【2026年版】日本工業大学駒場中学校の評判は?115年の工業教育を受け継ぎ進化する共学校を徹底解説!

中学受験
  1. 学校の概要|工業学校の歴史から普通科共学校へ
    1. 115年続いた工業教育を、2023年に終えた
    2. それでも「ものつくり」は捨てなかった
    3. 2008年の共学化から、学校の景色も変わってきた
    4. いまの日駒は「完成した改革校」ではない
  2. アクセスと立地環境|駒場東大前駅徒歩3分、渋谷に近い文教地区
    1. 渋谷から2駅。そのあと徒歩3分
    2. 田園都市線なら池尻大橋駅も使える
    3. 駅名どおり、すぐ近くに東京大学がある
    4. 駒場野公園には、都心に残る雑木林もある
  3. 教育方針とカリキュラム|「日駒ハニカム」で学びを組み直す
    1. 最初に手を入れたのは「国語」だった
    2. 中1・中2の「ファイトノート」で、まず家庭学習を習慣にする
    3. 朝テストは「落とすため」ではなく、その日のうちに拾う
    4. 放課後には「質問する部屋」と「静かに勉強する部屋」
    5. 上を目指したい生徒には「光風塾ジュニア」
    6. 理科では、観察して、実験して、考察する
    7. 「ものつくり」は理系に進むためだけの授業ではない
    8. 英語は「覚える」から「発表する」へ段階を上げる
    9. 日駒ハニカムは、まだ完成形ではない
  4. 学習環境と施設設備|ものつくりのDNAが残る校舎とICT環境
    1. 図書館は「本を借りる場所」から少し広い
    2. 放課後の勉強には、二種類の場所がある
    3. タブレットを使う。でも、紙と鉛筆も残す
    4. 2024年につくられた「工業教育の碑」
    5. 女子3割時代を映す「女子ラウンジ」
    6. 昼食は弁当持参でも、校内で買える
    7. 校舎は、改革よりゆっくり変わる
  5. 学校生活と行事|フレッシュマンキャンプから海外研修まで
    1. 入学してすぐ、2泊3日のフレッシュマンキャンプ
    2. 同じ赤倉でも、夏には「科学」が入ってくる
    3. 中2の冬は、3泊4日の赤倉スキー教室
    4. 9月の日駒祭は、改革中の学校を生徒から見る機会
    5. 体育祭、合唱コンクール、百人一首――競うものが毎回違う
    6. 「日駒狂言会」で、本物の能・狂言を見る
    7. 中3では台湾へ。希望すれば、さらに海外へ
    8. 行事は「勉強の息抜き」だけではない
  6. クラブ活動|全国レベルの競技から文化系まで広がる放課後
    1. レスリング、水泳、陸上――全国や関東まで進む選手もいる
    2. サッカー部では、中学3年間のチームをつくる
    3. 「ものつくり部」が今もある
    4. 模型・鉄道研究部は全国大会へ
    5. 文化系は「工業」だけではない
    6. 部活動の強さより、「自分の居場所」が見つかるか
  7. 進学実績と卒業後の進路|普通科専一校への転換後に伸びる大学合格実績
    1. 2026年春、G-MARCHは132名へ
    2. 日本大学81名、東洋大学35名――中堅私大にも厚みがある
    3. 理工系への強さは、普通科になっても残っている
    4. 日本工業大学への内部推薦という「もう一つの道」
    5. 指定校推薦は165大学以上
    6. 100を超える講習と、卒業生チューター
    7. 中学受験生が見るべきなのは、2026年の数字だけではない
  8. 学費や諸経費について|中高6年間で考えたい教育費
    1. 入学時にまず必要なのは49万5,840円
    2. 2年目以降の学校納付金は年間約60万円
    3. 高校3年間も続く
    4. 日本工業大学まで進むなら、その先はさらに4年間
  9. 入試情報と合格の目安|多様な入試方式で得意を生かす
    1. 「得意2科」は国語・算数だけではない
    2. 4科を受けても「高かった2科」で判定する
    3. 英検4級から「みなし得点」にできる
    4. プレゼン型では「正解のない問題」を出す
    5. 公立中高一貫校との併願なら適性検査型
    6. 複数回受験では、2回目以降に10点加算
    7. 四谷大塚80%偏差値は44〜51が目安
    8. 特待なら得点率75%からが一つの目安
  10. 併願校パターン|日工大駒場を軸にした受験日程の組み方
    1. 日駒が第一志望なら、複数回受験を最初から計画する
    2. 日駒より少し上へ挑戦するなら、青稜や目黒日大
    3. 合格可能性を高めるなら、多摩大目黒や八雲学園も候補
    4. 日駒の午後入試を「安全校」と思い込まない
    5. 「安全校」は偏差値表から決めない
    6. 得意科目によっても、併願の組み方が変わる
    7. 合格後に迷わない学校だけを並べる
  11. 在校生・保護者の声|「工業系」のイメージと現在の学校生活
    1. 入学理由でよく挙がるのは「先生の面倒見」
    2. 「勉強が得意な子だけ集めたい」学校ではない
    3. 女子が「いる学校」から、共学として見られる学校へ
    4. 進学校化しても、「好きなことをやる生徒」は残っている
    5. 日駒祭では、生徒が「案内される側」ではなく「案内する側」にいる
    6. 「面倒見がよい」は、本人との相性もある
    7. 今の日駒を知るなら、「昔の日駒」の口コミだけでは足りない
  12. この学校に向いている子の特徴|基礎から伸び、自分の得意を見つけたい子へ
    1. 「勉強しなさい」と言われなくても動けるようになりたい子
    2. 一つでも「これは好き」と言えるものがある子
    3. 失敗しても、もう一度やってみられる子
    4. 苦手を放置せず、助けを借りられる子
    5. 学力が伸びたとき、さらに上へ挑戦したい子
    6. 理系か文系かを、まだ決めたくない子
    7. 変化する学校を面白がれる家庭
  13. まとめ|変わる学校が、何を残すのか

学校の概要|工業学校の歴史から普通科共学校へ

日本工業大学駒場中学校、通称「日駒」。名前に「工業大学」と入っていることもあり、初めて学校名を見た人は「理工系に進む生徒のための学校なのかな」と思うかもしれません。

そのイメージには、ちゃんと理由があります。日駒の歴史は1907年に設立認可を受けた東京工科学校から始まり、翌1908年の開校時には電工科・機械科・建築科・採鉱冶金科が置かれていました。その後、学校名や学科を変えながら、長く工業教育を担ってきた学校です。

ところが、現在の日駒は普通科を中心に大学進学を目指す共学校です。2023年には115年に及んだ工業科の運営を終え、普通科専一校へ移行しました。

学校名日本工業大学駒場中学校
所在地東京都目黒区駒場1丁目35-32
学校区分私立・男女共学
学園の創立1907年(明治40年)
中学校設置1947年
現在地への移転1948年
現在の校名・中学共学化2008年
2026年度中学1年生257名・8クラス(男子172名、女子85名)

115年続いた工業教育を、2023年に終えた

日駒の変化を理解するには、2023年という年が一つの境目になります。

前身の東京工科学校以来、機械、建築、電気などの工業教育を長く続け、かつては実習施設で生徒自身がミニSLの部品を製作するような学校でした。設計し、加工し、組み立て、実際に動かす。机の上で仕組みを覚えるより、自分の手を動かしながら理解していく教育です。

その工業科が2023年に終了しました。

115年続いたものを終えるのですから、小さなコース改編ではありません。学校の歴史から見れば、かなり大きな方向転換です。

現在の日駒では、国公立大学や難関私立大学も含めた幅広い進路を見据え、国語、英語、理数教育、キャリア教育、海外留学などを組み合わせた教育へと学校全体を組み直しています。

それでも「ものつくり」は捨てなかった

面白いのは、普通科専一校になったからといって、工業教育の歴史を過去のものとして片づけていないことです。

校内には2024年に「工業教育の碑」が設けられ、学校自身も、長い技術教育で培ってきた「ものつくりの楽しさ体験」を現在の教育に残すことを掲げています。

つまり、今の日駒で「ものつくり」を学ぶ意味は、将来必ず工学部へ進むためではありません。

考えたものを形にする。うまくいかなければ原因を探す。手を動かして試し、また直す。工業教育の中で培ってきたそうした学び方を、普通科の生徒にも経験させようとしています。

工業科をなくしても、工業教育から得たものまでなくす必要はない。日駒の現在地を考えるとき、この区別はかなり重要です。

2008年の共学化から、学校の景色も変わってきた

もう一つ、大きく変化しているのが男女比です。

現在の「日本工業大学駒場中学校」という校名になり、中学校が男女共学となったのは2008年。当初は長い工業学校の歴史もあって男子の割合が高い学校でした。

しかし2026年度の中学1年生は257名・8クラス。そのうち女子は85名で、女子比率は約33%まで上昇しました。2025年度の24%からさらに増え、8クラスすべてが、おおむね男子2:女子1の構成になっています。

3人に1人が女子となれば、「男子中心の学校に女子が少し加わった」という段階からはかなり離れています。

学校名には今も「工業大学」があり、100年以上の工業教育の歴史もある。一方、教室に入れば男女が一緒に学び、大学進学先も理工系だけには限定されない。この名前から受ける印象と、現在の学校の姿との距離は、日駒を初めて見る家庭ほど知っておきたいところです。

いまの日駒は「完成した改革校」ではない

2024年には「日駒新教育ハニカム構想」が始まりました。国語教育から検討を始め、読書習慣や語彙力の強化、海外留学、理数教育、ものつくり教育などを順次組み合わせています。

