- 学校の概要|「明・正・強」を掲げる日大の特別付属校
- アクセスと立地環境|町田の15万㎡キャンパスへ通う6年間
- 教育方針とカリキュラム|基礎を固め、中3から学びを一段深める
- 学習環境と施設設備|人工芝グラウンドから温水プールまで、校地の広さを使い切る
- 学校生活と行事|大きな学校で、クラスの一員になる
- クラブ活動|中学生の約85%が参加する放課後
- 進学実績と卒業後の進路|日本大学への推薦と他大学受験、二つを視野に入れる
- 学費や諸経費について|中高6年間と大学進学まで見据えて考える
- 入試情報と合格の目安|2027年度は2科・4科を選べる3回入試
- 併願校パターン|町田・多摩エリアの共学校をどう組み合わせるか
- 在校生・保護者の声|「広い」「部活が盛ん」だけではない学校の日常
- この学校に向いている子の特徴|勉強も部活も、どちらか一つに絞りたくない子へ
- まとめ|日大三の「広さ」は、敷地面積だけの話ではない
学校の概要|「明・正・強」を掲げる日大の特別付属校
日本大学第三中学校は、東京都町田市図師町にある私立の共学校です。高校からの募集も行う中高一貫校で、設置者は学校法人日本大学第三学園。日本大学との関係では「特別付属校」に位置づけられています。
| 学校名 | 日本大学第三中学校 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都町田市図師町11-2375 |
| 設置区分 | 私立・共学 |
| 学校形態 | 中高一貫校(高校募集あり) |
| 設置者 | 学校法人日本大学第三学園 |
| 建学の精神 | 「明・正・強」 |
| 日本大学との関係 | 日本大学特別付属校 |
| 中学校在籍者数 | 713名(男子431名・女子282名、2026年5月1日現在) |
「日大付属」の中でも、学校法人は別にある
「日本大学第三中学校」という名前から、日本大学が直接設置している学校と思われることもありますが、日大三を設置しているのは学校法人日本大学第三学園です。
現在の日大三につながる学校は1891年に始まり、1929年に日本大学赤坂中学校、1930年に日本大学第三中学校となりました。1946年には日本大学から経営上独立し、日本第三学園を設立。その後も日本大学との付属関係を維持し、現在は日本大学の「特別付属校」として位置づけられています。
したがって、日大三には日本大学への付属推薦制度がありますが、「中学に入れば自動的に日本大学まで進む」という仕組みではありません。高校での成績や基礎学力到達度テストなどをもとに内部推薦資格を得て、16学部を持つ日本大学の中から進路を考えます。同時に、他大学を目指す生徒もいます。
大学付属校としての進路の仕組みと、独立した中高としての教育。この二つが重なっているのが日大三です。
90年以上続く「明・正・強」
学校の建学の精神は「明・正・強」です。
現在の日大三では、この三文字を「明確に正義を貫く強い意志」と捉えています。学力を伸ばすことだけではなく、礼儀、公正な判断、自主独立、実行力、健康な身体までを教育目標に含めています。
この考え方は、学校が掲げる「教育三本柱」にも表れています。
- 勉強:基礎学力を身につけ、読解力・表現力を伸ばす
- 行事:自発性、協調性、責任感を育てる
- 部活:自主性や礼儀を身につけ、人間形成につなげる
日大三というと、高校野球をはじめとする部活動の印象が強いかもしれません。ただ、学校自身が掲げているのは「勉強と部活」の二本立てではなく、勉強・行事・部活の三本柱です。
授業を受け、放課後は部活動へ行き、三黌祭や体育大会ではクラスや学年で動く。日大三の「文武両道」は、机とグラウンドを行き来するだけではなく、学校生活そのものにしっかり参加するという意味合いが強い学校です。
1976年、町田に15万㎡のキャンパスをつくった
現在の日大三らしさを形づくった大きな転機が、1976年の町田移転です。
それまで東京都内の別の場所にあった学校は、「将来の教育に対応する理想的な環境」を求めて町田市図師町に15万㎡の校地を確保し、全面移転しました。
東京ドームに換算すると約3個分。ここに現在の校舎、総合グラウンド、野球場、体育館、室内プールなどが置かれています。
「広い学校」という現在の日大三の印象は、たまたま土地が余っていたから生まれたものではありません。これからの教育に必要な場所を確保するため、学校そのものを移した結果です。
1987年には高校が共学化し、1991年には中学校も共学化。現在の中学校には713名が在籍し、男子431名、女子282名となっています。男子の方が多いものの、30年以上にわたって共学教育を続けてきた学校です。
大きな学校の中で、自分の場所を見つけていく
日大三中には700名を超える中学生がいます。少人数校のように「学校のみんなが互いを知っている」という規模ではありません。
その代わり、15万㎡のキャンパスの中に、授業、部活動、行事、委員会、友人関係など、さまざまな集団があります。運動部で大会を目指す生徒もいれば、文化部で作品をつくる生徒、学習を優先する生徒もいる。高校へ進めば、日本大学への内部推薦と他大学受験という進路の違いも出てきます。
一つの学校の中に、いくつもの過ごし方がある。
15万㎡という日大三の「広さ」は、ここから先の記事では敷地面積だけの話ではなくなっていきます。
アクセスと立地環境|町田の15万㎡キャンパスへ通う6年間
日本大学第三中学校は、東京都町田市図師町の多摩丘陵にあります。最寄り駅から歩いて数分という学校ではなく、通学の中心になるのはバスです。
主な起点は、町田駅・淵野辺駅・多摩センター駅の3駅。登下校時間帯には、学校へ向かう急行・直行バスも運行されています。
| 利用駅 | 利用できる主な路線 | 学校までの目安 |
|---|---|---|
| 町田駅 | 小田急小田原線・JR横浜線 | 急行バスで約20分 |
| 淵野辺駅 | JR横浜線 | 直行バスで約13分 |
| 多摩センター駅 | 京王相模原線・小田急多摩線・多摩都市モノレール | 急行バスで約15分 |
急行・直行便は登下校時を中心に運行され、通常の路線バスも利用できます。学校行事や長期休業中には運行状況が変わるため、説明会や文化祭へ出かける際には、その日のバス時刻を確認しておくと安心です。
町田・淵野辺・多摩センター、三方向から通える
日大三の立地で面白いのは、一つの鉄道路線だけに通学圏が固定されないことです。
町田駅を使えば小田急線とJR横浜線、淵野辺駅ならJR横浜線、多摩センター駅なら京王相模原線・小田急多摩線・多摩都市モノレールにつながります。そのため、町田・相模原方面に加え、多摩地域や神奈川県側からも通学経路を組みやすくなっています。
駅から徒歩ではなくバスを使う学校なので、「自宅から最寄り駅まで」だけで通学時間を考えない方がよいでしょう。電車の乗り換えに加えて、駅でバスを待つ時間まで含めて毎朝の動線を確認しておきたいところです。
登下校時には学校へ向かう急行・直行バス
町田駅からの急行は約20分、淵野辺駅からの直行は約13分、多摩センター駅からの急行は約15分が目安です。
一般の路線バスを何度も乗り継いで学校へ向かうのではなく、登下校時間には日大三高を目的地とする便が設定されています。駅から距離のあるキャンパスだからこそ、バス通学を前提とした交通網が組まれています。
ただし、バスには鉄道とは違う事情があります。道路が混雑すれば所要時間が延びることもあります。6年間の通学を考えるなら、学校説明会の日に一度乗るだけではなく、可能であれば平日の朝に近い時間帯の経路も確認しておくと、実際の生活が見えやすくなります。
駅近では得られない15万㎡の校地
駅からバスに乗る代わりに、学校へ着くと景色は大きく変わります。
校地は約15万㎡、東京ドーム約3個分。総合グラウンド、野球場、体育館、室内温水プールなどを備えたキャンパスが、多摩丘陵の緑の中に広がっています。
これは日大三を選ぶ際の、かなり分かりやすいトレードオフです。駅から徒歩数分の利便性を優先する学校ではない。その代わり、東京都内の中高としてはかなり広い土地を、授業、部活動、行事に使っています。
放課後、運動部の生徒がそれぞれの活動場所へ散っていっても、野球、サッカー、陸上、テニスなどが同じ狭いグラウンドを交代で使う学校とは景色が違います。日大三の「広さ」は、毎日の学校生活の使い方に直結しています。
通学時間は、部活動まで含めて考えたい
日大三では中学生の部活動加入率が高く、放課後まで学校で過ごす生徒が多くいます。
そのため通学を考えるときは、朝に間に合うかだけでは足りません。部活動を終えてバスに乗り、そこから電車で自宅へ戻るところまでが一日の通学です。
片道で10分違えば、往復で20分。年間200日前後通えば、その差はかなり大きくなります。一方で、多少時間をかけても、広いグラウンドや充実した体育施設のある環境で6年間を過ごしたいという家庭もあるでしょう。
日大三では、「学校まで何分か」と「着いた先で何ができるか」をセットで考えることが、立地を見るうえで大切です。
教育方針とカリキュラム|基礎を固め、中3から学びを一段深める
日本大学第三中学校のカリキュラムには、分かりやすい方針があります。中高一貫校だからといって、高校内容を急いで先取りすることを中心にはしていません。
中学校3年間で重視するのは、国語・数学・英語をはじめとする基礎学力をきちんと身につけること。その上で、つまずいた生徒には補習を、さらに学びたい生徒には発展講習や中3からの選抜クラスを用意します。
早く先へ進むというより、同じ学年の内容を「どこまで確実に、どこまで深く理解するか」を大切にする学校です。
週34時間、主要5教科をしっかり確保する
中学校の授業は各学年とも週34時間。国語・数学・英語の時間数を厚めに確保しながら、理科・社会、芸術、保健体育、技術・家庭まで学びます。
| 教科 | 中1 | 中2 | 中3 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 5時間 | 6時間 | 5時間 |
| 社会 | 4時間 | 4時間 | 4時間 |
| 数学 | 5時間 | 5時間 | 6時間 |
| 理科 | 4時間 | 4時間 | 4時間 |
| 英語 | 5時間 | 6時間 | 6時間 |
| 全教科合計 | 34時間 | 34時間 | 34時間 |
