【2026年版】三輪田学園中学校の評判は?「誠のほかに道なし」を育てる読書・探究・進路教育を徹底解説!

中学受験
  1. 学校の概要|1887年創立、「誠のほかに道なし」を受け継ぐ女子校
    1. 1887年、女子が学問を身につけることを求めた時代から
    2. 「徳」と「才」のどちらかに偏らない
    3. 「誠のほかに道なし」は、日々の判断の基準
    4. 中学校は618名、各学年200名前後
    5. 140年近い伝統の中で、教育方法は更新されている
  2. アクセスと立地環境|市ヶ谷・飯田橋から歩く都心の女子校
    1. 市ヶ谷駅はJRと地下鉄を使い分けられる
    2. 飯田橋からも徒歩8〜9分
    3. 半蔵門線なら九段下という選択も
    4. 九段・市ヶ谷という街そのものが探究の対象になる
    5. 「徒歩7分」だけではなく、自宅からの動線を確かめたい
  3. 教育方針とカリキュラム|読む・対話する・調べるを6年間で積み上げる
    1. 中1は週1回、読書そのものを授業にする
    2. 哲学対話では、結論を急がない
    3. 中1の「Miwada Link」で学校と街の外へ出る
    4. 中2・中3の「MIWADA-HUB」で問い方と研究方法を学ぶ
    5. 中3では4冊以上を読み、卒業論文を書く
    6. 英語は習熟度別+MGCで、使う場面を増やす
    7. 小テストと補習で、探究の前提になる基礎を固める
    8. 高校では「MIWADA-LAB」の個人探究へ
  4. 学習環境と施設設備|図書館・FAB SPACE・温水プールが支える日常
    1. 約5万5000冊の図書館を、中1から授業で使う
    2. 1人1台のiPadは「三輪田仕様」
    3. MacBookとFAB SPACEで「つくる」ICTへ
    4. 英語・理科には専用空間を用意
    5. 1100席の講堂と25m温水プール
    6. 食堂はないが、スクールランチを注文できる
    7. 放課後は談話室が自習室に変わる
    8. カウンセリングルームと保健体制
  5. 学校生活と行事|仲間とつくる三輪田祭と6年間の学校行事
    1. 入学してすぐ、1泊2日の中1合宿
    2. 学年対抗で行う運動会
    3. 中2は2泊3日のEnglish Camp
    4. 中3は広島へ。平和学習は中1から始まる
    5. 三輪田祭は生徒が11部門に分かれて運営
    6. 校内音楽会は、中学生全員が合唱する
    7. 能楽・歌舞伎・オペラ・文楽にも触れる
    8. 制服は組み合わせを選べる
  6. クラブ活動|中高合同で広がる放課後の選択肢
    1. 中1は見学してから、6月に活動開始
    2. 温水プールを使う水泳クラブ
    3. 天文クラブではプラネタリウムを運営する
    4. 箏曲・長唄・茶道は62畳の和室「虚心亭」で
    5. 新聞特別委員会は学校の外へ取材に出る
    6. クラブ以外のプロジェクトにも参加できる
  7. 進学実績と卒業後の進路|推薦・総合型・一般選抜を使い分ける進路設計
    1. 2026年春はGMARCH35名、早慶上理13名
    2. 法政18名、昭和女子17名、共立女子14名など
    3. 法政・津田塾・東京女子と高大連携協定
    4. 進路について考え始めるのは中3から
    5. 推薦・総合型で難関大学へ進む生徒もいる
  8. 学費や諸経費について|初年度費用と6年間で考えたい支出
    1. 制服・学用品・iPadが別途必要
    2. 制服は選択肢が多いため、購入額も家庭ごとに変わる
    3. 海外研修を希望する場合は別途費用
    4. 高校進学時には入学金20万円
  9. 入試情報と合格の目安|4回の一般入試と英検利用を整理
    1. 2科・4科の双方が受けやすい判定方法
    2. 2月1日午後は国語・算数の2科入試
    3. 英検3級以上なら「みなし点」を使える
    4. 2026年度は第3回で実質倍率約3.6倍
    5. 合格最低点はおおむね130点台
    6. 四谷大塚Aライン80偏差値は48〜54
    7. 11月には帰国生入試も実施
  10. 併願校パターン|千代田区への通学圏と2月前半の日程から考える
    1. チャレンジ校なら山脇学園|2月1日午前から三輪田午後へ
    2. 恵泉女学園|三輪田午前の後に置ける女子校
    3. 共立女子|千代田区内で難度も近い併願校
    4. 実践女子学園|午後入試を組み込みやすい
    5. 安全校候補には女子聖学院|午後を使って合格を確保する
    6. 三輪田第一志望なら「午前は三輪田、午後で備える」が組みやすい
    7. 2月1日午前をチャレンジ校に使う方法もある
  11. 在校生・保護者の声|穏やかさの中にある先生との近さ
    1. 先生には、質問だけでなく相談もしやすい
    2. 「穏やかな女子校」という印象は強い。ただし人間関係は現実的に見る
    3. 自由度はあるが、学校生活に一定の節度もある
    4. 見た目の穏やかさより、勉強はしっかりしている
    5. 行事やクラブでは、普段と違う生徒の顔が見える
    6. 保護者と学校が話す機会も比較的多い
    7. 説明会では、生徒同士の話し方まで見ておきたい
  12. この学校に向いている子の特徴|じっくり読み、考え、言葉にできるか
    1. 本を読むことが苦にならない子
    2. すぐ答えが出なくても、少し考え続けられる子
    3. 話すのが得意でなくても、人の話を聞ける子
    4. 自由だけより、「ある程度の枠」がある方が動きやすい子
    5. 毎日の勉強を細く長く続けられる子
    6. 興味を持ったら、教室の外へ一歩出られる子
    7. 女子だけの環境に安心感を持てる子
  13. まとめ|「誠実に考える」を6年間の習慣にする学校
    1. 読書が、6年間の学びの入口になる
    2. 穏やかな校風と、細かな学習管理は両立している
    3. 都心の立地を、学校の外へ出る学びにも使う
    4. 進路も一つの受験方法へ揃えない
    5. 三輪田学園を見に行くなら、生徒の日常を見たい

学校の概要|1887年創立、「誠のほかに道なし」を受け継ぐ女子校

三輪田学園中学校は、東京都千代田区九段北にある私立女子中学校です。中学校から高等学校までの6年間を一つの流れとして教育する中高一貫校で、2027年には創立140周年を迎えます。

教育理念は「徳才兼備の女性の育成」、校訓は「誠のほかに道なし」。この二つの言葉は、現在も教科の授業、読書、探究、学校行事、進路教育まで広くつながっています。

学校名三輪田学園中学校
所在地東京都千代田区九段北3-3-15
設置区分私立・女子校
教育形態中高6年一貫教育
創立1887年
創立者三輪田眞佐子
教育理念徳才兼備の女性の育成
校訓誠のほかに道なし
中学校在籍数618名

1887年、女子が学問を身につけることを求めた時代から

創立者の三輪田眞佐子は1843年に京都で生まれ、幼いころから漢籍や古典に親しみました。12歳のころには儒学者の家塾で代講を務めたとされ、自ら学問によって道を切り拓いた女性でもあります。

1880年には松山で明倫学舎を開き、1887年、東京の神田区東松下町に「翠松学舎」を開校しました。当初は男子部と女子部がありましたが、近代社会における女子教育の必要性を考え、やがて女子教育へ専念します。これが三輪田学園の出発点です。

1902年には三輪田女学校を開校し、翌1903年には三輪田高等女学校となりました。戦後の学制改革によって1947年に三輪田学園中学校、1948年に高等学校が発足し、現在の中高一貫教育へ続いています。

