで個性を伸ばせる環境

広尾学園小石川中学校では、学習や探究活動だけでなく、クラブ活動も中高6年間の重要な成長の場として位置づけています。

2026年時点の学校公式サイトでは、運動部10部・文化部15部の計25部が掲載されています。中学生と高校生が一緒に活動するクラブが多く、学年を越えた交流が自然に生まれることも中高一貫校ならではの魅力です。

全国大会へ進む将棋・チェス部をはじめ、陸上、吹奏楽、理科、International Newspaper Club、Art Club、eスポーツなど幅広い選択肢があり、競技で結果を目指したい子から、自分の興味を深めたい子まで活動できる環境となっています。

区分主なクラブ
運動部剣道、卓球、ダンス、陸上、サッカー、eスポーツ、硬式テニス、バドミントン、バレーボール、バスケットボール
文化部英語、理科、茶道、華道、書道、演劇、家庭科、吹奏楽、Art Club、鉄道研究、ボランティア、文芸・イラスト、International Newspaper Club、将棋・チェス、軽音楽(高校のみ)

中学生と高校生が一緒に活動する

広尾学園小石川のクラブ活動では、中学生と高校生が一緒に活動するクラブが多いことが特徴です。

中学1年生にとって、高校生の先輩は競技や演奏技術だけでなく、勉強との両立や学校生活についても学べる身近な存在です。

上級生から教えてもらう経験を重ね、自分が上級生になったときには後輩を支える側になります。

年齢の異なる生徒が一緒に一つの目標へ向かうことで、学校が重視する「共生」やコミュニケーション力を実践的に身につけることができます。

将棋・チェス部|全国・アジアレベルで結果を残す

広尾学園小石川のクラブ活動で、近年特に目立った実績を残しているのが将棋・チェス部です。

2026年5月には、高校女子チームが全国高等学校将棋選手権大会東京地区予選の女子団体戦で優勝し、全国大会出場を決めました。

さらに翌日には、第3回アジア・チェスカップで3位・6位に入賞しています。

将棋とチェスはいずれも、相手の意図を読みながら何手も先を考える必要があり、論理的思考力や集中力が求められます。

中学生から高校生まで一緒に活動できるため、入学後に競技を始めて上級生から学びながら力を伸ばすこともできるでしょう。

陸上部|2026年度の東京都大会で800m優勝

陸上部も大会で実績を残しています。

2026年6月には、令和8年度東京都高等学校体育連盟第2支部学年別大会の800m走で優勝しました。

広尾学園小石川は都心型の学校であり、校内に広大な陸上競技場があるわけではありません。そのため、競技によって学校外の施設も利用しながら練習しています。

施設の広さだけで学校を判断するのではなく、実際にどのような環境で練習し、どの程度大会へ参加しているかを確認するとよいでしょう。

サッカー・テニスは校外施設も活用

広尾学園小石川には、千葉県市川市にサッカーグラウンドとテニスコート3面を備えた校外運動施設があります。

この施設は広尾学園との教育連携の中で利用されており、サッカー部や硬式テニス部などの活動を支えています。

文京区本駒込という都心の立地を維持しながら、必要に応じて郊外施設を利用することで運動環境を補っている形です。

一方、校外練習があるクラブでは移動時間も発生します。運動部への入部を強く希望している場合には、練習場所、活動曜日、終了時間、学校から施設への移動方法まで説明会等で確認しておくことをおすすめします。

eスポーツ部も正式な運動部として活動

特徴的なのが、eスポーツ部が運動部の一つとして設置されていることです。

ゲームを単に個人で楽しむだけではなく、チームで戦術を考え、役割分担を行い、大会などを目標として活動します。

ICTを日常的に活用する広尾学園小石川らしく、従来型の運動・文化活動だけではなく、デジタル分野の興味も学校活動へつなげられることが特徴です。

理科部|科学への興味を授業外でも深められる

科学に興味がある生徒には理科部があります。

広尾学園小石川では授業やキャリア教育でも、宇宙、ロボット、STEMなどの科学分野に触れる機会がありますが、クラブ活動ではより自由に自分たちの興味を追究できます。

「授業で習ったことから新しい疑問が生まれた」「自分で実験して確かめてみたい」という生徒にとって、好きな科学を教科の枠を越えて深められる場所になります。

2026年には学校の生徒がInternational STEM Research Challenge(ISRC)で2位に入賞するなど、学校全体でも科学研究への取り組みが活発です。

International Newspaper Club|英語と国際交流を実践する

広尾学園小石川らしさを象徴する文化部の一つが、International Newspaper Clubです。

英語や国際社会への興味をもとに、学校内だけで完結しない活動を行っています。

2026年7月には、クラブの生徒がメキシコ大使館を訪問しました。

各国大使館など外部の国際機関と直接交流する経験は、一般的な英会話練習とは異なります。英語を使いながら、異なる国の文化、歴史、社会について実際の人々から学ぶことができます。

「英語を勉強する」のではなく、「英語を使って世界について知りたい」という生徒に向いているクラブです。

本科の生徒も国際系クラブへ参加できる

International Newspaper Clubなどの国際的な活動は、インターナショナルコースだけに限定されるものではありません。

本科とインターナショナルの生徒が同じ学校で部活動を行うため、本科の生徒も英語や国際交流へ関心があれば挑戦できます。

反対に、インターナショナルコースの生徒が茶道や華道、書道などの日本文化に触れることもできます。

コースの枠を越えて、自分が興味を持った活動を選択できることが広尾学園小石川のクラブ活動の魅力です。

Art Clubなど英語環境を活かした文化活動も

文化部にはArt Clubも設置されています。

インターナショナルコースを持つ学校らしく、日本語だけで行う一般的な美術系クラブとは異なる環境に触れられることも特徴です。

美術表現では、言語が異なっていても作品を通して考えや感情を共有できます。

英語、国際性、芸術といった複数の要素を組み合わせながら活動できることは、広尾学園小石川ならではといえるでしょう。

吹奏楽部は学校行事でも活躍

吹奏楽部は、日々の練習だけでなく、いちょう祭や校内コンサートなど発表の機会があります。

2025年12月には学校でクリスマスコンサートも開催されており、音楽を通して学校生活を盛り上げています。

吹奏楽では個人の演奏技術に加えて、仲間と音を合わせる力が必要です。

学校が大切にする「共生」を、音楽活動を通して経験できるクラブの一つです。

茶道・華道・書道で日本文化にも触れられる

国際教育の印象が強い広尾学園小石川ですが、文化部には茶道部・華道部・書道部があります。

海外の人々と交流するときには、外国について知るだけではなく、自分自身の国の文化について説明できることも重要です。

インターナショナルコースの教育でも日本文化への理解を重視しており、部活動でも実際の体験を通して日本文化を学ぶことができます。

グローバル教育と日本文化を対立するものとして考えず、その両方を大切にしていることが学校の特色です。

鉄道・文芸・家庭科など「好き」を深められるクラブも

文化部には、

  • 鉄道研究部
  • 文芸・イラスト部
  • 家庭科部
  • 演劇部
  • ボランティア部

などもあります。

大会で全国上位を目指す活動だけでなく、自分の趣味や興味を同じ仲間と共有できるクラブも豊富です。

中学入学時点ではやりたい活動が決まっていなくても、学校見学や新入生向けのクラブ紹介を見ながら、自分に合うものを探すことができます。

高校生になると軽音楽部も選択肢に

軽音楽部は高校生のみが参加できるクラブとして現在の公式一覧に掲載されています。

中学校では参加できない活動もありますが、中高一貫校のため、高校進学後に新しいクラブへ挑戦することもできます。

6年間ずっと同じ活動を続ける必要はなく、成長や興味の変化に合わせて学校生活の幅を広げられることも中高一貫校のメリットです。

クラブの新設・再編も起こりやすい新しい学校

広尾学園小石川は2021年に現在の体制となった比較的新しい学校です。そのため、クラブ活動も生徒数の増加や興味の変化に合わせて発展しています。

例えば以前の学校案内にはCoding Clubやロボティクスなどが掲載されていましたが、2026年時点の学校公式クラブ一覧ではこれらの名称は掲載されておらず、一方で将棋・チェス部や英語部など現在の活動に合わせた構成となっています。

したがって、特定のクラブを目的に受験する場合には、過去のパンフレットや口コミだけで判断せず、受験年度の学校公式クラブ一覧を確認することが大切です。

いちょう祭はクラブ活動を知る絶好の機会

秋のいちょう祭では、多くのクラブが展示やステージ発表を行います。

受験生にとっては、公式サイトのクラブ名を見るだけでは分からない、

  • 部員の人数
  • 先輩・後輩の雰囲気
  • 活動のレベル
  • 顧問との距離感
  • 中学生がどの程度参加しているか

などを知る機会です。

興味のあるクラブがある場合には、部員へ直接質問できる機会があれば、活動日数や勉強との両立について聞いてみるとよいでしょう。

勉強・探究とクラブ活動の両立が前提

広尾学園小石川は、中高6年間の先取り学習に加えて、英語、探究、プレゼンテーション、キャリア教育などにも力を入れている学校です。

そのため、クラブ活動だけを学校生活の中心にするというより、学習や探究と両立しながら好きな活動にも取り組むことが基本となります。

特に授業の進度が速くなるにつれ、定期試験、課題、部活動を自分で管理する力も必要になります。

一方で、部活動で学年を越えた仲間と関わり、授業とは異なる分野で自分の強みを見つける経験は、「自律と共生」という学校の教育理念にもつながります。

勉強だけでなく、スポーツ、音楽、科学、国際交流、将棋・チェス、芸術など、自分の興味を持つ分野にも積極的に挑戦したい子にとって、広尾学園小石川のクラブ活動は学校生活をより豊かにしてくれるでしょう。

進学実績と卒業後の進路|中高一貫1期生の進路にも注目が集まる新進学校

広尾学園小石川中学校の進学実績を見る際には、まず「現在公表されている大学合格実績」と「2021年に中学校へ入学した中高一貫1期生の実績」を分けて考えることが重要です。

広尾学園小石川中学校が現在の体制で開校したのは2021年4月です。そのため、2021年度に中学1年生として入学した中高一貫1期生は、2026年度現在高校3年生。卒業を迎えるのは2027年3月となります。

つまり、2026年8月時点で公表されている大学合格実績は、現在の広尾学園小石川で6年間学んだ中入生の成果ではありません。

広尾学園小石川の中高一貫教育がどのような大学進学実績につながるのかは、2027年春が最初の大きな節目となります。

現在の大学合格実績は高校卒業生によるもの

学校公式の2026年度学校案内では、2024年・2025年卒業生236名の大学合格実績が公表されています。このうちインターナショナルAGの卒業生は11名です。

主な実績をまとめると、次のようになります。

大学群・分野2024・2025年卒業生の合格実績
国公立大学19名
早慶上理ICU47名
GMARCH132名
医歯薬系18名
海外大学58名
防衛大学校4名

※いずれも延べ合格者数を含みます。また、2021年に広尾学園小石川中学校へ入学した中高一貫1期生の実績ではありません。

国公立大学にも幅広く合格

2024年・2025年の卒業生からは、国公立大学へ19名の合格者が出ています。

学校公式資料に掲載されている主な大学には、

  • 東京科学大学
  • 筑波大学
  • お茶の水女子大学
  • 千葉大学
  • 東京学芸大学
  • 東京農工大学
  • 京都工芸繊維大学
  • 信州大学
  • 埼玉大学
  • 国際教養大学
  • 東京都立大学
  • 横浜市立大学

