- 学校の概要|2019年に日本大学の付属校となった共学中高一貫校
- アクセスと立地環境|目黒駅徒歩5分、4路線を利用できる通学環境
- 教育方針とカリキュラム|基礎学力と探究・発信力を育てる6年間
- 学習環境と施設設備|ICTから温水プールまで揃う都心型キャンパス
- 学校生活と行事|フィールドワークと海外留学で広げる経験
- クラブ活動|中高で多彩な競技・文化活動に取り組む
- 進学実績と卒業後の進路|日本大学への内部進学と他大学受験の選択肢
- 学費や諸経費について|初年度費用とオーストラリア留学まで含めた教育費
- 入試情報と合格の目安|複数回入試と後半日程の難易度をどう見るか
- 併願校パターン|城南エリアの共学校・大学付属校を中心に組み立てる
- 在校生・保護者の声|探究・留学・学校生活から見える目黒日大の雰囲気
- この学校に向いている子の特徴|付属校の安心感と幅広い挑戦を両立したい子へ
- まとめ|日本大学付属の進路と国際・探究教育を両立する学校
学校の概要|2019年に日本大学の付属校となった共学中高一貫校
目黒日本大学中学校は、東京都目黒区目黒にある私立の男女共学校です。JR山手線をはじめ4路線が乗り入れる目黒駅から徒歩約5分という都心立地にあり、中学校から高校までの6年間を通した中高一貫教育を行っています。
現在の学校名になったのは2019年です。それまでの日出中学校・高等学校が日本大学の付属校となり、「目黒日本大学中学校・高等学校」へ校名を変更しました。日本大学への内部進学という選択肢を持ちながら、探究学習や海外留学、ICT教育などにも力を入れていることが、現在の目黒日大を特徴づけています。
目黒日本大学中学校の基本情報
| 学校名 | 目黒日本大学中学校 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都目黒区目黒1-6-15 |
| 学校区分 | 私立・男女共学 |
| 中高一貫 | 中高一貫教育を実施、高等学校からの募集もあり |
| 大学との関係 | 日本大学付属校 |
| 現校名への変更 | 2019年 |
| 最寄り駅 | 目黒駅から徒歩約5分 |
| 教育の特徴 | 日本大学との高大連携、探究学習、国際教育、ICT活用 |
前身の日出中学校から、2019年に「目黒日本大学」へ
目黒日本大学中学校は、以前は日出中学校という名称でした。長い学校の歴史を持ちながら、2019年に日本大学の付属校となったことを機に現在の校名へ変更しています。
この変更は、名称だけを変えたものではありません。日本大学が持つ学部・学科や教育資源との連携を教育に取り込み、高校卒業後の進路についても日本大学への内部進学を大きな選択肢として持つ学校へ変化しました。
一方で、付属校になったからといって、中学校から大学までを一つの進路に固定する学校ではありません。国公立大学や他の私立大学を目指す生徒もおり、「付属校としての進路」と「外部大学への挑戦」の双方を考えられる学校です。
日本大学の付属校であることが6年間の進路設計につながる
目黒日大を検討するうえで外せないのが、日本大学の付属校であることです。
日本大学には、法学部、文理学部、経済学部、商学部、芸術学部、理工学部、生物資源科学部など、多様な学問分野があります。高校では日本大学への推薦制度を利用して進学する道があり、中学入学後の6年間を通して大学まで見据えた進路選択ができます。
大学附属校のメリットは、「大学受験をしなくてよい」ということだけではありません。中高時代に学部・学問について知り、自分の興味に合う分野を探す時間を取りやすいことにもあります。
目黒日大では日本大学との高大連携も生かしながら、中学生の段階から将来の進路について考える機会を設けています。
中学校は男女がほぼ同じ環境で学ぶ共学校
目黒日本大学中学校は男女共学で、中学校では男子・女子が同じ教室で学びます。近年の在籍状況を見ても男女の人数に大きな偏りが少なく、共学校らしい学校生活を送りやすい構成になっています。
中学校全体は300名を超える規模で、1学年100名前後。1学年1クラス程度の小規模校とは異なり、複数クラスの中で友人関係を広げられる一方、大規模なマンモス校ほど人数が多いわけでもありません。
高校からは外部入学生も加わるため、中学から高校へ進む過程で人間関係がさらに広がります。中学の3年間を同じメンバーだけで過ごし、そのまま高校へ上がる完全中高一貫校とは少し異なる学校生活です。
教育目標は「しなやかな強さを持った自立できる人間」
目黒日大が育てようとしているのは、知識だけを持つ生徒ではなく、社会の変化に対応しながら自分で判断して行動できる人です。
学校では「しなやかな強さを持った自立できる人間」の育成を掲げています。ここでいう「強さ」は、自分の考えを一方的に押し通すことではありません。異なる考え方を受け止めながら、自分の軸を持ち、必要に応じて考えや行動を変えられる力を意味します。
そのため、授業では知識の習得に加えて、ディスカッション、グループワーク、探究活動、プレゼンテーションなどを取り入れています。自分で考え、人に伝え、他者の意見からもう一度考え直すという過程を繰り返します。
中学3年間では「日本」を起点に世界へ視野を広げる
目黒日大の中学校では、教室の中だけで学習を完結させません。各学年でフィールドワークや探究活動を行い、実際の場所へ出向いて調査し、それを発表へつなげていきます。
中学1・2年では国内でのフィールドワークを経験し、中学3年では大きな国際教育プログラムとして約1か月のオーストラリア短期留学に参加します。
現地ではホームステイをしながら学校生活を経験し、英語を「試験のための科目」ではなく、人と関わるための道具として使います。中学校で積み上げてきた英語や探究の学びを、異なる文化の中で実際に使う機会です。
日本について学び、自分の考えを発表し、そのうえで海外へ出て異なる価値観に触れる。目黒日大の中学3年間には、国内から国外へ段階的に視野を広げる流れがあります。
「大学付属だから安心」だけでは説明できない学校
目黒日本大学中学校は、日本大学への内部進学制度を持つという点では、典型的な大学付属校の一面があります。しかし、それだけで学校の教育内容を捉えると、実際の姿とは少しずれます。
中学校では毎日の学習を積み重ねながら、探究、プレゼンテーション、フィールドワーク、英語教育、海外留学などにも取り組みます。大学への進路をある程度確保できる環境があるからこそ、中高時代に受験勉強以外の経験へ時間を使えるという考え方もできます。
一方、高校では日本大学以外の大学を志望する道もあります。内部進学を利用するか、国公立大学や他の私立大学へ挑戦するかは、本人の学力や志望によって変わります。
日本大学という進路の選択肢を持ちながら、中高6年間では探究や国際経験にも力を入れたい。目黒日本大学中学校は、その二つを同時に考えたい家庭にとって比較対象に入りやすい学校です。
アクセスと立地環境|目黒駅徒歩5分、4路線を利用できる通学環境
目黒日本大学中学校は、東京都目黒区目黒1丁目にあり、目黒駅から徒歩約5分という通学しやすい場所にあります。目黒駅にはJR山手線、東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線の4路線が乗り入れており、東京都内だけでなく神奈川方面や埼玉方面からも経路を組みやすい立地です。
中学から高校まで6年間通うことを考えると、駅から学校までの距離が短いことは毎日の負担に直結します。朝の登校だけでなく、部活動や学習支援センターを利用して帰宅が遅くなる日まで含めて考えると、目黒駅徒歩5分という条件は学校生活の実用面で大きな意味を持ちます。
最寄りは4路線が集まる目黒駅
最寄り駅の目黒駅では、次の4路線を利用できます。
| 路線 | 主な接続方面 |
|---|---|
| JR山手線 | 渋谷・新宿・池袋・品川・東京方面 |
| 東急目黒線 | 武蔵小山・田園調布・日吉方面 |
| 東京メトロ南北線 | 麻布十番・永田町・飯田橋・赤羽岩淵方面 |
| 都営三田線 | 白金台・三田・大手町・巣鴨方面 |
山手線を使えば城南・城西・都心部からアクセスしやすく、東急目黒線では武蔵小杉や日吉方面、南北線・三田線では東京23区内の広い範囲から乗り換えを抑えて通うことができます。
特定の沿線だけに通学圏が偏りにくいことも、目黒日大の立地の特徴です。
駅から学校までは徒歩約5分
目黒駅から学校までは徒歩約5分です。電車を降りた後に路線バスへ乗り換えたり、長い距離を歩いたりする必要がありません。
私立中学校では片道1時間前後かけて通う生徒も珍しくありません。その場合、自宅から最寄り駅までの時間、電車の乗車時間だけでなく、「学校の最寄り駅から校門まで何分か」という部分も毎日の通学時間に加わります。
駅から5分であれば、雨の日や夏の暑い時期、荷物の多い日でも徒歩区間を短く抑えられます。中高6年間で繰り返すことを考えると、小さくない差になります。
山手線沿線から通いやすい都心型の立地
JR山手線を利用できるため、品川、渋谷、新宿、池袋などの主要駅から目黒まで一本で移動できます。それぞれの駅で私鉄や地下鉄、JR各線へ接続するため、さらに広い地域から通学できます。
神奈川県方面からは、東急目黒線を利用する経路も考えられます。東急新横浜線や相鉄線方面から直通する列車もあり、自宅の場所によっては都心へ大きく迂回せず目黒まで向かえます。
また、南北線や三田線は目黒駅から東急目黒線と相互直通運転を行っています。東京都北部や都心東側からも、乗り換え回数を抑えられる場合があります。
学校説明会へ行く際には、検索上の所要時間だけでなく、朝の通学時間帯に実際に利用する路線と乗り換え回数を確認しておくとよいでしょう。
放課後に学習や部活動をしても駅までが近い
目黒日大では、放課後に部活動、生徒会活動、学習支援センターでの自習などを行う生徒がいます。学習支援センターは19時まで利用可能で、授業終了後も学校に残って学習することができます。
こうした生活を考えると、下校時刻だけでなく、校門を出てから電車に乗るまでの時間も重要です。目黒駅まで徒歩5分であれば、放課後に学校で過ごした後も比較的早く鉄道へ乗ることができます。
特に冬場は日没が早く、中学生が夕方以降に長距離を歩くことを心配する家庭もあります。駅から近い学校であることは、時間面だけでなく、毎日の通学を考えるうえでも確認しておきたいポイントです。
目黒駅周辺は都市機能が集まる一方、学校は住宅地側にある
目黒駅周辺には商業施設、飲食店、オフィスなどが集まっています。学校帰りに利用することを前提とした環境ではありませんが、交通機関が充実し、人の往来が多い都心型のエリアです。
一方、目黒日本大学中学校の校舎は駅前の商業施設の中にあるわけではなく、駅から住宅地側へ入った場所に位置しています。
郊外型の学校のように広大な自然に囲まれているわけではありませんが、都心で日々の通学利便性を確保しながら学校生活を送る環境です。
目黒川周辺や目黒の街そのものも近く、校外活動や探究学習では、都市に立地する学校ならではの環境を利用することもできます。
通学時間は「目黒駅まで」ではなく自宅から校門まで確認したい
アクセスのよい学校であっても、実際の通学負担は家庭ごとに異なります。自宅最寄り駅から目黒駅まで30分でも、乗り換えが3回必要な場合と、50分でも一本で通える場合とでは体感が変わります。
中学受験の学校選びでは、できれば説明会や文化祭へ本人と一緒に公共交通機関で向かい、実際の通学経路を体験しておくとよいでしょう。