中1では国語・数学・英語がそれぞれ週5時間。中2になると国語と英語、中3では数学と英語が週6時間になります。
中学受験を終えた直後から高校範囲へ急ぐのではなく、3年間かけて中学校の学習内容を積み上げる。日大三では、学校自身が「原則として高校学習範囲の先取り教育は実施せず、基礎の徹底を目指す」という方針を明確にしています。
数学は「分かったつもり」を残さない
数学では、反復と体験を重視しています。授業の冒頭で復習を行い、計算や基本事項を繰り返し確認しながら、新しい内容へ進みます。
中学校では週1時間の数学演習が組み込まれ、チーム・ティーチングを実施。複数の教員が授業に入り、生徒がつまずいたときに質問しやすい形を取っています。
中1では定期試験ごとに到達度テストを行い、必要に応じて補習を実施します。中3になると定期試験2週間前に数学・英語の到達度テストを行い、数学では放課後の希望講習もあります。
数学は、一度分からなくなると、その後の単元まで連鎖して苦しくなりやすい教科です。「高校内容を早く終える」ことより、中学数学で穴をつくらないことを優先しているのが日大三の考え方です。
英語は教科書と「実際に使う時間」を組み合わせる
英語では、日本人教員による授業に加えて、外国人講師が関わる英会話やアクティブ・ラーニングを取り入れています。
中1・中3では週1時間の外国人講師による英会話を設定。また、日本人教員とネイティブ教員が連携する授業もあり、文法や語彙を覚えることと、実際に聞く・話すことを行き来します。
小テストも細かく設定されています。中1では教科書の単語、不規則動詞、疑問文・否定文などを繰り返し確認。中2では英語の上級・中級・基礎基本に分かれた放課後講習、中3では指名補習なども行われています。
英検については校内を準会場として受検でき、英語授業でもオンライン学習を使った検定対策が行われます。英語が得意な生徒には先へ進む機会があり、苦手になりかけた生徒には戻って確認する機会があります。
中3から希望制の「選抜クラス」
中1・中2では、学び合いや他者との協働を重視し、基本的に同じレベルのクラスで学びます。
変化するのは中学3年です。希望する生徒の中から選抜し、「選抜クラス」を編成します。
選抜クラスだからといって、別のカリキュラムで高校範囲をどんどん先取りするわけではありません。通常クラスとカリキュラムや進度は揃えながら、扱う問題や授業内容の水準を高め、より発展的に学びます。
これは日大三の学習方針をよく表しています。
中1から成績で生徒を細かく分けるのではなく、まず2年間は同じ土台をつくる。その上で、中3になって「もっと難しいことに挑戦したい」という生徒には、深く学べる場所を用意する。6年間の前半を急がせすぎない構成です。
補習と発展講習、どちらにも場所がある
授業についていけない生徒へのフォローと、もっと勉強したい生徒への講習の両方が用意されています。
定期試験や小テストで一定の基準に届かなかった場合には「指名講習」を実施。夏休みには希望制の夏期講習があり、中学生向けだけでも国語・数学・英語を中心に標準・発展など約80講座が設定されています。
- 小テスト・到達度テストによる理解度の確認
- 基準に届かなかった場合の指名講習
- 数学・英語などの放課後講習
- 国語・数学・英語の朝学習
- 夏休みの標準・発展別講習
- タブレットを利用した個別難易度の学習
同じ「面倒見」という言葉でも、全員に大量の補習を課す学校とは少し違います。必要な生徒には学校側から声をかけ、さらに勉強したい生徒には自分で選べる講座を置く構造です。
質問するために、職員室へ入っていける
学習を支える仕組みは時間割の中だけではありません。日大三の職員室は、生徒が自由に出入りできるつくりになっています。
昼休みや放課後になると、生徒が教員へ質問するため職員室周辺に集まります。職員室前の廊下にも机が置かれ、図書室や自習室と合わせて学習スペースとして使われています。
700名を超える中学生が通う学校ですから、「少人数だから自然に先生が全部見てくれる」という規模ではありません。その代わり、分からなければ質問に行ける場所と、学校側から呼んで補う仕組みの両方があります。
高校への準備を、中学3年間でつくる
日大三の中学教育は、中学校だけで完結するものではありません。高校へ進めば、日本大学への内部進学を考える生徒、国公立大学や私立大学の一般選抜を目指す生徒など、進路が少しずつ分かれていきます。
そのとき必要になるのが、中学校で身につけた基礎です。
派手な先取りをするより、計算できる、文章を読める、英語を使える、分からないときには質問できる。その当たり前の力を3年間で固めてから高校へ渡す。
日大三の校地はかなり広い学校ですが、学習についてはむしろ足元から積み上げます。「早く進む」より「きちんと進む」。それが中学校3年間のカリキュラムを読むと見えてくる方針です。
学習環境と施設設備|人工芝グラウンドから温水プールまで、校地の広さを使い切る
日本大学第三中学校の施設を語るとき、まず出てくる数字が約15万㎡という校地面積です。東京ドーム約3個分。1976年に町田へ全面移転した際につくられたキャンパスには、校舎だけでなく、総合グラウンド、野球場、体育館、室内温水プール、テニスコートなどがまとまっています。
ただ、広いこと自体が教育になるわけではありません。日大三で見たいのは、その土地を実際に生徒がどう使っているかです。体育の授業をする。放課後にはそれぞれの部へ散る。図書室で勉強する。食堂で昼食を取る。学校生活のかなりの部分を、一つのキャンパスの中で完結させられるつくりになっています。
| 主な施設 | 特徴 |
|---|---|
| 総合グラウンド | LED照明を備えた人工芝グラウンド |
| 第二グラウンド | 砂入り人工芝。授業や部活動で使用 |
| 野球場 | 神宮球場サイズの専用野球場 |
| テニスコート | LED照明付き、計5面 |
| 80周年記念総合体育館・第二体育館 | いずれも冷暖房を備えた体育施設 |
| 室内プール | 25m・8コースの室内温水プール |
| 柔道場・剣道場 | 体育授業・部活動で使用する専用施設 |
| 図書室 | 約3万冊を所蔵し、学習スペースも設置 |
| 講堂 | 1,063席を備える |
| Eeeラボ | 双方向のコミュニケーションや探究型学習を想定した新しいPC空間 |
運動部が同時に活動できるキャンパス
日大三の施設で学校生活を想像しやすいのが、運動施設の多さです。
人工芝の総合グラウンドとは別に第二グラウンドがあり、さらに専用野球場、5面のテニスコート、二つの体育館、柔道場、剣道場、室内プールがあります。校舎外周には約1kmのジョギングコースも設けられています。
大規模校で部活動が盛んな場合、問題になるのが「どこで練習するか」です。同じグラウンドを複数の部が曜日ごとに分けて使う学校も少なくありません。
日大三では、野球なら野球場、テニスならテニスコート、水泳ならプールと、それぞれの競技に対応する場所があります。中学生の部活動加入率が高い学校生活を、15万㎡の校地が物理的に支えています。
25m・8コースの室内温水プール
プールは25m・8コースの室内温水プールです。
屋外プールではないため、季節や天候の影響を受けにくく、体育の授業や水泳部の活動に利用できます。体育館についても、80周年記念総合体育館と第二体育館はいずれも冷暖房を備えています。
人工芝グラウンド、室内プール、冷暖房のある体育館。それぞれは施設一覧の一項目ですが、中高6年間で考えると、暑さ、寒さ、雨といった条件に左右されにくい運動環境を学校内に持っていることになります。
高校野球で知られる学校には、専用野球場がある
日大三と聞いて、高校野球を思い浮かべる人も多いでしょう。その活動を支えているのが、神宮球場と同規模の野球場です。
ただし、この章で高校野球の実績を強調する必要はありません。施設として興味深いのは、全国的に知られる部活動が、校外施設を借りるのではなく、日常の学校生活と同じキャンパスの中で活動していることです。
中学生は高校生の活動を日々目にします。自分が野球部に入らなくても、上級生が高いレベルで競技に取り組んでいる姿が学校の日常にある。中高が同じキャンパスで過ごす学校ならではの風景です。
体育施設だけではない、3万冊の図書室
広い学校というと運動施設に目が向きますが、学習する場所も用意されています。
図書室の蔵書は約3万冊。館内には学習スペースがあり、読書に加えて調べ学習や自習にも利用できます。
§3で触れたように、日大三では高校内容を急いで先取りするより、中学校の基礎を確実に身につけることを重視しています。放課後には講習や部活動へ行く生徒もいれば、図書室などで課題を進める生徒もいます。
1,063席を備える講堂もあり、学年や学校全体で集まる行事に使える規模です。700名を超える中学生と高校生が過ごす学校には、それに応じた大きさの施設が必要になります。
中1から1人1台のタブレットを貸与
ICT環境では、中学1年から生徒1人につき1台のタブレットが学校から貸与されます。
教室にはWi-Fiと電子黒板機能付きの短焦点プロジェクターを設置。学習支援にはClassiやロイロノート・スクールを利用し、授業資料の共有、課題への取り組み、調べ学習や資料作成などに使います。
分からなかった内容について、教員が授業動画を作成して配信することもあります。端末を持たせること自体をICT教育とするのではなく、普段の授業や家庭学習の中で使う道具として組み込んでいます。
2021年には中高一貫校として5G環境も整備されました。15万㎡のキャンパスというと、どちらかといえば昔ながらの「広い学校」を想像しますが、その中ではデジタルを使った授業も日常になっています。
2026年には「Eeeラボ」という新しい学習空間も
創立100周年に向けた教育改革の一環として、2026年夏には「Eeeラボ」の完成が予定されています。
正式にはイノベーションラボと呼ばれる空間で、従来型のPC教室のように一人ずつ画面に向かうだけではなく、双方向のコミュニケーションや探究型の学びに使うことを想定しています。
日大三では高校で「自求自探」と呼ぶ探究活動を展開しており、企業とのインターンワークやゼミ、個人探究などへ進みます。Eeeラボは、そのような「一人で調べるところから、誰かと考えを交換するところまで」を支える場所として整備されています。
広い校地を持つ学校でも、施設は固定されたままとは限りません。1976年の町田移転から50年がたち、現在はキャンパスの中に新しい学び方に合わせた場所を加えています。
