【2026年版】和光中学校の評判は?「共に生きる教育」と生徒主体の自治が特徴の共学校を徹底解説!

中学受験
  1. 学校の概要|「共に生きる教育」を掲げる自由な共学中高一貫校
    1. 和光中学校の基本情報
    2. 源流は1933年、「自由で個性を尊重する学校」から始まった
    3. 教育理念は「共に生きる教育」
    4. 3つの教育目標で「自分らしく生きる力」を育てる
    5. 生徒自身が生活・文化・ルールをつくる「自治」
    6. 「自分の人生の主人公」として成長する思春期の3年間
    7. 中高一貫でありながら、高校では新しい仲間も加わる
  2. アクセスと立地環境|鶴川・若葉台から通う自然豊かな町田キャンパス
    1. 鶴川駅・若葉台駅からバスで約10〜15分
    2. 田園都市線沿線などからは専用スクールバスも利用できる
    3. 自然の中を歩いて校舎へ向かう登校風景
    4. 小学生から高校生までが同じ通学路を歩く
    5. 自転車通学も一定の条件を満たせば可能
    6. 駅近ではないからこそ、通学時間は実際に確認したい
  3. 教育方針とカリキュラム|対話・総合学習・教科の学びをつなぐ和光の教育
    1. 3年間を通して「自分ごと」へ変えていく総合学習
    2. 国語では「たくさん書く」ことと「他者の言葉を読む」ことを重視
    3. 社会では暗記よりも「今の社会をどう見るか」を考える
    4. 数学・理科も「なぜそうなるのか」を自分で確かめる
    5. 英語では「自律して学び続ける人」を目指す
    6. 美術・音楽・技術も「主要教科の余白」ではない
    7. 教科・総合学習・行事を別々にしないカリキュラム
  4. 学習環境と施設設備|自然とつながる校舎で広がる学びと学校生活
    1. 約5万冊の図書館は、読書だけでなく「調べる学習」の拠点
    2. 理科室・木工室・金工室・調理室で「手を動かして学ぶ」
    3. 1人1台Chromebookと校内ネットワークを日常の学習に活用
    4. 体育館・グラウンド・プール・テニスコートを備える
    5. 食堂も利用でき、弁当持参だけに限定されない
    6. 専任カウンセラーも常駐し、思春期の学校生活を支える
  5. 学校生活と行事|生徒自治と学習旅行がつくる「手づくり」の学校生活
    1. 年間を通して「参加する側」から「つくる側」へ成長する
    2. 新入生歓迎オリエンテーションでは3年生が全校を引っ張る
    3. 70年以上続いた館山水泳合宿は2026年度で一区切り
    4. 中2の秋田学習旅行では「食べる・働く・生きる」を考える
    5. 和光祭は中高合同、生徒の学びそのものが展示や舞台になる
    6. 中3では「15歳の主張」と卒業公演で3年間を言葉と表現にする
  6. クラブ活動|中高生が一緒に好きなことを深める放課後の活動
    1. 運動系10・文化系5のクラブから選べる
    2. 勝つことだけでなく、自分たちで活動をつくる
    3. 運動部は学校の体育施設を使って週3日活動
    4. 吹奏楽・美術・演劇など「表現する」文化部がそろう
    5. ジャムセッション研究部・技術部にも和光らしさが表れる
    6. クラブ以外にも放課後に活動できる場がある
  7. 進学実績と卒業後の進路|和光大学への推薦と多様な進路選択
    1. 約7割が4年制大学へ進学する一方、進路は一つに限定されない
    2. 2026年春も国公立・早慶上理・GMARCHなどへ合格者を輩出
    3. 和光大学には内部推薦制度があり、約100名分の推薦枠を持つ
    4. 高校では和光大学の授業を実際に体験できる
    5. 高校2・3年の豊富な選択授業が大学・専門分野への入口になる
    6. 総合型選抜・推薦型選抜とも相性のよい6年間の学び
  8. 学費や諸経費について|私服通学も含めて考える6年間の教育費
    1. 入学手続き時には40万円を納入
    2. 毎月の基本納付金は47,780円
    3. 初年度は概算で約109万円が一つの目安
    4. 学習用Chromebookや行事費も予算に入れておきたい
    5. 制服代は不要、私服ならではの費用の考え方
    6. 家計状況に応じて利用できる「和光奨学金」
    7. 高校進学後は授業料支援制度も含めて6年間で考える
  9. 入試情報と合格の目安|複数回入試と2科型を中心に整理
    1. 一般入試は第1回・第2回・第3回の3回を実施
    2. 2026年度は一般募集50名、第1回の募集人数が最も多かった
    3. 国語は記述式が多く、「自分の言葉で書く力」が問われる
    4. 算数は難問対策より、小学校内容の取りこぼしをなくす
    5. 10分程度の個人面接では「自分の言葉」が大切
    6. 模試偏差値だけでなく、過去問と面接まで含めて相性を見る
  10. 併願校パターン|町田・多摩・神奈川方面を含めた受験日程の組み方
    1. 和光第一志望なら、募集人数の多い2月1日から受験する
    2. 2月1日午後は玉川学園・桜美林など町田周辺と組みやすい
    3. 教育方針の近さで見るなら明星学園も比較したい
    4. 2月2日を空けられることが和光併願の強み
    5. 2月4日の第2回は「再挑戦」として重要
    6. 2月11日の第3回を使う場合は、他校の入学手続期限に注意
    7. 「安全校・適正校・挑戦校」は偏差値だけで固定しない
  11. 在校生・保護者の声|「自分らしくいられる」と感じる和光の日常
    1. 入学直後から感じやすい、先生と上級生の距離の近さ
    2. 「ありのままでいられる」と感じる生徒がいる
    3. 行事では「楽しかった」だけでなく、自分たちでつくる手応えが残る
    4. 話し合いの多さを「面白い」と感じるかは相性が分かれる
    5. 学力競争を学校生活の中心に置かないことへの評価は分かれる
    6. 自然の多い環境と私服の日常を気に入る家庭も多い
    7. 口コミだけでは分かりにくいからこそ、実際の生徒を見ることが大切
  12. この学校に向いている子の特徴|自分で考え、対話し、学校生活をつくりたい子へ
    1. 「みんなと同じ」より、自分らしさを大切にしたい子
    2. 正解を教えてもらうより、「なぜ?」から考えることが好きな子
    3. 人と話し合いながら、自分の考えを深めたい子
    4. 行事や学校生活を「やってもらう」のではなく、自分から関わりたい子
    5. 教室の勉強だけでなく、体験から学ぶことが好きな子
    6. 大学受験だけで中高6年間を決めたくない子
    7. 「自由」には責任もあると理解できる子
  13. まとめ|「共に生きる」ことを6年間の学びと生活で実践する学校
    1. 「共に生きる教育」が授業から学校生活まで一貫している
    2. 知識だけでなく、体験・対話・表現まで含めて学ぶ
    3. 生徒自治は「自由」と「責任」を学ぶ実践の場
    4. 大学進学だけに6年間を使わない進路教育
    5. 自然豊かな環境と私服の日常も、和光らしい6年間をつくる
    6. 和光を選ぶなら、「自由そうだから」より教育観への共感を大切にしたい

学校の概要|「共に生きる教育」を掲げる自由な共学中高一貫校

和光中学校は、東京都町田市真光寺町にある私立の共学校です。自然の多い鶴川エリアに和光高等学校とキャンパスを構え、中学校から高校へつながる教育を行っています。高校からの募集もあるため、完全中高一貫校ではありません。

学校を理解するうえで中心になるのが、「共に生きる教育」という理念です。一人ひとりを同じ型にはめるのではなく、自分の考えを持ちながら異なる考えを持つ他者と対話し、誰もが自分らしく生きられる社会をつくる主体へ成長することを目指しています。

和光中学校の基本情報

学校名和光中学校
所在地東京都町田市真光寺町1291
設置区分私立・男女共学
教育形態中高一貫教育(高校募集あり)
設置法人学校法人和光学園
中学校設立1947年
学級定員1学年35名×4クラス
併設校和光高等学校

現在の学級定員は1学年140名で、4クラス編成です。大規模校というより、学年全体の顔がある程度見える規模の中で学校生活を送ります。

同じ和光学園には幼稚園、小学校、高等学校、大学があり、年齢の異なる子どもや学生を対象とした教育を展開しています。ただし、すべての学校が同じキャンパスに集まっているわけではありません。

源流は1933年、「自由で個性を尊重する学校」から始まった

和光学園の歴史は、1933年に創立された和光小学校から始まります。当時の新教育運動の流れを受け、自由な環境の中で一人ひとりの個性を尊重する教育を求める保護者と教師によって学校がつくられました。

戦後の1947年に和光中学校が設置され、1950年には生活と学習を結びつける教育運動の実験校となりました。その後、高等学校、幼稚園、大学などが加わり、現在の和光学園へと発展しています。

和光では、学校が決めた教育を生徒が受け取るだけではなく、教師、子ども、保護者が学校づくりに関わることを長く大切にしてきました。

現在の生徒自治や親和会、三者連絡協議会などにも、こうした学校の成り立ちが受け継がれています。

教育理念は「共に生きる教育」

現在の和光中学校が掲げる教育理念は、「共に生きる教育」です。

ここでいう「共に生きる」とは、周囲と仲良くすることだけを意味するものではありません。自分自身の幸福を大切にすると同時に、同じように生きる権利を持つ他者を尊重し、平和や民主主義について考えることまで含まれています。

そのため授業でも、一つの答えを覚えて終わるのではなく、「なぜそうなるのか」「別の立場から見ればどうなのか」と問い、クラスの仲間と意見を交わします。

自分と異なる考えに出会ったとき、それを排除するのではなく、まず聞き、考え、自分の意見も伝える。違いのある人と一緒に社会をつくるための力を、中学校生活そのものを通して育てようとしています。

3つの教育目標で「自分らしく生きる力」を育てる

「共に生きる教育」を具体化するため、和光中学校では3つの教育目標を掲げています。

教育目標大切にすること
自己肯定感を育む全面発達の教育一面的な評価だけでなく、さまざまな可能性を伸ばし、「自分が自分であって大丈夫」と思える力を育てる
自己表現と他者理解を大切にする教育自分の考えを伝えると同時に、異なる考え方や文化を持つ他者を理解する
権利行使の主体を育てる教育自分と他者の権利を尊重し、話し合いながらよりよい社会をつくる力を身につける