朝の混雑、乗り換えのしやすさ、駅の改札から学校までの道、帰宅時の人通りなどを確かめると、案内上の「徒歩5分」だけでは分からない部分が見えてきます。
JR・私鉄・地下鉄の4路線が利用できる目黒駅から徒歩約5分。目黒日本大学中学校は、都心部からだけでなく神奈川方面などからも通学経路を組みやすく、6年間の通学負担を抑えやすい学校です。教育内容や進路制度とともに、この日々の通いやすさも志望校選びでは大きな判断材料になります。
教育方針とカリキュラム|基礎学力と探究・発信力を育てる6年間
目黒日本大学中学校の教育は、知識を身につけることだけで終わらず、身につけた知識を使って自分で考え、他者に伝え、課題を解決するところまでを重視しています。学校が育成しようとしている力は、「問題解決力」「進路実現力」「相互理解力」の3つです。
中高6年間は、中1・中2の「基礎充実期」、中3・高1の「実力養成期」、高2・高3の「応用発展期」という3段階で構成されています。最初から大学受験演習へ急ぐのではなく、中学校前半で学習習慣と基礎を固め、その後に探究・留学・進路選択へつなげていく流れです。
中1・中2は「基礎充実期」、まず学習習慣をつくる
6年間の最初に置かれているのが、中学1・2年の「基礎充実期」です。この時期は、授業内容を確実に定着させ、反復学習を通して基礎学力を身につけることを重視します。
中学受験が終わった直後から先取りだけを進めるのではなく、「授業を受ける」「家庭で復習する」「課題に取り組む」「テストで確認する」という基本的な学習の循環をつくります。
その中心となるのが、国語・数学・英語で実施されるウィークリー課題とウィークリーテストです。定期的に課題を出し、その内容をテストで確認することで、試験前だけまとめて勉強するのではなく、日常的に学習する習慣をつくります。
一方、校外学習やフィールドワークもこの時期から積極的に行います。基礎学力を固めながら、教室外で得た経験を次の学習への興味につなげていくのが中学校前半の位置づけです。
中3・高1では「自分で学ぶ」段階へ移る
中学3年から高校1年は「実力養成期」です。中1・中2で身につけた基礎を土台に、より発展的な内容へ進みます。
この時期に重視されるのが、自主・自律です。教員から与えられた課題をこなすだけではなく、自分自身の課題を把握し、必要な学習へ取り組む姿勢を育てます。また、学んだことを問題演習や発表などを通して積極的にアウトプットします。
中学3年には全員参加のオーストラリア短期留学があります。国内で積み重ねてきた英語や探究学習を、実際の海外生活で使う機会です。
高2・高3の「応用発展期」に入ると、志望大学に応じた演習型授業へ進みます。日本大学への内部進学だけでなく、国公立大学や難関私立大学を目指す生徒にも対応するため、中学校から6年間を段階的に設計しています。
| 段階 | 学年 | 学習の中心 |
|---|---|---|
| 基礎充実期 | 中1・中2 | 学習習慣の確立、反復学習、基礎力の定着 |
| 実力養成期 | 中3・高1 | 自主・自律、実力養成、アウトプット |
| 応用発展期 | 高2・高3 | 志望進路に合わせた演習、大学合格力の育成 |
PDSAサイクルで「考えて修正する」力を育てる
目黒日大では、学習や探究の中でPDSAサイクルを取り入れています。
- Plan:計画する
- Do:実行する
- Study:結果を検証・研究する
- Adjust:必要な修正を加える
一度計画して実行したら終わりではありません。結果を振り返り、「なぜうまくいかなかったのか」「次は何を変えるべきか」を考え、再び次の計画へつなげます。
この考え方は探究だけでなく、日々の学習にも応用できます。テスト結果を見て苦手単元を把握し、勉強方法を修正して次のテストへ向かうという流れも同じです。
正解を早く教えてもらうのではなく、試して、振り返って、改善する。目黒日大が掲げる「問題解決力」は、こうした繰り返しの中で身につけていきます。
探究学習は学年ごとのテーマとフィールドワークを結びつける
探究学習では、知識を個別に覚えるのではなく、実際の社会や文化とのつながりの中で考えることを重視します。
中学1年のテーマ例は「日本の伝統文化について」です。京都・奈良フィールドワーク、和食のテーブルマナー、日本の伝統文化体験などを通して、日本文化について考えます。
中学2年では「日本の環境について」をテーマとし、東北・函館フィールドワークや施設見学などにつなげます。そして中学3年では「SDGs」を扱い、約1か月のオーストラリア短期留学へと発展します。
| 学年 | 探究テーマ例 | 主な体験 |
|---|---|---|
| 中1 | 日本の伝統文化について | 京都・奈良フィールドワーク、伝統文化体験 |
| 中2 | 日本の環境について | 東北・函館フィールドワーク、環境に関する施設見学 |
| 中3 | SDGs | 約1か月のオーストラリア短期留学 |
国内について調べるところから始まり、最終的には海外で日本と異なる社会や文化を見る。中学3年間で探究の範囲を少しずつ広げる構成です。
発表コンクールで「調べる」から「伝える」まで経験する
中学1・2年の探究学習の集大成として行われるのが発表コンクールです。
探究した内容についてクラス内で発表し、予選を通過したグループはスライドや動画なども使いながら、多くの生徒の前でプレゼンテーションを行います。
探究学習では、情報を集めるだけならインターネット検索でもできます。しかし、集めた資料の中から必要な情報を選び、「自分たちは何を考えたのか」を整理し、さらに他者に理解してもらえる形へ変えるところには別の力が必要です。
目黒日大ではディスカッション、グループワーク、プレゼンテーションを授業にも取り入れています。相手の意見を聞き、自分の考えを修正したり、根拠を示して説明したりすることを繰り返します。
入試問題の正解を出す力だけでなく、大学や社会へ進んだ後にも必要になる表現力やコミュニケーション力を中学段階から育てる考え方です。
英語は週1回のマンツーマンオンライン英会話まで組み込む
英語では「読む・聞く・書く・話す」の4技能をバランスよく学びます。その中でも特徴的なのが、週1回のオンライン英会話です。
タブレット端末を使い、外国人講師と一対一で会話します。クラス全体で先生の英語を聞く授業とは異なり、自分自身が話さなければ会話が進みません。
さらに週1回、朝のホームルームをネイティブ教員が担当するEnglish Dayがあり、クイズや簡単なアクティビティを通して普段から英語に触れます。
スピーチコンテストでは、自分で内容を考え、ネイティブ教員の助言も受けながら英語で発表します。英語をテスト科目として学ぶだけでなく、「自分の考えを相手に伝える道具」として使う機会を増やしています。
その3年間の集大成となるのが、中学3年で全員が参加するオーストラリア・ブリスベンでの約1か月の短期留学です。現地家庭にホームステイしながら現地校へ通い、教室で身につけた英語を実生活の中で使います。
国語・数学・理科・社会でも「説明できる力」を重視
探究や英語だけが発信型の授業というわけではありません。それぞれの教科でも、知識を覚えるだけではなく、考え方を言葉にできるところまで求めます。
数学では計算演習を徹底しながら、公式や定理を使う理由、別解、条件の読み取りなどを通して論理的思考力を育てます。国語では「読む・書く・話す」を組み合わせ、生徒同士が自分の意見を発信する授業を行います。
理科では身近な現象から疑問を見つけ、調べ学習やグループワークを取り入れます。社会でも用語を暗記するだけではなく、出来事の因果関係を理解し、自分の言葉で説明することを重視します。
つまり、目黒日大の探究教育は「総合の時間だけ特別なことをする」という形ではありません。各教科で身につけた知識と思考方法を、探究やフィールドワーク、発表へつなげる構成になっています。
日本大学付属校でも、国公立・難関私大を見据えて学力を伸ばす
目黒日大は日本大学の付属校ですが、中高一貫教育では国公立大学や難関私立大学への合格も目標として掲げています。
高校では、日本大学付属生が受験する基礎学力到達度テストを利用して日本大学へ進む道、日本大学への合格を保持しながら国公立大学の一般選抜へ挑戦する道、日本大学への内部進学を利用せず他の難関私立大学を目指す道などがあります。
中学生のうちから日本大学のキャンパスを訪問し、実際の学部や大学生活を知る機会も設けています。付属校であることを「高校3年になってから使う推薦制度」とするのではなく、早い段階から進路を考える材料として利用しています。
また、希望者は学習支援センターを利用でき、自習スペース、チューターへの質問、個別指導などを通して放課後の学習を補うことができます。
反復学習で基礎を固め、探究で考え、プレゼンテーションや英語で発信し、フィールドワークと留学で実際に試す。目黒日本大学中学校のカリキュラムは、日本大学付属という進路上の選択肢を持ちながら、中高6年間で自分から学び、進路を選べる力を育てる構成になっています。
学習環境と施設設備|ICTから温水プールまで揃う都心型キャンパス
目黒日本大学中学校の校舎は、目黒駅から徒歩約5分という都心立地にありながら、普通教室だけでなく、理科室、コンピュータ教室、図書館、自習室、体育館、温水プール、武道場、トレーニングルームなどを備えています。
郊外型の学校のように広大な校地が広がるわけではありませんが、授業、探究、自習、部活動までを一つの校舎の中で行いやすいように施設がまとめられています。特に、放課後の学習支援と年間を通して利用できる室内温水プールは、目黒日大の施設面を考えるうえで分かりやすい特徴です。
普通教室ではICTを日常の学習に取り入れる
目黒日大では、タブレット端末などのICT教材を授業に取り入れています。調べ学習、課題、プレゼンテーション、オンライン英会話など、教科や活動に応じて端末を使います。
§3で紹介した探究学習では、フィールドワークで得た情報を整理し、スライドや動画を使って発表します。ICTは資料を閲覧するためだけではなく、自分で集めた情報を編集し、人に伝えるための道具として使われています。
英語ではタブレット端末を利用したマンツーマンのオンライン英会話も実施されます。教室内で教員の説明を聞く授業と、ICTを介して外部の外国人講師と会話する授業を組み合わせています。
校内には約50台のPCを備えたコンピュータ教室もあり、必要に応じて一人1台のPCを使って学習できます。
理科室・音楽室など、教科ごとの特別教室も整備
校舎2階には理科室があり、実験・実習に必要な器具が整えられています。理科では教科書上の知識だけでなく、実際に実験して現象を確認しながら理解を深めます。
同じフロアには、遮音設備を備えた音楽室が2室あります。合唱や楽器演奏など、通常の教室では行いにくい活動に使用されます。
4階には家庭科室があり、調理実習や被服実習に対応しています。放課後には料理部の活動場所としても利用されます。
100名を収容できる階段式の視聴覚室もあり、スクリーンを使った授業や説明、発表などに活用されています。
図書館と自習室、放課後は学習支援センターへ
3階には図書館と自習室があります。図書館にはさまざまなジャンルの書籍がそろい、自習スペースも設置されています。授業で必要な資料を探したり、放課後に学習したりできます。
目黒日大では、放課後に一部の施設を利用して学習支援センターを開設しています。自習室のほか、さくらルームや進路指導室なども学習のために活用されます。
