【2026年版】山脇学園中学校の評判は?「総合知」とグローバル&サイエンス教育が特徴の女子校を徹底解説!

中学受験
  1. 学校の概要|赤坂で受け継がれる女子教育と「志」の育成
    1. 山脇学園中学校の基本情報
    2. 1903年、實脩女学校から始まった女子教育
    3. 建学の精神は「豊かな教養と高い品格を身につけ、社会で活躍する女性の育成」
    4. 2010年代の「山脇ルネサンス」で学校を大きく再構築
    5. 2024年度からSSH指定校へ
    6. 約1,600人が学ぶ、比較的大規模な女子校
  2. アクセスと立地環境|赤坂見附・赤坂・青山一丁目から通える都心のキャンパス
    1. 4駅から徒歩圏内、利用できる地下鉄路線が多い
    2. 最短は赤坂見附駅A出口から徒歩5分
    3. 青山一丁目駅からは徒歩7分、3路線を利用できる
    4. 千代田線なら赤坂駅から徒歩7分
    5. 赤坂と青山の間、約1万5,900㎡のキャンパス
    6. 駅近だけでは測れない、6年間の通学環境
  3. 教育方針とカリキュラム|「総合知」を軸に英語・サイエンス・探究をつなぐ6年間
    1. 週6日制で主要教科の学習時間を確保
    2. 英語は「学ぶ教科」から「使う言語」へ
    3. 中1・中2の「サイエンティスト」で科学の考え方を身につける
    4. 中3の「探究基礎」で問いを立てる力を育てる
    5. 高校ではリベラルアーツ・国際教養・サイエンスへ
    6. 施設と授業を切り離さないのが山脇学園らしさ
  4. 学習環境と施設設備|3つの「アイランド」が支える体験型の学び
    1. 6万冊の本と探究活動が集まる「ラーニングフォレスト」
    2. 英語を実際に使う「イングリッシュアイランド」
    3. 実験と研究の拠点「サイエンスアイランド」
    4. 放課後18時45分まで使える「セルフスタディアイランド」
    5. iPadと電子黒板を日常的に使うICT環境
    6. カフェテリア、校庭、相談体制まで含めた日常の環境
  5. 学校生活と行事|体育祭・山脇祭・合唱祭で育つ学年を越えたつながり
    1. 入学後すぐの中1オリエンテーション研修
    2. 9月の「山脇祭」は中1から高2までが企画をつくる
    3. 体育祭は中1から高3まで全校生徒が参加
    4. 中学3年間のクラス生活を映す2月の合唱祭
    5. 中3では興味に応じて異なる研修へ進む
    6. 希望制の研修や留学で、学校の外へ学びを広げる
  6. クラブ活動|中高合同の活動で広がる放課後の選択肢
    1. 文化・運動・パフォーマンスまで30を超える選択肢
    2. 「EI・SI・LI」は山脇学園の教育施設そのものを活動拠点にする
    3. 山脇祭を彩るバトン・ダンス・音楽系の活動
    4. 運動部は週2〜4回を中心に校内施設で活動
    5. 中1から高2まで一緒に活動する縦の人間関係
    6. 兼部も可能、活動は17時まで
  7. 進学実績と卒業後の進路|多様な大学進学を支える進路指導
    1. 2026年春は東京大学を含む国公立大学へ進学
    2. 早慶上智からGMARCHまで、首都圏私大への進路が厚い
    3. 理工・医療系にも広がる卒業後の進路
    4. 女子大も有力な進学先の一つ
    5. 中1から始まる6年間のキャリア教育
    6. 高大連携と指定校推薦も選択肢に
  8. 学費や諸経費について|初年度納入金と6年間で考えたい教育費
    1. 中学入学時には35万円を納入
    2. 中学校の年間学納金は約78万7,000円
    3. 制服は第一制服と第二制服の両方がある
    4. 体育着・教材・ICT関連費も考えておきたい
    5. 中3の選択プログラムでは追加費用が生じる場合も
    6. 高校進学時にも入学金13万円が必要
  9. 入試情報と合格の目安|複数回入試と多様な受験方式を整理
    1. 2027年度は一般A・B・Cを中心に計280名を募集
    2. 一般A・Cは4科、Bは午後の2科入試
    3. 2月1日午後は「国語1科」「算数1科」から選べる
    4. 理数探究入試は「算数的思考」と生活の中の科学を問う
    5. 英語入試は英語の試験ではなく、国算+英語資格で判定
    6. 2026年度は一般A・Bが4倍超、Cは6.5倍
    7. 四谷大塚の80%偏差値はA56、B59、1科は63
  10. 併願校パターン|2月1日から組み立てる女子校中心の受験プラン
    1. 山脇学園より上を狙うなら、頌栄・香蘭・東洋英和
    2. 同じ女子進学校として比較しやすい大妻・恵泉・品川女子・普連土
    3. 合格を早めに確保したい場合は三輪田・実践女子・昭和女子も候補
    4. 山脇学園第一志望なら、A・B・Cを軸に組む
    5. 上位校に挑戦しながら山脇を狙うプラン
    6. 「安全校」は学校名ではなく、本人の成績と過去問で決まる
  11. 在校生・保護者の声|学校生活から見える山脇学園の雰囲気
    1. 「学校の中にいろいろな場所がある」という楽しさ
    2. 女子だけの環境で、役割を自分たちで担う
    3. 約300人の学年だから、友人関係の幅も広い
    4. 「勉強する場所」が学校内にある安心感
    5. 英語・サイエンスは「好きな子だけ」のものではない
    6. 行事はかなり「参加する側」の学校
    7. 保護者目線では、通学と学校内で完結できる環境も見ておきたい
  12. この学校に向いている子の特徴|英語・理科・探究を自分の興味から広げたい子へ
    1. 英語を「勉強する」だけでなく、実際に使ってみたい子
    2. 理科で「なぜ?」と思ったことを実験して確かめたい子
    3. 正解の決まっていないテーマを考えることが苦にならない子
    4. 学校行事や部活動で、自分の役割を見つけたい子
    5. ある程度大きな女子校の中で、人間関係を広げたい子
    6. 「用意された環境」を待つのではなく、自分から使える子
  13. まとめ|伝統ある女子教育と新しい学びが交わる山脇学園
    1. 「総合知」は6年間の学び方そのもの
    2. 英語もサイエンスも、最初から得意である必要はない
    3. 約300人の女子が学ぶ、活気のある中高一貫校
    4. 大学進学も一つの方向へ固定されていない
    5. 用意された選択肢を、自分で選べるか
    6. 校舎を見るだけでなく、生徒が動いている日に訪れたい学校

学校の概要|赤坂で受け継がれる女子教育と「志」の育成

山脇学園中学校は、東京都港区赤坂にある私立の女子中高一貫校です。1903年の創立から120年以上にわたり女子教育を続けてきました。現在の中学校在籍者数は860名で、1学年280〜300名ほど。都内の女子中高一貫校の中では比較的規模の大きな学校です。

長い歴史を持つ一方、現在の山脇学園を理解するうえでは、伝統校という言葉だけでは少し足りません。2010年代以降は校舎の建て替えと教育改革を進め、英語、サイエンス、探究、ICTなどを6年間の教育の中へ積極的に取り入れてきました。2024年度には文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)にも指定されています。

山脇学園中学校の基本情報

学校名山脇学園中学校・高等学校
所在地東京都港区赤坂4-10-36
設置区分私立女子中学校・高等学校
教育形態中高一貫教育
創立1903年
中学校在籍者数860名(2026年4月現在)
SSH2024年度から第Ⅰ期指定

1903年、實脩女学校から始まった女子教育

山脇学園の前身は、山脇玄・房子夫妻が1903年に設立した「實脩女学校」です。「實脩」という校名には、知識を身につけるだけで終わらせず、それを実際の行動につなげるという考えが込められていました。

創立者の山脇玄はドイツに留学し、帰国後は明治期の法制度整備に関わった人物です。1919年には帝国議会で女性参政権付与を求める演説を行うなど、女性の教育と社会的地位の向上にも力を注ぎました。女子が社会との接点を持ち、自らの力を生かしていくという現在の教育方針にも、この創立期の考え方を見ることができます。

学校は1906年に赤坂へ移転し、1935年に現在の場所へ校舎を移しました。赤坂での歴史もすでに90年近くに及びます。

建学の精神は「豊かな教養と高い品格を身につけ、社会で活躍する女性の育成」

現在掲げられている建学の精神は、「豊かな教養と高い品格を身につけ、社会で活躍する女性の育成」です。

ここでいう「教養」は、大学入試に必要な知識だけを意味しているわけではありません。人文・社会・自然科学など異なる分野に触れ、それらを結びつけながら物事を考える姿勢を重視しています。学校が「総合知」を教育の柱として掲げているのも、この考え方とつながっています。

もう一つ、山脇学園で繰り返し使われる言葉が「志」です。中高6年間を、大学合格までの一本道としてではなく、自分が何に関心を持ち、将来どのように社会と関わりたいのかを探していく期間として位置づけています。

2010年代の「山脇ルネサンス」で学校を大きく再構築

現在の山脇学園につながる大きな転換点となったのが、2010年から始まった学校改革「山脇ルネサンス」です。

中学校・高校校舎の建て替えを進めるとともに、英語専用施設「イングリッシュアイランド」、理科教育の拠点となる「サイエンスアイランド」などを整備しました。その後もICT環境や探究学習、放課後の自習環境を拡充しています。

興味深いのは、施設を新しくしただけではなく、その空間を使う授業やプログラムまで同時に作ってきたことです。英語なら英語を使う場所、科学なら実験・研究を行う場所があり、教室で習った内容を別の形で試せるようになっています。山脇学園の記事で施設について詳しく触れる必要があるのは、建物そのものより、この教育との結びつきが強いからです。

2024年度からSSH指定校へ

山脇学園は2024年度から、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)第Ⅰ期指定校となりました。指定期間は2024年度から2029年度までです。

研究開発課題には、「地球市民として行動し、科学・技術者へキャリア選択する女子生徒の育成拠点形成」を掲げています。女子校として理工系分野への進路を後押しすることが、学校全体の教育研究のテーマになっているわけです。

中学段階から科学的なものの見方に触れ、高校ではより専門的な探究や研究へ進む流れが組まれています。2025年度には高校に「国際教養コース」も始まり、リベラルアーツ、国際教養、サイエンスという異なる方向へ学びを発展させられる体制が整えられています。