などがあります。

現時点では東京大学や京都大学などへの大量合格を誇るタイプの学校ではありませんが、国公立大学を含めた幅広い進路が実際に生まれ始めていることが分かります。

早慶上理ICUは47名

難関私立大学では、2024・2025年卒業生から早慶上理ICUへ合計47名が合格しています。

大学合格者数
早稲田大学11名
慶應義塾大学10名
上智大学13名
東京理科大学12名
国際基督教大学1名
合計47名

学校公式資料では、47名のうち早稲田大学・慶應義塾大学への合格が21名となっています。

本科コースでは、中高一貫の先取りカリキュラムと大学受験演習を組み合わせながら、こうした国内難関大学への進学を目指します。

GMARCHは132名と厚い実績

GMARCHへの合格は、2024年・2025年の2年間で132名です。

大学合格者数
学習院大学5名
明治大学26名
青山学院大学28名
立教大学17名
中央大学27名
法政大学29名
合計132名

早慶上理だけでなく、GMARCHまで幅広く合格者がいることから、現在の高校でもさまざまな学力層・志望分野に対応した進路指導が行われていることが分かります。

医歯薬系にも18名が合格

医療系では、2024・2025年の卒業生から医・歯・薬系へ18名の合格実績があります。

学校公式資料には、

  • 東邦大学 医学部
  • 昭和医科大学 歯学部
  • 日本大学 歯学部
  • 日本歯科大学 歯学部
  • 東京歯科大学
  • 順天堂大学 薬学部
  • 昭和医科大学 薬学部
  • 昭和薬科大学
  • 日本大学 薬学部

などへの合格が掲載されています。

広尾学園本校のように「医進・サイエンスコース」を設置しているわけではありませんが、広尾学園小石川でも本科から医療・理系分野を目指すことは可能です。

海外大学58名は大きな特色

広尾学園小石川の進路実績で特に注目したいのが、海外大学への合格実績です。

2024年・2025年卒業生の海外大学合格は58名。インターナショナルAGの卒業生が11名であることを考えると、海外進学を希望する生徒に対して積極的な進路支援が行われていることが分かります。

主な合格先には、

  • Imperial College London
  • University College London
  • University of Edinburgh
  • University of Manchester
  • University of Warwick
  • University of Toronto
  • University of British Columbia
  • University of California, San Diego
  • University of California, Davis
  • University of California, Irvine
  • Vanderbilt University
  • McMaster University
  • Queen’s University

などがあります。

さらに台湾・韓国などアジア圏の大学への合格も見られ、アメリカやイギリスだけに限定しない幅広い海外進学が実現しています。

インターナショナルコースでは海外大学進学を本格的に支援

インターナショナルコースでは、AGを中心に海外大学への進学を視野に入れた教育を行っています。

単に英語力を高めるだけでなく、

  • 海外大学担当者による校内説明会
  • 海外大学へ進学した卒業生によるガイダンス
  • 海外大学見学ツアー
  • PSAT・SATを見据えた学習
  • 英文学や統計学などの発展的な授業

などを通して、海外大学受験に必要な準備を段階的に進めます。

日本の一般選抜とは異なる海外大学入試について、学校の中に相談できる教員と実際の進学ノウハウがあることは大きなメリットです。

国内大学と海外大学の両方を選べる

インターナショナルコースだからといって、進路を海外大学だけに限定する必要はありません。

広尾学園小石川は日本の学校教育法に基づく中学校・高等学校であり、国内大学の受験資格も当然取得できます。

学校公式でも、インターナショナルコースの進路として「海外・国内大学」の両方を掲げています。

そのため、中学入学時には海外大学に興味があったものの、高校で国内大学へ目標が変わった場合でも対応できます。

逆に、本科で学びながら海外大学へ視野を広げることも可能で、6年間の成長に合わせて進路を柔軟に考えられることが特徴です。

高校進学時にはコース変更の機会もある

広尾学園小石川では、中学入学時に選択したコースだけで6年間の進路が固定されるわけではありません。

例えばインターナショナルコースで学んできた生徒が、国内難関大学への受験勉強をより効率的に進めるため、高校進学時に本科へ変更することができます。

反対に、本科からインターナショナルコースへ進む場合も、高校進学時に所定の審査・試験を経て変更できる仕組みがあります。

中学入学時の12歳の段階で将来を完全に決めるのではなく、中学3年間で見つけた興味や進路目標に合わせて高校で学び方を調整できることは安心材料です。

本科は高校2年から文系・理系へ

本科コースでは、高校1年までは文系・理系を問わず幅広く学び、高校2年から文系・理系に分かれます。

中学校から続く先取り学習により高校内容を早めに進め、大学受験段階では志望分野に合わせた演習へ移行します。

広尾学園小石川では中学1年からキャリア教育を行っているため、単純に「数学が得意だから理系」というだけではなく、自分が大学で何を学びたいのか、将来何をしたいのかを考えながら文理選択を行うことが理想です。

自習室と大学生チューターが大学受験を支える

日々の進路実現を支える仕組みとして、自習室には東京大学をはじめとする難関大学の大学生・大学院生チューターが配置されています。

分からない問題を質問できるだけでなく、

  • 大学の学部選び
  • 文理選択
  • 受験期の勉強方法
  • 大学生活

などについて、実際の大学生から話を聞くことができます。

教員とは異なる「少し年上の先輩」から大学生活を聞くことで、大学進学をより具体的な目標としてイメージしやすいことも特徴です。

進学実績を見るうえで最も重要なのは「まだ完成形ではない」こと

広尾学園小石川を検討する家庭にとって、大学合格実績は気になるところでしょう。

ただし、現在公表されている数字だけを見て、他の伝統的な中高一貫校と単純比較することには注意が必要です。

2024年・2025年の卒業生は、2021年に広尾学園小石川中学校へ入学した現在の中高一貫教育を6年間受けた生徒ではありません。

学校公式の2026年度案内でも、中高一貫1期生について本科141名・インターナショナル40名と紹介され、当時は高校2年生として在籍していました。

2026年度にはこの1期生が高校3年生となっており、2027年春に初めて6年間の教育成果が大学合格実績として表れることになります。

2027年春は学校にとって大きな転換点

2027年春の進路結果が注目される理由は、単に「東大に何人合格するか」だけではありません。

2021年から導入された、

  • 中高6年間の先取りカリキュラム
  • 本科の探究・キャリア教育
  • インターナショナルAG・SGの融合型教育
  • ICTを日常的に活用する学習環境
  • プレゼンテーション・探究論文
  • 国内外の大学を視野に入れた進路指導

が、6年間を通してどのような進路成果につながったのかが初めて明らかになるからです。

広尾学園小石川の学校評価を考えるうえで、2027年春の中高一貫1期生の大学進学実績は非常に重要なデータになるでしょう。

「広尾学園と同じ実績になる」と考えるのは早い

学校名や教育連携から、広尾学園中学校・高等学校と同じような大学合格実績を期待する家庭もあるでしょう。

確かに、広尾学園の教育ノウハウ、国際教育、ICT活用、海外大学進学支援などを積極的に取り入れています。

しかし、広尾学園と広尾学園小石川は別の学校です。

入学する生徒、学校規模、コース構成、教員組織などが異なる以上、「広尾学園で東大・医学部・海外大学へ多数合格しているから、小石川でも同じ結果になる」と考えるのは適切ではありません。

広尾学園小石川については、これから中高一貫1期生以降の進路結果を継続的に確認していく必要があります。

一方で、海外大学を含む進路の幅はすでに確認できる

中高一貫1期生の結果はまだ出ていないものの、現在公表されている実績からすでに分かることもあります。

国内では国公立・早慶上理ICU・GMARCH・医歯薬系へ進み、海外でもアメリカ、カナダ、イギリス、ヨーロッパ、アジアの大学まで幅広い合格例があります。

つまり、学校として「国内私大だけを目指す進学校」ではなく、国内国公立から海外大学まで複数の進路に対応できる土台はすでにつくられています。

今後、中高一貫生の学力がどこまで伸び、その仕組みがどのような成果につながるのかが注目されます。

進学実績の数字だけでなく「進路をつくる過程」に注目したい

広尾学園小石川の進路教育では、大学名を早い段階から決めて受験勉強だけを進めるのではなく、中学1年からキャリア教育を行い、自分の興味を探します。

模擬裁判、宇宙天文合宿、広学スーパーアカデミア、東洋文庫との連携、海外大学フェアなどを通して、さまざまな学問や職業に触れます。

そのうえで、

  • 何を学びたいのか
  • 国内と海外のどちらが自分に合うのか
  • どの学部・大学なら目標を実現できるのか

を考えます。

「有名大学へ入ること」だけではなく、「大学で何を学ぶか」から進路を考えることが、広尾学園小石川のキャリア・進路教育の特徴です。

現時点では「実績確立前だからこそ注目したい学校」

広尾学園小石川中学校は、伝統校のように何十年分もの中高一貫生の大学合格データを持つ学校ではありません。

そのため、大学合格実績の安定性を最優先する家庭にとっては、2027年以降の結果を確認したいところです。

一方、現在でも早慶上理ICU、GMARCH、国公立大学、医歯薬系、海外大学まで幅広い進路実績があり、学校内には国内・海外双方の進学を支える体制が整えられています。

2027年春に卒業する中高一貫1期生がどのような進路を実現するのかは、今後の広尾学園小石川の評価を大きく左右するポイントです。

現時点では、すでに完成された進学校というよりも、広尾学園との教育連携や新しいカリキュラムが、これから本格的な大学進学実績として表れてくる段階にある注目校と捉えるのが適切でしょう。

学費や諸経費について|コース別費用と中高6年間を見据えた教育費

広尾学園小石川中学校の学費は、本科・インターナショナルSG・インターナショナルAGで教育充実費が異なるため、選択するコースによって年間の負担額に差があります。

2027年度中学校募集要項では、入学金は388,000円。授業料は全コース共通で月額40,000円ですが、教育充実費が本科5,000円、SG15,000円、AG25,000円となっています。

さらに、修学旅行、副教材、特別活動などに充てられる積立金が全コース月額16,000円必要です。

そのため、入学金・年間学納金・積立金を合わせた初年度の基本的な負担額は、本科約123万円、SG約135万円、AG約147万円が一つの目安となります。

費目本科インターSGインターAG
入学金388,000円388,000円388,000円
授業料月40,000円月40,000円月40,000円
施設維持費月2,500円月2,500円月2,500円
冷暖房費月2,000円月2,000円月2,000円
図書費月200円月200円月200円
視聴覚費月200円月200円月200円
教育充実費月5,000円月15,000円月25,000円
PTA会費月1,000円月1,000円月1,000円
教育振興費月3,000円月3,000円月3,000円
生徒会費月300円月300円月300円
同窓会費月100円月100円月100円
月額学納金合計54,300円64,300円74,300円

※2027年度募集要項では、学費・積立金について一部変更となる可能性がある旨も記載されています。

年間の学納金は本科約65万円・SG約77万円・AG約89万円

月額学納金を12か月分として計算すると、年間では次の金額となります。

コース月額年間学納金
本科54,300円651,600円
インターナショナルSG64,300円771,600円
インターナショナルAG74,300円891,600円

本科とSGでは年間120,000円、本科とAGでは年間240,000円の差があります。

この差の中心となっているのが教育充実費です。インターナショナルコースでは外国人教員による授業や英語による専門科目など、コース独自の教育環境を整えるため、本科より高く設定されています。

積立金は全コース月額16,000円

学納金とは別に、全コース共通で月額16,000円の積立金が必要です。

年間では192,000円となります。

積立金は、

  • 修学旅行
  • 特別行事
  • 特別活動
  • 副教材
  • 消耗教材

などの費用に充てられ、中学校課程修了時に精算されます。

修学旅行や教材費がすべてその都度別途請求されるのではなく、一定額を毎月積み立てて準備していく仕組みです。

初年度は本科約123万円・SG約135万円・AG約147万円

入学金388,000円に年間学納金と年間積立金を加えると、初年度の基本的な学校納入額は次のようになります。

コース入学金年間学納金積立金初年度合計
本科388,000円651,600円192,000円1,231,600円
インターSG388,000円771,600円192,000円1,351,600円
インターAG388,000円891,600円192,000円1,471,600円