学習支援センターは毎日19時まで利用可能です。自習エリアでは静かに勉強できるほか、質問コーナーでは常駐するチューターへ分からないところを相談できます。
さらに個別指導を利用できる仕組みもあり、定期考査対策や苦手分野の補強、受験準備など、生徒ごとの課題に対応します。利用内容によっては別途費用が必要です。
目黒駅から徒歩約5分なので、放課後まで学校で学習した後に帰宅しやすいことも、この施設を実際に利用するうえでは重要です。
地下2階には年間利用できる室内温水プール
施設面で特に目を引くのが、地下2階にある室内温水プールです。季節を問わず利用でき、中学校・高校では6年間を通して水泳の授業があります。
屋外プールでは冬季の授業はできませんが、目黒日大では3学期にも水泳授業を実施しています。水泳部の活動場所としても使用されています。
中学校選びでは「プールがあるか」だけでなく、実際に体育の授業でどの程度使うのかまで確認したいところです。目黒日大の場合は、水泳が中高6年間の体育に組み込まれているため、水泳を苦手とする子も入学前に知っておく必要があります。
反対に、水泳が好きな子や、年間を通して泳げる環境を重視する家庭には特徴のはっきりした施設です。
体育館・武道場・トレーニングルームを校舎内に配置
地下1階には体育館があり、体育授業や部活動、式典などに利用されます。移動式の観覧席も備え、300人以上が着席できる設備があります。
同じ地下階には、壁一面を鏡張りにしたダンスホールがあります。ダンス部のほか、ボクシング部や卓球部なども活動します。
地下2階には温水プールに加えて、トレーニングルームと武道場があります。トレーニングルームにはベンチプレス、プルダウン、レッグカールなどの器具が設置されています。
武道場は剣道の授業や部活動などに使用され、24時間換気システムも導入されています。
高校には全国大会で実績を持つ部活動もあるため、校舎内の運動施設は日常的に活用されています。中学生も、高校生が本格的に活動する環境を身近に見ることができます。
屋上と多目的コートも運動スペースとして使う
都心の学校では、校地の広さに限りがあります。目黒日大では建物の外だけでなく、屋上も体育や部活動のスペースとして利用しています。
屋上にはバスケットボールコート約1面分の広さがあり、体育授業のほか、サッカー部などの活動にも使われています。
1階には砂入り人工芝の多目的コートがあり、主に硬式テニス部が利用します。水はけにも配慮され、天候の影響を受けにくい仕様になっています。
郊外校のように複数の大規模グラウンドを持つ学校ではありませんが、体育館、屋上、多目的コート、ダンスホール、武道場などを使い分けて運動環境を確保しています。
食堂はなく、弁当持参と購買を使い分ける
目黒日本大学中学校には学食・カフェテリアはありません。昼食は教室で取ることが基本です。
多くの生徒は家庭から弁当を持参していますが、校内の購買では弁当、パン、おにぎりなどの軽食を購入できます。飲料については自動販売機も設置されています。
毎日弁当を持参できなかった場合にも校内で昼食を購入できるため、家庭の都合に応じて使い分けられます。
施設見学では温水プールや体育館のような目立つ設備に目が向きやすいですが、6年間の日常生活では、自習する場所や昼食の取り方といった部分も重要です。
年間利用できる温水プール、複数の運動施設、図書館・自習室、19時まで利用できる学習支援センターを一つの都心型校舎にまとめていることが、目黒日本大学中学校の施設環境の特徴です。広い校地を求める学校とは異なる一方、目黒駅徒歩5分の場所で授業から放課後まで完結しやすい環境になっています。
学校生活と行事|フィールドワークと海外留学で広げる経験
目黒日本大学中学校の学校生活では、日々の授業だけでなく、体育祭や文化祭、合唱行事、フィールドワーク、海外留学など、多様な体験が年間を通して組み込まれています。
特に中学校では、学年が上がるにつれて行動範囲を広げていく構成が特徴です。中学1年では日本の伝統文化、中学2年では環境や地域、中学3年では海外へと学びの舞台を広げ、教室で得た知識を実際の場所で確かめていきます。
朝から7時間授業まで、学習時間をしっかり確保する一日
目黒日大では週6日制を採用しており、月曜日から金曜日だけでなく土曜日にも授業があります。
平日は朝からホームルームを行い、その後に通常授業へ入ります。授業は45分を基本とし、平日には7時間授業の日もあります。土曜日も午前中を中心に授業を行うため、週全体で比較的多くの授業時間が確保されています。
朝にはホームルームや学習活動があり、週1回はネイティブ教員が担当する「English Day」も設けられています。普段の学校生活の中に英語を使う場面を入れることで、英語を特別な授業だけのものにしない工夫がされています。
放課後は部活動のほか、学習支援センターを利用して自習することもできます。学校で学習を終えてから帰宅したい生徒にとっては、授業後まで校内で過ごせる環境です。
中1は京都・奈良で「日本の伝統文化」を学ぶ
中学1年では、探究学習のテーマの一つとして「日本の伝統文化」を扱います。その学びとつながっているのが、京都・奈良で行われるフィールドワークです。
寺社や歴史的建造物を訪れるだけでなく、事前に調べた内容と実際に現地で見聞きしたものを結びつけて考えます。学校へ戻った後には、調査した内容を整理し、プレゼンテーションなどにつなげます。
修学旅行のように名所を順番に見て回るだけではなく、「何を調べるのか」という課題を持って現地へ向かうところがポイントです。
中学入学後の早い段階から、教科書で学んだ内容と実際の社会を結びつける経験を積みます。
中2は東北・函館へ、環境や地域について考える
中学2年では学びの範囲を広げ、東北・函館フィールドワークを行います。
この学年では、日本の環境や地域社会をテーマとして、現地の自然、歴史、産業、文化などについて調査します。訪問前に資料を調べ、現地で実際に見聞きし、帰校後に学びをまとめるという流れです。
東京で生活しているだけでは分かりにくい地域ごとの産業や自然条件、人々の暮らしに触れることで、「日本」という国を一つの視点だけで捉えないようにします。
中1で日本の伝統文化を学び、中2では環境や地域へ視野を広げる。その積み重ねが、中学3年の海外留学へつながっていきます。
体育祭や「すずかけ祭」でクラス・学年を越えて交流する
学校生活の大きな行事には体育祭があります。競技だけでなく、応援や準備などを通してクラスの仲間と協力します。
文化祭は「すずかけ祭」と呼ばれ、中学・高校の生徒が日頃の活動を発表する場になります。クラス企画や文化部の展示、ステージ発表などを通して、普段の授業とは異なる形で学校全体が動きます。
中高併設校なので、中学生にとっては高校生の企画や部活動の成果に触れる機会でもあります。数年後に自分がどのような活動へ関わるのかを想像しやすい行事です。
受験生にとっても、すずかけ祭は学校の雰囲気を見る機会になります。生徒同士の関わり方や、先生と生徒の距離、部活動の様子など、説明会だけでは分かりにくい部分を確認できます。
探究の成果は「発表コンクール」で人に伝える
目黒日大では、フィールドワークを行って終わりにはしません。中学1・2年では、年間の探究学習で調べた内容をまとめ、発表コンクールでプレゼンテーションします。
まずクラス内で発表し、代表に選ばれたグループは、より多くの生徒や教員の前で発表します。スライドや動画なども使いながら、調査内容だけでなく、自分たちが考えたことを相手に伝えます。
人前で話すことが得意な生徒だけを対象とした行事ではありません。グループで役割を分担し、資料を作り、説明する経験を繰り返すことで、発信することへの抵抗を少しずつ減らしていきます。
探究で重視される「情報を集める」「整理する」「考える」「伝える」という流れを、一年間の最後に形にする行事です。
中3の約1か月オーストラリア留学が3年間の大きな節目
目黒日大の中学校生活を象徴する行事が、中学3年で行われるオーストラリア短期留学です。
期間は約1か月。生徒はオーストラリア・ブリスベン周辺でホームステイをしながら現地校へ通います。観光を中心とした海外研修ではなく、現地の家庭と学校の日常生活の中に入るプログラムです。
それまでオンライン英会話やEnglish Day、通常の英語授業で学んできた表現を、実際のコミュニケーションで使うことになります。食事、移動、学校生活など、普段なら日本語で済む場面でも自分から英語で意思を伝えなければなりません。
また、海外へ行くことで日本との違いを見るだけでなく、それまで中1・中2で学んできた日本の文化や地域について改めて考える機会にもなります。
中1で日本文化、中2で地域・環境、中3で海外へ。目黒日大のフィールドワークと国際教育は、学年ごとに行動範囲を広げながら、自分の視点を外へ広げていく構成です。
行事は「楽しむ時間」と「学ぶ時間」を分けすぎない
目黒日大の学校行事を見ると、体育祭や文化祭のように仲間と楽しむ行事と、フィールドワークや海外留学のような学習活動が年間の中に混在しています。
しかし、探究教育との関係を見ると、両者は完全に別のものではありません。文化祭では人に伝える経験をし、フィールドワークでは仲間と相談しながら行動し、海外留学では異なる文化の中で他者と関係をつくります。
授業で身につけた知識だけでなく、協力する力、自分で判断する力、人に説明する力を学校生活全体で使うことになります。
日本大学付属校として大学までの進路を見据えながら、中学時代には教室の外へ出る経験を多く持つ。目黒日本大学中学校では、学校行事も6年間で自立していくための教育の一部として組み込まれています。
クラブ活動|中高で多彩な競技・文化活動に取り組む
目黒日本大学中学校では、部活動への参加を推奨しており、2026年度は運動系14部、文化系15部、同好会1団体の計30団体が活動しています。
水泳、ダンス、バドミントンなど大会出場を目標に練習する部がある一方、科学、吹奏楽、イラストクリエーション、パソコンなど、自分の興味を深める文化系の活動もそろっています。中高合同で活動する部もあり、中学生が高校生と関わりながら取り組めることも中高併設校ならではです。
運動系は14部、球技から水泳・ダンスまで幅広い
中学生が参加できる運動系の部活動には、次のような選択肢があります。
- 女子硬式テニス部
- 男子硬式テニス部
- 女子バレーボール部
- 男子バレーボール部
- 中学バドミントン部
- 陸上競技部
- 剣道部
- 女子バスケットボール部
- 男子バスケットボール部
- サッカー部
- 水泳部
- 卓球部
- ダンス部
- 軟式野球部
男女別に活動する球技もあれば、サッカー部のように男女で活動する部もあります。学校自体は目黒駅近くの都心型キャンパスですが、体育館、温水プール、多目的コート、屋上、ダンスホール、武道場などを使い分けながら練習しています。
部によって活動日は大きく異なります。週に数日という部もあれば、大会を目指して週5日前後活動する部もあるため、学習との両立まで含めて選ぶことが大切です。
室内温水プールを使う水泳部は初心者から大会志向まで
施設面を生かした活動の一つが水泳部です。地下2階にある室内温水プールを使用し、中学生は月曜日から土曜日のうち週3〜4回程度活動しています。
2026年5月時点では、中学1年3名、中学2年8名、中学3年7名が所属しています。個々の泳力に合わせて練習グループを分け、全国大会を目指す選手だけでなく、初心者やマネージャーも参加できます。
