2025年度 青山学院大学系属浦和ルーテル学院中学校 第1回入試【算数】問題分析|難易度・解く順番・おすすめ対策

中学受験算数

2025年度青山学院大学系属浦和ルーテル学院中学校(青学浦和ルーテル)第1回入試・算数は、試験時間45分・100点満点・大問10題で実施されました。

全体の難易度は標準を中心としつつ、図形の移動や立体など一部にやや難しい問題を含む構成です。難問を何題も解き切ることより、幅広い基本〜標準問題を短時間で正確に処理する力が重要な入試でした。

また、問題によって「答えのみ」「途中過程の式・考え方も書く」が明確に分けられています。計算力だけでなく、考え方を簡潔に答案へ残す力も必要です。

  1. 2025年度 青学浦和ルーテル・算数の総評|45分で10題を処理するスピードが鍵
  2. 出題形式・試験時間・大問構成
  3. 大問別の分析|どこで得点し、どこで時間を使うか
    1. 大問1|計算は4問とも取りたい
    2. 大問2|場合の数は短時間で確保したい
    3. 大問3|「読んだ割合」より「残った割合」で考える
    4. 大問4|食塩水は天秤を使うと短く解ける
    5. 大問5|仕事算は面積図でも処理できる
    6. 大問6|正多角形の内角・外角を使う
    7. 大問7|正三角形を転がす軌跡が最も差のつきやすい問題
    8. 大問8|押しのけた水の体積に注目する
    9. 大問9|見えない内部の立方体を判断する
    10. 大問10|最短経路は「最短時間」を更新していく
  4. おすすめの解く順番|45分をどう使うか
  5. 時間配分の目安|45分で10題を解く
    1. 標準的な受験生
    2. 上位層の受験生
  6. 受験生の出来を分けたポイント
    1. 途中式・考え方を書く問題
    2. 大問7の図形の移動
    3. 大問9の立体把握
    4. 大問10の条件変更
  7. 2025年度 青学浦和ルーテル・算数のおすすめ対策
    1. 1. 基本〜標準問題を短時間で解く
    2. 2. 計算は「工夫して短くする」練習をする
    3. 3. 途中式を書く習慣をつける
    4. 4. 図形の移動・立体を重点的に練習する
    5. 5. 最短経路は各地点までの最短値を書く
  8. 青学浦和ルーテルの算数が向いている受験生
  9. まとめ|2025年度 青学浦和ルーテル第1回・算数で得点するために

2025年度 青学浦和ルーテル・算数の総評|45分で10題を処理するスピードが鍵

この回の大きな特徴は、45分で大問10題という問題数です。単純計算すると1題あたり4分30秒しかありません。

実際には大問1の計算問題や大問2のように短時間で処理できる問題もありますが、大問7の図形の移動や大問10の最短経路のように、図を見ながら考える問題もあります。そのため、全ての問題に同じ時間をかける解き方は適していません。

  • 大問1:計算4題
  • 大問2:場合の数
  • 大問3:割合・残りの割合
  • 大問4:食塩水
  • 大問5:仕事算
  • 大問6:正多角形と角度
  • 大問7:図形の移動・軌跡
  • 大問8:水量と体積
  • 大問9:立方体の積み重ね・塗装
  • 大問10:最短経路

単元はかなり広く、特定分野だけを得意にして対応するのは難しい構成です。一方で、前半には中学受験算数の典型テーマが多く、基本を固めた受験生なら十分に得点できます。

出題形式・試験時間・大問構成

  • 試験時間:45分
  • 満点:100点
  • 大問数:10題
  • 特徴:答えのみの問題と、途中式・考え方を記述する問題が混在
大問主な分野内容難易度
1計算分数・小数・工夫する計算・分数列標準
2場合の数リレーの走順易〜標準
3割合残りのページから全体を逆算標準
4食塩水予定した濃度と実際の濃度標準
5仕事算機械の台数が途中で変化標準
6平面図形正十角形・正九角形と角度標準
7図形の移動正三角形を転がしたときの点Pの軌跡やや難
8立体・水量四角柱を水中に沈める問題標準
9立体図形積み重ねた立方体と塗装標準〜やや難
10最短経路地図上の移動時間と経路変更標準

