- 学校の概要|「運針」の伝統を受け継ぐ完全中高一貫の難関女子校
- アクセスと立地環境|池袋・東池袋から通いやすい都心の好立地
- 教育方針とカリキュラム|勤勉努力とSSHの探究教育で高い学力を育成
- 学習環境と施設設備|高度な学びと充実した学校生活を支える教育環境
- 学校生活と行事|生徒主体でつくり上げる桃李祭と多彩な体験活動
- クラブ活動|約50のクラブで学年を越えて個性を伸ばす
- 進学実績と卒業後の進路|難関大学・医学部への高い合格実績
- 学費や諸経費について|中高6年間を見通した教育費の目安
- 入試情報と合格の目安|3回の難関入試と算数・英語資格入試に挑む
- 併願校パターン|2月1日から4日までを見通した受験プラン
- 在校生・保護者の声|努力を認め合い、勉強にも行事にも全力で取り組む校風
- この学校に向いている子の特徴|高い目標に向けて自律的に努力できる生徒におすすめ
- まとめ|伝統・探究・進学力を兼ね備えた都内屈指の女子校
学校の概要|「運針」の伝統を受け継ぐ完全中高一貫の難関女子校
豊島岡女子学園中学校は、東京都豊島区東池袋にある私立の女子中高一貫校です。1892年に創立された長い歴史を持ち、伝統的な人間教育を大切にしながら、探究活動、理数教育、グローバル教育など、時代に対応した学びを積極的に取り入れています。
中学受験では、桜蔭中学校、女子学院中学校などと並んで、高い学力が求められる女子校として知られています。難関大学や医学部医学科への進学実績が注目されやすい学校ですが、単に大学入試のための知識を教えるのではなく、努力を積み重ね、自分の才能を磨き、社会に貢献できる女性を育てることを重視しています。
2022年度から高等学校の生徒募集を停止し、現在は中学校から入学した生徒が6年間を通して学ぶ完全中高一貫校となっています。中学校と高等学校の学習内容を一体的に編成できるため、中学段階で基礎学力を確実に身に付け、高校では大学進学や将来の目標に応じた発展的な学習へ進むことができます。
創立以来受け継がれる3つの教育方針
豊島岡女子学園では、創立以来の精神を受け継ぎ、次の3つを教育方針として掲げています。
- 道義実践:人として正しい道を考え、思いやりの心を持って行動する
- 勤勉努力:日々の学習や活動に真面目に取り組み、努力を積み重ねる
- 一能専念:一人ひとりが持つ才能や得意分野を発見し、さらに伸ばしていく
「道義実践」は、知識や能力だけでなく、人として正しい行動を選び、他者を思いやる心を育てる考え方です。「勤勉努力」は、すぐに成果が出なくても、毎日の小さな努力を大切にする姿勢を表しています。
「一能専念」には、全員を同じ型にはめるのではなく、生徒一人ひとりが持つ才能や個性を見つけ、それを磨いてほしいという願いが込められています。高い学力を身に付けることに加え、クラブ活動、学校行事、探究活動などを通して、自分ならではの強みを育てることが大切にされています。
学校を象徴する毎朝5分間の「運針」
豊島岡女子学園を代表する伝統が、毎朝行われる「運針」です。生徒は朝の5分間、白い布に赤い糸で針を運び、静かに縫い進めます。
運針は、裁縫技術を身に付けることだけを目的としたものではありません。一枚の布と一本の針に集中することを通して、心を落ち着かせ、授業に向かう気持ちを整えます。また、同じ動作を毎日繰り返す中で、基礎を大切にする姿勢や、地道な努力を積み重ねることの価値を体感します。
入学当初は思うように針を動かせなかった生徒も、毎日取り組むうちに少しずつ上達していきます。運針によって完成した布は、努力の積み重ねを目に見える形で確かめられるものとなり、豊島岡女子学園の「勤勉努力」を象徴しています。
「志力を持って未来を創る女性」を育成
現在の豊島岡女子学園は、3つの教育方針を受け継ぎながら、スクールミッションとして「志力を持って未来を創る女性」の育成を掲げています。
同校がいう「志力」とは、自分が実現したいことや社会のために取り組みたいことを見つけ、その目標に向けて主体的に行動する力です。与えられた課題をこなすだけでなく、社会や身の回りの出来事に関心を持ち、自ら問いを立て、解決に向けて挑戦する姿勢を育てます。
卒業までに育成を目指す力として、次の3つが示されています。
- 科学的思考で課題解決できる力
- 失敗を恐れずに挑戦する力
- 世界を舞台に活躍できる力
これらの力を育てるために、教科の授業だけでなく、SSHを軸とする科学教育、探究活動、海外研修、英語による発表、クラブ活動、学校行事などが6年間の教育課程に組み込まれています。
高い学力と豊かな人間性をともに育てる校風
豊島岡女子学園には、高い目標を持ち、学習にもクラブ活動にも意欲的に取り組む生徒が集まっています。周囲には努力を惜しまない仲間が多く、互いに刺激を受けながら成長していく校風があります。
一方で、学習成績だけで生徒を評価する学校ではありません。ほぼ全員がクラブ活動に参加し、文化祭や体育祭、探究発表などにも主体的に取り組みます。勉強とそれ以外の活動を切り離さず、興味を持ったことに本気で打ち込み、多様な経験を重ねることが重視されています。
女子校であるため、授業、クラブ、委員会、学校行事など、あらゆる場面で女子生徒が中心となって企画や運営を担います。リーダーとして全体をまとめるだけでなく、周囲を支え、仲間と協力して物事を成し遂げる経験を積める環境です。
| 学校名 | 豊島岡女子学園中学校 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都豊島区東池袋1丁目25番22号 |
| 学校区分 | 私立女子中学校・高等学校 |
| 創立 | 1892年 |
| 中高一貫の形態 | 完全中高一貫制 |
| 教育方針 | 道義実践・勤勉努力・一能専念 |
| スクールミッション | 志力を持って未来を創る女性の育成 |
| 代表的な伝統 | 毎朝5分間の運針 |
| 教育の特色 | 6年間の一貫教育、SSHを軸とした探究・理数教育、グローバル教育 |
豊島岡女子学園中学校は、難関大学への高い進学力だけでなく、毎朝の運針に象徴される地道な努力を大切にする伝統と、科学・探究・国際教育を取り入れた先進的な学びを併せ持つ学校です。
高い目標に向かって学習を続けながら、クラブ活動や行事にも全力で取り組み、自分の才能や関心を深めたい生徒にとって、充実した6年間を過ごせる環境が整っています。
アクセスと立地環境|池袋・東池袋から通いやすい都心の好立地
豊島岡女子学園中学校は、東京都豊島区東池袋に位置しています。複数の鉄道会社が乗り入れる池袋駅から徒歩約7分、東京メトロ有楽町線の東池袋駅から徒歩約2分という、都内でも交通利便性の高い立地です。
池袋駅にはJR山手線・埼京線・湘南新宿ラインのほか、東京メトロ、西武池袋線、東武東上線などが乗り入れています。そのため、東京都内だけでなく、埼玉県や神奈川県方面からも通学経路を組みやすく、幅広い地域から生徒が集まっています。
池袋駅東口から徒歩約7分
池袋駅を利用する場合は、東口側の35番出口から徒歩約7分です。駅から学校までは、商業施設やオフィスが並ぶ池袋東口エリアを通り、グリーン大通りに面した正門へ向かいます。
池袋駅は利用できる路線が多いため、乗り換え回数を抑えやすいことが魅力です。例えば、山手線沿線、中央線方面、城北地域、埼玉県南部や西部などからも、比較的通学しやすい立地となっています。
一方で、池袋駅は駅構内が広く、朝夕は多くの利用者で混雑します。入学前には利用するホームから東口や35番出口までの経路を確認し、乗り換えや駅構内の移動時間も含めて通学時間を考えておくと安心です。
東池袋駅からは徒歩約2分
東京メトロ有楽町線を利用する場合は、東池袋駅から徒歩約2分で学校へ到着します。駅から近く、屋外を歩く時間を抑えられるため、雨天時や荷物が多い日にも負担の少ない経路です。
有楽町線は、小竹向原、飯田橋、有楽町、豊洲、新木場方面を結んでいます。西武池袋線や東武東上線との相互直通運転も行われているため、沿線によっては池袋駅で乗り換えずに東池袋駅まで通える場合があります。
| 利用駅 | 利用できる主な路線 | 学校までの目安 |
|---|---|---|
| 池袋駅 | JR各線、東京メトロ丸ノ内線・有楽町線・副都心線、西武池袋線、東武東上線 | 東口35番出口から徒歩約7分 |
| 東池袋駅 | 東京メトロ有楽町線 | 徒歩約2分 |
正門はグリーン大通り沿い
学校の正門は、池袋駅東口から東池袋方面へ延びるグリーン大通りに面しています。登下校や学校説明会などで校内へ入る際は、この正門を利用します。正門以外からは入校できないため、初めて訪れる際には学校公式サイトの地図で位置を確認しておくとよいでしょう。
校舎は都心の市街地にありますが、校内に入ると教室、図書館、体育施設、食堂などがまとまって配置されており、日々の学習や活動に取り組める環境が整えられています。
都心ならではの学びを広げやすい環境
池袋周辺には、劇場、書店、美術館、大学、企業、公共施設などが集まっています。校外学習や探究活動でさまざまな文化・学術施設へ移動しやすく、都心の立地を教育活動に生かしやすいことも特徴です。
また、池袋駅からは都内各地へ移動しやすいため、大学や研究機関で行われる講座、科学イベント、芸術鑑賞などに参加する際にも便利です。学校内での学びに加えて、社会や文化に直接触れる機会を広げやすい環境といえます。
繁華街を通る通学経路は事前に確認
池袋は利便性が高い一方、多くの人が行き交う都内有数の繁華街でもあります。池袋駅を利用する場合は、通学に使う出口や学校までの道を事前に確認し、寄り道をせず、決められた経路で登下校することが大切です。
学校見学の際には、休日の日中だけでなく、可能であれば実際の登校時間に近い時間帯の混雑状況も確認しておくとよいでしょう。特に中学1年生のうちは、駅構内での移動や混雑に慣れるまで、時間に余裕を持った通学計画が必要です。
6年間を見通して通学負担を考える
完全中高一貫校である豊島岡女子学園には、中学校入学から高校卒業まで6年間通うことになります。学校の魅力や進学実績だけでなく、自宅からの所要時間、乗り換え回数、朝の混雑、部活動後の帰宅時刻も含めて検討することが大切です。
池袋駅と東池袋駅の両方を利用できるため、通常の通学経路に加えて、鉄道の遅延時に利用できる別経路を考えやすい点は大きなメリットです。説明会や桃李祭へ参加する際には、実際に自宅から学校まで移動し、本人が無理なく通い続けられるかを確認しておくとよいでしょう。
複数路線を利用できる池袋駅から徒歩圏内にあり、東池袋駅からも非常に近いことは、豊島岡女子学園中学校の大きな魅力です。都心の利便性を生かしながら、6年間の学習やクラブ活動に取り組める立地となっています。
教育方針とカリキュラム|勤勉努力とSSHの探究教育で高い学力を育成
豊島岡女子学園中学校では、教育方針である「道義実践・勤勉努力・一能専念」を土台として、教科学習、探究活動、グローバル教育を組み合わせた6年間の教育課程を編成しています。
目指しているのは、大学入試に対応できる高い学力だけではありません。科学的な根拠を基に課題を解決する力、失敗を恐れず挑戦する力、世界を舞台に行動できる力を育て、「志力を持って未来を創る女性」へ成長することを目標としています。
基礎を大切にする6年間の一貫カリキュラム
中学校では、国語・社会・数学・理科・英語の主要5教科に標準より多くの授業時間を設けています。特に数学と英語の時間数を充実させ、十分な演習量を確保しながら、基礎的な知識や考え方を丁寧に身に付けていきます。
授業時間を増やすことで学習内容は自然に前倒しされ、中学3年の途中から高校の学習分野へ入ります。ただし、単に速い進度で授業を進めるのではなく、練習問題に繰り返し取り組み、理解を確かなものにしながら発展的な内容へ進む方針です。
高校では、中学校で築いた基礎を基に、知識や技能を教科横断的に活用する学習が増えていきます。高校2年からは進路希望に応じて文系・理系に分かれ、高校3年では選択科目ごとの演習を中心に、大学入試に対応する実践力を高めます。
| 段階 | 学習の重点 |
|---|---|
| 中学1・2年 | 各教科の基礎的な知識、考え方、学習習慣を身に付ける |
| 中学3年 | 高校分野の学習を始めるとともに、本格的な課題探究に必要な技能を学ぶ |
| 高校1年 | 教科学習を深めながら、グループによる課題探究に取り組む |
| 高校2年 | 文系・理系に分かれ、進路に応じた学習と個人・グループ探究を進める |
| 高校3年 | 選択科目と演習授業を中心に、大学入試へ向けた実践力を高める |
SSH第2期指定校として進める理数・探究教育
豊島岡女子学園は、2018年度から文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、2023年度からは第2期の指定を受けています。第2期の指定期間は2023年度から2027年度までです。
SSHという名称から理系進学者だけを対象とした教育に思われがちですが、同校の探究活動は文系・理系を問わず行われます。自然科学だけでなく、SDGsや社会問題、人間の行動なども対象とし、データを用いて仮説を検証することを重視しています。