近年では、2025年の関東中学校選手権に100m・200mバタフライで出場し、東京都学年別大会の男女混合リレーで8位に入るなどの実績があります。過去には全国中学校水泳競技大会で上位に入った選手もいます。
年間を通して校内で泳げるため、水泳を本格的に続けたい生徒にとっては設備と部活動が直接結びついた環境です。
ダンス部は全国大会への出場経験を持つ
ダンス部は、中学校でも大会出場を目標に本格的に活動しています。2026年5月時点で中学生は45名が所属し、男子生徒も参加しています。
通常は月・火・木・金・土曜日に活動し、ダンスホール、教室、武道場などを利用します。初心者・経験者を問わず参加できますが、大会へ向けて一定の練習量を確保する部です。
これまでには日本中学校ダンス部選手権の全国大会へ出場し、全国中学校ダンスドリル冬季大会のHIPHOP女子部門Large編成で準優勝するなどの実績があります。
文化祭など学校内のイベントにも出演するため、競技として結果を目指す場面と、学校行事で人前に立つ場面の両方があります。ダンスを学校生活の中心の一つにしたい生徒には確認しておきたい部です。
サッカー・バドミントンなどは中学生のチームとして活動
サッカー部では、中学生が男女で活動しています。2026年度は月・水・木・金曜日を基本に屋上などで練習し、選手権大会、新人戦、私学大会、目黒区大会、リーグ戦などに参加しています。
2025年度には目黒区大会で第3位となりました。夏と春には合宿も計画されており、日常練習だけでなく大会や宿泊活動まで年間を通して取り組みます。
バドミントン部では、高校A・高校B・中学というチームに分かれて活動しています。高校には全国大会を目標に高いレベルで取り組むチームがあり、中学生も同じ学校の中でその活動を見ることができます。
目黒日大には競技志向の強い部もあるため、入学前から希望する競技が決まっている場合には、活動日数、練習内容、中高合同か中学単独かを体験会などで確認するとよいでしょう。
文化系は吹奏楽から科学・英語・美術まで15部
文化系の部活動も多く、2026年度は15部あります。
- 軽音楽部
- 吹奏楽部
- 合唱部
- フラ・タヒチアンダンス部
- チアダンス部
- 演劇部
- 料理部
- 科学部
- 書道部
- 英語部
- 写真部
- 文化部(イラストクリエーション)
- 文化部(パソコン)
- 文化部(文芸)
- 文化部(美術)
さらに将棋同好会も活動しています。
文化系では、毎日長時間活動する部だけでなく、週2〜3日程度を基本とする部もあります。探究学習や勉強、習い事などと組み合わせながら、自分の興味を続けやすい活動も選べます。
吹奏楽部では中学生と高校生が一緒に演奏する
吹奏楽部は中高合同で活動します。学校行事や地域行事、定期演奏会などで演奏し、プロの演奏家や音楽大学生による指導も受けています。
2026年4月時点では中学生10名、高校生17名が在籍していました。年齢の違う生徒が一つの編成をつくるため、中学生は高校生から演奏技術だけでなく、練習の進め方なども学ぶことができます。
東京都高等学校吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテストにも参加し、文化祭「すずかけ祭」、地域施設での演奏、目黒区内の音楽イベントなど、校外で演奏する機会もあります。
中学校だけで人数の多い吹奏楽団をつくる学校とは活動の形が異なりますが、6学年の生徒が関わりながら音楽を続けられることが特徴です。
科学部やイラスト・パソコンでは自分の興味を深掘りできる
科学部では、基本的な実験操作を学んだうえで、生徒自身が興味を持った研究テーマに取り組みます。2026年度は月・火曜日を中心に理科室で活動し、生徒理科研究発表会では口頭発表やポスター発表も行っています。
授業の理科では決められた実験を行うことが多いのに対し、部活動では「自分は何を調べたいのか」から考えることができます。学校の探究教育ともつながりやすい活動です。
イラストクリエーションでは中高生が一緒に活動し、紙に描くアナログ作品だけでなく、iPadを利用したデジタルイラストにも取り組みます。すずかけ祭では部誌を発行し、外部コンテストへの応募も行っています。
パソコンでは、動画制作など生徒の興味に応じて活動内容を決めています。部員の多くは初心者から始めており、決められた競技へ全員で向かうというより、それぞれが制作したものを発表する形です。
大学付属校というと進路制度へ目が向きやすいですが、こうした文化系活動まで含めると、生徒が自分の好きなことを深める選択肢も幅広く用意されています。
入部前には「高校の実績」と「中学での活動」を分けて確認したい
目黒日本大学は、高校の水泳、ダンス、バドミントンなどをはじめ、全国大会を目指して活動する部がある学校です。しかし、学校全体の実績がそのまま中学生の活動内容を表しているとは限りません。
同じ部名でも中学と高校でチームが分かれている場合もあれば、中高合同で活動する場合もあります。練習日数、部員数、使用施設、大会への参加状況もそれぞれ異なります。
特に競技を本格的に続けたい受験生は、「その部があるか」だけではなく、中学生がどのような環境で練習しているかまで確認する必要があります。
一方、まだやりたい活動が決まっていない生徒にとっては、運動系14部・文化系15部・同好会1団体という選択肢の中から、中学入学後に新しいものを始めることもできます。
競技として高い目標を追う部、自分のペースで作品や研究に取り組む部、中高生が一緒に活動する部が同じ学校の中にある。目黒日大のクラブ活動は、本人が放課後をどのように過ごしたいかによって選び方が大きく変わる環境です。
進学実績と卒業後の進路|日本大学への内部進学と他大学受験の選択肢
目黒日本大学中学校の進路を考えるうえで中心になるのは、やはり日本大学の付属校であることです。高校では基礎学力到達度テストや在学中の成績などを利用して日本大学へ内部進学する道があり、2025年度卒業生では内部進学希望者の合格率が99%、238名が日本大学への内部進学を決めています。
一方、中学校から進む一貫クラスでは、日本大学だけを進路として想定しているわけではありません。国公立大学や難関私立大学も目標に掲げており、2025年度卒業生からも早慶上理、GMARCH、医学部などへの合格者が出ています。
「日本大学への進学ルートを持ちながら、本人の学力や志望によって外部大学も目指せる」というのが、目黒日大の進路を理解するうえで重要な点です。
2025年度は日本大学内部進学者238名、希望者合格率99%
2025年度卒業生では、238名が日本大学へ内部進学し、内部進学希望者の合格率は99%でした。
日本大学は一つのキャンパスに全学部が集まる大学ではなく、法学部、文理学部、経済学部、商学部、芸術学部、理工学部、生物資源科学部、医学部、薬学部など、多数の学部・学科を持っています。
2025年度の内部進学では、法学部32名、文理学部43名、経済学部42名、商学部27名、芸術学部17名、理工学部25名、生物資源科学部25名、医学部2名など、幅広い学部への進学者が出ました。
| 日本大学の主な進学先 | 2025年度 |
|---|---|
| 法学部 | 32名 |
| 文理学部 | 43名 |
| 経済学部 | 42名 |
| 商学部 | 27名 |
| 芸術学部 | 17名 |
| 理工学部 | 25名 |
| 医学部 | 2名 |
| 生物資源科学部 | 25名 |
| 薬学部 | 4名 |
同じ「日本大学への内部進学」でも、法律、経済、芸術、理工、医療、農学系まで学問分野は大きく異なります。中高時代に自分の興味を探し、その先で学部を選べることが総合大学の付属校ならではの特徴です。
内部進学の中心になる「基礎学力到達度テスト」
日本大学への内部進学で重要になるのが、付属高校の生徒が受験する基礎学力到達度テストです。
高校1年から高校3年まで継続して実施され、その結果を利用する「基礎学力選抜方式」では、成績上位者から希望する学部・学科への選考が行われます。
つまり、日本大学の付属校へ入学すれば、希望する学部へ自動的に進めるわけではありません。人気の学部・学科を目指す場合ほど、中学・高校で基礎学力を積み上げ、付属校内で一定の成績を取ることが必要になります。
目黒日大では、高校段階で基礎学力到達度テストに向けた対策講座も実施します。内部進学を希望する場合にも、日常の学習を継続することが前提となる制度です。
日本大学への進学方法は一つではない
日本大学への付属校推薦には、主に複数の方式があります。
| 方式 | 概要 |
|---|---|
| 基礎学力選抜方式 | 基礎学力到達度テストの成績などを利用して学部・学科を選考 |
| 付属特別選抜方式 | 各学部・学科が定める基準を満たした生徒を学校長推薦で選考 |
| 国公私立併願方式 | 一定の条件のもと、日本大学への合格を持ちながら外部大学へ挑戦 |
付属特別選抜方式には学部ごとに定員や出願基準があります。また、基礎学力選抜方式でも本人の希望だけで進学学部が決まるわけではありません。
「日本大学ならどの学部でも簡単に入れる」と考えるより、日本大学への進学ルートが多く用意され、その中で成績と希望を組み合わせて進路を決めると理解した方が実態に近いでしょう。
条件を満たせば、日本大学の合格を持ちながら外部大学へ挑戦できる
目黒日大の進路制度で注目したいのが、一定の条件を満たす生徒が日本大学への合格を保持しながら外部大学を受験できる制度です。
2027年度に向けた進路制度では、成績上位者で対象となる学部などの条件を満たす場合、日本大学への合格を持ったまま国公立大学や他の私立大学へ挑戦できる仕組みが示されています。
ただし、全ての生徒が全ての日本大学の学部を確保したまま、自由に他大学を受験できるわけではありません。対象学部や成績基準などの条件があります。
この制度を利用できれば、「外部大学へ挑戦したいが、日本大学への内部進学という選択肢も残したい」という受験が可能になります。大学附属校でありながら、外部受験にも一定の余地を残している点が目黒日大の進路制度の特徴です。
2025年度は早慶上理7名、GMARCH53名
2025年度卒業生の外部大学合格実績を見ると、国公立大学ではお茶の水女子大学2名、埼玉大学1名の合格者が出ています。
早慶上理では、慶應義塾大学1名、上智大学1名、東京理科大学4名、早稲田大学1名に現役で合格し、既卒者の早稲田大学1名を含めると合計7名となっています。
GMARCHは、学習院大学5名、明治大学2名、青山学院大学6名、立教大学9名、中央大学16名、法政大学15名で、現役合格者は計53名でした。
| 大学群 | 2025年度卒業生の主な合格実績 |
|---|---|
| 国公立大学 | お茶の水女子大学2名、埼玉大学1名 |
| 早慶上理 | 慶應義塾大学1名、上智大学1名、東京理科大学4名、早稲田大学1名ほか |
| GMARCH | 学習院大学5名、明治大学2名、青山学院大学6名、立教大学9名、中央大学16名、法政大学15名 |
| 成成明國武など | 成蹊大学7名、成城大学11名、明治学院大学16名、國學院大学6名、武蔵大学2名 |
医学部医学科にも、日本大学、杏林大学、愛知医科大学、海外大学の医学部などへの合格者が出ています。
これらは高校全体の大学合格実績であり、一人が複数大学・学部へ合格した場合も含まれます。「53名がGMARCHへ進学した」という意味ではない点には注意が必要です。
中学からの一貫クラスは国公立・難関私大も視野に入れる