したがって、よく紹介される「初年度約123万円」という金額は本科の場合です。

インターナショナルSGでは約12万円、AGでは約24万円高くなるため、コース選択の際には教育内容だけでなく費用の違いも確認しておきましょう。

制服・学用品で入学時に約15万円

上記とは別に、入学時には制服や学用品の購入が必要です。

2027年度募集要項では、目安として、

制服一式約90,000円
学用品一式約60,000円
希望購入品約40,000円

とされています。

制服一式にはジャケット、スラックス・スカート、靴下など、学用品には鞄、体育着、体育館履きなどが含まれます。

さらに、ベスト、セーター、ピーコートなどの希望購入品を揃える場合には追加費用がかかります。

必須となる制服・学用品だけでも約15万円を見込んでおくとよいでしょう。

MacBookなどの情報端末費用も別途必要

広尾学園小石川では、全コースで1人1台の情報端末を使用します。

入学後には学校が指定するPCなどの情報端末を購入する予定となっており、この費用は学納金には含まれていません。

端末の機種や価格は入学年度によって変わる可能性があるため、入学手続時の案内を確認する必要があります。

広尾学園小石川ではMacBookを日常の授業、課題提出、探究、プレゼンテーションなどに幅広く利用するため、端末代も入学時費用の一部として準備しておきたい項目です。

2年進級時74,000円・3年進級時56,000円の設備資金

中学入学後も、進級時に設備資金が必要です。

  • 中学2年進級時:74,000円
  • 中学3年進級時:56,000円

となっています。

毎年の学納金・積立金だけを計算するとこの費用を見落としやすいため、中学3年間の総教育費を考える際には含めておきましょう。

中学3年間では本科約305万円・SG約341万円・AG約377万円が目安

2027年度の学納金が3年間同額で続くと仮定し、入学金、年間学納金、積立金、2・3年進級時の設備資金まで含めると、中学校3年間の基本的な学校納入額はおおよそ次のようになります。

コース中学3年間の概算
本科約3,049,000円
インターナショナルSG約3,409,000円
インターナショナルAG約3,769,000円

この金額には、制服・学用品、情報端末、希望購入品、任意の海外研修、部活動に伴う個別費用などは含めていません。

制服・学用品まで含めれば、少なくともここから十数万円以上の初期費用を追加して考えておく必要があります。

また、学費や積立金は年度ごとに改定される可能性があるため、あくまで現在の金額をもとにした目安です。

海外研修は別途費用を考えておきたい

広尾学園小石川では、中学3年のオーストラリア海外短期留学をはじめ、さまざまな海外プログラムが用意されています。

こうした希望制の海外研修については、通常の学納金とは別に参加費が必要となります。

航空運賃、為替、現地滞在費などによって金額が変動するため、海外研修への参加を積極的に考えている家庭は、通常の学校教育費とは別枠で海外研修費も準備しておくと安心です。

インターナショナルコースだから必ずすべての海外プログラムへ参加しなければならないわけではありませんが、国際教育を十分に活用したい場合には重要な教育費となります。

本科・SGには「英語取出」という選択肢もある

広尾学園小石川には、本科またはインターナショナルSGに所属しながら、英語の授業のみAGで受講する「英語取出」という制度があります。

英語圏の現地校やインターナショナルスクールでの学習経験などを持つ生徒が対象で、所定の試験があります。

英語取出授業を受講する場合には、通常の学納金に加えて教育充実費が月額10,000円必要です。

年間では12万円となるため、英語取出を希望する家庭は費用面も含めて検討しましょう。

特待生は1年間の授業料が免除

2027年度入試では、すべての入試回で成績優秀者を対象とした特待生制度があります。

特待生として合格した場合には、1年間の授業料が免除されます。

広尾学園小石川の授業料は月額40,000円、年間480,000円ですから、特待生となれば教育費の負担は大きく軽減されます。

ただし、2年次以降については年次審査があります。入学時に特待生となれば6年間自動的に授業料免除が続く制度ではありません。

寄付金は任意

学校では、教育環境の整備を目的とした学校施設設備拡充資金寄付金も募集しています。

1口100,000円で2口以上が案内されていますが、これはあくまで任意です。

入学のために必ず納入しなければならない費用ではないため、学費総額を計算する際には必須費用と分けて考えてよいでしょう。

高校3年間の費用も見据えて考える

広尾学園小石川は中高一貫校です。中学校へ入学した家庭は、基本的にはその後の高校3年間まで含めた6年間の教育費を考えておく必要があります。

高校でも授業料や教育充実費、積立金、教材、情報端末関連費用などが必要になります。

ただし、高校進学後はコース構成や積立金、設備資金などが中学校とは異なるため、中学の年間費用を単純に6倍して総額を算出することはできません。

また、中学入学から実際に高校へ進学するまでには3年あるため、その間に学費改定が行われる可能性もあります。

学校説明会では中学校の初年度費用だけでなく、内部進学時に必要となる費用と高校3年間の学納金についても確認しておくと安心です。

高校では授業料支援制度も確認したい

高校段階になると、国や東京都による授業料支援制度の対象となる場合があります。

2026年度の東京都では、国の就学支援金等と東京都の授業料軽減助成金を合わせて、一定の要件のもと全日制私立高校では年額501,000円を上限とする授業料支援が行われています。

広尾学園小石川の現在の授業料は年間480,000円のため、制度を利用できる家庭では高校段階の授業料負担が大きく軽減される可能性があります。

ただし、制度内容や対象要件、助成額は将来変更される可能性があるため、実際に高校へ進学する年度の制度を確認することが必要です。

中学校についても東京都の授業料支援制度を確認

東京都では私立中学校に通う家庭に対する授業料負担軽減制度も実施されています。

直近の制度では、都内在住の保護者を対象として所得制限なしで年額10万円を上限とする支援が行われています。

こうした制度を利用できれば、中学3年間の実質的な家庭負担を軽減できます。

制度は年度ごとに申請が必要で、受付時期や条件が変更されることもあるため、入学後は学校から配布される案内や東京都の最新情報を必ず確認しましょう。

学費だけでなく「何に費用を使う学校なのか」を見る

広尾学園小石川は、私立中学校の中でも決して教育費が低い学校ではありません。

特にインターナショナルAGでは、本科と比較して中学3年間で数十万円の差が生じます。

一方で、その費用によって、

  • 外国人教員による英語授業
  • 1人1台のICT環境
  • 探究・プレゼンテーション教育
  • 国内外の大学を視野に入れた進路指導
  • キャリア教育
  • 学術機関との連携

などが整えられています。

学校選びでは単純に「年間いくらか」だけで比較するのではなく、その教育内容を家庭や本人がどの程度活用できるかまで考えることが大切です。

本科・SG・AGでは教育内容と費用の双方に違いがあります。中学3年間だけではなく、高校までの6年間、さらに海外研修などの希望プログラムも含めて資金計画を立てたうえで、本人が最も学びたい環境を選ぶことが重要でしょう。

入試情報と合格の目安|本科・インターで異なる2027年度入試を詳しく解説

広尾学園小石川中学校は、近年の中学受験で人気を高めている学校の一つです。2027年度入試では、本科・インターナショナルSGを募集する一般入試4回に加えて、インターナショナルAGを募集する国際生AG回、さらに11月・12月の帰国生入試が実施されます。

特に注意したいのは、広尾学園本校とは入試日程もコース構成も異なることです。広尾学園小石川には医進・サイエンスコースはなく、2月の一般入試は本科・SG・AGによって構成されています。

また、2027年度は第1回のみ4科入試、第2回・第3回・第4回は国語・算数の2科入試となっています。複数回受験を考える場合には、それぞれの入試形式に合わせた対策が必要です。

入試日程時間帯募集コース募集人員試験科目
第1回2月1日午前本科・SG25名
※SG10名を含む
国語・算数・社会・理科
第2回2月1日午後本科・SG20名
※SG10名を含む
国語・算数
国際生AG回2月2日午前AG15名Japanese・Mathematics・English・Interview
第3回2月3日午後本科・SG25名
※SG15名を含む
国語・算数
第4回2月6日午後本科・SG10名
※SG5名を含む
国語・算数

募集人員は帰国生入試を含めて全体で120名です。

第1回|2月1日午前の4科入試

第1回は2月1日午前に実施される、本科・インターナショナルSG対象の入試です。

試験科目は、

  • 国語:50分・100点
  • 算数:50分・100点
  • 社会:30分・50点
  • 理科:30分・50点

4科300点満点です。

広尾学園小石川の一般入試で4科目を課すのは第1回のみで、第2回以降は国語・算数の2科になります。

そのため、社会・理科を含めた4科型の学習を安定して得点へつなげられる受験生にとって、第1回は重要な受験機会です。

2026年度第1回の実質倍率は3.2倍

直近の2026年度入試では、第1回の本科・SGを合わせて101名が受験し、32名が合格しました。

実質倍率は3.2倍です。

合格最低点は、

  • 本科:192点/300点
  • SG:194点/300点

でした。

得点率にするとおよそ64~65%です。

一方、合格者平均は本科200.6点、SG208.9点でした。合格最低点ぎりぎりを目標にするのではなく、過去問では200点台を安定して取れる状態を一つの目標にするとよいでしょう。

4科入試でも国語・算数の比重が大きい

第1回は4科入試ですが、配点を見ると国語・算数が各100点、理科・社会が各50点です。

つまり、300点満点のうち200点を国語と算数が占めるため、やはり2科目の完成度が重要になります。

2026年度の合格者平均を見ると、本科では、

  • 国語:68.5点
  • 算数:66.1点
  • 理科:36.0点
  • 社会:30.0点

でした。

算数の難問だけに時間を使うより、国語・算数で大きく崩れず、理科・社会の標準問題を確実に積み上げることが合格への基本戦略となります。

第2回|2月1日午後の2科入試

第2回は、同じ2月1日の午後に行われます。

試験科目は、

  • 国語:50分・100点
  • 算数:50分・100点

2科200点満点です。

2月1日午前に別の学校を受験したあと、午後に広尾学園小石川を受験することも可能なため、都内難関校・上位校との併願先としても利用されています。

一方で、午後入試だから難易度が低いわけではありません。上位校を午前に受験した層が集まりやすく、短い時間で国語・算数の完成度を競う入試となります。

2026年度第2回は285名受験・実質3.7倍

2026年度第2回では、本科・SGを合わせて285名が受験し、78名が合格しました。

実質倍率は3.7倍です。

合格最低点は、

  • 本科:124点/200点
  • SG:122点/200点

でした。

本科の合格者平均は133.1点、SGは131.1点となっており、得点率ではおおむね6割台半ばが一つの目安です。

ただし、その年の問題難度によって最低点は変動するため、「130点取れば必ず合格」と考えるのではなく、過去問で受験者平均との差や合格者平均との差を見ることが重要です。

2月1日午後は模試偏差値でも高難度

2027年度向けの四谷大塚「合不合判定テスト」では、2月1日午後の広尾学園小石川は難関校帯に位置しています。

特にインターナショナルSGは、本科より高い合格可能性80%偏差値が設定されるケースがあり、「SGなら入りやすい」という考え方は適切ではありません。

SGには英語教育への関心が高い家庭が集まり、募集人数も限られているため、一般入試でも高い競争になります。

インターナショナルSGは英語入試ではない

ここは受験生が混同しやすいポイントです。

インターナショナルSGを希望する場合でも、2月の第1回~第4回では英語の試験はありません。

第1回なら4科、第2回~第4回なら国語・算数で選抜されます。

SGは「入学時から英語が非常に得意な生徒」のためのコースではなく、中学入学後に英語力を大きく伸ばしていくグループだからです。

したがって、小学生の段階では英検取得などよりも、まず中学受験の国語・算数・理科・社会をしっかり仕上げることが重要です。

SG志望者には本科への合格判定もある

広尾学園小石川の入試で特徴的なのが、SG志望者に対する本科での合格判定です。

SGの合格基準に届かなかった場合でも、本科の合格基準を満たしていれば本科合格となる場合があります。

2026年度入試でも、SG出願者のうち本科で合格した受験生が実際にいました。

例えば第3回SGでは、合格者17名のうち一部が本科合格となっています。

そのため、インターナショナル教育には興味があるものの、本科への入学も希望する家庭にとっては受験機会を広げやすい仕組みです。

国際生AG回|2月2日午前に実施

インターナショナルAGを希望する受験生には、2月2日午前の国際生AG回があります。

2027年度の募集人数は15名です。

試験は、

  • Japanese:30分・50点
  • Mathematics:50分・50点
  • English:50分・100点
  • Interview:英語・日本語による個人面接 約10分