約1,600人が学ぶ、比較的大規模な女子校

2026年4月現在、中学校には860名、高校には771名、合わせて1,631名が在籍しています。中学1年は301名、中学2年は278名、中学3年は281名です。

女子校というと1学年100〜200名ほどの学校も少なくありませんが、山脇学園は1学年300名前後。一定の規模があるため、友人関係やクラブ活動、行事、進路の選択肢も広がります。一方で、学年全員が互いをよく知る小規模校とは雰囲気が異なるでしょう。

教員は常勤・非常勤を合わせて123名。このほか外国人講師7名、図書館司書3名、カウンセラー2名、実験助手2名などが配置されています。英語や理科を学校の柱として掲げるだけでなく、それを日常的に運営するための人的体制も組まれています。

120年以上続く女子教育の中に、英語、サイエンス、探究という現代的な学びをかなり大胆に取り込んできたのが、現在の山脇学園です。昔ながらの女子伝統校をそのまま残した学校というより、女子校として積み重ねてきた教育を、現代の社会や進路に合わせて更新し続けている学校と捉えると、その姿が見えやすくなります。

アクセスと立地環境|赤坂見附・赤坂・青山一丁目から通える都心のキャンパス

山脇学園の校舎は、東京都港区赤坂4丁目にあります。最寄りは東京メトロの赤坂見附駅で徒歩5分。このほか青山一丁目駅と赤坂駅から徒歩7分、永田町駅からも徒歩10分で、複数の地下鉄路線を使って通学できます。

「赤坂の学校」というと繁華街の中を想像するかもしれませんが、校舎があるのは赤坂見附と青山一丁目の間にある高台です。青山通りから少し入った場所に約1万5,900㎡のキャンパスが広がり、周囲には赤坂御用地、カナダ大使館、高橋是清翁記念公園などがあります。

4駅から徒歩圏内、利用できる地下鉄路線が多い

利用路線学校まで
赤坂見附駅東京メトロ銀座線・丸ノ内線徒歩5分
青山一丁目駅東京メトロ銀座線・半蔵門線、都営大江戸線徒歩7分
赤坂駅東京メトロ千代田線徒歩7分
永田町駅東京メトロ有楽町線・半蔵門線・南北線徒歩10分

銀座線、丸ノ内線、千代田線、半蔵門線、有楽町線、南北線、大江戸線と、利用できる路線はかなり多彩です。都内各方面から経路を組みやすく、乗り換え駅の選択肢もあります。

中高6年間、年間200日前後通学すると考えると、駅から徒歩5〜10分という距離は小さくありません。部活動や自習で帰宅が遅くなる日まで含めれば、毎日の往復で積み重なる差は案外大きなものです。

最短は赤坂見附駅A出口から徒歩5分

学校に最も近いのは、銀座線・丸ノ内線が乗り入れる赤坂見附駅です。A出口から学校までは徒歩5分。地上に出て青山通り沿いを青山方面へ進み、途中から学校方向へ上っていくルートになります。

銀座線なら渋谷・新橋・日本橋・上野方面、丸ノ内線なら新宿・四ツ谷・東京・池袋方面とつながっています。特に新宿方面や東京駅方面から通う場合には、乗り換えを少なく組める家庭も多いでしょう。

赤坂見附駅は永田町駅と地下で接続しているため、有楽町線・半蔵門線・南北線から乗り換えて利用することもできます。学校は永田町駅からの通学について、半蔵門線ホームと赤坂見附方面の連絡通路を経由し、赤坂見附駅A出口から地上へ出る経路を案内しています。

青山一丁目駅からは徒歩7分、3路線を利用できる

青山一丁目駅からも徒歩7分です。銀座線・半蔵門線・都営大江戸線の3路線が利用でき、4番出口から青山通りを赤坂方面へ進みます。

途中にはカナダ大使館、高橋是清翁記念公園、草月会館があり、赤坂地区総合支所付近から校舎方向へ入るルートです。大きな道路沿いを歩く区間が長く、初めて学校を訪れる際にも比較的経路を把握しやすいでしょう。

半蔵門線は渋谷から東急田園都市線へ直通するため、世田谷区や神奈川県北東部方面からも経路を検討できます。大江戸線を使えば新宿・六本木方面からもアクセスできます。山脇学園の通学圏が都心部だけに限定されない理由の一つです。

千代田線なら赤坂駅から徒歩7分

千代田線を利用する場合は、赤坂駅1番出口から徒歩7分です。赤坂Bizタワー前から一ツ木通り方面へ進み、丹後坂の階段を上って学校へ向かいます。

赤坂見附側とは街の表情が少し異なり、飲食店やオフィスが集まる赤坂の中心部から住宅や学校のある高台へ上っていく形になります。徒歩時間だけを見ると青山一丁目駅と同じ7分ですが、途中に階段があるため、実際に受験を検討する際には一度本人と歩いてみるとよいでしょう。

千代田線は大手町・日比谷・表参道方面を結び、北側ではJR常磐線、南西側では小田急線との直通運転もあります。沿線の家庭にとっては、赤坂駅を利用することで乗り換え回数を抑えられる場合があります。

赤坂と青山の間、約1万5,900㎡のキャンパス

山脇学園の敷地面積は約15,892㎡です。港区赤坂という住所から受ける印象に比べるとキャンパスは広く、校舎のほか、グラウンド、体育施設、英語・理科の専用施設などがまとまっています。

現在地へ校舎を移したのは1935年。都心の学校でありながら、この場所で長く教育を続けてきたため、後からビルの一角に学校機能を収めたタイプのキャンパスとは少し趣が異なります。校内には歴史的な「山脇学園武家屋敷門」も残り、現代的な校舎や教育施設と同じ敷地に並んでいます。

周辺は赤坂と青山という東京を代表する都心エリアです。近隣には官公庁関連施設、大使館、公園、オフィスなどがあり、中高生が毎日通う場所としては独特の環境です。校外へ少し足を延ばせば、政治・経済・文化のさまざまな施設が集まる地域でもあります。

駅近だけでは測れない、6年間の通学環境

山脇学園のアクセスで目を引くのは、「駅から5分」という数字以上に、通学に使える駅と路線を複数選べることです。鉄道トラブルが起きた際に別路線へ回れる場合があり、居住地によっては往路と復路で使う駅を変えることもできます。

一方、赤坂周辺は坂の多い地形です。赤坂見附駅からも学校へ向かって上る区間があり、赤坂駅からは丹後坂の階段を利用します。パンフレット上の徒歩分数だけでは分からない部分なので、説明会や文化祭を訪れる際には、実際に使う予定の駅から歩いてみるのがおすすめです。

中学入学時にはまだ体の小さい生徒もいますが、6年間の後半になると、放課後にクラブ活動、探究、セルフスタディアイランドでの自習を終えて帰宅する日も増えてきます。複数路線が集まり、駅からも長く歩かずに済む立地は、そうした山脇学園での日常を考えるうえで現実的な意味を持っています。

教育方針とカリキュラム|「総合知」を軸に英語・サイエンス・探究をつなぐ6年間

山脇学園の教育を特徴づける言葉が「総合知」です。英語、理科、探究をそれぞれ独立した特色として並べるのではなく、人文・社会・自然科学の知識を行き来しながら、自分なりの問いを立て、調べ、考え、発信する力へつなげていきます。

中学校では基礎学力を固めながら、英語を実際に使う授業、実験を重ねる理科、データや社会課題を扱う探究などを早い段階から経験します。高校では進路や興味に応じたコースへ進み、大学受験に必要な学力と、自分の専門につながる学びを深めていく構成です。

週6日制で主要教科の学習時間を確保

授業は週6日制で、平日は50分授業を中心に進み、土曜日にも授業があります。中高一貫校として6年間を見通したカリキュラムを組み、国語・数学・英語を中心に十分な授業時間を確保しています。

中学段階では、大学受験のために急いで高校内容へ進むことだけを目的にはしていません。まず教科ごとの基本的な考え方や学習習慣を身につけ、その上に高校での発展的な学習を積み上げていきます。

たとえば中学1・2年の国語では、朝の時間を利用した「朝書写」を行います。文字を丁寧に書くという行為そのものに加え、短時間でも集中して一日を始める習慣づくりにつながる取り組みです。

英語は「学ぶ教科」から「使う言語」へ

山脇学園の英語教育では、文法や読解を学ぶ授業と、英語を実際に使う機会の両方が用意されています。中学校では週6時間程度の英語授業を確保し、その一部では外国人教員による少人数授業を行います。

校内には英語専用施設「イングリッシュアイランド」があり、授業だけでなく、外国人教員との会話やさまざまな活動に英語を使います。教室で習った表現を、その日のうちに実際のコミュニケーションで試せる環境です。

英語入試などで入学時から高い英語力を持つ生徒については、習熟度に応じたグレード別授業も設けられています。帰国生や英語学習経験の長い生徒が、既習内容を繰り返すだけにならないよう配慮されています。

一方、一般入試で入学し、中学から本格的に英語を学ぶ生徒も多くいます。入学時の英語力を一律にそろえるのではなく、それぞれの出発点から力を伸ばしていく設計になっています。

中1・中2の「サイエンティスト」で科学の考え方を身につける

理科教育では、中学1・2年に独自の探究型プログラム「サイエンティスト」を設けています。

ここで重視されるのは、教科書に書かれた結論を覚えることではなく、自分で観察し、仮説を立て、実験し、結果を整理して考察する一連の過程です。実験結果が予想と違ったときに「失敗した」で終わらせず、なぜ違ったのかを考えることも科学の学びになります。

こうした活動の拠点となるのが「サイエンスアイランド」です。複数の理科実験室や研究設備を備え、中学校から実験・観察に触れる時間を多く設けています。

2024年度からはスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定校となり、女子生徒が科学・技術分野へ進むための教育研究も進めています。理系進学を高校で突然選択するのではなく、中学生のうちから科学に触れ、「面白い」と感じる経験を積ませるところから始めているのが山脇学園の特徴です。

中3の「探究基礎」で問いを立てる力を育てる

中学3年になると、学びは個別の教科から少し外へ広がり、「探究基礎」に取り組みます。

テーマを設定し、情報を集め、整理し、自分の考えとしてまとめるという探究活動の基本を学びます。社会調査やデータサイエンスの基礎にも触れ、感覚や印象だけではなく、資料や数字を根拠に考える方法を身につけていきます。