中学から目黒日大へ入学した生徒は、高校では一貫クラスへ進みます。一貫クラスでは、日本大学への内部進学だけを目標とするのではなく、国公立大学や難関私立大学への進学も視野に入れています。
そのため、中学校では探究や海外留学だけに力を入れるのではなく、国語・数学・英語を中心とした基礎学力の反復にも多くの時間を使います。
高校段階では、本人の志望に応じて外部大学受験へ向けた学習を進めることができます。中学受験の時点では日本大学への内部進学を考えていても、6年間の中で学力や興味が変わり、別の大学を目指すこともできます。
逆に、外部大学への挑戦を考えて入学した生徒が、日本大学の学部を詳しく知った結果、内部進学を選ぶこともできます。13歳の時点で大学を一つに決めきらなくてもよいことは、中高6年間を過ごすうえで意味があります。
日本大学の学部を中高時代から知る機会がある
日本大学付属校であることは、高校3年の推薦制度だけに表れるものではありません。目黒日大では、中高時代から日本大学の各学部について知る機会が設けられています。
キャンパス見学や学部説明会などを通して、大学ではどのような研究をしているのか、どのような学部・学科があるのかを具体的に学びます。
例えば「理系に進みたい」と考えていても、理工学部、生産工学部、生物資源科学部、薬学部、医学部では学ぶ内容も将来の職業も大きく異なります。中高生のうちから大学の学問に触れることで、単なる大学名ではなく学部から進路を考えることができます。
総合大学である日本大学には多様な学問分野があるため、こうした高大連携を使って本人の興味を探せることも付属校としての利点です。
「日大に行ける学校」ではなく「日大も選べる学校」と考えたい
目黒日大を大学付属校として検討するとき、「日本大学へ行けるから安心」という部分だけを見ると、学校の進路設計を十分に捉えられません。
確かに、内部進学希望者の合格率は99%に達し、多くの生徒が日本大学へ進んでいます。しかし、希望する学部への進学には基礎学力到達度テストなどの成績が関係します。また、一貫クラスでは国公立大学や難関私立大学への進学も目指しています。
中学校で探究、フィールドワーク、オーストラリア留学を経験しながら、自分が何に興味を持つのかを探す。そのうえで、日本大学の多様な学部から選ぶのか、外部大学へ挑戦するのかを高校で考えることができます。
日本大学への内部進学という現実的な選択肢を持ちながら、6年間の成長次第で国公立・難関私大まで進路を広げられることが、目黒日本大学中学校の進路面を考えるうえで最も重要な特徴です。
学費や諸経費について|初年度費用とオーストラリア留学まで含めた教育費
目黒日本大学中学校の学費を考える際は、入学金や授業料だけでなく、補助教材費、ICT費用、各学年のフィールドワーク、中学3年のオーストラリア短期留学まで含めて見ておく必要があります。
2027年度募集要項に掲載されている2026年度実績では、1年次の学費と預り金を合わせた年間負担は1,315,000円です。さらに中学1年では京都・奈良フィールドワークの旅行代金105,000円、制服代などが別途必要になります。
1年次の学費は1,039,000円
1年次の基本的な学費は、入学金250,000円、授業料504,000円、施設設備費213,000円、教育充実費72,000円で、合計1,039,000円です。
| 項目 | 1年次金額 |
|---|---|
| 入学金 | 250,000円 |
| 授業料 | 504,000円 |
| 施設設備費 | 213,000円 |
| 教育充実費 | 72,000円 |
| 学費合計 | 1,039,000円 |
このうち、入学手続時に納めるのは入学金250,000円です。授業料・施設設備費・教育充実費については、入学後に納入します。
中学受験では合格から入学手続までの期間が短いこともあるため、まず250,000円を手続時に準備する必要があることは把握しておきたいところです。
補助教材費など276,000円を加えると1年次は1,315,000円
基本の学費とは別に、「預り金」として補助教材費、生徒会費、後援会費が必要です。
| 項目 | 1年次金額 |
|---|---|
| 補助教材費 | 252,000円 |
| 生徒会費 | 12,000円 |
| すずかけの会会費(後援会費) | 12,000円 |
| 預り金合計 | 276,000円 |
学費1,039,000円と預り金276,000円を合わせると、1年次の学校納付額は1,315,000円となります。
補助教材費252,000円には、タブレット代などのICT費用、副教材、模擬試験、校外学習費用などが含まれます。そのため、ICT端末を別途約10万円で購入するという計算ではなく、学校が示す補助教材費の中で考える必要があります。
中1の京都・奈良、中2の東北・函館は旅行代金が別途必要
目黒日大ではフィールドワークを探究教育の一部として位置づけていますが、宿泊を伴う主要な旅行については学校納付金とは別に費用が必要です。
| 学年 | プログラム | 2026年度実績額 |
|---|---|---|
| 中学1年 | 京都・奈良フィールドワーク | 105,000円 |
| 中学2年 | 東北・函館フィールドワーク | 130,000円 |
旅行代金は旅行会社へ直接支払い、積立方式が採られています。
したがって、中学1年では学校納付額1,315,000円に京都・奈良フィールドワーク105,000円を加えると、少なくとも1,420,000円となります。ここに制服代などの入学準備費用が加わります。
フィールドワークは希望者だけの旅行ではなく、中学校の探究教育とつながる重要な活動です。学費を比較するときには、通常の授業料とは別枠の費用として最初から考えておいた方がよいでしょう。
中3のオーストラリア短期留学は985,000円
目黒日大で教育費を考えるうえで特に大きいのが、中学3年のオーストラリア短期留学です。
2026年度実績では、約1か月の海外短期留学にかかる費用は985,000円となっています。中学3年次に支払いますが、分割での支払いも可能です。
この留学は一般的な修学旅行の代わりに行われ、中学3年生全員が参加します。現地家庭でホームステイしながら現地校に通うため、目黒日大への入学を考える場合には、教育内容だけでなく費用面でも6年間の計画に組み込んでおく必要があります。
中学3年間の主要な旅行費だけでも、京都・奈良105,000円、東北・函館130,000円、オーストラリア985,000円を合わせると、2026年度実績ベースで1,220,000円になります。
特にオーストラリア留学は通常の国内修学旅行より負担が大きいため、「年間学費がいくらか」だけで私立中学校同士を比較すると、実際の教育費との差が大きくなります。
学費等は年3回に分けて納入する
入学金を除く学費などは、年額を一度に支払うのではなく、4月・8月・12月の年3回に分けて銀行口座から自動引き落としされます。
まとまった年間額だけを見ると大きく感じますが、通常の学費は学期ごとに分納できる仕組みです。一方、旅行費については旅行会社への直接支払いとなり、学校納付金とは支払い先や時期が異なります。
また、卒業アルバム代は卒業年次、制服代などは別途支払いとなります。部活動に加入すれば、競技用品、ユニフォーム、合宿、遠征などの費用が発生する場合もあります。
家庭で資金計画を立てる場合には、「年間総額」だけでなく、入学手続時、4月、旅行積立など、いつ支払いが発生するかも確認しておくと安心です。
学習支援センターを利用する場合は月額11,000円
放課後に利用できる学習支援センターは、通常の学費には含まれていません。利用する場合は運営会社への直接支払いとなり、2026年度実績では月額11,000円です。
学習支援センターでは、自習スペースの利用に加え、チューターへの質問など、放課後の学習を支える環境が用意されています。
全員が必ず利用するものではないため、学校納付金とは分けて考えるべき費用です。ただし、家庭で塾や個別指導を利用する予定がある場合には、校内の学習支援をどこまで利用するかによって、学校外を含めた教育費全体が変わります。
例えば年間を通して利用すれば相応の追加負担になるため、学校説明会では利用率や具体的なサポート内容まで確認しておくとよいでしょう。
特待選抜では400,000円または200,000円の奨学金
目黒日本大学中学校には第1種奨学生制度があります。特待選抜の成績上位者が対象となり、得点率に応じて400,000円または200,000円の奨学金が給付されます。
奨学生は入学時だけで固定されるものではありません。学年末に学習状況やその他の活動状況などを審査し、引き続き資格があると判断された場合には、次年度も奨学金が給付されます。
単に入試で高得点を取れば6年間自動的に免除され続ける制度ではなく、入学後の取り組みも継続条件に関係します。
なお、奨学金の基準や給付額、学費そのものは年度によって変更される場合があります。実際に受験する際には、その年度の募集要項で改めて確認する必要があります。
6年間では「付属校の学費+体験教育」の両方を考えたい
目黒日大の教育費で特徴的なのは、通常の私立中学校の学費に加えて、フィールドワークや約1か月の海外留学が教育課程の中にしっかり組み込まれていることです。
1年次だけを見ると、学校納付額1,315,000円に京都・奈良フィールドワーク105,000円、さらに制服などを加えた金額が必要になります。中学2年では東北・函館、中学3年では985,000円のオーストラリア短期留学が加わります。
その一方、日本大学付属校として高校卒業後の内部進学制度を持ち、中高時代にはフィールドワーク、探究、オンライン英会話、海外留学などへ時間と費用を使う教育設計になっています。
目黒日大の学費は、授業料だけではなく「6年間でどのような経験にお金を使う学校なのか」まで見て判断することが大切です。特にオーストラリア留学は金額・教育内容ともに学校選びへの影響が大きいため、入学前から家庭で共有しておきたいポイントです。
入試情報と合格の目安|複数回入試と後半日程の難易度をどう見るか
目黒日本大学中学校の2027年度入試は、2月1日午前・2月1日午後・2月2日午前・2月4日午後に実施されます。一般的な4科入試だけでなく、算数と理科を組み合わせた「算理入試」、公立中高一貫校型の適性検査型入試、国語・算数の2科入試があり、試験回によって科目構成が大きく異なります。
募集人員は合計40名で、最も多いのは2月1日午前の第1回4教科型20名です。その後は各方式5名ずつと枠が小さくなるため、「後の回があるから大丈夫」と考えるより、第一志望であれば第1回から合格を取りにいく準備が重要になります。
2027年度は4つの日程、5つの入試方式で40名を募集
2027年度の入試日程と募集人員は次の通りです。
| 入試 | 試験日 | 時間帯 | 試験方式 | 募集人員 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 2月1日(月) | 午前 | 4教科型 | 20名 |
| 第2回 | 2月1日(月) | 午後 | 算理入試 | 5名 |
| 第3回 | 2月2日(火) | 午前 | 4教科型 | 5名 |
| 適性検査型 | 5名 | |||
| 第4回 | 2月4日(木) | 午後 | 2教科型 | 5名 |
前年までの入試情報だけを見ていると科目構成を取り違える可能性があります。2027年度の第1回と第3回の一般入試は4教科型で、第4回のみ国語・算数の2教科型です。
