- 学校の概要|英語教育と国際交流を軸に歩んできた共学校
- アクセスと立地環境|都立大学駅から徒歩圏、落ち着いた八雲の住宅街
- 教育方針とカリキュラム|週8〜9時間の英語と3段階のステージ制
- 学習環境と施設設備|ICT環境とチューター制度が支える学校生活
- 学校生活と行事|英語行事と海外研修を通して広がる経験
- クラブ活動|全国レベルの運動部から文化系まで多彩な活動
- 進学実績と卒業後の進路|国内外の大学へ広がる進路選択
- 学費や諸経費について|授業料から海外研修費まで確認
- 入試情報と合格の目安|複数の入試方式と受験機会を整理
- 併願校パターン|目黒・世田谷エリアを中心に考える受験日程
- 在校生・保護者の声|先生との距離と英語行事に表れる学校文化
- この学校に向いている子の特徴|英語を実際に使いながら世界を広げたい子へ
- まとめ|教室で学んだ英語を海外で使う6年間
学校の概要|英語教育と国際交流を軸に歩んできた共学校
目黒区八雲にある私立の男女共学校
八雲学園中学校は、東京都目黒区八雲2丁目にある私立の男女共学校です。高校を併設する併設型中高一貫教育校で、中学校から入学した生徒は6年間を見通した教育を受けます。一方、高校からの募集も行っているため、中学入学者だけで6年間を過ごす完全中高一貫校とは異なります。
校地は東急東横線「都立大学駅」から徒歩圏にあり、周囲には住宅街が広がっています。目黒区内にありながら繁華街の中心ではなく、学校生活の舞台としては比較的落ち着いた立地です。
1938年創立、「生命主義」「健康主義」から始まった学校
八雲学園の創立は1938年。建学以来の教育方針として掲げてきたのが、「生命主義」「健康主義」です。言葉だけを見ると少し古風に感じますが、人間として心身ともに健やかに成長することを教育の根本に置く考え方です。
その後、時代に合わせて学校の形を変えながら、1996年に八雲学園中学校を再開。2014年には併設型中高一貫教育校となり、中高6年間を連続して捉える教育体制が整えられました。
中学校は2018年、高校は2021年に共学化
長く女子教育を行ってきた八雲学園ですが、2018年度に中学校が男女共学となり、2021年度には高校も共学化しました。現在は中高ともに男子・女子が学ぶ学校です。
創立から積み重ねてきた学校文化をそのまま固定するのではなく、共学化やICT環境の整備、海外大学への進路支援などを取り入れてきた点は、八雲学園の歩みを考えるうえで見逃せません。伝統校でありながら、学校の仕組みそのものを比較的大きく変えてきた学校でもあります。
世界の学校とつながる「ラウンドスクエア」加盟校
八雲学園は2017年、世界各国の学校が参加する国際的な学校ネットワーク「Round Square(ラウンドスクエア)」に加盟しました。海外の学校との交流や国際会議などを通じて、生徒が異なる文化や価値観に触れる機会を設けています。
八雲学園のグローバル教育は、英語の授業時間を増やすことだけで完結しません。中学3年生の全員参加による海外研修をはじめ、海外で実際に人と関わり、自分の考えを伝える経験まで含めて組み立てられています。教室で学んだ英語に「使う場所」が用意されているわけです。
「グローバルリーダー」の前提に置かれる人間力
学校が育成目標として掲げるのは「次世代のグローバルリーダー」です。ただし、そこで想定されているのは、単に英語が得意な生徒ではありません。多様な価値観を理解する姿勢、学んだことを別の場面で応用する力、道徳観などを含む「人間力」を重視しています。
この考え方は、海外研修だけでなく、文化体験、学校行事、進路指導、生徒一人ひとりを支えるチューター制度などにもつながっています。語学力を一つの柱としながら、その先にある「異なる人とどう関わるか」まで教育の対象としているのが八雲学園の基本姿勢です。
英語教育を学校生活の中心に据えた6年間
八雲学園を検討するうえで、英語教育と国際交流は避けて通れません。中学段階から英語の授業時間を多く確保し、英語による授業、資格検定への取り組み、発表行事、そして海外研修へと経験を段階的につないでいきます。