これは、すでに完成した教育システムに名前を付けたというより、普通科専一校となった日駒が「これから何を育てる学校になるのか」を組み直している取り組みと見る方が近いでしょう。

1907年から続く学校ですが、現在の日駒を「昔から変わらない伝統校」と捉えるのは少し違います。

長い歴史を持ちながら、学校そのものは今も変わっている。

しかも、過去を消して新しくなるのではなく、ものつくりのように残すものを選びながら変わっている。ここが、現在の日本工業大学駒場中学校を理解する最初の入口です。

アクセスと立地環境|駒場東大前駅徒歩3分、渋谷に近い文教地区

日本工業大学駒場中学校の最寄り駅は、京王井の頭線「駒場東大前駅」です。西口から学校までは徒歩3分。渋谷から各駅停車で2駅という近さにありながら、駅周辺には東京大学駒場キャンパスや公園が広がり、渋谷駅周辺とは街の表情がかなり違います。

路線・駅学校まで
京王井の頭線「駒場東大前駅」西口から徒歩3分
東急田園都市線「池尻大橋駅」北口から徒歩15分

渋谷から2駅。そのあと徒歩3分

日駒の通いやすさを考えるなら、まず駒場東大前駅からの近さでしょう。

渋谷駅から井の頭線の各駅停車に乗れば、神泉、駒場東大前と2駅。下北沢方面からもアクセスできるため、井の頭線沿線だけでなく、渋谷や下北沢で乗り換える地域から通学経路を組みやすい立地です。

そして駅に着いてからは西口から徒歩3分。中高6年間、週6日通うことを考えると、この3分は小さくありません。

中学生の荷物は案外重いものです。教科書にタブレット、体育着、クラブ用品。雨の日もあれば、真夏の午後に帰る日もあります。学校選びでは「自宅から駅まで何分」「電車で何分」と考えがちですが、最後の駅から学校までの距離も6年間積み重なります。

田園都市線なら池尻大橋駅も使える

もう一つの最寄り駅が、東急田園都市線の池尻大橋駅です。北口から学校までは徒歩15分ほどあります。

駒場東大前駅に比べれば歩きますが、田園都市線沿線から通う家庭には選択肢になります。自宅の場所によっては、渋谷で井の頭線へ乗り換える場合と、池尻大橋から歩く場合の両方を実際に比べてみるとよいでしょう。

毎日の通学では、地図上の最短時間だけでなく、乗り換え回数、朝の混雑、駅から歩く距離まで含めて考えたいところです。

駅名どおり、すぐ近くに東京大学がある

「駒場東大前」という駅名はそのままで、東京大学駒場Ⅰキャンパスは駅の東口を出てすぐの場所にあります。日駒へ向かうのは西口側ですが、学校周辺一帯は大学や教育施設の存在感が大きい地域です。

東京大学のキャンパスが近いからといって、それだけで日駒の教育内容が変わるわけではありません。それでも、中高生が6年間毎日通う街として考えると、繁華街の中心に学校があるのとは少し違った空気があります。

渋谷まで電車で数分なのに、学校の周囲では大学のキャンパスや住宅地が目に入る。都心への近さと、学校生活に入りやすい落ち着いた環境との距離が短いのが、駒場という立地です。

駒場野公園には、都心に残る雑木林もある

駒場東大前駅の近くには、目黒区立駒場野公園もあります。園内には雑木林や水辺が残り、自然観察舎も置かれています。

日駒は「郊外の広いキャンパスで自然に囲まれて学ぶ学校」ではありません。住所は目黒区、渋谷駅もすぐ近くです。それでも、周辺を歩くと大学の緑や公園があり、都心の学校としては少し独特の環境になっています。

学校説明会へ行く際には、駅から校門までの3分だけで終わらせず、少し周辺を歩いてみるのもよいでしょう。6年間通う学校を選ぶなら、校舎の中と同じくらい、毎朝どんな街を歩いて校門へ向かうのかも見ておきたいところです。

教育方針とカリキュラム|「日駒ハニカム」で学びを組み直す

普通科専一校へ転換した日駒では、大学進学に必要な学力を伸ばすことと、110年以上の工業教育で培ってきた「手を動かして考える」学びを、どう一つの学校教育としてまとめるかが課題になりました。

そこで2024年に始まったのが、「日駒新教育ハニカム構想」です。

名前の由来は、校舎の屋上で長く飼育してきたニホンミツバチの巣。六角形が組み合わさるハニカム構造になぞらえて、国語教育、学習指導、キャリア・進路指導、理数教育、ものつくり教育、グローバル教育を互いにつなげようとしています。

少し変わった名前ですが、考え方は分かりやすいものです。英語だけ、探究だけ、ICTだけを学校改革の看板にするのではなく、中学生の基礎学力から大学進学、その先の社会までを複数の教育で支えるという構想です。

最初に手を入れたのは「国語」だった

工業教育に長い歴史を持つ学校が、新しい教育改革で最初に重点を置いたのは理科でも数学でもなく、国語でした。

日駒では、深く考える力や感性を育てる基礎には母語である日本語があると考え、読書習慣と語彙力の強化から改革を始めています。

これは他教科にも関係します。数学の文章題を正確に読むにも、理科の実験結果をレポートにまとめるにも、社会の資料から問題点を考えるにも、まず書かれていることを理解し、自分の考えを言葉にする力が必要です。

学校では読書を段階的に広げ、身近なテーマから日本や世界の名著、政治・国際問題、先端科学・技術分野へと触れる「能動的読書体験」を位置づけています。

「理系に強い学校だから数学と理科を増やす」という一直線の改革ではない。このあたりに、普通科へ転換した現在の日駒が何をしようとしているのかがよく表れています。

中1・中2の「ファイトノート」で、まず家庭学習を習慣にする

日駒の中学教育を象徴する取り組みとして以前から続いているのが、「ファイトノート」です。

現在は中学1・2年生で毎日取り組み、漢字や百人一首、その日のニュース、一日の振り返りなどを記入します。家庭と担任が内容を確認し、学習状況だけでなく生活や心の変化を見る役割も持っています。

ここで大切なのは、ファイトノートが難関大学向けの特殊な教材ではないことです。

中学受験までは塾の宿題や保護者の声かけによって勉強してきた子も、中学生になれば徐々に自分で学習を管理する必要があります。そこで最初の2年間は、毎日机に向かうところから習慣をつくる。

いきなり「自学自習できる中学生」を求めるのではなく、自立できるようになるまで仕組みを置くのが日駒の考え方です。

朝テストは「落とすため」ではなく、その日のうちに拾う

基礎学力の確認には朝テストを使います。

通常の朝テストでは、ホームルームの時間に国語・数学・英語を1日1教科ずつ実施。定期試験の2週間前からは、国語・数学・英語・理科・社会の試験対策朝テストも行います。

そこで理解が不十分だった場合は、放課後に補習があります。

つまり、テストをして順位や点数を出して終わるのではなく、「分かっていないことが見つかったら、その日のうちに戻る」ところまでが一つの仕組みになっています。

学力上位層だけを先へ走らせるより、まず基礎の穴をなるべく残さない。この方針は、学校が中学段階で掲げる「圧倒的な基礎学力の養成」という言葉にも表れています。

放課後には「質問する部屋」と「静かに勉強する部屋」

放課後の学習環境も、全員が同じ方法で勉強するつくりにはなっていません。

「質問自習室」では、生徒同士で学び合ったり、常駐する大学生からグループ指導を受けたりできます。一方の「自学自習室」は、静かな環境で一人で集中するための場所で、必要に応じて個別指導も受けられます。

友人と「ここが分からない」と話した方が理解できる子もいれば、一人になった方が集中できる子もいます。放課後に二種類の環境を用意しているのは、その違いをかなり現実的に捉えた仕組みです。

上を目指したい生徒には「光風塾ジュニア」

基礎の定着を重視する一方で、より高いレベルに挑戦したい生徒のためには、選抜制の「日駒 光風塾ジュニア」があります。

中学生の段階からハイレベルな学習指導を受け、国公立大学や難関私立大学を視野に入れるプログラムです。高校では「光風塾」へつながり、大学受験に向けてさらに発展的な学習を進めます。

ここは現在の日駒を理解するうえで重要です。

ファイトノートや朝テストだけを見ると、「基礎を丁寧に面倒見てくれる学校」という印象が強くなります。しかし、学力が伸びてきた生徒にはその先へ進む場所もある。

下から支える仕組みと、上へ引き上げる仕組みを両方持つ。普通科進学校としての日駒は、この二層をつくろうとしています。

理科では、観察して、実験して、考察する

工業教育の歴史とつながりやすいのが理数教育です。

理科では授業内で観察や実験を行い、結果を見るだけでなくレポート作成まで進めます。また、博物館などの施設で学習内容を深める「サイエンスデー」や、自然の中で土壌生物などを観察するサマーキャンプも組み込まれています。

さらに探究では、実験から考察へ進み、科学的な研究活動につなげます。

ここには、かつての工業科と現在の普通科の接点があります。完成した知識を教科書から受け取るだけではなく、自分で観察し、試し、結果から考える。その方法は、機械をつくるときにも科学を研究するときにも共通しています。

「ものつくり」は理系に進むためだけの授業ではない

現在のハニカム構想でも、ものつくり教育は一つの柱として残されています。

115年の工業教育の中で、日駒は実際にものをつくる経験を重ねてきました。普通科専一校になった現在は、それを特定の職業教育としてではなく、発想したものを形にし、失敗したら直し、完成まで試行錯誤する経験として生かそうとしています。