2月2日の適性検査型と2月4日の第4回は特待選抜を兼ねていますが、特待基準に届かなかった場合でも通常合格の判定があります。
第1回・第3回の4科は国算200点、理社100点の300点満点
2月1日午前の第1回と2月2日午前の第3回では、国語・算数・理科・社会の4教科を受験します。
| 教科 | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 国語 | 50分 | 100点 |
| 算数 | 50分 | 100点 |
| 理科 | 30分 | 50点 |
| 社会 | 30分 | 50点 |
| 合計 | 160分 | 300点 |
国語・算数だけで全体の3分の2を占めるため、4科型とはいっても国語と算数の安定が合格の中心になります。一方、理科・社会も各50点あり、合計100点を占めるため、どちらかを大きく落とすと挽回が難しくなります。
算数では計算・一行問題などの基本問題を確実に得点し、そのうえで大問後半の思考問題へ進める力が必要です。国語も読解だけでなく、漢字や語句を含めた基本事項を落とさないことが重要になります。
2月1日午後は「算数+理科」を70分で解く算理入試
第2回は、目黒日大独自の「算理入試」です。算数と理科を別々に解く一般的な2科入試ではなく、両教科を組み合わせた合教科型の問題を70分で解きます。
| 試験 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 算理 | 70分 | 100点 |
算数の計算力だけ、理科の知識だけを問う入試ではありません。与えられたデータや現象を読み取り、数量関係を整理し、算数的な処理を使って答えへ進む問題に対応する必要があります。
募集人員は5名と少なく、午後入試として他の中上位校を午前に受験した層も集まりやすいため、偏差値は第1回より高く出ています。理数系が得意だからという理由だけで簡単な回と考えない方がよいでしょう。
過去問題や模擬問題が公開されているため、第2回を受験する予定であれば、通常の算数・理科の過去問とは別に算理特有の出題形式に慣れておく必要があります。
2月2日は4科型と適性検査型から選ぶ
第3回では、4教科型と適性検査型の2方式が同じ2月2日午前に行われます。
適性検査型では、適性検査Ⅰ型とⅡ型をそれぞれ50分・100点満点で実施します。
| 試験 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 適性検査Ⅰ型 | 50分 | 100点 |
| 適性検査Ⅱ型 | 50分 | 100点 |
| 合計 | 100分 | 200点 |
Ⅰ型では文章や資料を読み、自分の考えを論理的に表現する力、Ⅱ型では知識を利用して資料を分析し、数量的・論理的に考える力が問われます。
都立中高一貫校などの適性検査対策を進めてきた受験生であれば、その学習を生かして受験できます。4科型の私立中入試対策とは準備方法が異なるため、本人がこれまで取り組んできた受験勉強に合わせて方式を選ぶとよいでしょう。
適性検査型は特待選抜でもあり、通常合格もあります。また、入学手続期限が2月10日16時まで設定されているため、公立中高一貫校との併願を考えやすい制度になっています。
英検3級以上は4科・2科入試で加点される
2027年度入試では、英検取得者に対する加点制度があります。対象となるのは2教科型・4教科型入試です。
| 取得級 | 加点 |
|---|---|
| 英検3級 | 10点 |
| 英検準2級以上 | 20点 |
4科型は300点満点なので、準2級以上の20点加点は無視できない大きさです。特に合格最低点付近では、資格の有無が結果に影響する可能性があります。
一方、算理入試と適性検査型にはこの英検加点は適用されません。初めて2教科型・4教科型を受験する際に英検合格証のコピーを提出します。
帰国子女については、所定の在外期間などの条件を満たす場合、2教科・4教科型入試で合計点に10点を加える優遇措置もあります。
四谷大塚80%偏差値は46〜53、入試回による差が大きい
2027年入試に対応した四谷大塚のAライン80偏差値を見ると、目黒日大は入試回によって46〜53とかなり幅があります。
| 入試 | 試験方式 | 80%偏差値 | 50%偏差値 |
|---|---|---|---|
| 第1回・2月1日午前 | 4教科型 | 46 | 43 |
| 第2回・2月1日午後 | 算理 | 53 | 50 |
| 第3回・2月2日午前 | 4教科型 | 48 | 45 |
| 第3回・2月2日午前 | 適性検査型 | 45 | 42 |
| 第4回・2月4日午後 | 2教科型 | 51 | 47 |
最も入り口が広いのは、募集20名を確保する2月1日午前の第1回です。これに対し、2月1日午後の算理入試は80%偏差値53、2月4日午後の第4回は51まで上がります。
後半日程になるほど「第一志望校ではまだ合格を得られていない受験生」「上位校から併願してくる受験生」などが集まり、募集人数も5名に絞られます。そのため、後の回ほど受かりやすくなる学校ではありません。
第一志望であれば、第1回を軸に準備し、その後の入試は再挑戦と考える方が現実的です。
第4回は国語・算数2科の特待選抜、募集は5名
2月4日午後の第4回は、国語・算数の2教科型入試です。両科目とも50分・100点満点で、合計200点で判定されます。
第4回は特待選抜を兼ねています。成績上位者は奨学生の対象となりますが、特待基準に届かなくても通常合格があります。
ただし、募集人員は5名で、四谷大塚の80%偏差値も51です。2月4日という受験後半の日程であることを考えても、「最後の安全校」として気軽に使える入試ではありません。
目黒日大を進学先として確実に残したい場合には、2月4日まで待たず、第1回や第3回までに受験機会を確保しておく方が安全です。
検定料は1回25,000円、複数回を同時出願すると40,000円
入学検定料は1回につき25,000円です。ただし、最初から複数回を同時出願する場合は40,000円となります。
一度出願した後で別の日程を追加する場合には、再出願として25,000円が必要です。そのため、目黒日大を第一志望とし、複数回受験する可能性が高い家庭では、最初からまとめて出願する方法も考えられます。
入学手続期限は試験方式によって異なります。第1回・第2回・第3回4科型は2月4日12時、第4回は2月7日12時、適性検査型は2月10日16時までです。
2027年度の目黒日大入試は、「第1回4科」「算理」「第3回4科・適性」「第4回2科」と、回ごとの性格がかなり異なります。偏差値だけで受験回を選ぶのではなく、4科で安定して得点できるのか、理数系の思考問題が得意なのか、公立中高一貫校型の学習をしてきたのかを踏まえ、本人が最も力を出せる方式を選ぶことが合格への近道になります。
併願校パターン|城南エリアの共学校・大学付属校を中心に組み立てる
目黒日本大学中学校の併願を考えるときは、目黒・品川・世田谷周辺の共学校を中心に、大学付属校と進学校型の中高一貫校を組み合わせると日程を作りやすくなります。
目黒日大は2月1日午前の第1回をはじめ、2月1日午後、2月2日、2月4日にも受験機会があります。ただし、後半になるほど募集人数が少なくなり、2月1日午後の算理入試や2月4日の入試では受験者層も上がります。第一志望の場合には「後でも受けられる」と考えるのではなく、募集人数20名の第1回を中心に合格を取りにいく日程を組みたいところです。
近隣では多摩大学目黒・日本工業大学駒場が比較候補
目黒区周辺でまず比較しやすいのが、多摩大学目黒中学校と日本工業大学駒場中学校です。
多摩大学目黒は目黒区にある男女共学校で、大学名を冠していますが、多摩大学への内部進学を中心とする学校ではありません。他大学受験を主軸とした中高一貫教育を行っており、進学校としての色合いが目黒日大より強くなります。
日本工業大学駒場も同じ目黒区にあり、駒場東大前駅から近い共学校です。大学付属校ではありますが、系列大学への内部進学に進路を固定せず、国公立・私立大学への進学指導を行っています。
目黒日大の「日本大学への内部進学」という仕組みに魅力を感じるのか、それとも大学付属であっても外部受験を中心に考えたいのか。この違いを比較すると、3校の性格が見えやすくなります。
| 学校 | 主な特徴 | 目黒日大との違い |
|---|---|---|
| 目黒日本大学中学校 | 日本大学付属・探究・海外留学 | 日本大学への内部進学制度を持つ |
| 多摩大学目黒中学校 | 共学・進学校型 | 他大学受験を中心に進路を組み立てる |
| 日本工業大学駒場中学校 | 共学・大学付属・進学校型 | 系列大学への内部進学より外部大学進学の比重が高い |
大学付属という軸なら文教大学付属・立正大学付属立正も候補
「大学付属校」という点を重視するなら、城南エリアでは文教大学付属中学校や立正大学付属立正中学校も比較候補になります。
文教大学付属は品川区旗の台にある男女共学校です。系列の文教大学への進学制度を持ちながら、他大学への進学にも対応しています。
立正大学付属立正は大田区西馬込にあり、立正大学への内部進学という選択肢を持つ共学校です。目黒日大と比べると入試難易度が抑えられる回もあり、大学付属校を安全側の日程に入れたい場合にも比較しやすくなります。
ただし、同じ「大学付属」でも系列大学の規模や学部構成には大きな違いがあります。日本大学は医学・歯学・薬学・理工・芸術・文系学部など幅広い学問領域を持つ総合大学であるため、内部進学先の選択肢という点では目黒日大の特徴がはっきりしています。
目黒日大より安全側には目黒学院・立正大学付属立正などを置く
目黒日大を第一志望または標準校とする場合、合格確保のためには一段安全側の学校も受験日程に含めておきたいところです。
近隣では、先ほど紹介した目黒学院中学校や立正大学付属立正中学校などが比較候補になります。
目黒学院は中目黒駅から徒歩約5分の共学校で、中学校は100名ほどの少人数環境です。大学附属校ではなく、教員との距離の近さ、基礎補習、探究、アメリカ研修などを特徴としています。
目黒日大とは学校規模も進路制度もかなり異なります。目黒日大では1学年100名前後の複数クラスがあり、日本大学への内部進学制度を持つのに対して、目黒学院はより小さな集団で一人ひとりを見る学校です。
安全校を選ぶときにも「偏差値が低いから」という理由だけで決めず、実際に進学することになった場合に本人が6年間過ごしたいと思える学校を選ぶ必要があります。
目黒日大が第一志望なら2月1日午前を中心に組み立てる
目黒日本大学中学校を第一志望とする場合には、2月1日午前の第1回4教科型を受験日程の中心に置きます。
第1回は募集人数20名で、目黒日大の一般入試の中では最も募集枠が大きい回です。2月1日午後には算理入試もありますが、募集人数は5名で、難易度も第1回より高くなります。
| 日程 | 第一志望型の例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 1月 | 埼玉・千葉の学校 | 本番経験と合格確保 |
| 2月1日午前 | 目黒日大 第1回 | 募集人数の多い回で第一志望合格を狙う |
| 2月1日午後 | 目黒日大 算理または近隣の安全校 | 理数が得意なら再挑戦、そうでなければ別校で合格確保 |
| 2月2日 | 目黒日大 第3回または併願校 | 第1回の結果に応じて判断 |
| 2月3日 | 多摩大目黒・日工大駒場・文教大付属など | 別の進学先を確保 |