特に特徴的なのが、「全面発達」という考え方です。テストの点数だけで子どもを評価するのではなく、芸術、身体活動、ものづくり、文章表現、対話、集団活動などを含めて成長を捉えます。

主要5教科の受験学力だけを効率よく伸ばす学校とは、教育の重点がかなり異なります。この違いは、和光中を志望するうえで理解しておきたいところです。

生徒自身が生活・文化・ルールをつくる「自治」

和光中学校を象徴するもう一つの特徴が、生徒会を中心とする自治活動です。

クラス、学年、縦割り集団、生徒会など、それぞれの単位で生徒が話し合い、自分たちの学校生活をつくります。ホームルームの運営にも生徒が関わり、行事や学校生活の課題について意見を出し合います。

さらに、生徒会、保護者の親和会、教職員の代表が参加する「三者連絡協議会」があり、学校生活に関するルールについても話し合います。

学校側が「これが校則だから守りなさい」と一方的に決めるのではなく、「なぜそのルールが必要なのか」から考えるのが和光の特徴です。

自由度の高さは、ルールが存在しないという意味ではありません。自分たちで話し合って決めたことだからこそ、自分たちで責任を持つという考え方です。

「自分の人生の主人公」として成長する思春期の3年間

和光中学校では、中学生という時期を、子どもから大人へ向かいながら「新しい自分」をつくる時期として捉えています。

そのため、大人が生徒を細かく管理して失敗を防ぐことだけを目標にはしていません。自分で考え、仲間と意見がぶつかり、話し合い、ときには失敗しながら自分なりの判断を持てるようになることを大切にしています。

授業でも行事でも、「あなたはどう思うのか」と問われる場面が多くあります。文章を書くこと、意見を話すこと、相手の言葉を読むことも学校生活の中で繰り返されます。

そのため、決められた手順を正確にこなすことを好む子より、自分なりに考える余地のある環境を楽しめる子の方が和光の教育を生かしやすいでしょう。

中高一貫でありながら、高校では新しい仲間も加わる

和光中学校の卒業生は、併設する和光高等学校への内部進学を中心に進路を考えます。一方、和光高校では外部からの生徒募集も行っています。

そのため、中学から高校まで同じメンバーだけで過ごす完全一貫校とは異なり、高校進学時には新しい仲間が加わります。

高校では選択授業が大きく増え、生徒それぞれの関心や進路に応じて学び方も変わっていきます。系列の和光大学への推薦という道を持ちながら、他大学、専門学校、芸術分野、就職など、多様な進路を考える学校文化があります。

偏差値や大学合格実績だけを学校生活の中心に置くのではなく、「自分は何を学び、どう生きたいのか」を考える過程そのものを重視する。その姿勢が、中学校から高校へ続く和光教育の土台になっています。

アクセスと立地環境|鶴川・若葉台から通う自然豊かな町田キャンパス

和光中学校は、東京都町田市真光寺町1291にあります。最寄り駅は小田急小田原線の鶴川駅と、京王相模原線の若葉台駅で、いずれの駅からもバスを利用して通学するのが基本です。

駅前型の学校ではありませんが、その分、校舎の周囲には雑木林や田畑が残り、グラウンドや学校の畑を含むゆとりのある教育環境が広がっています。和光中を検討するときは、「駅から何分か」だけでなく、バス通学と自然環境を含めた学校生活全体で立地を見ることが大切です。

鶴川駅・若葉台駅からバスで約10〜15分

最寄り駅路線学校までの目安
鶴川駅小田急小田原線バスで約10〜15分
若葉台駅京王相模原線バスで約10〜15分

鶴川駅は新宿方面と町田方面を結ぶ小田急線、若葉台駅は新宿・調布方面からアクセスできる京王相模原線にあります。

そのため、町田市や多摩地域だけでなく、世田谷・新宿方面、川崎市北部、横浜市青葉区方面などからも通学を考えることができます。

ただし、駅から徒歩数分の学校とは異なり、電車を降りた後にバス移動があります。受験前には、朝の道路状況や乗り換え時間も含めて実際の通学時間を確かめておくとよいでしょう。

田園都市線沿線などからは専用スクールバスも利用できる

和光中学校では、生徒の通学用に専用スクールバス3台を運行しています。

主なルートは、たまプラーザ・あざみ野方面、青葉台・こどもの国方面、虹ヶ丘・栗平・黒川方面などです。

  • たまプラーザ駅
  • あざみ野駅
  • 青葉台駅周辺
  • こどもの国周辺
  • 栗平
  • 黒川駅
  • 虹ヶ丘方面

といった地域から学校正門まで直接向かえるため、東急田園都市線沿線や小田急多摩線沿線から通う家庭には便利な選択肢です。

帰りも放課後の時間帯に合わせて運行されています。なお、利用希望者が多い場合には小学生や下級生が優先されるため、入学時には利用条件や空き状況を確認する必要があります。

自然の中を歩いて校舎へ向かう登校風景

和光中学校の通学風景は、都心の私立中学校とはかなり異なります。

校地周辺には丘陵、雑木林、田畑が残り、門から校舎までの道も緑に囲まれています。春には鶯の声が聞こえ、夏には蝉が鳴き、季節によって周辺の景色が変わります。

学校の畑では授業や活動に取り組む生徒の姿があり、グラウンドやテニスコートからは部活動の声が聞こえてきます。

校舎のバルコニーからは、天候によって遠く都心方面を望めることもあります。便利な駅前に校舎を置くのではなく、自然そのものを学校生活の一部として使う立地です。

小学生から高校生までが同じ通学路を歩く

真光寺周辺には、和光鶴川幼稚園、和光鶴川小学校、和光中学校、和光高等学校など、和光学園の教育施設があります。

そのため登下校の時間には、ランドセルを背負った小学生、中学生、高校生など、異なる年齢の子どもたちが同じ道を歩く光景が見られます。

中学校だけが周囲から独立して存在するキャンパスではなく、年齢の違う子どもたちの生活が身近にあることも和光らしい環境です。

学校が掲げる「共に生きる教育」は、教室の授業だけではなく、こうした異年齢の人が日常的に行き交う学園環境ともつながっています。

自転車通学も一定の条件を満たせば可能

学校の近隣に住む生徒などについては、一定の条件を満たせば自転車通学も認められています。

希望者は講習を受け、必要書類を提出したうえで、学校から自転車通学用のステッカーを受け取ります。

誰でも自由に自転車で通えるという制度ではなく、通学距離や安全面を確認したうえで許可される仕組みです。

町田市、川崎市麻生区など学校近隣から通う場合には、公共交通機関だけでなく自転車という選択肢を持てることがあります。

駅近ではないからこそ、通学時間は実際に確認したい

和光中学校の立地には、自然の多さと引き換えに、駅からバスを利用するという特徴があります。

電車で鶴川駅や若葉台駅まで到着しても、そこからバスに乗り、さらに最寄りの停留所から歩く経路になる場合があります。道路状況によって所要時間が変わることもあります。

一方、スクールバスを利用できる地域では乗り換え回数を減らせることもあり、自宅の場所によって通学負担はかなり変わります。

学校選びの際には、乗換案内に表示される最短時間だけでなく、実際の登校時刻に合わせて一度通ってみるとよいでしょう。

駅徒歩数分の利便性より、バスを使ってでも自然のある環境で6年間を過ごしたいか。この点は、和光中学校との相性を考えるうえで重要なチェックポイントになります。

教育方針とカリキュラム|対話・総合学習・教科の学びをつなぐ和光の教育

和光中学校の授業は、知識を効率よく覚えて正解を出すことだけを目的としていません。大切にしているのは、「自ら考え、自ら問い、対話を通して学び合うこと」です。

教科の中でも、生徒の「なぜ?」を出発点にして、実験する、資料を読む、文章を書く、友人の意見を聞く、現地へ出かけるといった活動を組み合わせます。さらに総合学習や学習旅行と教科を結びつけ、「学校で覚えた知識」を自分の生活や現代社会の問題へつなげていくことを重視しています。

3年間を通して「自分ごと」へ変えていく総合学習

和光中学校のカリキュラムを象徴するのが「総合学習」です。

環境、人権、食、農業、働くこと、生き方など、現在の社会や自分たちの生活に直結するテーマを扱います。新聞や書籍を読むだけではなく、当事者や専門家から話を聞き、現地へ出かけ、実際に体験したうえで考えます。

学年主なテーマ学習の広がり
中1多様性と「共に生きる」ことマイノリティ、LGBTQ+、障がい、情報社会などを通して、人と人との違いや基本的人権について考える
中2食・農・働くこと食生活、農業、エネルギーなどを学び、秋田学習旅行で実際の生産や労働に触れる
中3これからの生き方講演、映画、新聞、書籍、対話などを通して自分の生き方を考え、3年間の学びを文章にまとめる

一人でテーマを決めてレポートを書くだけの探究学習とも少し違います。自分の意見を持ったうえで、友人の考えを聞き、そこから自分の見方を変えたり深めたりする「応答関係」を大切にしています。

中学3年では、3年間の授業・行事・総合学習を通して考えてきたことをまとめる「15歳の主張」があります。自分自身の生き方まで含めて言葉にすることが、中学校での学びの一つの集大成になります。

国語では「たくさん書く」ことと「他者の言葉を読む」ことを重視

和光中学校では、言葉を単なる国語科の技能ではなく、自分と他者を結ぶものとして考えています。

作品を読んで教師の解釈を覚えるだけではなく、「自分はどう読んだのか」を言葉にし、それを友人と読み合います。異なる解釈に出会ったときには、どちらが正しいかをすぐに決めるのではなく、その考えに至った理由を聞きながら作品を読み直します。

単元のまとめでは、批評文や意見文を書いたり、絵や写真などを組み合わせた作品をつくったりすることもあります。

国語の時間だけに限らず、授業レポート、行事の感想、個人総括、生徒会の議案など、和光では学校生活の中で文章を書く機会が多くあります。

「自分の言葉で書く→仲間が読む→他者の言葉を受け取って再び考える」という往復が、和光の学習文化を支えています。

社会では暗記よりも「今の社会をどう見るか」を考える

社会科では、中1で地理、中2で歴史、中3で近現代史や公民を中心に学びます。

ただし、地理・歴史・公民をそれぞれ独立した暗記分野として扱うわけではありません。現在起きている出来事とつなげながら、過去や地域について学びます。

特に重視している視点が、平和・人権・文化・環境・経済です。ニュースになっている社会問題を授業に取り入れ、「なぜこの問題が起きているのか」「自分の生活とはどこでつながっているのか」を考えます。