食堂と購買も、毎日の学校生活を支える
校内には食堂と購買があります。食堂では月ごとにメニューが案内され、購買では学用品や日用品などを購入できます。
駅前の学校なら、必要なものを帰宅途中に買うこともできます。日大三は駅からバスで通う郊外型のキャンパスです。そのため、学校の中で昼食や日用品まである程度まかなえることには、立地との関係でも意味があります。
朝にバスで校門へ入り、授業を受け、昼食を取り、放課後はグラウンドや体育館、図書室へ散り、またバスで帰る。15万㎡のキャンパスそのものが、一日の生活圏になっているのが日大三です。
学校生活と行事|大きな学校で、クラスの一員になる
日本大学第三中学校の一日は、8時30分ごろの登校から始まります。1時間目は8時40分。50分授業を午前4時間、午後2時間受け、放課後は部活動や講習、自習へと分かれていきます。
原則18時までには部活動を終え、下校バスに合わせて帰宅します。駅からバスで通う学校なので、放課後の時間もバスダイヤを含めて一日の流れが組まれています。
| 時間 | 主な学校生活 |
|---|---|
| ~8:30ごろ | 登校 |
| 8:40~ | 午前授業(50分×4時間) |
| 12:35~13:15 | 昼休み |
| 13:15~ | 午後授業(50分×2時間) |
| 15:30ごろ~ | 部活動・講習・自習など |
| ~18:00 | 下校 |
700人を超える中学生を、まずクラスにつなぐ
日大三中は、全校生徒が互いの名前を知っているような小規模校ではありません。2026年5月時点で中学生は700名を超え、さらに同じキャンパスには高校生もいます。
だからこそ、学校生活の基本になるのはクラスです。
授業を受けるだけでなく、体育大会、合唱コンクール、三黌祭など、クラス単位で一緒に準備する行事が年間を通してあります。大きな学校の中で、まず「自分のクラス」という居場所をつくり、そこから部活動や委員会、学年を越えた人間関係へ広がっていきます。
入学直後から、高校生が同じ学校にいる
4月には新入生歓迎会があります。2026年度は、中学1年生と高校1年生を迎えるため、吹奏楽部、ダンス部、演劇部が講堂でパフォーマンスを行い、生徒会も運営に加わりました。
日大三では中学生と高校生が別々の学校として暮らしているわけではありません。部活動でも行事でも、高校生の姿が身近にあります。
中1から見れば、高3は6歳上です。野球場や体育館で練習する姿、文化祭を運営する姿、校内ですれ違う姿を毎日見ることになります。中高一貫校の6年間は、上級生を遠い存在として見るところから、自分たちがその役を担う側へ移っていく時間でもあります。
体育大会|2026年度は6色対抗
6月には中学校の体育大会があります。2026年度は6月18日に実施され、6色対抗で競技が行われました。
2026年度は新種目も加わり、各学年を越えて色ごとの団旗も制作しています。日大三には人工芝の総合グラウンドがありますが、ここで重要なのは施設の大きさより、それを700人を超える中学生が一緒に使う日があることです。
普段は学年もクラスも部活動も違う生徒が、この日は同じ色のチームとして動きます。
運動が得意な生徒だけの行事でもありません。競技に出る、応援する、準備する、係として動く。それぞれに役割があります。日大三が教育の三本柱に「行事」を置いている理由が分かりやすく表れる一日です。
三黌祭|部活動も有志も学校全体も動く2日間
秋の文化祭は「三黌祭(さんこうさい)」です。
2026年度は9月26日・27日の2日間に開催予定。受験生にも公開され、校内を実際に歩ける機会になります。
2025年度の三黌祭では、クラスや部活動の企画に加え、有志バンドや有志ダンスなども参加しました。準備は生徒が長い時間をかけて進め、当日はさまざまな団体が校内各所で活動します。
15万㎡というキャンパスの広さを、受験生が最も実感しやすい日でもあります。教室だけを見て帰る説明会とは違い、グラウンド、体育施設、文化部の活動場所、生徒同士の雰囲気を一度に見ることができます。
日大三を検討するなら、三黌祭はかなり情報量の多い学校見学です。
合唱コンクール|クラスで一つの曲を仕上げる
冬には中学校の合唱コンクールがあります。2026年2月には第30回大会がパルテノン多摩の大ホールで開催されました。
各学年・各クラスがそれぞれの曲を歌い、最優秀賞、学年ごとの優勝・準優勝に加え、指揮者賞やピアニスト賞なども設けられています。
体育大会では足の速い生徒、部活動では競技や演奏の得意な生徒が目立つことがあります。合唱は少し違います。一人だけ上手でもクラスの曲にはなりません。
練習時間をどう使うか。声を出しにくい人をどう巻き込むか。指揮者や伴奏者とどう合わせるか。大人数の学校にある「集団で何かをつくる」という経験が、ここでは音楽になります。
中1・中2の校外学習から、中3の修学旅行へ
教室やキャンパスを離れて学ぶ行事もあります。
直近で詳しい実施内容が公開されている2024年度では、中1は11月に2日間、中2は3日間の校外学習を行い、中3は11月に神戸・奈良・京都を巡る3泊4日の修学旅行へ出かけました。
中3の修学旅行では、歴史や文化に触れる見学に加え、班で協力して行動する時間も設けられています。
中1から少しずつ学校の外で仲間と動く経験を重ね、中3になると自分たちで考えて行動する範囲を広げていく。単発の旅行として見るより、3年間の成長の中に置いて見ると意味が分かりやすくなります。
なお、修学旅行や校外学習の行き先・日程は年度によって変わる可能性があります。
中3の夏には、希望者向けの海外体験学習
中学3年生には、希望者を対象とした海外体験学習もあります。
2025年度は49名が参加し、7月29日から8月8日までの11日間、シアトルとロサンゼルスを訪れました。
前半はワシントン大学の学生寮に滞在し、現地教員による英会話授業を受講。後半はロサンゼルスでホームステイを行い、UCLAの見学、ボランティア活動、観光などを経験しています。
教室で外国人講師と話すことと、海外の家庭に入り、自分で必要なことを伝えることはずいぶん違います。最初はうまく話せなくても、食事を頼む、ホストファミリーに希望を伝える、現地の人と会話する。11日間の中では、英語を「試験科目」ではなく生活の道具として使う場面が続きます。
現在、学校の教育案内では中3希望者向けのプログラムを「アメリカ・カナダ体験学習」として掲載しています。具体的な訪問地は年度によって変わる可能性があるため、参加を希望する場合は実施年度の行程を確認しておきたいところです。
行事に「全力で参加する」ことも日大三の教育
日大三では、「勉強・行事・部活」を教育の三本柱に置いています。
これは、行事を授業の息抜きとして扱っていない、ということでもあります。
体育大会でクラスメートを応援する。三黌祭の準備で役割を引き受ける。合唱コンクールで一曲を仕上げる。修学旅行では班で時間を管理する。どれもテストの点数にはなりにくい経験ですが、大勢の人と学校生活を送るには必要な力です。
日大三は校地も生徒数も大きな学校です。その中で6年間を過ごすということは、自分一人で好きなことをするだけでなく、大きな集団の中で自分の役割を見つけることでもあります。
クラブ活動|中学生の約85%が参加する放課後
日本大学第三中学校では、中学生の約85%が部活動に加入しています。運動部ではテニス、野球、サッカー、柔道、水泳、バスケットボールなど、文化部では吹奏楽、放送、物理、化学、生物、演劇、鉄道研究など、選択肢はかなり幅広くあります。
一方で、中学生の活動は原則として週4日までです。全国大会を目指す部もありますが、毎日部活動だけで一週間が埋まる仕組みにはしていません。§3で見た補習や講習、日々の学習と組み合わせながら放課後を使います。
| 分野 | 中学生が参加できる主な部活動 |
|---|---|
| 球技 | 中学野球、男子サッカー、女子サッカー、男子・女子テニス、卓球、男子・女子バスケットボール、男子・女子バレーボール、バドミントンなど |
| 個人競技・武道 | 陸上競技、水泳、スキー、剣道、柔道など |
| 文化・芸術 | 吹奏楽、放送、演劇、絵画工芸、写真、文芸、茶道華道など |
| 科学・研究 | 物理、化学、生物、ESS、鉄道研究、園芸など |
広い施設が、部活動の多さを支えている
§4で紹介した15万㎡のキャンパスは、放課後になると部活動の場所に変わります。
男子サッカー部は68m×105mのフルピッチを確保した人工芝の総合グラウンドを使用。テニス部には専用コート、水泳部には室内温水プール、柔道部には国際規格の試合場を2面取れる柔道場があります。野球部にも活動場所があります。
部活動の多い学校では、「部はあるけれど練習場所が十分に取れない」ということもあります。日大三の場合は、1976年の町田移転で確保した広い校地が、半世紀たった現在も放課後の活動量を支えています。
男子テニス部|2026年の全国選抜で第3位
中学男子テニス部は、全国レベルで競技に取り組んでいる部の一つです。
2026年3月に香川県で行われた第14回全国選抜中学校テニス大会では団体第3位。東京都大会、関東大会を勝ち上がって全国大会へ進みました。
日大三というと高校硬式野球部の名前が全国的に知られていますが、中学生自身が全国の舞台で競う部もあります。部活動を目的の一つとして中学受験を考えている家庭なら、高校の実績だけでなく、中学生がどこで、どのような頻度で活動しているかまで見ておきたいところです。
女子テニス部も団体戦で実績を残す
女子テニス部も中高に設置されています。
中学女子は2026年6月のブロック大会団体戦で優勝。2025年度には全国私立中学校テニス選手権大会にも出場しています。
同じキャンパスには高校のテニス部もあり、中学から高校へ競技を続けやすい環境です。中高6年間を通して一つの競技に取り組みたい生徒にとって、高校進学後の活動まで同じ学校の中で見通せます。
中学野球部|「日大三の野球」は高校だけではない
日大三の野球を語ると、高校硬式野球部の甲子園での実績がどうしても先に出てきます。しかし、中学校にも独立した中学野球部があります。
2026年7月には町田市選手権大会で2年ぶりの優勝。東京都選手権大会への出場は3季連続となりました。
高校野球部の実績をそのまま中学野球部の実績として扱うことはできません。ただ、同じ学校の中に本格的な野球文化があり、高校生の練習や試合に触れながら6年間を過ごせることは日大三ならではです。