調査した内容は、レポートを書いて終わりではありません。発表やプレゼンテーションを通じて、「何を調べたか」だけでなく、「そこから何を考えたのか」を他者へ伝えることも求められます。

こうした中学校での経験が、高校でのより専門的な探究やSSHの研究活動につながります。中1・中2の「サイエンティスト」、中3の「探究基礎」、高校での研究へと、問いの立て方を段階的に学んでいく流れです。

高校ではリベラルアーツ・国際教養・サイエンスへ

高校では、生徒の関心や将来の進路に応じて学びをより専門化していきます。現在は「リベラルアーツ」「国際教養」「サイエンス」という方向から、自分の進路に合った学習を深める体制が整えられています。

学びの方向主な特徴
リベラルアーツ人文・社会科学を含む幅広い分野を学び、大学進学へ向けた学力を伸ばす
国際教養高い英語力と国際的な視点を生かし、国内外の大学や国際系分野を視野に入れる
サイエンス数学・理科や探究活動を深め、理工系・医療系などへの進学につなげる

中学校入学時点で文系・理系を決める必要はありません。英語、科学、社会課題、芸術、人文学など幅広い分野に触れながら、自分がどこで時間を忘れて考えられるのかを探し、高校で進む方向を選んでいきます。

施設と授業を切り離さないのが山脇学園らしさ

山脇学園には、イングリッシュアイランド、サイエンスアイランド、ラーニングフォレストなど、用途のはっきりした学習施設があります。ただし、これらは学校見学で眺めるための設備ではありません。

英語なら外国人教員との会話、理科なら実験と研究、探究なら調査・議論・発表というように、カリキュラムの中で実際に使う場所として設計されています。

この点は、山脇学園の教育を考えるうえで重要です。授業で知識を得て、別の場所で試し、さらに自分の問いへ発展させる。英語・サイエンス・探究を「特色ある授業」として点在させるのではなく、6年間の学びの流れとしてつないでいるところに、「総合知」という考え方が具体的に表れています。

学習環境と施設設備|3つの「アイランド」が支える体験型の学び

山脇学園の施設は、校舎が新しい、設備が多いというだけでは捉えにくいところがあります。英語の「イングリッシュアイランド」、理科の「サイエンスアイランド」、探究の「ラーニングフォレスト」など、それぞれに明確な役割があり、授業や放課後の活動と結びついています。

赤坂の約1万5,900㎡の敷地には、中高の教室、体育施設、校庭、カフェテリアなどもまとまっています。中学生が6年間を過ごす場所として見ると、「授業を受ける教室」以外の居場所や学習場所が多い学校です。

6万冊の本と探究活動が集まる「ラーニングフォレスト」

ラーニングフォレスト(LF)は、山脇学園の探究活動の中心となる施設です。約6万冊の蔵書を収める書架に加え、グループワーク、プレゼンテーション、ラウンジなど、用途の異なる6つのエリアで構成されています。

一般的な学校図書館のように、本を借りたり静かに読書をしたりする場所だけではありません。資料を探し、仲間と話し合い、調べた内容を整理し、発表するところまでを一つの空間で行えるようにつくられています。

中3の「探究基礎」をはじめ、山脇学園では自分でテーマを決めて調査・発表する機会があります。そのとき、検索だけで情報を集めるのではなく、本や資料にもあたり、グループで考えを交わす。その一連の作業を日常的に行える場所が校内にあります。

英語を実際に使う「イングリッシュアイランド」

イングリッシュアイランド(EI)は、イギリスの街並みをイメージしてつくられた英語コミュニケーション施設です。EIシアター、ショップ、大教室などがあり、中1から中3まで必修となる「EIS(イングリッシュ・アイランド・ステイ)」でも使用します。

通常の英語授業とは別に週1時間、ここで英語をコミュニケーションの道具として使います。英語を「問題集の中で正解を出す科目」にとどめず、人と話したり、何かを説明したりするための言葉として経験させる仕組みです。

放課後にも外国人教員と関わる活動があり、季節ごとのイベントなども行われます。海外研修へ出発する前に、校内で英語だけを使う経験を積めるのも、この施設がある学校ならではでしょう。

実験と研究の拠点「サイエンスアイランド」

サイエンスアイランド(SI)には、化学・生命科学などの実験室、顕微鏡室、プレゼンテーションルーム、技術室などが集まっています。理科の授業だけでなく、探究活動や研究にも使われるサイエンス教育の拠点です。

中1・中2の「サイエンティスト」では、観察や実験を通して仮説を検証し、その結果を考察します。高校ではSSHの研究活動やサイエンスコースの学びへ発展していくため、中学段階から実験器具や研究環境に親しむことになります。

理科室が「実験をする日のための部屋」ではなく、研究や発表まで含めた学習拠点として位置づけられているのが特徴です。放課後にはSIを活動拠点とする部活動もあり、授業で興味を持ったテーマをさらに追いかけることもできます。

放課後18時45分まで使える「セルフスタディアイランド」

放課後の学習を支えるのが、セルフスタディアイランド(SSI)です。中学1年生から高校3年生まで利用でき、個人学習、グループ学習、リスニング学習など、目的に応じて複数の学習スペースを使い分けられます。

区切りのある個人学習用スペースは予約制です。平日は放課後18時45分まで利用できるため、授業終了後に学校で課題や試験勉強を済ませてから帰宅するという過ごし方もできます。

山脇学園では、担任や教科担当による面談、Google ClassroomやStudyplusを利用した学習管理などと組み合わせながら、生徒が自分で計画を立て、実行し、振り返る習慣を身につけることを目指しています。SSIも「先生に勉強させてもらう場所」というより、自学自習を日常にするための環境として置かれています。

最終下校時刻は原則17時30分ですが、SSI利用者は18時45分まで校内で学習できます。赤坂見附駅から徒歩5分という立地も含めて考えると、放課後まで学校を使って学習したい家庭には確認しておきたい仕組みです。

iPadと電子黒板を日常的に使うICT環境

校内には無線ネットワークが整備され、全生徒がiPadとApple Pencilを学用品として使用します。普通教室には電子黒板が設置され、iPadと連携した授業が行われています。

ICTの利用は授業だけに限られません。課題の配信・提出、学習記録、委員会、部活動などにも端末を利用します。一方、私物のスマートフォンについては、登校後に電源を切ってロッカーに入れ、校内では使用しないルールです。学習用端末と私物のスマートフォンを分けている点は、学校生活を考える際には押さえておきたいところでしょう。

教室後方には個人ロッカーとクローゼットが設けられています。教材や学校用品を整理して置けるため、毎日すべてを持ち帰る必要がある学校とは荷物の扱いも異なります。

カフェテリア、校庭、相談体制まで含めた日常の環境

昼食や放課後に使われるカフェテリアもあります。学年で食事をする機会や自由ランチに利用されるほか、日替わりのランチ、教室へ持っていけるランチBOX、焼きたてパンなどが販売されています。

家庭から弁当を持参する日と校内で購入する日を使い分けられるので、6年間毎日弁当を準備することを前提にしなくてもよい環境です。放課後にSSIで勉強する前に、カフェテリアで軽食をとる生徒もいます。

校庭はテニスコート3面、バスケットボールコート2面を設けられる広さがあり、体育の授業や部活動のほか、中高6学年が集まる体育祭にも使われます。都心の学校では運動場所が校外に分散することもありますが、山脇学園では主要な学校生活を赤坂のキャンパス内で送ることができます。

生活面では保健室に加えてカウンセラー室が設けられ、資格を持つカウンセラーに相談できる体制があります。防災面では各教室に折り畳みヘルメットや個人用備蓄品を用意し、大規模災害時には生徒が校内で3日程度待機できる飲料水、非常食、毛布なども備蓄しています。

山脇学園の施設を見ていくと、英語ならEI、科学ならSI、探究ならLF、自習ならSSIというように、「ここで何をするのか」がかなりはっきりしています。施設の名前が多い学校ですが、それぞれが授業・探究・放課後という日常の中で使われていることが、このキャンパスを理解するポイントです。

学校生活と行事|体育祭・山脇祭・合唱祭で育つ学年を越えたつながり

山脇学園では、授業や探究活動だけでなく、行事も6年間の学校生活を形づくる大きな要素になっています。特に山脇祭、体育祭、合唱祭は、生徒が準備や運営に深く関わる行事です。

一方で、中1のオリエンテーション研修、中3のチャレンジプログラムに応じた研修、希望制の英語研修など、学年ごとの経験も組み込まれています。全校で盛り上がる行事と、自分の関心に沿って参加するプログラムが一年の中に混在しているのが山脇学園の学校生活です。

入学後すぐの中1オリエンテーション研修

中学1年生は、入学から間もない5月に2泊3日のオリエンテーション研修へ参加します。

1学年約300人という規模の学校では、同じ学年でも入学直後から全員と親しくなるわけではありません。そこで、チームビルディングなどの活動を通して、クラスメートと協力する機会を設けています。

中学受験を終え、それぞれ異なる小学校から集まった生徒にとって、この時期は新しい人間関係をつくる最初の段階です。6年間を一緒に過ごす仲間との距離を縮める行事が、入学後の早い時期に置かれています。

9月の「山脇祭」は中1から高2までが企画をつくる

文化祭にあたる「山脇祭」は9月に行われます。実行委員を中心に、中学1年生から高校2年生までが、それぞれのクラス企画を準備します。

展示や発表を先生から与えられるのではなく、テーマに沿って何を行うかを考え、役割を分担しながら形にしていきます。クラブ活動や探究の成果を外部へ発信する機会にもなります。

中学1年生にとっては初めて学校全体の行事に加わる機会ですが、学年が上がるにつれて企画や運営を担う立場へ変わっていきます。毎年同じ文化祭に参加していても、6年間で見える景色が変わっていく行事です。

体育祭は中1から高3まで全校生徒が参加

10月の体育祭には、中学1年生から高校3年生まで全校生徒が参加します。競技だけでなく、企画や当日の係も生徒が担います。

学年対抗リレーや綱引きといった競技に加え、山脇学園では長く受け継がれている演目があります。中学3年生の「メイポール」、高校3年生の「ペルシャの市場にて」「プロムナード」などのダンスです。