授業で知ったことを家庭で話したり、自分でニュースを調べたりするところまで学びが続くことを目指しています。

社会科を「入試で点を取るために用語を覚える教科」とするより、自分が生きている社会を読み解くための教科として扱うところに和光らしさがあります。

数学・理科も「なぜそうなるのか」を自分で確かめる

数学でも、公式や解法を覚えて問題数をこなすことだけを目的とはしていません。

現実にある数量や形から規則を見つけ、それを式や法則へ整理し、さらにその法則を現実の問題へ戻して考える「現実から法則へ、法則から現実へ」という学びを重視しています。

一つの問題について複数の解き方を出し合い、「なぜその方法で解けるのか」を検討することも、数学を学ぶ大切な過程です。

理科では実験と観察を多く取り入れます。化学を一つの軸にしながら、生物・地学・物理へ学びを広げ、「なぜだろう」という疑問を実際の現象から考えます。

教科書に書かれている結論を先に覚えるのではなく、実験結果を見て、仲間の疑問を聞き、自分なりに説明を考える。答えに至るまでの過程そのものを学ぶ授業です。

英語では「自律して学び続ける人」を目指す

英語科では、外国語を単なる受験科目ではなく、自分とは異なる文化や価値観に触れる窓として位置づけています。

単語や文法を反復して覚えるだけではなく、「英語はなぜこのような仕組みになっているのか」を辞書や参考書で調べ、文法についてレポートを作成する学習も行います。

さらに、英語の原書を読む、自分の考えを英文にまとめる、英語圏出身の専任教員とコミュニケーションを取るなど、学んだ知識を実際に使う機会があります。

カリキュラムにはネイティブスピーカーによる授業も組み込まれています。

目指しているのは、学校を卒業した後も自分で外国語を学び続けられる「自律した学習者」です。分からないものを丸暗記するのではなく、自分で調べ、納得しながら学ぶ姿勢を育てていきます。

美術・音楽・技術も「主要教科の余白」ではない

和光中学校では、芸術や技術を主要5教科の補助的な時間とは考えていません。身体を動かし、手を使ってつくり、自分の思いを表現することも「全面発達」のために必要な学びとして扱います。

美術では、上手に描けるかどうかだけを評価するのではなく、さまざまな画材や制作方法を経験し、自分に合った表現方法を探します。完成後には互いの作品を鑑賞し、作品を通して友人の考えや感性にも触れます。

音楽では、合唱や器楽アンサンブルを通じて、個人の演奏だけでは完成しない表現を経験します。中学3年の芸術では音楽・美術を選択して学ぶ時間もあります。

技術では、鋳造や旋盤を使ったものづくり、電気・エネルギー、プログラミング、AIの仕組みなどを学びます。さらに、畑で小麦を育て、収穫・脱穀・製粉し、パンやうどんにするところまで体験する授業もあります。

「ものをつくる」だけで終わらず、その背景にある労働、食、エネルギー、環境まで考えるところが、総合学習や秋田学習旅行にもつながっています。

教科・総合学習・行事を別々にしないカリキュラム

和光中学校の教育は、「教室では受験勉強、行事では思い出づくり、総合学習では自由研究」というように、それぞれを切り離して考えていません。

中2で食や農業について学べば、その内容を技術・家庭科でも扱い、秋田学習旅行では実際の生産者と出会います。社会で平和や人権について考えたことは、総合学習や中3の学習へつながります。

そして、体験したことはレポートや感想として言葉にし、クラスで読み合います。そこから新しい疑問が生まれれば、再び調べることになります。

知識、体験、対話、表現を何度も行き来することで、「誰かから教えられた答え」を持つだけではなく、自分自身の考えをつくっていきます。

学力を「どれだけ覚えているか」だけで測らず、「知ったことから何を考え、どう人と関わり、自分の生き方へつなげるか」まで学習として扱う。そこに、和光中学校のカリキュラムの特徴があります。

学習環境と施設設備|自然とつながる校舎で広がる学びと学校生活

和光中学校の校舎は、町田市真光寺の自然豊かな環境にあり、中学生と高校生が多くの施設を共有しています。教室だけで授業を完結させるのではなく、図書館、理科室、木工室、金工室、畑、コンピュータ施設などを使いながら、実際に調べたり、つくったり、確かめたりする学習を行いやすい環境です。

また、現在の校舎はさまざまな人が移動しやすいようバリアフリーを意識した設計となっています。華美な設備を競うというより、和光が大切にする「自分で学ぶ」「実物に触れる」「仲間と活動する」という教育を支える施設がそろっている点に特徴があります。

約5万冊の図書館は、読書だけでなく「調べる学習」の拠点

校内の図書館には、約5万冊の蔵書に加え、CDや映像資料なども用意されています。

休み時間や放課後に本を読む場所として利用されるだけでなく、総合学習や各教科の調べ学習、レポート作成でも活用されています。

和光では、自分の疑問について資料を探し、複数の情報を読み、自分なりの考えを文章にまとめる授業が多くあります。そのため図書館は、単に本を貸し出す場所というより、日常的な学習空間の一つです。

学校には司書教諭が配置されており、生徒が必要な資料を探したり、興味のある分野へ読書を広げたりすることもできます。

決められた参考書だけを使って学習するのではなく、自分で情報を探すところから学習を始める和光の教育と相性のよい施設です。

理科室・木工室・金工室・調理室で「手を動かして学ぶ」

和光中学校の施設で特に学校らしさが表れているのが、実験やものづくりのための特別教室です。

理科室は2室あり、実験や観察を多く取り入れた授業で使用します。教科書の結論を確認するだけではなく、自分の目で現象を観察し、疑問を持ち、結果をレポートにまとめることを重視しています。

技術分野には木工室と金工室があり、中学校としては本格的な工作機械も備えています。木材加工だけでなく、金属の鋳造などにも取り組むことができます。

調理室では、学校の畑で種から育てた小麦を収穫し、脱穀し、石臼で粉にして、うどんなどをつくる学習も行われます。

「完成品をつくれば終わり」ではなく、材料がどこから来るのか、生産にはどのような仕事があるのかまで考えるところが特徴です。教科書の知識と、実物に触れる経験を結びつけるための設備が整えられています。

1人1台Chromebookと校内ネットワークを日常の学習に活用

ICT環境については、和光中学校では学校指定のChromebookを1人1台購入し、日常的な学習に利用しています。

生徒一人ひとりにGoogle Workspace for Educationの学校アカウントが付与され、調べ学習、資料作成、課題提出、共同編集などに活用します。

校舎には無線LAN環境が整備されており、普通教室だけでなく、さまざまな場所で端末を使った学習ができます。

さらに複数のコンピュータ教室があり、iMacを使える教室や、ノート型端末を使ったグループ学習に対応する教室など、授業内容に応じて利用できる環境があります。

ただし、和光のICT教育は端末そのものを学校の特色にするものではありません。総合学習で情報を集める、文章を書く、発表資料をつくる、仲間と意見を共有するといった普段の学習を支える道具としてICTを使うという位置づけです。

体育館・グラウンド・プール・テニスコートを備える

自然の広がるキャンパスには、身体を動かすための施設もそろっています。

  • 体育館
  • 小体育館
  • グラウンド
  • プール
  • テニスコート4面

第1体育館には冷房が設置され、体育の授業のほか、バスケットボール部やバレーボール部などが活動しています。ステージや照明・音響設備もあり、文化祭や演劇などの会場として使われることもあります。

グラウンドではサッカー部や野球部が活動し、テニスコートは体育の授業やテニス部で使用されています。

プールには温水シャワー室が備えられ、水泳部の活動や体育の授業などで利用されます。

運動施設が校内にまとまっているため、授業から部活動へ移動しやすく、学習だけでなく身体活動も学校生活の重要な一部として位置づけられています。

食堂も利用でき、弁当持参だけに限定されない

昼食については、家庭から弁当を持参してクラスで食べる生徒が多い一方、校内には食堂もあります。

食堂は中学生・高校生の双方が利用でき、昼休みには学年を越えて生徒が集まります。

また、パンやおにぎり、軽食などを購入できる販売コーナーや飲料の自動販売機があり、別に文房具などを扱う売店も設けられています。

毎日弁当を用意しなければ昼食を取れない学校ではないため、家庭にとっても選択肢があります。

クラスで友人と弁当を食べる日もあれば、食堂を利用する日もあるなど、その日の状況に合わせて昼食を選べる環境です。

専任カウンセラーも常駐し、思春期の学校生活を支える

施設面は、授業や部活動だけでなく、生徒の心身を支える環境にも配慮されています。

校内にはカウンセリングルームがあり、専任のカウンセラーが常駐しています。生徒本人だけでなく、保護者も学校生活や人間関係などについて相談できます。

和光では、自分の意見を持ち、他者と対話することを大切にしていますが、思春期には友人関係や自分自身について悩むこともあります。誰もが同じ速度で自立していくわけではありません。

そうしたときに、担任や教科担当だけでなく、専門的な立場の大人にも相談できる場所が校内にあることは、6年間の学校生活を考えるうえで重要です。

和光中学校の施設を全体として見ると、豪華さそのものよりも、読む・調べる・実験する・つくる・身体を動かす・人と話すという多様な学びを学校の中で実践できるようにつくられています。自然豊かなキャンパスも含め、和光の「全面発達」や体験を重視する教育を具体的に支えている学習環境です。

学校生活と行事|生徒自治と学習旅行がつくる「手づくり」の学校生活

和光中学校の学校行事は、単に年間予定として用意されたイベントに参加するものではありません。生徒会や各クラスが話し合い、役割を分担し、ときには学校側とも意見を交わしながら、自分たちで行事をつくっていくことを大切にしています。

また、宿泊行事や学習旅行も「楽しい思い出をつくること」だけを目的にはしていません。仲間との共同生活、労働体験、舞台表現、総合学習などを通して、自分自身や社会について考える時間として位置づけられています。

年間を通して「参加する側」から「つくる側」へ成長する

時期主な行事・活動特徴
4月入学式・新入生歓迎オリエンテーション縦割り交流や歓迎運動会を通して、新入生を全校で迎える
生徒総会・学年活動学校生活や行事についてクラスから意見を出し合う
7月館山水泳合宿2026年度まで実施される全校宿泊行事
9月中2 秋田学習旅行5泊6日で農業・労働・文化について体験的に学ぶ
和光祭中高合同で発表・展示・舞台企画などを行う
年度後半15歳の主張中3が3年間の学びや自分の生き方を言葉にする
3月中3 卒業公演クラス全員で一本の演劇をつくり、中学校生活を締めくくる