男子サッカー部|フルピッチを日常の練習場所に
中学男子サッカー部は、全面人工芝となった総合グラウンドで週4回を基本に活動しています。2026年6月時点の部員数は54名です。
2025年度には東京都中学校サッカー選手権大会の第7支部代表決定戦で優勝。年間を通してクラブチームなどと戦うU-15 Tリーグでも優勝し、上位リーグへの昇格を決めました。
また、中高一貫校の環境を使い、高校男子サッカー部と一緒に練習や試合を行う機会も設けられています。
中学生だけで閉じたチームではなく、数年先の高校生のプレーを間近で見る。競技を6年間続ける生徒にとっては、これも中高一貫校の使い方の一つです。
柔道部|中学生も関東大会へ
柔道部は中高で活動し、中学生は週4日。総合体育館3階の柔道場を使用します。
2026年夏には、東京都中学校体重別柔道選手権大会の男子66kg級から関東中学校柔道大会への出場が決まりました。
2026年6月時点では中学部員は6名。テニスやサッカーのような大人数の部とは規模が違いますが、専用施設を使いながら大会へ向けて稽古しています。
放送部|「大会に出る」以外にも仕事がある
文化部で現在の活動がよく見えるのが放送部です。
普段は昼の校内放送を担当し、学校行事ではアナウンスや実況、選曲などを行います。入試説明会の司会や学校紹介動画・施設紹介動画の制作にも関わっています。
つまり、放送部の活動は大会用の作品づくりだけではありません。学校の中で「伝える仕事」を実際に任されています。
大会でも実績があり、2025年度のNHK杯全国中学校放送コンテストではテレビ番組部門で優秀賞を受賞。2026年度の東京都大会でも準優勝し、3年連続の全国大会出場を決めています。
活動は原則週2日です。週4日活動する競技部もあれば、放送部のように活動日を絞りながら全国大会まで進む文化部もある。日大三では、「部活動が盛ん」という一言の中にもかなり違う放課後があります。
文化部は中高一緒に活動する
文化部は原則として中学生と高校生、男女が一緒に活動します。
物理部、化学部、生物部のように興味のある分野を掘り下げる部もあれば、吹奏楽部や演劇部のように一つの舞台をつくる部、写真部や絵画工芸部のように作品を制作する部もあります。
演劇部では、中学生と高校生が一緒に校内公演や地区のフェスティバルへ向けて稽古します。基礎練習や身体訓練に加え、必要に応じて殺陣の講習やプロの劇団の作品鑑賞なども行っています。
文化部では、中1と高3が同じ活動に参加することもあります。12歳にとって5歳、6歳上の先輩はかなり大人です。技術を教わるだけでなく、「数年続けるとここまでできるようになる」という姿を日常的に見られます。
部活動をするなら、通学まで含めて一日を考える
日大三で部活動を考えるとき、施設と実績だけで決めない方がよいでしょう。
中学生でも放課後まで活動すれば、帰宅は夕方以降になります。日大三は町田・淵野辺・多摩センターなどからバスを使う学校ですから、練習終了後のバス、そこから電車、自宅までの時間も学校生活の一部になります。
一方で、学校は中学生の部活動を週4日までとしており、残りの日には勉強やほかの時間を確保できます。
勉強する日と部活動の日を完全に分けるのではなく、どちらも一週間の中に置く。
「明・正・強」を掲げ、勉強・行事・部活を教育の三本柱としている日大三では、部活動は放課後のおまけではありません。約85%という加入率を見ると、多くの中学生にとって、グラウンドや体育館、放送室、実験室で過ごす時間まで含めて「日大三での一日」になっています。
進学実績と卒業後の進路|日本大学への推薦と他大学受験、二つを視野に入れる
日本大学第三中学校を検討する家庭にとって、進路の大きな特徴はやはり日本大学への内部推薦です。ただし、日大三の高校生全員が同じルートで日本大学へ進むわけではありません。
高校3年間の成績や基礎学力到達度テストを使って日本大学への推薦を目指す生徒がいる一方、国公立大学や早慶・GMARCHなど他大学へ挑戦する生徒もいます。高校には国公立大学・難関私立大学を目指す特進クラスも設けられています。
「付属校だから進路が一つに決まる」のではなく、付属校であることを一つの選択肢として持ちながら、高校で自分の進む方向を決めていく。日大三の進路は、この見方をすると分かりやすくなります。
日本大学は16学部を持つ総合大学
日大三は日本大学の「特別付属校」です。日本大学には、法学部、文理学部、経済学部、商学部、芸術学部、理工学部、生物資源科学部、医学部、歯学部、薬学部など16学部があり、文系・理系・芸術・医療まで分野が広がっています。
大学付属校を考えるときには、「内部進学できるか」だけでなく、その大学の中に本人が学びたい分野があるかを見ることが大切です。
12歳の時点で大学の学部まで決めている子は多くありません。高校生になって経済に興味を持つかもしれないし、建築、生物、薬学、芸術へ進みたくなるかもしれない。日本大学の学部数の多さは、6年間で興味が変わったときにも進路を考え直しやすいという意味を持っています。
日本大学への推薦には3つの方式がある
日本大学への内部推薦は、「日大三に在籍していれば自動的に希望学部へ進める」という制度ではありません。主に3つの推薦方式があります。
| 推薦方式 | 主な仕組み |
|---|---|
| 基礎学力選抜方式 | 基礎学力到達度テストの成績をもとに推薦候補者を決定する |
| 付属特別選抜方式 | 高校3年間の学内成績や資格、部活動、生徒会活動など、学部ごとの基準をもとに推薦する |
| 国公私立併願方式 | 日本大学への推薦権を持ちながら、対象となる国公立大学を受験できる |
中心になるのが「基礎学力到達度テスト」です。日本大学の付属高校等の生徒が受験する共通テストで、高校1年4月、高2年4月、高3年4月・9月の計4回実施されます。
ただし、推薦順位に使われる比重は均等ではありません。高1の結果は推薦順位には算入されず、高2年4月、高3年4月、高3年9月と進むほど比重が大きくなります。高3の9月には文系・理系に分かれて受験します。
つまり、中学から日大三へ入ったからといって、大学まで何もしなくても道が続いているわけではありません。日々の授業と定期試験を積み重ね、高校では基礎学力到達度テストにも向き合います。
「ほとんどの生徒が内部推薦資格を得る」
一方で、日本大学への道が一部の成績上位者だけに限られているわけでもありません。
学校では、高校3年間の評定や基礎学力到達度テストなどを通じて、ほとんどの生徒が日本大学への内部推薦資格を得ているとしています。
2025年度の日本大学への合格実績は、学部別に次のようになっています。
| 学部 | 合格実績 |
|---|---|
| 法学部 | 42 |
| 文理学部 | 47 |
| 経済学部 | 25 |
| 商学部 | 46 |
| 芸術学部 | 10 |
| 国際関係学部 | 9 |
| 危機管理学部 | 7 |
| スポーツ科学部 | 11 |
| 理工学部 | 19 |
| 生産工学部 | 6 |
| 歯学部 | 2 |
| 生物資源科学部 | 37 |
| 薬学部 | 3 |
| 短期大学部 | 2 |
2025年度は合計266件の合格実績があります。文理学部や商学部だけに集中しているわけではなく、理工、生物資源、芸術、歯、薬などにも進路が広がっています。
なお、ここで示しているのは学校が公表する「合格実績」です。「実際に266名が日本大学へ進学した」という意味で読み替えないようにしたいところです。
学部選びには、基礎学力到達度テストが効いてくる
内部推薦で重要なのは、「日本大学へ行けるか」だけではありません。どの学部・学科を希望できるかです。
基礎学力選抜方式では、付属校の生徒が受験する基礎学力到達度テストの結果をもとに順位がつくられ、それぞれが希望学部・学科を考えます。人気の高い学部・学科では、当然ながらより高い成績が必要になります。
付属校に入ると大学受験がなくなる、という理解では少し違います。一般の受験生とは別の形ですが、高校での学習が大学の学部選択に直接つながっていると考える方が実態に近くなります。
中学校で基礎を重視する理由も、ここまで来ると見えてきます。中学数学や英語で穴を残さないことが、高校の成績、基礎学力到達度テスト、そして大学の学部選択へつながっていきます。
国公立・難関私大を目指す「特進クラス」
日本大学以外を目指す生徒のために、高校には普通クラスと特進クラスがあります。
特進クラスは選抜制で、高校1年では2クラス。高校2年からは文系・理系に分かれ、国公立大学や難関私立大学の一般選抜に対応する学力を伸ばします。
特進クラスに入れば日本大学への道が完全になくなるわけではなく、日本大学進学を含め、指定校推薦や総合型選抜なども利用できます。
中学から入学した時点で「日大へ行く」「外部大学へ行く」を決める必要はありません。中学校で基礎をつくり、高校で本人の学力や志望がはっきりしてきたところで進む方向を選べます。
2025年度は国公立から早慶・GMARCHまで
2025年度の他大学合格実績を見ると、日本大学の付属校でありながら、外部大学への受験も一定の規模で行われていることが分かります。
| 大学 | 2025年度合格者数 |
|---|---|
| 東京科学大学 | 1名 |
| 名古屋大学 | 1名 |
| 筑波大学 | 1名 |
| 東京都立大学 | 3名 |
| 早稲田大学 | 5名 |
| 慶應義塾大学 | 6名 |
| 東京理科大学 | 10名 |
| 明治大学 | 35名 |
| 青山学院大学 | 15名 |
| 立教大学 | 9名 |
| 中央大学 | 28名 |
| 法政大学 | 25名 |
| 学習院大学 | 14名 |
※一部既卒生を含む合格実績です。
このほか、東京慈恵会医科大学、杏林大学、帝京大学、東北医科薬科大学の医学部医学科にも合格者がいます。
もちろん、一年度の合格者数だけを見て「難関大学に強い学校」と単純化する必要はありません。日大三の場合は、日本大学への推薦という太い進路がありながら、その外側にも受験する生徒が相当数いることに意味があります。
指定校推薦も毎年約120大学から
日本大学への内部推薦と一般選抜以外に、指定校推薦という進路もあります。