一方で、学校全体を見ると、英語だけに特化した学校というより、文化体験やクラブ活動、国内外への大学進学までを含めて生徒の経験を広げようとする構成です。中学校に入学してから高校卒業までの6年間で、教室の外へ活動範囲が少しずつ広がっていく。この流れを具体的に見ていくと、八雲学園の学校像がつかみやすくなります。
アクセスと立地環境|都立大学駅から徒歩圏、落ち着いた八雲の住宅街
最寄りは東急東横線「都立大学駅」
八雲学園中学校の最寄り駅は、東急東横線の「都立大学駅」です。駅から学校までは徒歩7分。改札を出て自由が丘方面へ進み、遊歩道や目黒通りを経て学校へ向かいます。
中高6年間、年間200日前後通学することを考えると、駅から徒歩7分という距離は日々の負担を抑えやすい範囲です。部活動や学校行事で帰宅が遅くなる日にも、駅まで長い距離を歩かずに済みます。
渋谷から約12分、横浜方面からも東横線でアクセス
都立大学駅は東急東横線の各駅停車駅です。学校が案内する所要時間では、渋谷駅から都立大学駅まで約12分、横浜駅から約27分となっています。
東横線は渋谷、中目黒、自由が丘、武蔵小杉、横浜方面を結んでいるため、目黒区や世田谷区だけでなく、城南地域や神奈川県東部からも通学経路を組みやすい路線です。ただし、特急・急行は都立大学駅に停車しません。朝の通学では乗り換えを含めた時間を確認しておきたいところです。
三軒茶屋・田園調布方面からはバスという選択肢もある
鉄道だけでなく、複数方面から路線バスを利用できます。三軒茶屋、駒沢大学駅前、自由が丘駅入口、田園調布駅を結ぶ路線では、「八雲高校」バス停から徒歩1分です。
東横線から離れた地域に住んでいても、田園都市線、世田谷線、大井町線などとバスを組み合わせれば通学経路を検討できます。駅から学校までの徒歩だけでなく、自宅の最寄り路線によってはバス利用の方が乗り換えを少なくできる場合もあります。
目黒駅・二子玉川方面からもバスでつながる
「中根町」バス停からは徒歩3分です。この停留所には、目黒駅前から都立大学駅北口を経由して等々力へ向かう路線や、上野毛駅・二子玉川方面へ向かう路線などが通っています。
このほか、「都立大学付属高校前」バス停から徒歩4分、「都立大学駅前」バス停から徒歩7分という経路もあります。東京駅南口、白金高輪、桜新町、渋谷などにつながる系統もあり、学校周辺には複数のバス路線が集まっています。
学校周辺は住宅街、少し歩けば駒沢オリンピック公園
学校がある目黒区八雲は、低層住宅も多い落ち着いた街並みが広がる地域です。都立大学駅から学校へ向かう途中には遊歩道があり、校舎周辺も大規模な商業施設が並ぶような環境ではありません。
さらに西側には駒沢オリンピック公園があります。学校そのものは駅から近い一方、周辺には緑や住宅街が残っており、繁華街の中にある都市型学校とは少し違った雰囲気があります。
6年間通うなら、徒歩・電車・バスを実際に試しておきたい
八雲学園は都立大学駅から徒歩7分という分かりやすい経路に加え、周囲のバス網も利用できます。そのため、東横線沿線だけを通学圏として考える必要はありません。
学校説明会や文化祭を訪れる際には、実際に自宅から学校まで移動してみるとよいでしょう。朝の乗り換え、駅からの歩きやすさ、部活動後の帰宅経路まで含めて確かめると、6年間の通学をかなり具体的に想像できます。
教育方針とカリキュラム|週8〜9時間の英語と3段階のステージ制
6年間を3つに区切る「ステージ制」
八雲学園では、中高6年間をStageⅠ(中1・中2)、StageⅡ(中3・高1)、StageⅢ(高2・高3)の3段階に分けて学習を組み立てています。中学校と高校を別々に考えるのではなく、大学進学までを見通して教科内容を配置する仕組みです。
StageⅠでは基礎学力と学習習慣を固め、StageⅡでは高校内容にも入りながら学力を伸ばします。StageⅢでは文系・理系に分かれ、希望進路に応じた科目選択と大学入試演習へ移っていきます。海外大学、国公立大学、難関私立大学まで幅広い進路を想定しているため、英語に力を入れながら数学・理科の授業時間も確保しています。
中学3年間で英語26時間、毎週8〜9時間学ぶ