和光の行事には、学年が上がるにつれて役割が変化していくものが多くあります。中1では上級生に迎えられる側だった生徒が、中2、中3になるにつれて後輩を支えたり、全体を動かしたりする立場になります。

自分が楽しむだけではなく、周囲の人も含めて行事をどう成立させるかを考えることが、和光の生徒自治と結びついています。

新入生歓迎オリエンテーションでは3年生が全校を引っ張る

4月には、入学式に続いて新入生歓迎オリエンテーションが行われます。

中学校生活、生徒会、クラブ活動などを新入生に紹介しながら、学年を越えた交流を深めていきます。その中心になるのが3年生です。

歓迎運動会では、中1から中3までの縦割り集団である「ブロック」で競技に取り組みます。勝敗を競いながらも、結果だけで行事の価値を測らず、すべてのブロックが自分たちなりの充実をつくることを重視しています。

3年生にとっては、下級生をまとめ、全校の前でリーダーシップを発揮する最初の大きな機会です。

中1にとっても、入学直後から同級生だけではなく上級生と関わるため、学校全体の中に自分の居場所をつくっていくきっかけになります。

70年以上続いた館山水泳合宿は2026年度で一区切り

和光中学校を長年象徴してきた行事の一つが、1951年から続く「館山水泳合宿」です。

千葉県館山市で2泊3日の共同生活を送りながら、それぞれの泳力に応じた目標へ挑戦してきました。3年生が下級生の水泳指導を支えるなど、単なる水泳訓練ではなく、異学年が協力して一つの行事を運営することに大きな意味がありました。

部屋割りや生活上のルールなどについても、全校から選ばれた生徒のリーダーが運営に関わり、自治活動の実践の場となってきました。卒業生が安全管理や水泳指導に参加することも、この行事ならではの文化でした。

ただし、館山水泳合宿は2026年度をもって終了し、2027年度から新しい行事へ移行します。

そのため、2027年度以降に入学する受験生は、館山水泳合宿を今後も続く恒例行事として考えるのではなく、新たな行事の内容を学校説明会などで確認しておく必要があります。

中2の秋田学習旅行では「食べる・働く・生きる」を考える

中学2年生では、秋田県仙北市を中心に5泊6日の秋田学習旅行を行います。

この旅行は観光を中心とした修学旅行ではなく、中2の総合学習で取り組む「食」「農業」「働くこと」と深く結びついています。

あきた芸術村では舞台を鑑賞し、演者から太鼓や踊りを教わり、クラスごとに発表をつくります。また、農家などで実際の仕事に触れ、生産する側の生活や考え方を学びます。

普段スーパーに並んでいる食品が、誰によって、どのような仕事を経てつくられているのか。働くとは何なのか。自分たちの食生活は農業や環境とどうつながっているのか。現地での体験を通して、教室で学んだテーマを自分自身の問題として考えていきます。

さらに5泊6日を仲間と生活することで、普段の教室では見えなかった友人の一面に気づくこともあります。社会についての学びと、学級集団の成長を同時に目指すのが秋田学習旅行です。

和光祭は中高合同、生徒の学びそのものが展示や舞台になる

秋に開催される「和光祭」は、和光中学校と和光高等学校が合同で行う文化祭です。

中学生は、学年ごとにこれまでの学習や活動を生かした発表を行います。

  • 中1:演劇発表
  • 中2:秋田学習旅行の報告
  • 中3:総合学習の展示・発表
  • 各教科の作品展示
  • クラブ・有志による展示や舞台発表
  • 野外ステージなどの企画

文化祭のためだけに急いで企画を用意するのではなく、授業、総合学習、学習旅行などで積み重ねてきたものを、来場者へどう伝えるかを考えます。

高校生のクラス企画や有志企画も同じ会場で行われるため、中学生にとっては数年後の自分たちの姿を見る機会にもなります。

受験生にとっても、和光祭は校舎を見るだけでは分かりにくい生徒同士の距離感や、自分たちで企画を動かす学校文化を確認しやすい行事です。

中3では「15歳の主張」と卒業公演で3年間を言葉と表現にする

中学3年生になると、3年間の学びを自分自身の生き方へつなげる活動が増えていきます。

総合学習では、講演、映画、新聞、書籍、人との対話などを通して「これからどう生きていくのか」を考え、最後には卒業論文としてまとめます。

その成果を発表するのが「15歳の主張」です。代表生徒が自分の論文を読み、有志による音楽、ダンス、映像などの表現も行われます。

さらに3月には、各クラスが一本の舞台をつくる卒業公演があります。脚本を選び、キャストだけでなく、大道具、音響、照明などの役割も生徒自身で分担し、およそ1か月をかけて準備します。

舞台に立つことが得意な生徒だけの行事ではありません。それぞれが自分のできる役割を見つけ、一つの作品を全員で完成させるところに意味があります。

入学直後には上級生に迎えられていた生徒が、3年後には自分の考えを文章にし、仲間と一つの舞台を完成させて卒業する。「自分の人生の主人公になる」という和光の教育を、学校行事を通して段階的に経験していく3年間になっています。

クラブ活動|中高生が一緒に好きなことを深める放課後の活動

和光中学校のクラブ活動は、単なる放課後の課外活動ではなく、生徒会活動の一つとして位置づけられています。

自分と同じ興味を持つ仲間が集まり、活動内容を考え、生徒会から認められたクラブには予算が配分されます。技術の向上だけでなく、自分たちで組織を運営することもクラブ活動の大切な学びです。

活動日は原則として月曜日・木曜日・金曜日の週3日。授業、総合学習、生徒会活動などとのバランスを取りながら、放課後の時間を使って活動しています。

運動系10・文化系5のクラブから選べる

現在、和光中学校には運動系10クラブ、文化系5クラブがあります。

区分クラブ
運動系サッカー部、野球部、女子硬式テニス部、男子硬式テニス部、女子バスケットボール部、男子バスケットボール部、バレーボール部、卓球部、水泳部、ダンス部
文化系吹奏楽部、技術部、美術部、ジャムセッション研究部、演劇部

球技から水泳、ダンス、音楽、演劇、ものづくりまで幅があり、自分の興味に合わせて活動を選べます。

小学校まで続けてきた競技を中学でも深めることもできますし、入学後に初めて楽器、演劇、技術活動などへ挑戦することもできます。

勝つことだけでなく、自分たちで活動をつくる

和光のクラブ活動で特徴的なのは、顧問から与えられた練習メニューをこなすだけの組織ではないことです。

クラブは「自発性に基づく生徒会活動」と考えられており、活動する生徒自身がクラブの運営にも関わります。

各クラブの代表者が集まる「クラブ長会」が月1回開かれ、活動状況を共有したり、クラブ予算について話し合ったりします。

学校生活のルールを生徒自身が考える自治活動と同じように、クラブでも「自分たちは何をしたいのか」「そのために何が必要なのか」を仲間と相談しながら決めていきます。

競技成績や技術の向上と同時に、集団を自分たちで運営する経験を積むところに、和光らしいクラブ活動の考え方があります。

運動部は学校の体育施設を使って週3日活動

運動系では、サッカー、野球、テニス、バスケットボール、バレーボール、卓球、水泳、ダンスなどのクラブがあります。

校内にはグラウンド、体育館、小体育館、プール、テニスコートなどがあり、それぞれの競技で利用されています。

男女別に活動する硬式テニス部とバスケットボール部がある一方、サッカー部、野球部、バレーボール部、卓球部、水泳部、ダンス部など、さまざまな活動の選択肢があります。

活動日は週3日が基本なので、週5日や6日練習する強豪校型の部活動とはリズムが異なります。総合学習、自治活動、家庭で過ごす時間なども含めて、中学校生活全体を組み立てやすい日程です。

一方で、競技力を高めるため、顧問だけでなく卒業生などにコーチを依頼して指導を受けるクラブもあります。

吹奏楽・美術・演劇など「表現する」文化部がそろう

文化系では、吹奏楽部、美術部、演劇部など、和光が授業でも重視している「表現」とつながる活動があります。

吹奏楽部では仲間と一つの音楽をつくり、学校行事などで演奏を披露します。美術部では、授業とは別に自分の興味に沿った制作へ時間をかけて取り組むことができます。

演劇部では、舞台に立つ役者だけでなく、演出、大道具、小道具、照明、音響など、複数の役割が一つの作品を支えます。

和光中では授業や卒業公演でも演劇に触れる機会があるため、舞台表現が学校文化の中に自然に存在しています。

「作品を上手につくる」ことだけではなく、自分が感じたものを何らかの形で外へ表現するという経験を、クラブ活動でも深めることができます。

ジャムセッション研究部・技術部にも和光らしさが表れる

和光ならではのクラブとして目を引くのが、ジャムセッション研究部です。

決められた楽譜をそのまま演奏するだけではなく、仲間の音を聞きながらその場で音楽をつくるジャムセッションに取り組みます。

自分の表現を出しつつ、相手の演奏を聞いて応答するという活動は、「自分を表現し、他者を理解する」という和光の教育とも重なります。

技術部では、学校の技術教育ともつながりながら、機械やものづくりなど、自分たちの興味を深めることができます。

「中学生の部活動はスポーツか一般的な文化部」という枠に限定せず、好きなことを仲間と研究し、形にしていく活動も選べるのが特徴です。

クラブ以外にも放課後に活動できる場がある

和光中学校では、放課後の活動がクラブだけに限定されているわけではありません。

生徒会執行部、文化委員、生活委員などの自治活動に取り組む生徒もいれば、行事の実行委員や有志企画に参加する生徒もいます。

学期ごとに有志によるスポーツ大会が企画されることもあり、生徒自身がチームをつくり、運営にも関わります。

そのため、「必ず何かのクラブに所属しなければ学校生活に入りにくい」という形ではなく、自分が関心を持った場所に参加して人間関係を広げることができます。

好きな競技や表現を深めるクラブ、生徒会自治、学校行事など、複数の場所から自分の居場所を選べる。クラブ活動にも、和光中学校が大切にする「自分たちで学校生活をつくる」という考え方が表れています。