学校には毎年、約120校の4年制・6年制大学から指定校推薦の依頼があります。2025年度の主な対象校には、東京都立大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、学習院大学、成蹊大学、成城大学、明治学院大学、北里大学、芝浦工業大学、日本女子大学などが含まれています。
指定校推薦は大学・学部・人数枠が年度によって変わります。また、校内選考もあるため、「枠がある=希望すれば進める」という制度ではありません。
それでも、高校3年になったときに、日本大学の付属推薦、指定校推薦、総合型選抜、一般選抜と複数の方法を比較できることは、進路を考える上で大きな違いになります。
「日大付属だから日大へ行く」だけではない
日大三の進路を考えるとき、日本大学への推薦制度を小さく扱う必要はありません。16学部を持つ総合大学への内部推薦は、この学校を選ぶ理由の一つになります。
一方で、それだけで6年間の進路が決まるわけでもありません。
中学では基礎を固め、中3では選抜クラスという選択肢が生まれる。高校では普通クラスと特進クラスがあり、日本大学、国公立大学、難関私立大学、指定校推薦などへ進路が分かれていく。
日大への道があることと、日大以外へ挑戦できること。
日大三の進路の特徴は、この二つのどちらかを強調するより、同じ学校の中に両方が存在しているところにあります。中学入学時にはまだ決まっていない将来を、6年間の途中で選び直せる学校です。
学費や諸経費について|中高6年間と大学進学まで見据えて考える
日本大学第三中学校の学費は、入学金、授業料、施設設備費、教育充実費に加え、学級費や修学旅行費などを合わせて考える必要があります。
中学1年の年間納入額は、入学金27万円を含めて123万2,900円。中学3年間を現在の金額で合計すると、学校への基本的な納入額は314万3,800円です。
これとは別に、制服、通学鞄、副教材、通学バスなどの費用がかかります。日大三は駅からバスで通う家庭が多いため、学費だけでなく毎日の交通費まで含めて見ておきたい学校です。
中学校3年間の学費
| 項目 | 中学1年 | 中学2年 | 中学3年 |
|---|---|---|---|
| 入学金 | 270,000円 | - | - |
| 授業料 | 480,000円 | 480,000円 | 420,000円 |
| 施設設備費 | 129,600円 | 129,600円 | 129,600円 |
| 教育充実費 | 180,000円 | 180,000円 | 180,000円 |
| 学友会費 | 12,100円 | 9,600円 | 9,600円 |
| 生徒支援会費 | 18,000円 | 18,000円 | 18,000円 |
| 学級費 | 143,200円 | 141,100円 | 85,400円 |
| 修学旅行費 | - | 60,000円 | 50,000円 |
| 年間合計 | 1,232,900円 | 1,018,300円 | 892,600円 |
入学金以外の費用は、4月・8月・12月の年3回に分けて納入します。
中1が最も高く、中2、中3と少しずつ下がっていく構成です。授業料だけを見るのではなく、施設設備費や教育充実費、学級費まで含めた年間合計で比較すると、家庭で準備する金額を把握しやすくなります。
制服・通学鞄・副教材は別に必要
初年度には、学校への納入金とは別に制服や指定用品をそろえます。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 制服(夏・冬) | 男子 約45,000円/女子 約82,000円 |
| 副教材 | 約15,000円 |
| 通学鞄 | 男子12,100円/女子16,390円 |
| リュックタイプ | 12,650円 |
| 教科書 | 無償 |
通学鞄は従来型の鞄と男女共用のリュックタイプから選べます。このほか、必要に応じてPコート、セーター、ベスト、ポロシャツなどを購入します。
したがって、中1の123万2,900円だけを「初年度に必要な全額」と考えない方がよいでしょう。制服、副教材、鞄を加えると、入学時の支出はおおむね130万円台になります。さらに交通費や部活動用品などが家庭ごとに加わります。
日大三では「バス代」も6年間の固定費になる
日大三ならではの費用として考えておきたいのが通学バスです。
町田駅、淵野辺駅、多摩センター駅から学校へ直通・急行バスが運行されています。2026年3月時点の3か月定期は次の通りです。
| 利用駅 | 1か月定期 | 3か月定期 |
|---|---|---|
| 町田駅 | 10,530円 | 30,010円 |
| 淵野辺駅 | 7,820円 | 22,290円 |
| 多摩センター駅 | 10,510円 | 29,950円 |
鉄道の定期代とは別に必要になる家庭が多いため、6年間で考えると小さくない金額です。一方、このバスで15万㎡のキャンパスへ通い、放課後までグラウンドや体育館、図書室、部活動施設を使うことになります。
駅から遠いという立地上の特徴は、通学時間だけでなく教育費にも表れます。
中学3年間では約314万円
現在の年間納入額を3年間分合計すると、中学校で学校へ納める基本的な費用は次のようになります。
| 学年 | 年間納入額 |
|---|---|
| 中学1年 | 1,232,900円 |
| 中学2年 | 1,018,300円 |
| 中学3年 | 892,600円 |
| 3年間合計 | 3,143,800円 |
この約314万円には、現在示されている学級費や修学旅行費も含まれています。一方、制服、指定用品、副教材、交通費、部活動費などは別です。
「授業料はいくらか」より、3年間で学校へ納める費用と、それ以外に日常的に必要になる費用を分けて考えると家計の見通しを立てやすくなります。
高校内部進学時にも入学金がある
日大三中から日大三高へ内部進学する際にも、高校の入学金が必要です。ただし、高校から入学する生徒の入学金27万円に対して、日大三中出身者は20万円となっています。
現在の高校学費を日大三中からの内部進学生に当てはめると、高1は約129万5,000円、高2は約93万円から、高3は約85万円が基本的な目安です。高校2年では修学旅行先によって積立額が変わり、北海道・東北、沖縄、シンガポールでは費用が異なります。
高校3年では、このほか同窓会終身会費1万円が必要です。
6年間なら、現在の金額で約623万円から
中学校3年間と高校3年間の現在の基本額を単純に合計すると、約623万円からが一つの目安になります。
もちろん、6年間の途中で学費が改定される可能性があります。制服や教材、交通費、部活動、任意参加の海外体験学習などもこの金額にはすべて含まれていません。
また、高校の修学旅行は行き先によって費用差があります。日大三では、学校生活の選択肢が多い分、本人がどの活動を選ぶかによって6年間の支出にも違いが出ます。
日本大学まで進むなら、その先に4年間がある
§7で見たように、日大三からは日本大学への内部推薦という進路があります。
内部進学を前提に学校を検討する家庭なら、中高6年間で教育費が終わるわけではありません。その先には大学4年間があります。日本大学は16学部を持ち、文系、理工系、芸術、医療系など学部によって納入金も大きく異なります。
12歳の時点で大学の学部まで決める必要はありませんが、日大三を「大学付属校」として選ぶのであれば、中学から大学卒業までの10年間という時間軸で家計を考えておくと安心です。
学業・スポーツ・芸術を対象とする特待生制度もある
在校生を対象とした学校独自の特待生制度もあります。
学業、スポーツ、芸術の分野で優秀で、品行方正な生徒を校長が推薦し、20万円を給付する制度です。そのほか、公的機関の奨学金についても学校事務室が対応しています。
日大三の学費を見るときは、15万㎡のキャンパスや数多くの体育施設に目が向きます。しかし、家庭にとってはそれを6年間使うための費用も学校選びの一部です。
施設、部活動、内部進学制度まで含めて「この学校で6年間を過ごす」と考え、その生活に無理なく教育費を組み込めるか。入学後まで見据えて確認しておきたいところです。
入試情報と合格の目安|2027年度は2科・4科を選べる3回入試
日本大学第三中学校の2027年度入試は、2月1日・2日・3日の3回です。
第1回と第2回では2科受験と4科受験を選択でき、第3回は国語・算数の2科入試。募集人数は第1回160名、第2回60名、第3回20名で、3回を合わせて240名です。
| 入試 | 試験日 | 募集人数 | 試験科目 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2月1日(月) | 160名(男女) | 2科:国語・算数 4科:国語・算数・理科・社会 |
| 第2回 | 2月2日(火) | 60名(男女) | 2科:国語・算数 4科:国語・算数・理科・社会 |
| 第3回 | 2月3日(水) | 20名(男女) | 国語・算数 |
第1回・第2回は8時35分までに入室し、国語8時50分〜9時40分、算数9時55分〜10時45分。4科受験者のみ、11時から12時まで理科・社会を受験します。第3回は開始時刻が遅く、9時45分までに入室、国語10時05分〜10時55分、算数11時10分〜12時です。
第1回・第2回は「2科か4科か」を選べる
日大三の入試でまず考えることになるのが、第1回・第2回を2科で受けるか4科で受けるかです。
2科なら国語・算数で200点満点。4科では国語・算数に理科・社会を加え、300点満点で判定されます。
4科型の中学受験勉強を続けてきた受験生なら、理科・社会を含めて力を出せます。一方、国語・算数に学習時間を集中してきた受験生には2科受験という入口があります。
「科目が少ない方が受かりやすい」とは限りません。直近の2026年度入試では、第1回・第2回とも2科受験の方が4科受験より高い倍率になりました。受験科目を決めるときは、科目数の少なさではなく、過去問を解いたときに自分がどちらで安定して得点できるかを見た方がよいでしょう。
2026年度は643名が受験、346名が合格
直近の2026年度入試では、3回を合わせて延べ1,140件の応募があり、643名が受験、346名が合格しました。学校公表の全体倍率は1.86倍です。
| 入試 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 300名 | 200名 | 約1.50倍 |