将来は文学部へ進むかもしれないし、医学部へ進むかもしれない。それでも、頭の中だけで考えず、一度やってみるという経験には意味があります。

日駒が工業科を終えても「ものつくり」を残した理由は、おそらくここにあります。

英語は「覚える」から「発表する」へ段階を上げる

グローバル教育では、英語を使って表現する機会を段階的に増やしています。

寸劇では登場人物になりきって英語のセリフを覚え、次に自分の身近なものをテーマにスピーチを行う。その後はPowerPointを使った外国や日本文化の紹介へ進み、さらに社会問題について自分の主張を英語で表現していきます。

また、英語検定前には対策講座を開き、学年相応の級だけでなく、それ以上の級への挑戦も支援しています。

海外留学についても、中学3年生のニュージーランド6週間留学、高校1年生のカナダまたはニュージーランド1年間留学など、目的や期間の異なる選択肢が整えられています。

日駒ハニカムは、まだ完成形ではない

「日駒新教育ハニカム構想」という名称から、すでに完成された独自カリキュラムが六角形にきれいに並んでいるようにも見えます。

実際には、2024年に新教育運営推進室を立ち上げてから、国語、留学、理数、ものつくりと順に検討を進め、実施内容を増やしている途中です。

これは学校選びでは長所にも、確認しておきたい点にもなります。改革期の学校では、入学した年と卒業する年で教育内容が変わる可能性があるからです。

ただ、日駒がどちらへ向かおうとしているのかはかなり明確です。

基礎は丁寧に固める。伸びる生徒には上を用意する。言葉で考え、科学で確かめ、ものをつくり、世界へ出る。

工業科から普通科へ看板を掛け替えただけではなく、「では普通科の日駒で何を学ばせるのか」を現在進行形でつくっている。それが、いまの日駒のカリキュラムです。

学習環境と施設設備|ものつくりのDNAが残る校舎とICT環境

日駒の校舎は、中央部分が大きな吹き抜けになった「スマートビル」と呼ばれる構造です。駒場東大前駅から徒歩3分という都心の学校ですが、屋上庭園やスチューデントホールなど、生徒が授業以外の時間を過ごす場所も設けられています。

施設を見ると、現在の日駒が「教室で授業を受けるだけの進学校」ではないことも分かります。図書館、自習室、コンピュータールーム、コミュニケーション・ラボ、トレーニング施設、304席の百周年記念ホールなどがあり、学習、発表、運動、放課後の自習まで、一日のさまざまな場面に対応しています。

主な施設特徴
日駒図書館3万冊以上を所蔵。読書や調べ学習に利用
質問自習室生徒同士の学び合いや大学生によるグループ指導に対応
自学自習室一人で静かに学習でき、必要に応じて個別指導も受けられる
コミュニケーション・ラボ活動内容に応じて使える学習・交流空間
コンピュータールームICTを活用した学習に使用
百周年記念ホール304席を備え、座席収納時には体育にも利用可能
スチューデントホール昼休みなどに生徒が過ごす共有スペース
屋上庭園昼食時にも利用される屋外空間
トレーニング施設トレーニングルーム、トレーニングスタジオを設置
女子ラウンジ女子生徒向けの専用スペース

図書館は「本を借りる場所」から少し広い

図書館には3万冊以上の蔵書があります。

§3で触れたように、現在の日駒はハニカム構想の中で国語力や読書習慣を重視しています。そう考えると、図書館は施設一覧の一項目というより、新しい教育改革を支える場所の一つです。

本を読むことは、国語の成績を上げるためだけではありません。理科のテーマを調べるときも、社会問題について考えるときも、自分の知らない世界へ入る入口になります。

工業教育から出発した学校が、普通科への転換後に「まず国語から」と考えた。その学校の中に3万冊を超える本があることは、現在の日駒の方向を考えると少し違って見えてきます。

放課後の勉強には、二種類の場所がある

学習支援については、質問自習室と自学自習室を使い分けます。

質問自習室では、友人同士で教え合ったり、常駐する大学生からグループ指導を受けたりできます。一方、自学自習室は静かに一人で勉強したい生徒向けです。

これは施設そのものより、使い分けの発想が興味深いところです。

分からない問題を誰かと話しながら解いた方がよい日もあれば、英単語や数学の演習に一人で集中したい日もあります。中学生の勉強を「自習室に入れておけばよい」と一括りにせず、学び合う時間と、一人になる時間を分けているわけです。

タブレットを使う。でも、紙と鉛筆も残す

日駒では1人1台のタブレット端末を活用し、教室にはスクリーンやプロジェクターなどのICT環境が整えられています。調べ学習や発表、教材の提示など、授業のさまざまな場面でデジタル機器を使います。

一方、§3のファイトノートでは毎日自分の手で文字を書き、学校自身も国語教育で「読む・書く」ことを重視しています。

タブレットがあるから全部デジタル、という学校ではありません。

調べるなら端末が速い。映像を見るならプロジェクターが分かりやすい。しかし、漢字を覚えたり、一日の出来事を振り返ったりするときには手を動かして書く。道具を新しいものに統一するのではなく、目的によって使い分けるという方が、日駒のICT教育には近そうです。

2024年につくられた「工業教育の碑」

現在の校内には、少し珍しい施設があります。

「工業教育の碑」です。

1907年の創立以来、115年にわたって続けてきた工業教育の歴史を残すため、2024年に設置されました。

普通科専一校へ変わった直後に、あえて過去の教育を記念する碑をつくった。このことは、今回の記事で見ている日駒の変化を象徴しています。

工業科へ戻るための碑ではありません。しかし、自分たちがどこから来た学校なのかは消さない。そのうえで、ものつくり教育を現在の普通科教育へ組み替えていく。

学校改革というと、新しい制度ばかりに目が向きますが、日駒の場合は校舎の中にも「何を変えて、何を残すのか」が見える場所があります。

女子3割時代を映す「女子ラウンジ」

施設一覧には女子ラウンジもあります。

現在では中1の女子比率が3割を超えていますが、日駒には長く男子中心だった工業学校の歴史があります。その学校が共学化し、女子生徒が増える中で、校内の空間も変わってきました。

女子ラウンジがあるから共学として完成している、というほど単純な話ではありません。ただ、2008年に中学校を共学化した学校が、約20年をかけて生徒構成だけでなく学校生活の環境も変えてきたことは分かります。

学校見学では、男女比の数字だけでなく、休み時間に女子生徒がどこで、どんな様子で過ごしているのかも見ておきたいところです。

昼食は弁当持参でも、校内で買える

昼食は家庭から持参した弁当のほか、近隣店舗が校内で販売する弁当を購入できます。現在案内されている価格は350〜500円程度です。

毎日弁当を準備する家庭にとって、「今日は学校で買ってね」と言える選択肢があるのは地味ですが助かります。

100周年記念ホールの建物には、カフェテリアスタイルのスチューデントホールやコンビニタイプのスクールストアもあります。豪華な学食を売りにする学校ではありませんが、昼休みや放課後に必要なものを校内である程度まかなえる環境です。

校舎は、改革よりゆっくり変わる

学校の教育制度は数年で変えられます。工業科を終え、ハニカム構想を始め、新しい入試を導入することもできる。

しかし校舎には、それ以前の学校が積み重ねてきたものも残ります。

日駒には、工業教育の碑があり、ものつくりに使う場所があり、その一方で新しい図書館、自習環境、ICT設備、女子ラウンジもあります。

昔の学校を壊して新しい学校を建て直したのではなく、同じ場所を使いながら学校の中身を更新している。

日駒の施設を見る面白さは、最新設備の数よりも、その変化の跡が校内に残っているところにあります。

学校生活と行事|フレッシュマンキャンプから海外研修まで

日駒の年間行事を見ると、文化祭や体育祭だけでなく、宿泊行事、理科体験、伝統芸能、海外研修までかなり幅があります。

中学3年間の流れも分かりやすく、中1では新しい仲間との関係をつくりながら学校生活に慣れ、中2では体験の範囲を広げ、中3では台湾研修旅行や学習教室などを通して高校段階へ移っていきます。

時期主な行事
4月入学式、オリエンテーション、中1フレッシュマンキャンプ
5月中1日本工業大学見学会、英語体験教室
6月中3台湾研修旅行、創立記念日
7月芸能鑑賞会、中1サマーキャンプ、中2・中3希望者オーストラリア短期留学
8月中3校内学習教室、部活動合宿
9月日駒祭
10月体育祭
11月合唱コンクール
1月百人一首大会、中2赤倉スキー教室
3月卒業式、球技大会、中2サイエンスデー

入学してすぐ、2泊3日のフレッシュマンキャンプ

中学1年生は、入学から間もない4月に「フレッシュマンキャンプ」へ出かけます。

2026年度は8クラスを4班に分け、新潟県妙高市にある学校所有の赤倉山荘で2泊3日を過ごしました。周辺散策、オリジナルかるた作り、球技大会などを行いながら、学校の歴史や先生について知る「日駒クイズ」にも取り組みます。

まだ教室の席と名前がようやく結びつき始めた時期です。そこで二晩を一緒に過ごす。

中学受験では一人ひとりがそれぞれの塾や小学校から試験会場へ集まりますが、入学後は200人を超える同級生と一つの学年をつくっていかなければなりません。現在の中1は8クラスありますから、こうした行事には「学校に慣れる」以上に、日駒生として人間関係を一から組み直す役割があります。