| 2月4日午後 | 目黒日大 第4回 | 未合格の場合の最終挑戦 |
算理入試は通常の算数・理科とは出題形式が異なるため、第一志望だからという理由だけで必ず2月1日午前・午後の両方を受ける必要はありません。算理の過去問との相性を確認し、午後は別の学校で合格を確保するという判断もあります。
上位校を第一志望にするなら目黒日大を2月1日や2月2日に組み込む
目黒日大を併願校として利用する場合には、さらに上の難易度の学校を第一志望として受験しながら、目黒日大で日本大学付属校という進路を確保する組み方が考えられます。
城南・都心エリアでは、男子なら東京都市大学付属中学校など、女子なら香蘭女学校中等科など、共学なら青稜中学校などを上位側の候補として考える家庭もあります。
この場合、2月1日午前を第一志望校に使い、目黒日大を別日程に配置する方法があります。ただし、目黒日大は後の回ほど募集人数が少なく、特に算理入試や第4回は第1回より難しくなるため、単純な「押さえ」と考えるのは危険です。
目黒日大への進学を確実に残したいのであれば、模試の偏差値だけでなく、各回の過去問で合格最低点に対してどの程度余裕があるかを確認しておきたいところです。
1月校は「入試慣れ」だけでなく実際に進学できる学校を選ぶ
東京入試が始まる前に、埼玉・千葉の学校を受験しておく方法もあります。1月入試で実際の試験会場の緊張感を経験しておけば、2月1日の目黒日大で落ち着いて受験しやすくなります。
ただし、1月校も単なる練習会場ではありません。万一2月校で希望通りの結果が出なかった場合、その合格校へ進学する可能性があります。
目黒周辺から通学できる範囲、大学付属か進学校か、男女共学か別学かまで考え、「合格したら通ってよい」と思える学校を選びたいところです。
目黒日大は日本大学への内部進学という大きな特徴を持つため、1月校でも大学付属校を選ぶのか、あえて進学校型の学校を選んで進路の違う選択肢を持つのかという考え方があります。
併願では「日本大学への進学を本当に選択肢にしたいか」を考える
目黒日大を併願校として考えるうえで最も重要なのは、偏差値ではなく日本大学付属校という進路制度を本人と家庭がどう評価するかです。
日本大学への内部進学に魅力を感じるのであれば、目黒日大の合格は大学進学まで見据えた大きな選択肢になります。中高時代には探究やオーストラリア留学、部活動にも取り組みながら、高校で日本大学の学部を選ぶことができます。
一方、「高校では必ず外部大学を一般受験したい」と決めている場合には、同じ難易度帯でも進学校型の多摩大学目黒や日本工業大学駒場などと比較する意味が大きくなります。
また、目黒日大では中学3年の約1か月のオーストラリア短期留学も全員参加の重要な教育活動です。大学進学制度だけでなく、こうした6年間の教育内容に本人が納得していることも必要です。
目黒日大を第一志望にするなら募集枠の大きい2月1日午前を中心に、併願校として利用するなら後半入試の難易度上昇まで織り込んで日程を組む。そのうえで、目黒学院、多摩大学目黒、日本工業大学駒場、文教大学付属、立正大学付属立正などを組み合わせると、城南エリアを中心に難易度と進路制度の両方に幅を持たせた受験日程を考えやすくなります。
在校生・保護者の声|探究・留学・学校生活から見える目黒日大の雰囲気
目黒日本大学中学校の学校生活を在校生・卒業生の声から見ていくと、授業や大学進学制度だけでなく、「先生との距離」「自分から挑戦する機会」「行事や部活動への関わり」を印象に挙げる生徒が目立ちます。
日本大学の付属校というと、大学まで比較的落ち着いて過ごせる学校を想像するかもしれません。しかし実際には、ウィークリーテスト、探究発表、学校行事、部活動、中学3年のオーストラリア留学など、日々やることは少なくありません。先生が生徒を見ながら支える一方、最終的には自分で考えて行動することを求める学校です。
先生には授業以外でも相談しやすい
中高一貫クラスの卒業生からは、勉強で分からないことがあったとき、朝や休み時間、放課後にも先生へ質問できたことや、進路について親身に相談に乗ってもらったことが語られています。
学校側も、生徒の表情や普段の様子から小さな変化を捉え、必要に応じて声をかけることを学年指導の中で重視しています。特に中学生は、自分から「困っています」と言える子ばかりではありません。本人が言葉にする前に様子を見てもらえる環境は、保護者にとっても確認しておきたい部分です。
一方で、先生が全てを代わりに解決するという考え方ではありません。中学1年では「自ら学び、最後までやり抜く」、中学3年では「自律と敬意」を学年の目標としており、最終的には自分自身で判断して動けることを目指します。
入学直後から「人前で伝える」機会がある
目黒日大では、生徒が学校説明会の運営や来校者の案内に関わることがあります。入学して間もない中学1年生が、受験生を前に自分の受験経験や現在の学校生活についてプレゼンテーションすることもあります。
実際に説明会で発表を担当した中学1年生からは、緊張よりも「自分が伝えたいことを受験生へ伝えられたことがうれしかった」という趣旨の感想が出ています。
これは§3で紹介した探究学習ともつながります。授業で調べる、グループで考える、資料を作る、発表するという活動を繰り返すため、人前で話すことは一部の生徒だけが担当する特別な役割ではありません。
入学時には発表を苦手としていても、何度も経験する中で「自分の考えを人に伝える」ことへの抵抗を減らしていく学校生活です。
行事や部活動に本気で取り組むほど、時間の使い方も問われる
卒業生の声には、部活動と勉強の両立に苦労したという話が複数見られます。週に何日も活動する部に所属すれば、帰宅後に自由に使える時間は当然少なくなります。
その一方、限られた時間の中で勉強することで学習習慣が身についた、通学時間や休み時間を利用するようになったという振り返りもあります。
生徒会活動に力を入れた卒業生からは、すずかけ祭の準備や運営を仲間と何度も話し合い、行事を成功させたときに大きな達成感があったという声もあります。
目黒日大には、水泳やダンスなど大会を目指して活動する部もあります。部活動をしっかり続けたい子にとって選択肢がある反面、学習との両立は本人の時間管理に任される部分もあります。
保護者としては、「部活動も大学付属もあるから余裕のある6年間」と考えるより、本人がどの程度活動したいのか、そのうえで日々の学習時間を確保できるかまで考えておく方が実際の学校生活に近くなります。
中3のオーストラリア留学が学校生活の一つの目標になる
中学3年の約1か月にわたるオーストラリア短期留学は、目黒日大の中学校生活の中でも大きな節目です。
学校ではこの留学を単独の海外行事としてではなく、中学3年間の学びの集大成として位置づけています。英語を話すことだけでなく、自分で考えて行動すること、異なる文化や価値観を持つ相手を尊重することが求められます。
中学生が約1か月家庭を離れ、ホームステイをしながら現地校へ通うため、本人にとっても家庭にとっても小さなイベントではありません。英語に自信がある子だけでなく、海外へ行くことに不安を感じる子もいるでしょう。
それでも、普段は家族や先生がいる環境で生活している中学生が、自分自身で相手に意思を伝え、生活して帰ってくる経験には、教室の授業とは違う意味があります。
保護者は教育効果だけでなく、約100万円となる留学費用、ホームステイへの本人の適性、健康面などまで含め、入学前から確認しておきたいプログラムです。
日本大学付属でも「普段の成績は大切」という現実がある
目黒日大へ進学する家庭にとって、日本大学への内部進学制度は大きな安心材料になります。ただし、卒業生の振り返りを見ると、早い学年から定期試験や評定を意識しておくことの大切さも語られています。
日本大学では、希望する学部・学科への進学に基礎学力到達度テストなどの成績が関係します。また、他大学の学校推薦型選抜を考える場合にも、高校での評定が必要になります。
「付属校へ入ったから大学受験まで勉強しなくてよい」という学校生活ではありません。むしろ、日本大学の多くの学部から希望する進路を選ぶためにも、毎日の授業や定期試験を積み重ねる必要があります。
一方で、大学入試だけを目的に高校生活の全てを使う必要がないことは付属校の特徴です。探究、留学、生徒会、部活動などに時間を使いながら、成績を維持して進路を選ぶという6年間になります。
高校になると外部入学生が加わり、学校の雰囲気も広がる
中学校から入学した生徒は6年間の一貫教育を受けますが、高校では外部から入学する生徒も加わります。そのため、6年間ずっと同じ人間関係だけで過ごす完全中高一貫校とは異なります。
中学生の間につくった友人関係を持ちながら、高校では新しい生徒と出会います。部活動では中学生の段階から高校生と合同で活動するケースもあり、学年の外に人間関係を広げる機会があります。
卒業生からは、部活動、生徒会、文化祭、日々の授業などを通して多くの仲間や先生と関わったことが6年間の思い出として語られています。
中高一貫の安定した環境と、高校進学時に新しい人間関係が生まれる変化の両方を持っている学校です。
「付属校の安心感」と「挑戦する学校生活」の両方を見ておきたい
目黒日大について保護者が魅力を感じやすいのは、日本大学への内部進学制度、目黒駅から徒歩約5分の通学環境、学習支援、海外留学などでしょう。
一方、生徒側から学校生活を見ると、毎週の課題やテストに取り組み、探究で発表し、部活動や行事に関わり、中学3年には海外で1か月生活するという、かなり活動量のある3年間です。
先生から細かく声をかけてもらう場面はありますが、学校が目標とするのは、最終的には生徒自身が考え、判断し、行動できるようになることです。
「日本大学付属だから安心できそう」という理由だけでなく、学校行事や探究、留学まで含めた日々の活動を本人が楽しめそうか。ここが目黒日大との相性を考えるうえで重要になります。
説明会では進路制度を確認し、すずかけ祭やオープンスクールでは、生徒がどのように先生と話しているか、生徒自身がどの程度前に出て学校を動かしているかまで見ておくとよいでしょう。パンフレット上の「大学付属校」という言葉とは別の、実際の目黒日大の学校生活が見えてきます。
この学校に向いている子の特徴|付属校の安心感と幅広い挑戦を両立したい子へ
目黒日本大学中学校との相性を考えるときは、「日本大学の付属校であること」だけで判断しない方がよいでしょう。
確かに、日本大学への内部進学制度は大きな特徴です。しかし、中学校では毎週の課題やテスト、探究学習、プレゼンテーション、フィールドワーク、部活動があり、中学3年では約1か月のオーストラリア短期留学にも参加します。
大学付属校として進路の選択肢を持ちながら、中高時代には勉強以外にも幅広く挑戦したい子に合いやすい学校です。
日本大学への進学を選択肢として持っておきたい子
まず向いているのは、将来、日本大学への進学を現実的な選択肢として考えている子です。
日本大学には、法学部、文理学部、経済学部、商学部、芸術学部、理工学部、生物資源科学部、医学部、薬学部など、多様な学部があります。中学受験の時点で進みたい学部が決まっていなくても、中高6年間で興味を探しながら進路を考えることができます。
一方、内部進学では希望する学部・学科に進むために基礎学力到達度テストなどの成績も関係します。「付属校に入れば勉強しなくても大学へ進める」という仕組みではありません。
高校受験や大学受験だけを意識して過ごすのではなく、日々の成績を積み重ねながら大学進学までつなげたい子に向いています。