八雲学園のカリキュラムでまず目を引くのが英語の授業数です。中1で週8時間、中2・中3では週9時間。3年間を合計すると週当たりの配当時間は26時間となり、主要5教科の中でも英語に最も多くの時間を割いています。
| 学年 | 英語 | 国語 | 数学 | 社会 | 理科 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中1 | 8時間 | 4時間 | 5時間 | 4時間 | 4時間 |
| 中2 | 9時間 | 4時間 | 5時間 | 4時間 | 5時間 |
| 中3 | 9時間 | 4時間 | 6時間 | 4時間 | 4時間 |
英語は中学で週4時間のオールイングリッシュ授業を行います。また、毎日の「Today’s Words」と週1回の朝テストを通して語彙を積み重ね、中学3年までに3,284語の習得を目標としています。英語を話す活動だけに寄せるのではなく、語彙や文法を含む基礎を反復しながら、実際に使う力へつなげる構成です。
英検からIELTSまで、自分の段階に合わせて学ぶ英語
英語4技能の学習には、独自のeラーニングシステム「YES(Yakumo English:Gateway to Success)」も利用します。中学英語の基礎から大学入試レベルまで学ぶことができ、英検に加えてTOEFL、TOEIC、IELTSの対策にも対応しています。
帰国生やすでに高い英語力を持つ生徒については、習熟度に応じたオールイングリッシュの授業も設けられています。目標にはCEFRのC1レベルも掲げており、国内大学受験だけを出口としない点が八雲学園の英語教育を特徴づけています。
さらに、レシテーションコンテスト、英語劇、スピーチコンテスト、英語祭、海外研修など、授業で覚えた英語を実際に使う場が中学3年間に繰り返し現れます。テストのために覚えた表現を舞台や海外で使うことになるので、「読む・解く」で終わりにくい英語教育です。
英語だけではなく、数学・理科も中高一貫で先へ進む
英語の印象が強い学校ですが、現在のカリキュラムでは理数系科目の強化も明確に打ち出されています。数学は中1・中2で「体系数学」を使用し、StageⅠの2年間で中学校数学を修了します。中3から高校数学に入り、StageⅡでは数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bを学びます。
中3以降の数学では習熟度別授業も行われ、到達段階に応じて扱う問題の水準を調整します。単元ごとの小テストに加え、理解が十分でない生徒には定期試験後の補習も実施されます。
一方、理科では実験や観察を重視します。実験結果を記録して終わるのではなく、グループで意見を交換し、データを整理し、PowerPointなどを使って発表するところまでが授業の一部です。中学生は夏休みに「一人一研究」にも取り組みます。
「八雲式PBL」で、調べて終わらず人に伝える
各教科ではICTを利用した「八雲式PBL」にも取り組みます。PBLは、生徒自身が課題を見つけ、情報を集め、考えをまとめ、解決策を探る問題解決型の学習です。
例えば数学では、単元の学習後に5〜6人のグループで確認問題について話し合い、記述式の解答を共同で完成させて発表します。理科では実験結果をタブレットで撮影したり、表計算ソフトでグラフを作ったりします。総合的な学習の時間でも、図書館やタブレットを使った調査とプレゼンテーションを行います。
生徒が使用する端末は学校指定のWindowsタブレットPCで、6年間使用します。Classiには家庭学習や一日の振り返りを記録し、ロイロノートでは教員との資料共有や生徒同士の協働学習を行います。ICTそのものを学ぶというより、調べる、考える、共有する、発表するという一連の学習の道具として使われています。
高2から文系・理系へ、進路に合わせて授業を選ぶ
StageⅢに入る高校2年からは文系・理系のコース別カリキュラムとなります。高校3年では大学入試問題の演習が増え、選択授業も組み合わせながら志望大学に必要な科目へ学習を寄せていきます。
英語教育や海外研修に学校生活のかなりの時間を使う一方、6年間の後半では大学受験へ段階的に軸足を移します。中学で英語や探究を通して世界を広げ、高校ではそこで見えてきた進路に必要な学力を整える。この順序で6年間が設計されているのが、八雲学園のカリキュラムです。