探究活動では、主に次の流れを繰り返しながら課題解決を目指します。
- 課題設定:社会や日常生活の中から興味や疑問を見つける
- 仮説設定:課題の原因や解決方法について自分なりの仮説を立てる
- 仮説検証:実験、観察、調査、データ分析などを行う
- 新たな仮説の設定:得られた結果から新しい問いを見つけ、検証を続ける
調べた情報をまとめて終わるのではなく、根拠となるデータを集め、結果を分析し、仮説が正しいかを検証する点が特徴です。研究内容を他者へ分かりやすく説明し、質問や助言を受けながら研究を改善する経験も重視されています。
中学段階から段階的に探究の方法を学ぶ
中学1・2年では、企業などと連携しながら、身近な社会課題を発見し、仲間と議論して解決方法を提案します。校外学習や宿泊行事でも事前調査と事後発表を行い、体験したことを学びへつなげます。
中学3年では、高校から本格化する課題探究に備え、情報の集め方、データの収集・分析、仮説の立て方、検証方法の考案などを実践的に学びます。学校設定教科の「探究」では、高校の「情報Ⅰ」に相当する内容の一部も先行して履修します。
高校1年では全員が科学をテーマとするグループ探究に取り組みます。高校2年では、理系の生徒はサイエンス分野、文系の生徒は社会課題などを含むテーマから研究対象を選び、より専門的な探究へ発展させていきます。
探究の成果を発信する「Academic Day」
探究活動の成果を発表する場として、校内発表会「Academic Day」が開かれています。生徒は研究の目的、仮説、検証方法、結果、考察などをポスターやプレゼンテーションにまとめ、教員、卒業生、外部参加者へ説明します。
発表後の質疑応答や助言を通して、自分では気付かなかった課題や新しい視点を発見します。研究結果を発表することだけでなく、他者との対話を通して探究をさらに深めることが目的です。
このほか、教科の枠を越えた課題に挑むT-STEAM:ProやT-STEAM:Jr.、模擬国連、大学や研究機関と連携した企画など、興味に応じて参加できる活動も用意されています。
豊富な授業時間で英語の基礎と発信力を養う
英語は中学校の中でも特に授業時間が多く設定されており、中学1年で週6時間、中学2年で週7時間、中学3年で週6時間学びます。語彙、文法、読解、作文などの基礎を固めながら、聞く・話す・読む・書く力をバランスよく伸ばします。
通常授業に加え、英語によるスピーチやプレゼンテーション、英語弁論大会など、自分の意見を英語で伝える機会も設けられています。外国人教員と少人数で学ぶEnglish Academicsでは、オールイングリッシュによる創作活動や発表活動に取り組みます。
昼休みには、希望者が外国人教員と自由に会話できるEnglish Language Tableも行われています。授業で学んだ表現を実際に使い、間違いを恐れずにコミュニケーションを取る経験を積める環境です。
科学と英語を結び付けるSTEAM教育
中学3年の希望者を対象とするSTEAM英語では、数学や科学を英語で学びます。数学の専門用語や説明方法を身に付け、科学実験では問題提起、仮説、実験方法、結果、結論を英語でポスターにまとめます。
最後には、実験内容について英語でプレゼンテーションと質疑応答を行います。英語を単独の教科として学ぶだけでなく、科学的な内容を理解し、世界へ発信するための道具として活用するプログラムです。
海外研修や国際交流で世界へ視野を広げる
希望者を対象として、ニュージーランド、カナダ、イギリスでの海外研修、ニュージーランドへの3か月留学、アメリカでのボストン研修など、多様な国際教育プログラムが用意されています。
校内で実施されるGlobal Studies Programでは、海外大学の学生や留学生と英語でディスカッションやプロジェクトに取り組みます。英語力を伸ばすだけでなく、異なる文化や価値観を持つ相手と協働し、自分の将来や社会との関わりについて考える機会となっています。
道徳・特別活動も含めた人間教育
高い学力を育てる一方、道徳やロングホームルーム、学校行事を通した人間教育も大切にしています。グループワーク、礼法やマナー、ネットリテラシー、いじめ予防授業などを通して、他者を尊重し、社会の一員として責任ある行動を取る姿勢を養います。
宿泊研修やキャリア教育では、事前学習、体験、発表、振り返りを一連の学びとして行います。教科学習で得た知識に、多様な人や社会との出会いから生まれる感性を加えることで、卒業後も学び続けられる力を育てています。
| 教育分野 | 主な取り組み | 育成する力 |
|---|---|---|
| 教科学習 | 主要5教科の授業時間増、豊富な演習、高校内容の先取り | 基礎学力、応用力、大学入試への実践力 |
| 探究・SSH | 課題探究、データ分析、Academic Day、T-STEAM | 科学的思考力、課題解決力、発信力 |
| 英語・国際教育 | 英語発表、English Academics、海外研修、留学 | 英語運用力、異文化理解、世界で行動する力 |
| 道徳・特別活動 | 礼法、ネットリテラシー、宿泊研修、キャリア教育 | 自主自律、相互理解、社会参画への意識 |
豊島岡女子学園中学校のカリキュラムは、授業時間の多さや進度の速さだけが特徴ではありません。基礎を繰り返し学ぶ「勤勉努力」と、自分の関心を専門的な研究へ発展させる「一能専念」が、6年間の学習全体に反映されています。
高い学力を身に付けながら、科学的に考える力、未知の課題へ挑戦する力、考えを他者や世界へ発信する力を伸ばせることが、豊島岡女子学園の教育の大きな魅力です。
学習環境と施設設備|高度な学びと充実した学校生活を支える教育環境
豊島岡女子学園中学校の校舎は、池袋・東池袋という都心の限られた敷地を有効に活用した都市型の教育施設です。普通教室に加え、理科実験室、図書館、自習室、体育館、音楽室、講堂、食堂などが校内にまとめられています。
大学進学へ向けた教科学習だけでなく、SSHの課題探究、クラブ活動、芸術活動、伝統文化の学習まで支えられることが特徴です。各施設は授業だけに使用されるのではなく、生徒が自ら調べ、実験し、発表し、仲間と交流する場所としても活用されています。
SSHの探究活動を支える充実した理科実験室
理数教育に力を入れる豊島岡女子学園には、物理実験室、化学実験室、生物実験室、探究活動に使用する実験室など、目的に応じた理科施設が整っています。
物理実験室は、教員による演示実験を見やすい階段教室となっています。化学実験室では薬品や実験器具を用いた実習を行い、生物実験室には顕微鏡などの観察器具が備えられています。
これらの施設は通常の理科授業だけでなく、SSHの課題探究にも活用されます。生徒は自分たちで仮説を立て、実験方法を考え、結果を記録・分析しながら研究を進めます。
教科書に書かれた実験を再現するだけでなく、予想どおりの結果が得られなかった原因を考え、実験方法を修正する経験を重ねられることが、同校の理科施設の大きな特徴です。
約3万6,000冊を所蔵する図書館
校舎の8階には、約3万6,000冊の蔵書を持つ図書館があります。小説や新書、参考図書だけでなく、教科学習や探究活動に関連する資料も幅広く所蔵されています。
館内には、特定のテーマに沿って資料を集めた「学びのコーナー」が設けられています。生徒は一冊の本だけで結論を出すのではなく、複数の資料を読み比べながら、自分の考えを深めることができます。
学校の近くにある豊島区立中央図書館とも連携しており、授業や探究活動で必要となる資料を借りることがあります。校内の蔵書だけに限定されず、地域の公共図書館も活用できる環境です。
図書館では、読書を楽しむだけでなく、哲学的なテーマについて対話する哲学カフェや、おすすめの本を紹介し合うビブリオバトルなども行われています。読書を通して他者の考えに触れ、自分の意見を言葉にする場にもなっています。
放課後の学習を支える自習室
校内には、中学生と高校生が利用できる36席の自習室があります。座席は一人ずつ区切られており、授業の復習、課題、定期考査や大学入試へ向けた学習に集中できます。
豊島岡女子学園では、学校の授業を中心として予習・復習を継続することが重視されています。放課後にクラブ活動がない日や、教員への質問前後の時間を使って学習を進められることは、生徒の自律的な学習習慣を支える要素の一つです。
周囲にも学習へ真剣に取り組む生徒がいるため、自宅では気持ちを切り替えにくい生徒にとっても、集中しやすい環境といえるでしょう。
BYODを活用したICT・探究学習
探究活動や発表では、生徒が各自のパソコンやタブレット端末を使用するBYODが活用されています。実験の様子を動画で記録したり、収集したデータを整理したり、グループ内で資料を共有したりしながら研究を進めます。
研究成果を発表する際には、プレゼンテーション資料やポスターを作成し、電子黒板などを使って説明します。ICT機器を単に操作するだけでなく、情報を整理し、根拠を示しながら相手に分かりやすく伝えるための道具として活用していることが特徴です。
インターネット上の情報をそのまま使用するのではなく、情報源の信頼性を確かめ、必要なデータを選び、自分なりに分析する力も探究活動を通して身に付けていきます。
2つの体育館と専門的な運動施設
校内には、6階体育館と8階体育館の2つの体育館があります。授業、集会、クラブ活動など、用途に応じて使い分けられています。
このほか、トレーニングルームやエアロビクススタジオも設けられています。都心の学校でありながら、体育の授業や多様な運動部の活動に対応できる設備が整っています。
校外には、埼玉県入間市に入間総合グラウンドがあります。全面が芝生で覆われた運動場で、球技大会、体育活動、中学校・高等学校の運動会などに使用されます。
日常の体育やクラブ活動は都心の校舎で行い、広い場所が必要な行事では校外施設を活用することで、都市型校舎の利便性と広々とした運動環境の両方を確保しています。
音楽活動を支える防音設備
音楽関係の施設として、百周年記念館に音楽室と合奏室が設けられています。音楽室には防音設備が施され、音楽鑑賞や合唱の授業、コーラス部の活動などに使用されています。
合奏室は、合唱や器楽合奏、吹奏楽部の練習などに利用されます。豊島岡女子学園ではコーラス部や吹奏楽部をはじめ、音楽関係のクラブ活動も盛んなため、本格的な練習を支える環境が整っています。
伝統文化と礼法を学ぶ茶室・作法室
校内には、広間、小間、露地、水屋を備えた数寄屋造の茶室があります。茶道部の活動などで使用され、日本の伝統文化や礼儀作法に触れることができます。
和室形式の作法室では、礼法やマナーに関する学習が行われるほか、礼法部、百人一首部、琴部などが活動しています。
SSHやICTを活用した先進的な学びだけでなく、日本の文化や他者への礼儀を学べる施設があることは、豊島岡女子学園が大切にする「道義実践」にもつながっています。
216席の食堂「ポッポ」
校内には、中学生と高校生が利用できる216席の食堂「ポッポ」があります。カレー、麺類、プレートランチなどのメニューが用意されており、家庭から弁当を持参できない日にも利用できます。
食堂の近くには、飲み物やヨーグルトなどの自動販売機と、軽食を販売するコーナーもあります。中学1年生も、入学後に利用方法の説明を受けた後は食堂を利用できます。
食堂は昼食のためだけの場所ではありません。生徒会からの提案を受け、放課後には生徒同士が交流できるコミュニティスペースとしても活用されています。
自然の中で集団生活を経験する小諸林間学校
長野県小諸市の高峰高原には、学園専用の小諸林間学校があります。中学校・高等学校の新入生が夏期休暇中に利用し、クラスごとの集団生活を経験します。
都心の校舎を離れて自然に触れ、仲間と生活することで、協調性、自立心、生活習慣を養います。教室や都市部では得にくい体験を、6年間の人間教育へつなげる施設です。
| 施設・設備 | 主な特徴 |
|---|---|
| 理科実験施設 | 物理・化学・生物の実験やSSHの課題探究に対応 |
| 図書館 | 約3万6,000冊を所蔵し、公共図書館との連携や読書イベントも実施 |
| 自習室 | 個人用に区切られた36席を中高生が利用可能 |
| ICT環境 | BYOD端末を調査、実験記録、データ分析、資料作成、発表に活用 |
| 体育施設 | 2つの体育館、トレーニングルーム、エアロビクススタジオを設置 |
| 音楽施設 | 防音設備を備えた音楽室と、合唱・合奏に使用する合奏室 |
| 茶室・作法室 | 茶道、礼法、百人一首、琴などの伝統文化に関する活動で使用 |
| 食堂「ポッポ」 | 216席を備え、昼食時のほか放課後の交流にも活用 |
| 入間総合グラウンド | 球技大会、体育活動、運動会などを行う全面芝生の校外施設 |
| 小諸林間学校 | 自然の中で集団生活や心身の鍛錬を経験する宿泊施設 |
豊島岡女子学園の施設は、豪華さだけを重視したものではなく、教科学習、科学研究、自主学習、芸術、運動、伝統文化、交流という学校教育のさまざまな場面を支えるように整えられています。
池袋の都市型校舎を中心としながら、入間総合グラウンドや小諸林間学校も活用することで、高度な学習環境と幅広い体験活動を両立している点が大きな特徴です。
学校生活と行事|生徒主体でつくり上げる桃李祭と多彩な体験活動
