【2026年版】ドルトン東京学園中等部の評判は?「自由と協働」のドルトンプランで主体性を育てる共学校を徹底解説!

中学受験
  1. 学校の概要|ドルトンプランを実践する学習者中心の共学校
    1. ドルトン東京学園の基本情報
    2. 約100年前に生まれた「ドルトンプラン」
    3. 教育を支える「自由」と「協働」
    4. 「生徒が主役」となる学習者中心の教育
    5. 学びを形にする3つの仕組み
    6. 1クラス約25名の少人数教育
    7. 高等部募集を行わない完全中高一貫校
    8. 2025年に第1期生が卒業
    9. 自由な学校は「積極的な子」だけに向いているのか
    10. 新しい教育へ挑戦する共学校
  2. アクセスと立地環境|調布市の緑豊かな住宅地に広がるキャンパス
    1. ドルトン東京学園の所在地
    2. 成城学園前駅からはバスで約6分
    3. 成城八丁目から歩く別経路も利用可能
    4. つつじヶ丘駅からはバスで約12分
    5. 二子玉川駅からのスクールバス
    6. 徒歩・自転車で通学する生徒もいる
    7. 小田急線と京王線を利用できる立地
    8. 自然と開放感を感じられるキャンパス
    9. 駅からバス通学となる点には注意
    10. 通学経路を確認する際のポイント
    11. 入試当日はバスの混雑を想定
  3. 教育方針とカリキュラム|自由と協働を育むアサインメント・ラボ・ハウス
    1. ドルトンプランを構成する3つの柱
    2. 学習の見通しを示す「アサインメント」
    3. 教員は知識を与える人ではなく学びの伴走者
    4. 中等部は週35時間のカリキュラム
    5. 学年ごとのテーマを探究する「基礎ラボ」
    6. 中等部3年間の集大成となる「修了探究」
    7. 興味のある学びを選べる「探究ラボ」
    8. 時間割を離れて学ぶ「ドルトンタイム」
    9. 6学年で構成する異学年コミュニティ「ハウス」
    10. 英語は3段階の少人数・習熟度別授業
    11. 理科は「自分のなぜ?」から始める
    12. 定期試験だけに頼らない評価方法
    13. eポートフォリオで学習の過程を記録
    14. デジタルとアナログを使い分ける
    15. 高等部では自分で時間割を組み立てる
    16. 自由度の高い教育だからこそ自己管理が必要
  4. 学習環境と施設設備|探究と協働を支える開放的な最新校舎
    1. ドルトン東京学園の主な施設
    2. 2022年に完成した環境配慮型の「STEAM棟」
    3. 校舎そのものを教材にするZEBプロジェクト
    4. アナログとデジタルの制作を支えるクラフト・ラボラトリー
    5. 約3万1,000冊を所蔵するラーニングコモンズ
    6. 読書を生徒の活動へ広げる取り組み
    7. 実験と講義をつなぐサイエンス・ラボラトリー
    8. 教室の形も学びに合わせて変化
    9. 発表の舞台となる大階段とオープンスペース
    10. 芸術活動を支える講堂と音楽室
    11. 昼食を選べるカフェテリア
    12. 生徒が運営する無人売店「スマートストア」
    13. 運動施設|アリーナ・ジム・人工芝グラウンド
    14. 校内にプールは設置されていない
    15. 全館無線LANとBYODによるICT環境
    16. スクールカウンセラーが毎日在室
    17. 登下校管理と災害への備え
    18. 校舎全体が「いつでも、どこでも学べる空間」
  5. 学校生活と行事|生徒主体のドルトンフェスや海外研修が充実
    1. ドルトン東京学園の一日
    2. 教科ごとに教室を移動する「教科センター方式」
    3. 昼休みは異学年で過ごすショートハウス
    4. カフェテリアを利用できる昼食環境
    5. 学校生活をつくる生徒自治組織「DSC」
    6. ハウス対抗で競う「Sports Fest」
    7. 生徒の「やりたい」から生まれる「Dalton Fest」
    8. 学校の雰囲気を確かめやすい学園祭
    9. 1年間の学びを共有する「Dalton EXPO」
    10. 三大行事はそれぞれ目的が異なる
    11. 中等部3年のオーストラリア研修
    12. 高等部1年のアジア研修
    13. 海外研修は段階的に発展
    14. 学校の外を教室にする「City As a Classroom」
    15. ハウス独自の行事や交流もある
    16. 入学式でも生徒自身が言葉を発する
    17. 定期試験中心ではない学校生活
    18. ドルトン東京学園の主な年間行事
    19. 自由な学校生活には責任も伴う
  6. クラブ活動|生徒の発案から始まる自主的で多彩な活動
    1. 2025年度に活動している部活動
    2. ドルトンらしい「探究」としての部活動
    3. 専門指導員から学べる弦楽アンサンブル部
    4. 舞台を生徒同士でつくるダンス部
    5. 人工芝グラウンドや多目的コートを活用する運動部
    6. 伝統文化に触れる華道部・茶道部
    7. 自由な表現を追究する美術部
    8. サッカーは学校部活動とは異なるクラブチーム
    9. 自分たちで新しいサークルを立ち上げられる
    10. 部活動以外にも自主的な活動の場がある
    11. 生徒自治組織「DSC」も重要な課外活動
    12. 学習や探究活動と両立しやすい活動日数
  7. 進学実績と卒業後の進路|国内外の大学を目指す多様な進路設計
    1. 2026年度入試の主な大学合格実績
    2. 東京大学合格は既卒生である点に注意
    3. 早慶上智・ICUへの合格が広がる
    4. 総合型選抜・学校推薦型選抜も活用
    5. 一般選抜にも対応した学習支援
    6. 海外大学への現役合格は延べ18件
    7. 海外大学進学に対応した専門的な支援
    8. 芸術系大学や専門学校への進路も尊重
    9. 3年生から4年間継続するハウスアドバイザー制度
    10. 社会人や大学生との対話から進路を考える
    11. 自分で進路を選ぶためのキャリア教育
    12. 合格実績を見る際の注意点
    13. 新しい学校だからこそ進路の可能性も広い
  8. 学費や諸経費について|中高6年間を見通した教育費の目安
    1. 入学初年度の学納金は154万円
    2. 2年目以降の年間学納金は114万円
    3. 標準服・指定鞄・体操服は約10万円
    4. 副教材費は年間約8万円が目安
    5. 個人用ノートパソコンの購入が必要
    6. 学校公式FAQでは初期費用を約25万円と案内
    7. 中等部3年のオーストラリア研修は約70万円
    8. 高等部1年のアジア研修は約45万円
    9. 希望制海外プログラムにもまとまった費用が必要
    10. 国内の校外学習・CACにも参加費がかかる
    11. 部活動や自主活動の費用
    12. 通学費にも注意
    13. カフェテリアの利用費は各家庭で異なる
    14. 特待合格では授業料が免除される
    15. 中高6年間の基本的な学納金
    16. 教育費を検討する際のチェックポイント
  9. 入試情報と合格の目安|多彩な入試方式と科目別対策を解説
    1. 2027年度一般入試の日程と募集人数
    2. 7つの試験方式と選考内容
    3. 2026年度入試の受験者数と実質倍率
    4. 合格最低点は公表されていない
    5. 4科型|国語・算数の得点力が特に重要
      1. 国語の対策
      2. 算数の対策
      3. 理科の対策
      4. 社会の対策
    6. 2科(英語資格)型|英語資格を得点として加算
    7. 2科(国語算数)型|午後入試でも高い完成度が必要
    8. 英語型|英語で考え、自分の意見を伝える
    9. 思考表現型|活動経験と考える過程を評価
    10. 2科(理科算数)型|特待合格の対象
    11. 複数回受験による合否の優遇はない
    12. 複数回出願では受験料が段階的に下がる
    13. 出願期間と書類提出に注意
    14. 合格発表と入学手続
    15. 過去問と入試説明会を活用
    16. 本人の強みと入試方式を一致させる
  10. 併願校パターン|午前・午後入試を活用した受験プラン
    1. ドルトン東京学園の2027年度入試日程
    2. 併願校の難易度は受験生によって異なる
    3. ドルトン東京学園と比較されやすい学校
    4. 併願パターン例1|ドルトン東京学園を第一志望として4回受験する
    5. 併願パターン例2|2月1日午前にチャレンジ校を受験する
    6. 併願パターン例3|成城学園との共学・自由教育型プラン
    7. 併願パターン例4|探究・理科教育を重視する共学プラン
    8. 併願パターン例5|女子のチャレンジ校を含める
    9. 併願パターン例6|男子の自由教育型プラン
    10. 合格確保を重視する場合の受験プラン
    11. 午後入試で確認しておきたい移動条件
    12. 午前・午後の連続受験を増やしすぎない
    13. 入学手続期限も含めて併願表を作成
    14. 併願計画を決めるためのチェックポイント
  11. 在校生・保護者の声|自由な校風と先生との距離の近さが魅力
    1. 生徒・保護者から評価されている主なポイント
    2. 卒業生の声1|自分の「やりたいこと」を実現しやすい
    3. 卒業生の声2|学校行事を自分たちでつくれる
    4. 卒業生の声3|先生や仲間から率直な助言をもらえる
    5. 卒業生の声4|芸術系の進路にも柔軟に対応
    6. 発表や対話を繰り返すことで表現力が育つ
    7. 先生との距離が近く、相談する相手を選べる
    8. 個性的な仲間から刺激を受けられる
    9. 服装や髪型の自由度が高い
    10. 保護者の声|少人数制だから発言や相談の機会が多い
    11. 保護者の声|学校を一緒につくる感覚がある
    12. 注意点1|課題と期限を自分で管理する必要がある
    13. 注意点2|保護者が先回りしすぎない姿勢が必要
    14. 注意点3|一般的な進学校とは学習の仕組みが異なる
    15. 注意点4|部活動を学校生活の中心にしたい場合は確認が必要
    16. 注意点5|新しい学校ならではの変化がある
    17. 注意点6|学費と校外活動費を含めて考える
    18. 保護者同士の関係と学校との連携
    19. 学校見学で確認したいポイント
    20. 卒業生・保護者の声から分かる学校の特徴
  12. この学校に向いている子の特徴|自ら問いを立てて学びを深めたい生徒におすすめ
    1. ドルトン東京学園に向いている子の主な特徴
    2. 好奇心から学びを広げられる子
    3. 「正解のない問い」を考えることが苦にならない子
    4. 自分の意見を持ち、他者の意見も聞ける子
    5. 静かに一人で考えることが好きな子にも向いている
    6. 時間の使い方を自分で考えられる子
    7. 分からないことを自分から相談できる子
    8. 理科・科学・ものづくりへ関心がある子
    9. 英語を使って世界を広げたい子
    10. 学校行事や学校づくりへ積極的に関わりたい子
    11. 一つの分野だけでなく複数の活動へ挑戦したい子
    12. 国内外の幅広い進路を考えたい子
    13. 一般選抜と探究活動を両立できる子
    14. 服装や校則を自分で判断したい子
    15. 保護者が子どもの選択や失敗を見守れる家庭
    16. 入学後に戸惑う可能性がある子
    17. 偏差値や入試方式だけで決めないことが大切
    18. 学校見学で本人に確かめたいこと
    19. 入学前に身に付けておきたい習慣
    20. ドルトン東京学園に向いている子を一言で表すと
  13. まとめ|探究・協働・グローバル教育を実践する先進的な共学校
    1. ドルトン東京学園の魅力
    2. 探究を特別な授業で終わらせない学校
    3. 最新の施設を学びの道具として活用
    4. 英語力と異文化理解を段階的に育てる
    5. 生徒が学校をつくる経験ができる
    6. 大学進学実績はこれから蓄積される段階
    7. 自由度の高さには自己管理の責任が伴う
    8. 学校選びで確認したい注意点
    9. ドルトン東京学園に向いている家庭
    10. 受験前には複数の学校行事へ参加したい
    11. ドルトン東京学園はどのような学校か

学校の概要|ドルトンプランを実践する学習者中心の共学校

ドルトン東京学園中等部・高等部は、東京都調布市入間町にある男女共学の完全中高一貫校です。2019年4月に中等部を開校し、2025年3月には第1期生が高等部を卒業しました。

高校からの生徒募集を行わず、中学校から入学した生徒が6年間を通して学びます。1学年の募集定員は100名で、中等部では1クラス約25名の少人数編成を基本としています。

学校の最大の特徴は、アメリカの教育家ヘレン・パーカストが提唱した「ドルトンプラン」を教育の中心に据えていることです。教員が一斉に知識を与えるだけではなく、生徒自身が学習の目的を理解し、計画を立て、他者と協力しながら学びを深めます。

学校側は、ドルトンプランを実践する日本で唯一の中高一貫校として、「学習者中心の教育」を掲げています。決められた内容を受け身でこなすのではなく、生徒一人ひとりを自律的な学習者へ育てることを目指す、新しいタイプの共学校です。

ドルトン東京学園の基本情報

項目内容
学校名ドルトン東京学園中等部・高等部
所在地東京都調布市入間町2丁目28番20号
設置区分私立中学校・高等学校
男女区分男女共学
学校形態完全中高一貫校(高等部からの一般募集なし)
開校2019年4月
運営法人学校法人河合塾学園
募集定員中等部1学年100名
クラス編成1クラス約25名・4クラスを基本とする少人数編成
教育の中心ドルトンプランに基づく学習者中心の教育
教育の原理自由と協働

約100年前に生まれた「ドルトンプラン」

ドルトンプランは、アメリカの教育家ヘレン・パーカストが、当時の画一的な一斉授業や知識の詰め込みに対する問題意識から提唱した教育メソッドです。

パーカストは、学校の役割を、生徒を同じ型にはめることではなく、一人ひとりが自分の考えを持ち、学習上の課題へ立ち向かえる環境を整えることだと考えました。

そのため、ドルトンプランでは「何を覚えたか」だけでなく、次のような学習の過程を大切にします。

  • 学ぶ目的や到達目標を理解する
  • 目標までの学習計画を自分で立てる
  • 自分に合った方法や速度で課題を進める
  • 教員や仲間と対話しながら理解を深める
  • 学んだ内容を発表し、他者と共有する
  • 学習の過程を振り返り、次の課題へ生かす

ドルトン東京学園では、この教育思想をそのまま輸入するのではなく、日本の学習指導要領や大学入試制度に対応させながら、中高6年間の教育へ取り入れています。

教育を支える「自由」と「協働」

ドルトンプランを支える基本原理は、「自由」と「協働」です。

ここでいう自由とは、好きなことだけをしてよいという意味ではありません。学習の目的を理解した上で、取り組む順序や方法を自分で考え、その選択に責任を持つことを意味します。

生徒は自分の興味や理解度に応じて学びを進めますが、分からないことを一人で抱え込む必要はありません。教員へ相談したり、仲間と意見を交わしたりしながら、課題の解決を目指します。

もう一つの原理である協働は、単なる分担作業ではありません。異なる考え方や得意分野を持つ相手と対話し、自分一人では到達できなかった考えや成果を生み出すことを目指します。

自分で考えて選択する自由と、他者から学び合う協働を両立させることが、ドルトン東京学園の教育の土台となっています。

「生徒が主役」となる学習者中心の教育

一般的な授業では、教員が決めた順序に従って、生徒全員が同じ内容へ一斉に取り組む場面が多くあります。

ドルトン東京学園でも、教科の基礎知識を身に付けるための授業は行われます。しかし、教員の説明を聞いて問題を解くだけで授業を終えるのではなく、生徒が問いを持ち、対話、調査、実験、制作、発表へ発展させることを重視しています。

学校が目指しているのは、教員から指示された内容を正確にこなす生徒ではなく、次のような「Active Learner」です。

  • 主体的に学び、探究や挑戦を続ける生徒
  • 多様な価値観を理解し、他者と協働できる生徒
  • 新しい価値を創造し、社会へ貢献できる生徒

教員は知識を一方的に教える存在に限定されず、生徒の興味やつまずきを把握し、学習を支える伴走者として関わります。

学びを形にする3つの仕組み

ドルトン東京学園では、学習者中心の教育を実現するために、ドルトンプランの考え方を次の3つの仕組みへ落とし込んでいます。

仕組み主な役割
アサインメント学習の目的、到達目標、課題、評価方法を示し、生徒が見通しを持って学習を進める
ラボラトリー教員や外部の専門家、仲間と関わりながら、興味のあるテーマを探究する
ハウス異学年の生徒が交流し、学校生活や進路について支え合うコミュニティをつくる

アサインメントによって自分の学習を設計し、ラボラトリーで興味を深く掘り下げ、ハウスで異なる学年や価値観を持つ仲間と関わります。

この3つは独立した活動ではなく、日々の授業、探究活動、学校行事、進路選択など、学校生活全体を支える仕組みです。

1クラス約25名の少人数教育

中等部では、1学年の募集定員100名を、約25名ずつの4クラスに分ける少人数編成を基本としています。

生徒同士の対話やグループワークを行いやすく、教員も一人ひとりの興味、理解度、学習状況を把握しやすい規模です。

2026年4月時点では、専任・常勤教員73名、非常勤講師12名が在籍しています。全校生徒約600名に対して教員を手厚く配置し、教科指導だけでなく、ラボやハウス、進路相談などを支えています。

少人数制の目的は、教員の指示を細かく行き渡らせることではありません。生徒が発言し、質問し、互いの意見を聞く機会を増やし、自分の学びへ主体的に関われるようにすることです。

高等部募集を行わない完全中高一貫校

ドルトン東京学園は、高等部からの一般募集を行わない完全中高一貫校です。中等部から入学した仲間とともに、6年間を通してドルトンプランの学びを積み重ねます。

高校受験のために中学3年間の学びが分断されないため、探究活動、語学教育、海外研修、異学年交流などへ継続的に取り組めます。

中等部では、対話と経験を重視する授業を通して、主体的な学習姿勢の基礎をつくります。高等部では、文系・理系という枠だけで進路を分けず、将来の目標や学びたい分野に応じて科目を選択します。

中学入学時点で将来の進路が決まっていなくても、6年間の授業、ラボ、課外活動、留学などを通して興味を広げ、自分に合った進路を見つけられる設計です。

2025年に第1期生が卒業

2019年に開校したドルトン東京学園は、2025年3月に第1期生を送り出しました。開校当初は大学進学実績のない新設校でしたが、現在は卒業生の進路結果も公表される段階へ入っています。

新しい学校であるため、長い歴史を持つ伝統校とは異なり、生徒が学校の文化や仕組みをつくる側に参加できることも特徴です。

部活動、学校行事、生徒自治組織、校内のルールなどについて、生徒が意見を出し、よりよい形へ改善する機会があります。完成された学校へ適応するだけでなく、教員や仲間と一緒に学校を発展させたい生徒にとって、やりがいのある環境です。

自由な学校は「積極的な子」だけに向いているのか

発表や探究活動が多いことから、外向的で人前に立つことが得意な生徒だけに向く学校と思われる場合があります。しかし、学校は必ずしもそのような生徒だけを対象としているわけではありません。

一人で静かに考えることが好きな生徒、好きなテーマを時間をかけて調べたい生徒、少人数での対話を好む生徒にも、それぞれの方法で学びへ参加する機会があります。

重要なのは、入学時点で発表や自己管理が得意であることではなく、失敗を恐れず、自分なりの方法で学びへ関わろうとする姿勢です。

教員や仲間の支援を受けながら、少しずつ自分の考えを言葉にし、選択したことへ責任を持てるようになることが期待されています。

新しい教育へ挑戦する共学校

ドルトン東京学園中等部は、大学入試に必要な教科学力を身に付けながら、探究、協働、発信、自己管理といった、これからの社会で必要となる力を育てる学校です。

決められた手順を正確にこなすことよりも、「なぜ学ぶのか」「自分は何を知りたいのか」「学んだことを社会でどう生かすのか」を考えることが重視されています。

自由度の高い教育には、自分で計画を立て、必要なときに周囲へ助けを求める姿勢も必要です。細かく管理されることで安心する生徒よりも、自分の興味から学びを広げ、試行錯誤を楽しみたい生徒に適しています。

少人数の共学環境で、多様な仲間と協力しながら、自分らしい学び方を見つけたい生徒にとって、ドルトン東京学園は魅力的な選択肢となるでしょう。

アクセスと立地環境|調布市の緑豊かな住宅地に広がるキャンパス

ドルトン東京学園中等部・高等部は、東京都調布市入間町2丁目にあります。調布市の東端に位置し、世田谷区の成城エリアにも近い、落ち着いた住宅地の中に広がるキャンパスです。

最寄り駅から徒歩数分という立地ではなく、小田急線「成城学園前駅」または京王線「つつじヶ丘駅」から路線バスを利用する通学が基本となります。

学校のすぐ近くには「NTT中央研修センタ」バス停があり、下車後は徒歩約1分です。小田急線と京王線の両方からアクセスできるため、東京都西部だけでなく、都心部、神奈川県北部、川崎方面からも通学経路を組みやすくなっています。

ドルトン東京学園の所在地

項目内容
所在地〒182-0004 東京都調布市入間町2丁目28番20号
主な利用駅小田急線「成城学園前駅」、京王線「つつじヶ丘駅」
最寄りのバス停「NTT中央研修センタ」下車徒歩約1分
別経路のバス停「成城八丁目」下車徒歩約6分
スクールバス東急線「二子玉川駅」方面から運行

成城学園前駅からはバスで約6分

小田急線を利用する場合は、「成城学園前駅」西口から小田急バスに乗車します。学校公式案内では、駅から学校までの所要時間はバスと徒歩を合わせて約6分です。

最も分かりやすいのは、西口2番乗り場から乗車する経路です。

乗り場利用できるバス下車する停留所学校まで
西口2番乗り場つつじヶ丘駅南口行[成01]
NTT中央研修センタ行[成01・直行]
NTT中央研修センタバス約5分・下車後徒歩約1分

