問題-前半
みなさんは「エジプト分数」を知っていますか? 簡単に言うと「ある分数をいくつかの異なる単位分数(分子が$1$の分数)の和として表したもの」をエジプト分数と言います.
例えば, $\dfrac{11}{16}$は$\dfrac{11}{16}=\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{6}+\dfrac{1}{48}$のように, $3$つの単位分数の和で表すことができます.
では, $\dfrac{3}{5}$をエジプト分数で表すとどうなるでしょうか. 一緒に考えてみましょう.
$\dfrac{3}{5}$より小さい分数の中で最も大きい単位分数を考えます. それは$\dfrac{1}{\boxed{\text{ア}}}$なので, $\dfrac{3}{5}=\dfrac{1}{\boxed{\text{ア}}}+\dfrac{1}{\boxed{\text{イ}}}
$というエジプト分数で表すことができます.
上の方法のように, 「その数よりも小さい最大の単位分数を繰り返し調べ単位分数の和で表す」ことを「標準分解」と呼ぶことにします. 標準分解し, $\dfrac{1451}{2100}$をエジプト分数で表した場合, $\dfrac{1451}{2100}=\boxed{\text{ ウ }}$となります.
解説
(1) $\boxed{\text{ア}}$, $\boxed{\text{イ}}$にあてはまる数を答えよ.
$\dfrac{3}{5}=0.6$より小さい単位分数のうち最も大きいものは, $\dfrac{1}{2}=0.5$なので, $\boxed{\text{ア}}=$$2$となります.
続いて計算を進めると, $\dfrac{3}{5}-\dfrac{1}{2}=\dfrac{6}{10}-\dfrac{5}{10}=\dfrac{1}{10}$
より, $\boxed{\text{イ}}=$$10$となります.
(2) $\boxed{\text{ウ}}$にあてはまるエジプト分数の式を答えよ.
標準分解にしたがって, その数より小さい最大の単位分数を考える.
まず, $\dfrac{1451}{2100}\approx 0.69$なので, これより小さい最大の単位分数は$\dfrac{1}{2}$となり, $\dfrac{1451}{2100}-\dfrac{1}{2}
=\dfrac{1451}{2100}-\dfrac{1050}{2100}
=\dfrac{401}{2100}$
以下同様に計算すると, $\dfrac{401}{2100}\approx 0.19$より$\dfrac{1}{6}$, $\dfrac{401}{2100}-\dfrac{1}{6}
=\dfrac{401}{2100}-\dfrac{350}{2100}
=\dfrac{51}{2100}
=\dfrac{17}{700}$
$\dfrac{17}{700}\approx 0.024$より$\dfrac{1}{42}$, $\dfrac{17}{700}-\dfrac{1}{42}
=\dfrac{51}{2100}-\dfrac{50}{2100}
=\dfrac{1}{2100}$
以上より単位分数に分解できたので, $\boxed{\text{ウ}}=$$\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{6}+\dfrac{1}{42}+\dfrac{1}{2100}$となります.
問題-後半
また, 単位分数の和で表す方法は$1$通りであるとは限りません. 例えば, $\dfrac{1}{4}$を異なる$2$つの単位分数の和によるエジプト分数として表すことを考えてみましょう. つまり, $\dfrac{1}{4}=\dfrac{1}{\bigcirc}+\dfrac{1}{\triangle} (\bigcirc<\triangle)$
と表すことを考えます. $\dfrac{1}{\bigcirc}$は$\dfrac{1}{4}$よりも小さく, 半分の$\dfrac{1}{8}$より大きいことを考えると, 整数$\bigcirc$の可能性は$5$, $6$, $7$の$3$通りありますが, 実際に$\triangle$を求めようとすると, $(\bigcirc,\triangle)$の組は$(5,20)$, $(6,12)$の$2$通りあることが分かり, $\dfrac{1}{4}=\dfrac{1}{5}+\dfrac{1}{20},\,
\dfrac{1}{4}=\dfrac{1}{6}+\dfrac{1}{12}$と$\dfrac{1}{4}$をエジプト分数で表す方法は$2$通りとなります.
上の方法のように, $\dfrac{1}{12}$を異なる$2$つの単位分数の和によるエジプト分数の表し方を調べると全部で$7$通りあります. この中で異なる$2$つの単位分数の差が最も小さい数の組み合わせで表した式は$\dfrac{1}{12}=\boxed{\text{ エ }}$となります.
解説
(3) $\boxed{\text{エ}}$にあてはまるエジプト分数の式を答えよ.
$\dfrac{1}{12}=\dfrac{1}{24}+\dfrac{1}{24}$より, 差が最小になる組は24前後にあると当たりをつけ, 以下周辺を調べると,
- $\dfrac{1}{12}-\dfrac{1}{23}=\dfrac{11}{12\times23}$より不適
- $\dfrac{1}{12}-\dfrac{1}{22}=\dfrac{10}{12\times22}$より不適
- $\dfrac{1}{12}-\dfrac{1}{21}=\dfrac{9}{12\times21}=\dfrac{1}{28}$より成立.
以上より, $\boxed{\text{エ}}=$$\dfrac{1}{21}+\dfrac{1}{28}$とわかります.