豊島岡女子学園中学校では、日々の授業だけでなく、学校行事、宿泊研修、芸術鑑賞、探究発表などを通して、生徒が仲間と協力しながら成長することを大切にしています。
行事は教員から与えられた予定をこなすだけのものではありません。生徒が企画や準備、運営に関わる場面が多く、自主性、協調性、責任感、発信力を育てる学びの機会として位置付けられています。
学習への意識が高い学校ですが、勉強だけに偏るのではなく、文化、芸術、スポーツ、国際交流、探究などに全力で取り組む活気ある学校生活が特徴です。
豊島岡最大の行事「桃李祭」
秋に開催される「桃李祭」は、豊島岡女子学園の文化祭です。校舎全体を使い、文化部や運動部による展示、公演、研究発表、体験企画などが行われます。
桃李祭は、日頃のクラブ活動や学習の成果を発表する場であると同時に、生徒自身が学校の魅力を外部へ伝える大切な行事です。企画の立案から準備、装飾、広報、当日の案内まで、生徒が主体となって運営します。
演劇、合唱、吹奏楽、ダンス、器楽などの舞台発表に加え、理科系クラブの研究展示、書道や美術の作品展示、伝統文化に関する発表など、多彩な企画が校内各所で行われます。クラブ単位の発表が中心となるため、先輩から後輩へ受け継がれてきた技術や伝統を感じられることも特徴です。
桃李祭の専用ウェブサイトや広報物の制作にも生徒が関わります。来場者に分かりやすく情報を届けるため、文章、デザイン、写真、情報発信などの力を実践的に生かしています。
広いグラウンドで行われる中学運動会
中学校の運動会は、埼玉県入間市にある入間総合グラウンドで行われます。都心の校舎を離れ、広い芝生のグラウンドで学年やクラスの仲間と競技に取り組みます。
運動が得意な生徒だけが活躍する行事ではなく、競技への参加、応援、係活動、準備や運営など、それぞれが役割を担います。クラスで作戦を立て、声を掛け合いながら目標に向かう中で、団結力が育まれます。
4月には、入間総合グラウンドで身体を動かす「入間体育」も行われます。新しいクラスの仲間と交流し、中学校生活になじむきっかけの一つとなっています。
中学1年の林間学校
中学1年の夏には、長野県小諸市にある学園専用施設を利用して林間学校が行われます。自然に囲まれた環境で集団生活を送り、同級生との関係を深めます。
入学後数か月の時期に、教室を離れて寝食をともにすることで、普段の学校生活とは異なる一面を知ることができます。時間を守ること、身の回りのことを自分で行うこと、仲間と協力することを学び、自立心を養う機会です。
林間学校は単なる旅行ではなく、豊島岡女子学園が大切にする「道義実践」と「勤勉努力」を、集団生活の中で実践する行事でもあります。
学年ごとにテーマを持つ宿泊研修
中学2年・3年では、学年ごとに宿泊研修が行われます。近年は、中学2年が東北方面、中学3年が関西方面を訪れ、地域の歴史、文化、産業、自然などについて学んでいます。
出発前には訪問先について調査し、現地で見学や体験、交流を行い、帰校後には発表や振り返りに取り組みます。そのため、観光地を巡るだけではなく、事前学習・現地体験・事後発表を組み合わせた探究的な行事となっています。
希望者を対象として、地域の課題をテーマに学ぶ探究型宿泊研修も行われています。現地の人々から話を聞き、地域が抱える課題や特色を知ることで、教室での学習を実社会へ広げます。
探究の成果を共有する「Academic Day」
「Academic Day」は、SSHを中心とする探究活動の成果を発表する行事です。生徒は研究の目的、仮説、調査・実験方法、結果、考察などを、ポスターやプレゼンテーションにまとめて発表します。
年度の途中に行われる「Academic Day 1st」では、それまでの研究内容を共有し、教員や他の生徒から意見を受けます。年度後半の「Academic Day Final」では、助言を基に改善してきた研究の成果を発表します。
研究を発表して終わるのではなく、質疑応答を通して新たな課題や視点を発見することが重視されています。自分の考えを根拠とともに説明し、異なる意見を受け止める力を養える行事です。
努力の積み重ねを確かめる全校運針記録会
9月には、全校生徒が参加する運針記録会が行われます。毎朝5分間続けている運針の成果を確かめる、豊島岡女子学園ならではの行事です。
限られた時間の中で、丁寧さと速さを意識しながら針を進めます。毎日の小さな取り組みが確かな上達につながることを実感でき、学校の教育方針である「勤勉努力」を象徴する機会となっています。
運針は他者との競争だけを目的とするものではありません。入学当初の自分と比較し、継続することで身に付いた集中力や技術を振り返る意味も持っています。
クラスで歌声をつくる合唱コンクール
中学生を対象として、年度後半に合唱コンクールが行われます。クラスごとに課題曲や自由曲を練習し、仲間と声を合わせて発表します。
練習では、音程や発声だけでなく、曲の解釈、パートのバランス、表現方法などについて意見を出し合います。限られた時間の中で一つの音楽を完成させるためには、互いの考えを尊重しながら協力することが必要です。
コーラス部などで活動する生徒が中心となる場面もありますが、経験の有無にかかわらず、全員がクラスの一員として参加します。学年の終わりに向けてクラスの結束を深める行事となっています。
英語で考え、伝える英語弁論大会
中学校では、英語学習の成果を発表する英語弁論大会が開かれます。代表生徒が自分の考えや経験、社会への問題意識などを英語で表現します。
原稿を暗記して読むだけでなく、聞き手に内容が伝わるように、発音、声の強弱、視線、身振りなども工夫します。英語を試験科目として学ぶだけではなく、自分の考えを世界へ伝えるために使う経験となっています。
発表を聞く生徒にとっても、同世代の英語表現や考え方に触れ、英語学習への意欲を高める機会です。
芸術や伝統文化に触れる鑑賞行事
豊島岡女子学園では、芸術や日本文化に直接触れる機会も大切にしています。中学2年では歌舞伎鑑賞教室が行われるほか、高校では能楽、文楽、オペラなどを鑑賞する機会があります。
国語や社会の授業で学んだ内容を、実際の舞台や演奏を通して体験することで、作品への理解を深めます。伝統芸能に触れる経験は、日本文化を知り、異なる時代の価値観や表現方法を考えるきっかけにもなります。
中学1年では美術集中実習も行われ、作品制作や校外での活動を通して、観察力や表現力を養います。
世界へ視野を広げる国際教育行事
中学1・2年では、体験型英語学習施設「Tokyo Global Gateway」を利用する機会があります。英語を使って買い物や旅行、日常生活などの場面を疑似体験し、授業で学んだ表現を実際のコミュニケーションに生かします。
中学3年以降は、希望に応じて海外研修、STEAM英語、校内でのGlobal Studies Programなどに参加できます。英語力だけでなく、異なる文化や価値観を持つ相手と協力する姿勢を育てることが目的です。
年間を通して学びと体験を重ねる学校生活
| 時期 | 中学生の主な行事 | 行事の特色 |
|---|---|---|
| 4月 | 入学式、オリエンテーション、クラブ紹介、入間体育 | 新しい学校生活を知り、同級生や先輩との関係を築く |
| 5月 | 中間考査、遠足 | 学習状況を確認し、校外での体験を探究につなげる |
| 6月 | 授業参観、歌舞伎鑑賞教室 | 日頃の学習を家庭と共有し、伝統芸能に触れる |
| 7月・8月 | 林間学校、美術集中実習、Tokyo Global Gateway、海外研修、夏期講習 | 自然、芸術、英語、探究など、教室外で学びを深める |
| 9月 | 全校運針記録会、Academic Day 1st、宿泊研修 | 日々の努力や探究活動の成果を確かめる |
| 10月 | 中学運動会 | 学年やクラスで協力し、競技や運営に取り組む |
| 11月 | 桃李祭 | クラブ活動や学習の成果を生徒主体で発表する |
| 12月 | 「輝く先輩に学ぶ」、Tokyo Global Gateway | 卒業生の経験や英語活動を通して将来への視野を広げる |
| 1月 | 英語弁論大会 | 自分の考えを英語で発信する力を伸ばす |
| 2月 | Academic Day Final、合唱コンクール | 探究の成果を発表し、クラスで一つの表現を完成させる |
| 3月 | 校外研修、美術集中実習、生徒会役員選挙 | 1年間の学びを深め、次年度へ向けて役割を引き継ぐ |
豊島岡女子学園中学校の行事は、学習の息抜きとして行われるだけではありません。生徒が企画し、仲間と話し合い、試行錯誤しながら成果を生み出す実践的な学びの場となっています。
高い学力を目指して日々努力する一方、桃李祭、運動会、合唱、探究発表、宿泊研修などにも全力で取り組むことが、豊島岡女子学園の学校生活の特徴です。勉強と行事の両方に真剣に向き合いながら、多くの仲間と達成感を分かち合える6年間となっています。
クラブ活動|約50のクラブで学年を越えて個性を伸ばす
豊島岡女子学園中学校では、クラブ活動を学校教育の重要な一部と位置付けており、原則として全ての生徒がクラブに参加します。文化系と体育系を合わせて約50のクラブがあり、学問、科学、芸術、音楽、伝統文化、スポーツなど、幅広い分野から自分の興味に合う活動を選べます。
活動時間は放課後の1時間程度が基本です。限られた時間の中で集中して取り組み、学習との両立を図ることが重視されています。長時間練習することだけを成果とせず、部員同士で活動内容を工夫し、目標へ向かって効率よく努力する姿勢を養います。
多くのクラブでは中学生と高校生がともに活動します。中学生は先輩の技術や姿勢から学び、高校生は後輩を指導しながら、組織をまとめる力を身に付けます。6学年のつながりの中で、学校生活の居場所や長く付き合える仲間を見つけやすいことも、中高一貫校ならではの魅力です。
文化系クラブ|学術・芸術・音楽・伝統文化まで多彩
文化系クラブは非常に充実しており、教科で学んだ内容をさらに深めるクラブから、作品制作や舞台発表に取り組むクラブまで、多彩な選択肢があります。
- 学術・科学系:文芸部、政経部、地歴部、数学部、生物部、化学部、天文部、コンピュータ部、クイズ研究部など
- 語学・発信系:英語劇部、英会話部、新聞部、放送部、英文タイプ部など
- 美術・創作系:美術部、漫画イラスト部、書道部、写真部、洋裁部、手芸部、割烹部など
- 音楽・舞台系:コーラス部、ギター部、マンドリン部、吹奏楽部、ピアノ部、軽音楽部、弦楽合奏部、演劇部など
- 伝統文化・競技系:囲碁部、将棋部、花道部、茶道部、琴部、礼法部、百人一首部、珠算部など
数学部、生物部、化学部、天文部などでは、授業で生まれた疑問をさらに掘り下げたり、実験や観察、問題演習に取り組んだりします。SSHの探究教育に関心がある生徒にとって、教科学習とは異なる角度から研究を深められる環境です。
英語劇部では、英語によるミュージカルの制作・上演に取り組みます。語学力だけでなく、演技、歌、舞台運営、仲間との協働を通して、英語で表現する力を磨きます。コンピュータ部では、プログラミングやウェブサイト制作などを通して、ICTへの理解を深めています。
全国レベルで活躍するコーラス部
コーラス部は、豊島岡女子学園を代表するクラブの一つです。中学生と高校生がそれぞれコンクールや桃李祭へ向けて練習を重ね、全国規模の大会で継続的に高い成果を上げています。
2025年の全日本合唱コンクール全国大会では、中学生部門と高等学校部門の双方で金賞を受賞しました。中学生部門では富山県教育委員会賞、高等学校部門では富山県知事賞も受賞しています。
美しい歌声をつくるためには、一人ひとりが正しい音程や発声を身に付けるだけでなく、周囲の声を聞きながら全体の響きを整える必要があります。高い目標へ向けて地道な練習を続ける姿勢は、同校が大切にする「勤勉努力」にもつながっています。
桃李祭を彩る音楽・演劇・芸術系クラブ
吹奏楽部、マンドリン部、ギター部、弦楽合奏部、軽音楽部などは、日頃の練習成果を桃李祭や演奏会で発表します。初心者として入部する生徒も多く、基礎練習から始め、仲間と一つの音楽をつくり上げていきます。
演劇部や英語劇部では、出演者だけでなく、脚本、演出、大道具、小道具、衣装、照明、音響など、多様な役割を経験できます。舞台に立つことが得意な生徒だけでなく、準備や技術面から作品を支えたい生徒も力を発揮できます。
美術部は自由制作に取り組むほか、運動会や桃李祭の校門装飾も担当します。書道部や写真部も展覧会やコンクールへ作品を出品しており、日頃の制作活動を外部へ発信する機会があります。
日本の伝統文化を学べるクラブ
茶道部、花道部、琴部、礼法部、百人一首部など、日本の伝統文化に触れられるクラブが多いことも豊島岡女子学園の特色です。
茶道部では表千家の茶道、花道部では池坊の華道、礼法部では小笠原流礼法を学びます。技術を身に付けるだけでなく、相手への心配り、姿勢、立ち居振る舞い、季節の文化についても理解を深めます。
百人一首部は競技かるたの大会を目標として活動し、囲碁部や将棋部では、対局を通して集中力や先を読む力を養います。初心者でも、先輩から基本的なルールや考え方を教わりながら参加できます。
体育系クラブ|競技から表現活動まで幅広く挑戦