「NTT中央研修センタ」バス停からは、研修センター内の遊歩道を通って学校へ向かうことができます。バス停から校舎までの距離が短く、初めて学校を訪れる受験生や保護者にも利用しやすい経路です。

成城学園前駅は、小田急線の快速急行・急行などが停車する主要駅です。新宿、代々木上原、下北沢、登戸、町田方面からアクセスしやすく、東京メトロ千代田線から直通する列車も利用できます。

成城八丁目から歩く別経路も利用可能

成城学園前駅西口1番乗り場からは、次のバスを利用する経路もあります。

  • 狛江駅北口行[成05]
  • 調布駅南口行[成04]
  • 狛江営業所行[成04]

乗車後約3分の「成城八丁目」で下車し、学校まで徒歩約6分です。

「NTT中央研修センタ」へ向かうバスが混雑している場合や、利用する路線の都合によっては、この経路も選択肢となります。実際の通学では、バスの本数や乗り換え時間も含めて、利用しやすい経路を確認しておきましょう。

つつじヶ丘駅からはバスで約12分

京王線を利用する場合は、「つつじヶ丘駅」南口1番乗り場から、成城学園前駅西口行[成01]に乗車します。

乗車駅利用するバス下車する停留所学校まで
つつじヶ丘駅南口成城学園前駅西口行[成01]NTT中央研修センタバス約11分・下車後徒歩約1分

つつじヶ丘駅は京王線の急行停車駅で、新宿、明大前、調布、府中、京王八王子、橋本方面から利用できます。

京王線沿線に住む家庭にとっては、小田急線へ乗り換えずに通学できる点が便利です。一方、朝は道路やバスが混雑することもあるため、時刻表上の所要時間だけでなく、登校時間帯の実際の混雑も確認しておく必要があります。

二子玉川駅からのスクールバス

学校公式の交通アクセスでは、東急線「二子玉川駅」からのスクールバスも案内されています。

東急田園都市線・大井町線沿線に住む生徒にとって、成城学園前駅やつつじヶ丘駅を経由せずに学校へ向かえる選択肢です。世田谷区南部、目黒区、川崎市方面からの通学にも利用しやすくなります。

スクールバスの定期券は、学校事務室を通して申し込みます。運行時刻、乗車場所、定期代、利用条件などは年度によって変更される可能性があるため、入学前に最新の案内を確認しましょう。

徒歩・自転車で通学する生徒もいる

学校周辺や成城・仙川・狛江方面に住む生徒の中には、徒歩や自転車で通学する生徒もいます。

自転車通学は自由に認められるわけではなく、事前の申請と学校の許可が必要です。学校案内では、自宅から学校までがおおむね1キロメートル以上5キロメートル以内であることや、公共交通機関を使うより明らかに時間を短縮できることなどを考慮して判断するとされています。

自転車での通学を希望する場合は、距離だけでなく、交通量、坂道、夜間の安全性、雨天時の代替経路まで確認しておきましょう。

小田急線と京王線を利用できる立地

ドルトン東京学園は鉄道駅から少し離れている一方、主要な2路線からバスでアクセスできることが特徴です。

利用路線通学しやすい主な方面
小田急線新宿、代々木上原、下北沢、登戸、町田、神奈川県央方面
京王線新宿、明大前、調布、府中、八王子、相模原方面
東急線・スクールバス二子玉川、溝の口、目黒区、世田谷区南部、川崎方面

自宅の最寄り駅によっては、成城学園前駅とつつじヶ丘駅のどちらも利用できる場合があります。事故や運休が発生した際に、別路線へ切り替えられることは通学上の安心材料です。

自然と開放感を感じられるキャンパス

学校は、調布市と世田谷区の境界に近い住宅地に位置しています。駅前の繁華街から離れ、周囲には住宅、教育・研修施設、緑地などが広がる比較的落ち着いた環境です。

校舎は広い敷地を生かして設計され、屋外グラウンドや多目的コート、テラスなども設けられています。生徒が教室の中だけにとどまらず、校内のさまざまな場所で個人学習、対話、探究活動へ取り組める環境です。

大階段やラーニングコモンズなど、人が自然に集まる場所が多く、生徒同士の偶然の出会いや会話も学びにつながるように考えられています。

駅からバス通学となる点には注意

通学面で事前に確認したいのは、最寄り駅から路線バスを利用することです。

路線バスは、天候、道路の混雑、周辺の交通状況によって到着時刻が変わる場合があります。特に雨の日や学校・企業の通勤時間帯には、通常より時間がかかる可能性があります。

学校はノーチャイム制を採用し、生徒自身による時間管理を重視しています。遅延の可能性も考え、予定より一本早いバスを選ぶなど、余裕を持って行動する習慣が必要です。

受験前には、休日の学校説明会だけでなく、可能であれば平日の登校時間に近い時間帯でも経路を確認するとよいでしょう。

通学経路を確認する際のポイント

  • 自宅から成城学園前駅・つつじヶ丘駅までの所要時間
  • 駅での乗り換えやバス待ち時間
  • 朝のバス車内や乗り場の混雑
  • 雨天時に通常より必要となる時間
  • 帰宅時間帯のバス本数
  • 部活動後の18時頃でも無理なく帰宅できるか
  • 交通機関が止まった場合の代替経路
  • 二子玉川駅発スクールバスを利用できるか

中高6年間の通学では、片道の所要時間だけでなく、乗り換え回数や混雑による疲労も重要です。朝の時間帯に親子で実際の経路を移動し、無理なく通い続けられるかを確認しておきましょう。

入試当日はバスの混雑を想定

学校説明会、ドルトンフェス、入学試験など、多くの受験生が来校する日は、成城学園前駅やつつじヶ丘駅のバス乗り場が混雑する可能性があります。

入試当日は、乗車予定のバスへ乗れない場合も想定し、集合時刻より十分に早く到着できるように出発することが大切です。

成城学園前駅からは「NTT中央研修センタ」と「成城八丁目」を利用する2つの経路があります。事前に両方の停留所から学校までの道を確認しておくと、混雑や運休が発生した際にも対応しやすくなります。

ドルトン東京学園は、駅から徒歩で通える学校ではありませんが、小田急線・京王線・東急線方面から複数の通学手段を選べる立地です。

落ち着いた住宅地にある開放的なキャンパスで学べる一方、毎日の路線バスやスクールバスを含めた通学時間の確認が欠かせません。学校選びでは教育内容だけでなく、6年間無理なく通い続けられるかを親子で確かめておきましょう。

教育方針とカリキュラム|自由と協働を育むアサインメント・ラボ・ハウス

ドルトン東京学園の教育は、アメリカの教育家ヘレン・パーカストが提唱したドルトンプランを基盤としています。

その根底にあるのが、「自由」と「協働」という2つの原理です。生徒が自分の興味や課題に応じて学び方を選択する一方、教員、仲間、外部の専門家と関わりながら、一人では到達できない学びへ発展させます。

自由とは、好きなことだけに取り組んでよいという意味ではありません。学習の目的を理解し、計画を立て、選択したことに責任を持つ自由です。教員から細かく指示されるのを待つのではなく、必要に応じて助言を求めながら、自分で学習を進める力を養います。

こうした教育を具体化する仕組みが、アサインメント・ラボラトリー・ハウスというドルトンプランの3本柱です。

ドルトンプランを構成する3つの柱

仕組み主な役割育てる力
アサインメント目的、到達目標、課題、学習方法を確認し、自分で学習計画を立てる自主性、計画性、自己管理力
ラボラトリー興味のあるテーマを選び、調査、実験、制作、発表へ発展させる探究心、創造力、問題解決力
ハウス6学年の生徒が集まる異学年コミュニティで活動する社会性、協働力、自己理解力

一般的な教科授業と別に一部の特別活動として実施するのではなく、日々の授業、探究活動、学校行事、進路選択まで、学校生活全体にこの考え方が取り入れられています。

学習の見通しを示す「アサインメント」

アサインメントは、単元やテーマごとに用意される「学びの羅針盤」です。

単なる宿題一覧ではなく、学習する目的、身に付ける力、取り組む順序、期限、必須課題、発展課題などが示されています。生徒は最初に学習の全体像を確認し、ゴールまでの道筋を考えます。

アサインメントには、主に次のような内容が含まれます。

  • その単元を学ぶ理由と、実社会とのつながり
  • 単元を通して身に付ける知識や技能
  • 学習内容とスケジュール
  • 全員が取り組む必須課題
  • 興味や理解度に応じて挑戦する発展課題
  • レポート、発表、作品などの成果物
  • 学習後に行う振り返り

生徒によって、理解の速さや関心を持つ部分は異なります。基本事項を丁寧に確認する生徒もいれば、参考文献を調べ、発展的な課題へ進む生徒もいます。

全員が同じ方法で同じ量をこなすのではなく、共通の目標を押さえた上で、いつ、どのように、どこまで深めるかを自分で考えられる余白が設けられています。

教員は知識を与える人ではなく学びの伴走者

ドルトン東京学園でも、教員による説明や基礎知識の指導は行われます。学習者中心の教育とは、教員が授業を行わず、全てを生徒へ任せることではありません。

教員は、生徒の興味を引き出す題材を提示し、理解に必要な知識を教え、行き詰まったときには考えるためのヒントを与えます。

すぐに答えを教えるのではなく、生徒がどこまで理解し、何につまずいているのかを確認しながら、自分で解決方法を見つけられるように支えます。

授業では、対話、グループワーク、調査、実験、制作、プレゼンテーションなどを取り入れ、次の学習サイクルを繰り返します。

  1. 学びを設計する
  2. 学びを深め、広げる
  3. 学んだことを発信する
  4. 結果と過程を振り返る

知識を覚えて終わるのではなく、学んだことを他者へ説明し、意見を受け取ることで、自分の理解をさらに深めます。

中等部は週35時間のカリキュラム

中等部は2学期制で、授業は原則として月曜日から金曜日までの週5日です。1コマ45分、1日7時間、週35時間の授業が行われます。

国語、数学、社会、理科、英語、芸術、保健体育、技術・家庭などの教科に加え、ラボ、ハウス、自己管理と振り返りの時間が正式なカリキュラムへ組み込まれています。

学びの時間中等部での位置付け
教科授業基礎知識を身に付け、対話やプロジェクトを通して理解を深める
基礎ラボ週2時間を基本に、学年ごとのテーマで探究方法を段階的に学ぶ
探究ラボ週2時間を基本に、自分の興味や課題に応じた活動へ取り組む
ロングハウス異学年の仲間と対話し、行事や学校生活に関する活動を行う
ショートハウス昼休みの時間帯に、連絡、交流、清掃、行事準備などを行う
SMART学習計画を管理し、自分の行動や学びを振り返る

SMARTは「Self Management And Reflection Time」の略で、自分の学習を自分で管理し、振り返るための時間です。

課題の進行状況、時間の使い方、目標の達成度などを確認し、次の行動を考えます。自由度の高い学習を成り立たせるために必要な、計画性と自己管理力を育てる時間です。

学年ごとのテーマを探究する「基礎ラボ」

基礎ラボでは、学年ごとに設定されたテーマへ取り組みながら、問いの立て方、情報の集め方、調査方法、まとめ方、発表方法など、探究学習の基本を段階的に身に付けます。

学年主な取り組み学習の目的
中等部1年しあわせ教室・よのなか教室・まちなか教室社会人や地域との交流を通して、世の中、仕事、生き方への関心を広げる
中等部2年よのなか教室・職場体験職業や社会について調べ、自分の将来像を考える
中等部3年修了探究自分でテーマを設定し、1年間かけて探究する
高等部1年アジア研修の事前・事後学習海外の文化や社会課題を学び、現地での体験を行動へつなげる
高等部2年卒業探究自分自身と向き合い、興味に基づく問いを深く追究する

中等部1年では、社会で仕事をしている保護者や外部講師による講演・ワークショップなどを通して、自分の知らなかった職業や生き方に触れます。

中等部2年では、職場体験で得た情報や感想をレポートへまとめ、仲間と協力してポスターを制作し、互いの職業観を発表します。

社会との接点を増やしながら、少しずつ自分の興味や将来について考えられるように設計されています。

中等部3年間の集大成となる「修了探究」

中等部3年では、基礎ラボの集大成として「修了探究」に取り組みます。

生徒一人ひとりが自分の興味からテーマを設定し、問いを立て、文献調査、インタビュー、アンケート、実験、観察、制作など、テーマに適した方法を考えます。

1年間の探究成果は、5,000字以上のレポートへまとめます。インターネット上の情報を集めるだけでなく、情報の信頼性を確認し、自分の調査結果や考察を加えることが求められます。

探究では、最初に立てた仮説と異なる結果が出ることもあります。思い通りにならなかった過程も含めて振り返り、次の問いへ発展させることが大切にされています。

興味のある学びを選べる「探究ラボ」

探究ラボは、生徒が自分の学びたい内容を選び、個人または少人数で取り組む時間です。

探究ラボには、主に次の2つの形があります。

  • テーマラボ:教員、生徒、外部の専門家などが設定したテーマから興味のある講座を選ぶ
  • オフィスアワー:自分でテーマや課題を決め、教員へ相談しながら計画的に学ぶ

テーマラボは、科学、芸術、文学、社会問題、ものづくり、スポーツなど幅広い分野で開講されます。学校公式案内では、年間50種類を超える講座が開講された年度も紹介されています。

過去には、次のようなテーマが扱われました。

  • 水中ロボットの制作
  • 歌詞をモチーフにした小説の創作
  • 演劇を通した自己表現とコミュニケーション
  • 映画を題材にした正義や社会問題の考察
  • ロケットの製作と打ち上げ
  • 起業や新規事業に関する講演・プロジェクト

テーマによっては、中等部1年から高等部3年までの生徒が同じラボへ参加します。年齢や学年ではなく、同じ関心を持つ仲間として学び合えることも特徴です。

時間割を離れて学ぶ「ドルトンタイム」

中等部と高等部1年では、通常の時間割の枠を離れ、生徒が自分の学習を計画して実践する「ドルトンタイム」も設けられています。

学校公式FAQでは、火曜日から木曜日までの午後9コマを利用する形で、年間8回実施すると案内されています。

教科のアサインメント、研究、制作、発表準備などから、自分が取り組む内容や順序を考えます。まとまった時間があるため、普段の45分授業では難しい実験やプロジェクトにも取り組めます。

自由に使える時間だからこそ、何を優先し、どこまで進めるかを自分で判断しなければなりません。計画がうまくいかなかった場合も、その原因を振り返り、次回の時間の使い方へ生かします。

6学年で構成する異学年コミュニティ「ハウス」

ドルトン東京学園では、一般的な「1年1組」「2年A組」のような学級だけを学校生活の基盤とはしていません。

教科授業では、同学年約25~28名で構成するLesson Group(学習グループ・LG)に所属します。一方、学校生活や行事では、6学年の生徒が各4~5名ずつ集まる約25名のスモールハウスで活動します。

ハウスは、年齢や立場の異なる生徒が日常的に交流する、家族のようなコミュニティです。

  • 昼休みに行うショートハウス
  • 週1回を基本とするロングハウス
  • Sports FestやDalton Festの準備
  • 清掃や学校生活に関する話し合い
  • ハウスごとの合宿や交流企画
  • 学習・進路・学校生活に関する相談

中等部の生徒は、高等部の先輩から学習方法や学校生活について助言を受けられます。上級生は、年下の生徒を支える中で、責任感やリーダーシップを身に付けます。

同学年だけで人間関係が固定されず、多様な年齢や価値観に触れられることが、ハウス制度の大きな目的です。

英語は3段階の少人数・習熟度別授業

英語では、生徒の経験や希望に応じて、アカデミック・アドバンスト・スタンダードの3段階に分かれて学びます。

一斉のプレイスメントテストだけで機械的にクラスを決めるのではなく、教員の助言を受けながら、生徒自身が学びたいレベルを選択することを基本としています。

クラス人数の目安目標・授業内容
アカデミック約10名帰国生や同等の英語力を持つ生徒を対象に、CEFR C1相当を目標として高度な読解・議論・論文作成を行う
アドバンスト約20名英語を強みとして伸ばしたい生徒を対象に、CEFR B2相当の実践的な4技能を育てる
スタンダード約20名英語初学者や不安のある生徒を対象に、CEFR B1相当を目標として基礎から4技能を伸ばす

全クラスでAll-Englishの授業を基本とし、アドバンストとスタンダードでは、日本人教員と外国人教員によるチームティーチングも行われます。

文法や単語を覚えるだけでなく、英語を使って情報を集め、考え、話し合い、自分の意見を発信することを重視しています。

オンライン英会話、多読、海外の学校との交流なども取り入れ、最初の2年間で基本的な運用力を身に付けた後、海外研修や国際交流で実際に英語を使う経験へつなげます。

理科は「自分のなぜ?」から始める

理科では、物理・化学・生物・地学の担当教員がチームとなり、中等部の学習を支えています。

教科書の結論を確認するだけでなく、生徒自身が疑問を持ち、教員と相談しながら実験や観察の計画を立てます。

予想と異なる結果が出た場合には、失敗として終わらせず、条件、方法、測定、仮説のどこに原因があったのかを考えます。

科学用語や公式をテストのために暗記するのではなく、身近な現象を説明し、自分の世界を広げるための知識として使うことが重視されています。

定期試験だけに頼らない評価方法

ドルトン東京学園では、一般的な中間試験・期末試験のような一斉の定期試験を実施していません

ただし、試験が一切ないわけではなく、学習内容に応じて小テスト、単元テスト、実技テストなどが行われます。

成績は、次のような複数の材料を組み合わせて評価します。

  • 小テスト・単元テスト・実技テスト
  • レポートや論文
  • プレゼンテーション
  • 制作物や実験の成果
  • 成果へ至るまでの過程
  • 授業や協働活動への取り組み
  • 振り返りと改善の内容

他の生徒との順位だけで評価するのではなく、アサインメントごとに示された基準に照らして到達度を確認します。

最終的には「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習へ取り組む態度」の3観点を基に、5段階評価も行われます。

eポートフォリオで学習の過程を記録

生徒の学習履歴は、クラウドやICTツールを利用したeポートフォリオにも蓄積されます。

テストの点数だけでなく、レポート、作品、発表、活動記録、振り返りなどを残すことで、自分が何を学び、どのように成長したのかを確認できます。

以前の成果物と現在の成果物を比較することで、他者との順位では見えにくい自分自身の変化を把握できます。生徒、家庭、学校が学習状況を共有しながら、次の目標を考えるための仕組みです。

デジタルとアナログを使い分ける

生徒は学校指定の条件を満たすノートパソコンを各家庭で用意するBYOD方式を採用しています。

授業では、資料の閲覧、情報検索、レポート作成、プレゼンテーション、動画編集、オンラインでの対話、共同編集などに端末を活用します。

一方で、全てをデジタル化するわけではありません。教科書、副教材、紙のノート、プリント、実験ノートなども使い、学習内容に適した方法を選びます。

端末を使うこと自体を目的とせず、考える、記録する、共有する、制作するための道具として自然に活用しています。

高等部では自分で時間割を組み立てる

高等部では、必履修科目によって基礎学力を確保しながら、進路や興味に応じて選択科目を組み合わせます。

特に高等部2・3年では、全員を固定された文系・理系コースへ一律に分けるのではなく、生徒自身が将来の目標に必要な科目を選び、自分の時間割を設計します。

学校公式カリキュラムでは、62科目の選択科目が案内されています。

  • 現代文・古典・社会科学探究
  • 数学探究・数学演習
  • 物理・化学・生物・地学の探究科目
  • 音楽・美術・書道・Our Art
  • フランス語・中国語などの第二外国語
  • 海外大学準備英語・米国大学準備講座
  • STEAM Lab
  • サービスラーニング
  • キャリアデザイン
  • 大学特別講座

高等部では、必履修科目40~42単位に加え、選択科目から32~34単位以上を履修し、合計74単位以上を修得することが卒業要件です。

国公立大学の理系学部を目指す生徒、海外大学を目指す生徒、芸術系大学を目指す生徒では、必要となる科目が異なります。生徒は教員や進路担当者へ相談しながら、自分の目標に合う科目を選びます。

自由度の高い教育だからこそ自己管理が必要

ドルトン東京学園では、一般的な意味での「宿題」は多くないと説明されています。しかし、アサインメントを授業時間内に終えられなかった場合や、自分で課題をさらに深めたい場合には、家庭で作業を続ける必要があります。

プロジェクト型の課題は、生徒がどこまで調べ、どのような成果物を目指すかによって、必要な時間が変わります。

保護者が進行を細かく管理したり、作品を代わりに仕上げたりするのではなく、生徒本人が計画の失敗も経験しながら、学習を管理できるようになることが重視されています。

自由な教育環境は、負担が少ないことを意味するものではありません。自分で課題を見つけ、予定を立て、必要な支援を求め、最後までやり抜く責任が伴います。

ドルトン東京学園のカリキュラムは、教員から与えられた正解を覚えることだけでなく、「自分は何を知りたいのか」「どのように学ぶのか」「学んだことを誰へ伝えるのか」を考える教育です。

アサインメントで学習を設計し、ラボで興味を深め、ハウスで多様な仲間と関わる6年間を通して、自ら問いを立て、学び続けられる人を育てています。

学習環境と施設設備|探究と協働を支える開放的な最新校舎

ドルトン東京学園の校舎は、教員の説明を一方向に聞く授業だけでなく、個人学習、グループワーク、実験、制作、プレゼンテーションなど、多様な学び方に対応できるよう設計されています。

校内には、一般的な普通教室に加え、ラーニングコモンズ、クラフト・ラボラトリー、サイエンス・ラボラトリー、講堂、カフェテリア、人工芝グラウンドなどが整っています。

特に2022年に完成したSTEAM棟は、教科や授業形態の境界を越え、生徒が自分の課題に応じて場所や設備を選べる学習空間です。施設そのものが、ドルトンプランの「自由と協働」を支える教材として機能しています。