同じ赤倉でも、夏には「科学」が入ってくる

中1は7月にも赤倉山荘を利用したサマーキャンプを行います。

過去の実施例では、薪割りをして自分たちで食事づくりの準備をしたり、フォッサマグナについて事前学習したうえで現地を訪れたりしています。

春のフレッシュマンキャンプが新しい仲間との集団生活に重点を置くのに対して、夏になると自然体験と理科の学習が混ざってくる。同じ「宿泊行事」でも目的が少し変わります。

§3で見た理数教育も、教室の実験だけでは完結しません。地形や生物のように、外へ出た方がよく分かるものは外で見る。日駒では学校行事と授業の境界が少し曖昧になる場面があります。

中2の冬は、3泊4日の赤倉スキー教室

中学2年生になると、1月に赤倉スキー教室があります。近年は3泊4日で実施され、基本的な用具の扱いから講習を受け、スキー検定の合格も目指します。

経験者だけのイベントではなく、初心者も含めて段階的に取り組む行事です。

スキーが上達すること自体にも意味はありますが、学校行事として見るなら、友人と数日間生活しながら、昨日できなかったことが今日はできるようになる経験の方が長く残るかもしれません。

2年間で何度か宿泊行事を経験するため、中1の春には先生の指示を聞いて動いていた生徒も、少しずつ自分たちで時間や集団行動を考える側へ移っていきます。

9月の日駒祭は、改革中の学校を生徒から見る機会

秋の中心になるのが「日駒祭」です。

クラスやクラブなどがそれぞれ企画や発表を行い、受験生や保護者も学校へ入る機会になります。

今回の記事では、普通科専一校への移行、女子生徒の増加、ハニカム構想など「変わっている日駒」を見ています。ただ、制度の変化だけを読んでも学校の現在地は完全には分かりません。

共学化した現在の教室がどんな雰囲気なのか。男子と女子がどう一緒に企画を動かしているのか。先生と生徒の距離はどうなのか。そうした部分は、日駒祭で実際の生徒を見る方が早いでしょう。

パンフレットには改革の方向が書かれます。文化祭には、改革の途中にいる生徒がいます。

体育祭、合唱コンクール、百人一首――競うものが毎回違う

日駒祭の後には10月の体育祭、11月の合唱コンクールと、クラス単位で取り組む行事が続きます。

さらに1月には百人一首大会があります。ファイトノートでも百人一首に触れるため、日々覚えてきたものが大会という形で学校生活につながります。

走るのが得意な子、歌うのが好きな子、百人一首なら負けない子。同じクラスの中でも、行事が変われば目立つ生徒も変わります。

テストの順位だけでは見つからない得意分野が、学校生活では案外たくさんあります。

「日駒狂言会」で、本物の能・狂言を見る

日駒らしい行事として挙げておきたいのが、芸能鑑賞会の「日駒狂言会」です。

国語科の教員が企画し、日本の伝統文化である能・狂言を実際に鑑賞します。

ハニカム構想では国語教育を改革の入口に置いていますが、言葉を学ぶ方法は教科書を読むことだけではありません。古典作品の背景にある芸能を舞台で見ると、何百年も前の日本語が「試験に出る文章」ではなく、人を笑わせたり楽しませたりしてきた言葉だったことが分かります。

ものつくり、ICT、海外留学と新しい教育を広げる一方で、能や狂言にも触れる。この振れ幅も、現在の日駒の教育をよく表しています。

中3では台湾へ。希望すれば、さらに海外へ

中学3年生では6月に台湾研修旅行があります。

そして、より長く海外で生活してみたい生徒には別の選択肢があります。現在、中学2・3年生を対象としたオーストラリア短期留学では、11日間のホームステイや現地校交流が行われ、募集人数は30名です。

中学段階から希望制の海外プログラムを用意し、高校に進むとさらに長期の留学へ選択肢が広がります。

全員に同じ海外経験を要求するのではなく、まず学校行事として国外へ出る機会を持ち、もっと挑戦したい生徒には別の道も用意する。英語に自信がついてから参加する子もいれば、参加することで英語への意識が変わる子もいるでしょう。

行事は「勉強の息抜き」だけではない

日駒には朝テストがあり、定期試験があり、中3になると夏の校内学習教室や冬期講習もあります。一方で、その間にキャンプ、台湾、日駒祭、体育祭、狂言、スキー、サイエンスデーが入ります。

学力を伸ばす時間と、学校生活を楽しむ時間を完全に別々にしているわけではありません。

薪を割れば物理的な感覚が残る。フォッサマグナを見れば理科につながる。狂言を見れば国語につながる。海外へ行けば教室で覚えた英語を使うことになる。

教室で学んだものを、別の場所へ持ち出してみる。

普通科の進学校へ変わりつつある日駒ですが、体験から学ぶという部分には、長く「手を動かす教育」をしてきた学校らしさがまだ残っています。

クラブ活動|全国レベルの競技から文化系まで広がる放課後

日駒のクラブ活動には、サッカーや陸上、水泳といった学校部活動の定番から、レスリング、アーチェリー、スキー、体操、ものつくり、模型・鉄道研究まで、かなり幅のある選択肢があります。

この学校らしいのは、スポーツの実績だけを前面に出すのではなく、「好きなことをもう少し深くやってみる場所」がいくつも用意されていることです。

中学から高校まで同じ校舎で過ごすため、クラブによっては中高生が一緒に活動します。中学1年生から見る高校生はずいぶん大人ですが、数年後には自分が後輩を迎える側になります。授業とは違う縦の人間関係ができるのも、中高一貫校の放課後です。

レスリング、水泳、陸上――全国や関東まで進む選手もいる

競技系では、全国・関東レベルまで進む部活動があります。

レスリング部は長い実績を持つクラブの一つで、2025年には関東中学校レスリング大会で優勝者を出しました。高校でも関東大会やインターハイへ選手を送り出しており、中高を通して競技を続けられる環境があります。

水泳部では、2025年に中学女子200m自由形で関東大会1位。2026年の東京都中学校選手権では同種目で全国大会標準記録を突破し、全国大会への出場を決めています。

陸上競技でも、2026年の全日本中学校通信陸上競技東京都大会で、中学1年生が1500mの6位に入賞しました。

こうした結果を見ると「経験者でないと入りにくいのでは」と感じるかもしれません。ただ、学校は部活動について未経験者も歓迎する方針を示しています。中学入学をきっかけに、それまで経験のなかった競技を始める選択肢もあります。

サッカー部では、中学3年間のチームをつくる

中学サッカー部も独立して活動しており、2026年度の目黒区中学校サッカー選手権では4位となりました。

学校の大会報告を見ると、結果だけではなく、中学3年生から1・2年生へチームを引き継いでいくことも重視されています。

クラブ活動は大会成績だけで評価するものではありません。中1では先輩についていき、中2になると後輩ができ、中3ではチームを残して高校へ進む。3年間の立場の変化そのものが、中学生にとってはかなり大きな経験です。

「ものつくり部」が今もある

今回の記事で日駒の工業教育の歴史を追ってきましたが、その名残はクラブ活動にも見つかります。

ものつくり部では、機械や加工に関わる活動が続けられています。2025年には「機械加工職種3級マシニングセンタ作業」の技能検定に4名が合格しました。

さらに、SL愛好会や模型・鉄道研究部といった団体もあります。

工業科そのものは2023年に終わりました。それでも、「何かを設計する」「組み立てる」「動かしてみる」といった活動を放課後まで完全になくしたわけではありません。

普通科の生徒が大学受験のために学びながら、放課後には機械や模型に触れる。こういう場面を見ると、115年の工業教育が現在の日駒にどう残っているのかが分かります。

模型・鉄道研究部は全国大会へ

模型・鉄道研究部では、鉄道模型の制作や展示などに取り組んでいます。2026年には「鉄道模型コンテスト2026全国大会」への出展も決まりました。

鉄道が好きな小学生は珍しくありません。ただ、中学生になると勉強や周囲の目を気にして、子どもの頃からの「好き」を一度手放してしまうこともあります。

学校の中に同じものが好きな仲間がいて、模型をつくり、それを全国規模の大会へ持っていけるなら、趣味だったものが技術や研究へ変わることもあるでしょう。

「好きなものがある」は、中学生にとって案外強い出発点です。

文化系は「工業」だけではない

もちろん、文化系の活動が理工系に偏っているわけではありません。

美術、茶道、吹奏楽などのほか、競技かるた、フランス語、ジャグリングといった活動もあります。学校生活の中で興味を持ったことを、授業とは別の形で続けられる選択肢があります。

§5で触れた百人一首大会から競技かるたへ興味が広がることもあれば、外国語の授業から別の言語へ関心を持つこともある。授業とクラブの間に必ず線を引く必要はありません。

部活動の強さより、「自分の居場所」が見つかるか

学校選びでは、「全国大会出場」という言葉は目に留まります。しかし、入学する生徒の大多数が全国大会を目指しているわけではありません。

重要なのは、6年間の放課後に自分がどこへ行くのかを想像できることです。

グラウンドへ行く子もいれば、プールへ行く子もいる。レスリングマットに向かう子もいれば、模型をつくる子もいる。

普通科進学校へ変わった日駒では、大学進学に向けた学習環境が年々整えられています。それでも放課後まで全員を一つの方向へ向かわせてはいません。

学校が変わっても、生徒の「好き」まで一種類にそろえる必要はない。

現在の日駒のクラブ活動には、そんな学校の幅が見えます。

進学実績と卒業後の進路|普通科専一校への転換後に伸びる大学合格実績

「日本工業大学駒場」という校名を見ると、卒業後は日本工業大学へ進む生徒が中心なのでは、と考える人もいるでしょう。

もちろん、併設する日本工業大学への内部推薦という道は現在もあります。ただし、今の日駒の進路をそれだけで捉えると、学校の変化をかなり見落とします。

普通科専一校となった現在、学校が強く伸ばしているのは他大学への進学です。2026年度大学入試では、国公立大学13名、早慶上理33名、G-MARCH132名という合格実績となりました。