体育系には、球技、水泳、武道、ダンス、登山など、さまざまなクラブがあります。
- バレーボール部
- バスケットボール部
- 硬式テニス部
- 卓球部
- ダンス部
- 体操部
- エアロビクス部
- 登山部
- 水泳部
- 剣道部
- 桃李連
- 舞踊研究部
バレーボール部、バスケットボール部、硬式テニス部、卓球部などでは、基礎技術を大切にしながら大会出場や上位進出を目指します。競技力だけでなく、仲間への声かけ、試合に向けた自己管理、困難な状況でも諦めない精神力を育てます。
水泳部は東京都大会、関東大会、全国中学校水泳競技大会などへの出場実績があります。剣道部では、技術と体力に加えて、礼儀や美しい所作を重視しながら心身の鍛錬に取り組みます。
阿波踊りに取り組む「桃李連」
豊島岡女子学園ならではの個性的なクラブが、阿波踊りに取り組む「桃李連」です。踊りだけでなく、鳴り物や掛け声を含め、仲間と一体となってにぎやかな舞台をつくります。
ダンス部がさまざまなジャンルのダンスに取り組むのに対し、舞踊研究部ではクラシックバレエや創作ダンス、桃李連では日本の祭り文化である阿波踊りを学びます。身体表現に関心のある生徒が、自分の好みに合わせて活動を選べることが特徴です。
桃李祭はクラブ活動の大きな発表の場
多くのクラブにとって、秋の桃李祭は一年間の活動成果を発表する重要な機会です。音楽や演劇、ダンスの公演、科学系クラブの研究展示、美術・書道・写真の作品展示、伝統文化の実演などが行われます。
展示や公演の内容は、生徒が中心となって企画・準備します。来場者へ分かりやすく説明する方法を考え、限られた時間と場所の中で発表を完成させる経験を通して、企画力や責任感、協働する力を身に付けます。
学習との両立を支える集中した活動
豊島岡女子学園では、授業の進度が速く、日々の予習や復習も欠かせません。そのため、クラブ活動では、限られた時間をどのように充実させるかが重視されています。
短い時間でも明確な目標を持ち、役割を分担して集中して取り組むことにより、高い学力と活発なクラブ活動を両立しています。大会や発表会の前には活動が増える場合もあるため、希望するクラブの活動日、終了時刻、休日の活動、大会予定などは、入学前に確認しておくとよいでしょう。
| クラブの分野 | 代表的なクラブ | 主に身に付く力 |
|---|---|---|
| 学術・科学 | 数学部、生物部、化学部、天文部、政経部、地歴部 | 探究心、論理的思考力、観察力、分析力 |
| 語学・情報発信 | 英語劇部、英会話部、新聞部、放送部、コンピュータ部 | 英語運用力、表現力、情報活用力、発信力 |
| 音楽・舞台 | コーラス部、吹奏楽部、マンドリン部、演劇部、ダンス部 | 表現力、協調性、継続力、創造力 |
| 美術・創作 | 美術部、書道部、写真部、漫画イラスト部、洋裁部 | 感性、観察力、制作力、構成力 |
| 伝統文化 | 茶道部、花道部、琴部、礼法部、百人一首部、桃李連 | 礼儀、集中力、文化理解、所作 |
| スポーツ | バレーボール部、硬式テニス部、卓球部、水泳部、剣道部 | 体力、忍耐力、自己管理力、チームワーク |
豊島岡女子学園のクラブ活動は、単なる余暇活動ではなく、一人ひとりの才能を発見して磨く「一能専念」を実践する場です。全国規模の大会を目指すクラブから、興味を共有する仲間とじっくり活動するクラブまで、多様な選択肢があります。
高い学力を目指しながら、好きなことにも集中して取り組めることが、豊島岡女子学園の学校生活の大きな魅力です。クラブを通して学年を越えた仲間と出会い、6年間かけて自分の得意分野や個性を伸ばすことができます。
進学実績と卒業後の進路|難関大学・医学部への高い合格実績
豊島岡女子学園高等学校は、東京大学をはじめとする難関国公立大学、早稲田大学・慶應義塾大学などの難関私立大学、国公立・私立大学の医学部医学科へ、毎年多くの合格者を送り出しています。
2026年春の大学入試では、卒業生240名に対して、東京大学21名、京都大学3名、東京科学大学16名などの合格実績を記録しました。私立大学でも、早稲田大学88名、慶應義塾大学63名、上智大学44名、東京理科大学139名が合格しています。
豊島岡女子学園の進学実績で特に注目されるのは、理系学部や医学部医学科への強さです。一方で、法学、経済・経営、人文科学、社会科学、語学・国際関係などへの合格者も多く、理系に限定されず、生徒一人ひとりの志望に対応できる進学校となっています。
2026年春の主な国公立大学合格実績
2026年春は、国立大学に延べ101名が合格し、そのうち81名が現役生でした。東京大学、京都大学、東京科学大学を中心に、北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学などへ幅広く合格者を出しています。
| 大学名 | 合格者数 | うち現役 |
|---|---|---|
| 東京大学 | 21名 | 17名 |
| 京都大学 | 3名 | 3名 |
| 東京科学大学 | 16名 | 15名 |
| 北海道大学 | 7名 | 6名 |
| 東北大学 | 3名 | 2名 |
| 筑波大学 | 9名 | 7名 |
| 千葉大学 | 6名 | 6名 |
| 東京農工大学 | 5名 | 4名 |
| 一橋大学 | 2名 | 2名 |
| 横浜国立大学 | 3名 | 3名 |
このほか、お茶の水女子大学、東京外国語大学、東京学芸大学、山梨大学、浜松医科大学、大阪大学、神戸大学などにも合格者がいます。防衛医科大学校には10名が合格し、そのうち5名が現役生でした。
卒業生240名という学年規模を考えると、東京大学や東京科学大学をはじめとする難関国立大学へ、継続的にまとまった合格者を送り出していることが分かります。
早慶上理を中心とする難関私立大学にも多数合格
私立大学では、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学の合格者数が特に多く、4大学を合わせた合格者は延べ334名、うち現役生は278名です。
| 大学名 | 合格者数 | うち現役 |
|---|---|---|
| 早稲田大学 | 88名 | 75名 |
| 慶應義塾大学 | 63名 | 48名 |
| 上智大学 | 44名 | 37名 |
| 東京理科大学 | 139名 | 118名 |
| 明治大学 | 78名 | 58名 |
| 青山学院大学 | 11名 | 9名 |
| 中央大学 | 47名 | 32名 |
| 立教大学 | 24名 | 21名 |
| 法政大学 | 29名 | 21名 |
東京理科大学や芝浦工業大学など、理工系大学への合格者が多い一方、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、GMARCHなどの文系学部にも多数の合格者がいます。理系に強い学校という印象がありますが、文系の進路も幅広く、本人の興味や志望に合わせて大学・学部を選択できます。
医学部医学科への強さは豊島岡を代表する特色
豊島岡女子学園は、医学部医学科への進学を目指す生徒が多い学校としても知られています。2026年春は、大学・学問分野別の集計で医学分野に延べ191名が合格し、そのうち114名が現役生でした。
国公立大学では、旭川医科大学、秋田大学、山形大学、千葉大学、山梨大学、浜松医科大学、滋賀医科大学、札幌医科大学、福島県立医科大学、横浜市立大学、名古屋市立大学などに合格者を出しています。
私立大学でも、国際医療福祉大学、順天堂大学、昭和医科大学、東京医科大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学など、医学部医学科を設置する大学に多数の合格者がいます。
| 主な医学系大学 | 合格者数 | うち現役 |
|---|---|---|
| 国際医療福祉大学 | 24名 | 14名 |
| 順天堂大学 | 18名 | 15名 |
| 東京医科大学 | 14名 | 10名 |
| 日本医科大学 | 12名 | 8名 |
| 昭和医科大学 | 12名 | 5名 |
| 東京慈恵会医科大学 | 10名 | 8名 |
| 防衛医科大学校 | 10名 | 5名 |
医学部医学科では、高い教科学力に加えて、医師を目指す理由や社会への問題意識、面接・小論文への対応も求められます。豊島岡女子学園では、SSHの研究活動、大学や医療機関との連携、卒業生との交流などを通して、医療や科学への関心を深める機会が設けられています。
理学・工学を中心に多様な学問分野へ進む
2026年春の学問分野別合格者数では、理学・工学が延べ300名と最も多く、そのうち247名が現役生でした。医学分野に加えて、薬学、農学・獣医学などにも多数の合格者がいます。
| 学問分野 | 合格者数 | うち現役 |
|---|---|---|
| 理学・工学 | 300名 | 247名 |
| 医学 | 191名 | 114名 |
| 法学 | 132名 | 101名 |
| 経済学・経営学・商学 | 84名 | 57名 |
| 人文科学 | 60名 | 52名 |
| 薬学 | 56名 | 35名 |
| 農学・獣医学 | 36名 | 25名 |
| 社会学 | 29名 | 22名 |
| 語学・国際関係学 | 15名 | 15名 |
SSHの探究活動や充実した理数教育が、医学・理工学系への高い進学意欲につながっています。一方で、法学分野にも延べ132名が合格しており、社会科学、人文科学、語学・国際関係などを目指す生徒にも対応しています。
海外大学への進学も選択肢
国内大学だけでなく、海外大学への進学を目指す生徒もいます。2026年春には、ルーマニアの医学・薬学系大学を含む海外大学に合格者が出ました。
校内では海外大学進学セミナーが開かれ、海外大学へ進んだ卒業生や専門家から、出願制度、語学資格、奨学金、課外活動などについて学べます。海外研修や留学制度もあり、中高在学中から世界で学ぶことを具体的に考えられる環境です。
「授業第一」を基本とする進学指導
豊島岡女子学園の進学指導では、塾や受験講座だけに頼るのではなく、学校の授業を第一に考えることを基本方針としています。日々の授業を理解し、予習・復習を重ねながら、必要な学力を段階的に身に付けます。
授業内容の定着が十分でない場合には補習や教科担当への質問を促し、さらに高いレベルを目指す生徒には発展的な学習機会を用意しています。
- 校内模擬試験:全国における自分の学力位置を確認し、今後の学習計画に生かす
- 実力養成講座:高校2・3年を中心に、教員による放課後の無料講座を実施
- 夏期・冬期講習:基礎の定着から大学入試問題の演習まで段階的に取り組む
- 直前講習:高校3年の1月に、共通テストや国公立大学の二次試験などへ対応する
- 補習・個別質問:理解が不十分な分野を教員と確認し、学習の遅れを残さない
講習のために通常授業を軽視するのではなく、授業で身に付けた知識を講習や演習で発展させる仕組みです。学年が上がるにつれて、自分に足りない学習を分析し、必要な課題を選択する力も求められます。
中学段階から将来の志を育てるキャリア教育
進路指導は、高校3年になってから志望大学を決めるだけのものではありません。中学校段階から、卒業生へのインタビュー、講演会、大学・研究機関との連携活動などを通して、社会にはどのような仕事や学問があるのかを学びます。
高校では、大学のオープンキャンパスや模擬講義、大学教授による講演などに参加し、自分が学びたい分野を具体化していきます。進路指導と進学指導を分けて考え、まず将来の志を見つけ、その志を実現するために必要な大学や学部、学習方法を検討します。
卒業生によるTGサポーター制度も設けられており、大学での学び、受験勉強、学校生活などについて先輩へ相談できます。身近な卒業生の経験を知ることで、進路選択や受験生活を具体的にイメージしやすくなります。
合格者数を見る際に注意したい点
大学合格実績は、1人の生徒が複数の大学・学部に合格した場合、それぞれを1名として数える延べ人数です。そのため、大学別の合格者数を合計しても、卒業生数や実際の進学者数とは一致しません。
また、公表値には現役生と過年度卒業生の両方が含まれています。学校選びでは合格者数だけでなく、現役合格者数、卒業生数、希望する学問分野への進路、学校が行う進路支援なども合わせて確認することが大切です。
豊島岡女子学園は、難関大学へ多くの合格者を送り出すだけでなく、生徒自身が将来の志を見つけ、それを実現するために努力を継続することを重視しています。充実した授業と探究活動、放課後講座、卒業生とのつながりを生かしながら、国内外の多様な大学・学部を目指せることが大きな魅力です。
学費や諸経費について|中高6年間を見通した教育費の目安
豊島岡女子学園中学校の学費は、入学手続時に納める入学金と、入学後に納める施設設備費、授業料、教育充実費、維持運営費などで構成されています。入学金以外の初年度納入金は3期に分けて納入する仕組みです。
学校が2026年度募集要項で示した直近の参考額では、入学金、授業料、施設設備費、父母の会会費、生徒会会費を合わせた中学1年の納入金は、年間約118万2,000円です。これとは別に、教材費等預り金、林間学校参加費、宿泊研修参加費、制服・体操着などの費用が必要になります。