「徳」と「才」のどちらかに偏らない

三輪田学園が掲げる「徳才兼備」は、豊かな人間性と学力の双方を育てるという考え方です。

ここでいう「才」は試験で得点するための学力にとどまりません。自ら考え、必要な知識や技能を使い、自分の人生を切り拓く力まで含みます。一方の「徳」には、市民としてのモラル、他者への共感、自分の行動に責任を持つことなどが含まれます。

教科学習だけでなく、行事や特別活動にもそれぞれ育てたい力を置き、6年間全体で「徳才兼備」へつなげていくのが三輪田学園の教育です。

「誠のほかに道なし」は、日々の判断の基準

もう一つ、三輪田学園を理解するうえで欠かせないのが「誠のほかに道なし」という校訓です。

ここでいう「誠実さ」は、礼儀正しく振る舞うことだけを指しているわけではありません。自分にも他人にも誠実に向き合い、自分で考えたうえで行動することを、学校生活の基軸としています。

本を読み、自分の考えを書く。哲学対話では、すぐに結論を出さず相手の言葉を聞く。卒業論文では複数の文献を読み、根拠を持って一つの主張を組み立てる。「誠実に考える」という姿勢は、現在の授業にもかなり具体的な形で現れています。

中学校は618名、各学年200名前後

中学校には618名が在籍しています。中1が202名、中2が228名、中3が188名です。

学年生徒数クラス数
中学1年202名5クラス
中学2年228名6クラス
中学3年188名5クラス
中学合計618名16クラス

1クラスはおおむね40名前後。高校まで合わせれば1000名を超える学校ですが、中学だけを見ると各学年200名前後です。一定の人数がいるためクラブや委員会の選択肢を持ちやすく、一方で学年単位のまとまりもつくりやすい規模です。

140年近い伝統の中で、教育方法は更新されている

三輪田学園には読書教育や校訓のように長く受け継いできたものがあります。その一方で、ICT、Miwada Global Competence、哲学対話、MIWADA-HUB、MIWADA-LABなど、現在の社会に合わせた教育も組み込まれています。

中1では学校や地域、企業との接点から探究する「Miwada Link」も進められています。

変えないのは「誠実に考え、自らの人生を切り拓く女性を育てる」という部分。そのために何を学び、どんな方法を使うかは、時代とともに動いています。

アクセスと立地環境|市ヶ谷・飯田橋から歩く都心の女子校

三輪田学園中学校は、東京都千代田区九段北3丁目にあります。JR中央・総武線の市ヶ谷駅から徒歩約7分、飯田橋駅から徒歩約8分。地下鉄まで含めれば、市ヶ谷・飯田橋・九段下の3方向から通えます。

利用駅・路線学校までの目安
JR中央・総武線「市ヶ谷駅」徒歩約7分
東京メトロ有楽町線・都営新宿線「市ヶ谷駅」A4出口徒歩約6分
東京メトロ有楽町線・南北線「市ヶ谷駅」5番出口徒歩約7分
JR中央・総武線「飯田橋駅」徒歩約8分
東京メトロ有楽町線・南北線「飯田橋駅」B2a出口徒歩約8分
都営大江戸線・東京メトロ東西線「飯田橋駅」A3出口徒歩約9分
東京メトロ半蔵門線・東西線「九段下駅」1・2番出口徒歩約15分

市ヶ谷駅はJRと地下鉄を使い分けられる

もっとも短く歩ける経路の一つが市ヶ谷駅です。JR中央・総武線のほか、東京メトロ有楽町線・南北線、都営新宿線を利用できます。

JRなら新宿・中野方面や千葉方面、有楽町線なら池袋方面、新宿線なら都営線沿線など、複数方向から通いやすい立地です。

地下鉄A4出口からなら徒歩約6分。中高6年間、ほぼ毎日通うことを考えると、駅からの数分の差も積み重なります。

飯田橋からも徒歩8〜9分

飯田橋駅も利用できます。JR中央・総武線、東京メトロ東西線・有楽町線・南北線、都営大江戸線が集まります。

自宅から市ヶ谷より飯田橋へ出やすい家庭なら、こちらを日常の通学ルートにできます。「最寄り駅が一つ」という学校ではないため、利用路線に合わせて経路を選べます。

半蔵門線なら九段下という選択も

東京メトロ半蔵門線を利用する場合は、九段下駅から歩く方法があります。1・2番出口から学校までは徒歩約15分です。

市ヶ谷・飯田橋より歩く距離は長くなりますが、乗り換えを一つ減らせる家庭なら、総通学時間ではこちらが短くなる場合もあります。

九段・市ヶ谷という街そのものが探究の対象になる

学校周辺には大学、企業、文化施設、官公庁などがあり、少し移動すれば神保町や皇居周辺にも出られます。

中1の「Miwada Link」では、三輪田学園そのものや学校周辺地域を調べ、企業訪問、インタビュー、フィールドワークへ広げていきます。都心にあることは通学だけの話ではなく、教室の外へ出て調べる際の行動範囲にも関わります。

「徒歩7分」だけではなく、自宅からの動線を確かめたい

市ヶ谷・飯田橋はいずれも複数路線が乗り入れる駅なので、同じ駅でも利用する路線によって改札から地上までの時間が違います。

学校見学では、休日の所要時間だけでなく、実際に利用する路線と出口まで含めて歩いておくと、6年間の通学をかなり具体的に想像できます。

教育方針とカリキュラム|読む・対話する・調べるを6年間で積み上げる

三輪田学園の中学3年間は、全員が共通のカリキュラムで学びます。国語・数学・英語などの基礎学力を細かく確認しながら、その一方で読書、哲学対話、探究へ時間を使います。

探究も、いきなり「好きなことを自由に研究してください」と任せるわけではありません。本を読む。人の話を聞く。問いをつくる。調べる。確かめる。言葉にして人へ伝える。段階を追って方法を身につけていきます。

中1は週1回、読書そのものを授業にする

三輪田学園は長く読書教育を続けてきました。中学1年生では週1回の読書授業があり、約5万5000冊を所蔵する図書館を使います。

入学すると、教員が作成した読書案内「読書のすすめ」が配られます。本を読んだ後には紹介文や感想文を書き、ブックトークや発表、POP制作にも取り組みます。

本を読んだ量だけを競うのではなく、「どこが気になったのか」「なぜ人に薦めたいのか」を言葉へ変えるところまでが授業です。

哲学対話では、結論を急がない

中1では哲学対話も経験します。外部講師から対話の方法を学んだ後、小さなグループに分かれて、答えが一つに決まらない問いについて話します。

「友達と親友の違いは何か」「良い学校とは何か」「なぜこの教科を勉強するのか」といった問いも対象になります。

時間が来ても結論が出なければ、そのまま終わります。大切なのは正解を言い当てることより、相手の話を聞いたことで自分の考えがどう動いたかです。

希望者は放課後や長期休暇にも哲学対話へ参加でき、大学生・大学院生との対話や大学の哲学科を訪ねる機会もあります。

中1の「Miwada Link」で学校と街の外へ出る

中1の探究活動には「Miwada Link」があります。コンセプトは「出会い・発見」です。

まず三輪田学園の歴史や九段・市ヶ谷周辺について学び、企業訪問、インタビュー、地域フィールドワークへ進みます。

上級生が企業訪問の方法やプレゼンテーションのポイントを下級生へ伝え、自分たちの調査結果をポスターセッションで紹介する活動もあります。

先生から方法を教わるだけではなく、先輩から経験を受け取り、自分たちの活動へつなげるところまで含めた探究です。

中2・中3の「MIWADA-HUB」で問い方と研究方法を学ぶ

中2・中3では、探究ゼミ「MIWADA-HUB」へ進みます。

MIWADA-HUBでは、学年全体で探究の基礎を学ぶ「学年HUB」と、各教科の方法を使って探究する「教科HUB」を組み合わせています。

学び主な内容
学年HUB共通テーマから疑問や課題を設定し、哲学対話などを通じて「問いを立てる力」を身につける
教科HUB教科の方法を使い、仮説設定、調査、実験、検証、発表などを経験する