ドルトン東京学園の主な施設

施設主な特徴・用途
ラーニングコモンズ1教科を結び付ける学習のハブとして、グループワークや対話に利用
ラーニングコモンズ2約3万1,000冊の蔵書、電子図書館、発表・協働・個人学習スペースを備える
クラフト・ラボラトリー美術、工芸、デジタルデザインなど、アナログからデジタルまでの制作に対応
サイエンス・ラボラトリー物理・化学・生物の実験室と100席以上の講義室で構成
普通教室可動式の机と2面のホワイトボードを備え、多様な授業形態に対応
講堂本格的な舞台装置と音響設備を備え、発表、演劇、音楽活動に利用
カフェテリア日替わりランチ、麺類、弁当、軽食、飲料などを提供
スマートストア生徒が商品選定や購買データ分析を行う無人の校内売店
アリーナ・ジム球技、武道、ダンスなどの授業・課外活動に使用
人工芝グラウンドサッカー、ソフトボール、ハンドボール、陸上競技などに対応
屋外多目的コートテニス、バスケットボール、バレーボールに対応

2022年に完成した環境配慮型の「STEAM棟」

STEAM棟は、ドルトンプランにおける「学びの設計・学びの探究・学びの発表」という一連のサイクルを、校舎全体で支えることを目的として建設されました。

1階にクラフト・ラボラトリー、2階にラーニングコモンズ、3階にサイエンス・ラボラトリーを配置しています。

中心となる施設学習活動
1階クラフト・ラボラトリー表現、設計、造形、制作
2階ラーニングコモンズ2情報収集、対話、協働、発表
3階サイエンス・ラボラトリー観察、実験、検証、科学的探究

各階の中央部分は、可動式の壁などによって連結・分割できます。少人数の活動から、複数の教科や学年が参加する大規模なプロジェクトまで、目的に応じて空間の広さや形を変えられます。

教室や教材が閉じた部屋の中に隠れるのではなく、ガラス面などを通して周囲の活動が見える設計も特徴です。別の生徒が行っている実験や制作が目に入り、そこから新たなアイデアや交流が生まれることを目指しています。

校舎そのものを教材にするZEBプロジェクト

STEAM棟は、多様な省エネルギー技術を導入した環境配慮型の校舎です。学校は、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロに近づけるZEB(Net Zero Energy Building)スクールを目指しています。

校舎では、井戸水、地中熱、太陽熱などの自然エネルギーを利用しています。建物の構造、空調、照明などにも省エネルギー技術が採用され、快適な学習環境と環境負荷の低減を両立させています。

環境配慮型の校舎を使用するだけでなく、エネルギー消費や室内環境を調べることで、建築、物理、環境問題、持続可能な社会について学ぶこともできます。

STEAM棟は、2020年度の国土交通省「サステナブル建築物等先導事業」に採択されました。最新設備を備えた建物であると同時に、学校建築と環境の未来を考える実践的な教材です。

アナログとデジタルの制作を支えるクラフト・ラボラトリー

STEAM棟1階のクラフト・ラボラトリーは、次の5つの空間で構成されています。

  • 美術室
  • 技術室
  • デジタルデザイン室
  • 多目的室
  • 中央のクラフトセンター

美術室では、絵画や平面表現だけでなく、さまざまな素材を使った作品制作に取り組めます。技術室では、工具や材料を使った立体造形やものづくりを行います。

デジタルデザイン室には高性能なパソコンが整備され、デジタルデザイン、映像、画像編集などに活用されています。生徒が持参するBYOD端末と校内設備を組み合わせ、アイデアを具体的な作品へ発展させます。

可動式の壁やガラス戸によってレイアウトを変更できるため、一人で制作へ集中する空間、仲間と相談する空間、完成作品を展示する空間などを柔軟につくれます。

芸術と技術を別々に扱うのではなく、科学、数学、デザイン、情報などを横断しながら、発想を形にする場所です。

約3万1,000冊を所蔵するラーニングコモンズ

STEAM棟2階のラーニングコモンズ2は、図書館と協働学習スペースを一体化した「知のコア」です。

ラーニングコモンズ2を中心に、学校全体で約3万1,000冊の図書を所蔵しています。このうち洋書は約2,500冊で、約400冊の電子書籍も利用できます。

書架に並ぶ本を読むだけでなく、備え付けの端末から蔵書検索や電子図書館の閲覧も可能です。生徒が自分の問いに応じて、紙の本、電子書籍、インターネットなどを使い分けます。

座席も一律ではなく、学び方に応じて選べます。

  • 複数の生徒で対話できるコミュニケーション型の座席
  • ホワイトボードや電子黒板を備えた協働学習用ラウンジ
  • 一人で静かに考えられる間仕切り付きの熟考スペース
  • 成果物の展示やプレゼンテーションに使えるセンターエリア

中心部には多くの生徒が集まれる場所を設け、外周部へ進むほど少人数・個人学習に適した空間になるように配置されています。

その日の課題や気分に合わせて、生徒自身が学ぶ場所を選べることが、ドルトンらしい特徴です。

読書を生徒の活動へ広げる取り組み

図書を保管して貸し出すだけでなく、読書を学校全体の学習や交流へ広げる取り組みも行われています。

学校では、中高6年間で読んでほしい本を選んだ「ドルトン100冊の本」を設定しています。生徒が本に関するイベントやアクティビティを企画することもあり、読書を個人的な活動だけで終わらせません。

ラーニングコモンズ1には、「知との出会い」を意識した特集棚があります。偶然目にした本や展示から新しい関心が生まれ、ラーニングコモンズ2でさらに深く調べる流れをつくっています。

カードゲームの貸し出しも行われており、論理的思考やコミュニケーションを楽しみながら育てる場所としても活用されています。

実験と講義をつなぐサイエンス・ラボラトリー

STEAM棟3階のサイエンス・ラボラトリーは、物理室、化学室、生物室の3つの実験室と、100席以上の講義室で構成されています。

各実験室には、それぞれの分野に対応した実験台や機器が整備されています。教員が用意した手順をそのまま再現するだけでなく、生徒自身が仮説を立て、実験方法を考え、結果を検証できる環境です。

フロアはウォールドアで仕切られており、必要に応じて全ての扉を開放できます。物理、化学、生物の活動を一つの広い空間で行い、複数分野を横断するプロジェクトにも対応します。

中央のサイエンスセンターには、理科に関する資料や展示が置かれています。授業中だけでなく、日常的に科学へ触れ、疑問や新しいテーマを見つけられる空間です。

教室の形も学びに合わせて変化

普通教室は、天井を高くし、大きな窓から自然光が入る開放的な設計です。2面にホワイトボードを設置し、机と椅子は動かせるようになっています。

教員の説明を聞く場合は前方へ向け、グループワークでは机を組み合わせ、発表では互いの顔が見える配置にするなど、授業内容に合わせて教室の形を変えます。

教室棟3階には、一人で集中して学習できるブース型の自習スペースもあります。仲間と話し合う学習だけでなく、静かに読書や課題へ取り組みたい生徒にも対応しています。

また、片面をガラス張りにした半円型の教室315には、一般的な机や椅子が置かれていません。色とりどりのクッションと大きなホワイトボードを使い、既存の教室形式にとらわれない対話や発想活動を行えます。

発表の舞台となる大階段とオープンスペース

校舎の中央には、自然光が入る吹き抜けと大階段があります。移動のためだけの階段ではなく、生徒が集まり、成果を発表する場所としても使われています。

学習成果のプレゼンテーション、学校行事の告知、作品展示などを、日常の学校生活の中で行えます。

発表する側にとっては、学んだ内容を他者へ伝える機会となり、通りかかった生徒にとっては、別の学年やラボの活動を知るきっかけになります。

学びを教室内に閉じ込めず、校内全体へ共有することを重視した設計です。

芸術活動を支える講堂と音楽室

講堂は「新緑の森」をイメージした空間で、演劇や音楽演奏に対応する本格的な舞台装置と音響設備を備えています。

学校行事、講演、成果発表、演劇、弦楽アンサンブルなど、さまざまな活動に利用されます。生徒が企画や発表を行うだけでなく、外部の専門家や芸術家を招いた学びにも対応できます。

音楽室は講堂のステージへ直接つながっており、舞台裏の控室としても使用できます。隣接する2つの練習室には防音対策が施され、個人や少人数での練習も可能です。

昼食を選べるカフェテリア

講堂棟1階には、カフェテリア「シーザーズキッチン」があります。家庭から弁当を持参するほか、校内で温かい昼食を購入できます。

カフェテリアでは、主に次のようなメニューが提供されています。

  • 日替わりランチ
  • 麺類
  • 弁当
  • おにぎり・サンドイッチなどの軽食
  • 菓子・フルーツ
  • コーヒー・スムージーなどの飲料

中等部・高等部の生徒ともに利用でき、交通系IC、非接触決済、QRコード決済にも対応しています。

生徒がカフェテリアの情報を発信したり、特別メニューやイベントが行われたりすることもあります。昼食を提供するだけでなく、生徒同士の交流が生まれる場所です。

生徒が運営する無人売店「スマートストア」

2階の和風ラウンジの近くには、生徒が運営する無人の購買施設「スマートストア」があります。飲料、軽食、文房具などを購入できます。

スマートストアは、単に人件費を減らした売店ではありません。生徒が商品の選定、発注、店舗レイアウト、内装デザインなどを企画し、実際の運営へ関わっています。

購買データを分析し、どの商品がどの時間帯に売れるのか、利用者が何を求めているのかを考えます。その結果を基に品ぞろえや販売方法を改善します。

校内生活の利便性を高めながら、マーケティング、データ分析、経営、デザイン、地域連携などを実践的に学べる取り組みです。

運動施設|アリーナ・ジム・人工芝グラウンド

体育館棟のアリーナには、トップアスリート向けのトレーニングセンターでも採用される床材が使用されています。

バスケットボール、バレーボール、バドミントンなどの体育授業や課外活動に利用されます。「木漏れ日の森」をイメージした内装で、運動に集中しやすい環境です。

体育館棟1階のジムは片面が鏡張りとなっており、剣道などの武道やダンスの練習に適しています。

屋外には、全面人工芝のグラウンドがあります。クッション性を持たせた安全性の高い仕様で、サッカー、ソフトボール、ハンドボール、陸上競技などに使用されます。

多目的コートでは、テニス、バスケットボール、バレーボールが可能です。限られた敷地の中で、複数の競技に対応できる運動環境が整っています。

校内にプールは設置されていない

施設情報を確認する際に注意したいのが、プールの有無です。以前の紹介記事などで温水プールがあると記載されることがありますが、現在のドルトン東京学園にプールはありません

水泳の授業も実施していません。ただし、水辺で事故が起きた際の救急法など、安全に関する教育は外部のプールを利用して行います。

学校選びで水泳授業や水泳部の活動を重視する場合は、この点を確認しておきましょう。

全館無線LANとBYODによるICT環境

校舎内には無線LAN環境が整備され、生徒は学校が指定する条件を満たしたノートパソコンを各家庭で用意するBYOD方式を採用しています。

端末は、資料検索、レポート作成、共同編集、プレゼンテーション、映像制作、オンライン交流などに利用します。

ラーニングコモンズの電子黒板、各教室のプロジェクター、クラフト・ラボラトリーの高性能パソコンなどと組み合わせることで、教室や学年の境界を越えた活動ができます。

一方、全ての学習を端末だけで行うわけではありません。紙の教科書やノート、理科の実験ノート、実物の材料、書籍なども使用し、目的に合う道具を選びます。

スクールカウンセラーが毎日在室

学習設備だけでなく、生徒の心理面を支える体制も整えています。スクールカウンセラーは2名在籍し、交代で毎日在室しています。

専用の面談室があり、生徒や保護者が相談を希望する場合は予約できます。入学後には、生徒全員とスクールカウンセラーが面談する機会も設けられています。

新しい環境への適応、友人関係、家庭、学習、進路など、中高生が抱えるさまざまな悩みを相談できます。

困った生徒だけが訪れる場所とするのではなく、全員が一度カウンセラーと話すことで、必要になったときに相談しやすい関係をつくっています。

登下校管理と災害への備え

校内の安全管理では、警備会社との契約、警察との連携、教職員向けの非常時対応マニュアルなどを整えています。

生徒はICタグを携帯し、登下校時には登録された保護者の連絡先へ確認メールが自動送信されるシステムを利用しています。

災害に備え、全校生徒が3日間過ごせる防災食料や防災用品を備蓄しています。消防署の指導を受けながら、避難訓練も定期的に行われます。

災害発生時には、必要に応じて保護者へ引き渡せる状態になるまで生徒を学校へ留め置き、緊急連絡システムを通して状況を共有します。

校舎全体が「いつでも、どこでも学べる空間」

ドルトン東京学園の施設は、設備の新しさや豪華さだけを目的としたものではありません。

図書館で情報を集め、サイエンス・ラボラトリーで実験し、クラフト・ラボラトリーで形にして、大階段や講堂で発表するというように、校舎内の複数の場所をつなげて学べます。

教室、廊下、ラウンジ、図書館、実験室、屋外空間の境界をできるだけ柔軟にし、生徒の活動に合わせて施設を使うことが重視されています。

決められた教室で同じ授業を受けるのではなく、自分の問いや学び方に合う場所を選び、仲間と協力しながら成果を生み出せることが、ドルトン東京学園の学習環境における最大の魅力です。

学校生活と行事|生徒主体のドルトンフェスや海外研修が充実

ドルトン東京学園の学校生活では、授業、探究活動、ハウス、行事、課外活動が互いに結び付いています。

一般的な学校行事を教員が準備し、生徒が参加するだけではありません。生徒自治組織のDSC(Dalton Student Council)や実行委員を中心に、生徒自身が目的を考え、企画を提案し、準備や運営まで担当します。

代表的な行事は、ハウス対抗のSports Fest、生徒の「やりたい」を形にするDalton Fest、1年間の学びを共有するDalton EXPOです。

このほか、中等部3年のオーストラリア研修、高等部1年にあたる4年生のアジア研修、校外を教室として捉えるCACなど、教室外で社会や世界と関わる機会も充実しています。

ドルトン東京学園の一日

中等部の授業は、原則として月曜日から金曜日までの週5日制です。土曜日に通常授業はありませんが、学校行事や説明会などが行われる場合があります。

授業は1コマ45分で、午前4時間、午後3時間の1日7時間授業です。校内はノーチャイム制となっており、生徒は時計や予定を確認しながら、自分で次の授業へ移動します。

時刻学校生活主な内容
7時30分~登校委員会活動、部活動の朝練、個人学習など
8時30分~9時15分1時間目45分授業
9時25分~10時10分2時間目授業ごとに教室を移動
10時20分~11時05分3時間目教科授業、実験、協働学習など
11時15分~12時00分4時間目午前最後の授業
12時00分~12時55分昼休み・ショートハウス・清掃異学年交流、行事準備、昼食、清掃
13時00分~13時45分5時間目教科授業、ラボなど
13時55分~14時40分6時間目教科授業、ラボなど
14時50分~15時35分7時間目教科授業、ロングハウス、探究活動など
15時35分~18時00分放課後部活動、委員会、研究、課題、交流

始業時刻は8時30分ですが、早い生徒は7時30分頃から登校しています。部活動の朝練へ参加する生徒もいれば、ラーニングコモンズなどで課題や研究を進める生徒もいます。

最終下校時刻は18時です。放課後の過ごし方も一律ではなく、部活動へ参加する、アサインメントを進める、ラボの研究を行う、友人と過ごすなど、生徒が自分の予定に応じて選びます。

教科ごとに教室を移動する「教科センター方式」

ドルトン東京学園では、一つの教室に生徒が座り、教員が入れ替わる形式だけでなく、生徒が授業内容に応じた教室へ移動する教科センター方式を導入しています。

理科ではサイエンス・ラボラトリー、美術や技術ではクラフト・ラボラトリー、調査や協働学習ではラーニングコモンズというように、その日の学習に適した場所を利用します。

移動には、自分で時間割と時刻を確認する必要があります。ノーチャイム制と教科センター方式を組み合わせることで、時間管理や次の行動を考える習慣を身に付けます。

昼休みは異学年で過ごすショートハウス

12時からの昼休みには、昼食だけでなくショートハウスや清掃も行われます。

ハウスは、中等部1年から高等部3年までの6学年で構成される異学年コミュニティです。昼休みに顔を合わせ、学校からの連絡を共有したり、行事について話し合ったり、清掃を分担したりします。

通常の授業では同学年のLesson Groupで学びますが、昼休みや学校行事では、年齢の異なるハウスメンバーと関わります。

中等部の生徒は、上級生から学習、部活動、留学、進路について話を聞けます。上級生は、年下の生徒を支えたり活動をまとめたりする中で、責任感やリーダーシップを養います。

カフェテリアを利用できる昼食環境

昼食は家庭から弁当を持参するほか、校内のカフェテリアを利用できます。

カフェテリアでは、日替わりランチ、弁当、ラーメン、うどん、おにぎり、サンドイッチ、軽食、フルーツなどが販売されています。

生徒が運営に関わる無人売店「スマートストア」でも、菓子や軽食、飲料、文房具などを購入できます。

家庭で毎日弁当を準備する必要がなく、生徒がその日の予定や希望に合わせて昼食を選べることは、保護者にとっても安心材料です。

学校生活をつくる生徒自治組織「DSC」

DSC(Dalton Student Council)は、生徒自身が立ち上げた自治組織です。一般的な生徒会に近い役割を持ちますが、学校から与えられた仕事を行うだけではありません。

生徒が「よりよい学校とは何か」を考え、校内の仕組み、行事、学習環境について提案し、教員と協働しながら改善します。

DSCには、総務、企画、環境、広報、図書、放送などの委員会があり、各委員会の代表者による代表会議も設けられています。

Sports Fest、Dalton Fest、Dalton EXPOの三大行事でも、DSCが中心となって企画や運営を担当します。

自由な意見を出すだけでなく、実現可能性、安全性、費用、周囲への影響などを考え、教員や仲間と調整する経験が、実社会で必要となる合意形成力につながります。

ハウス対抗で競う「Sports Fest」

Sports Festは、全学年がハウスごとに分かれて競うスポーツ行事です。一般的な体育祭のようにクラスや学年で競うのではなく、異学年の仲間とチームを組みます。

2026年度は5月28日に京王アリーナで開催され、AJTA、台風の目、リレーなど、多彩な競技が行われました。

足の速い生徒だけが活躍するのではなく、幅広い生徒が楽しめるように、毎年さまざまな種目が考案されます。

競技への参加だけでなく、応援、選手の招集、音響、進行、得点管理など、多くの役割があります。上級生が年下のメンバーへ声を掛け、作戦を考えながら優勝を目指すことで、ハウスの結束を深めます。

生徒の「やりたい」から生まれる「Dalton Fest」

Dalton Festは、ドルトン東京学園の学園祭です。生徒の「やってみたい」という提案を出発点に、企画内容、装飾、広報、予算、運営方法などを考えます。

各ハウスが運営する体験型アトラクションや模擬店のほか、有志生徒によるパフォーマンス、物品販売、教室企画などが行われます。

地域の飲食店と協力して商品を開発・販売する企画や、生徒が育てた米を販売する活動など、校外の人や地域と関わる取り組みもあります。

2025年度には、全校生徒が協力して大規模なモザイクアートを制作しました。飲食販売にはキャッシュレス決済も導入され、生徒が現代のイベント運営や販売の仕組みを実践的に経験しています。

2026年度のDalton Festは、2026年10月31日と11月1日の2日間に開催される予定です。

学校の雰囲気を確かめやすい学園祭

受験生にとってDalton Festは、校舎や展示を見るだけでなく、生徒の主体性や学校の自由な雰囲気を確認できる機会です。

生徒が来場者へどのように説明しているか、年齢の異なるハウスメンバーがどのように協力しているか、先生が生徒の活動へどのように関わっているかを見ると、学校生活を具体的に想像できます。

毎年、入場方法や予約の有無が案内されるため、見学する場合は学校公式サイトで最新情報を確認しましょう。

1年間の学びを共有する「Dalton EXPO」

Dalton EXPOは、授業、ラボ、校外活動などで取り組んだ1年間の学びを発表する行事です。

一般的な文化祭とは目的が異なり、研究や探究の成果を、展示、口頭発表、作品、実演、ワークショップなど、テーマに合った方法で伝えます。

主な発表内容には、次のようなものがあります。

  • 中等部3年の修了探究
  • 高等部の卒業探究
  • アジア研修の事前・事後学習
  • 教科授業で制作した作品や研究
  • テーマラボやオフィスアワーの成果
  • 校外活動や社会課題に関する取り組み
  • 有志生徒による体験型ワークショップ

発表者は、自分が詳しく調べた内容を、初めて聞く人にも理解できるように説明しなければなりません。来場者からの質問や意見を受けることで、新たな課題にも気付きます。

受験生にとっても、ドルトン東京学園が「探究」をどのような形で実践しているのかを確認できる重要な行事です。

三大行事はそれぞれ目的が異なる

行事主な目的特色
Sports Fest異学年の協働とハウスの結束ハウス対抗で、多様な生徒が参加できる競技を実施
Dalton Fest企画力・創造力・学校自治生徒の「やりたい」を学園祭の企画として実現
Dalton EXPO学習成果の発信と共有授業、ラボ、探究、校外活動の成果を発表

三つの行事はいずれも生徒主体ですが、Sports Festは協働、Dalton Festは企画と創造、Dalton EXPOは学びの発信という異なる役割を持っています。

中等部3年のオーストラリア研修

中等部3年では、約2週間のオーストラリア研修を実施します。学校案内では、全員が参加する中等部の主要な海外研修として位置付けられています。

生徒は原則として一人につき一つの家庭でホームステイし、現地校での学校生活、大学訪問、交流、アクティビティなどを経験します。

英語が得意な生徒だけを対象とする語学研修ではありません。英語が思うように伝わらない経験も含め、自分から相手へ働き掛け、異なる生活習慣や価値観へ適応することが重視されています。