毎年同じ学年が同じ演目を担当することで、下級生は上級生の姿を見ながら「数年後には自分たちがあれを踊る」と意識します。こうした縦の継承は、中高6学年が同じキャンパスで生活する学校ならではの文化です。

中学3年間のクラス生活を映す2月の合唱祭

合唱祭は中学生を対象に毎年2月に行われます。クラスごとに練習計画を立て、朝や放課後にも練習を重ねて本番を迎えます。

入学して間もない中1、クラスの関係が深まる中2、3年間の締めくくりとなる中3では、同じ合唱祭でも意味合いが少しずつ変わります。

歌唱力だけを競うというより、一つの曲を全員で仕上げるまでの過程そのものが行事の中心です。授業とは違う場面で、誰が全体をまとめるのか、誰が周囲を支えるのかといった役割も見えてきます。

中3では興味に応じて異なる研修へ進む

中学3年生になると、全員が同じ場所へ出かけるだけではなく、自分の関心に応じたプログラムが学校行事にも表れます。

「マイチャレンジプログラム」では関西修学旅行、「科学研究チャレンジプログラム」では屋久島研修、「英語チャレンジプログラム」ではイギリスでのインタープログラムなどが設定されています。

プログラム主な研修・活動
マイチャレンジプログラム関西修学旅行
科学研究チャレンジプログラム屋久島研修
英語チャレンジプログラムイギリスインタープログラム、OISインタープログラムなど

中3という比較的早い段階で、全員一律の体験から、自分の関心を反映した体験へ移っていくのが特徴です。§3で触れた英語・サイエンス・探究の学びが、校外での経験にもつながっています。

希望制の研修や留学で、学校の外へ学びを広げる

希望する生徒には、中学段階から語学研修の機会があります。中1・中2では夏に英語イマージョンウィークが行われ、3日間英語だけを使う環境でネイティブ教員とさまざまな活動に取り組みます。

中2の3月には、福島県の語学研修施設で行うブリティッシュヒルズ研修があります。2泊3日の希望制で、施設内での授業や生活を通じて英語を使います。

高校へ進むと、オーストラリア語学研修、約70日間のオーストラリア・ターム留学、イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリアなどへの1年間留学へと選択肢が広がります。

海外へ行くこと自体をゴールにするのではなく、中学校のイングリッシュアイランドで英語を使い、国内研修を経験し、その先に海外研修や留学があるという段階的な構成です。

また、3月には校内探究活動発表会「YSE」が行われます。一年間の探究や研究の成果を発表する機会が年度末に置かれており、山脇学園では文化祭や体育祭のような行事と、学びの成果を外へ示す行事の両方が学校生活の中に組み込まれています。

クラブ活動|中高合同の活動で広がる放課後の選択肢

山脇学園には、文化系・運動系・パフォーマンス系を合わせて30を超える部・同好会があります。参加は必須ではありませんが、中高を合わせて90%以上の生徒がいずれかの活動に所属しています。

原則として中学1年生から高校2年生までが一緒に活動し、活動日は週1〜4回程度とクラブによってさまざまです。毎年4月に所属を更新する仕組みで、活動日が重ならなければ複数のクラブを兼ねることもできます。6年間ずっと一つの活動を続ける生徒もいれば、興味の変化に合わせて別の分野へ挑戦する生徒もいます。

文化・運動・パフォーマンスまで30を超える選択肢

クラブは大きく、文化系、運動系、パフォーマンス系に分けられています。2026年度の主な活動は次の通りです。

分野主な部・同好会
文化系EI、SI、LI、書道、華道、美術、手芸、漫研アルカディア、折り紙と砂絵、JRC、かるた、茶道、写真同好会など
運動系テニス、ソフトテニス、ソフトボール、卓球、バレーボール、バスケットボール、バドミントン、剣道、山岳散歩など
パフォーマンス系演劇、英語劇、ラジオドラマ、琴、合唱、アンサンブル、フォークソング、ブラスバンド、マンドリン、バトン、ダンス、ジャズダンス、フォークダンス、弦楽同好会など

競技スポーツから研究、伝統文化、舞台表現までかなり幅があります。小学校時代から続けてきたものを選ぶことも、中学入学をきっかけに初めて楽器やダンス、科学研究に取り組むこともできます。

「EI・SI・LI」は山脇学園の教育施設そのものを活動拠点にする

文化系には、山脇学園らしい「EI」「SI」「LI」という3つの活動があります。

EIは「イングリッシュアイランド」を利用し、外国人教員とともに放課後のアクティビティを企画・実施します。授業で学ぶ英語を、実際のコミュニケーションやイベント運営の中で使える活動です。

SIは「サイエンスアイランド」を拠点として、自然科学のさまざまなテーマについて研究します。授業の実験よりも自分の興味を深く追いかけたい生徒にとって、中学から研究活動に触れられる場所になります。

LIは人文・社会科学を中心とする活動です。歴史、地理、法律、政治などから興味のある分野を掘り下げます。山脇学園では理系のSSHが目を引きますが、人文・社会科学についても探究の場が用意されています。

授業で使う教育施設が、放課後には部活動の研究拠点になる。ここでも、施設と日常の学びが切り離されていない山脇学園のつくりが見えてきます。

山脇祭を彩るバトン・ダンス・音楽系の活動

山脇学園のクラブ活動で存在感があるのが、パフォーマンス系です。バトン、ダンス、ジャズダンス、マンドリン、アンサンブルなどは、山脇祭のステージやエンディングセレモニーでも発表します。

バトン部は週3回活動し、チームで一つの演技をつくります。個人の技術だけでは完成せず、動きやタイミングを全員で合わせることが必要な活動です。

ジャズダンス部は週2回で、K-POPやHIPHOPなど幅広いジャンルを扱い、春公演、山脇祭、冬公演を中心に年間を通して作品を発表します。ダンス部も週3回活動し、山脇祭での発表へ向けて基礎練習から作品づくりまでを行います。

音楽系も選択肢が多く、マンドリン、ブラスバンド、フォークソング、合唱、琴、アンサンブル、弦楽同好会などがあります。マンドリン部は山脇祭に加えて定期演奏会も行い、合唱部では女性三部合唱に取り組みます。

山脇祭を訪れると、こうした部活動が普段どのように活動しているのかを舞台や展示で見ることができます。受験生にとっては、校舎見学だけでは分かりにくい「放課後の山脇」を見る機会でもあります。

運動部は週2〜4回を中心に校内施設で活動

運動系では、テニス、バスケットボール、バレーボール、バドミントン、剣道など、学校部活動としてなじみのある競技が揃っています。

活動頻度は、テニスとバスケットボールが週3〜4回、バレーボールが週3回、ソフトテニスとバドミントンが週2回など。試合前を除けば、毎日部活動だけで放課後が埋まるという形ではありません。

テニス、ソフトテニス、ソフトボール、卓球、バレーボール、バスケットボールなどは公式戦にも出場します。剣道部では対外試合に加えて段級審査にも取り組みます。

少し変わったところでは「山岳散歩」があります。年間3〜4回、山歩きを行う登山班と、都内の名所・旧跡を歩く散歩班に分かれて活動します。毎週決まった曜日に練習するクラブとは異なり、休日の活動を中心に自然や街を歩くタイプです。

中1から高2まで一緒に活動する縦の人間関係

山脇学園の部活動は、原則として中学1年生から高校2年生までが一緒に活動します。中高一貫校なので、年齢差が最大5歳ある生徒が同じチームや作品づくりに関わることになります。

中1のうちは先輩から教えてもらう場面が多くても、数年後には自分が後輩を指導する側になります。顧問の先生がすべてを決めるのではなく、生徒自身で活動を運営することも重視されています。

山脇祭などの学校行事でも、部活動を通じてできた縦のつながりが表れます。クラスを中心とする学校生活とは別に、学年を越えた居場所を持てることは、6年間同じ学校で過ごす中高一貫校では案外大きな意味を持ちます。

兼部も可能、活動は17時まで

部活動への加入は自由で、活動日が重ならなければ2つ以上の部・同好会を兼ねることも可能です。毎年4月に所属を更新するため、一度入部したら6年間続けなければならないわけでもありません。

通常の活動頻度も、週1回の美術・手芸・写真同好会から、週3〜4回のテニスやバスケットボールまで幅があります。勉強との両立を優先して活動日数の少ないクラブを選ぶ、異なる分野を二つ経験する、といった選び方もできます。

活動時間は原則17時までで、17時30分には下校します。放課後を際限なく部活動に使うというより、限られた時間の中で活動する仕組みです。部活動後に毎日長時間残る学校とは生活リズムが異なります。

山脇学園では、英語や科学の探究、スポーツ、伝統文化、舞台表現までかなり性格の異なる活動が同じ学校内にあります。中学入学時に「これを6年間続ける」と決めていなくても、実際に見て、試して、自分に合う場所を探せる余地のあるクラブ環境です。

進学実績と卒業後の進路|多様な大学進学を支える進路指導

山脇学園には系列大学への内部進学制度はなく、卒業生はそれぞれの志望に合わせて大学を選びます。首都圏の私立大学を中心にしながら、国公立大学、理工・医療系、海外大学まで進学先はかなり幅広く、特定の大学群へ生徒を集めるタイプの進学校ではありません。

大学合格実績を見る際には、「合格者数」と「実際の進学者数」を分けて考える必要があります。私立大学では一人が複数の大学・学部に合格することも多いためです。山脇学園は大学ごとに合格者数と進学者数の両方を公表しており、卒業後の進路を比較的具体的に見ることができます。

2026年春は東京大学を含む国公立大学へ進学

2025年度(2026年春)の国公立大学では、東京大学1名、東北大学1名、東京外国語大学1名、東京海洋大学1名、東京農工大学1名、横浜国立大学1名、東京都立大学4名、金沢大学4名などの合格者が出ています。

大学合格者数進学者数
東京大学1名1名
東北大学1名1名
東京外国語大学1名1名
東京海洋大学1名1名
東京都立大学4名1名
東京農工大学1名1名
横浜国立大学1名1名
金沢大学4名2名

国公立大学だけに進路を絞った学校ではありませんが、文系・理系の双方から国公立を目指す生徒がいます。東京農工大学や金沢大学などへの進学もあり、SSH指定校として理系教育を強めている現在の山脇学園を見るうえでも興味深い実績です。