| 第2回 | 225名 | 119名 | 約1.89倍 |
| 第3回 | 118名 | 27名 | 約4.37倍 |
第1回と比べ、第3回は募集20名と枠が小さくなります。2026年度も第3回は118名が受験して27名が合格し、3回の中では最も厳しい入試になりました。
過去数年を見ても、第3回は倍率が上がりやすい傾向があります。日大三を第一志望に近い位置で考えているなら、「最後の2月3日で何とかする」より、募集人数の多い第1回から受験計画に組み込む方が自然です。
合格点はおおむね6割前後
2026年度の合格点は次の通りでした。
| 入試 | 受験科目 | 合格点 | 満点 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2科 | 121点 | 200点 |
| 4科 | 176点 | 300点 | |
| 第2回 | 2科 | 125点 | 200点 |
| 4科 | 179点 | 300点 | |
| 第3回 | 2科 | 133点 | 200点 |
第1回の2科なら60.5%、第2回は62.5%、第3回は66.5%。4科では第1回が約58.7%、第2回が約59.7%でした。
年度によって問題の難度も合格点も変わるため、「6割取れば合格」と決めつけることはできません。ただ、過去問を解く際には、合格点ぎりぎりではなく、直近の合格点を安定して上回れる状態を一つの目標にできます。
第3回になるほど偏差値の目安も上がる
四谷大塚の合格可能性偏差値でも、入試回が後になるにつれて数字が上がっています。
| 入試 | Aライン80偏差値 | Cライン50偏差値 |
|---|---|---|
| 第1回 | 39 | 34 |
| 第2回 | 40 | 35 |
| 第3回 | 42 | 37 |
Aラインは合格可能性80%、Cラインは50%の目安です。第1回と第3回では数ポイント差があり、実際の入試倍率とも同じ方向を向いています。
一方、ONETESでは尺度が異なり、第1回で男子49〜50・女子47〜48、第2回で男子53〜54・女子52〜53、第3回で男子57・女子55という目安が示されています。
偏差値は模試ごとに母集団が違うため、四谷大塚の「39」とONETESの「50」を直接比べることはできません。普段受けている模試の数字を使い、その模試の中で自分が80%ラインに対してどこにいるかを見るのが基本です。
過去問では「基本を落とさない」ことから
§3で見たように、日大三は中学校の授業でも高校範囲を急いで先取りせず、基礎を確実にすることを重視しています。入試も、難問を一問解いて逆転するというより、標準的な問題をきちんと積み上げる準備が重要になります。
国語・算数は各50分。算数では途中で一問に時間を使いすぎないこと、国語では文章を最後まで読み切って必要な設問へ時間を残すことも、過去問演習で確認しておきたいところです。
4科受験の場合、理科と社会は合わせて60分です。国語・算数とは時間の使い方が違うため、知識を増やすだけでなく、2教科をどの順番とペースで解くかまで本番形式で練習しておく必要があります。
複数回受験なら受験料は4万円
受験料は、3回のうち1回だけ出願する場合は2万5,000円。複数回を同時に出願する場合は4万円です。
第1回は1月27日23時59分まで、第2回は2月1日23時59分まで、第3回は2月2日23時59分まで出願できます。
そのため、前日の入試結果や他校の受験状況を見ながら、後の日程を追加する余地もあります。ただし、第一志望として複数回受験することが決まっているなら、出願手続きや費用まで含めて早めに計画しておく方が落ち着いて本番を迎えられます。
東京都・神奈川県以外から受験する場合は保護者面接
一般的な受験生全員に面接があるわけではありません。
ただし、東京都・神奈川県以外から受験する場合には、入学後の通学について確認するため、受験生と保護者が来校して面接を受けます。
日大三は町田・淵野辺・多摩センターからバスで通う立地です。遠方からの受験では、「合格後に6年間無理なく通学できるか」も学校側が確認する事項になります。
入試成績で決まる特待生制度もある
1年次には、入試結果をもとに特待生が選ばれます。学業に優れ、品行方正な生徒に20万円を給付する制度です。
2026年度入試では8名が特待生として合格し、そのうち3名が入学しました。特待生だけを目的に受験戦略を組む必要はありませんが、入試で高い得点を取った生徒にはこうした制度もあります。
日大三第一志望なら、第1回をどう使うかが重要
3回の入試日は連続していますが、募集人数は160名、60名、20名と大きく違います。
第1回は募集枠が最も大きく、直近入試でも倍率は3回の中で最も低くなっています。第3回は最後の機会ではありますが、その分募集枠は小さくなり、他校の結果を受けて受験する層も集まります。
日大三への志望度が高いなら、2月1日をどこに使うかはかなり重要です。
そして2科か4科かは、名前だけで決めず、実際に過去問を両方の条件で解いてみる。偏差値だけでなく、合格点に対してどれだけ余裕をつくれるかを見る。日大三の入試では、その二つを合わせて考えると現在地がかなり見えやすくなります。
併願校パターン|町田・多摩エリアの共学校をどう組み合わせるか
日本大学第三中学校の併願を考えるときは、偏差値だけで学校を上下に並べるより、まず「日大三の何に惹かれているのか」をはっきりさせておくと選びやすくなります。
広いキャンパスで部活動に取り組みたいのか、日本大学への内部進学制度を重視するのか、共学校であることが大切なのか。それとも、日大への道を持ちながら他大学受験もできる進路の幅に惹かれているのか。同じ偏差値帯でも、この答えによって併願先は変わります。
「チャレンジ・実力相応・安全」は本人によって変わる
併願校を整理するときには、「チャレンジ校」「実力相応校」「安全校」という言葉がよく使われます。ただし、これは学校そのものに付いている固定のランクではありません。
四谷大塚の2027年度Aライン80偏差値では、日大三は第1回39、第2回40、第3回42。桜美林は入試回によって42〜47、工学院大学附属は40、八王子学園八王子は46〜52、桐蔭学園中等教育学校は50〜56、明星学園は33が目安になっています。
| 位置づけの例 | 学校例 | 日大三との比較で見たい点 |
|---|---|---|
| チャレンジ校候補 | 桐蔭学園中等教育学校、八王子学園八王子中学校 | 模試上の難度は高め。学習・進学重視の環境まで比較する |
| 実力相応校候補 | 日本大学第三中学校、桜美林中学校、工学院大学附属中学校 | 入試回によって難度差があるため、本人の成績と過去問で判断する |
| 安全校候補 | 明星学園中学校など | 80%ラインを安定して上回り、過去問でも余裕がある場合に初めて安全校になる |
安全校とは、本人にとって安全な学校です。偏差値表で日大三より数字が低いという理由だけでは、安全校にはなりません。
普段受けている模試で80%合格ラインを安定して上回り、過去問でも合格最低点に対して十分な余裕がある。その二つを満たしているかを見て判断します。
桜美林中学校|同じ町田エリアで組みやすい共学校
日大三と併願しやすい学校の一つが、同じ町田市にある桜美林中学校です。
桜美林も共学校で、淵野辺駅・多摩センター駅方面から通学できます。日大三と通学圏がかなり重なるため、「合格したら実際に通える学校」という条件を満たしやすい家庭も多いでしょう。
2027年度は2月1日午前に2科・4科選択型、同日午後に2科入試を実施。2月2日・3日にも午後入試があります。
| 日程 | 桜美林中学校 |
|---|---|
| 2月1日午前 | 2科・4科選択/総合学力評価 |
| 2月1日午後 | 2科/総合学力評価 |
| 2月2日午後 | 2科 |
| 2月3日午後 | 2科 |
日大三は2月1日・2日・3日のすべてが午前入試なので、「午前に日大三、午後に桜美林」という組み方ができます。
ただし、学校の性格は同じではありません。日大三には日本大学への内部推薦があり、部活動と大規模なキャンパスが学校生活の一角を占めます。桜美林はキリスト教教育や国際理解教育を軸に持つ学校です。日程上きれいに組めることと、6年間過ごしたい学校かどうかは別に考えましょう。
工学院大学附属中学校|日大三と近い難度帯から考えやすい
八王子市にある工学院大学附属中学校も、日大三と比較しやすい共学校です。
四谷大塚の2027年度Aライン80偏差値は各回40程度で、日大三の第1回39、第2回40と近い位置にあります。2月1日・2日に複数回、2月3日、さらに2月6日にも入試が設定されています。
工学院大学の附属校ですが、教育内容は理数・ICT・英語教育にかなり特色があります。日大三の「基礎を固めて部活動や行事にも取り組む」という学校生活とは違った色があります。
偏差値が近い学校こそ、数字では差がつきません。「どちらに合格しても通いたい」と思えるかを、授業や校風まで見て判断したい組み合わせです。
八王子学園八王子|もう一段上を狙うチャレンジ候補
八王子学園八王子中学校は、西八王子駅から徒歩5分の共学校です。2027年度は2月1日午前・午後、2月2日午前・午後、2月3日午後に入試があります。
四谷大塚のAライン80偏差値は、2月1日午前と2月2日午前が47、2月1日午後が52、2月2日午後が51、2月3日の特進クラス入試が46。日大三より高めの設定です。
東大・医進クラスと特進クラスを持ち、大学受験をかなり明確に意識した学校なので、日本大学への内部進学制度を持つ日大三とは進路設計が異なります。
「大学付属の選択肢より、国公立や難関私大への受験を中心に6年間を組みたい」という気持ちが強くなれば、比較する意味が出てくる学校です。
桐蔭学園中等教育学校|難度を上げて挑戦するなら
神奈川県側まで通学圏を広げるなら、桐蔭学園中等教育学校も候補になります。
2027年度の四谷大塚Aライン80偏差値は、第1回午前50、第1回午後54、第2回の特別奨学生選抜で55〜56、第3回で54。日大三とは一段以上の差があります。
2月1日には午前・午後入試があり、2月2日にも午後の第2回入試、2月5日には第3回が予定されています。日大三を受験しながら午後に桐蔭へ挑戦する日程も理屈の上では組めます。