学習環境と施設設備|ICT環境とチューター制度が支える学校生活
学校指定のWindowsタブレットを6年間使用
八雲学園では、生徒一人ひとりが学校指定のWindowsタブレットPCを持ち、中学入学から高校卒業まで6年間使用します。端末は毎日持ち帰って充電し、授業だけでなく家庭学習や日々の振り返りにも使います。
授業では「ロイロノート」を利用し、教員から配信された資料を確認したり、自分の考えを提出したり、グループで情報を共有してプレゼンテーションを行ったりします。Word、Excel、PowerPointなどの基本操作は、中学1年の技術・家庭科に設けられた「情報」の時間から学びます。
理科では実験結果をカメラで記録してグラフ化し、社会では写真や地図を共有しながら意見をまとめるなど、端末の使い方は教科によってさまざまです。ICTを特別な授業だけで扱うのではなく、ノートや辞書と同じように日常の学習道具として使っています。
Classiの学習記録を、先生とのやり取りにも使う
中学生は「Classi」を使って、その日の学習内容や学習時間、一日の振り返りを記録します。記録には担任やチューターからコメントが送られ、学習方法を見直す材料にもなります。
保護者も、生徒が入力した学習記録や朝テストの点数などを確認できます。学校からの連絡や保護者会の出欠確認にも使われており、紙の連絡帳とは少し違った形で、学校・家庭・生徒の情報がつながっています。
英語では、4技能eラーニングシステム「YES」も利用します。英検からTOEFL、TOEIC、IELTSまで自分の段階に合わせて学習できるため、端末は授業の補助だけでなく、個別学習を進めるための道具でもあります。
担任とは別に中学3年間を支える「チューター」
八雲学園の中学校には、ホームルーム担任とは別に「チューター(学習アドバイザー)」が生徒一人ひとりにつく制度があります。主な役割は学習面の助言ですが、学校生活や日常生活の悩みについても相談できます。
中学1年では、入学後の様子を見ながら学校がその生徒に合った教員を紹介します。中学2年以降はアンケートを行い、生徒本人の希望も取り入れながら担当する教員を決めます。「自分で好きな先生を自由に指名する」という単純な仕組みではなく、日常の関係を見ながら相談相手をつくっていく制度です。
試験前には学習計画表、試験後には成績をもとに面談を行い、Classiに記録された学習時間や振り返りも指導に使います。担任一人に相談窓口を集中させず、もう一人継続的に自分を見ている教員がいることは、中学に入ったばかりの時期には特に意味を持ちます。
メディアセンターは「読む」と「自習する」の両方に使える
図書館機能を担うのが、独立した建物になっているメディアセンターです。書籍に加えて無線LAN環境が整えられ、閲覧コーナーのほか自習スペースも設けられています。
校内にはこのほか、少人数で学習するためのスタディルームやファミリールーム、読書などに使えるパティオがあります。授業を受ける普通教室だけで一日を過ごすのではなく、調べ学習、自習、少人数学習と目的に応じて場所を使い分けられる構成です。
総合的な学習の時間では、図書館やタブレットを使って情報を集め、まとめた内容を発表する活動も行われます。メディアセンターは本を借りる場所というより、八雲学園が重視する「自分で調べて人に伝える学習」の拠点の一つと考えると分かりやすいでしょう。
実験設備から体育館、屋外プールまで校内にそろう
理科の実験設備も整えられています。実験室にはドラフトチャンバーや液晶ディスプレイが設置され、顕微鏡は生徒が一人1台使える環境が用意されています。八雲学園では理科で実験・観察を重視しているため、施設と授業内容が直接つながっています。
体育施設には冷暖房を備えた体育館のほか、屋外プール、テニスコート、バスケットゴールがあります。空手道部が使用する道場や、陸上競技のスタート練習にも使えるタータン舗装の陸上レーンも設けられています。