中学1年の主な納入金
| 項目 | 金額の目安 | 納入時期・備考 |
|---|---|---|
| 入学金 | 320,000円 | 入学手続時 |
| 施設設備費 | 210,000円 | 第1期 |
| 授業料 | 年額480,000円 | 月額40,000円相当 |
| 教育充実費 | 年額84,000円 | 月額7,000円相当 |
| 維持運営費 | 年額60,000円 | 月額5,000円相当 |
| 父母の会会費 | 年額20,000円 | 初年度は入会金を含む |
| 生徒会会費 | 年額8,000円 | 初年度は入会金を含む |
| 初年度納入金合計 | 1,182,000円 | 教材費や行事費などを除く |
入学手続時には入学金32万円を納めます。その後、第1期に43万4,000円、第2期と第3期にそれぞれ21万4,000円を納入する形が示されています。
初年度に必要な金額が一度に全て請求されるわけではありませんが、入学手続から制服購入、教材準備までの期間には、まとまった支出が続きます。受験前から入学直後までの資金を余裕を持って準備しておくことが大切です。
初年度納入金に含まれない主な費用
年間約118万2,000円という金額には、学校生活に必要な全ての費用が含まれているわけではありません。別途必要となる主な費用には、次のようなものがあります。
- 制服、通学靴、体操着、学校指定品の購入費
- 教科書以外の副教材、問題集、実験教材などの費用
- 林間学校や宿泊研修の参加費
- 学習用端末や周辺機器に関する費用
- クラブ活動の用具、楽器、ユニフォーム、大会参加費
- 希望制の海外研修や国際教育プログラムの参加費
- 自宅から学校までの通学定期代
特にクラブ活動と海外研修は、選択する内容によって家庭の負担が大きく変わります。運動部では用具やユニフォーム、文化部では楽器や制作材料、遠征を伴うクラブでは交通費や宿泊費が必要になる場合があります。
海外研修や留学は希望制であり、全員が参加しなければならないものではありません。ただし、国際教育に関心がある場合は、学費とは別にまとまった費用が必要になることも見込んでおくとよいでしょう。
中学2年・3年では施設設備費が必要
中学2年・3年へ進級する際には、各学年で施設設備費7万円が必要となる予定です。授業料、教育充実費、維持運営費、父母の会会費、生徒会会費も引き続き納入します。
現在の公表額が大きく変わらないと仮定すると、中学校3年間の学校納付金は、入学金を含めておおむね260万円前後が一つの目安です。これに教材費、宿泊行事費、制服、端末、クラブ活動費、通学費などが加わります。
学費は年度ごとに改定される可能性があるため、実際には入学年度と進級年度の案内を確認する必要があります。
高校進学時にも別途納入金が必要
豊島岡女子学園は完全中高一貫校ですが、中学校の3年間だけで学費の支払いが終わるわけではありません。併設の高等学校へ進学する際には、高校の入学金と施設設備費を別途納める必要があります。
高校進学後も、授業料、教育充実費、維持運営費、父母の会会費、生徒会会費などが必要です。中学受験時には初年度納入金だけでなく、高校卒業までの6年間を見通して教育費を考えることが大切です。
高校では、大学受験に向けた教材、模擬試験、講習、探究活動などに関する支出も考えられます。一方、校内では実力養成講座や季節講習などが実施されているため、学校の学習支援をどの程度活用するかによって、家庭外での学習費は異なります。
寄付金と学校債は不要
豊島岡女子学園では、募集要項上、寄付金と学校債はありません。入学後に任意の寄付を強く求められる学校もありますが、学校が示す納入金とは別に寄付金や学校債を準備する必要がないことは、教育費を計画する上で分かりやすい点です。
ただし、教材費、行事費、制服代などは別途必要となるため、「寄付金がないこと」と「公表された学費だけで全てを賄えること」は区別して考える必要があります。
学業を奨励する「二木奨学金」
校内の奨学金制度として、二木奨学金があります。第4代校長で、学士院会員・文化勲章受章者でもある二木謙三氏から寄せられた基金を基に設けられた制度です。
中学校から高等学校までの各学年において、人物と学業成績の両方が優秀な生徒2名に、年2回奨学金が授与されます。入試成績だけで決定する特待制度ではなく、入学後の学習や学校生活における努力を評価する制度となっています。
家計が急変した家庭を支える奨学金制度
入学後に家庭の経済状況が急変し、修学の継続が難しくなった生徒を対象とする奨学金制度も設けられています。審査を通過した場合には、月額3万5,000円が還付され、返済する必要はありません。
私立中高一貫校では6年間にわたって学費が必要となるため、入学後の家計変化に対応する制度が用意されていることは安心材料の一つです。ただし、適用条件や審査方法があるため、必要となった場合は早めに学校へ相談することが大切です。
学費を検討する際のポイント
| 確認する費用 | 主な内容 |
|---|---|
| 入学初年度 | 入学金、施設設備費、授業料、制服、教材、学習用端末 |
| 中学2・3年 | 年間学費、進級時の施設設備費、宿泊研修、クラブ活動費 |
| 高校進学時 | 高校の入学金、施設設備費、制服や教材の追加購入 |
| 高校3年間 | 授業料等、模擬試験、受験教材、大学入試に伴う費用 |
| 希望制プログラム | 海外研修、留学、校外講座、クラブの遠征など |
豊島岡女子学園中学校の学費を考える際には、初年度の約118万2,000円だけを見るのではなく、中高6年間の学校納付金と、教材・行事・クラブ・通学に必要な費用を合わせて考えることが重要です。
学費や諸経費は年度によって変更される可能性があります。出願前には、その年度の募集要項や学校説明会で最新の金額と支払時期を確認してください。
入試情報と合格の目安|3回の難関入試と算数・英語資格入試に挑む
豊島岡女子学園中学校の入試は、例年2月2日・2月3日・2月4日の3日間に実施されています。従来からの4教科入試に加え、現在は「算数・英語資格入試」も設けられており、算数力と英検資格を生かして受験することができます。
2027年度入試の正式な募集要項は、2026年9月16日に公表される予定です。以下では、現時点で確認できる最新の2026年度募集要項と入試結果を基に、入試制度や合格の目安を整理します。
3日間にわたって実施される中学入試
2026年度入試では、第1回を2月2日、第2回を2月3日、第3回を2月4日に実施しました。4教科入試の募集人員は、第1回が160名、第2回と第3回が各40名で、合計240名です。
算数・英語資格入試は各回とも若干名を募集しました。4教科入試と算数・英語資格入試は併願できるため、英検資格を持つ受験生は、同じ日に両方の方式で判定を受けることも可能です。
| 入試回 | 2026年度の試験日 | 4教科入試の募集人員 | 算数・英語資格入試 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2月2日 | 160名 | 若干名 |
| 第2回 | 2月3日 | 40名 | 若干名 |
| 第3回 | 2月4日 | 40名 | 若干名 |
第1回は募集人員が最も多く、豊島岡女子学園を第一志望または有力な進学候補とする受験生にとって、重要な入試となります。一方、第2回・第3回は募集人員が各40名と少なく、難関校の合格発表や受験動向にも左右されるため、より厳しい競争になりやすい傾向があります。
4教科入試は300点満点で判定
4教科入試は、国語、算数、社会、理科で行われます。国語と算数はそれぞれ50分・100点満点、社会と理科は合計50分・100点満点で、総合300点満点です。
| 教科 | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 国語 | 50分 | 100点 |
| 算数 | 50分 | 100点 |
| 社会・理科 | 2教科合わせて50分 | 社会50点・理科50点 |
| 合計 | 150分 | 300点 |
社会と理科は、2教科の問題が同じ時間帯に配付され、50分の中で両方を解きます。単純に考えると1教科当たり約25分しかないため、知識を思い出す速さに加え、資料や実験結果を短時間で読み取る力が必要です。
面接は実施されず、学力試験の得点によって合否が判定されます。国語と算数がそれぞれ100点を占めるため、この2教科で安定した得点を取ることが合格の土台となります。
英検資格と算数力を生かす「算数・英語資格入試」
算数・英語資格入試では、4教科入試と同じ算数の問題を50分で解きます。算数の得点を2倍して200点満点に換算し、英検の取得級に応じたみなし得点を加え、合計300点満点で判定します。
| 英検の取得級 | みなし得点 |
|---|---|
| 準1級以上 | 100点 |
| 2級 | 90点 |
| 準2級プラス | 80点 |
| 準2級 | 70点 |
| 3級 | 50点 |
英検3級から出願できますが、英検のみなし得点だけで合格が決まるわけではありません。算数の得点が2倍されるため、最難関レベルの算数で高得点を取れることが重要です。
例えば、英検2級を取得している場合でも、みなし得点は90点です。2026年度第1回の合格最低点224点に届くためには、算数で少なくとも67点程度を取る必要があります。英検3級の場合は、同じ合格最低点に達するために算数で87点程度が必要となる計算です。
英検の取得級が高いほど有利になりますが、準2級や3級で合格を目指す場合は、算数で非常に高い得点力が求められます。英語が得意という理由だけで選ぶ方式ではなく、算数を大きな得点源にできる受験生に適した入試です。
2026年度4教科入試の倍率
2026年度の4教科入試では、第1回に595名、第2回に456名、第3回に395名が受験しました。合格者数は、それぞれ238名、121名、111名です。
| 入試回 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 595名 | 238名 | 約2.5倍 |
| 第2回 | 456名 | 121名 | 約3.8倍 |
| 第3回 | 395名 | 111名 | 約3.6倍 |
第2回・第3回は第1回より募集人員が少ないため、実質倍率が高くなっています。ただし、複数の回へ出願した受験生が全ての日程を受験するとは限らず、第2回以降は他校の合否によって欠席者も増えます。
出願者数だけを見るのではなく、実際の受験者数、合格者数、合格最低点を確認することが大切です。
合格最低点は300点中192〜210点
2026年度4教科入試の合格最低点は、第1回が196点、第2回が192点、第3回が210点でした。得点率にすると、約64〜70%です。
| 入試回 | 合格最低点 | 得点率 | 合格者平均点 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 196点 | 約65.3% | 212.71点 |
| 第2回 | 192点 | 64.0% | 209.09点 |
| 第3回 | 210点 | 70.0% | 222.34点 |
合格最低点は、問題の難易度や受験者層によって毎年変動します。過去問演習では、最低点を一度上回るだけでなく、300点中210点前後、得点率70%程度を安定して取ることを目標にするとよいでしょう。
特に第3回は、2026年度の合格最低点が210点まで上昇しました。どの回が最も合格しやすいかは年度によって異なるため、「第1回で不合格でも後半ほど簡単になる」と考えることはできません。
算数・英語資格入試はさらに高い得点率が必要
2026年度の算数・英語資格入試では、第1回71名、第2回53名、第3回49名が受験し、合格者はそれぞれ15名、10名、9名でした。
| 入試回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格最低点 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 71名 | 15名 | 224点 |
| 第2回 | 53名 | 10名 | 224点 |
| 第3回 | 49名 | 9名 | 248点 |
合格最低点の得点率は、第1回・第2回が約74.7%、第3回が約82.7%です。募集人員が若干名であるため、4教科入試以上に高い得点が求められました。
4教科の学習を続けている受験生は、算数・英語資格入試だけに絞るのではなく、4教科入試との併願を検討することで、合格の可能性を広げられます。
模試偏差値は女子校の最上位帯
豊島岡女子学園中学校は、主要な中学受験模試において、女子校の最上位帯に位置しています。模試会社によって偏差値の尺度は異なりますが、おおむね60台後半から70台後半が合格可能性80%前後の目安です。
偏差値は受験生全体の中での位置を確認する材料ですが、豊島岡女子学園では、国語・算数の処理速度、社会・理科の資料読解、50分という試験時間への対応力など、学校独自の問題との相性も大きく影響します。