研修前には、現地の文化、生活、英語表現などを学びます。帰国後には体験を振り返り、自分の価値観がどのように変化したかを整理して、その後の学習や進路へつなげます。

高等部1年のアジア研修

高等部1年にあたる4年生では、8月から9月にかけて約8日間のアジア研修を行います。

生徒は、インド、インドネシア、マレーシア、スリランカなどから訪問先を選び、現地の社会課題と向き合います。

観光地を巡るだけではなく、事前に訪問国の文化、歴史、経済、環境、教育などを学び、現地でインタビューやリサーチを行います。

現地で得た情報を基に、自分たちが考えた仮説を検証し、帰国後には具体的な行動や探究へ発展させます。その成果は、年度末のDalton EXPOでも発表されます。

海外研修は段階的に発展

学年・対象主な研修学習内容
中等部3年オーストラリア研修ホームステイ、現地校交流、英語実践、異文化理解
高等部1年アジア研修社会課題の調査、現地での対話、仮説検証
3~5年の希望者シリコンバレー研修大学・企業訪問、キャリア探究、アポイントメント
3~6年の希望者韓国国際交流現地高校生との交流、学校生活、街歩き
3~6年の希望者ヨーロッパ芸術の旅美術、音楽、建築、歴史を現地で学ぶ
希望者ターム留学・アカデミックイヤー留学海外の学校へ通い、長期間の生活と学習を経験

中等部3年以降は、必修に近い学年研修から、興味や進路に応じて選択する海外プログラムへ学びが広がります。

高等部では、約1年間の留学で取得した単位を一定範囲で認定する制度があり、条件を満たせば学年を下げずに卒業を目指せます。

学校の外を教室にする「City As a Classroom」

ドルトン東京学園では、校外の地域、自然、企業、大学、人々も学習資源と捉えるCAC(City As a Classroom)を実施しています。

CACは、主に長期休暇中に行われる希望制のプログラムです。旅行を楽しむだけでなく、現地でしか得られない経験を通して、自分の興味や社会課題への理解を深めます。

これまでには、次のような活動が行われました。

  • 北海道の農家でのファームステイ
  • 九州での社会起業・登山・地域づくり体験
  • 千葉県鴨川市での米づくりと里山保全
  • 対馬での離島生活、漁業、海洋ごみ問題の調査
  • 韓国の高校生との学校交流
  • 宿泊を伴うスキー実習
  • 広島や能登などでの社会課題を考える活動

実施場所や内容は年度によって変わります。生徒の提案や社会の状況によって新しい企画が生まれるため、毎年同じ旅行先を訪れる一般的な宿泊行事とは異なります。

ハウス独自の行事や交流もある

全校行事だけでなく、各ハウスが交流会、パーティー、合宿などを企画することもあります。

何を行うかは、ハウスのメンバーが話し合って決めます。全員が同じ活動を好むとは限らないため、異なる年齢や性格の生徒が参加しやすい内容を考える必要があります。

下級生の意見を聞き、上級生が全体をまとめる中で、単に仲良く過ごすだけではなく、合意形成や組織運営を経験します。

入学式でも生徒自身が言葉を発する

入学式や高等部への進級時にも、生徒が自分の抱負や目標を言葉にすることが大切にされています。

新入生は、学校生活で何に挑戦したいかを考え、新しい仲間と共有します。中高一貫校のため高等部からの募集はありませんが、4年生になる際には高等部入学式を行い、後半3年間の目標を改めて確認します。

中等部修了式では、生徒一人ひとりが友人や家族への感謝、3年間での成長などをスピーチする機会も設けられています。

定期試験中心ではない学校生活

ドルトン東京学園には、全教科を同じ期間に行う一般的な中間試験・期末試験がありません。

その代わり、各教科の単元テスト、レポート、作品、プレゼンテーションなどが日常的に行われます。特定の試験期間だけ集中して勉強するのではなく、普段からアサインメントを計画的に進める必要があります。

学校行事や部活動がある時期にも、自分の課題や提出期限を把握し、時間を調整しなければなりません。

行事が多く自由度も高い学校生活だからこそ、予定の管理、優先順位、仲間との役割分担といった力が求められます。

ドルトン東京学園の主な年間行事

主な時期行事・活動特色
4月中等部・高等部入学式、前期始業式自分の目標を言葉にし、新しい学年を始める
5月頃Sports Fest異学年のハウス対抗で競技と運営に取り組む
夏季休暇CAC、部活動合宿、希望制海外研修校外の自然、地域、社会、文化から学ぶ
8~9月頃中等部3年オーストラリア研修ホームステイと現地校交流を経験する
8~9月頃4年生アジア研修訪問国の社会課題を調査し、仮説を検証する
10月頃前期終業式・後期始業式前期の学びを振り返り、後期の目標を立てる
10~11月頃Dalton Fest生徒の発案による企画を実現する学園祭
冬季休暇スキー実習など技能の習得と集団生活を経験する
3月頃Dalton EXPO授業、探究、研修、課外活動の成果を共有する
3月中等部修了式、高等部卒業式、年度終業式学びと成長を振り返り、次の段階へ進む

行事の日程、実施場所、海外研修の行き先、CACの内容は年度によって変わります。受験年度や入学年度の予定は、学校が公表する年間予定で確認してください。

自由な学校生活には責任も伴う

ドルトン東京学園では、生徒が行事や放課後の過ごし方へ主体的に関われますが、自由に行動するためには、周囲への配慮と自己管理が欠かせません。

行事で新しい企画を提案する場合も、安全性、予算、準備期間、参加者への説明などを考える必要があります。仲間と意見が合わないときには、対話によって納得できる形を探します。

授業、アサインメント、ラボ、部活動、行事を全て経験するには、自分の予定を把握し、必要なときに教員や仲間へ助けを求めることも重要です。

ドルトン東京学園の学校生活は、決められた行事へ受け身で参加するものではありません。生徒自身が学校をつくる一員となり、企画、挑戦、失敗、改善を繰り返しながら成長することが大きな特色です。

クラブ活動|生徒の発案から始まる自主的で多彩な活動

ドルトン東京学園の部活動は、勝利や大会実績だけを目的とするのではなく、生徒が自分の興味や関心を深め、仲間と協力しながら知識や技術を身に付ける「探究的な課外活動」として位置付けられています。

活動日は原則として平日週2日程度です。毎日長時間練習する部活動中心の学校生活ではなく、授業、ラボ、アサインメント、学校行事、校外活動などと両立しながら参加できます。

一方、競技大会やコンクールがある場合には、土曜日や日曜日に活動することもあります。各部には専門的な知識や技術を持つ指導員が配置され、生徒の自主性を尊重しながら、安全面や技術面を支えています。

2025年度に活動している部活動

学校公式案内で公表されている2025年度の部活動は、運動系と文化系を合わせて次の12団体です。

分野部活動
運動系剣道部、ダンス部、テニス部、軟式野球部、バスケットボール部、バレーボール部、バドミントン部、陸上競技部
文化系華道部、弦楽アンサンブル部、茶道部、美術部

一般的な球技や陸上競技に加え、剣道、華道、茶道、弦楽アンサンブルなど、身体活動、芸術、伝統文化を幅広く選べる構成です。

学校が開校した2019年以降、生徒の希望や活動実績によって団体が増えてきました。2025年度には軟式野球部が公式の部活動一覧へ加わり、2026年には弦楽アンサンブル部とGlee部による放課後コンサートも行われています。

部活動やサークルの種類は固定されているわけではなく、生徒の関心に応じて今後も変化していく可能性があります。

ドルトンらしい「探究」としての部活動

部活動でも、指導員から教えられた内容をそのまま繰り返すだけではありません。自分たちの目標を考え、練習方法を工夫し、活動後に振り返ることが重視されています。

例えば、運動部では大会へ向けて技術や体力を高めるだけでなく、チーム内の役割、練習計画、安全管理などについて生徒同士で考えます。

文化部では、作品や演奏を完成させる過程だけでなく、発表の方法、会場の使い方、来場者への伝え方なども活動の一部です。

部活動を通して、次のような力を養います。

  • 自分で目標を設定し、計画的に練習する力
  • 仲間と役割を分担し、協力する力
  • 失敗や課題を振り返り、改善する力
  • 作品や活動の成果を他者へ伝える力
  • 授業や探究活動と両立する時間管理力

専門指導員から学べる弦楽アンサンブル部

弦楽アンサンブル部では、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロなどの弦楽器を使い、仲間と音を合わせながら一つの楽曲をつくり上げます。

部活動の指導員には、音楽分野で専門的に活動する講師が関わっています。楽器の経験がある生徒だけでなく、入学後に初めて弦楽器へ触れる生徒も、基礎から練習できます。

放課後コンサートやクリスマスコンサートでは、校舎中央の大階段などを演奏会場として活用しています。2026年5月にはGlee部との合同コンサートを行い、「ジュピター」「威風堂々」「アメイジング・グレース」などを演奏しました。

校内の開放的な空間を舞台として使い、生徒や教員が自然に集まる演奏会をつくっていることも、ドルトンらしい活動です。

舞台を生徒同士でつくるダンス部

ダンス部では、技術や表現力を高めるだけでなく、振付、構成、衣装、発表方法などについても生徒が関わります。

新入生歓迎を兼ねたリサイタルや学園祭などで成果を発表し、校内でも多くの生徒が集まる人気の活動となっています。

公演では、放送や音響・照明を担当する生徒と協力して舞台をつくります。踊る生徒だけでなく、音響、照明、広報、進行などを担当する生徒も、それぞれの専門性を生かして一つの発表を支えます。

個人の技術を磨くと同時に、仲間の動きや舞台全体を考えながら表現する力を養える部活動です。

人工芝グラウンドや多目的コートを活用する運動部

運動系の部活動は、校内のアリーナ、ジム、人工芝グラウンド、屋外多目的コートなどを活用して練習します。

主な施設活動例
アリーナバスケットボール、バレーボール、バドミントンなど
ジム剣道、ダンス、基礎トレーニングなど
人工芝グラウンド軟式野球、陸上競技など
屋外多目的コートテニス、バスケットボール、バレーボールなど

活動日数は週2日程度ですが、限られた時間の中で集中して練習するため、生徒同士で準備や進行を工夫する必要があります。

競技経験者だけを対象とするわけではなく、中学校入学後に初めて競技へ挑戦することもできます。活動内容や大会参加の状況は年度や部によって異なるため、入学前には体験会や学校行事で確認するとよいでしょう。

伝統文化に触れる華道部・茶道部

華道部茶道部では、日本の伝統文化を実際の作法や作品制作を通して学びます。

華道では、花材の特徴、季節感、空間の使い方などを考えながら作品をつくります。完成した作品だけでなく、どのような意図で花を選び、配置したのかを言葉で伝えることも学びにつながります。

茶道では、茶の点て方や道具の扱いだけでなく、相手を迎える心構え、場に応じた振る舞い、日本文化の背景などを学びます。

伝統的な決まりを覚えるだけではなく、その意味を考え、現代の生活や異文化との比較へ発展させられることが、探究を重視する学校ならではの特徴です。

自由な表現を追究する美術部

美術部では、絵画、デザイン、造形など、生徒の興味に応じた作品制作へ取り組みます。

校内には、美術室、技術室、デジタルデザイン室などで構成されるクラフト・ラボラトリーがあります。紙や絵具などを使うアナログな表現と、パソコンを使ったデジタル制作の両方に挑戦できる環境です。

学園祭やDalton EXPOなどでは、作品を展示するだけでなく、制作意図や過程を来場者へ伝える機会があります。

決められた課題を同じ方法で制作するのではなく、自分が表現したいテーマと、それに適した素材や技法を考えたい生徒に向いています。

サッカーは学校部活動とは異なるクラブチーム

サッカーについては、学校の正式な部活動ではなく、校内での活動を認められた外部クラブチームとして位置付けられています。

学校の施設を利用して活動する場合がありますが、学校が運営する他の部活動とは、所属方法、費用、活動日、指導体制などが異なる可能性があります。

サッカーへの参加を希望する場合は、学校説明会や入学後の案内で、最新の運営形態と条件を確認しておきましょう。

自分たちで新しいサークルを立ち上げられる

希望する活動が既存の部活動にない場合、生徒自身が仲間を集めて新しいサークルを立ち上げる仕組みがあります。

「やりたい」と希望するだけで自動的に活動できるわけではありません。活動の目的、内容、場所、安全性、必要な費用などを整理して申請書を提出し、学校から承認を受ける必要があります。

学校公式FAQでは、次の条件を満たしたサークルについて、部活動への昇格を認める仕組みが案内されています。

  • 活動を希望する生徒が集まり、設立申請を行う
  • 学校からサークルとしての活動承認を受ける
  • 原則として10名以上が在籍する
  • 6か月間の試用期間に活動実績を残す
  • 活動状況を踏まえて、部活動への昇格審査を受ける

活動内容や安全面によっては、サークル設立や部活動への昇格が認められない場合もあります。

それでも、生徒が必要な仲間を集め、活動計画をつくり、学校へ説明する経験そのものが、ドルトンプランの自主性と責任を学ぶ機会となります。

部活動以外にも自主的な活動の場がある

ドルトン東京学園では、興味のあることへ取り組む方法が、部活動だけに限定されていません。

  • テーマラボやオフィスアワーで研究・制作を行う
  • DSCの委員会で学校運営へ関わる
  • Dalton FestやDalton EXPOの実行委員として活動する
  • CACや海外研修へ参加する
  • 有志の公演・展示・ワークショップを企画する
  • 新しいサークルを立ち上げる

大会へ向けて継続的に練習したい生徒は部活動、特定の研究を深めたい生徒はラボ、学校を改善したい生徒はDSCというように、自分の目的に合った活動を選べます。

生徒自治組織「DSC」も重要な課外活動

DSC(Dalton Student Council)は、2019年に第1期生が立ち上げた生徒自治組織です。

総務、企画、環境、広報、図書、放送の6委員会と、各委員会の代表者で構成する代表会議があり、生徒自身が学校生活の課題を見つけ、改善へ取り組みます。

委員会主な活動
総務委員会学校の仕組み、生徒会費、ハウス活動などの改善
企画委員会Sports Fest、Dalton Fest、Dalton EXPOなどの企画
環境委員会校内環境、落とし物、ごみ分別、標準服リユースなど
広報委員会学校説明会、ウェブサイト、動画、SNSなどによる情報発信
図書委員会選書、特集展示、読書イベント、ラーニングコモンズの改善
放送委員会昼休みの放送、行事の司会・実況、音響・照明の運営

放送委員会では、生放送の企画だけでなく、校内公演や行事の音響・照明も担当します。ダンス部や音楽系団体の公演を裏側から支えるなど、部活動と委員会が協働する場面もあります。

学習や探究活動と両立しやすい活動日数

部活動が平日週2日程度であることは、毎日練習したい生徒には物足りなく感じられる可能性があります。

一方で、ドルトン東京学園では、アサインメント、探究ラボ、ドルトンタイム、学校行事、海外研修など、部活動以外にも多くの活動があります。

活動日を限定することで、部活動だけに学校生活が偏らず、複数の分野へ挑戦しやすくなっています。

入部前には、次の点を確認しておくとよいでしょう。

  • 平日と休日の活動日数
  • 大会、発表会、コンクールへの参加状況
  • 合宿や校外活動の有無
  • 用具、衣装、楽器、遠征などに必要な費用
  • 未経験者への指導体制
  • ラボや委員会との掛け持ちが可能か

ドルトン東京学園の課外活動では、既に用意された団体へ参加するだけでなく、自分がやりたい活動を仲間へ呼び掛け、サークルとして形にできることが大きな特徴です。

部活動、ラボ、DSC、行事実行委員などから自分に合った活動を選び、学習とのバランスを考えながら主体的に学校生活をつくりたい生徒に適した環境といえるでしょう。

進学実績と卒業後の進路|国内外の大学を目指す多様な進路設計

ドルトン東京学園は2019年に開校し、2025年3月に第1期生を送り出した新しい学校です。現在は第2期生までの大学合格実績が公表され、探究活動や海外経験を生かした総合型選抜・学校推薦型選抜に加え、国公立大学や難関私立大学の一般選抜でも結果が見え始めています。

2026年度入試では、卒業見込みの現役生79名から筑波大学、東京学芸大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、国際基督教大学などへ合格者を送り出しました。既卒生からは東京大学と電気通信大学への合格者も出ています。

また、海外大学ではオーストラリア、イギリス、アメリカ、カナダなどの大学へ、現役生だけで延べ18件の合格が公表されています。国内大学だけを前提とせず、生徒の興味や将来像に応じて国内・海外・芸術・専門分野から進路を選べることが、ドルトン東京学園の大きな特徴です。

2026年度入試の主な大学合格実績

学校が2026年3月23日に公表した入試結果では、現役生と既卒生を分けて合格者数が示されています。

大学名現役合格数既卒合格数
東京大学1名
筑波大学1名
電気通信大学1名
東京学芸大学1名
慶應義塾大学5名2名
早稲田大学3名3名
上智大学3名
国際基督教大学3名
青山学院大学4名2名
明治大学2名
立教大学8名
中央大学6名1名
法政大学6名2名

現役生の主な合格学部を見ると、慶應義塾大学では法学部、総合政策学部、経済学部、理工学部、環境情報学部、早稲田大学では政治経済学部、社会科学部、国際教養学部へ合格者が出ています。

上智大学では経済学部と国際教養学部、国際基督教大学では教養学部、立教大学では法学部、経済学部、異文化コミュニケーション学部、GLAPなどへ合格しています。

国際系や社会科学系に限らず、理工、農学、生命科学、芸術、教育、スポーツなど、幅広い学部へ進んでいることが特徴です。

東京大学合格は既卒生である点に注意

2026年度の公式結果には東京大学理科一類1名が掲載されていますが、これは既卒生の合格です。

学校の合格実績を比較する際は、大学名だけを見るのではなく、現役生と既卒生の内訳も確認することが大切です。

2026年度の現役国公立大学合格は、筑波大学生命環境学群1名と東京学芸大学教育学部1名です。既卒生から東京大学理科一類と電気通信大学情報理工学域へ各1名が合格しています。

ドルトン東京学園は卒業生を送り出してからまだ2年目であり、1学年の人数も大規模な進学校より少ないため、年度によって大学別の合格者数が大きく変動する可能性があります。

早慶上智・ICUへの合格が広がる

2026年度は、現役生から慶應義塾大学5名、早稲田大学3名、上智大学3名、国際基督教大学3名の合格者が出ました。

単純な合格件数の多さだけでなく、ドルトン東京学園の教育と相性のよい学部への合格が見られることにも注目できます。

  • 慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部
  • 早稲田大学政治経済学部・社会科学部・国際教養学部
  • 上智大学国際教養学部
  • 国際基督教大学教養学部
  • 立教大学異文化コミュニケーション学部・GLAP
  • 法政大学グローバル教養学部
  • 青山学院大学地球社会共生学部

これらの大学・学部では、英語力に加えて、社会課題への関心、論理的思考力、自己表現力、探究経験などが生かされる入試方式もあります。

ドルトン東京学園で積み重ねたラボ、修了探究、卒業探究、海外研修、課外プロジェクトなどを、自分の志望理由や将来像へ結び付けられることが強みとなります。

総合型選抜・学校推薦型選抜も活用

学校が公表する合格一覧では、総合型選抜または学校推薦型選抜による合格を含む学部に印が付けられています。

2026年度には、筑波大学、東京学芸大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、学習院大学、立教大学、中央大学、法政大学などで、総合型選抜または学校推薦型選抜を含む合格が確認できます。

ドルトン東京学園では、普段から次のような活動を行っています。

  • 自分の興味から問いを立てるラボラトリー
  • 5,000字以上のレポートへまとめる中等部の修了探究
  • 高等部で取り組む卒業探究
  • 海外研修や留学を通した異文化体験
  • DSCや学校行事における企画・運営
  • 企業、大学、地域と協働するプロジェクト
  • Dalton EXPOでの研究発表

これらは入試のためだけに行う活動ではありませんが、進学時には、自分が何を考え、どのように行動し、何を学んだのかを伝える材料となります。

一方、探究経験が豊富であれば自動的に合格できるわけではありません。活動を並べるだけでなく、志望する大学で何を学びたいのかを明確にし、学力、文章力、面接力を整える必要があります。

一般選抜にも対応した学習支援

ドルトン東京学園は探究や総合型選抜だけを重視する学校ではありません。国公立大学や難関私立大学の一般選抜を目指す生徒にも対応しています。

高等部では、必履修科目によって基礎学力を確保しながら、5・6年生が進路に応じて選択科目を組み合わせ、自分の時間割を作成します。

国公立理系、国内の国際系大学、海外大学、芸術系大学など、進路によって必要な科目が異なるため、一律の文系・理系コースだけに生徒を当てはめない仕組みです。

一般選抜を目指す生徒には、次のような支援があります。

  • 進路に応じて組み合わせる高等部の選択科目
  • 国内外の大学進学に向けたガイダンス
  • 河合塾による入試情報の提供
  • 河合塾講師による放課後の大学受験対策講座
  • 志望校や受験方式に応じた個別相談
  • ハウスアドバイザーを中心とした継続的な面談

河合塾講師による大学受験対策講座は、高等部の希望者を対象とする有料講座です。学校の教室で週1回90分の授業を受講できるほか、河合塾の校舎で受講する方法もあります。

学校の授業だけで全員を同じ受験方式へ導くのではなく、本人の目標に応じて必要な支援を選択します。

海外大学への現役合格は延べ18件

2026年度入試では、現役生から海外大学へ延べ18件の合格が公表されています。

海外大学現役合格数
Agnes Scott College1名
Australian National University1名
Grinnell College1名
Temple University, Japan Campus4名
The University of Manchester1名
The University of Melbourne1名
The University of Nebraska Omaha1名
The University of Sydney3名
UCSI University Japan1名
University of Bristol1名
University of Glasgow1名
University of Liverpool1名
University of Toronto1名