国語・数学・英語・社会・理科といった教科だけに限定されません。情報、芸術、体育なども探究の入口になります。

「探究」という新しい一教科を設けるより、学校で学ぶさまざまな教科には、それぞれ物事を調べる方法があることを経験していきます。

中3では4冊以上を読み、卒業論文を書く

中3の社会科では、社会的課題について本を読み、卒業論文を作成します。

自分で選んだ社会的テーマについて4冊以上の本を読み、テーマ設定、文献の探し方、引用、章立てなどを学びながら論文にします。

インターネットで検索すれば短時間で答えらしきものは見つかります。しかし、同じテーマについて立場の違う本を何冊も読むと、最初に思っていたほど単純ではないことに気づきます。

中1で一冊の本について自分の考えを伝えるところから始まり、中3では複数の文献を比較して一つの主張を組み立てる。三輪田学園では、読書教育と探究教育がここでつながります。

英語は習熟度別+MGCで、使う場面を増やす

英語は入学時から、英検取得級などに応じた分割・習熟度別授業を行います。

さらに中学3学年では、Miwada Global Competence Program(MGC)を導入しています。ネイティブ教員との授業やICTを取り入れ、生徒自身が考えて発言するStudent-centered Learningを進めます。

学年英語関連授業の週時数
中1英語5時間+MGC1時間=6時間
中2英語5時間+Language Arts1時間+MGC1時間=7時間
中3英語5時間+Language Arts1時間+MGC1時間=7時間

学校が掲げるのは「読む・書く・聴く・話す」にプレゼンテーションを加えた学びです。語彙や文法を固めながら、ニュース、ディスカッション、ライティング、発表へ使う場面を広げます。

数学でも、中学校段階から一部で習熟度別授業を取り入れています。

小テストと補習で、探究の前提になる基礎を固める

三輪田学園は探究や対話を重視していますが、基礎学習を本人任せにはしていません。英語や数学では小テストを頻繁に行い、一定の水準に届かなければ補習を行います。

定期考査後にも解説、指名補習、再試などがあり、次の単元へ進む前に学習内容を固めます。

「自分で考える」ためには、考える材料となる語彙、計算、知識が必要です。読書や探究の時間と、細かな基礎確認が同じカリキュラムの中に置かれています。

高校では「MIWADA-LAB」の個人探究へ

高校では、中学のMIWADA-HUBで身につけた方法を使い、「MIWADA-LAB」で個人探究へ進みます。

自分で研究課題を設定し、文献調査、インタビュー、アンケート、分析、発表などを組み立てます。研究成果を校外のコンテストへ応募することもあります。

中学校で問い方と調べ方を練習し、高校ではその方法を自分のテーマに使う。6年間で少しずつ、探究を自分で動かせる状態へ移していきます。

学習環境と施設設備|図書館・FAB SPACE・温水プールが支える日常

三輪田学園のキャンパスには、普通教室のほか、図書館、大講堂、English Lounge、Creative Room、FAB SPACE、理科実験室、温水プール、体育館などがあります。

施設を並べてみると、読書、英語、理科、ICT、創作、スポーツと、学校のカリキュラムがそのまま建物の中に配置されていることが分かります。

約5万5000冊の図書館を、中1から授業で使う

中央棟の図書館には約5万5000冊の蔵書があります。床暖房と無線LANを備え、自習スペースや講義室も設けられています。

中1では週1回の読書授業があり、中3では卒業論文のために複数の文献を読みます。本好きの生徒だけが利用する施設ではなく、三輪田学園の教育課程そのものに組み込まれています。

一冊の本を探すところから始まり、やがて一つのテーマについて異なる本を読み比べる。6年間の途中で、図書館の使い方も変わっていきます。

1人1台のiPadは「三輪田仕様」

全生徒が1人1台のiPadを使用します。自由に端末を持ち込むBYODではなく、学校側が設定したiPadを使う方式です。

ロイロノート、スタディサプリ、GeoGebra、Google Classroom、Canvaなどを授業に応じて使用します。一方で、紙のノートをなくしているわけではなく、生徒自身が紙とiPadを使い分ける授業もあります。

中学生の端末にはフィルタリングやアプリ追加の制限があり、23時から翌朝5時まではインターネット接続を遮断します。高校になると、学習に必要なアプリを本人が追加できるなど、自由度が広がります。

端末を渡して終わるのではなく、年齢に応じて使える範囲を広げるデジタルシティズンシップ教育です。

MacBookとFAB SPACEで「つくる」ICTへ

校内にはCreative Roomが2室あり、1室には生徒が利用できるMacBook Airを備えています。Adobe Creative Cloudなどを使い、動画やデジタル作品の制作にも取り組めます。

FAB SPACEには3DプリンターやiMacなどが導入され、中学校の技術科、探究、クラブ活動などで利用されています。

検索して情報を見るだけでなく、自分で映像や立体物をつくるところまでICT教育の範囲に入っています。

英語・理科には専用空間を用意

English Loungeにはネイティブ教員が在室し、英語の取り出し授業や放課後学習などに使われます。通常教室とは少し雰囲気を変え、英語でコミュニケーションを取るための場所です。

理科には物理・化学・生物・地学の4つの実験室があります。分野ごとに実験や観察を行える環境です。

天文クラブの部室にはプラネタリウムもあり、三輪田祭などで生徒自身が星空について解説します。

1100席の講堂と25m温水プール

中央棟の講堂には1100席があり、入学式・卒業式や芸術鑑賞などに使われます。

体育施設には25m×6コースの屋内温水プールがあります。プールサイドには床暖房が入り、水泳の授業と水泳クラブの双方で利用します。

体育館は2フロアあり、それぞれ授業やクラブ活動に使用。屋外にはテニスコート4面分のグラウンドがあります。昼休みには生徒が外へ出て遊ぶ場所にもなっています。

食堂はないが、スクールランチを注文できる

生徒用の食堂はなく、中学生は教室で昼食を取ります

家庭から弁当を持参するほか、当日9時までWebでスクールランチを注文し、昼休みに談話室で受け取ることもできます。談話室には売店や自動販売機もあります。

弁当持参が基本になりやすい学校ですが、毎日家庭で用意する以外の選択肢もあります。

放課後は談話室が自習室に変わる

月曜日から金曜日の放課後、談話室は「MIWADA Learning Lounge」という自習スペースになります。

中1は17時30分まで、中2以上は19時まで利用できます。大学生コーチに教科の質問や学習相談をすることもできます。

中1はさらに週1回、全員が放課後学習「まなびクラブ」に参加します。入学したばかりの段階では一定の学習時間を学校側が用意し、その後は本人が自習室を使う形へ少しずつ移っていきます。

カウンセリングルームと保健体制

校内にはカウンセリングルームがあります。教職員体制にはカウンセラー1名、養護教諭3名が配置されています。

担任との面接週間も年2回設けられており、学習面だけではなく、学校生活について話す機会があります。

学校生活と行事|仲間とつくる三輪田祭と6年間の学校行事

三輪田学園は週6日制です。平日は50分授業を6時間行い、土曜日は午前授業。朝礼は8時15分から始まり、放課後にクラブや課外活動へ参加しない中学生は17時30分に下校します。

年間には中1合宿、運動会、中2English Camp、中3広島修学旅行、三輪田祭、校内音楽会などがあります。行事の中には、生徒が企画・運営の中心を担うものもあります。