早慶上智からGMARCHまで、首都圏私大への進路が厚い

私立大学では、早慶上智やGMARCHへの合格が目立ちます。2025年度の主な合格実績は、慶應義塾大学10名、上智大学43名、明治大学42名、青山学院大学27名、立教大学55名、中央大学30名、法政大学42名などです。

大学合格者数進学者数
早稲田大学約20名9名
慶應義塾大学10名4名
上智大学43名(うち既卒2名)6名(ほか既卒1名)
東京理科大学5名(ほか既卒1名)5名(ほか既卒1名)
明治大学42名8名
青山学院大学27名5名
立教大学55名(ほか既卒1名)10名(ほか既卒1名)
中央大学30名(ほか既卒1名)8名
法政大学42名(ほか既卒1名)6名

合格者数だけを見ると立教大学55名、上智大学43名、明治大学42名、法政大学42名などが目に入りますが、進学者数を見ると進路は一校へ集中していません。複数校に合格したうえで、それぞれが学部や将来の方向を考えて進学先を選んでいることが分かります。

理工・医療系にも広がる卒業後の進路

山脇学園の進路を見る際に、早慶やGMARCHだけを取り出すと学校の現在地を少し見誤ります。理工・農・医療系大学への進学も幅広く、2025年度には芝浦工業大学15名、北里大学11名、東京農業大学25名、東邦大学10名、昭和医科大学6名などの合格者が出ています。

実際の進学者は、芝浦工業大学10名、東京農業大学8名、北里大学4名、東邦大学3名、昭和医科大学3名など。日本医科大学や東京医科大学への進学者もいます。

山脇学園は2024年度からSSH指定校となり、サイエンス教育を学校の柱の一つにしています。ただし、現在公表されている大学実績の多くは、現在のSSH・新コース体制が完成する以前に高校生活を送った卒業生によるものです。今後、サイエンスコースやSSHで研究を経験した世代が大学受験期を迎えたとき、理工・医療・自然科学系への進路がどう変化するかも見ておきたいところです。

女子大も有力な進学先の一つ

女子校である山脇学園らしく、女子大学への進路も一定数あります。2025年度には、日本女子大学46名、昭和女子大学46名、津田塾大学15名、東京女子大学11名などの合格者が出ています。

ただし、「女子校だから女子大学へ進む」という単純な構図ではありません。実際の進学者は、日本女子大学11名、昭和女子大学14名、東京女子大学4名、津田塾大学1名などで、共学大学を含めた幅広い選択肢の中から進路を決めています。

文学、語学、国際関係、社会科学、理工、医療、芸術まで進学分野もさまざまです。大学名の序列だけではなく、「大学で何を学ぶか」を考えさせる学校の進路指導ともつながっています。

中1から始まる6年間のキャリア教育

山脇学園の進路指導は、高校3年になって受験校を決めるところから始まるわけではありません。中学1年から高校3年まで、それぞれの成長段階に合わせたキャリア教育が組まれています。

  • 中1:自分の個性や興味・関心を知り、働くことや社会とのつながりを考える
  • 中2:職業インタビューなどを通して、自分の将来像を具体化する
  • 中3:キャリアプランニングや大学についての学習を行う
  • 高1:学問分野を知り、自分の適性と文理選択を考える
  • 高2:大学を調べる力を身につけ、大学での学びを体験する
  • 高3:志望理由を言語化し、大学入試に必要な情報を集めて進路を決定する

中2では職業インタビューや企業フォーラム、中3では大学や仕事について考える活動が行われます。高校では大学進学説明会、OGによる相談会、海外大学進学セミナーなど、進路選択が具体化するにつれて情報も専門的になっていきます。

山脇学園が「志」という言葉を重視するのは、偏差値から大学を逆算するだけではなく、まず本人が何に関心を持ち、何を学び、その先で社会とどう関わりたいのかを考えさせるためです。

高大連携と指定校推薦も選択肢に

大学との接点を高校卒業後まで待たないことも、山脇学園の進路教育の特徴です。芝浦工業大学、東京農業大学、北里大学、法政大学、学習院大学、麻布大学などと連携し、大学教員による講義、研究室での活動、実験実習、探究支援などを行っています。

芝浦工業大学では、高校生が大学の研究室で研究するサマーインターンシップや協定女子校推薦制度があります。東京農業大学では講義・実験実習、北里大学では医療系の仕事や学問を知るガイダンスなどが実施されています。2026年には学習院大学、麻布大学とも高大連携協定を結び、大学レベルの学びに触れる機会がさらに広がっています。

指定校推薦も、上智大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、学習院大学、芝浦工業大学、北里大学、東京農業大学、日本女子大学、東京女子大学など幅広い大学から用意されています。

山脇学園は、系列大学へ進むことを前提とした附属校ではありません。その代わり、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜など複数のルートを視野に入れながら、自分が学びたい分野から大学を選ぶことになります。英語、サイエンス、探究を中学から経験させる教育も、最終的にはその進路選択へつながっています。

学費や諸経費について|初年度納入金と6年間で考えたい教育費

山脇学園中学校の2026年度の学費は、入学手続時に納める入学金・学園維持整備費と、入学後に支払う授業料・施設整備費などに分かれています。

中学入学時の学校納入金は、入学手続時の35万円と年間の学納金・諸費用を合わせて、初年度約113万7,000円です。このほか、制服、体育着、教材、ICT端末、宿泊行事などに関する費用が必要になります。

中学入学時には35万円を納入

入学手続時には、入学金25万円と学園維持整備費10万円を納入します。合計は35万円です。

項目2026年度予定額
入学金250,000円
学園維持整備費100,000円
入学手続時合計350,000円

入学金だけを見ると25万円ですが、実際の入学手続では学園維持整備費も同時に必要になります。受験校ごとの手続期限を考える際には、35万円を一つのまとまりとして考えておくと分かりやすいでしょう。

中学校の年間学納金は約78万7,000円

中学校の年間学納金は、授業料51万3,000円、施設整備費23万1,000円、特別校費1万2,000円で、学費部分の合計が75万6,000円です。

これに父母の会会費、生徒活動費、災害共済掛金、登下校管理システム利用料、口座振替事務手数料が加わり、年間合計は787,148円となります。

項目年額
授業料513,000円
施設整備費231,000円
特別校費12,000円
学費小計756,000円
父母の会会費16,800円
生徒活動費8,400円
災害共済掛金460円
登下校管理システム利用料4,488円
口座振替事務手数料1,000円
年間合計787,148円

したがって、入学手続時の35万円を含めると、2026年度の初年度学校納入金は1,137,148円となります。制服や教材などはこの金額には含まれていません。

制服は第一制服と第二制服の両方がある

山脇学園には、伝統的なワンピース型の「第一制服」と、ブレザー・スカートを組み合わせる「第二制服」があります。

2026年度予定価格では、第一制服のワンピースが44,330円、第二制服のブレザーが28,050円、冬スカートが18,150円、夏スカートが16,940円です。通学バッグは12,540円となっています。

主な制服・用品価格(税込)
第一制服ワンピース44,330円
第二制服ブレザー28,050円
冬スカート18,150円
夏スカート16,940円
半袖ブラウス4,895円
リボン1,650円
通学バッグ12,540円

セーター、ベスト、ダッフルコート、リュックサックなどには自由購入品もあります。そのため、制服関連費は全員がまったく同じ金額になるわけではありません。洗い替えを何枚用意するかによっても変わります。

体育着・教材・ICT関連費も考えておきたい

体育着については、半袖Tシャツ3,500円、ハーフパンツ3,700円、ボックスオープンシャツ8,200円、セミストレートパンツ5,800円などが設定されています。ウインドブレーカー上下は自由購入です。

これとは別に、教科書以外の副教材、実習教材、学年ごとの行事などにも費用がかかります。山脇学園ではiPadとApple Pencilを日常的な学用品として使用するため、ICT関連の費用についても入学前に確認しておきたいところです。

特に山脇学園は、英語研修、科学研修、探究活動など、校外へ学びを広げる機会が多い学校です。通常の授業料だけで6年間の教育費を考えるのではなく、参加するプログラムによって追加費用が発生する可能性も含めて見ておく必要があります。

中3の選択プログラムでは追加費用が生じる場合も

中学3年では、マイチャレンジ、科学研究チャレンジ、英語チャレンジなど、生徒の関心に応じたプログラムがあります。研修先や活動内容が異なるため、選択するプログラムによって必要な費用も変わります。

また、高校のサイエンスコースや国際教養コースなどでは、通常の学費とは別に特別授業料が必要になる場合があります。海外研修やターム留学、長期留学を希望する場合は、当然ながら渡航費や滞在費なども別途考えることになります。

全員がすべての海外プログラムへ参加するわけではありません。家庭としては、必須となる学校納入金と、本人の希望によって選択する研修・留学費を分けて考えると、6年間の教育費を整理しやすくなります。

高校進学時にも入学金13万円が必要

山脇学園は中高一貫校ですが、高校進学時には入学金13万円が必要です。高校の2026年度予定の年間学納金・諸費用は788,193円で、中学校とほぼ同水準です。

高校進学後の主な費用2026年度予定額
高校進学時入学金130,000円
高校年間学納金・諸費用788,193円

2026年度の金額が6年間変わらないと仮定すれば、入学金などを含む学校への基本的な納入金は、中高6年間で約520万円となります。ただし、実際には年度ごとに学費が改定される可能性があり、制服、教材、端末、宿泊行事、研修、留学などの費用も別にかかります。

山脇学園の場合、施設や探究活動、英語・サイエンス教育に目が向きやすい分、学校選びでは「その教育を6年間利用すると、家庭としてどの程度の費用を見込むか」まで考えておくと現実的です。必須の学費と、本人の興味に応じて広がる選択的な教育費を分けて考えるのがよいでしょう。

入試情報と合格の目安|複数回入試と多様な受験方式を整理

山脇学園中学校の2027年度入試は、一般入試A・B・C、国語1科・算数1科、理数探究入試、英語入試、帰国生入試と、かなり多くの入口が用意されています。

一般入試だけを見ても、2月1日午前、2月2日午後、2月4日午前の3回。さらに2月1日午後には国語または算数の1科入試、2月3日午後には理数探究入試があります。4科型を中心に受験する家庭だけでなく、国語や算数を武器にしたい受験生、科学への関心が強い受験生、英語資格を持つ受験生にも選択肢があります。