模試で十分な偏差値に達していても過去問で時間が足りないケースがある一方、模試の偏差値がやや届いていなくても、出題形式に慣れて得点を伸ばす受験生もいます。偏差値と過去問得点の両方を見ながら、合格可能性を判断することが重要です。
国語|長文を正確に読み、根拠を言葉にする力
国語は50分・100点満点で、説明的文章と文学的文章を中心とする長文読解が出題されます。文章量が多く、選択問題、抜き出し、語句・漢字、記述問題などを限られた時間で処理する必要があります。
選択肢は、本文の一部だけを見ると正しく思えるものが含まれるため、前後の文脈や筆者の主張まで確認することが大切です。記述問題では、自分の感想を書くのではなく、本文中の根拠を整理し、指定された字数で説明する力が求められます。
対策では、長文を速く読むことだけを目指すのではなく、段落ごとの役割、対比、因果関係、具体例と主張のつながりを意識して読む練習が必要です。
算数|基本問題の正確さと難問への対応力
算数は50分・100点満点で、計算、割合、速さ、数の性質、場合の数、平面図形、立体図形などが幅広く出題されます。2026年度第1回では、食塩水、列車、整数条件、購入金額、素因数に関する操作などが扱われました。
前半には得点しておきたい基本・標準問題が並びますが、後半では条件を整理しながら何段階も考える問題が出題されます。全問を同じ時間で解こうとすると、後半で時間が不足しやすいため、問題を見極める力が必要です。
まず、計算と典型問題を正確かつ短時間で処理できる状態をつくり、その上で、数の性質、規則性、場合の数、図形などの思考力問題へ取り組むことが重要です。過去問演習では、解けなかった問題だけでなく、時間を使いすぎた問題も記録して改善するとよいでしょう。
社会|幅広い知識を資料と結び付ける
社会は50点満点で、地理、歴史、公民が融合した総合的な問題が出題されます。文章、地図、グラフ、統計表、写真などの資料が多く、知識を覚えているだけでは十分ではありません。
2026年度第1回では、日本の国土面積の変化、古地図、貿易、交通、SNSと選挙などが題材となりました。近年の社会的な話題を、地理・歴史・公民の基礎知識と結び付けて考える力が求められています。
用語暗記に加えて、統計資料の数値を比較すること、時代背景を説明すること、ニュースを教科書内容と関連付けることが対策の柱となります。
理科|実験・観察を論理的に読み解く
理科は50点満点で、物理、化学、生物、地学の各分野から出題されます。長い説明文や実験条件、グラフ、図を読み、与えられた情報から結果を予測する問題が多いことが特徴です。
2026年度第1回では、ばねの性質や限界、植物の遺伝など、単純な知識確認にとどまらない題材が扱われました。初めて見る設定であっても、問題文の条件と既に学んだ原理を結び付けて考える必要があります。
対策では、用語や公式を覚えるだけでなく、実験の目的、変える条件、一定に保つ条件、結果から分かることを説明する練習が重要です。
合格へ向けた過去問演習の進め方
豊島岡女子学園の入試では、難問を数問解けるだけでは合格点へ届きません。国語と算数で安定した得点を取り、社会・理科でも短時間で必要な点数を積み上げる総合力が必要です。
- 国語・算数:各70点前後を安定して確保する
- 社会・理科:2教科合計で60〜70点程度を目指す
- 合計点:300点中210点前後を継続して取る
- 時間配分:解く順番と見直し時間を事前に決める
- 複数年度・複数回:第1回だけでなく、第2回・第3回の問題にも取り組む
過去問は点数だけを記録するのではなく、知識不足、読み違い、計算ミス、時間不足など、失点の原因を分類することが大切です。同じ種類の失点を減らし、年度や入試回が変わっても70%前後を確保できる状態を目指します。
豊島岡女子学園中学校は、女子中学受験における最難関校の一つです。しかし、入試問題の全てが特殊な難問というわけではありません。基本・標準問題を速く正確に処理し、初めて見る資料や条件にも粘り強く向き合う力を身に付けることが、合格へ近づくための重要なポイントです。
2027年度入試では、日程、募集人員、出願条件、英検のみなし得点などが変更される可能性があります。出願前には、学校が2026年9月に公表する最新の募集要項を必ず確認してください。
併願校パターン|2月1日から4日までを見通した受験プラン
豊島岡女子学園中学校の入試は、例年2月2日・3日・4日に実施されるため、2月1日の受験校をどこにするかが併願計画の大きなポイントになります。2月1日に女子御三家や渋谷教育学園渋谷へ挑戦し、2月2日以降に豊島岡女子学園を受験する組み方のほか、2月1日に進学してもよい学校の合格を確保してから豊島岡女子学園へ挑む組み方も考えられます。
2027年度の豊島岡女子学園中学校の募集要項は、2026年9月16日に公開される予定です。以下では、直近まで続いている第1回2月2日、第2回2月3日、第3回2月4日という日程を前提に、現時点で公表されている各校の2027年度入試日程を組み合わせています。
併願校の難易度区分は、豊島岡女子学園を第一志望または有力な進学候補とする受験生を基準とした目安です。同じ学校でも入試回によって難度が異なり、模試の種類によって偏差値も変わります。実際には、直近の模試結果と過去問得点を基に、本人にとってのチャレンジ校・標準校・安全校を判断する必要があります。
チャレンジ校|2月1日に最難関校へ挑戦する
豊島岡女子学園の受験生が2月1日に選ぶ代表的なチャレンジ校として、桜蔭中学校、女子学院中学校、渋谷教育学園渋谷中学校が挙げられます。いずれも最難関レベルの学力が求められるため、学校ごとの出題傾向や校風を十分に理解した上で選ぶことが大切です。
| 学校名 | 主な入試日程 | 併願する際のポイント |
|---|---|---|
| 桜蔭中学校 | 2月1日 | 理系・医学部を含む難関大学への高い進学実績を持つ女子校です。記述力や思考力を求める問題に加え、受験生本人の面接があります。 |
| 女子学院中学校 | 2027年2月1日 | 4教科を各40分・100点で実施し、午後にグループ面接があります。自由で自主性を重視する校風と、勤勉努力を大切にする豊島岡女子学園の校風を比較しておきたい学校です。 |
| 渋谷教育学園渋谷中学校 | 2027年2月1日・2日・5日 | 共学、国際教育、自調自考の教育に魅力を感じる家庭に適しています。2月2日は豊島岡女子学園と重なるため、両校を併願する場合は2月1日または5日を選ぶのが基本です。 |
桜蔭と女子学院では、筆記試験に加えて面接が実施されます。そのため、午前中に試験が終わる学校と比べて拘束時間が長くなり、翌日の豊島岡女子学園第1回に向けた休養や復習の時間が限られる可能性があります。
豊島岡女子学園を第二志望として考える場合でも、2月1日の最難関校に不合格だった後、気持ちを切り替えて3日連続の入試へ向かう精神力が必要です。2月1日の結果に左右されず、豊島岡女子学園の入試問題に集中できる準備をしておくことが重要です。
標準校|豊島岡と近い難度の学校を組み合わせる
豊島岡女子学園とともに有力な進学候補となりやすい学校には、洗足学園中学校、吉祥女子中学校、鷗友学園女子中学校などがあります。いずれも高い進学実績を持ちますが、立地、校風、教育方針、入試問題の特徴には違いがあります。
| 学校名 | 2027年度の主な入試日程 | 併願する際のポイント |
|---|---|---|
| 豊島岡女子学園中学校 | 2月2日・3日・4日を想定 | 2027年度の正式日程は9月16日公開予定です。第一志望の場合は、複数回出願を基本として考えます。 |
| 洗足学園中学校 | 2月1日・2日 | グローバル教育や難関大学への進学実績を重視する家庭に適しています。2月1日の第1回を受験すれば、翌日に豊島岡女子学園へ挑戦できます。 |
| 吉祥女子中学校 | 2月1日・2日 | 2027年度から第1回144名、第2回90名の2回入試です。自由でのびやかな校風と、芸術教育や幅広い進路選択に特徴があります。 |
| 鷗友学園女子中学校 | 2月1日・3日 | 2027年度は第1回約160名、第2回約60名を募集します。4教科を各45分・100点で実施するため、4教科をバランスよく得点できる受験生に向いています。 |
洗足学園と吉祥女子は、2月1日と2日に入試を行います。豊島岡女子学園を受験する場合は、2月1日にいずれかを受け、2月2日から豊島岡女子学園へ挑む日程が組みやすいでしょう。
鷗友学園女子は2月1日と3日に実施されるため、2月1日に鷗友学園女子、2月2日に豊島岡女子学園第1回を受ける組み方が考えられます。豊島岡女子学園第1回の結果によっては、2月3日に豊島岡女子学園第2回へ挑むか、鷗友学園女子第2回へ切り替える選択も可能です。
安全校|早い段階で合格を確保する
安全校は、単に偏差値が豊島岡女子学園より低い学校という意味ではありません。直近の模試で合格可能性が高く、過去問でも合格最低点を安定して上回り、実際に進学することにも納得できる学校を選ぶ必要があります。
豊島岡女子学園を目指す受験生の併願候補としては、大妻中学校や普連土学園中学校などが挙げられます。ただし、両校とも受験回によって難度が異なり、午後入試では受験者層が高くなることがあるため、安易に合格できるとは考えないようにしましょう。
| 学校名 | 2027年度の主な入試日程 | 併願する際のポイント |
|---|---|---|
| 大妻中学校 | 2月1日午前・午後、2月2日、2月3日 | 2月1日から3日まで複数の受験機会があります。午前入試は4科、2月1日午後は国語・算数の2科入試です。入学手続期限が2月5日正午までのため、豊島岡女子学園の結果を待ちやすい点も確認したいポイントです。 |
| 普連土学園中学校 | 2月1日午前・午後、2月2日午後、2月4日午前 | キリスト教フレンド派の教育を行う少人数の女子校です。2月1日午後は算数1科、2月2日午後は国語・算数の2科、2月4日午前は4科で実施されます。 |
大妻中学校は、2月1日午前・午後、2日、3日と受験機会が多いため、豊島岡女子学園の結果や本人の体調に応じて出願を検討しやすい学校です。ただし、一度合格した受験生は大妻の別日程を受験できない点には注意が必要です。
普連土学園は、2月1日午前と午後を同じ校舎で連続受験することもできます。算数を得意とする受験生は2月1日午後の算数1科入試を活用できますが、午後入試は高い算数力を持つ受験生が集まりやすいため、4科入試とは異なる難しさがあります。
併願パターン例1|2月1日に女子御三家へ挑戦する
| 日程 | 受験校の例 | 狙い |
|---|---|---|
| 2月1日 | 桜蔭または女子学院 | 第一志望の最難関女子校へ挑戦する |
| 2月2日 | 豊島岡女子学園 第1回 | 募集人数が最も多い回で合格を目指す |
| 2月3日 | 豊島岡女子学園 第2回 | 第1回の結果にかかわらず再挑戦する |
| 2月4日 | 豊島岡女子学園 第3回 | 最後の受験機会まで挑戦する |
女子御三家を第一志望、豊島岡女子学園を第二志望とする代表的なパターンです。2月1日から4日まで4日連続で受験する可能性があるため、学力だけでなく、睡眠、食事、移動、精神面を含めた体調管理が欠かせません。
豊島岡女子学園の第2回・第3回は募集人数が少なく、後半になれば合格しやすくなるわけではありません。可能な限り、募集人数の多い第1回で合格点を取れる状態に仕上げておくことが重要です。
併願パターン例2|豊島岡を第一志望として複数回受験する
| 日程 | 受験校の例 | 狙い |
|---|---|---|
| 2月1日 | 吉祥女子、鷗友学園女子、洗足学園など | 進学候補校を受験し、合格確保を目指す |
| 2月2日 | 豊島岡女子学園 第1回 | 本命校の最初の受験機会 |
| 2月3日 | 豊島岡女子学園 第2回 | 第1回で届かなかった場合に再挑戦する |
| 2月4日 | 豊島岡女子学園 第3回 | 第一志望への最後の挑戦 |
豊島岡女子学園を第一志望とする場合は、原則として3回全てに出願することを検討します。ただし、第1回に合格できた場合には、第2回・第3回を受験する必要はありません。
2月1日には、合格した場合に実際に進学してもよい学校を選びます。豊島岡女子学園だけに意識を向けすぎて、2月1日の学校研究や過去問対策が不十分にならないように注意が必要です。
併願パターン例3|合格確保を重視して豊島岡へ挑戦する
| 日程 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 2月1日 | 大妻 第1回または普連土学園 1日午前 | 必要に応じて大妻午後または普連土学園算数入試 |
| 2月2日 | 豊島岡女子学園 第1回 | 原則として休養 |
| 2月3日 | 豊島岡女子学園 第2回 | 原則として休養 |
| 2月4日 | 豊島岡女子学園 第3回または普連土学園 | 合格状況に応じて判断 |
2月1日に合格可能性の高い学校を配置し、進学先を確保した上で豊島岡女子学園へ挑むパターンです。合格を一つ持っていることで心理的な余裕が生まれ、2月2日以降の試験で普段の力を発揮しやすくなります。