入学してすぐ、1泊2日の中1合宿

中学1年生は入学後まもなく、1泊2日の親睦合宿へ出かけます。

さまざまなアクティビティを行いながら、友人づくりやクラス内のコミュニケーションを進めます。

中学受験を終え、出身小学校も通学地域も異なる生徒が初めて一つの学年になります。4月の早い段階で、教室を離れてまとまった時間を一緒に過ごします。

学年対抗で行う運動会

5月には運動会があります。中1から高3までの学年対抗で競い、中2からは応援ダンスにも参加します。

運営の中心になるのは体育委員です。各クラブの協力を受けながら、生徒が競技運営を担います。

中学1年生と高校3年生では体格も経験も大きく違います。それでも同じ学年の仲間と毎年挑戦するため、1年ごとの変化が見えやすい行事です。

中2は2泊3日のEnglish Camp

6月には、中学2年生全員が2泊3日のEnglish Campへ参加します。

国内の宿泊施設でネイティブ教員と生活を共にし、できるだけ英語を使って過ごします。

教室では言えなかった表現でも、何かを頼んだり、自分の気持ちを伝えたりする必要があれば言葉を探さなければなりません。英語を「勉強するもの」から「使うもの」へ変える3日間です。

中3は広島へ。平和学習は中1から始まる

中学3年生は6月に広島修学旅行へ出かけます。

平和学習は中3になって突然始まるわけではありません。中1から継続して学習し、その集大成として広島を訪れます。

現地では平和記念資料館を見学し、戦争や原爆の被害について学びます。出発前にも講演や読書などを通して背景を学び、自分なりの問いを持って現地へ向かいます。

「平和は大切」と知識として覚えるところで止めず、実際の場所や人の言葉から、自分はどう考えるのかへ進める行事です。

三輪田祭は生徒が11部門に分かれて運営

例年10月初旬に行われる三輪田祭では、クラブ、委員会、有志団体が展示や公演を行います。

運営を担うのは、11部門で構成される三輪田祭実行委員会です。会場の準備から当日の進行まで、生徒が役割を分担します。

天文クラブのプラネタリウム、文化系クラブの展示、音楽や演劇の公演など、普段の活動が校外の人へ開かれる日でもあります。

受験生にとっては、説明会で学校の方針を聞くのとは違い、生徒同士がどのように話し、仕事を分担しているかを見られる機会です。

校内音楽会は、中学生全員が合唱する

2月には校内音楽会があります。中学の部では学年合唱とクラス対抗の合唱コンクールを行います。

2026年には第70回を迎えました。中1、中2、中3で扱う曲や表現も変わり、学年が上がるにつれて声量や技術、表現の幅も広がっていきます。

音楽が得意な一部の生徒だけが出演するのではなく、クラス全員で一つの演奏をつくる行事です。

能楽・歌舞伎・オペラ・文楽にも触れる

年間行事には、能楽・邦楽、歌舞伎、オペラ、文楽などの芸術鑑賞も組まれています。

都内には多くの劇場がありますが、中学生が自分から能や文楽を見に行く機会は、それほど多くないかもしれません。学校生活の中で一度触れることで、それまで知らなかった世界に出会えます。

制服は組み合わせを選べる

三輪田学園には制服がありますが、現在はセーラー服、スラックス、ベスト、セーターなど複数のアイテムを組み合わせられます。

学校では2000通り以上の組み合わせがあると紹介しており、季節や体調、その日の好みに合わせて選べます。

1926年から続く制服文化を残しながら、「全員が同じ形でなければならない」という部分はかなり変わっています。

クラブ活動|中高合同で広がる放課後の選択肢

三輪田学園には、運動系8、文化系17、特別委員会2の計27団体があります。多くは中学生と高校生が一緒に活動します。

活動は週4日以内。活動日数の合計が4日を超えなければ兼部もできます。試合やコンクールを除く休日の特別練習にも一定の制限があり、クラブ活動だけで一週間が埋まらないような仕組みになっています。

分野主な活動
運動系卓球、バドミントン、バスケットボール、バレーボール、ソフトテニス、水泳、ダンス、体操
文化系天文、写真、箏曲、書道、音楽、器楽、読書サークル、ESS、長唄、美術、調理、放送、イラストレーション、科学、茶道、演劇、華道
特別委員会ICT特別委員会、新聞特別委員会

中1は見学してから、6月に活動開始

中学1年生は、入学してすぐ正式なクラブ活動へ入るわけではありません。クラブ紹介や見学期間を経て、6月から参加します。

正式入部の機会は4月と9月の年2回。実際の活動を見たり、先輩から話を聞いたりして選べます。

温水プールを使う水泳クラブ

水泳クラブは、校内の25m温水プールを活動場所にしています。

校外のプールへ移動する必要がなく、授業後にそのまま練習へ入れます。体育館ではバスケットボール、バレーボール、バドミントン、卓球、体操が活動し、屋外のグラウンドではソフトテニスが練習します。

施設紹介で見た体育設備が、そのまま日常の放課後にも使われています。

天文クラブではプラネタリウムを運営する

文化系で学校の特色が見えやすいのが天文クラブです。活動場所となる天文クラブ部室にはプラネタリウムがあります。

三輪田祭では、生徒が星空について解説します。設備を利用する側になるだけではなく、自分たちが調べたことを来場者へ伝える側にも回ります。

箏曲・長唄・茶道は62畳の和室「虚心亭」で

100年記念館には、62畳の和室「虚心亭」があります。箏曲、長唄、茶道などの文化系クラブが主に利用します。

一方、ICT特別委員会やイラストレーションはCreative Room、科学クラブは化学実験室で活動します。

箏や茶道からデジタル制作まで、かなり異なる分野が同じ学校の放課後に並んでいます。

新聞特別委員会は学校の外へ取材に出る

新聞特別委員会では、校内の記事を書くほか、スポーツイベントや社会で活動する人への取材も行っています。

興味のある相手に連絡し、質問を考え、話を聞き、それを文章へまとめる。探究活動で使う力を、放課後の活動でも使います。

クラブ以外のプロジェクトにも参加できる

通常のクラブとは別に、模擬国連、Blue Earth Project、English Committee、地域清掃などのプロジェクト活動もあります。

一つの部に6年間所属する以外にも、「このテーマには参加してみたい」という形で学校生活へ関われます。

中高合同のクラブでは、中1では高校生に教えてもらっていた生徒が、数年後には自分が後輩を迎える側になります。6年間の中で役割が自然に変わっていくのも、中高一貫校のクラブ活動です。

進学実績と卒業後の進路|推薦・総合型・一般選抜を使い分ける進路設計

三輪田学園の進路を見ると、一般選抜だけを大学受験の標準ルートにしていないことが分かります。

2026年春の卒業生は154名。推薦・総合型による進学者が100名、一般選抜による進学者が43名、専門学校への進学者が1名でした。

読書、探究、校外活動などを大学で学びたいことへつなげ、学校推薦型・総合型を使う生徒が多い一方、一般選抜に向けた学習にも対応しています。

2026年春はGMARCH35名、早慶上理13名

2026年春の主な大学群別実績は次の通りです。合格者数と実際の進学者数が分けて公表されています。

大学・大学群合格者数進学者数
国公立大学4名3名
早慶上理13名7名
GMARCH35名30名
日東駒専13名4名
成蹊・成城・明治学院・武蔵・國學院15名8名
東京女子・日本女子・津田塾12名8名
医・歯・薬・看護医療系37名24名

GMARCHは35名の合格に対して30名が実際に進学しています。大学合格実績を見る際には、一人が複数校に合格した結果として増える「合格者数」と、「進学者数」を区別して見ることが大切です。

法政18名、昭和女子17名、共立女子14名など

大学別では、2026年春に法政大学18名、東京理科大学10名、東京農業大学10名、千葉工業大学9名、明治大学7名、昭和女子大学17名、共立女子大学14名などの合格者が出ています。