2027年度は一般A・B・Cを中心に計280名を募集

2027年度の募集人員は全体で280名です。一般Aは2月1日午前、一般Bは2月2日午後、一般Cは2月4日午前に実施されます。

入試日程集合募集人員試験科目
一般A2月1日午前8:2070名国語・算数・社会・理科
一般B2月2日午後15:0050名国語・算数
一般C2月4日午前8:2040名国語・算数・社会・理科
国語1科・算数1科2月1日午後15:00合わせて50名国語または算数
理数探究2月3日午後15:0020名算数・理科
英語A・B・C一般A・B・Cと同日各一般入試と同じ帰国生入試と合わせて50名国語・算数

出願資格は原則として2027年3月に小学校を卒業する見込みの女子です。出願はWebのみで、2027年1月10日9時から各試験日当日の7時まで受け付けます。

一般・英語入試の検定料は1回25,000円。同時に別日程の2回へ出願すると40,000円、3回なら50,000円となります。国語・算数1科入試は15,000円、理数探究入試は25,000円で、こちらは他入試との割引対象にはなりません。

一般A・Cは4科、Bは午後の2科入試

一般Aと一般Cは4科入試です。国語・算数が各50分100点、社会・理科が各30分60点で、合計320点満点となります。

一方、一般Bは国語・算数の2科入試。各50分100点、合計200点満点です。2月2日の15時集合なので、同日の午前入試を受けてから山脇学園へ移動する受験プランも組めます。

2026年度入試の合格者最低点は、一般Aが192点/320点、一般Bが134点/200点、一般Cが198点/320点でした。得点率に直すとおおむね60〜67%ですが、問題の難易度や受験者層によって毎年動くため、「6割取ればよい」と固定して考えるのは危険です。

過去問では総合点だけを見るのではなく、国語・算数で大きく崩れないこと、4科入試では社会・理科でも必要な点を積み上げられることを確認しておきたいところです。

2月1日午後は「国語1科」「算数1科」から選べる

2月1日午後には、国語1科入試と算数1科入試があります。どちらか一方を選択して受験し、両方式を合わせて50名を募集します。

国語・算数とも試験時間は60分、100点満点です。一般入試の国語・算数より10分長く、単純に一般入試の1教科だけを切り取った試験ではありません。

2026年度は、国語1科に593名が出願し575名が受験、165名が合格して実質倍率は3.5倍。算数1科は369名が出願し341名が受験、149名が合格して2.3倍でした。

合格者最低点は国語が64点、算数が65点。1教科だけで判定されるため、得意科目で受験できる反面、一度の失点を別教科で補うことはできません。「得意だから1科」というだけでなく、過去問で安定して合格圏の得点を取れるかを見て選びたい方式です。

また、国語・算数1科入試では、2月1日午前の受験校からの移動に配慮し、事前に連絡をすれば15時の集合に間に合わない場合に15時45分集合で受験できる仕組みも設けられています。

理数探究入試は「算数的思考」と生活の中の科学を問う

2月3日午後には、募集20名の理数探究入試が行われます。山脇学園でサイエンスプログラムに取り組みたい生徒を対象とした入試です。

試験は、算数40分50点、理科40分50点の計100点。算数では算数的思考力を測る問題、理科では生活の中の科学をテーマにした問題が出題されます。

一般的な4科入試の理科で知識問題を大量に解くのとは少し性格が異なり、初めて見る設定を読み取り、知っていることを使って考える力が問われます。SSHやサイエンスアイランドを使った入学後の学びと、入試の性格をつなげている方式です。

2026年度は141名が出願、126名が受験し、25名が合格。実質倍率は5.0倍でした。合格者最低点は61点/100点です。募集人員が20名と少ないため、理科や算数が好きというだけで安全な入試になるわけではありません。

英語入試は英語の試験ではなく、国算+英語資格で判定

山脇学園の英語入試は、試験当日に英語の筆記試験を行う方式ではありません。小学4年生時の第1回検定以降に英検3級相当以上を取得していることが出願条件で、当日は一般入試と同じ国語・算数を受験します。

英語Aは2月1日午前、英語Bは2月2日午後、英語Cは2月4日午前に行われ、国語・算数はそれぞれ50分100点です。取得している英語資格に応じて、合格判定時のボーダー点に優遇が設けられています。

したがって、「英語が得意だから国算の準備はあまり必要ない」という入試ではありません。英語資格は入試での強みになりますが、実際に解く試験問題は国語と算数です。

2027年度は、一般Aと英語A、または一般Cと英語Cへのダブル出願も可能です。同じ国語・算数の答案を用いて、それぞれの方式で合否判定を受けます。一般Bと英語Bについてはダブル出願できません。

2026年度の英語入試は、Aが75名受験・26名合格で2.9倍、Bが87名受験・31名合格で2.8倍、Cが60名受験・13名合格で4.6倍でした。英語資格を持っている受験生なら、一般入試との違いを理解したうえで検討したい方式です。

2026年度は一般A・Bが4倍超、Cは6.5倍

直近の2026年度入試では、複数の日程で高い実質倍率となりました。特に一般Cは6.5倍で、2月4日まで山脇学園を受験する層の競争がかなり厳しくなっています。

入試受験者数合格者数実質倍率合格者最低点
一般A374名87名4.3倍192点/320点
一般B569名127名4.5倍134点/200点
一般C416名64名6.5倍198点/320点
国語1科575名165名3.5倍64点/100点
算数1科341名149名2.3倍65点/100点
理数探究126名25名5.0倍61点/100点

午後入試は他校との併願者が多く、志願者数と実際の受験者数には差が出ます。そのため、出願者数だけで難易度を判断するより、受験者数に対する合格者数である実質倍率を見る方が実態をつかみやすくなります。

山脇学園を第一志望とする場合には、1回だけで勝負するより、複数の日程を組み込むことも検討できます。ただし、A・B・Cでは科目数や受験時間帯が異なるため、単純に受験回数だけを増やすのではなく、本人が力を出しやすい方式を中心に組み立てることが重要です。

四谷大塚の80%偏差値はA56、B59、1科は63

2027年入試に向けた四谷大塚のAライン80偏差値では、一般Aが56、一般Bが59、一般Cが56となっています。理数探究も56です。

入試四谷大塚 Aライン80偏差値Cライン50偏差値
一般A5653
国語1科6358
算数1科6358
一般B5955
理数探究5653
一般C5653

1科入試の偏差値が63と高く出ている点には注意が必要です。募集枠が限られ、得意科目を持つ受験生が集まりやすいため、一般Aの56とは受験者層も試験の性格も異なります。偏差値の数字だけを横に並べて、「1科は7ポイント難しい」と考えるものではありません。

また、模試会社が変われば偏差値の尺度も変わります。山脇学園は入試方式が多いため、最終的には模試の偏差値とともに、過去問でどの方式なら安定して合格点に届くのかを見る必要があります。4科でバランスよく戦うのか、2科のBを使うのか、得意な1科に寄せるのか。入試の選択そのものが、山脇学園の受験戦略の一部になっています。

併願校パターン|2月1日から組み立てる女子校中心の受験プラン

山脇学園を中心に併願を考える場合、2027年度はかなり組み方の自由度があります。山脇自身が2月1日午前・午後、2日午後、3日午後、4日午前に入試を設定しているため、他校の午前入試と組み合わせながら複数回受験することができます。

一方で、山脇学園は入試方式によって難易度が大きく異なります。特に2月1日午後の国語1科・算数1科は、得意科目の受験生が集まりやすく、模試の合格ラインも一般Aより高めです。また、後半日程だから入りやすくなるわけでもありません。2026年度の一般Cは実質倍率6.5倍でした。「山脇を何回も受ければ、どこかで受かる」と考えるのではなく、他校での合格確保も含めて日程を組むことが大切です。

山脇学園より上を狙うなら、頌栄・香蘭・東洋英和

山脇学園を有力校の一つとしつつ、さらに上位の女子校へ挑戦する場合には、頌栄女子学院、香蘭女学校、東洋英和女学院などが候補になります。

学校2027年度の主な入試日組み合わせ方
頌栄女子学院2月1日午前、2月5日2月1日午前に挑戦し、午後に山脇の1科入試を組める
香蘭女学校2月1日午前、2月2日午後2月1日午前を香蘭、午後を山脇とする形が可能
東洋英和女学院2月1日午前、2月3日午前2月1日または3日の午前に挑戦し、午後に山脇を配置できる

頌栄女子学院は、山脇学園と同じ港区にある女子進学校で、英語教育にも特色があります。2月1日午前に頌栄を受験し、午後に赤坂の山脇へ移動する組み方は地理的にも考えやすいでしょう。

香蘭女学校は立教大学への推薦枠を持つ系属校なので、大学進学の仕組みは山脇学園とはかなり異なります。東洋英和女学院もキリスト教教育を柱とする伝統女子校です。偏差値帯だけでなく、「大学附属・系属の安心感を重視するのか」「他大学受験を前提に6年間学びたいのか」という点まで比べたいところです。

同じ女子進学校として比較しやすい大妻・恵泉・品川女子・普連土

山脇学園と合わせて検討しやすいのが、大妻、恵泉女学園、品川女子学院、普連土学園などです。いずれも女子の中高一貫教育を行い、大学附属校とは異なって幅広い大学進学を目指す学校ですが、校風や教育の重点はかなり異なります。

学校2027年度の主な入試日山脇との違い
大妻2月1日午前・午後、2月2日、2月3日千代田区の伝統女子校。複数回入試で日程を組みやすい
恵泉女学園2月1日午後、2月2日午前、2月3日午後キリスト教教育、園芸、平和教育など独自の教育文化を持つ
品川女子学院2月1日午前・午後、2月2日午前、2月4日「28project」などキャリア教育を前面に出す
普連土学園2月1日午前・午後、2月2日午後、2月4日午前少人数の女子教育とフレンド派のキリスト教教育が特徴

たとえば2月1日午前に山脇Aを受験し、2月2日午前に大妻・恵泉・品川女子などを受験して、午後に山脇Bへ戻るという組み方ができます。反対に大妻や品川女子を第一志望とし、山脇を午後や後半日程で組み込むことも可能です。