で行われます。

MathematicsとEnglishは英語による出題です。

本科・SG入試とはまったく性格が異なり、英語を学習言語として使える力が求められます。

AGには英検2級以上相当の英語力が必要

国際生AG回では、英検2級以上、またはそれと同等以上の英語力が出願資格として求められます。

さらに、TOEFL iBTについて学校が定める基準以上のスコアを事前に提出した場合には、Englishの試験が免除される制度があります。

AGは英語だけが得意なら合格できる入試ではありません。

英語で数学を処理する力、日本語の読解・表現力、さらに面接で自分自身の考えを伝える力まで総合的に見られます。

2026年度の国際生AG回は実質2.1倍

2026年度の国際生AG回では、67名が受験し32名が合格しました。

実質倍率は2.1倍でした。

数字だけを見ると本科・SGより倍率は低く見えますが、そもそも英検2級以上相当の英語力を持つ受験生が対象となるため、一般的な4科入試とは受験者層が異なります。

AGを志望する場合には、一般的な中学受験対策とは別に、英語による算数・面接・アカデミックな英語力への準備が必要です。

第3回|2月3日午後は倍率が一段上がる

第3回は2月3日午後に実施され、本科・SGを国語・算数の2科で選抜します。

2027年度の募集人数は25名で、そのうちSGが15名です。

2026年度は本科・SGを合わせて340名が受験し62名が合格。実質倍率は5.5倍まで上昇しました。

合格最低点は、

  • 本科:135点/200点
  • SG:142点/200点

でした。

SGでは7割を超える得点が必要となっており、第1回・第2回より厳しい入試だったことが分かります。

第4回|2月6日午後は実質12.8倍

最終となる第4回は2月6日午後です。

募集人数は本科・SGを合わせてわずか10名で、そのうちSGは5名。これに対して2026年度には281名が受験しました。

合格者は22名で、実質倍率は12.8倍です。

2026年度の合格最低点は、

  • 本科:131点/200点
  • SG:132点/200点

でした。

問題自体の難度によって最低点は変動しますが、10倍を超える倍率からも分かる通り、「最後まで残っている入試だから安全校になる」という考え方はできません。

後半日程ほど募集人数が少なくなる

2027年度の一般入試を見ると、募集人員は、

  • 第1回:25名
  • 第2回:20名
  • 第3回:25名
  • 第4回:10名

となっています。

後半になると、すでに他校の合格を得た受験生が抜ける一方で、難関校を受験してきた受験生が広尾学園小石川へ流れてくるため、単純に受験者数が減れば入りやすくなるわけではありません。

特に最終回では募集枠そのものが小さく、合格の読みづらい入試になります。

2026年度一般入試の倍率を比較

入試受験者数合格者数実質倍率
第1回101名32名3.2倍
第2回285名78名3.7倍
国際生AG回67名32名2.1倍
第3回340名62名5.5倍
第4回281名22名12.8倍

第1回からすでに3倍を超え、第3回・第4回ではさらに競争が激しくなっています。

広尾学園小石川を第一志望にするなら、後半の一発勝負より早い日程から受験機会を確保する方が組み立てやすいでしょう。

合格最低点は「6割台」が中心でも油断はできない

2026年度の本科・SGの合格最低点をまとめると次のようになります。

入試本科SG
第1回・300点満点192点194点
第2回・200点満点124点122点
第3回・200点満点135点142点
第4回・200点満点131点132点

年度や入試回によって異なりますが、おおむね6割台~7割程度が合否ラインになっています。

ただし、「難問をすべて解かなければ合格できない」という入試ではない一方、倍率が高いため、標準問題での失点がそのまま合否へ影響します。

特に計算ミス、条件の読み落とし、漢字や記述の不完全さなど、本来取れる問題を落とさない精度が重要です。

算数は満点を狙うより「取る問題を見極める」

広尾学園小石川の算数では、基本的な計算力だけでなく、条件を整理して考える問題や思考力を必要とする問題も出題されます。

2026年度第2回では、受験者の算数平均点が本科42.0点、SG37.7点と低く、問題の難しさが表れています。

その一方、合格者平均は本科55.9点、SG54.7点でした。

つまり、難しい年度には算数で満点近く取る必要はなく、解ける問題を正確に得点できれば十分に勝負になることが分かります。

難問一題に時間を使い切るのではなく、問題全体を見て優先順位を判断する力が重要です。

第3回は算数の得点差が合否につながりやすい

一方、2026年度第3回では、算数の受験者平均が本科59.0点に対し、合格者平均は79.3点でした。

SGでも受験者平均59.6点に対し、合格者平均は82.9点です。

20点以上の差がついており、この回では算数が合否を分ける重要科目となりました。

同じ学校でも入試回によって問題難度や得点構成が異なるため、1年分だけでなく複数年度・複数回の過去問を解くことが大切です。

国語は安定した読解力が必要

国語も100点配点で、一般入試では非常に重要です。

長文を読み、限られた時間の中で設問の意図を正確に読み取る必要があります。

広尾学園小石川の教育自体が、読解力、論理的思考力、プレゼンテーション、探究論文を重視していることからも分かるように、文章を読み、自分の頭で考え、適切に表現する力を重視する学校です。

語彙・漢字などの知識問題を確実に得点しつつ、長文読解で大崩れしない力をつけておきたいところです。

2027年度向け偏差値では上位校帯に位置する

偏差値は模試や男女、入試回、本科・SGによって異なるため、一つの数字だけで難易度を判断することはできません。

2027年度向け四谷大塚「合不合判定テスト」のAライン80偏差値を見ると、特に2月1日午後や後半日程のSGは偏差値65前後の難関校帯に位置しています。

近年の人気上昇もあり、「偏差値50台前半の学校」という過去のイメージだけで受験すると危険です。

本科についても回によって難易度が異なり、午後・後半入試では上位校との併願者が増えるため、偏差値以上に厳しい競争になることがあります。

複数回受験を活用しやすい

本科・SGは2月1日午前・午後、2月3日午後、2月6日午後と複数回入試が設定されています。

第一志望の場合には、複数回出願して合格機会を増やすことができます。

受験料は2027年度の場合、同時出願であれば複数回出願しても25,000円。あとから試験回を追加する場合には1回につき5,000円が必要です。

志望度が高い家庭にとって、複数回出願しやすい料金体系となっています。

全入試回に特待生制度がある

2027年度は、すべての入試回で成績優秀者が特待生合格となる制度があります。

特待生は1年間の授業料が免除され、2年次以降は年次審査によって継続が判断されます。

2026年度入試でも複数の特待生合格者が出ています。

特待だけを目的に無理な受験計画を組む必要はありませんが、上位で合格できる学力がある受験生には大きなメリットです。

帰国生入試は11月・12月にも実施

海外在住経験を持つ受験生については、2月入試とは別に11月・12月の帰国生入試があります。

2027年度は、

  • 11月21日:第1回AG
  • 12月14日:第2回AG
  • 12月15日:本科・SG回

が予定されています。

AGでは海外在住経験や英語力について所定の条件があり、本科・SG回でも帰国生としての出願資格があります。

帰国生の場合には、一般入試とは提出書類や出願条件が大きく異なるため、必ず募集要項で確認しておきましょう。

広尾学園本校と小石川は別の入試

広尾学園本校と広尾学園小石川を両方検討する家庭も多いでしょう。

しかし、両校は教育連携を行っていても入試は完全に別です。

特に、

  • 広尾学園本校には医進・サイエンスコースがある
  • 広尾学園小石川には医進・サイエンスコースはない
  • 一般入試の日程が異なる
  • 本科・SGの募集人数が異なる
  • 問題や合格最低点も異なる

ため、過去問もそれぞれの学校用に対策する必要があります。

「広尾学園の過去問ができれば小石川にも対応できる」と単純には考えない方がよいでしょう。

第一志望なら第1回から積極的に受験したい

直近の倍率を見ると、第1回3.2倍、第2回3.7倍、第3回5.5倍、第4回12.8倍と、後半日程ほど競争が激しくなっています。

そのため、広尾学園小石川を第一志望・上位志望にする場合には、2月1日から受験機会を確保することを基本に考えたいところです。

特に「2月6日の第4回があるから最後に受ければよい」という計画は危険です。

第4回は募集人数が少なく、他の難関校を受験してきた層も集まるため、合格の読みづらい入試となります。

過去問は「学校別」だけでなく「入試回別」に分析する

広尾学園小石川では、第1回と第2回以降で科目数が異なり、同じ2科入試でも年度・回によって平均点が大きく変わっています。

過去問演習では単に点数を記録するだけでなく、

  • 各科目の受験者平均
  • 合格者平均
  • 合格最低点
  • 自分が落としている問題の難度
  • 時間不足になった大問

まで確認すると効果的です。

特に、合格者でも解けていない難問と、合格者なら取っている標準問題を区別することが重要です。

難関化が進む一方、満点勝負ではない

広尾学園小石川は、2021年の中学校開設以降、国際教育や広尾学園との教育連携への期待から人気を高めてきました。

現在は入試回によって四谷大塚偏差値で60台半ばに達し、後半日程では5倍、10倍を超える倍率になることもあります。

一方、2026年度の合格最低点を見ると、多くの回で得点率は6~7割程度です。

つまり、すべての難問を解く試験ではなく、基礎・標準問題を高い精度で処理し、難しい問題の中から取れるものを見つける力が合格につながります。

広尾学園小石川を目指す場合には、偏差値だけに一喜一憂するのではなく、過去問で合格者平均に近い得点を安定して取れるかを確認しながら、第1回から第4回までを併願校の日程と組み合わせて戦略的に受験することが重要です。

併願校パターン|都内の共学校・難関校を中心に受験日程を組み立てる

広尾学園小石川中学校の併願を考える際には、単純に偏差値の近い学校を並べるだけではなく、「2月1日午前・午後」「2月3日午後」「2月6日午後」という複数回入試をどのように使うかが重要です。

2027年度は、第1回が2月1日午前、第2回が2月1日午後、国際生AG回が2月2日午前、第3回が2月3日午後、第4回が2月6日午後に設定されています。

特に本科・SG志望者は、2月1日の午前・午後を両方広尾学園小石川に使うこともできますし、午前に難関校へ挑戦して午後に広尾学園小石川を受験することもできます。

一方、第3回は2026年度5.5倍、第4回は12.8倍と後半日程ほど競争が激しくなりました。したがって、「2月6日にも入試があるから、それまでに合格できなくても大丈夫」と考えるのは危険です。

併願校は「チャレンジ・標準・安全校候補」の3段階で考える

広尾学園小石川を中心にした併願では、学校を次の3段階に分けると整理しやすくなります。

位置づけ考え方主な候補
チャレンジ校広尾学園小石川より高い偏差値帯を目標にする渋谷教育学園渋谷、広尾学園、麻布、女子学院、本郷など
標準・同等帯本人の模試偏差値や過去問との相性によって本命・併願になる三田国際科学学園、青稜など
安全校候補広尾学園小石川より合格可能性の高い学校を確保する安田学園、目黒日本大学、男子なら獨協・成城など