大問別の分析|どこで得点し、どこで時間を使うか

大問1|計算は4問とも取りたい

大問1は計算4題です。通常の四則計算だけでなく、数の分解や計算の工夫に気づけるかを見ています。

(1)では2024・2025・225・253の関係を見抜くと大幅に計算を短縮できます。(3)も3.14でまとめることで簡単になります。

(4)は、

1/2、1/6、1/12、1/20、1/30、1/42

という分数の並びを見て、差の形に分解して途中が消えていくことに気づけるかがポイントです。

45分しかない試験なので、計算を正面から力任せに行うのではなく、計算量を減らす工夫も重要になります。

大問2|場合の数は短時間で確保したい

Aの直後にBが走り、Eが最後という条件の並べ方です。AとBを一つのまとまりとして扱えば、残る並べ替えはわずかです。

場合の数の基本的な「ひとかたまりにする」考え方を知っていれば、短時間で処理できます。ここは落としたくない問題です。

大問3|「読んだ割合」より「残った割合」で考える

本を3日間にわたって読む問題では、毎日「残りの何分の何」を読むため、最初から読んだページ数を一つずつ求めるより、各日の終了後に残った割合を追う方が簡潔です。

3日目終了時に全体の1/9が残ることが分かれば、その1/9が100ページなので全体を逆算できます。

割合の文章題としては典型的で、途中式も含めて確実に得点したい問題です。

大問4|食塩水は天秤を使うと短く解ける

5%の食塩水120gに12%の食塩水を加え、10%にする予定だったところ、誤って19%を加えたという問題です。

まず予定していた12%の食塩水の量を求め、その量の19%食塩水を実際に加えた場合の濃度を求めます。

食塩の量を一つずつ計算する方法でも解けますが、天秤を使えば短い計算で処理できます。45分という試験時間を考えても、このような比を使った処理を身につけておきたいところです。

大問5|仕事算は面積図でも処理できる

6台で30日かかる仕事を、最初は10台、その後は8台で行い、合計21日で終了する問題です。

機械1台が1日にする仕事量を1とすれば、全体の仕事量は180。仮に21日間すべて8台で働いた場合との差を考えることで、10台で働いた期間を求められます。

仕事算を面積図として見ると、「台数×日数」が仕事量になる構造が視覚的に理解しやすくなります。

大問6|正多角形の内角・外角を使う

正十角形と正九角形が一辺を共有する図から角度を求めます。

必要なのは、正多角形の内角と外角の基本です。正十角形は144度、正九角形は140度であることから、点B周りの角と三角形BCEの角を順に求めます。

図は複雑に見えますが、使う性質は基本的です。見た目の複雑さに惑わされないことがポイントです。

大問7|正三角形を転がす軌跡が最も差のつきやすい問題

1辺3cmの正三角形を、1辺9cmの正方形に沿って転がし、点Pが移動する長さを求めます。

正三角形が転がると、点Pは一定の中心のまわりを円弧として移動します。ただし、正方形の角を曲がる場面では回転角が変わるため、単純に120度の弧だけを足すことはできません。

直線部分では120度、正方形の角では210度の回転が生じることを整理できるかがポイントです。

この回では、最も思考時間を使いやすい問題の一つです。図形の移動が苦手なら、一度飛ばして後から戻る判断も有効です。

大問8|押しのけた水の体積に注目する

水の入った直方体の容器に四角柱を沈め、水をあふれさせずに何cmまで沈められるかを求めます。

まず、水面から容器上端までに残っている空間の体積を求めます。この空間の体積と、四角柱が水中で押しのける体積が等しくなったところが限界です。

「水位が何cm上がるか」から考えるよりも、押しのけた体積=残っている容積と見ることで整理しやすくなります。

大問9|見えない内部の立方体を判断する

積み重ねた立方体全体の表面にペンキを塗ったとき、どの面にもペンキがつかない立方体を数えます。

立体図を頭の中だけで処理すると数え落としが起こりやすいため、段ごとに切って考えるのが有効です。

1段目、2段目、3段目、4段目と分け、それぞれ外部に面していない立方体を調べることで整理できます。

大問10|最短経路は「最短時間」を更新していく

最後は、家から3軒のケーキ屋までの道路と所要時間が示された地図を使う問題です。

(1)は指定された経路の時間計算、(2)はケーキ屋Sへの最短経路、(3)では工事によって一部の道の所要時間が2倍になった後、3軒のうち最も早く着く店を改めて求めます。

単純な足し算ですが、経路が増えると場当たり的に調べるだけでは混乱します。各交差点までの最短時間を順に書き込んでいくと整理しやすくなります。

日常的な設定を使いながら、数学的には最短経路問題になっている点が特徴です。

おすすめの解く順番|45分をどう使うか

この回では、問題番号通りに進めても大きな問題はありませんが、図形に時間を取られないようにする必要があります。

おすすめは、 1 → 2 → 3 → 4 → 5 → 6 → 8 → 10 → 9 → 7 です。

  • 第1段階:大問1〜6で基本〜標準問題を回収する
  • 第2段階:大問8・10で体積・最短経路を取る
  • 第3段階:大問9の立体、大問7の軌跡に時間を使う