調理室には調理設備のほか食器類もそろえられています。本校舎と東校舎は耐震リニューアル工事を終えており、昔から使われてきた校地に、現在の授業やクラブ活動に合わせた設備を組み込んでいます。
食堂はなく、昼食は弁当持参が基本
八雲学園には、生徒が日常的に利用するカフェテリア形式の食堂はありません。昼食は家庭から持参した弁当をクラスごとに食べるのが基本です。
一方、校内では弁当やパン、スイーツなどを購入することもでき、現在は予約販売の形で利用できます。飲料の自動販売機もあり、休み時間、昼食時、放課後に使用できます。
毎日弁当を用意する家庭にとって、食堂の有無は学校選びでは案外実務的な問題です。八雲学園の場合は「弁当持参が基本、必要な日は校内販売を利用できる」という形を想定しておくと、入学後の生活をイメージしやすいでしょう。
学校生活と行事|英語行事と海外研修を通して広がる経験
中1の6月から、人前で英語を使う
八雲学園では、英語を学ぶ時間だけでなく、英語を人前で使う行事が中学3年間に組み込まれています。中学1年の6月には「レシテーションコンテスト」を実施。課題となる英文を暗唱し、発音や抑揚、表情、ジェスチャーまで工夫しながら一人ずつ舞台で発表します。
入学からまだ2か月ほどの時期に行われるため、英語経験の少ない生徒にとってはかなり早い段階での発表です。ただ、最初から自由に英文を組み立てるわけではなく、課題文を繰り返し練習するところから始まります。中学1年では「覚えた英語を声に出す」、中学2年では「自分で考えた内容を英語で伝える」と、少しずつ要求される内容が変わっていきます。
中2はスピーチ、中学3年間で英語劇にも取り組む
中学2年の3月にはスピーチコンテストがあります。趣味や将来の夢、家族、日本文化など、自分が伝えたいテーマについて英文を作り、ネイティブ教員の指導も受けながら発表まで仕上げます。
12月には全校行事の「英語祭」があり、中学1年は英語による朗読劇、中学2年はクラスごとの英語劇に取り組みます。中学3年は文化祭でも英語劇を上演します。中学3年間を通して何度も舞台に立つため、英語力だけでなく、人前で話すことや仲間と一つの発表を作ることにも慣れていきます。
行事のために別の英語を学ぶというより、普段の授業で身につけた語彙や発音、表現を使う場として行事が置かれています。英語が「教科」から「人に伝えるための道具」へ少しずつ変わっていく構成です。
中学3年の2月、全員でアメリカへ約2週間
八雲学園を代表する行事が、中学3年生全員が参加するアメリカ海外研修です。例年2月から3月にかけて約2週間、カリフォルニア州サンタバーバラを中心に研修を行います。
2026年の研修では、カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)での授業、姉妹校であるCate Schoolなど現地校との交流、小学校訪問、サンタバーバラ市内での活動などが行われました。研修の後半にはロサンゼルスへ移動し、現地の文化や街に触れる機会も設けられています。
中1のレシテーション、中2のスピーチや英語劇を経て、その先に海外研修があります。中学入学時から見れば、3年間かけて準備してきた英語を実際の生活の中で使う場です。海外に行くこと自体をゴールにせず、それまでの授業や行事を研修につなげている点に、八雲学園の英語教育の組み立てがよく表れています。
サンタバーバラには学校独自の「八雲レジデンス」
海外研修の拠点の一つとなるのが、サンタバーバラに設けられた「八雲レジデンス」です。海外研修を継続的な教育活動として行うための施設で、高校生の3週間海外研修などでも利用されています。
八雲学園では、中3の全員参加研修を経験した後も、高校では希望者向けの3週間海外研修や長期留学など、さらに海外へ出る選択肢があります。中学3年の研修で初めて海外生活を経験し、「もっと学びたい」と感じた生徒が次のプログラムへ進める流れになっています。
また、海外から生徒が来校する機会もあります。ラウンドスクエア加盟校との交流や、アメリカのYale大学の学生との交流なども行われており、国際交流が海外渡航の期間だけに限られていません。
文化祭・体育祭・合唱コンクールではクラスで動く