既卒生からはMonash University Malaysiaへの合格者も出ています。

海外大学の合格数も、一人の生徒が複数の大学から合格を得た場合はそれぞれ計上される延べ件数です。延べ18件が18名の進学者を意味するわけではありません。

それでも、卒業見込み79名という学年規模から、イギリス、オーストラリア、アメリカ、カナダなど複数の国・地域へ合格が広がっていることは、同校の特色を示しています。

海外大学進学に対応した専門的な支援

海外大学は、国内大学とは出願時期や選考方法が異なります。英語資格のスコアだけでなく、学校成績、エッセイ、推薦状、課外活動などを含めて審査されることが一般的です。

ドルトン東京学園では、海外大学進学を希望する生徒に対し、カレッジフェア、海外大学進路カフェ、留学経験者との座談会などを実施しています。

国内大学と海外大学のどちらかを早期に一つへ絞るのではなく、それぞれの学習内容、費用、卒業後の進路、出願条件を比較しながら検討できます。

学校公式案内では、2025年4月時点で次の海外大学との連携協定が公表されています。

  • サンフランシスコ州立大学
  • ネブラスカ大学カーニー校
  • アリゾナ州立大学
  • フットヒル・カレッジ/デアンザ・カレッジ
  • オタゴ大学

各大学が定めるTOEFLやGPAなどの条件を満たすことで、優先的な入学審査や奨学金の対象となる場合があります。

連携協定を結んでいない大学についても、本人の希望に応じて出願を支援する体制が設けられています。

芸術系大学や専門学校への進路も尊重

2026年度は、多摩美術大学、女子美術大学、東京造形大学、武蔵野美術大学、日本女子大学建築デザイン学部など、芸術・デザイン系の大学にも合格者が出ています。

国内の専門学校等では、桑沢デザイン研究所、青山ファッションカレッジ、専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジへの合格が公表されています。

高等部では、芸術系大学志望者が美術や表現に関する選択科目を組み合わせることもできます。クラフト・ラボラトリーでの制作、Dalton EXPOでの発表、外部講師による指導なども進路へつながります。

大学進学率だけを高めるために、生徒の希望を特定の大学や学部へ誘導するのではなく、本人が学びたい内容に適した進路を探す方針が表れています。

3年生から4年間継続するハウスアドバイザー制度

進路支援の中心となるのが、ハウスアドバイザーです。生徒は3年生から6年生までの4年間、原則として同じハウスに所属し、同じアドバイザーが継続的に成長を見守ります。

高等部になって突然進路希望を聞くのではなく、中等部から続けてきた探究、課外活動、得意分野、性格などを理解した上で相談できます。

進路相談は、一人の担任だけが担当するものではありません。学校では多くの教員がハウスアドバイザーを務め、専門分野や経歴の異なる教員が情報を共有します。

生徒の志望に詳しい教員から助言を得るなど、学校全体を一つのチームとして支援する体制です。

社会人や大学生との対話から進路を考える

ドルトン東京学園のキャリア教育では、大学名や偏差値から進路を決める前に、社会にはどのような仕事や学問があるのかを知ることを重視しています。

主な進路・キャリアプログラムには、次のようなものがあります。

  • 大学分野別説明会
  • 大学教員による出前授業
  • 社会人を招いたキャリア講話
  • 企業で仕事を体験するジョブシャドウ
  • 国内外の大学が参加するカレッジフェア
  • 国際基督教大学・立命館アジア太平洋大学・テンプル大学ジャパンによる合同説明会
  • 海外大学進路カフェ
  • 国内外の大学生と対話する座談会
  • 美術系進学希望者向けガイダンス

ジョブシャドウでは、企業で働く人に付き添い、会議、接客、営業、イベント運営などの仕事を間近で経験します。

職業名を知るだけでなく、どのような目的で働き、どのような判断をしているのかを観察することで、自分の将来像を考えます。

自分で進路を選ぶためのキャリア教育

ドルトン東京学園では、学校や保護者が進学先を決め、生徒がそこへ向かうという形ではなく、生徒自身が選択の理由を説明できることを大切にしています。

そのためには、学力だけでなく、次のような過程が必要です。

  1. 授業やラボを通して興味のある分野を見つける
  2. 社会人や大学生から学び、進路の選択肢を広げる
  3. 大学や学部で学べる内容を調べる
  4. 必要な科目と入試方式を確認する
  5. 高等部の選択科目を組み合わせる
  6. 探究、資格、一般選抜対策を計画的に進める
  7. 自分の意志で受験校を決定する

自由度の高い進路設計には、自分から情報を集め、教員へ相談し、必要な学習を進める主体性も求められます。

合格実績を見る際の注意点

学校が公表している数字は、実際の進学者数ではなく延べ合格数です。同じ生徒が複数の大学や学部へ合格した場合は、それぞれが1件として数えられます。

国内大学と海外大学の合格数にも、同じ生徒の結果が複数含まれている可能性があります。合格数を全て足して、卒業生数や進学者数と比較することはできません。

また、ドルトン東京学園は卒業生を送り出してからまだ2年しか経過していません。伝統的な進学校のように、10年、20年単位で蓄積された大学合格データはありません。

現時点では、次の点を合わせて評価することが大切です。

  • 卒業生数に対する現役合格者の広がり
  • 国内大学と海外大学の両方へ対応しているか
  • 一般選抜と総合型・推薦型選抜の両方を支援しているか
  • 本人が希望する学部や分野へ進んでいるか
  • 選択科目と大学受験科目が合っているか
  • 探究と教科学習を両立できるか

新しい学校だからこそ進路の可能性も広い

ドルトン東京学園には、特定の系列大学へ多くの生徒が内部進学する仕組みはありません。生徒は、国内の国公立・私立大学、海外大学、芸術系大学、専門学校などから、自分に合った進路を選びます。

2026年度には、国内難関大学への一般選抜、探究経験を生かした総合型・学校推薦型選抜、英語力を生かした海外大学出願など、多様な進路の形が実際の合格結果に表れ始めました。

一方で、自由な科目選択や探究活動だけで大学受験に必要な学力が自動的に完成するわけではありません。一般選抜を目指す場合は、必要な科目を早めに確認し、学校の選択授業や河合塾講座、自主学習を計画的に組み合わせる必要があります。

ドルトン東京学園の進路指導における魅力は、特定の大学へ生徒をそろえて送り出すことではなく、本人の興味、探究経験、英語力、得意分野に応じて、国内外の多様な進路を一緒に設計することにあります。

中学校段階からさまざまな学問や仕事に触れ、自分の問いを深めながら、納得できる進路を自分で選びたい生徒に適した学校といえるでしょう。

学費や諸経費について|中高6年間を見通した教育費の目安

ドルトン東京学園中等部へ入学する際には、入学金、授業料、施設維持費、教育充実費に加え、標準服、指定鞄、体操服、副教材、個人用ノートパソコン、校外学習などの費用が必要です。

2027年度募集要項に掲載されている2026年度の学納金では、入学初年度の基本額は154万円です。以前の学校情報に見られる約125万円という金額から改定されているため、現在の費用を基準に検討しましょう。

さらに、標準服や教材、国内研修などの初期費用がかかります。学校公式FAQの目安を基にすると、入学初年度は約187万円に個人用ノートパソコン代を加えた金額を見込む必要があります。

入学初年度の学納金は154万円

項目金額納入方法・備考
入学金400,000円入学手続時に納入
授業料年額930,000円4期分納
施設維持費年額120,000円4期分納
教育充実費年額90,000円4期分納
初年度学納金合計1,540,000円その他の購入品・研修費を除く

入学金40万円は、合格後に定められた期限までに納めます。2027年度一般入試では、入学金の納入期限は2027年2月5日17時です。

クレジットカードまたは金融機関ATMのペイジーで支払い、決済手数料は家庭の負担となります。一度納入した入学金は、原則として返還されません。

2年目以降の年間学納金は114万円

入学金を除いた毎年の基本的な学納金は、授業料93万円、施設維持費12万円、教育充実費9万円の合計114万円です。

学年基本的な学納金別途必要となる主な費用
中等部1年1,540,000円標準服、指定品、副教材、PC、国内研修費など
中等部2年1,140,000円副教材、校外学習、部活動、交通費など
中等部3年1,140,000円副教材、校外学習、希望制海外研修など
中等部3年間の基本額3,820,000円学納金が現在と同額で推移した場合

中等部3年間の基本的な学納金は、現在の金額が変わらないと仮定すると約382万円です。実際には、各学年の副教材、校外学習、端末の買い替え、部活動などの費用が加わります。

標準服・指定鞄・体操服は約10万円

2027年度募集要項では、標準服、指定鞄、体操服の購入費は、合計約10万円と案内されています。購入するアイテムや枚数によって金額は変わります。

ドルトン東京学園の標準服には、ブレザー、パンツ、スカート、キュロット、ハーフパンツ、ポロシャツ、カーディガン、ネクタイ、リボン、蝶ネクタイなど、多様な選択肢があります。

入学式や式典などの公式な場では標準服を着用しますが、通常の学校生活では私服との組み合わせも認められています。そのため、全てのアイテムをそろえる必要はなく、本人の希望や家庭の方針に合わせて選べます。

ただし、洗い替えや成長に伴う買い替えが必要になることもあります。中高6年間では、入学時の購入額だけでなく、追加購入の費用も考えておきましょう。

副教材費は年間約8万円が目安

副教材費は、学校公式の目安で約8万円です。教科書以外の問題集、資料集、実験教材、芸術・技術分野の材料などに使用されます。

高等部では、生徒が進路や興味に応じて選択科目を組み合わせるため、履修する科目によって教材費が異なります。

探究活動では、制作物、実験材料、調査、外部施設の利用などに個別の費用が発生する場合もあります。全員が一律に同じ金額を支払うとは限りません。

個人用ノートパソコンの購入が必要

ドルトン東京学園では、生徒が各自でノートパソコンを用意するBYOD方式を採用しています。

端末は、ほぼ全ての教科や学校活動で使用します。

  • 教材やアサインメントの確認
  • 情報検索と資料収集
  • レポートや論文の作成
  • プレゼンテーション資料の制作
  • 動画や画像の編集
  • 仲間との共同編集
  • 学校からの連絡や提出物の管理

学校が示す必要スペックを満たした端末を、入学前に各家庭で購入します。機種や保証内容によって価格が異なるため、学校から配布される最新の購入案内を確認してください。

6年間使用する中で、故障、修理、バッテリーの劣化、買い替えなどが必要になる可能性もあります。端末本体だけでなく、保証、ケース、充電器などの費用も見込んでおくと安心です。

学校公式FAQでは初期費用を約25万円と案内

学校公式FAQでは、標準服、体操服、指定鞄、教材、国内研修費などを合わせて、入学時に約25万円が必要と案内されています。

これとは別に、副教材費が約8万円、個人用ノートパソコンの購入費が必要です。

初年度の主な費用金額の目安
初年度学納金1,540,000円
標準服・体操服・鞄・教材・国内研修費等約250,000円
副教材費約80,000円
初年度の概算約1,870,000円
個人用ノートパソコン別途必要

2027年度募集要項では、これらに加えて初年度生徒会費1万3,000円も個別に掲載されています。学校公式FAQの約25万円に含まれる費用の範囲と一部重なる可能性があるため、金額を単純に全て加えるのではなく、入学手続時に示される明細を確認しましょう。

実際の入学準備では、少なくとも約187万~189万円にノートパソコン代、通学費などを加えた金額を見込んでおくとよいでしょう。

中等部3年のオーストラリア研修は約70万円

海外研修の費用は、通常の学納金には含まれていません。現在の学校公式FAQでは、中等部3年のオーストラリア研修は希望者を対象とし、費用の目安は約70万円です。

夏期に約13日間、オーストラリアのパースでホームステイを行い、現地校へ通います。

参加費には、航空運賃、現地での宿泊、研修、移動などが含まれると考えられますが、パスポート取得、海外旅行保険、現地での個人的な支出などが別に必要となる場合があります。

海外研修費は、為替相場、航空運賃、燃油価格、訪問先の事情によって変動します。入学時点の金額が、実際に参加する中等部3年まで同じとは限りません。

高等部1年のアジア研修は約45万円

高等部1年に当たる4年生では、全員参加のアジア研修が行われます。現在の費用目安は約45万円です。

マレーシア、インドネシア、スリランカ、インドなどから訪問先を選び、現地の社会課題について調査します。

高等部進学後にまとまった研修費が必要となるため、中学校入学時から6年間の教育費へ組み込んで準備しておくことが大切です。

希望制海外プログラムにもまとまった費用が必要

オーストラリア研修以外にも、希望者を対象とした海外プログラムがあります。学校公式FAQで示されている前年度実績の目安は、次の通りです。

プログラム期間・主な行き先費用の目安
韓国国際交流夏期約5日間約250,000円
ヨーロッパ芸術の旅夏期約9日間約800,000円
シリコンバレー研修春期約9日間約800,000円
中等部3年オーストラリア研修夏期約13日間約700,000円

これらは全ての生徒が参加するわけではありません。本人の興味、英語力、進路、家庭の予算を踏まえて選択できます。

海外研修や長期留学を学校選びの大きな目的とする場合は、通常の学費とは別に、数十万円から100万円以上の費用が必要になる可能性を見込んでおきましょう。

国内の校外学習・CACにも参加費がかかる

学校の外を教室として捉えるCACでは、農業体験、地域調査、芸術研修、スキー実習、宿泊型の探究プログラムなどが行われます。

活動内容によって、交通費、宿泊費、体験料、食費などが別途必要です。行き先や内容は年度ごとに変わるため、全員が同じ金額を毎年支払うわけではありません。

ドルトン東京学園では、教室外の体験も教育の重要な部分です。授業料だけでなく、校外へ学びを広げるための費用も毎年一定額見込んでおく必要があります。

部活動や自主活動の費用

部活動では、所属する団体によって次のような費用が発生します。

  • 運動部のユニフォーム、シューズ、ラケット、防具
  • 弦楽アンサンブル部の楽器や消耗品
  • 華道部の花材、茶道部の道具や茶菓子
  • 美術部の画材や制作材料
  • 大会、発表会、コンクールへの参加費
  • 校外施設までの交通費
  • 合宿を行う場合の宿泊費

学校の正式な部活動ではないクラブチームや、生徒が立ち上げたサークルでは、学校部活動と費用体系が異なる場合があります。入部前に年間費用を確認しておきましょう。

通学費にも注意

多くの生徒は、成城学園前駅またはつつじヶ丘駅から路線バスを利用します。鉄道の通学定期に加えて、路線バスの定期代が必要です。

二子玉川駅から運行するスクールバスを利用する場合、現在の料金は月額1万5,000円です。

6年間では通学費も大きな負担となります。学校までの所要時間だけでなく、鉄道、路線バス、スクールバスを含めた毎月の交通費を計算しておきましょう。

カフェテリアの利用費は各家庭で異なる

昼食は弁当を持参するほか、校内のカフェテリアやスマートストアを利用できます。

カフェテリアを毎日利用するか、週に数回利用するかによって年間の昼食費は変わります。交通系ICカードやキャッシュレス決済を利用できるため、生徒本人が使う金額について家庭でルールを決めておくとよいでしょう。

特待合格では授業料が免除される

2027年度の2科・理科算数型入試では、成績優秀者5名程度を特待合格とし、授業料年額93万円を免除する制度があります。

免除期間は原則として3年間ですが、毎年度、成績と生活状況の審査があります。3年間の資格が無条件で保証されるわけではありません。

資格を3年間維持した場合、現在の授業料を基準にすると、最大で合計279万円の免除となります。ただし、入学金、施設維持費、教育充実費、教材費、研修費などは別途必要です。

中高6年間の基本的な学納金

現在の学納金が6年間変わらず、高等部への内部進学時に新たな入学金が発生しないと仮定すると、基本的な学納金は次のように試算できます。

期間基本的な学納金の試算含まれない費用
中等部3年間約3,820,000円教材、PC、研修、通学、部活動など
高等部3年間約3,420,000円教材、受験対策、海外研修、大学受験費など
中高6年間約7,240,000円現在の金額を単純に継続した場合

この約724万円は、入学金と毎年の授業料・施設維持費・教育充実費だけを合計した試算です。

実際には、次の費用が加わります。

  • 標準服、指定鞄、体操服
  • 副教材と制作・実験材料
  • 個人用ノートパソコンと修理・買い替え
  • 国内外の研修・校外学習
  • 部活動・サークル活動
  • 鉄道・路線バス・スクールバス
  • カフェテリアやスマートストアの利用
  • 英語資格試験・検定料
  • 高等部の大学受験対策講座
  • 模擬試験・大学受験料・受験時の交通費

海外研修や長期留学へ積極的に参加する場合は、中高6年間の総負担が基本的な学納金を大きく上回る可能性があります。

教育費を検討する際のチェックポイント

時期確認したい費用
合格後入学金、決済手数料、新入生説明会の日程
入学準備標準服、体操服、指定鞄、ノートパソコン
毎年度授業料、施設維持費、教育充実費、副教材、校外学習
中等部3年希望制オーストラリア研修など
高等部1年全員参加のアジア研修
希望制活動海外研修、長期留学、CAC、部活動、合宿
高等部後半受験対策講座、英語資格、模試、大学受験料

ドルトン東京学園の教育費は、授業料だけでなく、探究、ICT、国内外の研修、校外活動などを含めて考える必要があります。

初年度は約187万~189万円にノートパソコン代と通学費を加えた金額、中高6年間の基本的な学納金は、現在の金額が変わらないと仮定して約724万円が一つの目安です。

2027年度募集要項に掲載された学納金は2026年度入学者の金額であり、2027年度以降は改定される可能性があります。最終的には、受験年度の募集要項と入学手続書類で、納入額、納入時期、研修費、端末の指定条件を確認してください。

入試情報と合格の目安|多彩な入試方式と科目別対策を解説

ドルトン東京学園中等部の2027年度一般入試は、2月1日午前・午後、2月2日午前・午後の4つの時間帯に実施されます。

試験方式は、4科型、2科(英語資格)型、2科(国語算数)型、英語型、思考表現型、2科(理科算数)型の合計7方式です。同じ時間帯に複数の方式が設定されている場合は、そのうち一つを選んで出願します。

以前の学校情報では2月4日入試を含む日程が紹介されている場合がありますが、2027年度募集要項に2月4日の一般入試はありません。最新の日程では、2月1日と2日の2日間に入試が集約されています。

2027年度一般入試の日程と募集人数

試験日時間帯試験方式募集人数集合時刻
2月1日午前4科型
2科(英語資格)型
合計35名8時45分
午後2科(国語算数)型10名15時00分
2月2日午前4科型
英語型
思考表現型
合計35名8時45分
午後2科(理科算数)型10名15時00分

一般入試の募集人数は合計90名です。このほかに帰国生入試が実施され、学校全体の1学年募集定員は100名となっています。

2月1日と2日は、それぞれ午前と午後の連続受験が可能です。午前入試から続けて受験する場合は、校内の保護者控室で親子一緒に昼食を取ることができます。

7つの試験方式と選考内容

試験方式選考内容主な対象
4科型国語・算数 各50分/各100点
理科・社会 各30分/各50点
合計300点
一般的な中学受験4科の学習を進めてきた受験生
2科(英語資格)型国語・算数 各50分/各100点
英語資格 60~100点
国語・算数の学力に加え、英語資格を生かしたい受験生
2科(国語算数)型国語・算数 各50分/各100点
合計200点
国語・算数を得点源とし、午後入試を活用したい受験生
英語型出願理由書
英作文50分
本人の英語面接10~15分
英語による思考力・表現力・コミュニケーション力を持つ受験生
思考表現型出願理由書
作文50分
本人の個別面接10~15分
興味のある活動へ取り組み、自分の考えを表現できる受験生
2科(理科算数)型理科・算数 各50分/各100点
合計200点
理科・算数への高い関心と得点力を持つ受験生

どの方式でも、学校の教育方針を理解し、入学後に自分の興味から学びを広げられる生徒を求めている点は共通しています。

2026年度入試の受験者数と実質倍率

直近の2026年度一般入試では、延べ385名が受験し、136名が合格しました。一般入試全体の実質倍率は約2.8倍です。

試験日・方式出願者数受験者数合格者数実質倍率
2月1日午前
2科(英語資格)型
28名27名11名約2.5倍
2月1日午前
4科型
86名81名33名約2.5倍
2月1日午後
2科(国語算数)型
81名76名21名約3.6倍
2月2日午前
4科型
106名69名21名約3.3倍
2月2日午前
英語型
39名32名12名約2.7倍
2月2日午前
思考表現型
53名46名15名約3.1倍
2月2日午後
2科(理科算数)型
74名54名23名約2.3倍

2026年度は、2科(理科算数)型が約2.3倍、2科(国語算数)型が約3.6倍でした。いずれの方式も2倍を超えており、特定の方式を簡単な入試や安全な入試と考えることはできません。

午後入試は他校との併願がしやすい一方、募集人数が各10名と少なく、受験生の得意科目もはっきりしています。午前入試より科目数が少ないから合格しやすいとは限りません。

合格最低点は公表されていない

2026年度の公式入試結果では、受験者数、合格者数、倍率は公表されていますが、各方式の合格最低点や平均点は公表されていません。

そのため、学校公式の合格最低点を基準として、一律に「何点取れば合格」と判断することはできません。過去問演習では、単純な得点だけでなく、次の点を確認する必要があります。

  • 制限時間内に最後まで問題へ目を通せるか
  • 国語・算数の基本問題で失点していないか
  • 資料、図表、実験結果から考える問題に対応できるか
  • 自分の考えを根拠とともに文章で表現できるか
  • 受験方式と本人の得意分野が合っているか

模試の偏差値は、実施会社と受験方式によって大きく異なります。偏差値だけで合否を判断せず、最新の模試判定、直近の倍率、過去問との相性を組み合わせて受験方式を決めることが大切です。