進学実績と卒業後の進路|和光大学への推薦と多様な進路選択

和光中学校から併設の和光高等学校へ進んだ後の進路は、一般的な大学付属校とは少し異なります。系列の和光大学への内部推薦制度を利用できる一方、実際には他大学へ進学する生徒も多く、大学だけでなく専門学校、芸術分野、海外進学、就職などを含めて幅広い進路が選ばれています。

学校が重視しているのも、「偏差値の高い大学へ何人合格したか」だけではありません。高校3年間の授業や選択講座、行事、自治活動などを通して自分の興味を見つけ、「自分は何を学び、どのように生きたいのか」から進路を考えることを基本としています。

約7割が4年制大学へ進学する一方、進路は一つに限定されない

和光高校では、卒業生のおよそ7割が4年制大学へ進学しています。

ただし、「ほぼ全員が大学進学を目指す進学校」という構成ではありません。専門学校や芸術系の学校へ進む生徒、就職する生徒、進学準備を続ける生徒などもいます。

大学進学についても、一般選抜だけでなく、学校推薦型選抜や総合型選抜を利用する生徒が比較的多いことが特徴です。

授業や総合学習でレポートを書き、発表や討論を重ね、自分の考えを言葉にする機会が多いため、小論文、志望理由書、面接、プレゼンテーションなどを必要とする入試方式ともつながりやすい学校です。

「みんなが同じ大学群を目指す」のではなく、一人ひとりが異なる進路を持つことを自然に受け止めるのが、和光高校の進路文化です。

2026年春も国公立・早慶上理・GMARCHなどへ合格者を輩出

2026年春の大学入試では、現役生227名を中心に、国公立大学や難関私立大学を含むさまざまな大学への合格者が出ています。

大学2026年春の合格者数
帯広畜産大学1名
東京藝術大学1名
広島大学1名
慶應義塾大学1名
上智大学3名
東京理科大学2名
明治大学2名
青山学院大学2名
中央大学3名
法政大学2名
日本大学11名

このほか、成蹊大学、成城大学、明治学院大学、駒澤大学、専修大学、東洋大学、玉川大学、桜美林大学などにも合格者が出ています。

年度によって合格大学や人数は変動します。特に和光高校は生徒それぞれの志望分野が広いため、毎年同じ大学群へ大量の合格者を出すタイプの学校ではありません。

なお、大学別の「合格者数」は一人の生徒が複数大学・学部に合格した場合を含む延べ人数であり、実際の進学者数とは異なります。

和光大学には内部推薦制度があり、約100名分の推薦枠を持つ

系列の和光大学へは、内部推薦制度を利用して進学できます。

推薦枠は約100名分用意されていますが、和光高校の卒業生全員が和光大学へ進むわけではありません。高校での成績、出席状況、学校生活全般などを踏まえて推薦が行われます。

近年の和光大学への進学者を見ると、2024年は20名、2025年は23名、2026年は15名となっており、推薦枠そのものには余裕があります。

年度和光大学への進学者
2024年20名
2025年23名
2026年15名

つまり、和光中・高は「系列大学へ多くの生徒がそのまま進む付属校」というより、和光大学という内部進学の選択肢を持ちながら、それぞれが自分に合った進路を探す学校と考える方が実態に近いでしょう。

高校では和光大学の授業を実際に体験できる

和光大学との連携は、推薦枠だけではありません。

高校1・2年生には「和光大学体験授業」があり、高校3年生では大学ガイダンスやオープンキャンパスなどを通して、大学でどのような学びができるのかを確かめられます。

さらに、高校3年生は特別聴講生として和光大学の授業を履修することができ、修得した単位を高校の卒業単位に加えることもできます。

実際の大学生と一緒に授業を受けることで、「系列大学だから進む」のではなく、自分が本当に学びたい内容と合っているかを高校在学中に考えられます。

内部推薦制度を単なる受験回避の仕組みとせず、大学での学びまで確認したうえで進路を選ぶことができるのは、系列校ならではの利点です。

高校2・3年の豊富な選択授業が大学・専門分野への入口になる

和光高校には、一般的な「文系コース」「理系コース」といった固定的なコース分けがありません。

高校1年では基礎となる教科を幅広く学び、高校2年・3年になると、それぞれの興味や進路に応じて選択授業を組み合わせていきます。

とりわけ高校3年では選択科目の割合が大きくなり、大学受験に必要な数学・理科・英語などの講座だけでなく、社会、芸術、語学、情報、技術など幅広い分野から学ぶことができます。

理工系を目指す場合には数学IIIや物理・化学、医療・看護系であれば生物や化学など、志望先が求める科目を確認しながら履修を組み立てます。担任や教科担当との面談を通して、必要な科目を相談する仕組みもあります。

一方で、受験科目だけに高校生活を絞らず、大学で研究したいテーマや将来の仕事につながる分野を高校段階から学べることも特徴です。

「大学に合格するために何を取るか」と「自分が何を学びたいか」の両方から時間割を考えるのが、和光高校の選択授業です。

総合型選抜・推薦型選抜とも相性のよい6年間の学び

和光では、中学校から高校までレポート、発表、討論、フィールドワーク、自治活動などを繰り返します。

そのため、自分が取り組んできたことを振り返り、「なぜこの大学で学びたいのか」「自分は社会のどのような問題に関心を持っているのか」を言葉にする経験が蓄積されていきます。

これは、志望理由書、小論文、面接、プレゼンテーションなどを重視する総合型選抜や学校推薦型選抜で生かしやすい力です。

もちろん、一般選抜を利用する場合には大学ごとの受験科目を意識した学習も必要です。和光高校は大学受験だけに特化したカリキュラムではないため、難関大学を一般選抜で目指す生徒には、自分で目標を設定して受験勉強を進める主体性も求められます。

その一方で、担任、教科担当、進路指導担当が面談を重ねながら、それぞれの進路を支援します。

「学校が決めた進路へ乗る」のではなく、自分自身で進む道を考え、それに必要な準備をする。中学校で重ねてきた自治や対話の学びが、高校卒業時の進路選択にもつながっているのが和光の特徴です。

学費や諸経費について|私服通学も含めて考える6年間の教育費

和光中学校の学費は、入学時に納める入学金・施設設備資金と、入学後に毎月納める授業料・教育充実費が中心です。これに加えて、親和会費、学級費、行事の積立金、学習用端末などの費用がかかります。

一方、和光中学校では制服を設けておらず、日常は私服で通学します。そのため、一般的な私立中学校で入学時にまとまって必要になる制服一式の購入費はありません。学費を見る際には、授業料だけでなく、施設設備資金や積立金まで含めて年間の負担を考えることが大切です。

入学手続き時には40万円を納入

現在公表されている入学時の納付金は、次の通りです。

項目金額
入学金250,000円
施設設備資金150,000円
入学手続き時合計400,000円

施設設備資金は入学時だけではなく、中学2年進級時・中学3年進級時にもそれぞれ150,000円を納めます。

そのため、中学校3年間では施設設備資金だけで合計450,000円となります。初年度の納入額だけを見て教育費を計算するのではなく、2年目、3年目の進級時にもまとまった支出があることを予定しておきましょう。

毎月の基本納付金は47,780円

入学後の基本的な月額納付金は、授業料と教育充実費を合わせて47,780円です。

項目月額年額換算
授業料40,710円488,520円
教育充実費7,070円84,840円
合計47,780円573,360円

授業料だけを見ると年額488,520円ですが、教育充実費を合わせると年間573,360円になります。

さらに、親和会費、学級費、行事の積立金などとして年間約120,000円が必要です。したがって、通常の年間納付額は授業料・教育充実費だけで考えるより約12万円多く見込んでおく必要があります。

初年度は概算で約109万円が一つの目安

現在公表されている金額をもとに初年度の負担を整理すると、概ね次のようになります。

項目金額の目安
入学金250,000円
施設設備資金150,000円
授業料488,520円
教育充実費84,840円
親和会費・学級費・積立金など約120,000円
初年度合計の目安約1,093,000円

この金額には、学校指定のChromebook購入費や個人ごとに必要となる用品代などは含まれていません。

2年目と3年目については、現在と同じ学費が続くと仮定すると、授業料・教育充実費約573,000円、その他約120,000円、施設設備資金150,000円を合わせて、年間約84万円が一つの目安となります。

単純計算では、中学校3年間の基本的な学校納付金は約278万円となります。ただし、学費の改定や個別の活動費などによって実際の負担は変わります。

学習用Chromebookや行事費も予算に入れておきたい

和光中学校では、入学後の学習に使用するため、学校指定のChromebookを1人1台購入します。

授業ではGoogle Workspace for Educationを利用し、資料作成、調べ学習、課題提出、共同編集などを行うため、端末は日常的な学習道具の一つになります。

また、学校生活では学習旅行や各種行事があり、その費用の一部は毎月の積立金などから準備します。行事内容の変更に伴い、必要となる積立額が年度によって変わる可能性もあります。

さらに、クラブ活動に参加する場合には、競技用品、楽器、遠征、合宿など、所属するクラブによって追加費用が生じる場合があります。

学費を比較するときは、授業料だけではなく、端末・行事・クラブなどを含む「実際の学校生活に必要な費用」まで考えておくと安心です。

制服代は不要、私服ならではの費用の考え方

和光中学校には学校指定の制服がなく、私服での通学が基本です。

そのため、入学時に冬服・夏服・シャツ・セーター・コートなどをまとめて購入する一般的な制服費はかかりません。

一方で、私服であれば衣類の購入費が完全になくなるわけではありません。成長期の3年間で着られる服のサイズが変わることもあり、通学に適した衣類や靴を家庭で用意する必要があります。

また、和光では畑での作業、実習、宿泊行事など身体を使う活動もあるため、活動内容に合わせた服装や用品が必要になることがあります。

高額な制服一式を最初に購入する必要がない代わりに、それぞれの学校生活に必要なものを家庭で選んで用意するという考え方になります。

家計状況に応じて利用できる「和光奨学金」

和光中学校には、学校独自の授業料減免制度である「和光奨学金」があります。

主に2種類が設けられており、いずれも返還を必要としない授業料の減免制度です。

制度主な対象減免内容
和光奨学金(1)収入が一定基準以下の家庭授業料の3分の1を免除
和光奨学金(2)家計急変などで学費の支払いが困難になった家庭授業料を全額免除