理工系、医療系、女子大学、共学の総合大学まで進路は分散しています。

「伝統女子校」という学校像から女子大学への進学が中心だと考えると、現在の進路とは少しずれます。女子大学も選択肢の一つですが、卒業後の進路はかなり広がっています。

法政・津田塾・東京女子と高大連携協定

三輪田学園は、法政大学、津田塾大学、東京女子大学と高大連携協定を結んでいます。

大学の模擬講義や説明会、大学レベルの学びに触れるプログラムなどを実施し、協定校推薦を含む連携も行われています。

高大連携の意味は、推薦枠を持つことだけではありません。高校生の段階で「その大学へ入れるか」より先に、「大学では何を研究しているのか」を知る機会になります。

進路について考え始めるのは中3から

進路教育は、高3になって志望大学を選ぶところから始まりません。

時期主な進路学習
中3秋社会人の卒業生への職業インタビュー
高1春大学講義動画の視聴、「10年後の私」を考える卒業生講演
高1・高2秋大学教員による模擬講義
高2秋以降大学生の卒業生から科目選択や受験勉強について話を聞く
高2冬志望理由書の作成開始

中学生のうちから大学名を決めるのではなく、まず「どんな仕事があるのか」、次に「大学では何を学べるのか」と視野を広げます。

推薦・総合型で難関大学へ進む生徒もいる

2026年春は、難関大学への推薦・総合型による進学者が29名でした。

中学校の卒業論文、高校のMIWADA-LAB、校外活動などは、大学入試とは無関係な「学校独自の学び」で終わるわけではありません。自分が何に関心を持ち、どんなことを調べ、何を考えてきたのかは、志望理由書や面接を考える際にも材料になります。

一般選抜に向けて学力を伸ばす生徒と、学校生活そのものを推薦・総合型へつなげる生徒が同じ学校にいる。三輪田学園の進路教育は、本人の目標に合わせて入試方式まで選ぶ形になっています。

学費や諸経費について|初年度費用と6年間で考えたい支出

三輪田学園中学校では、入学時に入学金30万円を納めます。入学後は授業料、実験実習料、施設設備費、父母の会会費を前期・後期に分けて納入し、さらに積立金があります。

項目半期年額
授業料240,000円480,000円
実験実習料45,000円90,000円
施設設備費75,000円150,000円
父母の会会費1,080円2,160円
学費合計361,080円722,160円

これとは別に、副教材費や生徒会費などに充てる積立金が年額約15万円あります。

入学金30万円、年間学費722,160円、積立金約15万円を合わせると、学校への基本的な初年度納付額は約117万円です。

制服・学用品・iPadが別途必要

入学時には制服、学用品、iPadなども準備します。

主な用品費用の目安
制服約58,000円
盛夏用略服約25,000円
学用品約50,000円
iPad(保険等を含む)約95,000円
セーター・コート・革靴などの希望品約51,000円
リュック・防災頭巾などの希望品約20,000円

制服・盛夏用略服・学用品・iPadで約22万8,000円。これに基本的な学校納付額を加えると約140万円になります。

さらに、放課後自習室とスタディサプリの利用料として年間約3万5,000円が案内されています。これらまで含めると、初年度は約144万円を一つの目安として考えられます。

希望品、クラブ活動費、個人ごとに異なる支出は含まれていません。

制服は選択肢が多いため、購入額も家庭ごとに変わる

基本となる制服に加えて、セーター、コート、革靴などには希望品があります。

制服の組み合わせが多い学校なので、すべてのアイテムを最初からそろえる必要があるとは限りません。本人の着方を考えながら選ぶと、実際の購入額も変わります。

海外研修を希望する場合は別途費用

中2・中3の希望者が参加できるカナダ語学研修は、10日間で約60万円が一つの目安です。

高校ではイギリス、マルタ、シンガポール、オーストラリア留学などもあり、それぞれ費用が別途かかります。

全員に必要な学費と、本人が選んだ活動によって生じる費用を分けて考えると、6年間の教育費を整理しやすくなります。

高校進学時には入学金20万円

中学校から高等学校へ進む際には、高校の入学金20万円が設定されています。

中高一貫校ですが、家計上は中学校入学時だけでまとまった支払いが終わるわけではありません。高校3年間の学費も続くため、学校選びでは6年間の支出として見ておきたいところです。

入試情報と合格の目安|4回の一般入試と英検利用を整理

2027年度の三輪田学園中学校一般入試は、2月1日午前・午後、2月2日午前、2月3日午前に行われます。

2月1日午前と2月2日午前には、通常の2科・4科方式に加え、英検3級以上を利用できる入試もあります。

入試日程方式募集人数
第1回午前2月1日(月)2科・4科60名
第1回午前2月1日(月)英検利用10名
第1回午後2月1日(月)2科25名
第2回午前2月2日(火)2科・4科40名
第2回午前2月2日(火)英検利用10名
第3回午前2月3日(水)2科・4科25名

2科・4科の双方が受けやすい判定方法

午前の通常入試では、国語・算数の2科または国語・算数・理科・社会の4科を選択します。

合格者の上位約8割を決める際、2科受験生は国語・算数の合計点を使用します。4科受験生は、4科300点満点を200点満点に換算した得点と、国語・算数の合計点を比較し、高い方を採用します。

残る約2割は、4科受験生の中から4科300点満点の得点順で判定します。

理科・社会まで準備してきた受験生は4科の強みを生かせますし、当日に国語・算数がよくできれば、その2科得点を生かせます。

2月1日午後は国語・算数の2科入試

2月1日午後は2科入試で、募集人数は25名です。午前に別の学校を受験してから三輪田学園へ向かうこともできます。

午後入試は国語・算数の合計得点順で判定されます。

午前と午後では募集人数や受験者層が異なるため、同じ学校でも難易度は同じではありません。

英検3級以上なら「みなし点」を使える

第1回午前と第2回午前には英検利用入試があります。対象は英検3級以上の取得者です。

英検取得級英語のみなし点
3級75点
準2級85点
準2級プラス90点
2級以上100点

判定では、国語・算数のうち得点が高い1科と、英語のみなし点を合計します。

さらに、国語・算数の合計点だけで同じ回の2科4科方式の合格最低点を上回った場合も合格になります。

利用できるのは2023年第1回以降に取得した英検級です。

2026年度は第3回で実質倍率約3.6倍

直近の2026年度入試では、第1回午前2科4科に240名が受験し98名が合格しました。

2026年度入試受験者数合格者数実質倍率
第1回午前 2科・4科240名98名約2.4倍
第1回午前 英検利用47名34名約1.4倍
第1回午後358名172名約2.1倍
第2回 2科・4科203名81名約2.5倍
第2回 英検利用45名32名約1.4倍
第3回210名58名約3.6倍

後半日程になるほど募集人数が小さくなり、2026年度は第3回の実質倍率が最も高くなりました。

三輪田学園への志望度が高い場合は、募集人数60名の第1回午前をどのように使うかが受験日程の中心になります。

合格最低点はおおむね130点台

2026年度の通常入試では、200点満点にそろえた合格最低点は次の通りでした。

入試合格最低点
第1回午前130点/200点
第1回午後135点/200点
第2回137点/200点
第3回129点/200点

年度によって問題難度や合格最低点は動くため、「130点なら合格」と固定する数字ではありません。ただ、過去問演習では、一つの具体的な比較材料になります。

四谷大塚Aライン80偏差値は48〜54

四谷大塚の2027年中学受験対応データでは、Aライン80偏差値は次の水準です。

入試Aライン80偏差値Cライン50偏差値
第1回午前4844
第1回午後5449
第2回4944
第3回5147

偏差値は模試会社によって母集団や尺度が異なるため、他社の数字とは単純に比較できません。同じ模試の推移を見ながら、過去問でどの程度取れるかを合わせて判断するのが基本です。