ただし、日大三から桐蔭学園への移動まで含めれば、小学生にとって軽い一日ではありません。午前試験を終え、昼食を取り、移動して再び試験を受ける。午後入試は「時間割に入るか」だけでなく、その状態で本人がもう一度力を出せるかまで考える必要があります。
明星学園|安全校候補にするなら、校風の違いまで見る
模試成績によっては、明星学園中学校を安全校候補として検討する家庭も考えられます。四谷大塚の2027年度Aライン80偏差値は33です。
2027年度は2月1日午前・午後、2月2日午後、2月4日午後に国語・算数と面接による入試を実施します。
ただし、日大三との校風の違いは小さくありません。明星学園は教科教育の独自性や、生徒が考え表現する授業文化を持つ学校です。日本大学への内部進学、全国レベルの部活動、大規模キャンパスといった日大三の特徴を求めている家庭が、「偏差値が下だから」という理由だけで選ぶ学校ではありません。
安全校ほど、実際に見学しておく必要があります。
日大三を第一志望にするなら、2月1日から受けたい
日大三の2027年度募集人数は、第1回160名、第2回60名、第3回20名です。直近の2026年度も、第1回の実質倍率は約1.50倍、第2回約1.89倍、第3回約4.37倍でした。
日大三への志望度が高いなら、募集人数が最も多い2月1日の第1回を中心に受験日程をつくるのが基本になります。
たとえば、次のような日程が考えられます。
| 日程 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 2月1日 | 日本大学第三 第1回 | 桜美林 2科午後/明星学園Bなど |
| 2月2日 | 日本大学第三 第2回 | 桜美林 2科午後/明星学園Cなど |
| 2月3日 | 日本大学第三 第3回 | 桜美林 2科午後/八王子学園八王子 特進など |
これは日大三を第一志望とした場合の日程例で、3日間すべて午前・午後を受験することを勧めるものではありません。2月1日に合格できれば、その後の日程を減らすこともできます。
逆に、桐蔭学園や八王子学園八王子を第一志望に置くなら、2月1日の午前をそちらに使い、日大三を2月2日・3日に回す考え方もあります。ただし、日大三は後半ほど募集人数が減り、直近では倍率も上がっています。
「受けられる学校」と「通いたい学校」は別
町田・多摩エリアには、2月1日から3日に午前・午後の入試を設定する学校が多くあります。そのため、紙の上では一日に二校、三日間で何校も受験する計画をつくれます。
しかし、受験日程はパズルではありません。
朝から試験を受け、バスや電車で移動し、午後にも試験を受ける。それを何日も続ければ、12歳の受験生にはかなりの負担になります。特に日大三は駅前ではなく、試験後にもバス移動があります。
そして、併願校は、不合格だったときに行く学校ではありません。合格したら、本当に6年間通うかもしれない学校です。
日大三の広いキャンパスや部活動、付属校としての進路に惹かれているなら、併願校についても「ここに合格したら通いたい」と本人が思えるところまで見ておきたいものです。
偏差値、入試日、移動時間。この三つで受験日程はつくれます。最後の一校を決めるのは、そこに6年間通いたい理由があるかです。
在校生・保護者の声|「広い」「部活が盛ん」だけではない学校の日常
日本大学第三中学校の評判を見ていくと、まず多く出てくるのが「施設が広い」「部活動が盛ん」という声です。
ただ、在校生の話をもう少し丁寧に追うと、それだけではありません。勉強と部活動をどう両立するか、先生にどこまで質問しやすいか、大人数の学校でどんな人間関係ができるか。反対に、バス通学や校則を負担に感じる声もあります。
日大三の評判は、かなり学校の性格がそのまま表れています。
「部活をやりたい」が入学理由になる学校
学校が紹介している在校生の座談会では、入学理由として部活動を挙げる生徒が目立ちます。
テニス部の生徒は、体育館や温水プールなどの施設と、全国大会へ出場する部があることに惹かれたと話しています。ダンス部の生徒は、華やかな舞台の裏で筋力トレーニングなどを重ね、「みんなで一つのものをつくる」経験について語っています。
日大三で部活動を選ぶということは、週に何度か体を動かす程度に収まらない場合もあります。大会を目指して練習する部があり、中高合同で活動する部もあります。
一方で、中学生の活動は原則週4日までです。部活動を続けながら勉強することが、学校生活の標準的な姿の一つになっています。
「文武両道」は、実際には時間の使い方の話になる
在校生からは、選抜クラスに在籍しながら部活動にも取り組むクラスメートが多いという声や、部活動をしながら学習時間をつくる周囲の姿が刺激になるという声があります。
文武両道という言葉は簡単ですが、現実には「帰宅してから何時間勉強するか」「部活のない日をどう使うか」といった毎日の時間管理です。
日大三には指名講習、希望講習、夏期講習などがありますが、学校に入っただけで勉強と部活が自動的に両立するわけではありません。
部活動を本気でやる生徒が周囲にいて、その中で勉強も続ける。この環境を励みと感じるか、忙しいと感じるかは本人によって分かれそうです。
先生への質問のしやすさを評価する声
学習面については、外部の在校生口コミでも、補習や講習の多さを評価する声が複数見られます。
成績上位者向けの講習と、理解が十分でない生徒への補習があり、試験前には先生へ質問する生徒が多いという投稿もあります。先生に聞けば分からないところを教えてもらえる、という声も見られます。
卒業生からも、日大三では教員から直接学ぶ習慣がつき、大学進学後にも役立ったという振り返りがあります。
700名を超える中学生がいる学校なので、少人数校のように先生が常に一人ひとりの横についているわけではありません。日大三の学習サポートは、学校側が補習を用意することと、生徒自身が質問へ行くことの両方で成り立っています。
大人数だから、人間関係も一つではない
中学校だけでも700名を超え、同じキャンパスには高校生もいます。
在校生の口コミには、「生徒数が多く、いろいろな人と関われる」「明るい生徒が多い」といった声があります。部活動では中学生と高校生が一緒に活動することもあり、クラス以外にも人間関係が広がります。
これは大規模校の良さの一つです。
クラスで気の合う友人を見つける。部活動には別の仲間がいる。委員会や行事では違う学年と関わる。一つの集団ですべての学校生活が決まるわけではありません。
もちろん、生徒が多ければ小さな人間関係のトラブルまでなくなるわけではありません。外部口コミには友人関係を良好とする声もあれば、トラブルについて不満を述べるものもあります。一人の体験から学校全体を「いじめがない」「人間関係が悪い」と決めることはできません。
施設への評価はかなり高い
施設については、在校生の評価が比較的一貫しています。
体育館が複数あり、人工芝のグラウンド、室内温水プール、図書室などを利用できることを評価する声が多く見られます。特に部活動をする生徒にとって、練習場所が学校の中に確保されていることは毎日の実感につながりやすいのでしょう。
学校紹介の座談会でも、入学前に施設を見て日大三を選んだという生徒が複数登場します。
15万㎡という数字はパンフレットの上でも目立ちますが、在校生にとっては「体育館が使える」「テニスコートで練習できる」「図書室で自習できる」という日常の話に変わります。
一方で、アクセスへの不満はかなり共通している
外部口コミで評価が分かれにくいのが、アクセスです。
町田・淵野辺・多摩センターの各駅からバスを利用するため、「駅からバスに乗るのが不便」「一本逃すと次の便まで待つことがある」といった声が見られます。
これは口コミ特有の印象論というより、学校の立地そのものから生じる問題です。
日大三は駅前の利便性と引き換えに、15万㎡のキャンパスを持っています。したがって、広い学校が好きかどうかと同じくらい、バスを含む通学を6年間続けられるかは相性を左右します。
部活動をする予定なら、朝の通学だけでなく、18時前後に学校を出て自宅へ戻る経路まで一度確認しておきたいところです。
校則は「比較的しっかりしている」と考えておきたい
校則については、自由度の高い学校を想像して入学すると印象が違うかもしれません。
最近の在校生口コミでも、スマートフォンやSNSに関するルールを厳しいと感じる声があります。過去の投稿には、服装や頭髪などの生活指導を細かいと感じたという意見もあります。
一方で、「普通に生活していれば特に困らない」という在校生の声もあります。
ここは家庭の価値観によって評価が変わります。ある程度の生活規律を学校に求める家庭には安心材料になりますが、服装やスマートフォンの使い方を本人に大きく任せる校風を求める場合には、窮屈に感じる可能性があります。
日大三は、教育目標の中でも礼儀や生活態度を重視しています。学校説明会では授業や大学進学だけでなく、現在の生活ルールについても確認しておくと入学後のギャップを減らせます。
「昔ながらの学校」と「変わっている学校」の両方がある
在校生の口コミには、日大三を「伝統を大切にする学校」「昔ながらの雰囲気がある」と表現するものがあります。
確かに、校訓「明・正・強」、制服、部活動、行事を重視する文化などには長く続いてきた学校らしさがあります。
その一方で、人工芝化、体育館への空調整備、一人1台のタブレット、2026年に整備が進むEeeラボなど、施設や授業環境は更新されています。
伝統校という言葉から、何十年も同じ教育をしている学校を想像すると少し違います。
学校生活の骨格は比較的オーソドックスで、設備や学習環境は少しずつ現代化している。現在の日大三は、その二つが重なっています。
評判を見るなら、三黌祭より平日の校内も歩いてみたい
日大三は、学校が校内自由見学の時間を設けています。三黌祭や説明会で盛り上がっている学校を見るのもよいのですが、可能なら普段の放課後にも校内を歩いてみたいところです。
グラウンドではどのくらいの人数が活動しているのか。職員室の周辺では生徒と先生がどんな話し方をしているのか。下校時のバスはどの程度混むのか。
口コミを何十件読んでも、最後まで分からないことがあります。
日大三は特に、校地の広さ、部活動の活気、生徒数の多さ、バス通学を実際に体感すると印象が変わりやすい学校です。
「この広さが楽しそう」と感じるのか。「毎日ここまで通うのは少し大変そう」と感じるのか。
評判を読む最後には、本人が校門を入ったときの感覚も残しておきたいところです。