現在の授業料では、3分の1減免の場合は月額13,570円、全額免除の場合は月額40,710円が減免されます。

いずれも入学後の申請と審査が必要で、自動的に適用される制度ではありません。家庭の状況によっては自治体などが実施する支援制度を利用できる場合もあります。

高校進学後は授業料支援制度も含めて6年間で考える

和光中学校から和光高等学校へ内部進学する場合、高校でも授業料や教育充実費、施設設備資金などが必要です。

2026年度現在の和光高校では、授業料が月額40,260円、教育充実費が月額7,070円で、基本納付金は月額47,330円となっています。これとは別に親和会費、積立金、課外活動費、学級費、生徒会費などがあります。

一方、高校段階では国の高等学校等就学支援金や、居住地域によって私立高校の授業料負担を軽減する制度を利用できる場合があります。そのため、中学校3年間と高校3年間では、家庭が実際に負担する授業料の考え方が異なります。

また、入学後には学債や寄付金への協力案内もあります。

和光中学校の費用を考える際には、初年度の約109万円だけを見るのではなく、中2・中3の施設設備資金、Chromebook、行事・クラブ活動、高校進学後の学費まで含めて6年間の資金計画を立てることが大切です。

入試情報と合格の目安|複数回入試と2科型を中心に整理

和光中学校の一般入試は、国語・算数の2科目と受験生本人の面接を組み合わせて選考するのが特徴です。4科型を用意する私立中学校が多い中、和光では社会・理科を入試科目とせず、小学校で身につけた国語・算数の基礎力と、自分の考えを自分の言葉で伝える力を見ています。

また、2月1日だけでなく、2月4日、2月11日にも受験機会が設けられているため、第一志望として複数回受験する場合にも、他校との併願を組み合わせる場合にも利用しやすい日程です。

一般入試は第1回・第2回・第3回の3回を実施

現在の一般入試は、次の3回を基本としています。

入試試験日試験科目試験時間
第1回2月1日国語・算数・面接国語45分・算数45分・面接約10分
第2回2月4日国語・算数・面接国語45分・算数45分・面接約10分
第3回2月11日午後国語・算数・面接国語40分・算数40分・面接約10分

第1回と第2回は午前中に学科試験を行い、その後に面接へ進みます。受験者数によって終了時刻は異なりますが、午前入試の場合は12時30分頃までが一つの目安です。

第3回は2月11日午後という、東京都・神奈川県の一般的な中学入試としてはかなり遅い日程に設定されています。そのため、2月前半の結果を受けて受験することもできます。

2026年度は一般募集50名、第1回の募集人数が最も多かった

直近の2026年度入試では、一般入試の募集人数は合計50名で、第1回に最も多く配分されていました。

入試募集人数志願者受験者合格者
第1回男女計30名28名28名14名
第2回男女計10名30名17名6名
第3回男女計10名27名10名7名

実際に受験した人数と合格者数から見ると、2026年度は第1回が約2.0倍、第2回が約2.8倍、第3回が約1.4倍でした。

ただし、各回とも募集人数が大きくないため、受験者が数名増減するだけでも倍率は変わります。前年の倍率だけを見て「この回が入りやすい」と判断するのは避けた方がよいでしょう。

第一志望であれば、募集人数が最も多い2月1日の第1回から受験するのが基本的な組み立てになります。

国語は記述式が多く、「自分の言葉で書く力」が問われる

国語・算数はいずれも、小学校で学習する基本的な内容を範囲として出題されます。

極端に高度な中学受験知識を要求する試験ではありませんが、特に国語では記述式で答える問題が多いことが特徴です。

本文中の言葉をそのまま抜き出すだけではなく、文章を読んで理解した内容を整理し、自分の言葉で説明する問題への準備が必要です。

これは、入学後の和光でレポート、意見文、総合学習、討論などが多く行われることともつながっています。

過去問対策では点数だけを確認するのではなく、「問いに対して必要な内容を文章で説明できているか」「根拠が伝わる答案になっているか」まで見直すとよいでしょう。

算数は難問対策より、小学校内容の取りこぼしをなくす

算数も、小学校で学習する基本事項を中心として出題されます。

難関中向けの特殊算を大量に身につけることより、計算、割合、速さ、図形、数の性質、文章題などの基本分野を確実に処理できるようにしておくことが重要です。

2026年度の国語・算数2科合計の合格最低点を見ると、男女・入試回によって差はあるものの、200点満点中91〜104点でした。

2026年度男子合格最低点女子合格最低点
第1回104点/200点103点/200点
第2回91点/200点102点/200点
第3回104点/200点103点/200点

年度による変動があるため100点を取れば必ず合格できるという意味ではありませんが、直近実績では2科合計でおおむね半分前後が一つの基準になっています。

一問の難問に時間を使うより、基本問題を落とさず、国語・算数の両方で安定して得点することが合格へつながりやすい入試です。

10分程度の個人面接では「自分の言葉」が大切

和光中学校の入試で忘れてはいけないのが、学科試験後に行われる受験生本人の個人面接です。

面接は、面接官2名と受験生1名で約10分間行われます。

主に質問されるのは、次のような内容です。

  • 小学校時代に取り組んできたこと
  • 和光中学校を志望した理由
  • 中学校生活で楽しみにしていること
  • 自分が興味を持っていること
  • 学校生活や友人との関わりについて

立派な模範回答を暗記して話すことよりも、本人が自分の経験や考えを自分の言葉で説明できることが重視されます。

和光では入学後も、授業、生徒会、総合学習などで「あなたはどう思うのか」と問われる場面が多くあります。面接にも、そうした学校の教育方針が表れています。

対策では回答文を丸暗記させるのではなく、「なぜ和光に行きたいのか」「入ったら何をしてみたいのか」について親子で会話し、本人が自然に説明できる状態にしておく方がよいでしょう。

模試偏差値だけでなく、過去問と面接まで含めて相性を見る

模試による合格可能性の目安は、模試会社によってかなり異なります。

四谷大塚の現在の合格可能性80%ラインでは、第1回・第2回・第3回とも偏差値31、50%ラインは偏差値26が一つの目安です。一方、模試によって母集団や偏差値の算出方法が異なるため、別の模試ではこれより高い数値が表示されることがあります。

そのため、「偏差値が何点だから安全」と考えるより、実際の過去問で国語・算数を解き、直近の合格最低点を安定して上回れるかを確認する方が実践的です。

また、和光は筆記試験だけで完結せず面接も行います。出願時には通知表のコピーなどの書類も必要になるため、一般的な2科入試校より「本人と学校の相性」を見る要素が強い入試です。

受験料は1回25,000円ですが、複数回を同時出願する場合は、2回で40,000円、3回で50,000円となります。和光を第一志望とする場合には、複数回受験をあらかじめ組み込んで出願する方法も考えられます。

さらに、12月と1月には小学6年生を対象として、実際の入試を意識した算数・国語の体験企画も行われています。過去問、学校の入試対策イベント、個人面接の3つを組み合わせて準備することで、和光中学校が求める力をつかみやすくなるでしょう。

併願校パターン|町田・多摩・神奈川方面を含めた受験日程の組み方

和光中学校の2027年度一般入試は、2月1日・2月4日・2月11日の3回です。2月1日の第1回を軸にしながら、2月2日・3日に他校を受験し、必要であれば2月4日に和光へ再挑戦できるため、併願日程には比較的余裕があります。

一方、和光は教育方針がはっきりした学校です。偏差値や通学距離だけで併願校を選ぶより、私服、生徒自治、対話型の授業、体験学習など、「どのような6年間を過ごしたいか」まで考えて候補を組み合わせることが大切です。

和光第一志望なら、募集人数の多い2月1日から受験する

和光中学校を第一志望とする場合は、基本的に2月1日の第1回入試から受験したいところです。

第1回は一般入試の中で募集人数が最も多く、国語・算数と本人面接で選考されます。第2回・第3回へ受験機会が残されているからといって、最初から後半日程だけに絞る必要はありません。

2月1日に和光を受験した後は、同日の午後入試を実施する学校と組み合わせることもできます。

日程和光中併願候補の例
2月1日 午前第1回玉川学園、桜美林、明星学園、東京電機大学中などは同時間帯のため、いずれかを選択
2月1日 午後玉川学園、桜美林、明星学園、東京電機大学中など
2月2日玉川学園、桜美林、明星学園、東京電機大学中など
2月4日第2回午後には明星学園、東京電機大学中などの入試もあり
2月11日 午後第3回和光への最後の受験機会として利用

午前・午後を連続して受験する場合は、試験終了時刻だけでなく、面接の順番による終了時刻の違いと学校間の移動時間まで確認しておく必要があります。

2月1日午後は玉川学園・桜美林など町田周辺と組みやすい

和光の第1回を受験した後、午後にも受験したい場合には、町田・多摩方面の学校を中心に考えると移動負担を抑えやすくなります。

玉川学園中学部は2027年度、2月1日に午前・午後の2回を実施します。午後は国算2科のほか、英語を利用する方式など複数の選択肢があります。

桜美林中学校も2月1日に午前・午後入試を実施し、午後は2科入試です。2月2日・3日にも午後入試があるため、和光と日程をずらしながら複数回受験できます。

どちらも町田エリアから通学を考えやすい学校ですが、教育内容には違いがあります。

  • 和光:自治、対話、総合学習、体験を重視
  • 玉川学園:K-12の一貫教育、語学・国際教育など幅広い教育環境
  • 桜美林:大学進学を意識した学習とグローバル教育を組み合わせる

通学地域が近いからという理由だけではなく、本人がどの学校文化で過ごしたいかまで比較しておきたい組み合わせです。

教育方針の近さで見るなら明星学園も比較したい

和光と同じように、生徒自身の表現や主体性を重視する学校として比較しやすいのが明星学園中学校です。

2027年度の明星学園は、2月1日午前・午後、2月2日午後、2月4日午後に入試を実施します。国語・算数を中心とする入試と本人面接を組み合わせている点も和光と共通しています。

例えば、和光を2月1日午前に受験し、明星学園を2月2日午後に受験するという組み方ができます。逆に明星学園を第一志望として2月1日に受験し、2月4日の和光を併願することも可能です。

両校とも、学校が細かな指示を出して生徒を動かすことより、本人が考えたり表現したりすることを重視しています。

ただし、学校の歴史、授業のつくり方、生徒自治のあり方、キャンパス環境などは異なります。偏差値表では見えにくい校風の相性を比較したい家庭にとって、学校説明会や文化祭で両校を見る意味は大きいでしょう。