英語関連以外にも、体育祭、文化祭、球技大会、合唱コンクール、百人一首大会など、中高で取り組む行事が年間を通してあります。
7月の合唱コンクールでは各クラスが一つの曲を仕上げ、秋には体育祭、球技大会、文化祭とクラス単位で動く機会が続きます。中高合同で行われる行事では、中学生が高校生の発表や運営を見る場面も多くなります。中学1年から見る高校3年生はかなり大人に見えるものですが、数年後には自分たちがその立場になります。中高一貫校らしさが表れやすい場面です。
文化祭では展示や発表の準備を授業とも結びつけています。例えば校外で調査した内容をレポートにまとめ、その成果を文化祭で発表することもあります。行事と日常の学習が完全に切り分けられているわけではありません。
月ごとの「文化体験」で、学校の外にも出ていく
八雲学園では「総合的な学習」の一環として、文化体験を継続的に実施しています。美術館や博物館、舞台芸術、映画、音楽などに触れるほか、学年や時期によって校外での調査学習にも出かけます。
2026年には、中学1・2年が文化祭の展示テーマに関連する施設を訪れて調査を行い、中学3年は公民の学習と関連して国会議事堂を見学しました。夏には劇団四季のミュージカル「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や、サントリーホールでの「はじめてのクラシック」鑑賞も行われています。
教科書を読んで知識を得るだけでなく、実物を見る、舞台を観る、現地へ行く、人と話す。海外研修も含めて考えると、八雲学園の学校生活には教室の外へ出て学ぶ機会がかなり多く組み込まれています。中高6年間を、授業と試験だけで進める学校生活とは少し違った時間の使い方です。
クラブ活動|全国レベルの運動部から文化系まで多彩な活動
運動部12・文化部16、合わせて28のクラブ
八雲学園には、運動部12、文化部16の計28クラブがあります。クラブ活動は中学・高校とも自由参加ですが、中学生の参加率は約83%。活動日が重ならなければ、2つ以上のクラブを兼部することもできます。
運動部にはバスケットボール、空手道、バレーボール、バドミントン、剣道、ハンドボール、ソフトテニス、硬式テニス、陸上、ドリル、サッカー、卓球があります。文化部も吹奏楽、軽音楽、漫画研究、クッキング、中国語、書道、ICC、パソコン、箏曲、声楽、華道、美術、ピアノ、茶道、Science、gleeと幅があります。
クラブによって活動量にはかなり差があります。週5〜6日練習する競技系の部もあれば、週1〜2日を中心に活動する文化部や運動部もあります。「部活動を学校生活の中心に置きたい」「勉強やほかの活動と組み合わせたい」のどちらにも選択肢があります。
中学生と高校生が一緒に活動するクラブも多い
中高一貫校らしく、八雲学園では中学生と高校生が一緒に活動するクラブが少なくありません。剣道、ハンドボール、ソフトテニス、硬式テニス、陸上、サッカー、卓球、吹奏楽などでは、中高の生徒が同じ活動の中で練習します。
中学1年生から見れば、高校生は技術面でも学校生活の面でも数年先を歩く存在です。競技の練習方法を教わるだけでなく、行事や学習との時間の使い方まで身近に見ることになります。一方、学年別に大会へ出場する競技では、中学生としてのチームづくりも行われます。
初心者から始められるクラブも多く、例えば空手道部では未経験から始める部員もいます。剣道、サッカー、卓球なども基礎から練習する方針を掲げています。中学入学を機に新しい競技へ挑戦することもできます。
女子バスケットボールは八雲学園を代表する強豪
競技実績で存在感があるのが女子バスケットボール部です。高校女子はインターハイやウインターカップへの出場を重ねており、2022年度のインターハイでは全国第3位。2026年度も東京都春季大会を3年連続で制し、関東大会では準優勝、インターハイにも出場しました。
中学女子も2026年6月の目黒区大会で優勝し、東京都中学校選手権大会への出場権を獲得しています。高校の強豪チームだけが独立して存在するのではなく、中学段階から競技に本格的に取り組める環境です。