4科型|国語・算数の得点力が特に重要

4科型は、国語・算数各100点、理科・社会各50点の300点満点です。国語と算数で全体の3分の2を占めるため、2科の安定が合格への基本となります。

さらに、4科型では、最初に国語・算数の2科による合格判定を行い、その後に4科合計による判定を行います。つまり、4科型の受験生には、国語・算数2科と4科合計の両方で合格判定を受ける機会があります。

この仕組みからも、国語・算数を優先して完成させることが重要です。ただし、理科・社会も合計100点あるため、4科合計で合格するには大きな苦手を残さないようにしましょう。

国語の対策

ドルトン東京学園の教育では、文章を読んで終わるのではなく、自分の考えを整理して表現することを重視しています。入試対策でも、本文から根拠を読み取り、設問に応じて答えを組み立てる力が必要です。

  • 漢字・語句などの知識問題を確実に取る
  • 指示語、接続語、対比、因果関係を意識して読む
  • 登場人物の気持ちを本文中の行動や表現から判断する
  • 記述問題では、設問が求める要素を整理してから書く
  • 自分の感想ではなく、本文を根拠として答える

50分で複数の設問を処理するため、長い記述問題だけへ時間を使いすぎず、得点できる問題を確実に積み上げることが大切です。

算数の対策

算数では、計算力と典型問題の処理力に加え、条件を整理し、試行錯誤しながら答えへ近づく力が求められます。

  • 計算問題を速く正確に処理する
  • 割合、比、速さ、場合の数、数の性質を定着させる
  • 平面図形・立体図形の条件を図へ書き込む
  • 規則性を表や具体例から見つける
  • 途中の考え方を整理し、見直せる形で式を書く

試験では定規、コンパス、分度器を使用できません。過去問演習でも本番と同じ条件で取り組み、手描きの図で条件を整理できるようにしましょう。

理科の対策

理科は30分・50点です。限られた時間で、実験、観察、計算、資料読み取りなどへ対応する必要があります。

  • 物理・化学・生物・地学の基本事項を幅広く復習する
  • 実験の目的と、変える条件・一定にする条件を区別する
  • 表やグラフから変化や規則性を読み取る
  • 計算問題では単位を確認する
  • 結果だけでなく、なぜそうなるのかを説明する

学校の理科教育でも、生徒自身の「なぜ」を出発点とする探究を重視しています。暗記だけに偏らず、実験結果から考察する練習を積みましょう。

社会の対策

社会も30分・50点です。地理、歴史、公民の基礎知識に加え、地図、統計、年表、史料を読み取る力が必要です。

  • 用語を単独で覚えず、背景や因果関係と結び付ける
  • 地理では地図、産業、人口、統計資料を確認する
  • 歴史では出来事の順序と時代の流れを整理する
  • 公民では政治・経済の仕組みを身近な出来事と関連付ける
  • 資料の年代、単位、出典を確認してから答える

問題数に対して試験時間が短くなりやすいため、知識問題を素早く処理し、資料問題へ使う時間を確保することが重要です。

2科(英語資格)型|英語資格を得点として加算

2月1日午前の2科(英語資格)型では、国語・算数各100点に、英語資格を60~100点として加算します。

英検の級換算得点
1級・準1級100点
2級90点
準2級プラス80点
準2級70点
3級60点

英検以外の資格は、CEFR基準に準じて得点化されます。出願には英検3級またはCEFR A1相当以上が必要です。

英検については、2024年度第1回以降に取得した級のみが有効です。出願時に資格証明書をアップロードします。

英語資格で一定の得点を確保できますが、当日に受験するのは国語と算数です。英語資格が高くても、国語・算数で大きく失点すると合格は難しくなります。

2科(国語算数)型|午後入試でも高い完成度が必要

2月1日午後の2科(国語算数)型は、国語・算数各100点、合計200点で判定されます。

2026年度は76名が受験し、21名が合格しました。実質倍率は約3.6倍で、7方式の中で最も高い倍率でした。

午前に他校を受験してからドルトン東京学園へ移動できる日程ですが、午前入試の疲労を抱えたまま国語・算数を各50分解かなければなりません。

併願する場合は、次の点も確認しましょう。

  • 午前校を実際に退出できる時刻
  • 学校までの路線バスを含む移動時間
  • 昼食を取る場所と時間
  • 午後まで集中力を維持する方法
  • 午前試験の出来を引きずらず気持ちを切り替える方法

2科だけに集中できる反面、一方の科目での大失点を他教科で補いにくい入試です。国語・算数をバランスよく仕上げる必要があります。

英語型|英語で考え、自分の意見を伝える

2月2日午前の英語型では、事前提出の出願理由書、50分の英作文、10~15分の英語面接を総合して判定します。

出願資格の目安はCEFR B1・英検2級程度ですが、英語資格の取得自体は必須ではありません。

英語面接は受験生本人のみの個別面接です。単語や文法の正確さだけでなく、質問を理解し、自分の経験や考えを相手へ伝える力が重要になります。

対策では、次のような練習が効果的です。

  • 身近なテーマについて英語で意見を書く
  • 結論・理由・具体例の順序で文章を構成する
  • 学校で取り組みたいことを英語で説明する
  • 自分の経験を具体的なエピソードとして話す
  • 分からない質問を聞き返す表現を身に付ける

暗記した模範回答を一方的に話すのではなく、面接官との対話に応じて、自分の言葉で説明できるようにしましょう。

思考表現型|活動経験と考える過程を評価

思考表現型は、一般的な4科試験だけでは測りにくい、受験生の興味、経験、思考力、表現力を評価する方式です。

出願するには、次のいずれか一つ以上に当てはまる必要があります。

  • 文化的・社会的活動やスポーツなどへ、強い関心を持って取り組んできた
  • ドルトンプランまたはそれに類する教育を受けた経験がある
  • 考えること、表現することを楽しみ、正解のない問いへ粘り強く取り組める

出願時には、小学校6年の通知表と、受験生本人が手書きした800字程度の出願理由書を提出します。大会、検定、コンクールなどの成果を示す資料も、任意で3点まで添付できます。

ただし、華やかな受賞歴がなければ受験できない方式ではありません。重要なのは、何へ関心を持ち、どのように取り組み、その過程で何を考えたのかを具体的に説明することです。

作文対策では、正解を当てようとするのではなく、問いに対して自分の立場を決め、理由と具体例を用いて筋道立てて説明する練習を重ねましょう。

2科(理科算数)型|特待合格の対象

2月2日午後の2科(理科算数)型は、理科・算数各100点、各50分の200点満点です。

2027年度は、成績優秀者5名程度を特待合格とし、授業料年額93万円を免除する制度があります。免除は原則3年間ですが、毎年度、成績と生活状況の審査が行われます。

特待合格だけでなく、一般合格も発表されるため、特待基準に届かなかった場合でも合格の可能性があります。

算数では、速く正確に処理する力に加え、複雑な条件を整理して考える力が必要です。理科では、知識だけでなく、実験、図表、数値を読み取り、算数的に処理する問題への対応が重要になります。

理科・算数が得意というだけでなく、50分間で記述や計算を含む問題を処理できるよう、過去問を使った時間配分の練習が欠かせません。

複数回受験による合否の優遇はない

ドルトン東京学園では、複数回受験したことによる加点や、合否判定上の優遇措置は設けられていません。各試験は独立して判定され、前の回の成績が次の回で不利に働くこともありません。

ただし、複数回受験すれば合格機会そのものは増えます。また、最初の試験で会場や移動に慣れ、次の回で落ち着いて実力を発揮できる場合もあります。

受験方式を増やしすぎるのではなく、本人の得意科目と体力を考え、進学意思の強さに応じて出願回数を決めましょう。

複数回出願では受験料が段階的に下がる

出願回数受験料
1回目30,000円
2回目20,000円
3回目以降1回につき10,000円

4つの時間帯全てへ出願する場合、受験料は合計7万円です。決済手数料は別途必要となります。

同じ時間帯に設定された複数の試験方式へ同時に出願することはできません。また、受験料の納入後は、受験日や試験方式を変更できないため、出願前に十分確認しましょう。

出願期間と書類提出に注意

インターネット出願は、2027年1月10日9時から始まります。締切日は試験方式によって異なります。

試験方式インターネット出願締切追加書類
2月1日午前 4科型1月31日23時59分なし
2科(英語資格)型1月28日23時59分英語資格証明書をアップロード
2月1日午後 2科(国語算数)型1月31日23時59分なし
2月2日午前 4科型2月1日23時59分なし
英語型・思考表現型1月25日23時59分指定書類を1月25日必着で郵送
2月2日午後 2科(理科算数)型2月1日23時59分なし

英語型と思考表現型では、通知表のコピーと本人手書きの出願理由書を簡易書留で郵送します。インターネット出願だけでは手続が完了しないため、早めに準備しましょう。

合格発表と入学手続

合格発表は各試験日の夜に、インターネット上で行われます。

  • 午前入試:原則として試験当日22時
  • 午後入試:原則として試験当日23時
  • 入学金納入期限:2027年2月5日17時
  • 入学金:40万円
  • 新入生説明会:2027年2月13日

入学金を納めても、新入生説明会へ無断で欠席した場合は入学辞退とみなされます。やむを得ず本人や保護者が参加できない場合は、事前に学校へ連絡し、代理人の出席を依頼する必要があります。

過去問と入試説明会を活用

2026年8月には、2027年度入試用の「4年間スーパー過去問」が刊行されています。4科型や2科型を検討する場合は、早い段階で一度問題へ触れ、一般的な模試との違いを確認するとよいでしょう。

学校では入試説明会や、小学6年生を対象とした入試対策オンライン配信も実施しています。特に英語型、思考表現型、2科(英語資格)型は一般的な4科入試と準備方法が異なるため、学校による説明を確認することが大切です。

過去問演習では、正解・不正解だけでなく、次のように失点理由を分類しましょう。

  • 知識不足:教材へ戻って関連事項を復習する
  • 条件の読み落とし:重要な条件へ印を付ける
  • 時間不足:問題を解く順番を調整する
  • 計算ミス:途中式と見直し方法を決める
  • 表現不足:理由や根拠を含めて書き直す

本人の強みと入試方式を一致させる

ドルトン東京学園の入試では、受験生全員を一つの形式だけで評価しません。4科の総合力、英語資格、英語での発信力、活動経験、理科・算数への関心など、複数の入口が用意されています。

ただし、「4科が苦手だから新タイプ入試」「英検を持っているから英語資格型」と安易に選ぶのは避けましょう。どの方式でも、募集人数に対して多くの受験生が集まり、本人の強みを高い水準で発揮する必要があります。

受験方式を決める際は、次の順序で検討するとよいでしょう。

  1. 本人が最も力を発揮できる科目・活動を整理する
  2. 各方式の出願資格と提出書類を確認する
  3. 過去問や解説動画で問題形式を確認する
  4. 模試結果と直近の倍率を比較する
  5. 午前・午後の移動と体力を含めて受験日程を決める

ドルトン東京学園が入試で見ているのは、現在の知識量だけではありません。問題をよく読み、自分なりに考え、試行錯誤し、考えたことを相手へ伝える力も重視されています。

学校の教育方針を理解した上で、本人の強みと最も相性のよい方式を選び、時間内に考えを表現する練習を重ねることが、合格へ近づくための重要なポイントです。

併願校パターン|午前・午後入試を活用した受験プラン

ドルトン東京学園中等部の2027年度一般入試は、2月1日午前・午後、2月2日午前・午後の4つの時間帯に実施されます。

2日間で最大4回の合格機会を確保できるため、ドルトン東京学園を第一志望とする受験生だけでなく、2月1日午前に別の学校へ挑戦し、午後にドルトン東京学園を受験する併願プランも組めます。

一方、2027年度は2月4日の入試がありません。2月2日午後が最後の受験機会となるため、ドルトン東京学園の結果が思わしくなかった場合に備え、2月3日・4日に受験できる進学候補校も用意しておくことが重要です。

ドルトン東京学園の2027年度入試日程

日程入試方式募集人数併願上のポイント
2月1日午前4科型
2科(英語資格)型
合計35名第一志望者の中心となる入試。他校の2月1日午前入試とは重なる
2月1日午後2科(国語算数)型10名他校の午前入試と組み合わせやすいが、直近の実質倍率は高め
2月2日午前4科型
英語型
思考表現型
合計35名一般的な4科入試に加え、英語力や活動経験を生かせる
2月2日午後2科(理科算数)型10名理科・算数が得意な受験生向け。2027年度最後の入試で特待合格もある

同じ学校を複数回受験しても、合否判定上の加点や優遇はありません。ただし、受験回数を増やすことで合格機会が増え、学校までの移動や試験会場の雰囲気にも慣れられます。

ドルトン東京学園を第一志望とする場合は、本人の得意分野に合う方式だけを選ぶのではなく、4つの時間帯をどのように使うか、2月3日以降の学校をどこにするかまで決めておきましょう。

併願校の難易度は受験生によって異なる

併願校は、一般的に「チャレンジ校・標準校・安全校」の3段階に分けて考えます。ただし、学校ごとの偏差値だけで固定的に分類することはできません。

同じ学校でも、午前入試より午後入試の方が難しくなったり、募集人数の少ない後半日程で倍率が上がったりすることがあります。模試会社によって偏差値も異なるため、受験生本人の模試結果と過去問得点を基に判断しましょう。

位置付け判断の目安受験計画上の役割
チャレンジ校模試の合格可能性が低めでも、本人が強く希望している1~2校程度に絞り、合格確保校と組み合わせる
標準校模試で一定の合格可能性があり、過去問でも合格圏へ入る受験日程の中心として複数回受験も検討する
安全校・合格確保校過去問で合格最低点を継続的に上回り、実際に進学してもよい1月または2月前半に合格を確保し、本命校へ落ち着いて挑戦する

一度だけ過去問で合格点を超えた学校を安全校と考えるのは危険です。問題の難易度が変化しても対応できるよう、複数年度で安定して得点できることを確認しましょう。

ドルトン東京学園と比較されやすい学校

ドルトン東京学園と併願しやすい学校として、次のような候補があります。

学校男女区分比較したい特色2027年度の主な日程
東京都市大学等々力中学校共学探究・ICT・グローバル教育と、難関大学進学に向けた学習指導2月1日午前・午後、2日午後、3日午後、4日午前
東京農業大学第一高等学校中等部共学理科教育、実験・観察、大学との連携、理系分野への関心2月1日午前・午後、2日午後
成城学園中学校共学自由な校風、体験型教育、成城大学とのつながり2月1日、3日
鷗友学園女子中学校女子主体的な学習、教科を深く学ぶ授業、難関大学への進学2月1日、3日
大妻多摩中学校女子探究、科学、国際教育、緑豊かなキャンパス2月1日午前・午後、2日午前・午後、4日
武蔵中学校男子自調自考、自由な校風、知的好奇心を重視する教育例年2月1日午前
日本大学豊山中学校男子男子校の学校生活、日本大学への内部進学、多彩な部活動2月1日・2日・3日に複数回実施

学校の教育内容が似ていても、大学附属校か進学校か、共学校か男女別学校か、探究と受験指導のどちらへ比重を置くかによって、学校生活は大きく異なります。

ドルトン東京学園の自由度の高い科目選択や探究教育に魅力を感じる場合でも、併願校では、同じ特色を持つ学校だけでなく、より体系的な学習管理を行う学校も比較すると、本人に合う環境が明確になります。

併願パターン例1|ドルトン東京学園を第一志望として4回受験する

日程受験校・方式の例狙い
1月進学可能な埼玉・千葉などの学校本番経験を積み、2月前に合格を確保する
2月1日午前ドルトン東京学園 4科型または2科(英語資格)型募集人数の多い午前入試で合格を目指す
2月1日午後ドルトン東京学園 2科(国語算数)型移動せず、同じ日に2回目の合格機会を得る
2月2日午前ドルトン東京学園 4科型・英語型・思考表現型のいずれか本人の強みと最も相性のよい方式で再挑戦する
2月2日午後ドルトン東京学園 2科(理科算数)型理科・算数が得意な場合の最後の合格機会
2月3日以降成城学園、日本大学豊山、鷗友学園女子、大妻多摩などドルトンの結果に応じ、進学先の確保または別の本命校へ挑戦する

ドルトン東京学園への進学意思が強い場合の基本パターンです。午前・午後を連続して受験する日は、校内の保護者控室で親子一緒に昼食を取れます。

ただし、2日間で4回受験すると疲労も大きくなります。4科型、英語型、思考表現型、理科算数型では準備方法が異なるため、合格機会を増やすためだけに、本人と相性の悪い方式まで受験する必要はありません。

国語・算数型を中心にするのか、英語力を生かすのか、理科・算数を得点源にするのかを早めに決めましょう。

併願パターン例2|2月1日午前にチャレンジ校を受験する

日程受験校の例狙い
1月進学可能な学校合格を持った状態で2月を迎える
2月1日午前東京都市大学等々力、鷗友学園女子、武蔵など第一志望またはチャレンジ校へ挑戦する
2月1日午後ドルトン東京学園 2科(国語算数)型午前校から移動し、ドルトンの合格を目指す
2月2日午前ドルトン東京学園午前の複数方式から本人に合う方式を選ぶ
2月2日午後ドルトン東京学園 2科(理科算数)型または別の午後校合格状況と得意科目を踏まえて判断する
2月3日以降別の進学候補校ドルトン不合格時にも受験を続けられるようにする

このパターンでは、2月1日午前校からドルトン東京学園までの移動確認が欠かせません。午後入試の集合時刻は15時であり、鉄道だけでなく、成城学園前駅またはつつじヶ丘駅からのバス移動も必要です。

午前校の試験終了時刻ではなく、答案回収、受験生の退場、保護者との合流を終えて、実際に校門を出られる時刻を基準に考えましょう。

併願パターン例3|成城学園との共学・自由教育型プラン

日程受験校の例
2月1日午前成城学園中学校 第1回
2月1日午後ドルトン東京学園 2科(国語算数)型
2月2日午前ドルトン東京学園
2月2日午後ドルトン東京学園 2科(理科算数)型または休養
2月3日成城学園中学校 第2回

成城学園とドルトン東京学園は、いずれも成城学園前駅周辺から通いやすく、個性や自主性を尊重する共学校として比較されやすい組み合わせです。

ただし、成城学園は成城大学への内部進学という選択肢を持つ総合学園であるのに対し、ドルトン東京学園には系列大学への内部進学制度がありません。

大学附属校としての安心感を重視するか、国内外の大学へ自由に進路を設計するかを比較するとよいでしょう。

併願パターン例4|探究・理科教育を重視する共学プラン

日程受験校の例
2月1日午前東京都市大学等々力またはドルトン東京学園
2月1日午後東京農業大学第一またはドルトン東京学園
2月2日午前ドルトン東京学園
2月2日午後東京農業大学第一、東京都市大学等々力、またはドルトン東京学園
2月3日午後東京都市大学等々力
2月4日午前東京都市大学等々力の特色入試など

理科、STEAM、ものづくり、探究活動へ関心の強い受験生に考えられる組み合わせです。

ドルトン東京学園は、自分の問いから学びを広げるラボや、理科・算数型入試に特色があります。東京農業大学第一は実験・観察と大学連携、東京都市大学等々力は探究教育と難関大学進学指導に強みがあります。

2027年度の東京農業大学第一は、2月1日午前・午後と2月2日午後の3回入試となり、従来の2月4日入試は廃止されます。そのため、ドルトン東京学園と組み合わせる場合は、2月1日・2日の午前と午後をどちらの学校へ使うか、明確な優先順位が必要です。

併願パターン例5|女子のチャレンジ校を含める

日程受験校の例
2月1日午前鷗友学園女子 第1回
2月1日午後ドルトン東京学園 2科(国語算数)型
2月2日午前ドルトン東京学園または大妻多摩
2月2日午後ドルトン東京学園または大妻多摩
2月3日鷗友学園女子 第2回または成城学園
2月4日大妻多摩 第5回

鷗友学園女子は2027年度に2月1日と3日の2回入試を実施します。女子校の落ち着いた環境と高い大学進学力を重視する場合のチャレンジ候補です。

大妻多摩は、2月1日・2日に午前と午後の入試を行い、2月4日にも受験機会があります。ドルトン東京学園の最後の入試が2月2日であるため、2月4日の合格確保候補を用意できる点は日程上の利点です。

ただし、大妻多摩とドルトン東京学園はキャンパスの方向が大きく異なります。同日の午前・午後に組み合わせる場合は、路線検索だけで判断せず、実際に移動経路を確認しましょう。

併願パターン例6|男子の自由教育型プラン

日程受験校の例
2月1日午前武蔵などのチャレンジ校
2月1日午後ドルトン東京学園 2科(国語算数)型
2月2日午前ドルトン東京学園
2月2日午後ドルトン東京学園 2科(理科算数)型または日本大学豊山
2月3日成城学園または日本大学豊山

武蔵中学校とドルトン東京学園は、学校の歴史や男女区分は異なりますが、自ら考えることや知的好奇心を重視する点で共通しています。

ただし、武蔵は2月1日の1回入試を基本とする難関男子校であり、ドルトン東京学園とは入試問題の性質も異なります。武蔵を第一志望とする場合でも、ドルトンの国語・算数型へ向けた過去問対策を別に行う必要があります。

日本大学豊山は男子校で、日本大学への内部進学という選択肢があります。2月1日から3日まで複数回入試があるため、2月3日以降の進学先確保にも組み込みやすい学校です。

合格確保を重視する場合の受験プラン

時期受験の考え方
1月入試通学可能で、実際に進学してもよい学校の合格を確保する
2月1日午前ドルトン第一志望ならドルトン、チャレンジ校優先なら別の本命校
2月1日午後本人の体力と国語・算数の完成度を見てドルトンを受験
2月2日ドルトンの最終受験日。午前・午後の両方を受けるか事前に決める
2月3日・4日ドルトン不合格時にも納得できる進学候補校を配置する