とくに第1回午後は午前よりAラインが高くなっています。「午後だから受けやすい」とは限らない点には注意が必要です。

11月には帰国生入試も実施

2027年度の帰国生入試は、2026年11月28日に実施されます。募集人数は若干名です。

A方式は国語(作文)・算数・保護者同伴面接、B方式は算数・保護者同伴面接で、B方式では英検級等による英語のみなし点を使って判定します。

海外在住期間や帰国後年数など応募条件が定められているため、該当する家庭は一般入試とは別に条件を確認しておきたいところです。

併願校パターン|千代田区への通学圏と2月前半の日程から考える

三輪田学園の併願は、まず2月1日午前を三輪田学園に使うか、それとも一段上の学校へ挑戦するかで形が大きく変わります。

2027年度の三輪田学園は、2月1日午前・午後、2月2日午前、2月3日午前に受験機会があります。午後入試は2月1日だけなので、第一志望なら第1回午前を中心に組み、午後や2月2日以降に別の女子校をどう配置するかを考えると整理しやすくなります。

以下の「チャレンジ」「標準」「安全」は、四谷大塚の2027年入試向けAライン80偏差値と日程をもとにした大まかな位置づけです。模試成績や過去問との相性によって、同じ学校でも家庭ごとの位置づけは変わります。

位置づけの目安学校2027年度の主な入試日程三輪田との組み合わせ
チャレンジ山脇学園中学校2/1午前、2/2午後、2/4午前2/1午前を山脇、午後を三輪田にする形が組める
チャレンジ恵泉女学園中学校2/1午後、2/2午前、2/3午後三輪田午前+恵泉午後という組み方が可能
標準共立女子中学校2/1午前、2/2午前、2/3午後三輪田2/3午前+共立2/3午後が組みやすい
標準〜安全寄り実践女子学園中学校2/1午前・午後、2/2午前・午後、2/3午後、2/4午後三輪田の午前入試後に午後入試を置きやすい
安全校候補女子聖学院中学校2/1午前・午後、2/2午後、2/3午前・午後、2/4午後2/1・2/2・2/3の午後に合格確保を狙いやすい

チャレンジ校なら山脇学園|2月1日午前から三輪田午後へ

一段上を狙う併願として考えやすいのが、港区赤坂の山脇学園中学校です。

2027年度の一般入試は、Aが2月1日午前、Bが2月2日午後、Cが2月4日午前。四谷大塚のAライン80偏差値では、一般Aが56、一般Bが59となっており、三輪田学園第1回午前より明確に高い水準です。

2月1日に山脇学園Aを受験した場合、試験は12時10分に終了します。三輪田学園の第1回午後を組み合わせれば、午前にチャレンジし、午後に三輪田を受ける日程を作れます。

山脇学園も女子校で、探究・英語・理系教育にかなり力を入れています。三輪田学園の読書や探究、女子教育に惹かれながら、より高い難度まで選択肢を広げたい家庭では比較しやすい学校です。

ただし、2月1日に午前・午後と連続して受験することになります。午後入試は知識以上に疲労の影響が出ることもあるので、模試の偏差値だけでなく、本人が一日二校をこなせるかも考えておきたいところです。

恵泉女学園|三輪田午前の後に置ける女子校

恵泉女学園中学校は、2027年度も第1回を2月1日午後、第2回を2月2日午前、第3回を2月3日午後に実施します。

四谷大塚のAライン80偏差値では、第1回が57、第2回が53、第3回が57。三輪田学園より一段上を狙う位置づけになりやすい学校です。

三輪田学園第1回午前を受けた後、その日の午後に恵泉女学園第1回へ向かうこともできます。三輪田への志望度が高い一方で、恵泉にも強く惹かれている家庭なら成立する日程です。

教育内容にはかなり違いがあります。恵泉女学園はキリスト教教育を基礎に、聖書・国際・園芸を教育の柱としています。学校文化そのものへの賛同が受験資格にも含まれるため、「偏差値が少し上だから」という理由だけで併願する学校ではありません。

三輪田の「誠のほかに道なし」と、恵泉のキリスト教教育。どちらも女子の人格形成にかなり長い時間を使う学校ですが、その入口は違います。両校を実際に訪れると、家庭が大切にしたいものも見えやすくなります。

共立女子|千代田区内で難度も近い併願校

三輪田学園との併願で、立地と難易度の双方から考えやすいのが共立女子中学校です。校舎は千代田区一ツ橋にあり、神保町駅から徒歩3分。三輪田と同じ千代田区内の女子校です。

2027年度は2月1日・2月2日に4科入試、2月3日午後に2科入試を行います。募集人数は順に130名、110名、55名です。

四谷大塚のAライン80偏差値は、2月1日が50、2月2日が49、2月3日午後が52。三輪田学園の午前入試とかなり近い水準にあります。

とくに使いやすいのが2月3日です。三輪田学園第3回は午前、共立女子は午後なので、同日に両校を受験できます。

ただし、偏差値が近いからといって「どちらでもよい」と考えるのは少しもったいない組み合わせです。共立女子は中学校だけで1000名規模の大きな女子校で、三輪田学園とは学校規模も日常の雰囲気も異なります。九段の三輪田と神保町の共立。距離は近くても、6年間の学校生活は同じではありません。

実践女子学園|午後入試を組み込みやすい

実践女子学園中学校は、渋谷駅から徒歩圏にある女子校です。2027年度は一般入試を6回行い、2月1日・2日に午前と午後、2月3日・4日に午後入試があります。

四谷大塚のAライン80偏差値では、2月1日午前が46、午後が51、2月2日午前が45、午後が49。回によって三輪田学園に近いものと、やや受けやすいものがあります。

この日程の多さは、三輪田学園を中心に受験する家庭には使いやすいところです。

  • 2月1日午前:三輪田学園第1回
  • 2月1日午後:実践女子学園第2回
  • 2月2日午前:三輪田学園第2回
  • 2月2日午後:実践女子学園第4回
  • 2月3日午前:三輪田学園第3回
  • 2月3日午後:実践女子学園第5回

毎日午前・午後を埋める必要はありませんが、「三輪田を複数回受けながら、別の女子校も確保する」という日程を作りやすい学校です。

実践女子学園も長い歴史を持つ女子校ですが、渋谷という立地を生かしたキャリア教育や探究、高大連携などを進めています。伝統女子校という共通点だけでなく、現在の学校生活まで比較しておきたいところです。

安全校候補には女子聖学院|午後を使って合格を確保する

三輪田学園を第一志望にする場合、2月1日から3日まで三輪田だけを受け続ける方法もあります。ただ、不合格が続いた状態で第3回を迎える精神的な負担は、小学生には案外大きいものです。

そこで考えられる安全校候補の一つが、駒込の女子聖学院中学校です。

2027年度は2月1日午前・午後、2月2日午後、2月3日午前・午後、2月4日午後など複数回の入試があります。四谷大塚のAライン80偏差値では、2月1日午前が39、午後のスカラシップ入試が44となっています。

たとえば、三輪田学園第1回午前を受け、女子聖学院を午後に受験する。あるいは2月2日午前に三輪田へ再挑戦し、午後を女子聖学院にする。こうすると、三輪田への挑戦回数を残したまま別校の合格を取りに行けます。

女子聖学院はプロテスタントのキリスト教を基盤とする学校です。礼拝のある学校生活など、三輪田とは異なる文化があります。安全校は「合格できればどこでもよい学校」ではなく、もし三輪田に届かなかった場合に実際に6年間通う学校です。本人が進学してもよいと思えるかは、受験前に確かめておく必要があります。

三輪田第一志望なら「午前は三輪田、午後で備える」が組みやすい

三輪田学園への志望度が高い場合、2027年度は次のような日程が考えられます。

日程午前午後
2月1日三輪田学園 第1回実践女子学園/女子聖学院/恵泉女学園
2月2日三輪田学園 第2回実践女子学園/女子聖学院/山脇学園B
2月3日三輪田学園 第3回共立女子/実践女子学園/恵泉女学園

もちろん、第1回で三輪田学園に合格すれば、その後の受験を続ける必要はありません。逆に届かなかった場合でも、2月2日・3日に同じ学校へ再挑戦できます。

三輪田学園は第1回の合格発表が2月1日18時30分なので、午後入試を受けるかどうかは結果を見てから決められません。2月1日午後を入れるなら、「午前に合格していたとしても午後まで受験する」という前提で考えておく必要があります。