ただし、「安全校」は学校名だけで決められるものではありません。

本人の模試偏差値、男女、得意科目、午後入試との相性によって難易度は大きく変わります。ここで挙げる学校も、受験生によっては標準校やチャレンジ校になります。

共学の最難関を目指すなら渋谷教育学園渋谷

広尾学園小石川を志望する家庭と教育志向が重なりやすいチャレンジ校が、渋谷教育学園渋谷中学校です。

2027年度入試は、

  • 第1回:2月1日
  • 第2回:2月2日
  • 第3回:2月5日

に実施されます。

共学、国際教育、海外大学進学、自主性を重視する校風など、広尾学園小石川と共通する部分が多い一方、入試難易度はさらに高くなります。

例えば2月1日午前に渋渋第1回、午後に広尾学園小石川第2回という組み合わせが可能です。

共学校志向を崩さずにチャレンジ校と本命・標準校を組み合わせたい家庭には、非常に分かりやすい受験パターンです。

広尾学園本校との併願も有力

教育内容の近さから、広尾学園中学校と広尾学園小石川を両方受験する家庭も考えられます。

広尾学園本校には、

  • 本科
  • 医進・サイエンス
  • インターナショナルSG・AG

があり、特に国際教育・探究・ICT・海外大学進学などを重視する家庭では両校を比較しやすいでしょう。

直近の広尾学園本校では、2月1日午前・午後、2月2日医進・サイエンス、2月3日AG、2月5日本科・SGという入試構成となっています。

ただし、2027年度の正式募集要項は2026年8月時点ではまだ公開されていないため、実際の出願時には最新日程を必ず確認してください。

男子の最上位層なら麻布との組み合わせ

男子で自由な校風や主体的な学びを重視し、さらに上位校へ挑戦する場合には、麻布中学校も候補になります。

麻布は例年2月1日午前に4科入試を実施しており、2026年度も2月1日でした。2027年度の正式募集要項は2026年8月時点ではまだ公表されていないため、最終確認が必要です。

日程が例年通りであれば、

2月1日午前:麻布 → 2月1日午後:広尾学園小石川第2回

という組み合わせが可能です。

午前に男子最難関校へ挑戦しつつ、午後に広尾学園小石川の合格機会を確保する形になります。

女子の最上位層なら女子学院との併願

女子では、女子学院中学校を第一志望・チャレンジ校として広尾学園小石川を組み合わせることもできます。

2027年度女子学院入試は2月1日です。

国語・社会・理科・算数の4科に加えて、本人によるグループ面接もあります。

終了時間や移動時間まで確認する必要がありますが、条件が合えば、

2月1日:女子学院 → 広尾学園小石川第2回

という午後入試との組み合わせを検討できます。

ただし、女子学院の試験は午後に面接があるため、実際に同日午後入試へ移動できるかは当年度の時間割と集合時刻を必ず確認してください。

三田国際科学学園は教育内容の近い併願候補

広尾学園小石川と非常に比較されやすい共学校が、三田国際科学学園中学校です。

2027年度は、

  • 2月1日午前:第1回
  • 2月1日午後:第2回
  • 2月2日午後:第3回
  • 2月3日午後:MST入試
  • 2月4日午後:第4回

という入試構成です。

国際教育、英語、サイエンス、探究、ICTといった教育の方向性が近いため、「偏差値だけでなく教育内容の相性を重視した併願」として有力です。

例えば、広尾学園小石川を2月1日に受験したあと、2月2日午後や2月4日午後に三田国際科学学園を入れることができます。

三田国際科学学園は「学校名変更」に注意

受験情報を検索すると、現在でも旧校名の「三田国際学園」という名称が出てくる場合があります。

現在の正式名称は「三田国際科学学園中学校」です。

さらに2027年度には、インターナショナルサイエンスクラス(ISC)、インターナショナルクラス(IC)に加えて、メディカルサイエンステクノロジー(MST)入試も設定されています。

古い受験情報をそのまま利用せず、現在のクラス構成と募集要項を確認しておきましょう。

安全校候補として組み込みやすい安田学園

広尾学園小石川よりも早い段階で合格を確保する候補として検討しやすい共学校が、安田学園中学校です。

2027年度は、

  • 2月1日午前
  • 2月1日午後
  • 2月2日午前
  • 2月2日午後
  • 2月3日午前

と複数回の先進特待入試を実施します。

例えば、

2月1日 広尾学園小石川 → 2月2日午前 安田学園 → 2月3日午後 広尾学園小石川

という形なら、広尾学園小石川の再挑戦前に合格校を確保することができます。

安田学園には大学附属校ではない進学校として国公立・難関私大を目指す教育があり、ICTや探究などにも取り組んでいるため、進学校志向を保ったまま組み込みやすい学校です。

目黒日本大学も複数回受験できる共学校

目黒日本大学中学校も、広尾学園小石川との併願候補になります。

学校公式の2027年度出願案内はすでに準備されていますが、2026年8月時点では最終的な募集要項の全日程はまだ公開途中です。

直近の入試では、

  • 2月1日午前
  • 2月1日午後
  • 2月2日午前
  • 2月4日午後

など複数回の入試があり、2月1日午後には算数を活かせる入試も設定されています。

日本大学への内部進学という選択肢を持ちながら他大学も目指せるため、大学附属の安心感も併願校に求めたい家庭には検討しやすいでしょう。

男子なら獨協を安全校候補として組み込みやすい

男子の場合、文京区内にある獨協中学校も併願しやすい学校です。

2027年度は、

  • 第1回:2月1日午前
  • 第2回:2月1日午後
  • 第3回:2月2日午前
  • 第4回:2月4日午前

に入試があります。

広尾学園小石川と同じ文京区にあり、ドイツ語教育や獨協医科大学との連携など独自の教育を持つ男子進学校です。

例えば、

2月1日 広尾学園小石川 → 2月2日午前 獨協 → 2月3日午後 広尾学園小石川

という形で、広尾学園小石川の再受験の間に組み込むことができます。

男子なら成城中学校も候補

男子校では、成城中学校も候補になります。

直近の入試は、

  • 2月1日
  • 2月3日
  • 2月5日

の3回実施されています。

新宿区にある男子校で、大学附属の「成城学園中学校」とは別の学校です。

ただし、2027年度募集要項は2026年8月時点ではまだ正式公開前のため、今年度の日程をそのまま確定情報とは考えず、秋以降に確認してください。

男子上位層では本郷・城北も検討できる

男子で広尾学園小石川と同等以上の進学校を組み合わせたい場合、本郷中学校や城北中学校も候補になります。

両校とも大学附属ではなく、難関大学進学を目指す男子中高一貫校です。

城北は直近では2月1日・2月2日・2月4日、本郷も複数回入試を行っており、広尾学園小石川の午後入試と組み合わせやすい日程があります。

ただし、2027年度の正式募集要項がまだ未公表の学校については、秋以降に最新日程を確認して受験計画を完成させることが必要です。

1月校で「実際に通える合格校」を確保する

東京の受験が始まる前に、埼玉・千葉の1月入試を利用する方法もあります。

広尾学園小石川を目指す受験生であれば、学力帯に応じて、

  • 栄東中学校
  • 市川中学校
  • 東邦大学付属東邦中学校
  • 開智中学校

などが候補になります。

1月校には、

  • 本番の試験会場に慣れる
  • 時間配分を確認する
  • 実際の合格を得て心理的に余裕をつくる

という意味があります。

ただし、「練習受験」とだけ考えるのはおすすめできません。

万一2月校が思うようにいかなかった場合、本当に進学できる学校かという視点で受験校を選ぶことが大切です。

広尾学園小石川第一志望の基本パターン

広尾学園小石川を第一志望とする場合には、次のような組み方が考えられます。

日程受験例
1月栄東・市川などで合格を確保
2月1日午前広尾学園小石川 第1回
2月1日午後広尾学園小石川 第2回
2月2日安田学園・三田国際科学学園など
2月3日午後広尾学園小石川 第3回
2月4日三田国際科学学園・安田学園など
2月6日午後広尾学園小石川 第4回

第一志望なら、倍率が比較的低い前半から受験し、2月1日の2回を最大限活用するのが基本です。

難関共学校チャレンジ型の併願例

渋谷教育学園渋谷などを第一志望とし、広尾学園小石川を有力併願校とする場合には、次のような組み方があります。

日程受験例
1月栄東・市川など
2月1日午前渋谷教育学園渋谷 第1回
2月1日午後広尾学園小石川 第2回
2月2日渋谷教育学園渋谷 第2回/三田国際科学学園など
2月3日午後広尾学園小石川 第3回
2月5日渋谷教育学園渋谷 第3回
2月6日午後必要に応じて広尾学園小石川 第4回

このパターンでは難関校への挑戦機会が多い一方、2月1日午後の時点で広尾学園小石川も難関入試です。

1月または2月2日~4日に、より確実性の高い学校を必ず1校組み込むことが重要です。

男子最難関チャレンジ型

日程受験例
1月栄東・市川など
2月1日午前麻布など男子最難関校
2月1日午後広尾学園小石川 第2回
2月2日午前本郷・城北・獨協などから学力帯に応じて選択
2月3日午後広尾学園小石川 第3回
2月4日城北・獨協など
2月6日午後必要に応じて広尾学園小石川 第4回

男子校と共学校の両方を受験する場合には、偏差値だけでなく、「男子校でもよいのか」「共学校を強く希望するのか」を家庭内であらかじめ確認しておくことも大切です。

女子最難関チャレンジ型

日程受験例
1月栄東・市川など
2月1日女子学院など最難関女子校
2月2日共学校・女子校から合格可能性の高い学校を確保
2月3日午後広尾学園小石川 第3回
2月4日三田国際科学学園・安田学園など
2月6日午後必要に応じて広尾学園小石川 第4回

女子学院は2月1日に午後の面接まで行うため、同日に広尾学園小石川第2回を組めるかどうかは、当日の終了予定時刻と移動時間を確認して判断する必要があります。

本科志望とSG志望では併願校の選び方も変わる

広尾学園小石川の本科を志望する家庭では、大学進学実績、探究教育、共学校という点から併願校を考えることが多いでしょう。

一方、SGを志望する家庭では、

  • 英語教育の授業時間
  • 外国人教員の割合
  • 帰国生との交流
  • 海外研修
  • 海外大学進学支援

なども学校比較の重要なポイントになります。

この場合、偏差値だけでなく、広尾学園・三田国際科学学園など国際教育に力を入れる学校との比較が特に有効です。

「安全校」は模試偏差値だけで決めない

受験計画で最も注意したいのが、安全校の決め方です。

偏差値が5程度低いからといって、必ず安全とは限りません。

午後入試は募集人数が少なくなりやすく、2科入試では得意・不得意の影響も大きくなります。さらに、その年の出願者数によって倍率が急上昇することもあります。

安全校とするなら、少なくとも、

  • 複数回の模試で80%合格ラインを安定して上回っている
  • 過去問で合格最低点を安定して超えている
  • 問題形式が本人の得意分野と合っている
  • 合格したら実際に進学してよいと思える

という条件を確認したいところです。

午後入試を詰め込みすぎない

広尾学園小石川を含め、現在の東京中学入試では午後入試の選択肢が非常に多くなっています。

しかし、午前・午後を連日受験すると、小学生にはかなりの負担になります。

2月1日から毎日午前・午後を受験した結果、第一志望校の日に疲労が残ってしまっては本末転倒です。

特に広尾学園小石川は2月6日まで受験機会があります。すべての枠へ試験を入れるのではなく、「ここで合格できたら翌日の午後は休む」といった条件も事前に決めておくとよいでしょう。

2月6日の第4回を「安全網」にしない

広尾学園小石川の併願で最も重要なのが、この点です。

2026年度第4回は、281名が受験して22名合格、実質倍率12.8倍でした。

2027年度も募集人数は本科・SG合計10名と非常に少なく設定されています。

したがって、

「ほかが全部不合格でも2月6日に広尾小石川がある」

という受験計画は避けるべきです。

2月6日はあくまで最後まで挑戦できる追加のチャンスと考え、それ以前に本人が進学してもよい学校の合格を1校確保しておくことが理想です。

併願校は「入学してもよい順」で考える

中学受験では、「チャレンジ校」「安全校」という言葉を使いがちですが、本当に重要なのは偏差値の上下だけではありません。

例えば、

  • 国際教育を重視するのか
  • 共学校であることを重視するのか
  • 大学附属という安心感を求めるのか
  • 進学校として大学受験へ向かいたいのか
  • 通学時間をどこまで許容するのか
  • 部活動や学校行事をどの程度重視するのか