内部進学だけに進路を固定したくない子
目黒日大は、日本大学への進学を考える家庭だけの学校ではありません。中高一貫クラスでは、国公立大学や難関私立大学への進学も視野に入れています。
中学入学時には日本大学への内部進学を考えていても、高校までの6年間で学力が伸びたり、新しく学びたい分野が見つかったりすることがあります。その場合には外部大学を目指すこともできます。
条件を満たせば、日本大学への進学資格を持ちながら外部大学へ挑戦できる制度もあります。
13歳の段階で大学を一つに決めるのではなく、日本大学という進路を持ちながら、その後の成長に応じて選択肢を広げたい子には相性のよい進路環境です。
英語を学ぶだけでなく、海外で実際に使ってみたい子
英語や海外生活に興味がある子にも向いています。
中学校では週1回のオンライン英会話やEnglish Dayなどを通して、日常的に英語を話す機会をつくります。そして中学3年では、約1か月のオーストラリア短期留学に全員で参加します。
現地ではホームステイをしながら学校へ通うため、英語はテストで答えを書くためのものではなく、生活するためのコミュニケーション手段になります。
入学時から英語が得意である必要はありません。それよりも、「自分の英語が海外で通じるか試してみたい」「知らない文化の中で生活してみたい」という気持ちがあるかどうかが重要です。
一方、約1か月のホームステイには本人の適性もあります。海外生活への抵抗が非常に強い場合には、入学前に研修内容をよく確認しておきたいところです。
調べるだけでなく、人前で自分の考えを伝えたい子
目黒日大では、探究活動の中でディスカッションやグループワーク、プレゼンテーションを繰り返します。
中学1・2年ではフィールドワークと探究を結びつけ、最後には発表コンクールで調査内容を人に伝えます。ICTを使ってスライドや動画を作成することもあります。
人前で話すことが最初から得意である必要はありません。むしろ、発表は苦手だけれど、少しずつ自分の考えを言えるようになりたい子にも意味のある環境です。
自分でテーマを決め、情報を集め、仲間と相談し、最後に自分たちなりの結論を伝える。正解の決まった問題だけでなく、このような学びを楽しめる子には合いやすいでしょう。
部活動や学校行事にも本気で取り組みたい子
目黒日大には運動系・文化系を合わせて多くの部活動があり、水泳、ダンス、バドミントンなど大会を目指して活動する部もあります。
文化系でも、吹奏楽、科学、イラストクリエーション、パソコンなど幅広い選択肢があります。すずかけ祭や体育祭、生徒会活動など、授業外で人と関わる機会も多くあります。
大学付属校だからといって、中高時代を受験勉強以外の活動だけでのんびり過ごす学校ではありません。部活動に力を入れれば、当然ながら学習との両立も必要になります。
勉強だけでなく、部活動や行事にも時間を使い、その中で自分なりの役割を持ちたい子に向いています。
決められた課題をこなしながら、少しずつ自立したい子
目黒日大では、中学1・2年を「基礎充実期」と位置づけ、ウィークリー課題やウィークリーテストを通して学習習慣を整えます。
そのため、「中学生になったら勉強は完全に本人任せ」という学校ではありません。日常的に課題や確認の機会があり、一定の学習ペースを学校側がつくります。
一方、中学3年以降は自主・自律をより強く求められます。いつまでも先生から指示を待つのではなく、自分の課題を考え、必要な学習を選び、行動する方向へ移っていきます。
最初から自己管理が完璧である必要はありません。ある程度学校にペースをつくってもらいながら、6年間で少しずつ自分で管理できるようになりたい子に合う教育です。
目黒駅からの通いやすさを重視する家庭
通学環境を重視する家庭にも検討しやすい学校です。目黒駅から徒歩約5分で、JR山手線、東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線を利用できます。
部活動や学習支援センターを利用して帰宅が遅くなる日でも、学校から駅まで長い距離を移動する必要がありません。
神奈川方面や東京都北部からも鉄道経路を組みやすく、通学圏は広めです。
一方、校舎は典型的な都心型キャンパスです。広大なグラウンドや自然豊かな校地を学校選びで重視する子には、郊外型の学校も比較した方がよいでしょう。
逆に、目黒日大との相性を慎重に考えたいケース
目黒日大の特徴を踏まえると、次のような希望が強い場合には他校との比較をしておきたいところです。
- 日本大学への内部進学を将来の選択肢として全く考えていない
- 中学段階から大学受験一辺倒の強い競争環境を求めている
- 毎週の課題や確認テストより、本人の裁量を大きくした学習環境を好む
- 約1か月の海外ホームステイへの参加に強い抵抗がある
- 広大な校庭や自然環境を学校選びで最優先したい
- 部活動や行事より、授業と受験勉強だけに集中したい
特に「日本大学の付属校だから」という理由だけで学校を選ぶと、入学後に想像との違いを感じる可能性があります。探究、プレゼン、海外留学、部活動など、目黒日大では中学生自身が動く場面が多くあります。
日本大学への内部進学という安心感を持ちながら、勉強・探究・留学・部活動にも挑戦し、その経験から自分の進路を決めていきたい。そんな子であれば、目黒日本大学中学校の6年間を生かしやすいでしょう。
学校説明会では内部進学制度だけでなく、実際の授業量や課題、オーストラリア留学の内容まで確認し、すずかけ祭やオープンスクールでは生徒の活動量や学校の雰囲気を本人自身が見ておくことをおすすめします。
まとめ|日本大学付属の進路と国際・探究教育を両立する学校
目黒日本大学中学校は、目黒駅から徒歩約5分という都心の立地にあり、日本大学の付属校としての進路制度と、探究学習・フィールドワーク・海外留学を組み合わせた中高一貫教育を行う共学校です。
日本大学への内部進学という選択肢を持ちながら、中学校ではウィークリー課題やテストで基礎学力を固め、プレゼンテーションや約1か月のオーストラリア短期留学まで経験します。「大学付属校だから受験勉強以外のことにも時間を使える」という環境を、実際の体験へつなげている学校です。
日本大学への内部進学は、目黒日大を選ぶ大きな理由になる
目黒日大を考えるうえで、最も分かりやすい特徴は日本大学の付属校であることです。
日本大学には文系・理系だけでなく、芸術、医療、生命科学など幅広い学部があり、高校では基礎学力到達度テストなどを利用して内部進学を目指します。
ただし、希望する学部・学科へ無条件で進めるわけではありません。中学・高校で継続して学習し、必要な成績を取ることが求められます。
その意味では、目黒日大の付属校としての安心感は「勉強しなくても大学へ行ける」というものではなく、日々の学習を積み重ねれば、日本大学という具体的な進路を持てることにあります。
内部進学だけでなく、外部大学へ進む可能性も残せる
中学受験の時点で、6年後に日本大学へ進学すると決めきる必要はありません。中高一貫クラスでは、国公立大学や難関私立大学への進学も視野に入れています。
中学から高校へ進む間に学力が伸びたり、探究や高大連携を通して別の学問分野に興味を持ったりすれば、外部大学を目指すこともできます。
一定の条件を満たした場合には、日本大学への進学資格を持ちながら外部大学へ挑戦できる制度もあります。
日本大学という進路を確保する方向と、外へ挑戦する方向の両方を高校段階まで残せることは、中学入学時にはまだ将来が決まっていない子にとって意味のある環境です。
探究はフィールドワークと発表まで一続きになっている
目黒日大の中学校では、探究学習を教室内の調べ学習だけで終わらせません。
中学1年では日本の伝統文化、中学2年では環境や地域社会などをテーマに学び、京都・奈良や東北・函館でのフィールドワークにつなげます。そして現地で得た情報を整理し、発表コンクールなどで自分たちの考えを伝えます。
情報を検索してまとめるだけではなく、現地を見る、人に聞く、仲間と議論する、資料を作る、人前で説明するという過程を経験します。
大学入試のための知識だけでなく、自分で問いを持ち、それを他者へ説明できる力を中学校から育てようとしていることが、目黒日大の教育の特徴です。
中3のオーストラリア留学が3年間の大きな到達点になる
目黒日大を他の大学付属校と比較したとき、特に学校の個性が表れるのが中学3年の約1か月のオーストラリア短期留学です。
生徒はホームステイをしながら現地校へ通い、日常生活の中で英語を使います。それまでオンライン英会話やEnglish Dayで積み重ねてきた学習を、実際の生活へ持ち出す機会です。
約1か月という期間は、数日間の海外研修とは意味が異なります。食事や学校生活を含め、異なる文化の中で一定期間生活するため、英語だけでなく自己管理やコミュニケーションも必要になります。
一方で、費用も大きく、本人にとってホームステイへの心理的な負担がないとは限りません。学校選びでは「留学があるから魅力的」とだけ考えず、本人がその経験を前向きに捉えられるかまで確認しておきたいところです。
勉強・部活動・行事を同時に進める学校生活
目黒日大では、日常の学習量も一定程度あります。ウィークリー課題やウィークリーテストを通して基礎を確認し、必要に応じて学習支援センターも利用できます。
その一方、水泳、ダンス、球技などの運動部から、吹奏楽、科学、英語、イラスト、パソコンなどの文化系まで、放課後の活動にも多くの選択肢があります。
体育祭やすずかけ祭、探究発表などの行事もあるため、学校生活は授業だけで完結しません。
「付属校だから余裕がある」というより、大学進学への道を持つことで、勉強以外の活動にも本気で取り組めると考えた方が目黒日大の学校生活に近いでしょう。
目黒駅徒歩5分という立地は6年間の生活を支える
目黒駅から徒歩約5分というアクセスも、6年間通う学校として見逃せません。
JR山手線、東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線を利用でき、東京都内だけでなく神奈川方面などからも通学経路を組みやすくなっています。
放課後に部活動や学習支援センターを利用した場合でも、校門から駅までの移動時間が短いことは日々の負担を抑える要素になります。
一方、キャンパスは都心型であり、広大なグラウンドや自然豊かな環境を持つ郊外校とは異なります。施設については、温水プールや体育館、自習環境などを校舎内に集約している学校と考えると分かりやすいでしょう。
「付属校の安心感の中で何をするか」を考えたい学校
目黒日本大学中学校は、日本大学への内部進学制度だけで選ぶ学校ではありません。
中学3年間では、基礎学習を続けながら、探究、フィールドワーク、プレゼンテーション、部活動、海外留学までさまざまな経験をします。そして高校では、日本大学への内部進学か、外部大学への挑戦かを本人の志望に応じて考えていきます。
日本大学への進路を一つの安心材料として持ちながら、中高時代には勉強だけに偏らず、海外・探究・部活動にも挑戦したい。そんな子であれば、目黒日大の6年間を生かしやすいでしょう。
学校説明会では日本大学への内部進学制度や基礎学力到達度テストについて確認し、オープンスクールやすずかけ祭では、生徒の雰囲気、部活動、校舎の広さ、先生との距離まで実際に見ておくことをおすすめします。オーストラリア留学の内容や費用も家庭で共有したうえで、「この環境で6年間を過ごしたいか」を本人と一緒に考えることが、学校選びでは大切です。