1月校は、単なる試験練習としてではなく、合格した場合に進学できる学校を選ぶことが大切です。

通学時間、学費、校風、大学進学、男女区分を十分に確認せず、偏差値だけで合格確保校を決めると、2月入試で精神的に追い込まれる可能性があります。

午後入試で確認しておきたい移動条件

ドルトン東京学園の午後入試は15時集合です。午前校との組み合わせを考える際には、次の時間を全て含めて判断しましょう。

  • 午前入試の終了から受験教室を出るまでの時間
  • 校内で保護者と合流するまでの時間
  • 午前校から最寄り駅までの徒歩時間
  • 鉄道の乗り換えと待ち時間
  • 成城学園前駅またはつつじヶ丘駅でのバス待ち時間
  • バス停から校舎までの移動
  • 昼食と休憩に必要な時間
  • 交通機関の遅延に備えた余裕

午前校からドルトン東京学園まで、休日の空いている時間に一度移動しただけでは十分ではありません。可能であれば、受験当日と近い曜日・時間帯に経路を確認しましょう。

午前試験の終了後に詳しい答え合わせをすると、失点が気になり、午後入試へ集中できなくなる場合があります。保護者は試験の出来を問い詰めず、食事、移動、休息を優先することが大切です。

午前・午後の連続受験を増やしすぎない

ドルトン東京学園は2日間で4回受験できますが、全ての受験生に4回受験が適しているわけではありません。

午前・午後入試を2日間続けると、国語・算数だけでも長時間の集中が必要となり、帰宅後の振り返りや翌日の準備時間も限られます。

特に、英語型・思考表現型の面接や、理科算数型の特待入試では、本人の得意分野を高い水準で発揮する必要があります。疲労によって実力を出せなくなるのであれば、受験回を絞る方が合理的です。

本人の体力や集中力を確かめるため、秋以降の模試でも、午前試験後に午後の過去問へ取り組む練習を行うとよいでしょう。

入学手続期限も含めて併願表を作成

ドルトン東京学園の入学金は40万円で、2027年度の入学手続期限は2月5日17時です。

他校の合格発表を待つためにドルトンの入学金を納める場合や、別の学校へ入学金を納めてからドルトンの結果を待つ場合もあります。

一度納入した入学金は原則として返還されないため、受験料だけでなく、複数校の入学手続に必要となる資金も準備しておきましょう。

併願表には、次の項目をまとめておくと判断しやすくなります。

  • 試験日と午前・午後の区分
  • 試験方式と科目
  • 集合時刻と終了予定時刻
  • 学校間の移動経路
  • 合格発表日時
  • 入学金と納入期限
  • 延納制度の有無
  • 合格した場合の進学優先順位

併願計画を決めるためのチェックポイント

  • ドルトン東京学園を第一志望とするか、有力な併願校とするか
  • 4科、英語、思考表現、理科算数のどの方式が本人に合うか
  • 2月1日午前をドルトンとチャレンジ校のどちらへ使うか
  • 午前校から15時までに無理なく移動できるか
  • 午前・午後の連続受験に耐えられる体力があるか
  • 1月までに進学可能な学校の合格を確保できるか
  • ドルトンの入試が終わる2月2日以降に受験校があるか
  • 過去問で合格圏へ安定して入っている学校があるか
  • 複数校に合格した場合の優先順位を親子で共有しているか

ドルトン東京学園は、4科の総合力だけでなく、英語資格、英語による発信、活動経験、理科・算数の力などを生かせる多彩な入試方式を設けています。

そのため、受験回数を増やすことよりも、本人の強みと入試方式を一致させ、午前・午後の移動や2月3日以降の合格確保まで含めて計画することが重要です。

最終的な併願校は、模試の最新判定、過去問得点、学校との相性、通学条件を確認した上で決定しましょう。入試日程や募集内容が変更される場合もあるため、出願前には各校の正式な2027年度募集要項を必ず確認してください。

在校生・保護者の声|自由な校風と先生との距離の近さが魅力

ドルトン東京学園について、生徒や保護者から多く聞かれるのは、「自分の興味を深く追究できる」「先生へ相談しやすい」「個性的な仲間から刺激を受けられる」という声です。

一方で、課題の期限や学習計画を自分で管理する必要があること、一般的な進学校とは学習や評価の仕組みが異なることから、入学後に戸惑う生徒や家庭もあります。

ドルトン東京学園は、細かな指示や校則によって生徒を一律に管理する学校ではありません。自由に選択できる場面が多い分、本人が自分で考え、行動し、結果を振り返ることが求められます。

ここでは、学校公式の卒業生インタビューや外部メディアに掲載された保護者インタビューなどから、学校生活について共通して語られている評価を整理します。

なお、インタビューや口コミは、それぞれの生徒・家庭による個人的な感想です。学年、所属するハウス、履修科目、友人関係などによって感じ方は異なるため、学校全体を一つの評価だけで判断しないことが大切です。

生徒・保護者から評価されている主なポイント

評価されている点生徒・保護者の声から見える特徴
興味を形にできるラボ、校外活動、研究、行事など、自分から挑戦できる選択肢が多い
先生へ相談しやすい研究、文章、大学受験、進路などについて、複数の教員から助言を受けられる
発表する機会が多い授業、ラボ、学校行事を通して、考えを言葉にする力が育つ
個性を尊重する校風服装や髪型を細かく規制せず、生徒自身の判断を重視する
異学年との交流ハウスを通して、学年を越えた相談や協働が生まれる
多様な進路を選べる国内大学、海外大学、理系、芸術系など、本人の関心に合う進路を目指せる
施設が充実している実験、制作、読書、発表など、自分の活動に合う設備を利用できる

卒業生の声1|自分の「やりたいこと」を実現しやすい

学校公式の卒業生インタビューでは、ラボや課外活動を通して興味のあるテーマを見つけ、それを大学で学びたい分野へつなげた事例が紹介されています。

慶應義塾大学環境情報学部へ進学した卒業生は、起業ラボや地域課題解決ラボで「団地コミュニティ」を研究しました。活動を続ける中で、コミュニティ、経営、空間デザインなどを横断的に学びたいと考え、志望大学を決めています。

この卒業生が6年間で成長したと感じたのは、自分にとって必要な選択肢を考え、自ら決断する自主性です。

入学当初は与えられた課題へ取り組む姿勢が中心でしたが、校内外のさまざまなプログラムへ参加することで、社会への興味が広がったと語っています。

ドルトン東京学園には、多くの活動機会が用意されています。しかし、全ての生徒が同じ活動へ参加するわけではありません。自分から情報を集め、参加を決め、必要な人へ相談することで、初めて選択肢を生かせます。

卒業生の声2|学校行事を自分たちでつくれる

国際基督教大学へ進学した卒業生は、DSCの企画委員会代表として、学校初のDalton Festの立ち上げに関わりました。

開校直後の第1期生だったため、行事の形式や運営方法にも前例がなく、生徒と教員が一緒に一から仕組みをつくった経験です。

その卒業生は、学校生活を通して自分のことを考え続け、興味のあるCAC、ラボ、演劇などへ積極的に参加したと振り返っています。

また、大学受験では、志望理由書や小論文について教員から繰り返し助言を受け、自分が伝えたい内容を納得できる文章へまとめられたと語っています。

既に完成した行事へ参加するだけでなく、「こういう活動をしたい」と提案し、仲間や教員と実現方法を考えられることは、同校ならではの魅力です。

卒業生の声3|先生や仲間から率直な助言をもらえる

高知大学農林海洋科学部へ進学した卒業生は、ドルトン東京学園を、活気があり、学校へ行くと元気をもらえる場所だったと振り返っています。

生徒や教員へ相談すると、単に褒められるだけでなく、考えを改善するための率直な意見を得られたことが、成長につながったとしています。

この卒業生は、中等部からテントウムシの研究を続けました。生物に関する活動では、中学生であっても一人の研究者として扱われ、本格的な観察や研究へ取り組めたことが印象に残ったと語っています。

高等部では、研究内容を英語で発表するために、理科教員、英語のネイティブ教員、ハウスの教員など、複数の先生から支援を受けました。

一人の担任だけが全てを指導するのではなく、研究内容、英語、発表、進路など、それぞれに詳しい教員へ相談できることが、ドルトン東京学園の学習環境を表しています。

卒業生の声4|芸術系の進路にも柔軟に対応

学校公式パンフレットでは、美術大学を目指して石膏デッサンに取り組んだ卒業生たちも紹介されています。

ラボの時間に美術教員から声を掛けられたことが、美術系進路を考えるきっかけになった生徒や、空き時間を活用して校内で長時間デッサンへ取り組んだ生徒がいます。

高等部では、必修科目と選択科目を計画的に履修することで、6年生の時間割に制作や受験準備へ使える時間を確保することも可能です。

クラフト・ラボラトリーには、石膏像、画材、粘土などが用意され、美術教員から継続的に助言を受けられます。

一般的な大学受験だけを中心とせず、芸術、デザイン、海外大学など、生徒ごとに異なる進路へ学校の時間や設備を合わせられることが評価されています。

発表や対話を繰り返すことで表現力が育つ

在校生の保護者インタビューでは、授業の中で発言、質問、議論、プレゼンテーションを行う機会が多いことが紹介されています。

例えば数学でも、正しい答えを出して終わるのではなく、「なぜその方法を選んだのか」「別の考え方はないか」を説明する場面があります。

ラボやDalton EXPOでは、自分が研究した内容を、初めて聞く相手にも伝わるように整理しなければなりません。質問を受けたときには、その場で考えて答える必要もあります。

入学時には人前で話すことが得意でなかった生徒でも、少人数での対話や発表を積み重ねる中で、少しずつ自分の意見を表現できるようになることが期待されます。

ただし、発表が苦手な生徒にとっては、慣れるまで負担を感じる場合もあります。入学時点で積極的に話せる必要はありませんが、自分の考えを伝えようとする姿勢は必要です。

先生との距離が近く、相談する相手を選べる

生徒・保護者の声からは、教員が答えを一方的に与えるのではなく、生徒の考えを聞きながら助言する関係が見えてきます。

生徒は、教科担当、ハウスアドバイザー、ラボ担当、進路担当など、相談内容に応じて異なる教員へ話を聞けます。

例えば、研究内容について理科教員へ相談し、発表方法を英語教員と練習し、大学で何を学ぶかをハウスアドバイザーと考えるというように、複数の教員が一つの活動を支える場合があります。

高等部の卒業生からは、総合型選抜が不合格となった後、一般選抜へ切り替える際に、教員と一緒に入試問題を分析し、学習計画を立て直したという経験も紹介されています。

一方で、困っていることを自分から伝えなければ、必要な支援へつながりにくい場合もあります。教員から声を掛けてもらうのを待つだけでなく、分からないことや希望を言葉にする力が求められます。

個性的な仲間から刺激を受けられる

ドルトン東京学園には、英語、理科、芸術、起業、社会問題、地域活動など、異なる分野へ関心を持つ生徒が集まっています。

一つの価値観や進路だけを正解とせず、友人が取り組んでいる研究や活動に触れることで、自分の知らなかった分野へ関心が広がります。

卒業生のインタビューでも、友人が社会課題に関する活動へ取り組む姿を見て、自分の研究と社会との関係を考えるようになったという経験が語られています。

ハウスや学年横断型のラボでは、同学年だけでなく、中等部と高等部の生徒が一緒に活動します。上級生の研究、留学、進路選択を身近に見ることが、将来を考えるきっかけになります。

服装や髪型の自由度が高い

保護者から評価されやすい点の一つが、服装や髪型を細かく規制しない校風です。

式典では標準服を着用しますが、通常の授業日は私服で登校できます。髪型や服装について細かな禁止事項を設けるのではなく、TPOや周囲へ与える印象を生徒自身に考えさせます。

ただし、自由であることは、何をしてもよいという意味ではありません。いじめ、他者の学習を妨げる行為、カンニング、レポートの盗用など、他者の権利や学問の誠実性を損なう行為には厳しく対応する方針です。

細かな校則へ従うのではなく、「自分の行動が他者へどのような影響を与えるか」を考えることが求められます。

保護者の声|少人数制だから発言や相談の機会が多い

在校生保護者への外部インタビューでは、1クラス約25名の少人数制により、生徒一人ひとりが発言したり、教員と意見を交わしたりする機会を持ちやすいことが評価されています。

大人数の授業では、人前で話すのが得意な一部の生徒だけが発言しがちです。少人数の環境では、教員がそれぞれの理解や関心を把握し、生徒へ問い掛ける機会をつくりやすくなります。

保護者からは、生徒の良い面を見つけ、次の挑戦につながる機会を与える教員が多いという感想も紹介されています。

ただし、教員との相性や授業の感じ方には個人差があります。説明会だけでなく、体験授業、公開行事、個別相談などを通して、教員と生徒の関わり方を確かめることが大切です。

保護者の声|学校を一緒につくる感覚がある

2019年に開校した新しい学校であるため、行事、部活動、校内の仕組みなどには、生徒や保護者が意見を出し、改善へ関われる余地があります。

学校は、生徒と保護者を、学習者中心の教育を一緒に実現するパートナーと位置付けています。

一般的なPTAは設置されていませんが、保護者が自主的に運営する複数のコミュニティがあります。また、保護者会は学年別だけでなく、生徒と同じハウス単位でも行われています。

完成された制度に従うだけでなく、学校側と対話しながら、新しい学校の文化を育てていくことに魅力を感じる家庭に向いています。

注意点1|課題と期限を自分で管理する必要がある

保護者から特に注意点として挙げられているのが、アサインメントの管理です。

課題は教科ごとに内容や提出期限が異なり、レポート、制作物、発表準備、テスト勉強などを並行して進めます。

一般的な学校のように、毎日同じ形式の宿題が出され、担任が一つずつ提出を確認するだけではありません。生徒自身が予定を確認し、作業量を見積もり、期限までに完成させる必要があります。

提出が遅れたり、内容が基準へ達しなかったりすれば、評価にも影響します。自由な学習方法を選べる一方、選択した方法や時間の使い方に責任を持たなければなりません。

入学当初から完璧に管理できる必要はありませんが、次のような習慣を少しずつ身に付けることが重要です。

  • 課題と締切を一覧にする
  • 大きな課題を小さな作業へ分ける
  • 優先順位を決める
  • 困ったときに早めに教員へ相談する
  • 提出後に時間の使い方を振り返る

注意点2|保護者が先回りしすぎない姿勢が必要

保護者インタビューでは、学校から、家庭が課題を細かく管理したり、作品を手伝いすぎたりしないように求められたという経験も語られています。

忘れ物や提出遅れを防ぐために、保護者が毎日全てを確認すれば、短期的には失敗を減らせます。しかし、それでは本人が計画し、失敗から学ぶ機会が少なくなります。

ドルトン東京学園では、保護者が答えや手順を与えるのではなく、本人の考えを聞き、必要に応じて学校へ相談することが期待されます。

中学生が予定管理に失敗する姿を見守ることは、家庭にとって簡単ではありません。次のような関わり方が考えられます。

  • 「終わったの?」ではなく、本人が立てた予定を聞く
  • 課題の内容ではなく、睡眠や生活リズムを支える
  • 親が教員へ先に連絡する前に、本人から相談させる
  • 失敗した理由と次回の改善方法を一緒に整理する
  • 本人の制作物へ過度に手を加えない

子どもを信じて任せることを教育の一部と考えられるかは、家庭と学校との相性を判断する重要なポイントです。

注意点3|一般的な進学校とは学習の仕組みが異なる

ドルトン東京学園には、全教科を一斉に行う一般的な中間試験・期末試験がありません。単元テスト、レポート、発表、制作物、学習過程などを組み合わせて評価します。

そのため、定期試験の順位を目標として勉強し、教員から指定された問題集を繰り返す学習に慣れた家庭は、学力の到達度を把握しにくいと感じることがあります。

探究活動やプレゼンテーションが充実していても、大学の一般選抜では、英語、数学、国語、理科、社会などの教科学力が必要です。

一般選抜で難関大学を目指す場合は、高等部の選択科目、模擬試験、河合塾講師による有料講座、自主学習などを、本人が計画的に組み合わせなければなりません。

学校へ全ての受験勉強を管理してもらいたい家庭より、探究と大学受験対策を分けて考え、必要な学習を自分で選べる家庭に向いています。

注意点4|部活動を学校生活の中心にしたい場合は確認が必要

部活動は原則として平日週2日程度です。大会やコンクールがある場合は休日にも活動しますが、毎日長時間練習する学校とは異なります。

保護者インタビューでも、部活動の活動量について、もう少し活発であってほしいという意見が紹介されています。

一方、活動日が限られていることで、ラボ、DSC、校外活動、留学、学校行事など、複数の活動へ参加しやすくなっています。

部活動で全国大会を目指したいのか、複数の分野を経験したいのかによって評価は変わります。希望する部の活動日、指導体制、大会参加、費用を事前に確認しましょう。

注意点5|新しい学校ならではの変化がある

ドルトン東京学園は2019年開校で、2025年に初めての卒業生を送り出した学校です。

長い歴史を持つ学校と比べると、行事、部活動、選択科目、進路支援などは、実践と振り返りを重ねながら変化しています。

前例が少ないからこそ、生徒が新しい活動を立ち上げたり、学校の仕組みを改善したりできる一方、毎年ほぼ同じ教育内容や安定した運営を求める家庭には、不安を感じる部分もあるでしょう。

「新設校だから不安」とだけ考えるのではなく、学校がどのような課題を把握し、どのように改善しているかを説明会や個別相談で確認することが大切です。

注意点6|学費と校外活動費を含めて考える

保護者の声では、少人数制、施設、探究活動などを考えると学費に納得しているという評価がある一方、海外研修、ノートパソコン、部活動、校外活動などの別途費用も確認する必要があります。

2026年度額では、初年度の基本的な学納金が154万円です。これに標準服、指定品、副教材、個人用ノートパソコン、交通費などが加わります。

海外研修へ積極的に参加する場合には、1回につき数十万円程度の費用が必要となるプログラムもあります。

教育理念への共感だけでなく、6年間の学費、研修費、通学費、大学受験費まで含めて、家庭の予算と無理なく両立できるかを検討しましょう。

保護者同士の関係と学校との連携

ドルトン東京学園には、一般的な形のPTAはありません。ただし、保護者同士が交流し、学校を支援する自主的なコミュニティが複数あります。

保護者会では、学年単位の説明に加えて、ハウス単位で情報交換を行う機会もあります。

学校へ頻繁に参加することを強制される仕組みではありませんが、新しい学校の取り組みに関心を持ち、必要な場面で学校と対話する姿勢が求められます。

学校へ全てを任せるのでも、家庭が学校生活へ過度に介入するのでもなく、本人を中心に学校と家庭が役割を分担する関係が理想です。

学校見学で確認したいポイント

在校生や保護者の感想は参考になりますが、最終的には本人が学校の空気をどう感じるかが重要です。

学校説明会、体験授業、Dalton Fest、Dalton EXPOなどへ参加する際は、施設の新しさだけでなく、次の点も確認しましょう。

  • 生徒が自分の言葉で活動内容を説明しているか
  • 先生が生徒の発言をどのように受け止めているか
  • 発表が得意でない生徒も参加できる雰囲気か
  • 教室や廊下で生徒同士がどのように過ごしているか
  • 本人が興味を持てるラボや課外活動があるか
  • 課題管理が苦手な生徒への支援方法
  • 一般選抜を目指す場合の具体的な学習支援
  • 希望する部活動の活動量と指導体制
  • 学校が現在改善しようとしている課題

できれば一度の説明会だけで決めず、授業体験と生徒主体の行事の両方に参加することをおすすめします。

卒業生・保護者の声から分かる学校の特徴

卒業生の声から見えるドルトン東京学園の魅力は、興味を持ったことへ挑戦し、それを研究、発表、進路へつなげられることです。

先生は一つの正解へ導くというより、生徒が何をしたいのかを聞き、実現方法を一緒に考える伴走者として関わります。

保護者からは、少人数制、自由な校風、発表機会、充実した施設が評価される一方、課題管理、部活動の活動量、学費、一般選抜への備えなどを事前に理解する必要があるという声もあります。

ドルトン東京学園は、全てを学校から指示してもらう環境ではありません。生徒本人だけでなく、家庭にも、子どもの選択や失敗を見守る姿勢が求められます。

自分の好きなことを深く追究し、多様な仲間や先生から刺激を受けながら、自分で学校生活をつくりたい生徒にとって、充実した6年間を過ごせる学校といえるでしょう。

この学校に向いている子の特徴|自ら問いを立てて学びを深めたい生徒におすすめ

ドルトン東京学園中等部は、教員から与えられた課題を正確にこなすことだけでなく、自分で問いを立て、学び方を選び、仲間と協力しながら成果を形にすることを重視する学校です。

そのため、現時点で成績が高いか、発表が得意かだけで向き不向きが決まるわけではありません。大切なのは、知らないことへ興味を持ち、失敗を経験しながら自分なりの学び方を身に付けようとする姿勢です。

一方、自由度の高い学校生活には、課題や時間を自分で管理する責任も伴います。学校から細かく指示される方が安心できる生徒や、学習方法を全て決めてもらいたい家庭は、入学後に戸惑う可能性があります。

ドルトン東京学園に向いている子の主な特徴

向いている子の特徴ドルトン東京学園で生かせる場面
好きなことを深く調べたい子基礎ラボ、探究ラボ、修了探究、卒業探究などで興味を研究へ発展させられる
自分で考えて選びたい子アサインメント、ドルトンタイム、高等部の科目選択で学び方を設計できる
仲間と話し合うことが好きな子グループワーク、ハウス、学校行事、ラボで協働する機会が多い
発表や表現へ挑戦したい子授業、Dalton EXPO、Dalton Fest、大階段での発表などを経験できる
英語や海外に関心がある子習熟度別英語、海外研修、留学、海外大学進学支援を活用できる
理科・ものづくりが好きな子サイエンス・ラボラトリーやクラフト・ラボラトリーで実験・制作を深められる
学校の仕組みづくりへ参加したい子DSC、行事実行委員、新しいサークルの設立などへ関われる
多様な価値観へ触れたい子共学・異学年のハウス、海外交流、社会人との対話を通して視野を広げられる