2026年春、G-MARCHは132名へ

2026年度大学入試の主な合格実績は、次のようになっています。

大学・大学群合格者数
国公立大学13名
早稲田大学11名
慶應義塾大学4名
上智大学3名
東京理科大学15名
明治大学48名
青山学院大学11名
立教大学12名
中央大学28名
法政大学24名
学習院大学9名

国公立では京都大学、一橋大学、大阪大学、千葉大学、電気通信大学、東京都立大学などに合格者が出ています。

学校は普通科専一校への転換にあたり、「早慶上理30名、G-MARCH100名」という目標を掲げていました。2026年度は早慶上理33名、G-MARCH132名となり、どちらもその数字を上回っています。

もちろん、大学合格者数は一人が複数の大学・学部に合格すればそれぞれに計上されます。「G-MARCH132名=132人がG-MARCHへ進学した」という意味ではありません。それでも、数年前まで工業科を併設していた学校が、普通科の進学校としてどちらへ向かっているのかを見る材料にはなります。

日本大学81名、東洋大学35名――中堅私大にも厚みがある

難関大学だけを見ると、学校全体の進路像はつかみにくくなります。

2026年度は、日本大学81名、東洋大学35名、専修大学36名、駒澤大学17名。また、成城大学8名、成蹊大学9名、明治学院大学11名、國學院大學9名などにも合格者が出ています。

これは中学受験家庭にとって大事な数字です。

入学時点ですでに最難関大学を狙える子だけを集め、その層の実績を出している学校ではありません。§3で見たように、朝テストや補習で基礎を固める生徒がいる一方、光風塾ジュニアなどを利用して上位大学を目指す生徒もいます。

入学後にどこまで伸びるかによって、出口を変えられる。現在の日駒がつくろうとしている進学校像は、こちらに近いでしょう。

理工系への強さは、普通科になっても残っている

進学先の幅は広がりましたが、理工系との親和性がなくなったわけではありません。

2026年度には、芝浦工業大学13名、東京都市大学22名、東京電機大学7名、工学院大学9名、東京農業大学7名、北里大学7名などに合格者が出ています。

学校全体の進路構成でも、理・工・農・水産系へ進む生徒が約4割を占めています。

115年間の工業教育を終えたから、今度は理系色まで消す――という改革ではありません。ものつくりや理数教育を残しながら、文系、医療系、芸術系まで選択肢を広げている。その変化は大学進学先にも表れています。

日本工業大学への内部推薦という「もう一つの道」

他大学進学が中心になっても、日本工業大学への内部推薦制度は残っています。

日本工業大学には、基幹工学部の機械工学科・電気電子通信工学科・応用化学科、先進工学部のロボティクス学科・情報メディア工学科・データサイエンス学科、建築学部の建築学科などがあります。

中学で「ものつくり」に触れ、6年間で機械、情報、建築などへの興味が深まった生徒にとっては、同じ学校法人の大学へ進む選択肢があります。

ただし、「大学附属だから受験をしなくてよい学校」と考えるのは違います。現在の日駒では他大学進学を強く推進しており、日本工業大学は数ある進路の一つです。

附属大学を持ちながら、外へ出ることも前提にしている。この距離感は学校選びの際に確認しておきたいところです。

指定校推薦は165大学以上

一般選抜以外の選択肢もあります。

2026年度入試では、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、法政大学、学習院大学、明治学院大学、日本大学、東洋大学、専修大学、芝浦工業大学、東京都市大学、東京電機大学、工学院大学、東京農業大学、北里大学など、165大学以上から指定校推薦枠があります。

近年の大学入試では、一般選抜だけでなく学校推薦型選抜や総合型選抜の存在感も大きくなっています。高校の総合進学コースでも、一般選抜に加えてこうした入試方式を視野に入れた指導が行われています。

「全員が同じ入試方法で大学へ行く」のではなく、それぞれの成績、得意分野、志望大学に応じてルートを選べる学校です。

100を超える講習と、卒業生チューター

高校では夏休み・冬休み・春休みに100を超える講座が設定され、学習レベルに合わせて受講できます。

さらに、個人ブース型の自習室やチュータールームがあり、慶應義塾大学、東京理科大学、明治大学などへ進学した卒業生がチューターとして学習や大学選びの相談に乗ります。

大学受験は、問題の解き方だけ教えてもらえば終わるものではありません。「この学部では何を学ぶのか」「今の時期に何を優先すればよいのか」といった話は、少し前まで同じ校舎にいた先輩だからこそ聞きやすいこともあります。

中学受験生が見るべきなのは、2026年の数字だけではない

ここで一つ注意したいのは、学校が公表している大学合格実績は高校全体の数字だということです。日駒は高校からも生徒を募集しているため、中学入学者だけの進学実績ではありません。

また、今の小学6年生が大学を受験するのは6年後です。2026年の合格者数が、そのまま2032年にも続く保証はありません。

むしろ日駒の場合、見るべきなのは数字の「現在地」と、そこへ向かって学校が何を変えているかでしょう。

工業科を終え、普通科専一校となり、ハニカム構想を始め、上位層向けの学習環境を整えながら、他大学への合格実績を伸ばしている。

日駒の進学実績は、完成した学校の結果というより、変わっている学校の途中経過です。

6年後にどこまで変わっているのか。その点も含めて見ておきたい学校です。

学費や諸経費について|中高6年間で考えたい教育費

日本工業大学駒場中学校の学費は、入学金23万円に加え、授業料と施設改善費を年10回に分けて納入する仕組みです。

現在公表されている学費体系で計算すると、入学初年度の学校納付金は99万4,800円。2年目以降は、現在の金額が続くと仮定すれば年間59万8,800円が基本となります。

項目金額備考
入学金230,000円入学手続時
授業料474,000円月額47,400円×年10回
施設改善費80,400円月額8,040円×年10回
特別施設費150,000円入学時のみ
学園維持費16,800円年額
後援会入会金16,000円入学時のみ
後援会費12,000円年額
同窓会費6,000円年額
生徒会費9,600円年額
初年度学校納付金994,800円上記を合算

入学時にまず必要なのは49万5,840円

入学手続時には入学金23万円を納めます。その後、3月10日までに4月分学費、特別施設費、学園維持費、後援会関係費などを合わせた26万5,840円を納入します。

したがって、入学直前までに学校へ納める金額は49万5,840円です。

残る授業料・施設改善費は、8月と3月を除く年10回払い。毎回5万5,440円なので、年間の教育費を一度に納める方式ではありません。

中学受験では、受験料、入学金、制服や学用品などの支払いが2月から4月に集中します。年間総額だけでなく、「いつ、いくら必要になるか」まで見ておくと資金計画を立てやすくなります。

2年目以降の学校納付金は年間約60万円

入学時だけ必要な入学金、特別施設費、後援会入会金を除くと、現在の学費体系では年間の基本的な学校納付金は59万8,800円です。

内訳は授業料47万4,000円、施設改善費8万400円に、学園維持費、後援会費、同窓会費、生徒会費を加えたものです。

ただし、実際の学校生活ではこの金額だけを考えればよいわけではありません。制服や学用品、端末、教材、宿泊行事、クラブ活動など、学年や本人の選択によって別に費用が発生します。

特に§5で紹介した海外留学のような希望制プログラムに参加する場合は、通常の学費とは別枠で考えておく必要があります。

高校3年間も続く

日駒を中学から選ぶなら、教育費は中学3年間だけではなく、基本的には高校卒業までの6年間で考えます。

現在の高校の学費体系では、授業料、施設改善維持費、特別履修費を合わせて1回5万9,280円を年10回納入し、これに学園維持費や後援会費などが加わります。高校段階でも、学校関係費として年間60万円台を基本に考える規模です。

さらに高校では、修学旅行積立、副教材、タブレットなども必要になります。大学受験学年になれば、模試や外部検定、受験料など家庭側での支出も増えていきます。

今の小学6年生にとって、高校3年生はずいぶん先に感じるでしょう。しかし、中高一貫校を選ぶということは、6年間の教育環境と一緒に6年間の教育費も選ぶということです。

日本工業大学まで進むなら、その先はさらに4年間

§7で見た通り、日駒には日本工業大学への内部推薦という進路があります。ただ、現在は他大学へ進む生徒も多く、附属大学への進学が前提ではありません。

それでも、ものつくりや情報、建築などへの興味が深まり、日本工業大学へ進むのであれば、中学入学から大学卒業まで10年間、同じ学校法人の教育につながることになります。

逆に他大学へ進むなら、国公立、私立文系、私立理系、医療系などによって大学4年間の費用はかなり変わります。

12歳の時点で大学まで決める必要はありません。ただ、日駒は入学後に進路を広げていこうとしている学校です。家庭側も「中学の初年度はいくらか」だけではなく、子どもの選択肢が広がったときに、その進路を支えられるかというところまで見ておくと安心です。

入試情報と合格の目安|多様な入試方式で得意を生かす

日駒の中学入試を見て最初に気づくのは、入口の多さです。

2027年度は男女合計240名を募集し、2月1日から5日まで全6回の入試を設定。教科型だけでも「得意2科選択」と4科があり、さらに英検利用、プレゼンテーション型、適性検査型が用意されています。