この学校に向いている子の特徴|勉強も部活も、どちらか一つに絞りたくない子へ
日本大学第三中学校に向いているのは、「大学付属校だから勉強は少し楽にしたい」という子より、授業、部活動、行事のどれにも自分の居場所を持ちたい子です。
学校が掲げる教育の三本柱も「勉強・行事・部活」。中学生の約85%が部活動に入り、体育大会や三黌祭にも多くの生徒が関わります。一方、学習では小テストや補習、希望講習があり、中3からは希望制の選抜クラスも始まります。
15万㎡というキャンパスの広さに目が向きますが、日大三で問われるのは、その広い学校を自分がどう使うかです。
放課後まで学校で何かに打ち込みたい子
日大三では、中学生の約85%が部活動に参加しています。中学生の活動は週4日までですが、全国大会や関東大会を目指す部もあり、放課後までしっかり活動する学校生活を送りやすい環境です。
野球、サッカー、テニス、水泳、柔道などには、それぞれ活動できる施設があります。文化部でも吹奏楽、放送、科学系の部など、中高生が一緒に活動する機会があります。
したがって、「授業が終わったらすぐ帰宅したい」より、「学校にいる時間そのものを長く楽しみたい」という子には合いやすいでしょう。
運動部に限りません。何か一つ、放課後に続けたい活動を持てそうか。日大三を見るときには、校舎より先に部活動一覧を眺めてみてもよい学校です。
勉強と部活を、自分でやりくりできるようになりたい子
部活動が盛んな学校だからといって、学習が軽いわけではありません。
数学・英語ではチーム・ティーチングがあり、小テスト、到達度テスト、指名講習、希望講習、朝学習、夏期講習などが組まれています。中3では、希望者の中から選抜クラスも編成されます。
部活の日は帰宅が遅くなる。試験前には勉強時間を増やす。講習のある日はそちらを優先する。日大三で「文武両道」をするなら、最後はこうした日常の時間管理になります。
入学時から完璧にできる必要はありません。ただ、「忙しくても、自分で時間をつくれるようになりたい」という気持ちは持っていた方が、この学校の環境を使いやすくなります。
広い学校で、自分の居場所を探したい子
日大三中には700名を超える中学生が在籍し、同じキャンパスには高校生もいます。
クラスだけでなく、部活動、委員会、行事、講習など、所属する集団がいくつもできます。少人数校のように全員と近い関係をつくる学校とは、かなり違います。
大人数の中に入ることを不安に感じる子もいるでしょう。一方で、「クラスが合わなくても部活には仲間がいる」「部活とは別に勉強を一緒にする友人がいる」と、人間関係を一つに固定しなくてよい面もあります。
いろいろなタイプの人がいる大きな学校の中から、自分の場所を見つけていきたい子には、日大三の規模は使い道があります。
先生に「教えてもらう」だけでなく、自分から質問にも行ける子
日大三には補習や講習がありますが、先生が常に横について学習を管理する学校ではありません。
職員室は生徒が入りやすいつくりになっており、昼休みや放課後には質問に来る生徒が集まります。職員室前や図書室、自習室にも学習スペースがあります。
分からないときに先生のところへ行く。講習を選ぶ。もっと難しい内容を学びたければ選抜クラスを希望する。
学校側のフォローはありますが、その先には本人の動きも必要です。「分からないから終わり」ではなく、「誰かに聞いてみよう」と一歩動けるようになりたい子とは相性があります。
日本大学への道を持ちながら、進路をまだ決め切りたくない子
日大三は日本大学の特別付属校です。高校では、多くの生徒が内部推薦資格を得ています。
一方で、国公立大学や早慶・GMARCHなどを受験する生徒もおり、高校には特進クラスがあります。指定校推薦を含め、進路の入口は一つではありません。
これは、12歳の段階で将来を決め切れていない子にとって使いやすい仕組みです。
「日本大学には興味がある。でも、高校生になった自分が何を学びたくなるかはまだ分からない」。そのくらいでも構いません。
16学部を持つ日本大学への内部進学を選ぶこともできるし、6年間の途中で目標が変われば他大学を目指すこともできます。大学付属校の進路を持ちながら、自分の選択肢を少し残しておきたい家庭には検討しやすい学校です。
ある程度きちんとした生活ルールを苦にしない子
日大三は、自由度の高さそのものを学校の中心に置くタイプではありません。
校訓「明・正・強」のもと、礼儀、自主性、責任、健康な身体などを教育目標に掲げています。部活動でも先輩・後輩との関係があり、大きな集団で行事を動かします。
学校生活には一定のルールがあり、それを窮屈と感じるか、「大人数の学校ならこのくらいあった方が過ごしやすい」と感じるかは家庭によって違います。
服装やスマートフォンを含め、学校生活を本人の判断に広く任せる校風を最優先する場合は、説明会で現在のルールを確認しておいた方がよいでしょう。
バス通学を含めても、このキャンパスで過ごしたいと思える子
日大三との相性で、教育内容と同じくらい現実的なのが通学です。
町田駅、淵野辺駅、多摩センター駅からバスを利用する立地で、駅から徒歩5分の学校ではありません。部活動をすれば、夕方に学校を出て、バスと電車を乗り継いで帰宅する生活になります。
その代わり、学校へ着けば15万㎡の校地があります。人工芝グラウンド、野球場、テニスコート、体育館、室内温水プールなどを使える環境です。
これはかなり分かりやすい交換条件です。
「少し時間をかけて通ってでも、ここで部活をしたい」「この広さの中で6年間過ごしたい」と本人が感じるなら、通学時間にも意味が生まれます。逆に、毎日の移動を負担に感じるなら、設備の充実だけで決めない方がよいでしょう。
完成した「文武両道型」でなくてもよい
日大三に向いている子を、「勉強もスポーツも最初から何でもできる子」と考える必要はありません。
中1では基礎を固める。気になる部活動に入ってみる。行事ではクラスの役割を持つ。中3になって学習意欲が高まれば選抜クラスを目指す。高校で進路を考え、日本大学か他大学かを選ぶ。
6年間の途中で、力を入れるものが変わっても構いません。
日大三が用意しているのは、一つの完成形ではなく、いくつもの場所と進み方です。
学校を見学したときには、本人にこう聞いてみると相性が見えやすいかもしれません。
「この広い学校で、放課後は何をしてみたい?」
グラウンドでも、体育館でも、文化部でも、図書室でも構いません。すぐに一つでも思い浮かぶなら、日大三の広さを自分の6年間に変えていける可能性があります。
まとめ|日大三の「広さ」は、敷地面積だけの話ではない
日本大学第三中学校を一言で表すなら、「広い学校」です。
15万㎡のキャンパス。人工芝の総合グラウンド。専用野球場。体育館。室内温水プール。図書室。こうした施設の広さは、学校を訪れればすぐに分かります。
ただ、6年間を考えると、日大三の「広さ」は土地の話だけではありません。
勉強にも、部活動にも、行事にも、進路にも、複数の進み方があります。
一つの学校の中に、いくつもの居場所がある
中学校には700名を超える生徒が在籍し、高校生も同じキャンパスで過ごしています。小さな学校のように、全員が同じ場所で同じ活動をするわけではありません。
放課後になれば、テニスコートへ向かう生徒がいる。サッカー部はグラウンドへ行き、柔道部は道場へ向かう。文化部で活動する生徒もいれば、図書室や講習で勉強する生徒もいます。
クラスが学校生活の中心ではありますが、それだけが居場所ではありません。
大きな学校だからこそ、自分に合う場所を一つずつ見つけていくという過ごし方ができます。
文武両道は、二つを完璧にこなすことではない
日大三では「勉強・行事・部活」を教育の三本柱にしています。
文武両道という言葉から、成績も部活動も常に上位でなければならないように感じるかもしれません。しかし、実際の中学校生活はもう少し地道です。
部活動のある日は短い時間で課題を進める。試験前には練習と勉強の時間を調整する。分からなければ職員室へ質問に行く。必要なら補習を受ける。
そうした毎日のやりくりを繰り返しながら、少しずつ自分で時間を使えるようになっていきます。
日大三の文武両道は、「何でもできる子」を集めるというより、学校生活の中で複数のことに向き合う習慣をつくる教育と考える方が近いでしょう。
大学付属校でも、18歳の進路は一つではない
日本大学の特別付属校であることも、日大三の大きな特徴です。
高校では多くの生徒が日本大学への内部推薦資格を得ます。日本大学には16学部があり、文系、理工系、芸術、医療系まで選択肢があります。
一方で、国公立大学や早慶・GMARCHなど他大学へ進む生徒もいます。高校には特進クラスがあり、指定校推薦という選択肢もあります。
中学入学時に将来を一つに決める必要はありません。
「今は日大への進学も考えている。でも高校生になった自分が何を目指すかは分からない」。そんな12歳でも、6年間の途中で考え直せます。
大学付属校でありながら、進路まで一本の線に固定されていない。ここにも日大三の「広さ」があります。
通学の便利さと、キャンパスの広さは交換条件になる
もちろん、日大三には学校選びで確認しておきたい点もあります。
町田駅、淵野辺駅、多摩センター駅からバスで通う学校なので、駅から数分で着く学校ではありません。部活動をすれば、夕方にバスと電車を乗り継いで帰宅する生活になります。
その代わり、学校へ着けば15万㎡のキャンパスがあります。
この交換をどう考えるかは、家庭によってかなり違います。
「毎日の移動時間をできるだけ短くしたい」なら、日大三より合う学校はあります。一方で、「多少時間をかけても、広い場所で部活動や学校生活を送りたい」と思えるなら、この立地には明確な理由があります。
日大三の「広さ」を本人が使いたいと思えるか
中学受験では、偏差値、大学進学実績、学費、入試科目など、比較できる数字がたくさんあります。
日大三の場合、それらを確認した最後に、一度キャンパスを歩いてみることを勧めます。
グラウンドを見て、体育館を見て、部活動を見て、校舎を歩く。高校生が同じ場所で活動している姿も見る。
そして本人に聞いてみる。
「この学校に入ったら、どこで何をしてみたい?」
テニスでも、吹奏楽でも、勉強でも構いません。まだ一つに決められなくても、「あれもやってみたい」「こっちも気になる」と思えるなら、それは日大三との相性を考えるかなり分かりやすい材料です。
日大三の15万㎡は、ただ広いだけではありません。
6年間の中で、生徒自身が使い道を選べる広さです。