2月2日を空けられることが和光併願の強み

和光は第1回の次が2月4日となるため、2月2日を丸ごと他校に使えることが併願上の特徴です。

2027年度では、玉川学園が2月2日午前・午後、桜美林が2月2日午後、明星学園が2月2日午後、東京電機大学中学校が2月2日午前に入試を設定しています。

そのため、第1志望の和光を2月1日に受験しつつ、2月2日は少し難度の高い学校へ挑戦することも、合格可能性を重視した学校を受験することもできます。

例えば次のような組み方が考えられます。

考え方2月1日2月2日2月4日
和光第一志望型和光 第1回併願校必要なら和光 第2回
複数校比較型和光 第1回玉川学園・桜美林など合否状況に応じて和光 第2回
チャレンジ型和光 第1回本人にとって難度の高い学校和光 第2回

特に第一志望校が和光の場合、2月1日から4日まで毎日異なる学校を詰め込む必要はありません。本人の疲労も考えながら、受験しない日を設けることも一つの戦略です。

2月4日の第2回は「再挑戦」として重要

和光の第2回は2月4日に実施されます。

2月1日の第1回で思うように力を出せなかった場合でも、数日後に再挑戦できます。中学受験では、最初の入試で緊張して本来の力を発揮できないこともあるため、第一志望の学校を複数回受けられることには意味があります。

一方、2月4日午後には東京電機大学中学校や明星学園などの入試も設定されています。

和光の第2回は国語・算数に加えて本人面接があるため、午後入試と組み合わせる場合には、面接終了時刻と移動時間を十分に確認する必要があります。特に町田から小金井・三鷹方面へ移動する場合は、時間に余裕を持った計画が必要です。

「受験できるから受ける」のではなく、2月4日の時点でどの学校に合格していて、本人がどの学校へ進みたいのかを整理したうえで受験するかを判断しましょう。

2月11日の第3回を使う場合は、他校の入学手続期限に注意

和光中学校の第3回は2月11日午後に実施されます。

東京・神奈川の私立中学校では2月1日から5日頃までに入試を終える学校が多いため、2月11日はかなり遅い日程です。2月前半に思うような結果が得られなかった場合でも、和光へもう一度挑戦できる貴重な機会になります。

ただし、ここで注意したいのが他校の入学手続期限です。

例えば、2月1日や2日に併願校へ合格していたとしても、その学校の入学手続期限が2月11日より前であれば、和光第3回の結果を待つためには、先に入学金などを納めて席を確保しなければならない場合があります。

したがって、第3回まで受験する可能性がある家庭は、受験日程表に「試験日」と「合格発表日」だけを書くのではなく、各校の入学金納入期限・入学手続期限も必ず記入しておきましょう。

「安全校・適正校・挑戦校」は偏差値だけで固定しない

和光を受験する家庭の併願候補としては、玉川学園、桜美林、明星学園、東京電機大学中、日本大学第三中、多摩地域や神奈川県央の共学校などが考えられます。

ただし、これらの学校を一律に「挑戦校」「適正校」「安全校」と分けることはできません。模試によって偏差値が異なり、本人の得意科目や入試方式との相性でも合格可能性は変わります。

特に和光は、国語・算数の筆記試験だけでなく本人面接もあり、記述や自分の言葉で説明することを重視する入試です。一般的な模試偏差値だけでは測りにくい部分があります。

併願を考える際には、次の4点をそろえて確認するとよいでしょう。

  • 模試での合格可能性
  • 過去問での得点状況
  • 入試日程と移動時間
  • 合格した場合、本当に通いたい学校か

和光中学校の場合、とりわけ最後の項目が重要です。「和光に似た偏差値の学校」ではなく、「和光と迷ったときに、どちらへ進んでも納得できる学校」を併願校に選ぶことが、後悔の少ない受験日程につながります。

在校生・保護者の声|「自分らしくいられる」と感じる和光の日常

和光中学校について在校生から伝わってくるのは、「自分を無理に学校の型へ合わせなくてもよい」という安心感です。私服で通い、生徒自身が学校生活や行事づくりに関わり、授業でも自分の考えを言葉にすることを大切にするため、一人ひとりの違いが比較的表に出やすい学校です。

一方で、自由度の高さは「何をしてもよい」という意味ではありません。自分の意見を持つこと、相手の話を聞くこと、話し合って決めたことには責任を持つことまで含めて和光の自治です。そのため、この学校を検討するときは、単に「自由な学校」という評判だけで判断せず、どのような自由を目指しているのかまで理解しておきたいところです。

入学直後から感じやすい、先生と上級生の距離の近さ

在校生からは、入学式の段階から上級生や先生の言葉が親しみやすく、緊張していた気持ちが和らいだという声があります。

和光では、教師が一方的に生徒を管理するというより、生徒と話しながら学校生活をつくっていくことを重視しています。そのため授業でも、生徒の発言に対して教師が答えをすぐに示すのではなく、「なぜそう思ったのか」とさらに問い返す場面があります。

学校生活上の問題についても、生徒会やクラスで話し合う文化があり、教師と生徒の関係は「指示する側と従う側」だけではありません。

もちろん、教師との相性は一人ひとり異なります。ただ、自分の考えを先生にも伝えやすい環境を求める子にとっては、和光の距離感を心地よく感じやすいでしょう。

「ありのままでいられる」と感じる生徒がいる

和光中学校の在校生が学校を表現するときに出てくるのが、「自分らしくいられる」という感覚です。

制服がなく私服で通えることは、その分かりやすい一例です。しかし、和光が大切にしているのは服装だけの自由ではありません。

授業で人と違う意見を言うこと、好きなことに時間を使うこと、行事で自分に合った役割を選ぶことなど、一人ひとりが同じ行動をしなくてもよいという考え方があります。

目立つことが得意な生徒だけが評価されるわけでもありません。舞台に立つ人がいれば、裏方として支える人もいます。活発に議論する生徒がいる一方、文章でじっくり考えを表現する生徒もいます。

「みんなと同じでなければならない」と感じやすい子にとって、自分なりの参加の仕方を見つけられることは、和光の学校生活の特徴です。

行事では「楽しかった」だけでなく、自分たちでつくる手応えが残る

在校生の学校生活を語るうえで、行事は大きな存在です。

新入生歓迎行事、和光祭、学習旅行、卒業公演などでは、生徒が単なる参加者ではなく、企画や準備、運営にも関わります。

その過程では、当然ながら意見がぶつかることもあります。「自分はこうしたい」「それでは全員が参加できない」といった意見を出し合い、話し合いながら一つの形をつくります。

最初から全員の意見が一致するわけではないからこそ、行事を終えたときには、単に楽しかったというだけではなく、仲間と一緒につくったという実感が残ります。

保護者にとっても、文化祭などは普段の学校説明会では分かりにくい生徒同士の関係や、和光の自治が実際にどう動いているかを見る機会になります。

話し合いの多さを「面白い」と感じるかは相性が分かれる

和光では、授業でも生徒会でも行事でも話し合う機会が多くあります。

学校側が最初から結論を示せば短時間で決まることでも、生徒が意見を出し、それぞれの立場を聞き、納得できるところを探していくことがあります。

この過程を「自分たちで学校をつくれて面白い」と感じる生徒もいれば、「もっと学校が決めてくれた方が楽」と感じる生徒もいるでしょう。

また、自分の意見を言えば、それで終わりではありません。相手から質問されたり、反対意見を聞いたりして、自分の考えを見直すことも求められます。

そのため、和光の自由は決して「好きなように過ごせる」というだけのものではなく、自分の考えと同じくらい他者の考えにも向き合う自由です。この部分を本人が楽しめるかどうかは、学校との相性を見る重要なポイントになります。

学力競争を学校生活の中心に置かないことへの評価は分かれる

和光中学校では、定期テストや教科学習を行いながらも、偏差値や順位だけを学校生活の中心には置いていません。

総合学習、レポート、討論、芸術、技術、行事、自治活動などにも多くの時間を使い、さまざまな形での成長を評価します。

この教育を「点数だけでは分からない子どもの良さを見てもらえる」と感じる家庭にとっては、大きな安心材料になります。

一方、難関大学の一般選抜を最初から明確な目標として、学校側に受験勉強を強く管理してほしい家庭には、物足りなく感じられる可能性があります。

大学受験についても、自分で志望を決め、必要な科目を選び、自分から学習を進めることが求められます。競争によって動かされるより、自分で目的を見つけて学ぶことを大切にしたい家庭との相性がよい学校です。

自然の多い環境と私服の日常を気に入る家庭も多い

校風だけでなく、日々を過ごす環境も和光らしさにつながっています。

町田市真光寺のキャンパスは雑木林や畑に囲まれ、駅前の都市型キャンパスとはかなり雰囲気が異なります。授業で畑を使ったり、校内を歩きながら季節の変化を感じたりできる環境です。

私服通学のため、毎日決められた制服へ着替える必要もありません。服装を含め、それぞれが自分に合ったスタイルで学校生活を送ります。

一方で、鶴川駅や若葉台駅からバスを利用する通学になる家庭も多く、駅徒歩数分の学校と比べれば通学には時間がかかります。

通学の便利さよりも、自然のある環境や学校の空気を優先したいかは、保護者にとって現実的に考えておきたい点です。

口コミだけでは分かりにくいからこそ、実際の生徒を見ることが大切

和光中学校は、「自由」「個性的」「生徒主体」といった言葉で紹介されることの多い学校です。

しかし、その言葉だけでは、和光の学校生活を十分に理解することはできません。

自由だからこそ自分で判断する。自分の意見を言うからこそ相手の意見も聞く。生徒主体だからこそ、自分が動かなければ何も始まらない。こうした学校文化まで含めて考える必要があります。

学校説明会では教師の話を聞くだけでなく、和光祭や公開行事などで在校生がどのように話し、仲間と関わり、自分たちの活動を説明しているかを見ておくとよいでしょう。

そこで本人が「こんな先輩になりたい」「ここなら自分も何かやってみたい」と感じるのであれば、和光中学校との相性を考える大きな手がかりになります。

この学校に向いている子の特徴|自分で考え、対話し、学校生活をつくりたい子へ

和光中学校に向いているのは、「自由な学校に行きたい子」という一言では表せません。和光が大切にしているのは、何でも好きにできる自由ではなく、自分で考え、自分の意見を持ち、他者と話し合いながら学校生活をつくる自由です。

そのため、学校から細かく指示されるより、自分で考える余地がある環境を楽しめる子、学力だけではなく体験・表現・自治活動まで含めて成長したい子との相性がよい学校です。