ただし、2月1日に午前・午後の連続受験を行うと、翌日の豊島岡女子学園第1回に疲れが残る可能性があります。午後入試を追加するかどうかは、1月入試で合格を確保できているか、本人の体力、移動時間などを踏まえて判断しましょう。
併願パターン例4|渋谷教育学園渋谷と豊島岡を組み合わせる
| 日程 | 受験校の例 |
|---|---|
| 2月1日 | 渋谷教育学園渋谷 第1回 |
| 2月2日 | 豊島岡女子学園 第1回 |
| 2月3日 | 豊島岡女子学園 第2回 |
| 2月4日 | 豊島岡女子学園 第3回 |
| 2月5日 | 渋谷教育学園渋谷 第3回 |
共学の渋谷教育学園渋谷と女子校の豊島岡女子学園では、学校生活の雰囲気や教育方針が大きく異なります。偏差値や進学実績だけで並べるのではなく、本人がどちらの環境で6年間を過ごしたいかを十分に話し合っておく必要があります。
2月5日まで受験を続ける可能性があるため、長期戦になることも想定しておきましょう。2月2日から4日までの豊島岡女子学園の結果によって、2月5日の渋谷教育学園渋谷へ出願・受験するかを判断することになります。
1月入試で本番経験と合格を確保する
豊島岡女子学園を目指す受験生は、埼玉県や千葉県の1月入試を利用することも多くあります。実際の入試会場で時間配分や緊張への対応を確認し、2月を迎える前に合格を得ることが主な目的です。
ただし、1月校は単なる練習会場ではありません。合格した場合に進学する可能性があるか、通学可能か、入学手続期限や納入金がどのようになっているかまで確認した上で出願します。
1月入試で合格を確保できていれば、2月1日に女子御三家や渋谷教育学園渋谷へ思い切って挑戦しやすくなります。一方、1月に合格を得られなかった場合は、2月1日に安全性の高い学校を配置するなど、日程の見直しも必要です。
入学手続期限まで確認して併願を決める
併願計画では、試験日と合格発表日だけでなく、入学手続期限を確認することが重要です。先に合格した学校の入学金納入期限が、豊島岡女子学園の合格発表より前に設定されている場合、進学権を確保するために入学金を納める必要があります。
大妻中学校の2027年度入試では、各回の入学手続期限が2月5日正午に設定されています。このように豊島岡女子学園の入試結果を待ちやすい学校もある一方、学校によっては手続期限が早いため、受験料だけでなく、入学金を含めた費用も受験前に確認しておきましょう。
併願校を決める際に確認したいポイント
- 実際に進学してもよい学校か:安全校であっても、校風や教育内容に納得できる学校を選ぶ
- 過去問で合格点を取れているか:偏差値だけでなく、複数年度の過去問で相性を確認する
- 女子校か共学校か:6年間の人間関係や学校生活を本人が具体的に想像できるか確認する
- 大学進学の方向性:医学部・理系への強さ、海外大学、推薦制度などを比較する
- 連続受験に耐えられるか:睡眠時間、食事、移動、試験後の疲労まで考える
- 入学手続期限:本命校の発表前に入学金を納める必要があるか確認する
- 通学時間:合格後に6年間無理なく通える経路かを実際に試す
豊島岡女子学園中学校の併願計画では、2月1日にどの学校を受験するか、2月2日から4日の豊島岡女子学園を何回受験するか、1月までに合格を確保できているかという3点が重要です。
最難関校への挑戦だけを並べるのではなく、チャレンジ校・標準校・安全校を適切に組み合わせ、どの学校へ進学することになっても納得できる日程をつくることが、安定した受験につながります。
入試日程、募集人数、試験科目、合格発表、入学手続期限は変更される場合があります。特に豊島岡女子学園の2027年度募集要項は公開前のため、9月の正式発表後に受験日程を必ず再確認してください。
在校生・保護者の声|努力を認め合い、勉強にも行事にも全力で取り組む校風
豊島岡女子学園中学校の在校生や卒業生の発信からは、学習意欲の高い仲間と切磋琢磨できることや、勉強だけでなくクラブ活動や学校行事にも力を注げることに魅力を感じている様子が伝わってきます。
最難関校として授業の進度や学習内容は高度ですが、周囲の生徒も真面目に努力しているため、互いに刺激を受けながら前向きに学びやすい環境です。分からないことを教え合ったり、それぞれの得意分野を認め合ったりしながら、6年間を通して深い友人関係を築いていきます。
努力を続ける仲間から刺激を受けられる
豊島岡女子学園には、高い目標を持ち、日々の授業や家庭学習へ真剣に取り組む生徒が集まっています。在校生や卒業生からは、優秀な友人に囲まれることで、自分も努力を続けようと思えるという趣旨の声が見られます。
ただし、周囲と順位だけを競い続けるというよりも、それぞれが自分の目標へ向かって努力する雰囲気が特徴です。学習、探究、音楽、スポーツ、伝統文化など、異なる分野で力を発揮する生徒が互いの個性を認め合っています。
卒業後も定期的に連絡を取り合い、大学や仕事について近況を共有する卒業生もいます。中高時代に出会った仲間が、その後も努力を続ける支えになっていることがうかがえます。
毎朝の「運針」で気持ちを切り替えられる
豊島岡女子学園を象徴する毎朝5分間の運針については、針を動かすことに集中するうちに気持ちが落ち着き、授業へ向かう準備が整うと感じる生徒が多いようです。
入学直後は針の扱いに慣れず、思うように縫えない生徒もいます。中学3年生や新入生応援スタッフなどの上級生から丁寧に教えてもらい、毎日少しずつ練習することで上達していきます。
運針は、裁縫が得意な生徒だけの活動ではありません。初めは苦手でも、続けることで少しずつ成果が表れるため、地道な努力の大切さを実感できるという点に意味があります。静かな5分間が、一日の学校生活へ気持ちを切り替える時間にもなっています。
勉強だけでなくクラブ活動にも本気で取り組める
クラブ活動は原則として全員参加であり、約50の多彩なクラブから自分の関心に合う活動を選べます。全国規模の大会へ進むクラブもあれば、興味を共有する仲間と研究や制作を深めるクラブもあります。
在校生にとってクラブは、授業とは異なる自分の得意分野を発見し、学年を越えた人間関係を築ける場所です。中学生と高校生が一緒に活動するクラブも多く、先輩から技術だけでなく、学習との両立方法や学校生活について教えてもらえます。
放課後の活動時間は比較的限られているため、長時間練習するのではなく、目標を決めて集中して取り組みます。勉強とクラブの両方に力を入れる中で、時間の使い方や自己管理の方法が身に付いていきます。
行事を生徒自身でつくり上げる達成感
桃李祭、運動会、合唱コンクール、Academic Dayなどでは、生徒が企画、準備、運営、発表に深く関わります。在校生からは、仲間と意見を出し合いながら一つの行事を完成させることに、大きな達成感を感じている様子が伝わります。
桃李祭では、クラブごとに展示や公演を企画し、来場者への説明や案内も生徒が担当します。Academic Dayでは、自分たちの研究について外部の参加者から質問を受け、その意見を次の探究へ生かします。
人前で発表することが得意な生徒だけでなく、舞台準備、装飾、広報、音響、資料作成など、さまざまな役割があります。自分の得意なことを生かして全体を支えられるため、学校行事の中にそれぞれの活躍の場があります。
先輩・後輩のつながりが学校生活を支える
豊島岡女子学園では、クラブ活動や学校行事を通して、学年を越えた交流が生まれます。中学1年の入学直後には、上級生が運針を指導するなど、新入生が学校生活になじむための支援も行われています。
中学生にとって高校生は、数年後の自分を具体的に想像できる身近な存在です。学習方法、クラブ活動、行事、進路などについて先輩の姿から学び、やがて自分が上級生になると後輩を支える側へ回ります。
卒業後も学校とつながるTGネットワークやTGサポーター制度があり、大学生活や進路について卒業生から話を聞く機会があります。中高6年間だけで終わらない卒業生とのつながりも、同校の特徴です。
教員へ質問や相談をしやすい環境
授業内容が高度で進度も速いため、分からない部分をそのままにしない姿勢が求められます。教科担当へ質問したり、補習や講習を利用したりしながら、自分で学習上の課題を解決していくことが大切です。
担任や教科担当に加え、学校生活や人間関係について相談できる体制も整えられています。思春期の6年間には、学習、友人関係、進路など、さまざまな悩みが生じます。生徒本人だけでなく、保護者が相談できる機会も用意されています。
一方で、教員から全てを細かく指示してもらうのを待つのではなく、自分から質問し、必要な支援を求める姿勢も重要です。学校の支援を活用しながら、自律的に学ぶ力を伸ばしていく環境といえます。
保護者が安心材料として確認しやすい点
保護者にとっては、池袋・東池袋から通いやすい立地に加え、登下校やクラブ終了時刻について一定のルールが設けられていることが安心材料となります。校内には食堂や売店もあり、弁当を用意できない日にも昼食を確保できます。
完全中高一貫校となったことで、中学校から入学した生徒を6年間継続して指導する体制が整っています。学習状況だけでなく、クラブ活動、探究、学校行事、進路希望などを長期的に見守ってもらえることも特徴です。
学校説明会や公開行事では、生徒自身が学校紹介や校内案内を担当する機会があります。説明を暗記して話すだけでなく、生徒が自分の経験を基に学校生活を伝えるため、在校生の雰囲気を直接確認しやすくなっています。
入学後に感じやすい大変さ
豊島岡女子学園は、高い進学実績を持つ難関校であり、入学後も継続した学習が必要です。授業を受けるだけで自然に学力が伸びるわけではなく、予習・復習、課題、定期考査への準備を計画的に進めなければなりません。
周囲には学習能力が高く、努力を続けられる生徒が多いため、中学受験時には得意だった教科で思うような成績を取れず、戸惑うことも考えられます。その際に、周囲との比較だけで自信を失わず、自分の課題を一つずつ改善できるかが重要です。
また、クラブ活動や行事にも積極的に参加する生徒が多く、学校生活は比較的忙しくなります。勉強、クラブ、行事、休息のバランスを自分で考え、優先順位を付ける力が求められます。
口コミや評判を確認する際の注意点
学校に対する印象は、在籍した時期、所属するクラスやクラブ、本人の性格などによって変わります。「勉強が大変」という意見も、学習に集中できる環境を求める家庭には魅力となる一方、自分のペースを重視したい生徒には負担に感じられる可能性があります。
在校生や保護者の感想を参考にする際は、良い評価や悪い評価だけを見るのではなく、どのような生徒が、どのような場面について述べているのかを確認することが大切です。
- 授業の進度や課題量が本人に合っているか
- 高い目標を持つ仲間から刺激を受ける環境を楽しめるか
- 勉強とクラブ活動の両方に取り組みたいか
- 生徒主体の行事や探究発表へ積極的に参加できそうか
- 池袋を経由する6年間の通学に無理がないか
- 女子校の人間関係や雰囲気を本人が心地よいと感じるか
在校生や卒業生の発信から見える豊島岡女子学園は、単に学力の高い生徒が集まる学校ではありません。努力を惜しまない仲間と出会い、勉強、探究、クラブ、行事へ真剣に取り組む学校という印象があります。
学校との相性を確かめるには、説明会だけでなく、桃李祭、オープンスクール、生徒による学校紹介などにも参加し、在校生の話し方や表情、先輩・後輩の関係、校内の活気を実際に見ることが大切です。
この学校に向いている子の特徴|高い目標に向けて自律的に努力できる生徒におすすめ
豊島岡女子学園中学校は、難関大学への高い進学実績だけでなく、毎朝の運針、SSHを軸とした探究活動、原則全員参加のクラブ活動、生徒主体の学校行事などを通して、知性と人間性の両方を育てる学校です。
授業の進度が速く、周囲にも学習意欲の高い生徒が多いため、入学時点の学力だけでなく、入学後も地道な努力を継続できることが大切です。また、勉強だけに集中するのではなく、探究、クラブ、行事にも積極的に関わりながら、自分の得意分野を広げたい生徒に向いています。
高い目標に向かって努力を続けられる子
豊島岡女子学園では、基礎を丁寧に身に付けた上で、中学3年の途中から高校内容へ進む6年間の一貫カリキュラムが組まれています。授業を理解するためには、日々の予習・復習や課題への継続的な取り組みが欠かせません。
中学受験まで学習を頑張った経験があるだけでなく、入学後も自分の課題を見つけ、改善を続けられる子に適しています。すぐに結果が出なくても、毎日の小さな努力を積み重ねられることが重要です。
毎朝5分間の運針も、同じ作業を繰り返しながら集中力や忍耐力を養う取り組みです。地道な練習を負担と捉えるのではなく、少しずつ上達することに達成感を感じられる子は、学校の教育方針と相性がよいでしょう。
周囲から刺激を受けて成長できる子
豊島岡女子学園には、学習、探究、クラブ活動など、それぞれの分野に高い意欲を持つ生徒が集まっています。自分より優れた知識や技術を持つ仲間に出会う機会も多くあります。
そのような環境をプレッシャーだけに感じるのではなく、「自分も頑張ろう」と前向きな刺激に変えられる子に向いています。友人の得意分野を素直に認め、分からないことを教え合いながら成長できる姿勢も大切です。