これは「何度も受けられる」というだけではありません。算数が強い子、社会が好きな子、英検を持っている子、公立中高一貫校向けの勉強をしてきた子、人前で自分の考えを話すことが得意な子。それぞれが、これまで積み上げてきたものを入試に持ち込みやすい設計です。

入試回日程募集人数主な入試方式
第1回2月1日 午前男女100名教科型、英検利用、適性検査型
第2回2月1日 午後男女30名教科型、英検利用
第3回2月2日 午前男女30名教科型、適性検査型、プレゼンテーション型
第4回2月2日 午後男女20名教科型、英検利用
第5回2月3日 午前男女30名教科型、プレゼンテーション型
第6回2月5日 午前男女30名教科型

「得意2科」は国語・算数だけではない

教科型入試で特徴的なのが、「得意2科選択」です。

国語・算数・社会・理科の4科から、まず国語か算数のどちらかを選択し、もう1科目を残りの3科から選びます。

したがって、選べる組み合わせは「国語+算数」「国語+社会」「国語+理科」「算数+社会」「算数+理科」の5通りです。

中学受験の2科入試というと国語・算数が普通ですが、日駒では社会や理科も得点源として使えます。

算数ではなかなか点が伸びないけれど、歴史や地理ならかなり取れる。あるいは理科が好きで、算数と理科なら勝負できる。そういう受験生にとっては、4科をすべて同じ強さまで引き上げなくても、自分の得意分野から受験戦略を組めます。

4科を受けても「高かった2科」で判定する

4科入試の判定方法も少し変わっています。

国語・算数・社会・理科をすべて受験しますが、判定に使うのは単純な4科合計ではありません。国語と算数のうち高い方の得点と、残る3科のうち最も高かった科目を組み合わせ、2科200点満点で判定します。

つまり、4科を勉強してきた受験生にも「得意科目を生かす」という考え方が貫かれています。

一方で、どの科目が当日いちばん取れるかは受けてみるまで分かりません。4科準備をしてきた子なら、得意2科を事前に固定するか、4科を受験して当日の出来がよかった科目を生かすか、過去問の得点を見ながら考えることになります。

英検4級から「みなし得点」にできる

英検利用入試では、当日に英語の試験を受ける必要はありません。

国語と算数を受験し、そこに英検の級・CSEスコアに応じた「みなし得点」を加え、その3科のうち高得点だった2科で合否を判定します。

英検条件みなし得点
2級以上CSE 1980以上95点
準2級・準2級プラスCSE 1829以上90点
準2級CSE 1728〜182880点
3級CSE 1728以上70点
3級CSE 1456〜172760点
4級CSE 622〜145550点

たとえば90点のみなし得点を持っていれば、国語90点、算数65点だった場合には、英検90点と国語90点の180点で判定されます。

小学生のうちから英語を続けてきた子にとっては、その努力を中学受験でいったん脇に置かずに済む制度です。ただし、英検を持っていれば自動的に有利になるわけではありません。国語・算数との得点関係まで含めて考える必要があります。

プレゼン型では「正解のない問題」を出す

教科型とはかなり性格が違うのが、プレゼンテーション型入試です。

まずエッセイやコラムなど約5分間の朗読を聞き、そこから感じたことを400〜600字で書きます。その後、学校からあらかじめ示されたテーマについて5分間発表し、教員2名との質疑応答を5分ほど行います。

プレゼン資料は手書きで準備し、図、表、グラフ、文章、イラストなどを自由に使えます。PowerPointを使ってきれいなスライドをつくる試験ではありません。

学校が見ようとしているのは、何を考えたのか、それをどう組み立て、相手にどう伝えるのかという部分です。

算数の答えなら一つに決まります。しかし、「自分の得意なこと」について5分話す内容には、模範解答がありません。

§1から見てきた日駒は、工業教育の「実際に手を動かしてみる」という学びを残しながら、現在は国語や表現力にも力を入れています。プレゼンテーション型入試は、その学校が入口でも教科点以外の力を見ようとしていることがよく分かる試験です。

公立中高一貫校との併願なら適性検査型

適性検査型入試では、適性検査Ⅰ・Ⅱを実施します。

適性検査Ⅰは、東京都立桜修館中等教育学校を想定したAタイプと、東京都立中高一貫校の共同作成問題を想定したBタイプから選択できます。

日駒と同じ目黒区には桜修館があります。公立中高一貫校を第一志望として記述や資料読み取りを中心に勉強してきた受験生にとって、私立用の4科対策を一から組み直さずに受験できる入口です。

私立中学一本で勉強してきた家庭だけを対象にしていないところにも、日駒の入試設計の広さがあります。

複数回受験では、2回目以降に10点加算

日駒を複数回受験する場合には、もう一つ知っておきたい制度があります。

まだ合格資格を得ていない受験生が2回目以降の試験を受けると、合格判定用の持ち点に10点が加算されます。

受験料も、1回だけなら2万3,000円ですが、2回以上出願する場合は一律3万5,000円です。

つまり学校側も、一度受けて不合格だった受験生がもう一度挑戦することを制度として想定しています。

第一志望なら2月1日だけ受けて終わり、というより、あらかじめ「初回がだめなら次はどこで受けるか」まで組んでおくと、この制度を生かしやすくなります。

四谷大塚80%偏差値は44〜51が目安

四谷大塚の2027年中学受験対応データでは、Aライン80偏差値は、第1回が44、第2回が51、第3回が46、第4回が51、第5回・第6回が50となっています。

同じ学校でも、2月1日午前と午後では必要な偏差値がかなり違います。

これは午後入試では、午前中に別の学校を受けた学力上位層が流入するためです。学校そのものの難易度を「偏差値○○」と一つの数字で表すより、どの回を受けるのかまでセットで見なければなりません。

また、近年の日駒は中学入学者数が増え、大学合格実績も上昇しています。過去数年前の偏差値だけを見て「このくらいなら大丈夫」と考えるのは避けたいところです。

特待なら得点率75%からが一つの目安

すべての入試回で特待奨学生の選抜も行われます。

区分得点率の目安奨学内容
A特待90%授業料相当額を3年間給付
B特待85%授業料相当額を2年間給付
C特待80%授業料相当額を1年間給付
D特待75%授業料相当額を半年間給付

日駒を安全圏として受験する学力層なら、「合格できるか」だけでなく特待まで狙うという受験の仕方もあります。

一方、日駒を第一志望として現在の偏差値がまだ届いていない場合でも、得意2科、英検、複数回受験など入口はいくつかあります。

苦手科目を隠す入試ではなく、得意なものを一つでも多く持って試験会場へ来てほしい。

日駒の入試方式を並べて見ると、学校側の考え方はかなりはっきりしています。

そして入学後は、朝テストやファイトノートで苦手なところも少しずつ埋めていく。入口では得意を見つけ、入ってから基礎を広げる。そのつながりまで見ると、多様な入試を行っている理由も分かりやすくなります。

併願校パターン|日工大駒場を軸にした受験日程の組み方

日工大駒場の併願を考えるときは、まず本人にとって日駒が「第一志望」なのか、「実力相応校」なのか、「合格を確保したい学校」なのかを分けて考える必要があります。

2027年度の日駒は2月1日午前・午後、2月2日午前・午後、2月3日午前、2月5日午前と複数回の入試があります。しかも、まだ合格資格を得ていない受験生は2回目以降の受験で判定点に10点が加算されます。

そのため、第一志望なら複数回受験を前提に日程を組むことができます。一方、日駒を併願校として使う場合は、午前・午後で難度がかなり違う点に注意が必要です。

学校・入試主な日程四谷大塚80%偏差値の目安日駒との組み合わせ方
日本工業大学駒場 第1回2月1日 午前44日駒第一志望なら中心となる入試
日本工業大学駒場 第2回2月1日 午後51第一志望の再挑戦、または上位校との午後併願
日本工業大学駒場 第3回2月2日 午前462月1日の結果を受けた再受験に使いやすい
八雲学園 第1回2月1日 午前40前後目黒区の共学校として比較しやすい
多摩大学目黒 進学第1回2月1日 午前41前後日駒より難度を下げたい場合の候補
多摩大学目黒 特待・特進2月1日 午後など48前後午後入試や特進クラスを狙う場合
目黒日本大学 第1回2月1日 午前46大学附属という別の進路も考える場合
目黒日本大学 第2回2月1日 午後53日駒より上の難度で午後入試を組む場合
青稜 第1回A2月1日54日駒を併願に置いて上位校へ挑戦する場合

日駒が第一志望なら、複数回受験を最初から計画する

日駒を第一志望にする場合、最も素直なのは2月1日午前の第1回を受験する形です。

ただし、日駒には6回の入試機会があります。第1回で結果が届かなかった場合も、第2回以降では未合格者に10点の判定加算があります。

たとえば、次のような流れが考えられます。

日程第一志望型の例
2月1日 午前日工大駒場 第1回
2月1日 午後日工大駒場 第2回 または別の併願校
2月2日 午前日工大駒場 第3回
2月2日 午後日工大駒場 第4回 または合格確保校
2月3日以降必要に応じて第5回・第6回

第一志望校を複数回受けられるのは、受験生にとって大きな利点です。一度の失敗で終わらず、学校側も再受験者を10点加算という形で評価します。

一方、2月1日に午前・午後とも日駒を受けると、一日で二つの入試をこなすことになります。第一志望への気持ちが強ければ合理的ですが、疲労もあります。過去問演習の段階で、午後まで集中力を保てるかも見ておきたいところです。