によって、本当に通いたい学校の順位は変わります。

広尾学園小石川を志望する家庭であれば、国際教育、探究、ICT、共学環境などのうち、「何に魅力を感じて志望しているのか」を一度言葉にすると、併願校選びも整理しやすくなります。

そのうえで、チャレンジ校だけで日程を埋めるのではなく、2月前半の早い段階で「ここなら進学したい」と思える学校の合格を確保しながら、広尾学園小石川へ複数回挑戦できる日程を組むことが、最も安定した受験戦略といえるでしょう。

在校生・保護者の声|先進的な学びと自主性を尊重する校風が魅力

広尾学園小石川中学校について、在校生や保護者の声を見ていくと、特に評価されているのが「国際的な環境」「高い学習意欲を持つ仲間」「充実した学習サポート」「千石駅から近い立地」です。

一方で、授業進度の速さや学習量、校庭がない都心型キャンパス、部活動の活動量、新しい学校ならではの発展途上の部分などについては、家庭によって評価が分かれています。

2026年8月時点で外部口コミサイトに掲載されている中学校の口コミは5件とまだ非常に少ないため、点数だけで学校全体を判断することはできません。ただし、学校公式の教育内容や在校家庭から寄せられている声を合わせて見ると、広尾学園小石川がどのような家庭から高く評価されやすいかは見えてきます。

よく見られる評価内容
学習環境進度は速いが、自習室や大学生チューターなど学習サポートが充実している
国際性帰国生や海外経験のある生徒と日常的に接する機会があり、多様な価値観を受け入れやすい
英語教育SG・AGを持つ学校ならではの英語環境への評価が高い
校風真面目で学習意欲の高い生徒が多いという声がある
アクセス千石駅から徒歩2分で、周辺環境も落ち着いている
施設新校舎・自習環境は好評。一方、校庭がない点は評価が分かれる
部活動学習との両立を重視。部活動を学校生活の中心にしたい家庭には物足りない可能性もある
学校の成熟度2021年スタートのため、新しい文化を楽しめるかどうかで評価が分かれやすい

「英語と進学校の両方を求められる」という評価

保護者の声で特に目立つのが、英語教育と進学校としての学習を両立できるという評価です。

一般的な中高一貫進学校では、大学受験に向けた国語・数学・理科・社会の学習は充実していても、英語を実際のコミュニケーションや教科学習の言語として使う機会は限られることがあります。

一方、インターナショナルスクールでは高度な英語環境が得られる反面、日本の大学入試へどのようにつなげるかを別途考える必要がある場合があります。

広尾学園小石川は、日本の中高一貫校として大学受験に必要な学習を進めながら、インターナショナルコースでは日常的に高度な英語環境へ触れられます。

実際に2025年入学の保護者からも、英語環境と上位進学校を意識した速い授業進度を同時に得られることを学校の大きな魅力として評価する声があります。

SGでも周囲から英語の刺激を受けやすい

広尾学園小石川では、AGだけが国際教育の恩恵を受けるわけではありません。

SGには入学時点で高度な英語力は必要ありませんが、同じインターナショナルコースには英語力の高いAGの生徒がおり、美術・技術などでは一緒に英語で授業を受けます。

さらに学校行事や部活動では本科も含めて交流します。

保護者の口コミでも、周囲に英語を積極的に学ぶ生徒がいることで、自然に本人の英語学習への意識が高くなるという趣旨の評価があります。

「英語を勉強しなさい」と家庭から言われるより、同級生が英語を使っている環境そのものが刺激になることは大きなメリットでしょう。

海外経験のある生徒が身近にいる多様な環境

広尾学園小石川では、帰国生やインターナショナルスクール出身者など、さまざまな文化的背景を持つ生徒が在籍しています。

保護者からは、海外経験を持つ生徒が珍しい存在ではなく、お互いの違いを自然に受け入れる雰囲気があるという声も見られます。

学校公式でも、異なる文化的背景を持つクラスメートと10代を過ごすことで、語学力だけでなく異文化理解を深め、自分自身の文化と相手の文化の双方を尊重する姿勢を育てることを目標としています。

これはインターナショナルコースだけの話ではありません。

本科の生徒も学校行事・委員会・部活動などでインターの生徒と日常的に関わるため、学校全体に国際的な価値観が広がりやすいことが特徴です。

「勉強はかなり大変」という声も

一方、在校家庭から繰り返し聞かれるのが、学習の進度が速く、定期試験も簡単ではないという点です。

広尾学園小石川の本科では、中学1・2年で中学校主要科目を学び、中学3年以降は高校内容へ進む先取り型のカリキュラムを採用しています。

そのため、「中学受験が終わったからしばらく勉強を休める」という学校ではありません。

入学後も、

  • 日々の授業
  • 宿題・課題
  • 定期試験
  • 英語学習
  • プレゼンテーション
  • 探究活動

を並行して進めます。

2024年入学の保護者からも、勉強の進みが速く定期試験も難しいという声がある一方、本人にやる気があれば学力を伸ばせるサポート環境があると評価されています。

自習室・大学生チューターへの評価は高い

学習面で好意的な声が多いのが、放課後の自習環境です。

学校には自習室があり、その近くには東京大学をはじめとする難関大学の大学生・大学院生チューターがいます。

分からない問題を質問できるだけでなく、進路や勉強方法について相談することもできます。

保護者の口コミでも、放課後に大学生のサポートを受けながら自習できる環境について評価する声があります。

ただし、こうした環境は「学校が自動的に勉強させてくれる」仕組みではありません。

自習室へ行く、分からないことを質問する、講習へ申し込むといった行動は本人自身が起こす必要があります。

この点は広尾学園小石川が掲げる「自律」という教育理念ともつながっています。

サポートはあるが「使いこなせるか」は本人次第

口コミを見ると、同じ学習サポート制度についても評価が分かれています。

「やる気があればかなり伸びる」と評価する家庭がある一方、制度は整っていても本人から動かなければ十分に活用できないと感じる家庭もあります。

これは広尾学園小石川を検討するうえで重要なポイントです。

先生が毎日細かく勉強時間を管理し、分からないところを先回りしてすべて拾ってくれるというより、学校が多くの機会や環境を用意し、本人がそれを選択して利用する色合いの強い学校です。

自分から質問したり、調べたり、興味のあるプログラムへ参加したりできる子ほど、学校の環境を活かしやすいでしょう。

先生については評価が分かれる

先生との関係についても、一つの評価にまとめることはできません。

過去の保護者口コミには、校長が朝に生徒を迎えたり、担任から家庭へ連絡があったりするなど、先生が生徒をよく見てくれていると評価する声があります。

2024年入学の家庭からも、説明会で感じた学校の温かい雰囲気が入学後も続いているという評価が見られます。

一方で、2025年入学の保護者からは、教員の指導や学校の柔軟性について厳しい評価も投稿されています。

教員との相性はクラス・学年・担当教科によっても異なるため、口コミだけで「先生がよい学校」「先生がよくない学校」と決めることはできません。

学校説明会や授業体験会では、先生が生徒へどのように声をかけているか、生徒が先生へ質問しやすそうかまで見ておくとよいでしょう。

校則は「適度」という声と「自由度が低い」という声の両方

校則についても保護者の受け止め方には違いがあります。

「厳しすぎず緩すぎず、進学校として一般的」という評価がある一方で、制服着用などについてもう少し自由度があってもよいと感じる家庭もあります。

広尾学園小石川が掲げる「自律」は、何でも自由という意味ではありません。

一定の学校生活上のルールを設け、その中で自分自身を管理することを求めています。

自由度の高い学校を最優先する家庭の場合には、入学後にイメージとの違いを感じる可能性があります。

「自由な学校」というより、「一定のルールの中で主体性を求める学校」と考える方が実態に近いでしょう。

千石駅から近いアクセスは非常に好評

在校家庭から一貫して高く評価されているのがアクセスと周辺環境です。

外部口コミサイトでも、2026年8月時点で「治安・アクセス」の評価は5.0となっています。

都営三田線「千石駅」A1出口から徒歩2分で、JR巣鴨駅・駒込駅や東京メトロ南北線駒込駅も利用できます。

周辺には学校や住宅、六義園、東洋文庫などがあり、繁華街の中心とは異なる落ち着いた環境です。

中高6年間、週6日通学することを考えると、駅から学校までほとんど歩かなくてよいことは想像以上に大きなメリットでしょう。

2024年完成の新校舎で施設への印象は変化

広尾学園小石川の口コミを見る際には、投稿された時期に注意が必要です。

2022年頃の口コミでは、「図書室が小さい」「校舎が狭い」といった施設面への不満も見られました。

しかし、その後に校舎増築が行われ、2024年12月に新校舎が完成しています。

現在は、

  • 新しい図書室
  • ARC room
  • BOOK FOREST
  • カフェテリア
  • ラウンジ
  • テラス
  • 新教室

などが加わっており、開校初期とは施設環境が変わっています。

実際、2025年の口コミでは、新校舎が完成してスペースが広がり、自習室や図書館についても十分とする評価が見られます。

古い口コミだけを読んで学校の現在の施設を判断しないことが大切です。

一方で「校庭がない」ことは現在も変わらない

新校舎が完成しても、広尾学園小石川が都心型のコンパクトな学校であることは変わりません。

校内に一般的な屋外校庭はなく、体育にはアリーナや校外施設などを利用します。

保護者からも、

  • 特に不便を感じない
  • 学習中心なら問題ない
  • 運動部を本格的にやりたい子には物足りない

と評価が分かれています。

緑豊かな広大なキャンパスで毎日運動したい子と、都心の利便性や学習環境を重視する子では、同じ施設を見ても評価が大きく異なるでしょう。

部活動は「学習との両立」を重視

クラブ活動についても、学校選びでは相性を確認したいところです。

現在は25のクラブがあり、将棋・チェス部など大会で活躍する部もあります。

一方、保護者口コミでは、学校全体として部活動だけに多くの時間を使うタイプではないという声があります。

学習、探究、英語、行事などを含めた学校生活全体の一つとしてクラブへ参加するイメージです。

「全国大会を目指して週5~6日長時間練習したい」という子は、希望する部の活動日や練習場所を事前に確認した方がよいでしょう。

反対に、勉強を中心にしながら週数回スポーツや文化活動も楽しみたいという家庭にはバランスを取りやすい環境です。

新しい学校だからこその「未完成さ」もある

広尾学園小石川は、母体となる村田学園には長い歴史があるものの、現在の共学中高一貫校としてスタートしたのは2021年です。

そのため、100年以上続く伝統校のように、行事・部活動・校風・卒業生ネットワークまで完全に固定された学校ではありません。

口コミでも、

  • 新しい学校を自分たちでつくれることが楽しい
  • 学校がこれから成長していくことに期待している

という肯定的な声がある一方、

  • 学校文化がまだ十分に成熟していない
  • 伝統校のような一体感を求めると物足りない

という厳しい見方もあります。

これはどちらが正しいというより、「完成された伝統へ入ること」を求めるのか、「これから学校をつくる側になること」を楽しめるのかという価値観の違いです。

生徒の学習意欲の高さが刺激になる

学校全体を見ると、難関化した入試を突破して入学してくる生徒に加え、高い英語力を持つ帰国生、海外大学を目指す生徒、理系研究に興味を持つ生徒など、さまざまな強みを持つ子が集まっています。

そのため、在校家庭からは友人から良い刺激を受けているという声も見られます。

中学生にとって、同年代の友人の影響は非常に大きなものです。

周囲に英語を頑張る子、数学が得意な子、海外経験を持つ子、プレゼンテーションが得意な子などがいることで、本人自身も「自分もやってみたい」と考えるきっかけになります。