2月1日午前をチャレンジ校に使う方法もある

三輪田学園を第二志望群に置き、さらに上を目指すなら、2月1日午前を別の学校へ使う形になります。

日程午前午後
2月1日山脇学園Aなどのチャレンジ校三輪田学園 第1回午後
2月2日三輪田学園 第2回実践女子学園・女子聖学院など
2月3日三輪田学園 第3回共立女子など

この場合に注意したいのは、三輪田学園の2月1日午後入試が「午前より簡単な入試」ではないことです。募集人数は25名で、四谷大塚のAライン80偏差値も午前より高く出ています。

「午前に上位校、午後は三輪田だから安心」と考えるより、午後入試まで含めて過去問で合格可能性を見ておく必要があります。

併願表を埋めること自体は難しくありません。難しいのは、そこに並べた学校のどこへ進学することになっても、本人と家庭が納得できる形にすることです。三輪田学園の読書、探究、落ち着いた女子校文化に惹かれているなら、併願校でも偏差値だけを見るのではなく、「その学校では6年間をどう過ごすのか」まで比較して選んでおきたいところです。

在校生・保護者の声|穏やかさの中にある先生との近さ

三輪田学園について在校生や保護者の声を見ていくと、「穏やか」「温かい」「先生に相談しやすい」といった感想が繰り返し出てきます。

ただ、学校生活全体がのんびりしているという意味ではありません。授業の進度、小テスト、補習など学習面はきちんと管理され、行事やクラブでは生徒自身が動く場面も多い。雰囲気の柔らかさと、学校生活の中身の堅実さが同居しています。

先生には、質問だけでなく相談もしやすい

在校生からよく挙がるのが、先生との距離の近さです。授業について質問しやすいだけでなく、学校生活や進路について話せるという声があります。

その感覚を個々の先生の人柄だけに任せず、学校側も面談の機会を設けています。6月と11月には「面接週間」があり、担任と生徒が1対1で話します。

高校3年生になるまで同じ仕組みが続くため、勉強のつまずき、友人関係、進路など、その時期ごとに話す内容も変わっていきます。

先生が何でも先回りして解決するというより、「少し困ったときに話を持っていける大人がいる」という距離感に近そうです。

「穏やかな女子校」という印象は強い。ただし人間関係は現実的に見る

生徒・保護者の双方から、落ち着いた生徒が多い、友人と穏やかに過ごしているという声が見られます。中学生は昼休みに教室で話したり、グラウンドや体育館で体を動かしたり、購買へ行ったりと、それぞれの過ごし方をしています。

一方、女子だけで600人以上が生活する学校です。いつでも全員が仲良く、トラブルが一切ないと考えるのは現実的ではありません。友人同士の小さな行き違いや陰口などに触れる保護者の声もあります。

学校も生徒間のトラブルが起こり得ることを前提にしており、中1では昼食時の座席を短期間で変えてクラスメイトと話す機会を増やします。普段と様子が違う生徒がいれば、担任面談や家庭との連絡につなげます。

「問題が起きない学校」というより、人間関係の変化を見ながら対応する学校と考える方が近いでしょう。

自由度はあるが、学校生活に一定の節度もある

在校生からは、制服の組み合わせを選べることや髪型の自由度について好意的な声があります。

現在の制服はスカートやスラックス、セーター、ベストなどから選択でき、その日の気温や好みに合わせて組み合わせられます。学校生活全体でも、生徒の個性を一つの型へ揃えるより、それぞれの違いを認める方向へ動いています。

とはいえ、何でも自由という学校ではありません。中学生として守るべき生活上のルールはあり、「学校生活の手引き」を通じて互いを尊重するためのマナーも学びます。

制服の選択肢が多いことと、学校生活にルールがないことは別の話です。三輪田学園の自由さは、私服校のような自由というより、一定の枠の中で本人に選択を任せる形に近いものです。

見た目の穏やかさより、勉強はしっかりしている

保護者の声で見落としたくないのが、学習についてです。「穏やかな校風」という印象から、中高一貫の6年間を比較的ゆったり過ごす学校だと思って入ると、少し違って感じる可能性があります。

英語や数学では小テストがあり、定期考査の結果によって補習や再試も行われます。習熟度別授業もあり、理解が不十分な生徒を支える一方、先へ進める生徒にも対応します。

近年入学した家庭からも、授業の進度が速い、日々の積み重ねが必要だという声があります。

探究、読書、哲学対話が目につく学校ですが、その裏側には語彙、文法、計算などの基礎をかなり地道に積み上げる授業があります。宿題や小テストをほとんど課さず、生徒の自主性だけに任せるタイプではありません。

行事やクラブでは、普段と違う生徒の顔が見える

在校生のインタビューでは、昼休みと並んでクラブ活動を「好きな時間」として挙げる生徒が目立ちます。

器楽クラブでは同級生と意見を交わしながら一つの曲をつくり、ダンスクラブでは中1から高校まで先輩・後輩と練習を重ねます。中学校と高校が同じ校舎で過ごし、大きな行事も中高合同で行うため、学年を越えた関係ができやすい環境です。

また、生徒が受験生向けの校舎案内や説明会を任されることもあります。高校生になると、自分たちの学校を来校者へ説明する側に回ります。

「先生が生徒を信頼して仕事を任せてくれる」と話す生徒もいます。入学時には先輩から校舎を案内されていた子が、数年後には自分が受験生を案内する。中高6年間が同じ学校だから見える変化です。

保護者と学校が話す機会も比較的多い

保護者との接点は、行事の見学だけではありません。4月・6月・7月・11月・2月には学級懇談会があり、6月・7月・11月には希望者を対象とした個別面談も設けられています。

PTAという名称の組織はありませんが、「父母の会」があり、各クラスから2名ずつ委員を選びます。学校と保護者がともに学ぶ「三輪田教育サロン」もあります。

運動会、三輪田祭、校内音楽会に加え、希望すれば歌舞伎教室や文楽教室などへ保護者が参加できる機会もあります。

学校へすべて任せて保護者はほとんど関わらない、という距離感ではありません。一方、日常の学校生活そのものは生徒と学校が中心です。必要なところでは家庭とも話しながら、思春期の6年間を見ていく体制です。

説明会では、生徒同士の話し方まで見ておきたい

三輪田学園を選んだ理由として、説明会や三輪田祭で見た在校生の雰囲気を挙げる生徒は少なくありません。生徒同士が楽しそうに話していたこと、校舎案内をしてくれた先輩が親切だったことから、「ここなら自分も過ごせそう」と感じています。

校風は、偏差値表や大学合格実績のように数字にはできません。とくに「穏やか」「温かい」という評判は、人によって受け取り方が違います。

学校説明会や三輪田祭へ行くなら、先生の説明だけでなく、生徒が友人とどう話しているか、先生へどう声をかけているか、廊下やクラブでどんな表情をしているかも見てみるとよいでしょう。三輪田学園との相性は、そうした何気ない場面の方が分かりやすいことがあります。

この学校に向いている子の特徴|じっくり読み、考え、言葉にできるか

三輪田学園に向いている子を考えるとき、「真面目な子」「女子校が好きな子」だけでは少し粗すぎます。

この学校では、中1の読書授業から始まり、哲学対話、Miwada Link、MIWADA-HUB、中3の卒業論文、高校のMIWADA-LABへと、自分で考えたことを少しずつ外へ出していきます。一方、英語や数学では小テストや補習もあり、基礎学習を地道に積み重ねる力も必要です。

派手に自己主張できることより、一つのことを丁寧に考え、必要なときに自分の言葉にできること。三輪田学園との相性を見るなら、まずここが一つの軸になります。

本を読むことが苦にならない子

中1では週1回の読書授業があり、中2以降も読書を続け、中3では社会的なテーマについて4冊以上の本を読みながら卒業論文を書きます。

毎月何十冊も読む読書家である必要はありません。ただ、「長い文章を読むのはとにかく嫌」「検索結果の最初の数行だけで済ませたい」というタイプだと、三輪田の学びは少し窮屈に感じるかもしれません。