日駒より少し上へ挑戦するなら、青稜や目黒日大

模試で日駒の80%ラインを安定して上回っているなら、2月1日午前をもう少し難度の高い学校へ使い、午後や2月2日に日駒を受験する方法もあります。

たとえば青稜中学校の2027年度用80%偏差値は、第1回Aが54、第1回Bが57。日駒第1回の44と比べると一段以上高くなります。

目黒日本大学も候補です。2027年度用80%偏差値は2月1日午前が46、同日午後の第2回が53。日駒と同じ目黒区の共学校ですが、日本大学への内部進学という選択肢を持つ点で、学校の出口はかなり異なります。

したがって、「偏差値が近いから併願する」だけでは少し足りません。

日駒は他大学受験を中心に進学校化を進めています。一方、目黒日本大学なら日本大学への内部進学も学校選びの重要な要素になります。両方に合格したとき、どちらへ進むかを家庭で話せる状態にしてから出願したい組み合わせです。

合格可能性を高めるなら、多摩大目黒や八雲学園も候補

日駒より難度を少し下げた学校としては、多摩大学目黒中学校や八雲学園中学校があります。

多摩大目黒は2027年度も2月1日・2日を中心に複数回入試を実施し、進学第1回の80%偏差値は41前後。2月1日午後からは特待・特進入試もあり、こちらは難度が上がります。

八雲学園は2月1日午前・午後に第1回・第2回を行い、2月2日午後には特待チャレンジ、2月3日午後には得意2科目入試を設定しています。2027年度からは国語・算数だけでなく、英語や社会・理科を生かした得意2科目入試も用意されています。

日駒も八雲も、教科点一辺倒ではなく得意科目や英語を生かす入口を持つ学校です。ただし、教育内容や海外プログラム、大学進学の考え方はそれぞれ異なります。

「日駒より偏差値が低いから受ける」のではなく、合格した場合に本当に通うかまで考えて選びます。

日駒の午後入試を「安全校」と思い込まない

ここは受験日程を組む際に特に注意したいところです。

四谷大塚の2027年度用80%偏差値では、日駒第1回が44なのに対して、2月1日午後の第2回は51です。

同じ学校なのに7ポイント違います。

午後入試には、午前により難度の高い学校を受験した層が移動してきます。そのため、「午前の日駒なら合格可能性が高いから、午後の日駒も安全だろう」とは限りません。

これは多摩大目黒や目黒日本大学などでも同じで、午後入試は午前より偏差値が高くなることがあります。

学校の偏差値ではなく、「その回」の偏差値を見る。

複数回入試の学校を組むときには、この基本を忘れないようにしたいところです。

「安全校」は偏差値表から決めない

併願校は、チャレンジ・標準・安全の三段階で考えると整理しやすくなります。

位置づけ考え方日駒志望者の候補例
チャレンジ校現在の模試では50%前後でも、合格すればぜひ進学したい学校青稜、目黒日本大学の一部入試など
標準校現在の実力で十分勝負になり、過去問でも合格点が見えている学校日本工業大学駒場、多摩大学目黒など
安全校80%ラインを継続して上回り、過去問でも余裕をもって合格点を超える学校本人の成績によって異なる

たとえば偏差値50の受験生と偏差値42の受験生では、同じ日駒でも位置づけはまったく違います。

偏差値50を安定して取り、第1回の過去問でも合格最低点を十分に上回っているなら、日駒第1回は合格を確保する学校になり得ます。一方、偏差値42前後で過去問もぎりぎりなら、日駒そのものがチャレンジ校です。

学校名に「安全校」という札が付いているわけではありません。

安全校とは、本人にとって安全な学校です。

得意科目によっても、併願の組み方が変わる

日駒は得意2科、英検利用、適性検査、プレゼンテーション型まで入口が広いため、通常の4科受験とは少し違った併願も可能です。

たとえば英語が得意なら、日駒の英検利用と八雲学園の英語資格加点を組み合わせることができます。公立中高一貫校が第一志望なら、日駒の適性検査型を利用して私立の進学先も確保できます。

算数が得意なら算数+理科、社会が強ければ国語+社会というように、日駒自身の得意2科入試を使うこともできます。

「偏差値がどこか」だけでなく、小学6年生までに何を得意にしてきたかによって受験日程を変えられるのが、日駒の併願設計の面白いところです。

合格後に迷わない学校だけを並べる

日駒は現在、工業系の学校から普通科進学校へ大きく変わっています。同じ偏差値帯にも、大学附属校、グローバル教育を強く出す学校、面倒見を前面に出す学校など、かなり性格の違う学校があります。

受験日程だけなら、空いている午前と午後を埋めれば作れます。しかし、それでは合格発表のあとに「どちらへ行けばいいのだろう」と初めて学校比較をすることになります。

日駒のハニカム構想やものつくり教育を気に入っているなら、併願校でも「入学後にどんな6年間を送りたいのか」という軸は残しておきたいところです。

併願校は、不合格だったときに行く学校ではありません。合格したら、実際に6年間通う学校です。

2月のカレンダーを埋める前に、「ここなら進学してよい」と思える学校を複数見つけておく。それが、日駒のように受験回数の多い学校を軸にした併願では、いちばん大切です。

在校生・保護者の声|「工業系」のイメージと現在の学校生活

日本工業大学駒場中学校には、学校名から生まれる先入観があります。

「工業大学の附属だから理系の男子が多そう」「ものづくりが好きな子の学校」「昔ながらの男子校に近いのでは」。どれも学校の歴史を考えれば不自然なイメージではありません。

ただ、現在の在校生の様子や学校への取材を重ねて見ると、実際の日駒はそこからかなり変わっています。2026年度の中1では女子が約3分の1まで増え、進路も理工系だけには限られません。

一方、昔からの日駒らしさが消えたわけでもない。先生との距離の近さや、ものつくりに没頭できる部活動などは今も残っています。

入学理由でよく挙がるのは「先生の面倒見」

学校が入学生に行うアンケートでは、志望理由として「先生の面倒見がよい」という声が多いとされています。

これは、ここまで見てきた教育制度とも一致します。

中1・中2にはファイトノートがあり、朝テストで理解不足が見つかれば放課後補習へつながる。質問自習室では分からないことを聞くことができ、より高いレベルを目指す生徒には光風塾ジュニアがあります。

「手厚い学校」という言葉はよく使われますが、日駒の場合は、先生がいつも横について勉強を管理するというより、つまずいたときに戻れる仕組みがいくつも置かれていると考える方が分かりやすいでしょう。

在校生・卒業生からも、先生と生徒の関係や学校生活の楽しさについて肯定的な声が見られます。

「勉強が得意な子だけ集めたい」学校ではない

日駒の先生が学校について語る際、繰り返し出てくる考え方があります。

勉強が得意な子もいれば、運動が得意な子もいる。人前で話すのが得意な子もいれば、人との関わり方に長所がある子もいる。さまざまな生徒が一緒にいること自体に意味がある、という考えです。

これは入試にも表れています。通常の4科だけでなく、得意2科、英検利用、適性検査型、プレゼンテーション型まで用意されているのは、入口の段階から一種類の能力だけで生徒をそろえようとしていないからです。

プレゼンテーション型で入学した生徒が、その後は学校説明会で自分の受験経験を話すこともあります。

受験で評価された「話すのが得意」という個性が、入学後にも役割になる。こうした場面を見ると、多様な入試方式が単なる受験者集めではなく、学校生活にもつながっていることが分かります。

女子が「いる学校」から、共学として見られる学校へ

日駒を女子の受験校として考える家庭には、男女比が気になるでしょう。

2008年に中学校が共学化して以降も男子の多い時期が続きましたが、2025年度にはすべてのクラスに女子がいる編成となり、2026年度の中1では257名のうち女子85名。約33%まで増えています。

男子2人に女子1人ほどなので、男女半々ではありません。それでも「男子ばかりの中に女子が数人」という学校ではなくなっています。

2025年の日駒祭を訪れた外部取材でも、校内案内や接客を男女の生徒が担い、ダンスやチアなどの発表を含めて活気のある様子が紹介されています。

女子比率が増えれば、それだけで自動的に良い共学校になるわけではありません。ただ、日駒の場合は生徒構成がここ数年で実際に動いています。女子の受験者・入学者が増えた結果、学校の雰囲気そのものも変わっている途中と見た方がよさそうです。

進学校化しても、「好きなことをやる生徒」は残っている

大学合格実績が伸びると、学校全体が受験中心になっていくことがあります。

日駒にも光風塾があり、高校では100を超える講習があり、国公立や早慶上理、G-MARCHを目指す生徒が増えています。

その一方で、放課後にはミニSLをつくる生徒がいる。屋上でニホンミツバチを育てる生徒がいる。レスリングで全国を目指す生徒もいれば、鉄道模型を全国大会へ持っていく生徒もいます。