好奇心から学びを広げられる子

ドルトン東京学園に特に向いているのは、身近な出来事に対して「なぜだろう」「もっと知りたい」と考えられる子です。

興味の対象は、理科や英語のような教科に限りません。昆虫、ロボット、地域社会、音楽、演劇、起業、建築、ファッション、環境問題など、さまざまな関心を探究へつなげられます。

授業で学んだ内容を覚えるだけでなく、自分なりの疑問を持ち、文献を調べたり、実験をしたり、専門家へ話を聞いたりすることを楽しめる子に適しています。

入学時点で明確な研究テーマを持っている必要はありません。さまざまな授業、ラボ、校外活動へ参加しながら、自分が夢中になれるものを見つけたい子にも向いています。

「正解のない問い」を考えることが苦にならない子

一般的な問題集では、あらかじめ正解が決まっていることが多くあります。しかし、探究活動や社会課題には、一つだけの正解がない場合も少なくありません。

ドルトン東京学園では、答えがすぐに出ない問いに対して、資料を集め、他者の意見を聞き、自分なりの結論をつくる活動を重視します。

最初の仮説が間違っていたり、実験や企画が思い通りに進まなかったりすることもあります。その失敗を恥ずかしいことと考えず、原因を分析して次の方法を試せる子は、学校の環境を生かしやすいでしょう。

反対に、常に正しい答えを早く教えてもらいたい子は、最初は戸惑う可能性があります。ただし、考えることを諦めず、教員や仲間へ相談する姿勢があれば、少しずつ慣れていくことができます。

自分の意見を持ち、他者の意見も聞ける子

ドルトンプランの基本原理の一つが「協働」です。授業やラボでは、自分の考えを伝えるだけでなく、異なる意見を持つ相手の話を聞くことが求められます。

自分の意見を押し通すのではなく、「なぜ相手はそう考えたのか」を理解し、必要に応じて自分の考えを修正することも学びの一部です。

人前で話すことが得意でなくても問題ありません。少人数のグループで考えを伝えたり、文章や作品で表現したりするところから始められます。

大切なのは、最初から話し上手であることではなく、自分の考えを伝えようとし、相手の考えからも学ぼうとすることです。

静かに一人で考えることが好きな子にも向いている

発表やグループワークの多い学校と聞くと、明るく社交的な子だけに向いているように感じるかもしれません。

しかし、ドルトン東京学園には、一人で読書や研究へ集中できる自習ブース、ラーニングコモンズの個人学習スペース、オフィスアワーなども用意されています。

まず一人でじっくり考え、その後に教員や仲間へ相談したい子も、自分に合う学び方を選べます。

内向的か外向的かよりも、興味を持ったことへ取り組み、自分なりの方法で学びへ参加しようとする姿勢の方が重要です。

時間の使い方を自分で考えられる子

アサインメントでは、課題の目的、内容、期限などが示されますが、いつ、どの順序で進めるかについては、生徒自身が考える場面があります。

教科ごとのレポート、制作物、発表準備、単元テストなどを並行して進めるため、予定を確認し、優先順位を付ける必要があります。

小学校段階で完璧な自己管理ができている必要はありません。むしろ、失敗を経験しながら時間管理を身に付けていくことが学校の教育目的の一つです。

ただし、次のような姿勢がある子の方が成長しやすいでしょう。

  • 課題の期限を確認しようとする
  • 大きな課題を少しずつ進めようとする
  • 予定通りに進まなかった原因を振り返れる
  • 困ったまま放置せず、早めに相談できる
  • 遊び、部活動、学習のバランスを考えようとする

分からないことを自分から相談できる子

ドルトン東京学園には、教科担当、ラボ担当、ハウスアドバイザー、進路担当、スクールカウンセラーなど、相談できる相手が複数います。

一方、教員が全ての課題や悩みを先回りして解決する学校ではありません。本人が「分からない」「困っている」「こうしたい」と言葉にすることが大切です。

最初から上手に相談できなくても、誰に何を聞けばよいかを考え、少しずつ助けを求められるようになる子に向いています。

失敗を隠したり、期限を過ぎるまで問題を抱え込んだりする傾向が強い場合は、入学後に家庭と学校が連携し、相談する習慣をつくる必要があります。

理科・科学・ものづくりへ関心がある子

理科の実験やものづくりが好きな子にとって、サイエンス・ラボラトリー、クラフト・ラボラトリー、デジタルデザイン室などの設備は大きな魅力です。

教科書に書かれた実験を再現するだけでなく、自分で疑問を持ち、実験条件や制作方法を考える活動へ発展させられます。

理科、数学、技術、美術、情報などを横断して学びたい子にも適しています。

2月2日午後には理科・算数型入試も設けられているため、小学校段階から理科や算数に強い関心を持つ受験生にとって、入試でも学校生活でも得意分野を生かせます。

英語を使って世界を広げたい子

英語教育では、習熟度に応じた少人数授業が行われます。帰国生や英語経験の豊富な生徒だけでなく、中学校から本格的に英語を学ぶ生徒も、自分に合った段階から取り組めます。

英語を試験科目として学ぶだけでなく、海外の人と交流したり、英語で調べたり、自分の考えを発表したりしたい子に向いています。

中等部3年のオーストラリア研修、希望制海外研修、長期留学、海外大学進学支援など、英語を実際に使う機会も用意されています。

入学時点で高い英語力を持っている必要はありませんが、間違いを恐れず、外国語を使って相手へ働き掛けようとする姿勢が大切です。

学校行事や学校づくりへ積極的に関わりたい子

Sports Fest、Dalton Fest、Dalton EXPOなどの行事では、生徒が企画、広報、装飾、会計、放送、運営などを担当します。

行事へ参加するだけでなく、「こんな企画を実現したい」「学校をもっとよくしたい」と考えられる子にとって、活躍できる機会が多くあります。

既存の部活動に希望するものがない場合は、仲間を集めてサークルを立ち上げることも可能です。

自分の提案を実現するには、活動の目的、安全性、費用、場所などを整理し、周囲へ説明しなければなりません。アイデアを出すだけでなく、実現まで責任を持って取り組みたい子に適しています。

一つの分野だけでなく複数の活動へ挑戦したい子

部活動は原則として平日週2日程度で、毎日長時間の練習を行う学校とは異なります。

その分、部活動、ラボ、DSC、学校行事、海外研修、校外活動など、複数の活動を組み合わせやすくなっています。

スポーツだけ、勉強だけという形ではなく、例えばバスケットボール部へ所属しながら、ロボットのラボや行事実行委員にも挑戦したい子に向いています。

反対に、特定の競技へ毎日取り組み、部活動を学校生活の中心にしたい子は、希望する部の活動日や大会実績を事前に確認する必要があります。

国内外の幅広い進路を考えたい子

ドルトン東京学園には、系列大学への内部進学制度がありません。国内の国公立・私立大学、海外大学、芸術系大学、専門学校などから、自分の希望に合う進路を選びます。

高等部では、固定された文系・理系コースだけで分けず、進路に応じて選択科目を組み合わせます。

大学名や偏差値から進路を決めるのではなく、大学で何を学びたいのか、その先に何を実現したいのかを考えたい子に向いています。

一方、系列大学への内部進学による安心感を重視する家庭は、大学附属校との違いを十分に比較しましょう。

一般選抜と探究活動を両立できる子

探究活動や総合型選抜との相性がよい学校ですが、一般選抜で大学へ進学する生徒もいます。

一般選抜を目指す場合は、ラボや行事だけでなく、英語、数学、国語、理科、社会などの教科学習も計画的に進めなければなりません。

学校の選択科目、模擬試験、河合塾講師による講座、自主学習などから、本人が必要な学習を組み合わせます。

探究活動を楽しみながら、大学受験に必要な基礎学力も自分で整えようとする子に適した環境です。

服装や校則を自分で判断したい子

通常の学校生活では私服での登校が可能で、髪型なども細かな校則で一律に規制するのではなく、生徒本人の判断を重視しています。

自由な服装を楽しみたい子にとって魅力的ですが、TPOや周囲への影響を考えなければなりません。

「禁止されていないから何をしてもよい」と考えるのではなく、その場にふさわしいか、他者の権利を損なっていないかを自分で判断できるようになることが求められます。

ルールが少ないことを単なる気楽さとしてではなく、自分で考える責任として受け止められる子に向いています。

保護者が子どもの選択や失敗を見守れる家庭

ドルトン東京学園との相性は、本人だけでなく、家庭の教育方針にも左右されます。

生徒が提出期限を忘れたり、計画通りに課題を進められなかったりした際、保護者が全てを代わりに管理すれば、目の前の失敗は減らせます。

しかし、学校が目指しているのは、本人が失敗の原因を考え、次の方法を選べるようになることです。

そのため、次のような家庭と相性がよいでしょう。

  • 子どもの興味や選択を尊重できる
  • 課題を代わりに管理・制作しすぎない
  • 結果だけでなく、考えた過程を認められる
  • 失敗を責めるのではなく、改善方法を一緒に考えられる
  • 必要な場面では学校と対話し、支援方法を相談できる
  • 探究、研修、ICTなどを含む教育費を6年間で計画できる

子どもに全てを任せて放置することと、自立を見守ることは異なります。生活リズムや健康面を支えながら、学習の主体は本人に置く関わり方が求められます。

入学後に戸惑う可能性がある子

次のような傾向が強い場合は、学校の教育内容を十分に確認する必要があります。

戸惑う可能性がある傾向考えておきたいこと
指示されたことだけを行いたい自分でテーマや進め方を選ぶ場面に負担を感じる可能性がある
締切や予定の管理を極端に避ける複数教科のアサインメントを並行して管理する支援が必要
発表や対話を一切したくない授業や探究で自分の考えを共有する機会が多い
定期試験の順位を学習目標にしたい一斉の中間・期末試験ではなく、課題や発表を含む多面的な評価となる
学校に受験勉強を細かく管理してほしい一般選抜対策では本人による科目選択や自主学習も重要
部活動へ毎日長時間取り組みたい部活動は週2日程度が基本で、活動量が希望と合わない場合がある
系列大学への内部進学を重視する附属大学はなく、各自が国内外の進路を選ぶ学校である
変化の少ない伝統的な学校を望む新しい学校のため、制度や活動が改善・変化する可能性がある

これらに一つ当てはまっただけで、学校に向いていないとは限りません。

例えば、現在は予定管理が苦手でも、失敗から学び、教員へ相談する意欲があれば、学校生活を通して成長できます。

重要なのは、本人と家庭が学校の特徴を理解し、苦手な部分へどのような支援が必要かを考えていることです。

偏差値や入試方式だけで決めないことが大切

ドルトン東京学園には、4科型、英語型、思考表現型、理科算数型など、多様な入試方式があります。

本人の得意分野を生かして合格できたとしても、入学後には、教科横断型の学習、発表、協働、自己管理などへ継続的に取り組みます。

「英検を持っているから」「理科と算数が得意だから」という理由だけではなく、学校の学び方や生活全体が本人に合うかを確認しましょう。

学校説明会では入試情報だけでなく、アサインメントの実物、ラボの活動例、評価方法、1日の過ごし方なども確認することが大切です。

学校見学で本人に確かめたいこと

学校説明会、体験授業、Dalton Fest、Dalton EXPOへ参加した後は、保護者が学校の魅力を説明するだけでなく、本人がどう感じたかを聞いてみましょう。

  • 生徒の発表や作品を見て、自分も挑戦したいと思ったか
  • 先生と生徒の距離感を心地よいと感じたか
  • 興味を持てるラボや教科があったか
  • 校舎の中で自分が学ぶ姿を想像できたか
  • 私服や自由な雰囲気を安心と感じたか、不安と感じたか
  • 異学年のハウスで活動してみたいと思ったか
  • 課題を自分で管理することへ挑戦したいと思ったか
  • 駅からのバス通学を6年間続けられそうか

保護者が高く評価した学校でも、本人が校風や学び方に違和感を持つ場合があります。反対に、発表が苦手な子でも、在校生の姿を見て「ここなら挑戦できそう」と感じることもあります。

入学前に身に付けておきたい習慣

ドルトン東京学園への進学を考える場合、小学校のうちから次のような習慣を身に付けておくと、入学後の学校生活へ入りやすくなります。

  1. 予定と期限を記録する
  2. 分からないことを質問する
  3. 興味のあることを本や資料で調べる
  4. 調べた内容を短くまとめて説明する
  5. 自分と異なる意見を最後まで聞く
  6. 失敗した理由と次の改善策を考える
  7. 家庭で自分の考えを言葉にする

特別な研究実績や高度なプレゼンテーション能力を用意する必要はありません。日常生活の中で、自分で考え、選び、振り返る経験を少しずつ増やすことが重要です。

ドルトン東京学園に向いている子を一言で表すと

ドルトン東京学園に向いているのは、既に何でも一人でできる完成された子ではありません。

興味を持ったことへ一歩踏み出し、分からないことを周囲へ相談しながら、自分なりの学び方を見つけていきたい子です。

自由な環境を単なる気楽さとしてではなく、選択と責任を学ぶ機会として受け止められる生徒にとって、ラボ、ハウス、学校行事、海外研修、充実した施設は大きな成長の場となります。

学校から決められた道を歩くよりも、多様な仲間や先生と関わりながら、自分の興味と将来を結び付けたい生徒におすすめできる共学校です。

まとめ|探究・協働・グローバル教育を実践する先進的な共学校

ドルトン東京学園中等部・高等部は、東京都調布市にある男女共学の完全中高一貫校です。2019年の開校以来、ヘレン・パーカストが提唱したドルトンプランを基盤に、「自由と協働」を重視した学習者中心の教育を実践しています。

学校の大きな特徴は、教員から与えられた課題を受け身でこなすのではなく、生徒自身が学習の目的を理解し、計画を立て、仲間や教員と関わりながら学びを深めることです。

その教育を支えているのが、アサインメント・ラボラトリー・ハウスという3つの仕組みです。

  • アサインメントで、学習の目標と進め方を確認する
  • ラボラトリーで、自分の興味や疑問を探究へ発展させる
  • ハウスで、異学年の仲間と支え合いながら学校生活をつくる

この3つが授業、学校行事、課外活動、進路指導まで一貫して取り入れられている点が、一般的な中高一貫校との大きな違いです。

ドルトン東京学園の魅力

注目したいポイント主な特色
学習者中心の教育生徒が目的を理解し、自分で学習計画や方法を考える
少人数制1クラス約25名を基本とし、対話や個別相談の機会を確保する
探究活動ラボ、修了探究、卒業探究を通して、自分の問いを深く追究する
異学年交流6学年で構成するハウスで、年齢を越えて協働する
英語・国際教育習熟度別英語、海外研修、留学、海外大学進学支援を行う
充実した施設STEAM棟、実験室、制作空間、ラーニングコモンズを備える
生徒主体の学校行事Sports Fest、Dalton Fest、Dalton EXPOを生徒が企画・運営する
多様な進路国内大学、海外大学、芸術系大学など、本人に合う進路を選ぶ

探究を特別な授業で終わらせない学校

近年は多くの学校が探究教育を掲げていますが、ドルトン東京学園では、探究を週に数時間だけ行う特別授業として扱っていません。

教科授業でも、生徒が問いを持ち、資料を調べ、仲間と議論し、成果を発表する過程を重視します。ラボでは、教科の枠を越えた研究や制作へ取り組み、年度末のDalton EXPOで学びを共有します。

中等部3年の修了探究、高等部の卒業探究へと段階的に発展するため、思い付きで調べて終わるのではなく、問いの立て方、情報の扱い方、調査方法、論文作成、発表までを6年間かけて学べます。

好きなことを単なる趣味で終わらせず、学問や社会、将来の進路へつなげたい生徒にとって、魅力的な環境です。

最新の施設を学びの道具として活用

2022年に完成したSTEAM棟には、サイエンス・ラボラトリー、クラフト・ラボラトリー、ラーニングコモンズなどが整備されています。

理科の実験、芸術や技術の制作、デジタルデザイン、資料調査、プレゼンテーションなどを、一つの校舎の中で連続して行えることが特徴です。

施設は新しさや見た目の美しさだけを目的としているのではありません。生徒が自分の課題に応じて場所や設備を選び、実験、制作、対話、発表へつなげるための学習環境として設計されています。

校舎そのものを環境教育や建築の教材として活用するなど、学校施設と探究活動が結び付いている点にも注目できます。

英語力と異文化理解を段階的に育てる

英語では、帰国生や英語経験者だけでなく、中学校から本格的に学ぶ生徒も、それぞれの段階に合ったクラスで学べます。

文法や単語の暗記だけに偏らず、英語を使って考え、調べ、話し合い、発表することを重視しています。

中等部3年のオーストラリア研修、高等部1年のアジア研修、希望制の海外研修や留学など、教室で学んだ英語を実際に使う機会もあります。

海外大学への進学支援も行われており、国内大学だけに進路を限定せず、世界を視野に入れて学びたい生徒に適しています。

生徒が学校をつくる経験ができる

Sports Fest、Dalton Fest、Dalton EXPOでは、生徒が実行委員やDSCの一員として、企画、広報、会計、音響、装飾、運営などを担当します。

既に決められた行事へ参加するだけでなく、自分たちが実現したいことを提案し、教員や仲間と調整しながら形にします。

希望する活動が既存の部活動にない場合には、新しいサークルを立ち上げることも可能です。

新しい学校であるため、完成された伝統へ従うだけでなく、次の世代へ残る学校文化を自分たちでつくれることも魅力です。

大学進学実績はこれから蓄積される段階

ドルトン東京学園は2025年に第1期生が卒業したばかりで、大学合格実績はまだ蓄積の途中です。

2026年度入試では、現役生から筑波大学、東京学芸大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、国際基督教大学などへ合格者が出ました。海外大学や芸術系大学への進路も見られます。

一般選抜だけでなく、総合型選抜や学校推薦型選抜において、ラボ、卒業探究、海外経験、学校行事などで積み重ねた活動を生かせることが特徴です。

一方で、長い歴史を持つ進学校のように、毎年安定した大量の合格実績があるわけではありません。大学名や合格者数だけでなく、本人が希望する分野へ進むための支援があるかを確認する必要があります。

自由度の高さには自己管理の責任が伴う

ドルトン東京学園の自由な校風は、多くの生徒にとって魅力ですが、自由とは負担が少ないことを意味しません。

教科ごとのアサインメント、レポート、制作物、発表準備などを、自分で計画して進める必要があります。定期試験前だけ勉強するのではなく、日々の学習と提出物を継続的に管理することが大切です。

服装や髪型についても、細かな禁止事項へ従うのではなく、状況や周囲への影響を自分で判断します。

学校からの指示を待つだけでは、せっかくのラボ、留学、課外活動、進路支援を十分に活用できません。自分から情報を集め、必要なときに教員や仲間へ相談する姿勢が求められます。

学校選びで確認したい注意点

  • 最寄り駅から路線バスまたはスクールバスを利用する
  • 一般的な中間・期末試験を行わず、課題や発表を含めて評価する
  • 部活動は原則として平日週2日程度である
  • 系列大学への内部進学制度はない
  • 一般選抜を目指す場合は、教科学習を計画的に進める必要がある
  • 学費に加え、PC、教材、研修、校外活動、通学などの費用がかかる
  • 新しい学校のため、制度や活動内容が今後も変化する可能性がある

特に、部活動を毎日行いたい生徒、学校から受験勉強を細かく管理してほしい家庭、系列大学への内部進学を重視する家庭は、他校との違いを十分に比較しましょう。

ドルトン東京学園に向いている家庭

ドルトン東京学園の教育を生かすには、家庭も学校の考え方を理解する必要があります。

課題の提出が遅れないように保護者が全てを管理したり、作品やレポートを手伝いすぎたりすると、生徒が自分で考えて失敗する機会が失われます。

本人の選択を尊重しながら、生活リズムや健康面を支え、必要なときには学校と相談できる家庭と相性がよいでしょう。

結果だけでなく、どのように考え、何に挑戦し、失敗から何を学んだのかを評価できる家庭に適しています。

受験前には複数の学校行事へ参加したい

ドルトン東京学園を検討する場合は、学校説明会だけでなく、体験授業、Dalton Fest、Dalton EXPOなどにも参加することをおすすめします。

説明を聞くだけでは、自由と協働が実際の学校生活でどのように表れているかを判断しにくいためです。

見学時には、次のような点を確認しましょう。

  • 在校生が自分の言葉で研究や活動を説明しているか
  • 教員が生徒の意見をどのように受け止めているか
  • 本人が興味を持てるラボや課外活動があるか
  • 発表やグループワークの雰囲気を心地よいと感じるか
  • 課題管理が苦手な生徒への支援があるか
  • 希望する進路に必要な科目や支援を選べるか
  • バスを含む通学を6年間続けられそうか

施設の新しさや入試方式だけでなく、本人が実際にこの学校で学び、生活する姿を想像できるかを大切にしましょう。

ドルトン東京学園はどのような学校か

ドルトン東京学園を一言で表すと、生徒を学校教育の受け手ではなく、自分の学びと学校生活をつくる主体として扱う学校です。

教員から知識を教わるだけでなく、自分で問いを持ち、必要な情報を集め、仲間と議論し、成果を社会へ発信します。

入学時点で自己管理や発表が完璧にできる必要はありません。失敗を経験し、教員や仲間へ相談しながら、6年間で自律した学習者へ成長することを目指します。

好きなことを深く学びたい、自分の考えを形にしたい、多様な仲間と新しいことへ挑戦したいという生徒にとって、ドルトン東京学園は魅力的な選択肢です。

一方で、自由な環境を生かせるかどうかは、本人の姿勢と家庭の関わり方に大きく左右されます。教育理念、学習方法、通学、学費、進路支援まで十分に確認し、本人が納得した上で志望校として検討することが大切です。

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