山脇学園の英語・サイエンス・探究に惹かれている家庭なら、併願校も偏差値だけで選ばず、「大学附属ではない女子校」「探究やキャリア教育に力を入れる学校」という軸で比較すると学校選びに一貫性が出ます。

合格を早めに確保したい場合は三輪田・実践女子・昭和女子も候補

模試で山脇学園が安定して合格圏に入っている生徒なら、三輪田学園、実践女子学園、昭和女子大学附属昭和などを、合格を早めに確保するための候補として検討できます。

学校2027年度の入試機会特徴
三輪田学園2月1日〜3日に複数回市ケ谷・九段エリアの女子中高一貫校。2科・4科や英検利用など選択肢がある
実践女子学園2月1日〜4日に複数回渋谷に位置し、午前・午後を含めて受験機会が多い
昭和女子大学附属昭和2月1日午前・午後、2月2日午前、2月4日午後本科・グローバル・スーパーサイエンスの各コースを設置

特に昭和女子大学附属昭和は、グローバルコースやスーパーサイエンスコースがあり、山脇学園の英語・サイエンス教育に関心がある家庭でも比較しやすい学校です。一方、大学附属校としての進路環境を持つ点では山脇と性格が異なります。

ここでいう「安全校」は、合格を保証する学校という意味ではありません。模試の偏差値が数ポイント下であっても、午後入試や後半日程では受験者層が変わり、倍率が上昇する場合があります。過去問で合格最低点を安定して上回れることまで確認して初めて、受験プラン上の安全度が高まります。

山脇学園第一志望なら、A・B・Cを軸に組む

山脇学園を第一志望とする場合は、一般A・B・Cを受験プランの中心に置き、その間に他校を組み込む方法が考えやすいでしょう。

日程午前午後
2月1日山脇学園 一般A山脇学園 国語1科・算数1科、または休養
2月2日恵泉女学園、昭和女子大附属昭和など山脇学園 一般B
2月3日三輪田学園など山脇学園 理数探究、または他校
2月4日山脇学園 一般C必要に応じて他校

2月1日に一般Aと1科入試の両方を受ければ、移動せず同じ学校で午前・午後を受験できます。ただし、朝から夕方まで試験が続くため、小学6年生には相応の負担があります。1科入試の難易度自体も低くありません。

第一志望だからといって全方式を受ける必要はありません。4科型で力を出しやすい生徒ならA・C、国算が強ければB、算数または国語に明確な武器があれば1科、算数・理科の思考問題との相性がよければ理数探究というように、本人に合う方式へ絞る考え方もあります。

上位校に挑戦しながら山脇を狙うプラン

山脇学園を有力な第二志望・第三志望として考える場合には、2月1日午前に上位校へ挑戦し、午後から山脇を組み込む形が使えます。

日程午前午後
2月1日頌栄女子学院・香蘭女学校・東洋英和女学院など山脇学園 国語1科・算数1科
2月2日大妻・恵泉女学園・品川女子学院など山脇学園 一般B
2月3日東洋英和女学院Bなど恵泉女学園、山脇学園理数探究など
2月4日山脇学園 一般C必要に応じて他校
2月5日頌栄女子学院 第2回など

このタイプでは、2月1日の午後に山脇の合格を確保できれば、その後の受験をかなり落ち着いて進められます。ただし、山脇の1科入試そのものが高倍率になりやすいため、ここだけを「押さえ」として頼る受験計画には注意が必要です。

2月1日の午前校と山脇の間には移動時間も必要です。頌栄女子学院は港区、東洋英和女学院も六本木にあり比較的移動しやすい一方、世田谷方面などから赤坂へ向かう場合は、昼食や交通の遅れまで含めて実際の移動を確認しておきたいところです。

「安全校」は学校名ではなく、本人の成績と過去問で決まる

併願校を「チャレンジ・標準・安全」に分けると分かりやすくなりますが、この区分は受験生ごとに変わります。

たとえば四谷大塚で山脇学園Aの80%偏差値付近に安定している生徒と、50%ラインを行き来している生徒では、三輪田や実践女子の位置づけも同じにはなりません。また、同じ学校でも2月1日午前より午後・後半日程の方が難しくなることがあります。

受験校を決める際には、少なくとも次の3点を合わせて考えたいところです。

  • 模試での合格可能性が複数回にわたって安定しているか
  • 過去問で合格最低点を継続して上回れているか
  • 実際に合格した場合、その学校へ進学したいと思えるか

最後の条件は案外重要です。「安全校だから」という理由だけで選び、合格した後に進学をためらう学校では、併願校として十分とはいえません。

山脇学園を検討する家庭なら、頌栄・香蘭・東洋英和のような上位女子校から、大妻・恵泉・品川女子・普連土、三輪田・実践女子・昭和女子まで、比較できる学校は多くあります。偏差値の上下だけでなく、女子校で6年間を過ごすこと、英語・サイエンス・探究をどう学びたいか、大学進学をどのように考えるかまで含めて併願校を選ぶと、最終的にどの学校へ進学しても納得しやすい受験プランになります。

在校生・保護者の声|学校生活から見える山脇学園の雰囲気

山脇学園の学校生活を見ていくと、在校生がよく挙げるのは、特色ある施設、友人との関係、行事、そして英語やサイエンスを実際に体験できる環境です。約300人の女子が一学年に集まる比較的大規模な学校ですが、クラス、部活動、探究活動など所属するコミュニティがいくつもあり、その中で居場所を見つけていく学校生活になっています。

保護者の立場からは、赤坂という立地や通学のしやすさに加え、放課後学習の環境、学校からの連絡体制、中高6年間を見通した進路指導などが学校選びの判断材料になります。一方、行事や探究、部活動まで含めて学校内での活動が多いため、「授業だけ受けて帰る学校」というイメージとは少し異なります。

「学校の中にいろいろな場所がある」という楽しさ

在校生が山脇学園について語る際によく登場するのが、イングリッシュアイランド、サイエンスアイランド、ラーニングフォレスト、セルフスタディアイランドといった施設です。

これらは学校案内で見るだけの設備ではなく、生徒が普段から使います。英語を話したいときにはイングリッシュアイランド、実験や研究ならサイエンスアイランド、調べ物やグループワークならラーニングフォレスト、放課後に集中して勉強したければセルフスタディアイランドというように、目的によって場所を変えられます。

普通教室だけで一日の大半を過ごす学校とは、生活の感覚も少し違います。中学生にとっては、「今日はどこで何をするか」が日によって変わること自体が学校生活の楽しさになります。

女子だけの環境で、役割を自分たちで担う

体育祭、山脇祭、合唱祭、委員会、部活動などでは、生徒自身が企画や運営を担う場面が多くあります。女子校なので、司会、実行委員長、競技のリーダー、舞台運営、機材操作まで、学校内のあらゆる役割を女子生徒が担います。

これは女子校では当たり前の光景ですが、6年間積み重なると意味を持ちます。「誰かがやってくれる」ではなく、必要な役割なら自分たちで担当する。その経験を中学生のうちから繰り返します。

もちろん、女子だけの環境がすべての子に合うとは限りません。一方で、性別を意識せずに前へ出たり、失敗したり、まとめ役になったりできる環境を好む子には、女子校ならではの過ごしやすさがあります。

約300人の学年だから、友人関係の幅も広い

山脇学園は1学年約300人の女子が集まります。小規模な女子校と比べると人数は多く、同じ学年でも全員と深く付き合うわけではありません。

その分、クラスだけでなく、部活動、委員会、探究活動、行事などを通じて異なる友人関係をつくる余地があります。最初のクラスで気の合う友人が見つからなくても、別の活動から人間関係が広がる可能性があります。

中高合同のクラブでは、高校生の先輩との関係も生まれます。中1で教えてもらう側だった生徒が、数年後には後輩を支える側になる。6年間同じキャンパスで生活する学校では、こうした縦の関係も日常の一部です。

「勉強する場所」が学校内にある安心感

学習面で保護者が気になりやすいのは、授業についていけなくなったときや、自宅で勉強が進まないときの対応でしょう。

山脇学園には、放課後に利用できるセルフスタディアイランドがあり、個人学習用の席だけでなく、グループ学習などに使えるスペースも用意されています。担任や教科担当との面談、学習記録の管理なども組み合わせながら、自分で学習計画を立てることを求められます。

ただし、「学校に長く残れば自動的に成績が上がる」という仕組みではありません。学習環境は整っていますが、それを使うかどうかは本人次第です。自宅より学校の方が集中しやすい子には使いやすい一方、学校から帰ったら自分のペースで勉強したい子なら、必ずしも毎日利用する必要はありません。

英語・サイエンスは「好きな子だけ」のものではない

山脇学園というと、イングリッシュアイランドやSSH、サイエンスアイランドが目立つため、「英語が得意な子」「理系志望の子」が通う学校という印象を持つこともあります。

実際には、一般入試で入り、中学から本格的に英語を学ぶ生徒も多くいます。サイエンスについても、中1・中2では全員が「サイエンティスト」に取り組みます。最初から理系進学を決めている必要はありません。

むしろ中学生の段階では、英語を使ってみる、実験してみる、社会について調べてみるという経験を幅広く積み、その中から自分の関心を見つけていく学校です。「理科は好きだけれど将来はまだ分からない」「英語は得意ではないけれど話せるようになりたい」という段階でも入り込める余地があります。

行事はかなり「参加する側」の学校

体育祭、山脇祭、合唱祭では、生徒が準備から本番まで関わります。学校行事を見て楽しむというより、クラスやクラブの一員として自分も何かを担当する場面が多くなります。

特に文化祭や体育祭では、上級生が中心となって動く姿を下級生が見ています。中1のころは先輩についていくことが多くても、学年が上がれば企画する側、指示を出す側へ移ります。

行事が好きな子には学校生活の記憶に残りやすい環境ですが、大人数で何かをつくることが負担に感じる子もいるでしょう。山脇祭や体育祭を見学すると、校舎や入試説明会だけでは分からない生徒同士の距離感や学校のテンポをつかみやすくなります。

保護者目線では、通学と学校内で完結できる環境も見ておきたい

赤坂見附駅から徒歩5分、赤坂駅・青山一丁目駅から徒歩7分という立地は、中高6年間の通学を考えると現実的な利点です。部活動や自習を終えた後も、駅まで長時間歩く必要がありません。