広尾学園小石川の教育力は授業だけでなく、異なる強みを持つ生徒が互いに刺激し合う環境にもあるといえるでしょう。

外部口コミ評価は4.20だが、母数の少なさに注意

2026年8月時点で、「みんなの中学校情報」に掲載されている広尾学園小石川中学校の総合評価は5点満点中4.20です。

項目別では、

  • 治安・アクセス:5.00
  • いじめの少なさ:4.80
  • 進学実績・学力レベル:4.40
  • 校則:4.20
  • 学習環境:4.00
  • 部活動:3.60
  • 施設:3.40

となっています。

ただし、口コミ数はわずか5件です。

数人の評価によって平均点が大きく変わるため、「4.20だから評判のよい学校」と単純に判断するのではなく、それぞれの家庭が何を評価し、何に不満を感じているのかを読む方が参考になります。

特に施設については、新校舎完成前の口コミが含まれているため、現在の状況と一致しない部分があります。

評判をまとめると「環境を使いこなせる子ほど満足度が高い」

在校生・保護者の声を総合すると、広尾学園小石川は、学校側がすべてを細かく決めて与える学校というより、豊富な環境や機会を生徒自身が使って成長していく学校と考えると理解しやすいでしょう。

英語、ICT、大学生チューター、探究、キャリア教育、海外研修、学術機関との連携など、利用できる環境は非常に多くあります。

その一方で、授業進度は速く、自分から質問したり学習計画を立てたりする姿勢も必要です。

また、都心のコンパクトな校舎や部活動の位置づけ、新しい学校文化については、家庭によって好みが分かれます。

そのため、広尾学園小石川を検討する際には、口コミの点数だけを見るのではなく、説明会や授業体験、いちょう祭などへ実際に足を運び、「この学校の生徒の中で6年間過ごしたいと本人が思えるか」を確認することが大切です。

高い学習意欲を持つ仲間から刺激を受け、英語や探究にも積極的に挑戦し、用意された環境を自分から活用できる子であれば、広尾学園小石川の学校生活に大きな魅力を感じやすいでしょう。

この学校に向いている子の特徴|国際教育や探究に主体的に挑戦したい子におすすめ

広尾学園小石川中学校は、難関大学進学を目指す学習環境に加えて、英語、探究、プレゼンテーション、ICT、キャリア教育などを幅広く経験できる学校です。

そのため、単に「偏差値の高い大学へ進みたい」というだけでなく、自分の興味を広げながら、将来につながる学びを主体的に深めたい子との相性がよい学校といえるでしょう。

一方で、授業進度は比較的速く、学校から与えられる機会を活かすためには本人の自主性も求められます。

ここでは、広尾学園小石川に向いている子の特徴を具体的に見ていきます。

自分から質問したり行動したりできる子

広尾学園小石川が掲げる教育理念は「自律と共生」です。

そのため、先生から細かく指示されるまで待つのではなく、

  • 分からないことを自分から質問する
  • 興味のあることを調べる
  • 参加したいプログラムへ申し込む
  • 必要なときに自習室や大学生チューターを利用する

といった行動ができる子ほど、学校の環境を活かしやすくなります。

もちろん中学入学時から完璧な自己管理ができる必要はありません。

ただし、「自分でできることを少しずつ増やしたい」という気持ちがある子の方が、6年間で大きく成長しやすい学校です。

高い学習意欲を持つ仲間から刺激を受けたい子

広尾学園小石川には、難関化している中学入試を突破した生徒に加えて、高い英語力を持つ帰国生、海外経験のある生徒、理系分野への関心が強い生徒など、多様な強みを持つ生徒が集まります。

周囲に自分より得意なものを持つ友人がいることを、

「自分も頑張ってみよう」

と前向きな刺激に変えられる子には向いています。

反対に、周囲と比較することで強いプレッシャーを感じやすい場合には、入学後の環境を具体的にイメージしておくことが大切です。

英語を「受験科目」以上のものとして学びたい子

英語教育に魅力を感じる子との相性は非常によいでしょう。

特にインターナショナルコースでは、英語を学ぶだけではなく、AGでは数学や理科なども英語で学びます。

SGでも外国人教員による授業やAGとの交流を通して、日常的に英語へ触れる機会があります。

そのため、

  • 英語で外国の人と話せるようになりたい
  • 英語を使って科学や社会について学びたい
  • 海外へ行ってみたい
  • 将来は海外大学も選択肢に入れたい

という子には非常に刺激的な環境です。

英検の級を取ることだけではなく、英語を実際に使える力へ変えていきたい子に向いています。

今は英語が得意でなくても、これから伸ばしたい子

「国際教育に興味はあるけれど、帰国生でもないし英語もまだ得意ではない」という子にも選択肢があります。

インターナショナルSGは、入学時点で高度な英語力を前提としていません。

日本人教員による文法・読解と外国人教員による会話授業を組み合わせながら、6年間で英語力を伸ばしていきます。

さらに一定の英語力に達すればAGの授業へ参加したり、SGからAGへの移動に挑戦したりすることもできます。

「今できるか」ではなく、「これから英語を武器にしたいか」で考えられる学校です。

理科・社会・文化などに「なぜ?」を持てる子

広尾学園小石川では、模擬裁判、宇宙天文合宿、スーパーアカデミア、東洋文庫との連携など、授業外にも多くの学習機会があります。

こうした環境を楽しめるのは、

  • 宇宙はどうなっているのだろう
  • なぜ国によって文化が違うのだろう
  • 法律はどうやって決まるのだろう
  • 社会の問題を科学で解決できないだろうか

といった疑問を持てる子です。

テストに出るから覚えるのではなく、「もっと知りたい」という知的好奇心を持つ子ほど、学校の探究環境を楽しめるでしょう。

調べたり、考えたり、発表したりすることが好きな子

広尾学園小石川では、中学1年からプレゼンテーションへ取り組み、学年が進むと探究論文へ発展します。

そのため、

  • 自分でテーマを決める
  • 資料を探す
  • 情報を整理する
  • 自分の考えをまとめる
  • 人前で発表する

という学習が多くなります。

最初からプレゼンテーションが上手である必要はありません。

むしろ、人に自分の考えを伝えられるようになりたい子にとって、その力を6年間かけて鍛えられる学校です。

「答えのない問題」を考えることを楽しめる子

一般的なテストでは、問題には一つの正解があります。

しかし、探究活動やキャリア教育では、必ずしも答えが一つとは限りません。

例えば社会問題について考えるときには、立場によって意見が異なります。

広尾学園小石川では、そうした問題について資料を集め、自分なりの考えをつくり、他者の意見を聞きながら考えを深めます。

「正解を教えてもらう」よりも、「自分で考えてみたい」と思える子との相性がよいでしょう。

ICTを日常的な学習道具として使いたい子

全生徒が1人1台のMacBookを使用し、授業、宿題、調べ学習、プレゼンテーション、探究などに活用します。

そのため、パソコンやデジタル機器を使うことに抵抗がない子には馴染みやすい環境です。

ただし、「パソコンが好き=ゲームが好き」という意味ではありません。

学校で求められるのは、

  • 必要な情報を探す
  • 資料を整理する
  • 文書やスライドを作る
  • 仲間と共同編集する

といった学習のためにICTを使いこなす力です。

デジタルを道具として自分の学びを広げたい子に向いています。

将来の進路をこれから幅広く探したい子

広尾学園小石川では、中学1年からキャリア教育を始めます。

しかし、これは「12歳で将来の職業を決める」という教育ではありません。

科学者、医師、弁護士、企業人、アーティストなどさまざまな分野の人と出会い、大学や研究機関、企業などについて知ることで、自分自身の興味を少しずつ見つけていくことを重視しています。

「将来何になりたいかまだ分からない」という子でも問題ありません。

むしろ、いろいろな世界を見てから自分の進路を決めたい子に向いている学校です。

国内難関大学と海外大学の両方を選択肢に残したい子

広尾学園小石川では、国内の国公立・早慶上理・GMARCHなどだけでなく、海外大学への進学支援も行っています。

中学入学時点では国内大学を考えていても、高校で英語力が伸びて海外大学に興味を持つかもしれません。

反対に、当初は海外進学を考えていたものの、日本の大学へ進みたいと思う可能性もあります。

広尾学園小石川ではその両方を選択肢として持てるため、12歳の段階で進路を一つに固定したくない子にも適しています。

いろいろな文化や価値観を持つ人と関わりたい子

インターナショナルコースには、帰国生や海外経験を持つ生徒など、さまざまな背景の生徒がいます。

学校行事や部活動では本科とインターの生徒も一緒に活動します。

そのため、「自分と同じ考えの友人だけに囲まれたい」というより、

「いろいろな考え方を持つ人と話してみたい」

と思える子の方が学校生活を楽しみやすいでしょう。

相手の考えをそのまま受け入れる必要はありません。

違いを知り、その理由を考え、自分自身の考えも伝えることが「共生」の学びにつながります。

勉強だけでなく行事にも積極的に参加したい子

スポーツフェスティバル、いちょう祭、音楽会、宿泊研修など、学校行事も充実しています。

特にいちょう祭では、普段の探究活動を発展させたプレゼンテーションも行われます。

そのため、

  • 文化祭で企画をしたい
  • 友人と一つのものをつくりたい
  • 学校行事を思い切り楽しみたい

という子にも向いています。

勉強だけをする6年間ではなく、行事や課外活動も含めて学校生活を楽しみたい子に魅力のある環境です。

新しい学校の文化を自分たちでつくりたい子

広尾学園小石川は、現在の共学中高一貫校として2021年にスタートしました。

そのため、100年以上続く伝統校のように「毎年必ずこうする」という文化が完全に固定されているわけではありません。

これは、不安定さと捉えることもできますが、

「自分たちで新しい企画を始めたい」「学校をもっと面白くしたい」

という子には大きな魅力です。

生徒会、文化祭、部活動などを通して、これからの広尾学園小石川の伝統をつくる側になることができます。

勉強・行事・部活動を自分で管理できるようになりたい子

広尾学園小石川では、先取り学習に加えて、探究、英語、行事、クラブ活動など多くのことへ取り組みます。

そのため、学年が上がるにつれて時間管理が重要になります。

定期試験前に慌てて勉強するだけではなく、

  • 日々の課題をいつ終わらせるか
  • 部活動と勉強をどう両立するか
  • 探究発表の準備をいつ進めるか

を自分で考える必要があります。

今は時間管理が苦手でも、中高6年間で自己管理力を身につけたい子にはよい環境でしょう。

都心型のコンパクトな学校を好む子

学校は千石駅から徒歩2分という非常に便利な場所にあります。

一方で、郊外型の学校のような広大な校庭はありません。

そのため、

  • 駅から近い学校がよい
  • 放課後も自習や講習を活用したい
  • 都心の大学・文化施設へアクセスしやすい環境がよい

という子には向いています。

逆に、毎日広いグラウンドを走り回ったり、大自然に囲まれたキャンパスで過ごしたりしたい子には、学校見学で施設との相性を確認した方がよいでしょう。

一方で、慎重に検討したい子のタイプ

教育内容が充実している学校でも、すべての子に合うわけではありません。

次のようなタイプの場合には、入学後の生活をより具体的に確認しておくことをおすすめします。

  • 先生から毎日の勉強を細かく管理してもらいたい子
  • ゆっくりした授業進度を希望する子
  • 人前で話すことやグループ活動をできるだけ避けたい子
  • 探究や課外活動より大学受験科目だけに集中したい子
  • 周囲の学習意欲の高さを強いプレッシャーに感じやすい子
  • 広大な校庭や運動施設を最優先したい子
  • 部活動を学校生活の中心にして毎日長時間取り組みたい子
  • 長い伝統や完成された校風を学校選びで特に重視する家庭

こうした特徴が一つ当てはまるだけで「不向き」というわけではありません。

ただし、広尾学園小石川の魅力として語られる部分が、その子にとっては負担になる可能性もあります。

本科・SG・AGは「入りやすさ」ではなく学び方で選ぶ

コース選択も重要です。

学びたいこと向いているコース
国内難関大学を中心に幅広い進路を考えたい本科
中学から英語を大きく伸ばし、国内外の大学を考えたいインターナショナルSG
すでに高い英語力があり、英語で数学・理科も学びたいインターナショナルAG