在校生からは、中高の垣根を越えて部活動をすることで刺激を受けるという声もあります。

大学進学実績を伸ばすことと、生徒を全員「受験勉強だけをする高校生」にすることは同じではありません。少なくとも現在の日駒は、その二つを分けて考えようとしています。

日駒祭では、生徒が「案内される側」ではなく「案内する側」にいる

学校の雰囲気を確かめるなら、日駒祭は一度見ておきたい行事です。

2025年の文化祭では、校内の案内や来場者への対応を生徒自身が担当し、外部から訪れた取材者からも、明るく親切な対応が印象に残ったと報告されています。

ミニSL、アートクラフト、アーチェリーなど、小学生が参加できる企画も多くあります。

学校説明会では先生が日駒について説明します。一方、文化祭では生徒が自分たちの学校を他人に見せる側になります。

そこで知らない小学生にどう声をかけるのか。仲間同士でどんな話し方をしているのか。先生がいない場所でどんな表情をしているのか。

偏差値表には載らない学校の部分は、こういうときによく見えます。

「面倒見がよい」は、本人との相性もある

一方で、ファイトノート、朝テスト、補習などを「手厚い」と感じるか、「細かい」と感じるかは本人によって違います。

中学生のうちはある程度学校から学習のリズムをつくってもらいたい子には使いやすいでしょう。逆に、最初から自分の方法で自由に勉強したい子には、仕組みの多さが合わない可能性もあります。

これは口コミの「面倒見がよい」という言葉だけでは判断できません。

ファイトノートを毎日書く生活をどう感じるか。小テストで理解を確認されることが自分には合うか。分からなければ先生や大学生に質問する環境を使えそうか。

制度を具体的な一週間の生活に置き換えてみると、学校との相性はかなり見えやすくなります。

今の日駒を知るなら、「昔の日駒」の口コミだけでは足りない

日駒についてインターネットで評判を探す際には、投稿された時期にも注意したいところです。

2008年に中学が共学化し、2023年には工業教育が終了。2024年からハニカム構想が始まり、2026年度には中1が8クラスとなり女子比率も3割を超えました。数年前の卒業生が経験した学校と、2026年に入学する生徒が経験する学校では、同じ部分もあれば違う部分もあります。

昔の評判が間違っているのではありません。学校の方が、その評判のあとに変わったということです。

日駒は現在、進学実績も、生徒数も、男女比も、教育制度も動いています。

だからこそ、この学校については口コミをたくさん読むこと以上に、説明会や日駒祭へ行って、現在の中学生を見る価値があります。

「日駒ってこういう学校らしい」ではなく、「今いる日駒生の中に、自分が入った姿を想像できるか」。

変化の途中にある学校では、その確認がとくに大切です。

この学校に向いている子の特徴|基礎から伸び、自分の得意を見つけたい子へ

日工大駒場に向いているのは、入学時点ですでに勉強のやり方が完成している子とは限りません。

むしろ、まだ学習習慣に波があったり、得意科目と苦手科目の差があったりしても、学校の仕組みを使いながら少しずつ自分で動けるようになりたい子に合う学校です。

「勉強しなさい」と言われなくても動けるようになりたい子

中学1・2年生ではファイトノートを使い、漢字、百人一首、ニュース、一日の振り返りなどを毎日書きます。朝テストで理解を確認し、不十分なら放課後補習へつなげます。

こうした仕組みを見ると、日駒が最初から高い自己管理能力を要求しているわけではないことが分かります。

小学生のうちは、塾の時間割や保護者の声かけで勉強していた子も多いでしょう。その状態から、中学3年間を使って「今日は何をやるべきか」を自分で考えられるようになる。

最初は支えてもらい、少しずつ自分で走れるようになりたい子には使いやすい環境です。

一つでも「これは好き」と言えるものがある子

日駒の入試が、国語・算数だけでなく、社会、理科、英検、プレゼンテーションまで幅広く評価するのは、学校生活でも一種類の能力だけを求めていないからです。

算数はそれほど得意ではないけれど理科なら夢中になれる。鉄道が好き。英語が好き。人前で話すことは苦にならない。スポーツなら頑張れる。

そうした「一点」がある子は、日駒で居場所を見つけやすいでしょう。

ものつくり部や模型・鉄道研究部のような活動もあれば、レスリング、水泳、陸上など競技に打ち込める場所もあります。入学後にその「好き」が、学問や将来の進路へつながる可能性もあります。

失敗しても、もう一度やってみられる子

115年続いた工業教育から日駒が残そうとしているものの一つが、手を動かして試す姿勢です。

ものをつくれば、最初から思った通りにはいきません。理科実験でも予想と違う結果が出ることがあります。そのとき、「失敗した」で終わるのか、「なぜ違ったのだろう」と考えてやり直すのかで、学びの深さは変わります。

日駒の理数教育やものつくり教育は、後者を経験しやすい環境です。

何でも一度で正解したい子より、試して、直して、もう一度やることを面白がれる子の方が、この学校の歴史を現在につないだ教育を生かしやすいでしょう。

苦手を放置せず、助けを借りられる子

日駒には、朝テスト、放課後補習、質問自習室、自学自習室など、学習につまずいたときに戻れる場所があります。

ただし、制度があるだけで自動的に成績が上がるわけではありません。

分からないときに「分からない」と言う。先生や大学生に質問する。テストで間違えたところをもう一度やる。こうした行動ができるようになるほど、日駒の学習支援は使いやすくなります。

中学受験では、分からない問題を塾の先生が拾ってくれた子もいるでしょう。中学生になると、自分から助けを求めることも学習能力の一部になります。

学力が伸びたとき、さらに上へ挑戦したい子

「面倒見のよい学校」という言葉から、基礎学力に不安のある生徒だけを対象にした学校だと考えるのも違います。

日駒には選抜制の光風塾ジュニアがあり、高校では光風塾へつながります。大学進学実績も国公立、早慶上理、G-MARCHへと広がっています。

入学時の偏差値が、そのまま6年後の進路になる学校ではありません。

中学で基礎が安定し、勉強が面白くなってきたら、その時点から上を目指せる。「今の自分」より「これから伸びた自分」に合わせて選択肢を増やしたい子にも向いています。

理系か文系かを、まだ決めたくない子

学校名には「日本工業大学」とありますが、中学生の段階で理工系への進路を決める必要はありません。

現在の日駒は普通科専一校で、国語教育をハニカム構想の出発点に置き、英語や海外留学にも力を入れています。大学進学先も理工系だけでなく、文系学部まで幅があります。

ものつくりが好きだから工学部へ進む子もいるでしょうし、中学で幅広く学ぶうちに別の分野へ関心が移る子もいるでしょう。

12歳で進路を絞るより、理科も国語も英語も経験してから自分の方向を決めたいという子にとって、今の日駒は以前よりかなり選択肢の広い学校になっています。

変化する学校を面白がれる家庭

最後は、本人だけでなく家庭との相性です。

日駒は2023年に工業科を終え、2024年からハニカム構想を始めました。女子生徒も増え、大学進学実績も変化しています。

つまり、今後6年間で教育制度や学校の雰囲気がさらに変わる可能性があります。

「今ある制度が6年間まったく変わらないこと」を安心と感じる家庭より、学校が試行錯誤しながら良くなっていく過程を前向きに見られる家庭の方が、日駒とは相性がよいでしょう。

もちろん、改革という言葉だけで学校を選ぶ必要はありません。大切なのは、その改革が自分の子どもの成長にどう関係するかです。

まだ完成していない子が、まだ完成していない学校で、自分の得意を見つけながら伸びていく。

現在の日工大駒場を「向いている子」という観点から見るなら、この組み合わせが一つの答えになりそうです。

まとめ|変わる学校が、何を残すのか

日本工業大学駒場中学校を理解するには、「工業系の学校」という昔からのイメージだけでも、「進学校化している学校」という現在の姿だけでも足りません。

1907年に始まった工業教育は、2023年に115年の歴史を終えました。普通科専一校となり、国語、理数、グローバル、キャリア教育を組み合わせた「日駒新教育ハニカム構想」が動き始めています。大学合格実績も変わり、女子生徒も増えました。

学校としては、かなり大きく方向を変えています。

それでも、日駒は昔の自分を全部捨てて新しい学校になろうとしているわけではありません。

ものつくり教育を残し、理科では実験や観察を重ね、クラブには模型・鉄道研究やものつくりの活動が続いています。考えたものを形にし、うまくいかなければ直してみる。かつて工業教育の中心にあった学び方は、普通科になった今も形を変えて残っています。

一方、中学生にはファイトノートや朝テストで毎日の習慣をつくり、分からないところには補習や質問できる場所を用意する。そこから力を伸ばした生徒には、光風塾ジュニアなど、さらに上を目指す環境もあります。

最初から自立していることを求めるのではなく、支えながら少しずつ自分で動けるようにする。その姿勢も、現在の日駒を考えるうえで重要でしょう。

入試も同じです。

国語・算数だけではなく、理科や社会、英検、適性検査、プレゼンテーションまで入口を広げています。「何でも平均的にできる子」だけを集めるより、まず何か一つ得意なものを持って入ってきてほしい。その後の6年間で、できることを増やしていくという学校像が見えてきます。

日駒はいま、完成した改革校ではありません。

教育制度も、大学進学実績も、男女比も動いています。入学したときと卒業するときで、学校の姿が少し変わっている可能性もあります。

それを不安定さと見るか、伸びしろと見るかは家庭によって違うでしょう。

ただ、一つはっきりしていることがあります。

日駒が変えようとしているのは学校の形であって、学ぶために手を動かし、試し、考えるという姿勢ではない。

115年続いた工業教育は終わりました。しかし、その中で培ったものまで終わらせる必要はない。

現在の日工大駒場は、過去を守る学校でも、過去を捨てる学校でもありません。残すものを選びながら、次の学校像をつくっている途中にある学校です。

説明会や日駒祭へ行くときは、「昔の日駒らしさが残っているか」だけを見るより、「この学校はこれからどこへ行こうとしているのか」を見てみるとよいでしょう。

そして本人が、その変化の中で6年間を過ごしてみたいと思えるか。

日駒を選ぶ意味は、そこにあります。

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