昼食は弁当持参だけに限定されず、校内でランチやパンなどを購入できます。放課後には自習スペースもあります。毎日の弁当、塾への移動、自宅での学習場所といった家庭側の負担を考える際、学校内に複数の選択肢があることは確認しておきたい点です。

一方で、山脇学園は授業、探究、部活動、行事、海外研修など学校内外で経験できることが多い学校です。すべてに参加しようとすれば忙しくなります。用意された環境を全部使うのではなく、自分がやりたいことを選び取っていけるかが、6年間を気持ちよく過ごすうえでは重要になりそうです。

この学校に向いている子の特徴|英語・理科・探究を自分の興味から広げたい子へ

山脇学園に向いているのは、最初から英語が得意な子や理系志望の子に限りません。むしろ、学校の中に用意された多くの機会を使いながら、「自分は何に興味があるのか」を少しずつ見つけていける子との相性がよい学校です。

イングリッシュアイランド、サイエンスアイランド、ラーニングフォレスト、セルフスタディアイランドという特徴的な施設も、置いてあるだけでは意味がありません。授業、探究、部活動、放課後学習まで含めて、自分から使ってみようとするほど、山脇学園で過ごす6年間は広がっていきます。

英語を「勉強する」だけでなく、実際に使ってみたい子

山脇学園では、中学から英語の授業時間をしっかり確保するとともに、イングリッシュアイランドで外国人教員と英語を使う機会があります。英語を文法や単語だけで終わらせず、人と話したり、自分の考えを伝えたりするところまで経験したい子には合いやすい環境です。

もちろん、入学時点で流暢に英語を話せる必要はありません。一般入試で入学し、中学から英語を積み上げる生徒も多くいます。一方、英語入試で入る生徒には習熟度に応じた学習環境が用意されているため、すでに高い英語力を持っている子も力を伸ばしやすくなっています。

中学で校内の英語環境に慣れ、その後はブリティッシュヒルズ、海外研修、ターム留学、長期留学へ進む選択肢もあります。「いつか留学してみたいけれど、いきなり海外へ行くのは少し不安」という子にも、段階を踏める学校です。

理科で「なぜ?」と思ったことを実験して確かめたい子

理科が好きな子にとって、山脇学園のサイエンス教育はかなり具体的です。中1・中2の「サイエンティスト」では、観察、仮説、実験、考察という流れを繰り返し、高校ではSSHの研究活動やサイエンスコースへつなげることができます。

相性がよいのは、暗記問題を解くことだけでなく、「どうしてこうなるのだろう」と考えることを楽しめる子です。予想通りの結果が出なかったときにも、その原因を考え直せるタイプなら、サイエンスアイランドの環境をかなり活用できるでしょう。

中学受験の段階で医師や研究者を目指している必要はありません。昆虫が好き、星を見るのが好き、実験が好き、数字を眺めるのが好き、といった小さな興味から始められます。女子だけの環境で理工系への関心を育てられる点も、山脇学園を選ぶ理由の一つになります。

正解の決まっていないテーマを考えることが苦にならない子

山脇学園では、中3の「探究基礎」や高校での研究活動など、教科書に答えが載っていないテーマを扱う機会があります。情報を集め、データを読み、他者と話し合い、自分なりの結論をまとめて発表することが求められます。

そのため、「先生からやることを全部指示してもらう方が楽」という子より、多少時間がかかっても自分で調べたり考えたりすることを楽しめる子の方が学校の特色を生かしやすいでしょう。

とはいえ、入学時からプレゼンテーションが得意である必要もありません。中学段階から段階的に経験を積むため、人前で話すことに自信がない子でも、6年間の中で少しずつ慣れていくことができます。

学校行事や部活動で、自分の役割を見つけたい子

体育祭、山脇祭、合唱祭では、生徒が企画や準備、当日の運営まで関わります。部活動も中高合同で行われるものが多く、中1では先輩についていく側だった生徒が、学年が上がるにつれて後輩をまとめる側へ移っていきます。

必ずしも最初からリーダータイプである必要はありません。舞台に立つ人もいれば、準備を進める人、細かな作業を支える人もいます。大人数で一つのものをつくる中で、自分ができる役割を見つけることを楽しめる子には居場所が多い学校です。

バトン、ダンス、音楽、スポーツ、科学研究、英語、伝統文化などクラブの幅も広いため、小学校時代にこれといった趣味がなかった子でも、中学入学後に新しい活動へ入っていきやすいでしょう。

ある程度大きな女子校の中で、人間関係を広げたい子

山脇学園は1学年約300人の比較的大規模な女子校です。全員が顔見知りになるような小さな学校とは異なり、クラス、クラブ、委員会、探究活動などを通じて複数の人間関係を持つことになります。

「気の合う友人をいろいろな場所から探したい」「クラス以外にも居場所がほしい」という子には、この規模が合う可能性があります。中高合同の活動では学年を越えたつながりもできます。

一方、学年全員が家族のように親しい小規模校を求める家庭には、少し印象が違うかもしれません。学校説明会だけでなく、山脇祭など実際に多くの生徒が動いている日に訪れると、約300人の学年規模が本人に合いそうか判断しやすくなります。

「用意された環境」を待つのではなく、自分から使える子

山脇学園には、放課後18時45分まで利用できるセルフスタディアイランド、探究に使えるラーニングフォレスト、英語・サイエンスの専用施設、数多くの部活動、研修や留学など、多くの選択肢があります。

ただし、選択肢が多い学校ほど、本人が何を選ぶかが重要になります。SSIがあっても使わなければ自習時間は増えませんし、海外研修もサイエンス研究も、自分から踏み出して初めて経験になります。

一方で、最初から何をしたいか決まっている必要はありません。中1では英語や科学を広く経験し、中2・中3で興味を少し深め、高校で自分の方向を選ぶという進み方ができます。

「まだ将来は決まっていない。でも、いろいろ試しながら好きなものを見つけたい」という子には、山脇学園の環境は使い道が多いでしょう。反対に、学校には必要最低限のことだけを求め、放課後や探究活動はできるだけ少なくしたいという子なら、山脇学園の特色のかなりの部分を使わずに6年間を過ごすことになります。

まとめ|伝統ある女子教育と新しい学びが交わる山脇学園

山脇学園中学校は、1903年の創立以来続く女子教育の伝統を持ちながら、現在は英語・サイエンス・探究を教育の中心に据えている中高一貫校です。赤坂のキャンパスには、イングリッシュアイランド、サイエンスアイランド、ラーニングフォレスト、セルフスタディアイランドなど、それぞれ役割の異なる学習空間が設けられています。

こうした施設が目立つ学校ですが、山脇学園を見るときには、建物の新しさや設備の多さだけで判断しない方がよいでしょう。英語を使う、実験する、調査する、発表する、自分で勉強するという活動が、それぞれの場所と結びついています。施設を教育の中でどう使うかまで設計されているところに、この学校の特徴があります。

「総合知」は6年間の学び方そのもの

山脇学園が掲げる「総合知」は、一つの特別授業を指す言葉ではありません。英語、自然科学、人文・社会科学を横断しながら、自分で問いを持ち、必要な情報を集め、考えをまとめて発信していく学び方を表しています。

中1・中2の「サイエンティスト」、中3の「探究基礎」、高校でのSSH研究や各コースの学習へと進むため、中学入学時に将来の専門を決めておく必要はありません。幅広く経験した後で、「私はこれをもっと知りたい」と思える分野を見つけていく6年間です。

英語もサイエンスも、最初から得意である必要はない

イングリッシュアイランドやSSHという言葉から、英語や理科が得意な生徒向けの学校という印象を持つかもしれません。しかし、一般入試で入学して中学から本格的に英語を学ぶ生徒も多く、サイエンス教育も中学生全員が経験します。

大切なのは、入学時の完成度よりも、興味を持ったものに一度手を伸ばしてみることです。英語を話してみる、実験してみる、知らないテーマを調べてみる。その繰り返しの中から進路につながる関心を育てていきます。

約300人の女子が学ぶ、活気のある中高一貫校

1学年約300人という規模も、山脇学園の学校生活を考えるうえで重要です。クラスだけでなく、部活動、委員会、探究活動、行事などを通して、さまざまな友人や先輩と関わることになります。

体育祭、山脇祭、合唱祭では、生徒自身が準備や運営を担います。女子校なので、学校内のあらゆる役割を女子生徒が担当します。前に立つことが得意な子だけでなく、企画、準備、演奏、研究、裏方など、それぞれが役割を見つけられる学校です。

大学進学も一つの方向へ固定されていない

山脇学園には系列大学への内部進学を前提とした仕組みはなく、生徒はそれぞれの志望に応じて大学を選びます。早慶上智やGMARCH、国公立大学に加え、理工・農・医療系、女子大学、海外大学など進路は幅広くなっています。

中学から始まるキャリア教育や探究活動、高大連携も、最終的には「どの大学なら入れるか」ではなく、「大学で何を学びたいか」を考えるためにあります。SSHや国際教養教育の充実によって、今後は理工系や海外を含め、さらに進路の幅が広がっていくことも考えられます。

用意された選択肢を、自分で選べるか

山脇学園には、授業、探究、部活動、海外研修、留学、放課後学習など、多くの機会があります。だからといって、それらをすべて経験する必要はありません。

むしろ相性がよいのは、学校から用意されたものを全部こなそうとする子より、「これは面白そうだからやってみよう」「これは今の自分には必要ない」と、自分なりに選べる子です。中学生のうちは先生や先輩に背中を押されながら、その選択を少しずつ自分でできるようになっていきます。

校舎を見るだけでなく、生徒が動いている日に訪れたい学校

赤坂見附駅から徒歩5分という立地、特色ある学習施設、SSH指定、幅広い大学進学実績など、数字や制度だけでも山脇学園の特徴はかなり見えてきます。

ただ、この学校を知るには、山脇祭や説明会などで実際に校内を歩いてみるのが一番分かりやすいでしょう。約300人の女子が一学年に集まる学校の活気、先輩と後輩の距離、イングリッシュアイランドやラーニングフォレストがどのように使われているかは、文章だけでは伝わりにくい部分です。

英語や科学を一つの専門として早くから決めるのではなく、幅広い経験の中から自分の「好き」を見つけ、それを6年間かけて深めたい。そんな学校生活を思い描く家庭なら、山脇学園は一度実際に訪れて確かめておきたい女子校です。

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