「みんなと同じ」より、自分らしさを大切にしたい子

和光中学校では、制服を設けず、日常の服装は私服です。授業でも行事でも、一人ひとりが同じ形にそろうことより、それぞれの考えや表現を持つことを大切にしています。

クラスの中には、活発に発言する子もいれば、文章でじっくり考える子、ものづくりが好きな子、音楽や演劇に夢中になる子もいます。

「こういう中学生でなければならない」という一つの理想像に近づけるより、本人が何に興味を持ち、どう成長していくかを見ていく学校です。

そのため、周囲に合わせることに疲れやすい子や、自分の好きなことや個性を尊重してもらえる環境で過ごしたい子には、和光の校風が合いやすいでしょう。

正解を教えてもらうより、「なぜ?」から考えることが好きな子

和光の授業では、教師から答えを教えてもらい、それを覚えるだけでは終わりません。

国語では文章をどう読んだのかを言葉にし、社会では現在の社会問題と結びつけて考え、理科では実験結果から疑問を深めます。数学でも複数の解き方を比べながら、「なぜその方法で解けるのか」を考えます。

総合学習では、食、農業、人権、環境、社会、生き方など、簡単には一つの答えを出せないテーマにも向き合います。

そのため、「答えを早く知りたい」というより、自分で調べたり、友人の考えを聞いたりしながら納得できる答えをつくりたい子に向いています。

逆に、授業では効率よく重要事項だけを教えてもらい、問題演習を大量に進めたいというタイプの場合には、和光の授業をゆっくり感じることもあるでしょう。

人と話し合いながら、自分の考えを深めたい子

和光では、学校生活のさまざまな場面で「話し合う」ことが求められます。

授業で意見を交換するだけでなく、ホームルーム、生徒会、行事、クラブ活動などでも、自分たちで意見を出して物事を決めていきます。

もちろん、最初から人前で堂々と話せる必要はありません。中学生になってから少しずつ、自分の意見を言えるようになりたいという子でも構いません。

大切なのは、自分と違う意見を持つ相手に対して、「間違っている」とすぐに切り捨てるのではなく、なぜそう考えるのかを聞こうとすることです。

自分の考えを持つことと、他者を理解することの両方を身につけたい子にとって、日常的に対話する機会の多い和光は学びの多い環境です。

行事や学校生活を「やってもらう」のではなく、自分から関わりたい子

和光の行事では、生徒が参加者であるだけでなく、企画や運営にも関わります。

新入生歓迎行事、和光祭、生徒会活動、卒業公演などでは、誰かが完成させたものを楽しむのではなく、生徒自身が話し合い、役割を決め、一つのものをつくります。

そのため、自分から動けば動くほど、学校生活の中で経験できることが増えていきます。

一方で、「学校が全部準備してくれるから、それに参加すればよい」という感覚では、和光の学校生活を十分に活用しにくい面もあります。

「せっかくなら自分も何かやってみたい」「仲間と一緒につくる方が面白そう」と思える子には、生徒自治の文化がよく合います。

教室の勉強だけでなく、体験から学ぶことが好きな子

和光では、教室の中だけで学習を完結させません。

中2の秋田学習旅行では、食や農業、労働について事前に学び、実際に現地を訪れて人や仕事に触れます。技術では小麦を育て、収穫し、加工して食べるところまで経験します。

理科では実験や観察、美術や技術では制作、行事では演劇や音楽など、身体や手を使って学ぶ時間も多くあります。

本で読んで理解するだけより、実際に見たり、触ったり、人に話を聞いたりした方が興味が広がる子には、こうした教育が大きな刺激になります。

「覚える勉強」だけではなく、「経験してから考える学び」にワクワクできる子は、和光らしい授業や行事を楽しみやすいでしょう。

大学受験だけで中高6年間を決めたくない子

和光中学校は、中学入学直後から難関大学受験へ向けて競争を加速させるタイプの学校ではありません。

中学校では教科学習に加えて、総合学習、自治活動、芸術、技術、行事などにも時間を使います。高校でも、一般的な文系・理系の固定コースではなく、多彩な選択授業の中から自分の関心や進路に応じて学びを組み立てます。

系列の和光大学へ進む道もあれば、他大学、専門学校、芸術系進路などを選ぶ生徒もいます。

そのため、「大学受験に必要な科目だけを効率よく学びたい」という家庭より、中高時代にいろいろな経験をしたうえで、自分に合った進路を見つけてほしい家庭との相性がよい学校です。

もちろん、難関大学を目指すこともできますが、その場合は学校任せにせず、自分で目標を設定して受験勉強を進める姿勢が必要になります。

「自由」には責任もあると理解できる子

和光中学校について最も誤解されやすいのが、「自由」という言葉です。

私服で通い、生徒が学校生活のルールづくりにも関われるため、管理の厳しい学校とは大きく異なります。しかし、自由だからこそ、自分の行動が周囲にどのような影響を与えるかを考えることが求められます。

自分の意見を言うなら、相手の意見も聞く。自分たちでルールを決めるなら、そのルールに責任を持つ。行事をやりたいなら、準備や片付けにも参加する。

つまり、和光の自由は「大人から何も言われないこと」ではなく、自分たちで考えて選び、その結果に責任を持つこととセットになっています。

「決められたことを守るだけでなく、自分で考えて行動できる人になりたい」。そんな子にとって、和光中学校の6年間は、自立していくための多くの経験を与えてくれる環境です。

まとめ|「共に生きる」ことを6年間の学びと生活で実践する学校

和光中学校は、東京都町田市の自然豊かな環境の中で、「共に生きる教育」を学校生活全体に根づかせている共学の中高一貫校です。

生徒自治、総合学習、体験型の授業、私服通学、行事づくりなど、一つひとつを見ると「自由な学校」という印象を持ちやすいですが、その自由を支えているのは、自分で考え、他者の意見を聞き、自分たちで決めたことに責任を持つという考え方です。

「共に生きる教育」が授業から学校生活まで一貫している

和光中学校の大きな特徴は、教育理念が単なる学校案内上の言葉で終わっていないことです。

授業では自分の意見を持ち、友人と対話する。生徒会では学校生活について話し合う。行事では仲間と役割を分担し、自分たちで企画を形にする。総合学習では社会の問題と自分の生活を結びつけて考えます。

こうした一つひとつの活動が、「自分も他者も大切にしながら、共に社会をつくる」という考え方につながっています。

学校の特色が特定の授業やプログラムだけに存在するのではなく、毎日の学校生活そのものに表れている点が、和光を理解するうえで重要です。

知識だけでなく、体験・対話・表現まで含めて学ぶ

和光の学習では、「覚えたかどうか」だけで学力を捉えません。

国語では自分の読みを文章にし、社会では現在の社会問題まで視野を広げ、理科では実験や観察を通して考えます。技術では実際にものをつくり、総合学習では人権、農業、労働、生き方などについて学びます。

中2の秋田学習旅行などでは、教室で学んだ内容を現地で確かめ、そこで感じたことを再び学校に持ち帰って考えます。

「知る→体験する→考える→人と話す→表現する」という循環を繰り返すことで、一つのテーマを自分自身の問題として捉えていく教育です。

生徒自治は「自由」と「責任」を学ぶ実践の場

和光中学校では、生徒自身が学校生活をつくることを重視しています。

クラスや生徒会で話し合い、行事の内容を考え、クラブの運営や学校生活のルールについても意見を出します。

そのため、和光でいう自由は「決まりが少ないから好きなことができる」という意味ではありません。

自分の意見を言うなら、他者の意見も聞く。自分たちで決めるなら、その結果にも責任を持つ。こうした経験を中学生の段階から積み重ねます。

誰かに管理されなくても、自分たちでよりよい環境を考えられる人になることが、生徒自治の大きな目的です。

大学進学だけに6年間を使わない進路教育

和光中学校からは多くの生徒が併設の和光高等学校へ進み、その後は大学、専門学校、芸術分野、就職など、それぞれ異なる進路を選びます。

系列の和光大学への内部推薦制度もありますが、卒業生の多くがそのまま系列大学へ進むタイプの付属校ではありません。

高校では選択授業が増え、自分の興味や志望進路に応じて時間割を組み立てます。他大学受験では一般選抜だけでなく、総合型選抜や学校推薦型選抜を利用する生徒もいます。

難関大学を目指すことも可能ですが、その場合には学校から一律に受験勉強を管理されるのではなく、自分で目標を設定して学習を進める主体性が必要です。

大学名を先に決めるのではなく、「自分は何を学びたいのか」から進路を考えたい家庭には、和光の進路観が合いやすいでしょう。

自然豊かな環境と私服の日常も、和光らしい6年間をつくる

町田市真光寺のキャンパスは、駅前型の私立中学校とは異なり、雑木林や畑の残る自然豊かな環境にあります。

鶴川駅や若葉台駅からバスを利用する必要はありますが、その分、広い校地の中で授業、ものづくり、体育、クラブ活動などに取り組めます。

私服で通学し、一人ひとりが自分に合った服装で過ごすことも、和光の日常を象徴する部分です。

また、長年学校を代表してきた館山水泳合宿は2026年度で一区切りとなり、2027年度から新しい行事へ移行します。伝統をそのまま守り続けるだけでなく、現在の生徒や社会に合わせて教育活動を見直していく姿勢も見ておきたいところです。

和光を選ぶなら、「自由そうだから」より教育観への共感を大切にしたい

和光中学校は、万人に同じように合う学校ではありません。

学校側に学習計画や生活を細かく管理してもらいたい家庭、大学受験科目を効率よく学ぶことを中高6年間の最優先にしたい家庭には、別の学校の方が合う場合もあります。

一方で、自分の考えを大切にしたい、人と違っていても安心して過ごしたい、体験から学びたい、社会について考えたい、学校生活そのものを自分たちでつくってみたいという子には、和光ならではの学びがあります。

受験前には、偏差値や進学実績だけで判断せず、学校説明会や和光祭などで実際の生徒の様子を見ておくことをおすすめします。

そこで「ここなら自分のままでいられそう」「自分もこの学校をつくる一人になってみたい」と感じられるか。その感覚こそが、和光中学校との相性を考えるうえで大切です。

「共に生きる」という言葉を、授業だけでなく、対話、自治、行事、体験、進路選択まで含めた6年間で実践していく。和光中学校は、自分らしさを大切にしながら、他者とともに生きる力を育てたい家庭にとって、独自の選択肢となる共学校です。

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