中学受験では成績上位だった生徒でも、入学後は思うような順位を取れないことがあります。周囲との比較だけで自信を失わず、自分の成長や理解度に目を向けられることが、充実した学校生活につながります。
理科・数学や科学的な探究に関心がある子
豊島岡女子学園はSSH指定校として、実験、観察、データ分析、課題探究などに力を入れています。自然現象や科学技術に興味があり、結果だけでなく、その理由や仕組みまで考えたい子に適した環境です。
探究活動では、興味のあることを調べてまとめるだけでなく、仮説を立て、実験や調査によって検証し、その結果を分析します。予想と異なる結果が出た場合にも、失敗と捉えて終わるのではなく、原因を考えて方法を修正する姿勢が求められます。
医学部医学科や理工系学部を目指す生徒も多いため、将来、医療、科学、工学、情報などの分野へ進みたい子にとって、刺激の多い環境となるでしょう。
文系・理系を問わず、深く考えることが好きな子
SSHの取り組みは、理系を志望する生徒だけを対象とするものではありません。社会問題、国際関係、人間の行動、文化なども探究の対象となります。
ニュースや身近な出来事に疑問を持ち、複数の資料を比較しながら自分なりの考えをまとめたい子にも向いています。国語、社会、英語などに関心がある生徒も、科学的な思考方法やデータを使った分析を学びながら、興味を深めることができます。
一つの正解を覚えるだけでなく、根拠を示しながら考えを組み立てることを楽しめる子は、豊島岡女子学園の探究教育を生かしやすいでしょう。
自分の考えを発表し、他者の意見から学べる子
探究活動やAcademic Day、英語弁論大会、桃李祭などでは、自分の研究や考えを他者へ伝える機会があります。発表後には質問や意見を受け、それを基に内容を改善していきます。
入学時点で人前に立つことが得意である必要はありません。ただし、少しずつでも自分の考えを言葉にし、相手へ伝えようとする姿勢が求められます。
自分とは異なる意見を聞いたときに否定するのではなく、新しい視点として受け止め、自分の考えを深められる子に向いています。質問されることを失敗と考えず、研究や発表を良くする機会と捉えられると、探究活動をより楽しめるでしょう。
英語を使って世界へ視野を広げたい子
豊島岡女子学園では、英語の授業時間を充実させるとともに、スピーチ、プレゼンテーション、外国人教員との会話、海外研修など、英語を実際に使う機会を設けています。
英語の文法や読解を得点源にしたい子だけでなく、海外の文化や社会問題に関心があり、将来は世界の人々と関わりたい子に適しています。
入学時点で流暢に英語を話せなくても、間違いを恐れずに伝えようとする姿勢があれば、6年間の中で力を伸ばすことができます。科学的な内容を英語で学ぶSTEAM英語などに挑戦したい子にも魅力的な環境です。
勉強とクラブ活動の両方に取り組みたい子
豊島岡女子学園ではクラブ活動が原則全員参加となっており、文化系・体育系を合わせて約50のクラブがあります。学業だけでなく、自分の好きなことや得意なことにも本気で取り組みたい子に向いています。
コーラス部や水泳部など全国規模の大会へ挑戦するクラブもあれば、数学、化学、生物、天文、囲碁、将棋、美術、茶道など、興味をじっくり深められるクラブもあります。
活動時間が限られているため、勉強とクラブを両立するには、予定を立て、短い時間でも集中して取り組む力が必要です。忙しい学校生活の中で、時間の使い方を工夫することに前向きな子に適しています。
学校行事に主体的に関わりたい子
桃李祭、運動会、合唱コンクール、Academic Dayなどでは、生徒が企画や運営に関わります。指示された役割だけをこなすのではなく、仲間と相談しながらより良い行事や発表をつくることが求められます。
人前で目立つことが好きな子だけでなく、装飾、広報、音響、資料作成、案内など、裏方として仲間を支えることが得意な子にも活躍の場があります。
自分の役割に責任を持ち、クラスやクラブの仲間と一つの目標を達成することに喜びを感じられる子は、豊島岡女子学園の行事を充実した経験にできるでしょう。
自分から質問し、必要な支援を求められる子
授業の進度が速く、学習内容も高度であるため、分からないことを長く放置すると、その後の学習に影響する可能性があります。教員へ質問したり、補習や講習を利用したりしながら、理解を積み重ねることが重要です。
教員から声をかけてもらうのを待つだけでなく、自分の状況を把握し、必要なときに助けを求められる子に向いています。友人と教え合うことも有効ですが、曖昧なまま進まず、教科担当へ確認する姿勢も必要です。
自立とは、一人で全てを解決することではありません。周囲の支援を上手に活用しながら、自分の学習や生活に責任を持てることが大切です。
伝統を大切にしながら新しいことへ挑戦できる子
毎朝の運針、礼法、茶道、琴など、豊島岡女子学園には長く受け継がれてきた伝統があります。一方で、SSH、ICT、海外研修、STEAM教育など、先進的な学びにも積極的です。
昔から続く習慣を古いものとして否定するのではなく、その意味を考えながら大切にできる子に向いています。同時に、これまで経験したことのない研究や国際交流へも、失敗を恐れず挑戦できる柔軟さが求められます。
伝統と革新の両方から学びたい子にとって、豊島岡女子学園は多くの成長機会を得られる学校です。
女子校でリーダーシップを伸ばしたい子
女子校では、授業、クラブ、委員会、学校行事の全てを女子生徒が中心となって運営します。生徒会長、クラブ長、行事の責任者、研究発表者など、さまざまな役割へ挑戦できます。
入学時には人前に立つことが苦手でも、学校生活の中で役割を経験し、少しずつリーダーシップを身に付けることができます。仲間を強く引っ張るだけでなく、相手の意見を聞き、全体を調整しながら支える力も育てられます。
女子生徒だけの環境で性別を意識せず、自分の能力や個性を発揮したい子にも向いています。
豊島岡女子学園との相性を確認するチェックポイント
次の項目に多く当てはまる場合は、豊島岡女子学園の教育環境と相性がよい可能性があります。
- 高い目標に向かって、毎日の学習を継続できる
- 周囲の優秀な仲間から刺激を受けて成長したい
- 分からないことを自分から質問できる
- 理科・数学や実験、観察、データ分析に関心がある
- 社会問題や文化など、文系分野の探究にも興味がある
- 自分の考えを発表し、他者の意見から学びたい
- 英語や海外研修を通して世界へ視野を広げたい
- 勉強だけでなく、クラブ活動や行事にも全力で取り組みたい
- 限られた時間を計画的に使う力を身に付けたい
- 運針などの伝統を大切にしながら、先進的な学びにも挑戦したい
- 女子校で自分らしく活躍し、リーダーシップを伸ばしたい
入学前に確認しておきたい点
豊島岡女子学園は、高い学力を持つ生徒が集まり、授業の進度も速い学校です。中学受験で合格することを最終目標とせず、入学後も学び続ける覚悟が必要です。
学習だけでなく、クラブ活動や行事にも取り組むため、学校生活は忙しくなります。決められた課題をこなすだけで精一杯になりやすい子や、十分な休息が取れないと体調を崩しやすい子は、入学後の生活を具体的に想像しておくことが大切です。
また、周囲との比較によって焦りを感じやすい場合は、順位だけではなく、自分の理解や成長を大切にできるかを考えておきましょう。学校の支援を受けながらも、自分で気持ちを切り替え、学習方法を調整する力が求められます。
学校説明会や桃李祭、オープンスクールへ参加する際は、進学実績や施設だけでなく、在校生の表情、教員との関わり、クラブ活動の様子、校内の忙しさや活気にも注目するとよいでしょう。
本人が「高い目標を持つ仲間と学び、勉強も探究もクラブも全力で取り組みたい」と感じられるのであれば、豊島岡女子学園中学校は大きく成長できる環境となるでしょう。
まとめ|伝統・探究・進学力を兼ね備えた都内屈指の女子校
豊島岡女子学園中学校は、東京都豊島区東池袋にある完全中高一貫の私立女子校です。1892年の創立以来、教育方針である「道義実践・勤勉努力・一能専念」を受け継ぎながら、SSHを中心とした探究教育やグローバル教育にも力を入れています。
学校を象徴する伝統が、毎朝5分間行われる「運針」です。白い布に赤い糸で針を進める時間を通して、心を落ち着かせ、集中力を高めるとともに、毎日の小さな努力を積み重ねる大切さを学びます。
難関大学への高い進学実績が注目される学校ですが、大学入試だけを目的とした教育ではありません。授業、探究活動、クラブ活動、学校行事などを通して、生徒一人ひとりが自分の興味や才能を見つけ、「志力を持って未来を創る女性」へ成長することを目指しています。
豊島岡女子学園中学校の主な魅力
- 道義実践・勤勉努力・一能専念を軸に、学力と人間性の両方を育てている
- 毎朝の運針を通して、集中力や忍耐力、継続する姿勢を養える
- 中高6年間を見通したカリキュラムで、基礎から大学入試レベルまで段階的に学べる
- SSH指定校として、実験、データ分析、課題探究、研究発表が充実している
- 英語による発表、海外研修、留学などを通して、国際的な視野を広げられる
- 約50のクラブがあり、勉強と好きな活動の両方に力を注げる
- 桃李祭やAcademic Dayなど、生徒が主体となってつくり上げる行事が多い
- 東京大学や東京科学大学、早慶、医学部医学科などへの高い進学実績がある
- 池袋駅と東池袋駅を利用でき、東京都内や埼玉県方面から通学しやすい
高い学力を支える6年間の教育
中学校では、国語・数学・英語・理科・社会の基礎を丁寧に学び、豊富な授業時間と演習によって確かな学力を身に付けます。中学3年の途中から高校内容へ進み、高校では文系・理系の進路に応じた発展的な学習や大学入試演習へ移行します。
授業の進度は速く、内容も高度ですが、単に先へ進むことだけを目的としているわけではありません。授業を中心に予習・復習を重ね、必要に応じて補習、講習、自習室、教員への質問などを活用しながら、理解を積み上げていきます。
周囲にも高い目標を持って努力する生徒が多いため、互いに刺激を受けながら成長できます。中学受験時の学力だけでなく、入学後も自分の課題と向き合い、努力を継続できることが重要です。
医学部や理工系だけでなく幅広い進路に対応
豊島岡女子学園は、東京大学、京都大学、東京科学大学をはじめとする難関国公立大学や、早稲田大学、慶應義塾大学、東京理科大学などへ多数の合格者を送り出しています。
特に医学部医学科や理工系学部への強さが知られていますが、法学、経済・経営、人文科学、社会科学、語学・国際関係などを目指す生徒も少なくありません。理系に進むことを前提とした学校ではなく、一人ひとりの志や関心に応じて幅広い進路を選べる学校です。
中学段階から探究活動や卒業生との交流を通して、将来の職業や学問について考える機会があります。高校では大学の模擬講義や進路講演、校内講習などを活用し、自分が実現したいことから逆算して志望大学や学部を選んでいきます。
勉強だけに偏らない活気ある学校生活
高い進学実績を持つ一方で、クラブ活動は原則として全員参加です。コーラス部をはじめ全国規模の大会で活躍するクラブのほか、科学、音楽、芸術、スポーツ、伝統文化など、約50のクラブがあります。
秋の桃李祭では、クラブごとの展示や公演を生徒自身が企画・運営します。運動会、合唱コンクール、英語弁論大会、Academic Dayなどでも、生徒が役割を担い、仲間と協力しながら一つの成果をつくり上げます。
勉強、クラブ、行事のいずれにも真剣に取り組むため、学校生活は忙しくなります。しかし、限られた時間の使い方を考え、自分の役割に責任を持つ経験を通して、自律性や協調性を身に付けられることが豊島岡女子学園の魅力です。
高い目標へ向けて努力を継続したい生徒に適した学校
豊島岡女子学園中学校は、入学時点で何でも器用にこなせる生徒だけを求める学校ではありません。失敗や思うような結果が出ない経験を受け止め、そこから学習方法や取り組み方を改善できる生徒に向いています。
理科や数学に関心がある子、社会や文化について深く考えたい子、英語を使って世界へ視野を広げたい子、クラブや行事にも全力で取り組みたい子にとって、多くの挑戦の機会があります。
一方で、授業の速さや課題量、周囲の学習水準の高さに負担を感じる可能性もあります。周囲との比較だけで一喜一憂せず、自分の成長へ目を向けられるか、分からないことを自分から質問できるか、忙しい生活の中で休息を確保できるかも大切なポイントです。
学校との相性は実際の雰囲気を見て判断
豊島岡女子学園中学校を検討する際は、進学実績や偏差値だけでなく、学校説明会、オープンスクール、桃李祭などへ参加し、在校生の様子や校内の雰囲気を確認することが大切です。
毎朝の運針をはじめとする伝統を本人がどのように感じるか、勉強とクラブの両立を楽しめそうか、池袋まで6年間無理なく通学できるかについても、家庭で具体的に話し合っておくとよいでしょう。
豊島岡女子学園中学校は、地道な努力を重んじる伝統、高度な教科学習、SSHの探究教育、活発なクラブ・行事、国内トップクラスの進学力を兼ね備えた女子校です。高い目標を持つ仲間と切磋琢磨しながら、自分の才能や関心を深め、将来につながる志を見つけたい生徒にとって、非常に充実した6年間を過ごせる学校といえるでしょう。