一冊読んで分からなければ別の本を開く。書いた人によって意見が違えば、「どちらが正しいのだろう」と考えてみる。そういう寄り道を嫌わない子には、学校の読書教育をかなり使えます。

すぐ答えが出なくても、少し考え続けられる子

哲学対話では、一つの問いについて話しても、結論が出ないまま時間が終わることがあります。

入試問題なら最後に正解がありますが、学校生活にはそうではない問いもあります。「友人とは何か」「公平とはどういうことか」「なぜ勉強するのか」。誰かが模範解答を教えてくれるとは限りません。

そうしたときに、「答えがないなら意味がない」と切り上げるより、友人の意見を聞いてもう少し考えてみる。三輪田学園では、この粘り方が授業や探究のさまざまな場面で求められます。

話すのが得意でなくても、人の話を聞ける子

三輪田学園ではプレゼンテーション、哲学対話、探究発表など、人前で言葉を使う機会が多くあります。

だからといって、入学時から弁が立つ必要はありません。むしろ大切なのは、相手の話を聞き、「自分とは違うけれど、なぜそう考えるのだろう」と一度受け止められることです。

発表が苦手な子でも、6年間の中で少しずつ経験を重ねられます。一方、自分の考えだけを押し通し、人の話をほとんど聞かないタイプは、哲学対話やグループ探究では苦労するでしょう。

自由だけより、「ある程度の枠」がある方が動きやすい子

三輪田学園は、生徒にすべてを任せる学校ではありません。

英語や数学には習熟度別授業があり、小テスト、補習、再試なども行います。中1には週1回のまなびクラブがあり、iPadも中学生のうちは利用制限があります。制服にも基本的な枠があります。

その一方で、制服の組み合わせ、探究テーマ、クラブやプロジェクト、高校での進路など、年齢が上がるにつれて本人が選ぶ範囲は広がります。

最初から「全部自分で決めなさい」と放り出されるより、一定の枠の中で経験を積み、その後に選択肢を広げていく方が合う子にはなじみやすい環境です。

毎日の勉強を細く長く続けられる子

三輪田学園の学校案内を見ると、読書や探究、海外研修などが目につきます。しかし、実際の学校生活には、小テスト、単元テスト、定期考査、補習といった地道な学習もかなり入っています。

短期間に一気に勉強して帳尻を合わせるより、英単語や文法、計算、漢字などを日々積み上げる方が学校のリズムには合っています。

中高一貫校だから高校受験はありません。その分、中3で一度学習を止めるのではなく、そのまま高校内容へつないでいきます。「試験があるときだけ頑張る」より、普段からある程度机に向かえる子の方が6年間を楽に運びやすいでしょう。

興味を持ったら、教室の外へ一歩出られる子

Miwada Linkでは企業や地域へ出かけ、MIWADA-HUBやMIWADA-LABでは調査、実験、インタビューなどを行います。新聞特別委員会も校外へ取材に出ます。

本を読んで考えるだけでなく、「実際に見てみたい」「その人に聞いてみたい」と動く場面があります。

最初から行動力のある子でなくても構いません。ただ、興味を持ったときに先生や友人の後ろについて一歩外へ出てみることができると、三輪田で使える機会はかなり増えます。

女子だけの環境に安心感を持てる子

中高6年間を女子だけの環境で過ごすことも、相性を左右します。

授業、委員会、運動会、三輪田祭、クラブ、学校運営の役割まで、当然ながらすべて女子生徒が担います。「男子がやる役」「女子がやる役」と分かれる場面がないため、司会もリーダーも機材担当も、必要なら自分たちで引き受けます。

その環境を気楽だと感じる子もいれば、共学校の方が自然だと感じる子もいます。ここは偏差値では判断できません。

学校説明会や三輪田祭を訪れたときに、生徒同士の距離感や教室の空気を見て、「この中に自分がいても無理がなさそう」と本人が感じるかを確かめておきたいところです。

三輪田学園に合うのは、最初から何でもできる子ではありません。本を読み、人の話を聞き、少し考え、分からなければ調べる。勉強も一度に片づけず、日々少しずつ続ける。そうした派手ではない習慣を6年間かけて自分のものにしたい子には、学校の教育がよく噛み合います。

まとめ|「誠実に考える」を6年間の習慣にする学校

三輪田学園を見ていると、「伝統女子校」という言葉だけでは学校の現在像を捉えきれません。

1887年創立、「誠のほかに道なし」という校訓を受け継ぎながら、中1では週1回の読書授業と哲学対話、Miwada Link、中2・中3ではMIWADA-HUB、中3では卒業論文、高校ではMIWADA-LABへ進みます。古くから大切にしてきた「誠実に考える」という姿勢を、今の時代に合う授業や探究へ置き換えている学校です。

読書が、6年間の学びの入口になる

三輪田学園では、本を読むことが国語だけの活動で終わりません。

中1では一冊の本について考えを言葉にし、中3では複数の文献を読み比べながら卒業論文を書く。その間に哲学対話や探究が入り、高校では自分自身の研究テーマへ進みます。

「調べる前に読む」「発表する前に考える」という順番を急がないところに、この学校らしさがあります。

穏やかな校風と、細かな学習管理は両立している

在校生や保護者からは、先生との距離の近さや、落ち着いた学校生活についての声が多く聞かれます。

一方、英語・数学の小テスト、補習、再試、中1のまなびクラブなど、学習面はかなり具体的に支えます。探究や行事だけを楽しみ、基礎学習は本人任せという学校ではありません。

学校生活全体を細かく管理するわけではないけれど、必要なところには枠を置く。その上で、学年が上がるにつれて本人が決める範囲を広げていきます。

都心の立地を、学校の外へ出る学びにも使う

市ヶ谷・飯田橋から徒歩圏という立地は、毎日の通学に便利というだけではありません。

中1のMiwada Linkでは九段・市ヶ谷周辺を歩き、企業や地域の人に会います。高校の探究でも大学や企業など学校外との接点を持ちます。

約5万5000冊の図書館で調べることと、実際の街へ出て確かめること。その両方を使えるのが九段という場所です。

進路も一つの受験方法へ揃えない

卒業後は、一般選抜だけでなく学校推薦型・総合型選抜を使って大学へ進む生徒も多くいます。2026年春は154名の卒業生のうち100名が推薦・総合型で進学しました。

これは、高3になって突然「推薦向けの活動」を始めた結果ではありません。中学から読書、探究、インタビュー、論文、発表を重ね、自分が何に関心を持ってきたかを振り返れるようにしています。

一般選抜を目指す生徒は学力を伸ばし、別の方法が合う生徒は6年間の活動を進路へつなげる。出口にも複数の道があります。

三輪田学園を見に行くなら、生徒の日常を見たい

三輪田学園に向いているのは、本を読むことが苦にならず、すぐに答えが出なくても少し考え続けられる子です。人前で話すのが得意でなくても構いません。人の話を聞き、自分なりの言葉を少しずつ持てることの方が大切です。

また、女子だけの環境、制服のある学校生活、日々の小テストや補習といった一定の枠に安心感を持てるかも、相性を見るポイントです。

学校説明会や三輪田祭を訪れるなら、1100席の講堂や温水プールだけでなく、図書館で過ごす生徒、クラブの先輩後輩、先生へ話しかける生徒の様子も見てみるとよいでしょう。

「誠のほかに道なし」は、少し古風な言葉です。しかし三輪田学園の6年間で行っていることは、その言葉を毎日の学習へ置き換えることなのかもしれません。読む。人の話を聞く。自分で確かめる。そして、自分の言葉で考える。そうした時間の積み重ねに惹かれる家庭なら、一度実際の学校生活を見ておきたい学校です。

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