入試偏差値だけを見て「こちらのコースの方が入りやすそうだから」と選ぶのはおすすめできません。

入学後はそのコースで何年も学ぶことになるため、本人がどのような授業を受けたいのかを最優先に考えるべきです。

広尾学園本校と迷う場合も「本人との相性」で考える

広尾学園と広尾学園小石川は教育理念や国際教育など共通する部分があります。

しかし、学校規模、立地、コース構成、学校文化、進学実績の蓄積などは異なります。

本校の方が偏差値が高いから上、小石川だから下という単純な比較ではなく、

  • 港区広尾と文京区千石のどちらが通いやすいか
  • 学校規模はどちらが本人に合うか
  • 小石川の新しい学校文化に魅力を感じるか
  • 希望するコースがどちらにあるか

まで考えて選ぶことが大切です。

最も向いているのは「用意された環境を使いこなしたい子」

広尾学園小石川には、英語教育、ICT、自習室、大学生チューター、探究活動、キャリア教育、海外研修、東洋文庫との連携など、非常に多くの学習機会があります。

しかし、環境が充実しているだけで自動的に成長できるわけではありません。

大切なのは、

「面白そうだからやってみたい」「分からないから聞いてみよう」「もっと知りたいから調べてみよう」

と本人が動けることです。

広尾学園小石川に最も向いているのは、環境を与えてもらうだけで満足する子ではなく、その環境を自分から使いこなし、自分の可能性を広げていきたい子といえるでしょう。

高い学力を目指しながら、英語、探究、ICT、学校行事などさまざまなことへ挑戦し、国内だけでなく世界まで視野を広げたい子にとって、広尾学園小石川は6年間で大きく成長できる可能性を持つ学校です。

まとめ|国際教育と文京区ならではの探究環境を備えた注目の中高一貫校

広尾学園小石川中学校は、東京都文京区本駒込にある私立・男女共学の中高一貫校です。2021年に現在の体制でスタートした比較的新しい学校ですが、母体となる村田学園の100年以上にわたる歴史と、広尾学園との教育連携を背景に、近年の中学受験で存在感を高めています。

教育理念は、広尾学園と共通する「自律と共生」。難関大学進学に必要な学力だけでなく、英語、ICT、プレゼンテーション、探究、キャリア教育などを組み合わせ、自分で問いを見つけ、他者と協力しながら考えを形にできる生徒を育てることを目指しています。

広尾学園小石川の魅力を整理すると

  • 千石駅から徒歩2分という非常に優れた通学アクセス
  • 本科・インターナショナルの2コース制
  • インターナショナルコース内のAG・SGによる段階的な英語教育
  • 本科でも中高6年間を活かした先取り型カリキュラム
  • 中学1年から始まるプレゼンテーション・探究論文・キャリア教育
  • 東洋文庫などを活用した文京区ならではの学術機関との連携
  • 1人1台のMacBookを日常的に使用するICT環境
  • 2024年12月に完成した新校舎と、ARC room・図書室・カフェテリアなどの学習環境
  • オーストラリア短期留学などの国際交流プログラム
  • 国内難関大学だけでなく海外大学進学も視野に入れた進路指導

といった点が挙げられます。

本科|高い学力と探究力を両立したい子に

本科コースでは、中高6年間を活かして主要教科を先取りし、国内外の難関大学を目指します。

しかし、大学受験科目だけを効率よく進める学校ではありません。

プレゼンテーション、探究論文、模擬裁判、広学スーパーアカデミア、東洋文庫との連携などを通して、学んだ知識を使って考え、自分自身の言葉で表現する力も育てます。

「大学受験に必要な勉強はしっかりしたい。でも、それだけで6年間を終わらせたくない」という子には魅力のあるコースでしょう。

インターナショナル|英語を実際に使える力へ

インターナショナルコースには、高い英語力を持つAGと、中学入学後に英語力を伸ばしていくSGがあります。

AGでは数学や理科なども英語で学び、海外難関大学まで視野に入れます。一方、SGは入学時点で高度な英語力を必要とせず、日本人教員と外国人教員の授業を組み合わせながら英語力を高めます。

さらに、AGとSGが一つのインターナショナルクラスを構成し、学校行事や部活動では本科とも交流します。

そのため、英語を単なる受験科目としてではなく、学問やコミュニケーションのための道具として使いたい子にとって刺激の多い環境です。

文京区という立地そのものが教育環境

広尾学園小石川ならではの魅力として忘れてはいけないのが、文京区本駒込という立地です。

最寄りの千石駅から徒歩2分という通学利便性に加え、周辺には六義園、東洋文庫をはじめ、大学・研究機関・文化施設が数多くあります。

特に東洋文庫とは実際に連携しており、学校外の専門的な知識や資料に触れる機会を設けています。

広尾学園の教育ノウハウを取り入れるだけでなく、「小石川だからこそできる教育」をつくろうとしている点は、学校選びで注目したいポイントです。

2024年完成の新校舎で学習環境も充実

2024年12月には新校舎が完成し、開校当初と比べて施設環境も大きく充実しました。

現在は、

  • ARC room
  • 新しい図書室
  • BOOK FOREST
  • カフェテリア
  • ラウンジ
  • テラス
  • 自習室

などを利用できます。

1人で集中して勉強するだけでなく、仲間とディスカッションしたり、調査したり、プレゼンテーションを準備したりと、広尾学園小石川の探究型教育に合わせた施設が整えられています。

一方で、校内に一般的な屋外校庭やプールはありません。運動環境を非常に重視する家庭は、校外施設を含めて実際に確認しておくとよいでしょう。

学校行事でも「自律と共生」を実践

学校生活では、スポーツフェスティバル、いちょう祭、音楽会、中1宿泊研修、中2林間学校、中3修学旅行などが行われます。

特にいちょう祭では、生徒による研究・プレゼンテーション発表が行われ、普段の探究学習と文化祭が結びついていることが特徴です。

オーストラリア短期留学や宇宙天文合宿など、通常の学校行事を越えた体験の機会もあります。

勉強だけでなく、行事や体験を通して人と関わり、自分自身の世界を広げていく6年間を目指しています。

クラブ活動も少しずつ学校独自の文化へ

現在は運動部・文化部を合わせて多くのクラブがあり、将棋・チェス、陸上、International Newspaper Clubなどは大会や校外活動でも実績を残しています。

広尾学園小石川はまだ新しい学校のため、クラブ構成や活動も生徒数の増加とともに変化しています。

伝統校のように何十年も続く部活動文化が完成しているわけではありませんが、その分、生徒自身が新しい活動や学校文化をつくっていける余地があります。

進学実績は2027年春が重要な節目

進路については、広尾学園小石川を検討するうえで特に理解しておきたいポイントがあります。

現在公表されている2024年・2025年卒業生の実績では、国公立大学、早慶上理ICU、GMARCH、医歯薬系、海外大学などへ幅広い合格者が出ています。

一方、2021年に広尾学園小石川中学校へ入学した中高一貫1期生は2026年度現在高校3年生です。

つまり、現在の中高一貫教育を6年間受けた生徒の最初の大学進学結果が明らかになるのは2027年春です。

広尾学園との教育連携や先取りカリキュラム、探究・国際教育がどのような進路成果につながるのか、2027年以降の大学合格実績は大きな注目ポイントとなるでしょう。

広尾学園本校と同じ学校ではない

「広尾学園」という校名から、本校と比較されることの多い学校です。

実際、教育理念、国際教育、ICT、キャリア教育など共通する部分は多くあります。

しかし、広尾学園中学校・高等学校と広尾学園小石川中学校・高等学校は別の学校です。

入試制度、コース構成、生徒数、校舎、進学実績も異なります。

特に広尾学園本校にある医進・サイエンスコースは広尾学園小石川にはありません。

「広尾学園の系列だから」という理由だけで判断するのではなく、小石川独自の教育内容や学校文化を見たうえで志望することが大切です。

2027年度入試は複数回でも決して簡単ではない

2027年度は本科・SGについて、2月1日午前・午後、2月3日午後、2月6日午後に入試が行われます。

複数回受験できることは第一志望者にとってメリットですが、後半になれば入りやすくなるわけではありません。

2026年度には第3回が実質5.5倍、第4回は12.8倍となりました。

広尾学園小石川を第一志望にする場合は、2月1日の第1回・第2回から積極的に受験することを基本に考えたいところです。

また、第4回を最後の安全網とは考えず、それ以前に実際に進学してよい学校の合格を確保する併願戦略が重要です。

学費はコースによって差がある

2027年度募集要項をもとにすると、入学金・年間学納金・積立金を合わせた初年度の基本的な負担は、

  • 本科:約123万円
  • インターナショナルSG:約135万円
  • インターナショナルAG:約147万円

が目安となります。

これに制服・学用品、情報端末、希望制の海外研修などの費用が加わります。

中高一貫校である以上、中学3年間だけではなく、高校までの6年間を見据えて教育費を考えておくことが大切です。

広尾学園小石川に特に向いている子

これまでの特徴をまとめると、特に相性がよいのは次のような子です。

  • 高い学力を身につけて国内難関大学を目指したい
  • 英語を実際に使える力へ伸ばしたい
  • 海外大学も将来の選択肢に残したい
  • 科学・社会・文化など幅広い分野に興味がある
  • 自分で調べ、考え、発表することを楽しみたい
  • ICTを学習の道具として積極的に使いたい
  • 異なる背景や価値観を持つ仲間と交流したい
  • 新しい学校の文化や伝統を自分たちでつくりたい
  • 用意された学習機会を自分から活用したい

特に重要なのは、最後の「自分から環境を活用する」という点です。

「学校に伸ばしてもらう」より「学校を使って伸びる」タイプに

広尾学園小石川には、英語、ICT、探究、キャリア教育、自習環境、大学生チューター、海外研修、学術機関との連携など、非常に多くの成長機会があります。

ただし、それらすべてを学校側が強制的に使わせるわけではありません。

分からないことがあれば質問し、興味のある講座へ参加し、自習室を使い、探究テーマを深める。そうした一つひとつの行動を本人が積み重ねることで、学校の環境が大きな価値を持ちます。

その意味で広尾学園小石川は、「学校に伸ばしてもらう」ことを期待するより、「学校にある環境を使って自分から伸びていきたい」と考える子との相性がよい学校です。

学校見学では「生徒の姿」を確認したい

広尾学園小石川を検討する場合には、学校説明会だけでなく、可能であればいちょう祭や授業体験など、生徒の姿を直接見られる機会にも参加することをおすすめします。

その際には、設備の新しさだけでなく、

  • 在校生がどのような表情で学校生活を送っているか
  • 本科とインターの生徒がどのように関わっているか
  • 先生と生徒がどのように会話しているか
  • プレゼンテーションや探究に本人が興味を持てそうか
  • 都心型の校舎を本人がどう感じるか

を見てみるとよいでしょう。

学校案内に書かれた教育理念と、実際の生徒の姿が一致していると本人が感じられるかどうかが、6年間の学校生活を考えるうえで重要です。

国際教育・探究・進学力をバランスよく求める家庭に注目の学校

広尾学園小石川中学校は、まだ中高一貫校として完成された実績を持つ伝統校ではありません。

一方で、広尾学園との教育連携、文京区という知的環境、国際教育、先取り学習、探究・キャリア教育、新しい学習施設といった多くの要素を組み合わせ、独自の学校像を急速につくり上げています。

特に、「難関大学を目指す学力」「世界へつながる英語力」「自分の興味を深める探究力」の3つを中高6年間でバランスよく伸ばしたい家庭には、非常に魅力的な選択肢です。

2027年春には中高一貫1期生が卒業し、いよいよ6年間の教育成果が大学進学実績として現れます。

国際教育やICTを取り入れた新しい学びに魅力を感じ、自分からさまざまなことへ挑戦しながら、将来の選択肢を国内だけでなく世界へ広げたい子にとって、広尾学園小石川中学校は今後も注目しておきたい中高一貫校といえるでしょう。

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