特に大問7は、最初から見通しが立たなければ早めに飛ばす方が安全です。

時間配分の目安|45分で10題を解く

標準的な受験生

  • 大問1:5〜6分
  • 大問2〜6:合計15〜17分
  • 大問8・10:合計8〜10分
  • 大問7・9:残り8〜10分
  • 見直し:2〜3分

重要なのは、一つの問題に5分以上止まらないことです。大問が10題あるため、一問への固執がそのまま複数問の未着手につながります。

上位層の受験生

上位層では、前半6題を20分程度で終え、大問7〜10に20分前後を残したいところです。

大問7や9まで含めて高得点を狙うには、計算・割合・仕事算などで考える時間ではなく処理する時間にできていることが前提になります。

受験生の出来を分けたポイント

途中式・考え方を書く問題

この入試では、全てが答えのみではありません。大問3・4・5・7・8などでは、途中過程の式や考え方まで解答用紙に書くことが求められています。

長い説明を書く必要はありません。むしろ、何を求めている式なのかが分かる簡潔な答案を日頃から練習しておくことが重要です。

大問7の図形の移動

典型的な平面図形とは少し違い、図形そのものが動きます。回転の中心がどこになるか、点Pが半径何cm・中心角何度の弧を描くかを一段階ずつ整理できるかで差がつきます。

大問9の立体把握

見えている面だけで判断せず、内部にある立方体の周囲6面を考える必要があります。立体を層に分けて考える習慣があると対応しやすくなります。

大問10の条件変更

一度求めた最短経路が、工事による所要時間の変更で変わります。単に前の答えを修正するのではなく、条件が変わったら全体を改めて比較する必要があります。

2025年度 青学浦和ルーテル・算数のおすすめ対策

1. 基本〜標準問題を短時間で解く

45分で10題あるため、典型題で毎回解法を考え直していると時間が足りません。割合、食塩水、仕事算、場合の数、正多角形などは、問題を見た段階で基本方針が立つ状態まで仕上げておきたいところです。

2. 計算は「工夫して短くする」練習をする

大問1では、約分や共通因数への着目によって計算量を減らせる問題が並びます。正確さだけでなく、計算そのものを減らす力も時間短縮につながります。

3. 途中式を書く習慣をつける

普段から答えだけを書く勉強をしていると、本番で説明を求められたときに時間を使います。

例えば仕事算なら、 全体の仕事量 → 既に行った仕事量 → 残り のように、思考の骨格が分かる式を残す練習をしておくとよいでしょう。

4. 図形の移動・立体を重点的に練習する

上位得点を狙うなら、大問7・9への対策が重要です。図形の回転では回転の中心・半径・回転角を毎回確認し、立体では段ごと・正面から・上からなど複数の見方を使えるようにしておきましょう。

5. 最短経路は各地点までの最短値を書く

大問10のようなネットワーク型の問題では、考えられる経路を全て書き出すより、スタート地点から各交差点までの最短時間を順に確定する方が効率的です。

青学浦和ルーテルの算数が向いている受験生

  • 基礎〜標準問題を速く正確に処理できる子
  • 割合・比・仕事算などの典型問題が安定している子
  • 式や考え方を簡潔に書ける子
  • 図形や立体を自分で図に書き込んで整理できる子
  • 一問に固執せず、時間を見ながら次へ進める子

反対に、難しい一問に長時間粘るタイプは、実力があっても得点を伸ばしにくい可能性があります。45分の中で何を先に取るかまで含めて過去問演習を行うことが重要です。

まとめ|2025年度 青学浦和ルーテル第1回・算数で得点するために

2025年度第1回の青山学院大学系属浦和ルーテル学院中学校・算数は、基本〜標準問題を中心に、幅広い単元を45分で処理する入試でした。

  • 大問1〜6で基本得点を確保する
  • 大問7では図形の回転・軌跡を整理する
  • 大問8では水量を体積として捉える
  • 大問9では立体を段ごとに分ける
  • 大問10では最短経路を順に比較する

という戦い方が基本になります。

対策の中心は難問演習ではありません。典型問題の処理速度、途中式の書き方、図形・立体の整理、そして45分間の時間管理。この4点を過去問演習の中で磨いていくことが、この入試への有効な準備になります。

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