活動日は中高とも火曜から日曜を中心としており、競技志向の強いクラブです。バスケットボールを本格的に続けたい受験生の場合は、学校説明会だけでなく、練習環境や活動日、大会日程まで確認して学校生活全体を考えておきたいところです。
空手道部も全国大会で実績を重ねる
空手道部も、八雲学園のクラブ活動を語るうえで外せません。中学生・高校生が一緒に活動し、形と組手の両方に取り組んでいます。
中学女子は全国中学生空手道選手権大会の団体形で優勝経験があり、高校女子も全国大会で上位入賞を重ねています。2026年3月の全国高等学校空手道選抜大会では女子団体形で3連覇を達成。さらに同年6月の東京都予選では女子個人形の上位を八雲学園の選手が占め、2名がインターハイ出場を決めました。
一方で、入部時から経験者ばかりというわけではありません。基本の礼儀作法、突きや蹴りなどの基礎稽古から始めるため、中学から空手を始めることもできます。高い競技水準と初心者の入口が同じクラブの中にあるのが特徴です。
テニス、陸上、ドリルなどにもそれぞれの活動スタイル
ほかの運動部も、大会出場を目指す部から楽しみながら技術を伸ばす部までさまざまです。硬式テニス部は中高合同で週2〜3日程度活動し、レベルに応じた練習を行います。2026年度には中学硬式テニス部が東京都中学校テニス選手権大会の学校対抗戦へ進出しました。
ソフトテニス部や陸上部も中高合同で活動し、夏季には合宿を行うクラブもあります。ドリル部ではポンポンを使ったチアダンスに取り組み、中学生は文化祭や歓迎会などで発表します。高校では自分たちで振り付けを考え、大会にも出場します。
バレーボールやバドミントンは週3〜4回程度、ハンドボールやソフトテニス、硬式テニス、陸上は週2〜3回程度など、活動頻度にも違いがあります。部活動の種類だけを見るのではなく、自分が希望するクラブが週に何日活動するのかまで見ておくと、入学後の放課後を想像しやすくなります。
文化部にも、八雲学園らしい国際性と発表の場がある
文化部では、音楽系の活動が充実しています。吹奏楽部は中高合同で活動し、学校行事での演奏、吹奏楽コンクール、定期演奏会などに取り組みます。2026年8月にはサマーコンサートを開催し、中学1年生だけによる演奏も披露されました。軽音楽、声楽、ピアノ、箏曲、gleeなど、音楽のジャンルも幅広く選べます。
八雲学園の国際教育とつながるクラブもあります。ICCではネイティブ教員と英会話やゲームなどに取り組み、文化祭では国際理解に関する展示を行います。中国語部では英語とは別の言語に触れることができます。
Science、パソコン、美術、漫画研究、書道、華道、茶道、クッキングなどもあり、放課後まで一つの方向に統一された学校ではありません。英語や海外研修の印象が強い八雲学園ですが、クラブ活動まで見ると、スポーツに打ち込む生徒、音楽を続ける生徒、文化系の活動を静かに楽しむ生徒まで、それぞれ違った放課後を過ごせる学校であることが分かります。
進学実績と卒業後の進路|国内外の大学へ広がる進路選択
2026年春は卒業生151名、4年制大学へ125名が進学
2026年春の八雲学園高校の卒業生は151名でした。このうち125名が4年制大学へ進学し、短期大学へ1名、専門・各種学校へ2名が進学しています。進学準備は22名、その他が1名となっています。
| 2026年春の卒業後の進路 | 人数 |
|---|---|
| 4年制大学 | 125名 |
| 短期大学 | 1名 |
| 専門・各種学校 | 2名 |
| 進学準備 | 22名 |
| その他 | 1名 |
4年制大学への進学率は約83%です。八雲学園には系列大学への一斉内部進学という仕組みはなく、生徒は国内大学、海外大学、推薦型選抜、一般選抜などから自分の進路を組み立てていきます。
2026年は早慶上理からGMARCHまで合格者が広がる
2026年度大学入試では、国内大学の合格実績も伸びています。国公立大学では筑波大学と埼玉県立大学に各1名が合格。私立大学では、慶應義塾大学7名、早稲田大学3名、上智大学4名、東京理科大学3名の合格者を出しました。
GMARCHでは、明治大学6名、青山学院大学9名、立教大学13名、中央大学3名、法政大学6名、学習院大学6名で、合わせて43名となっています。
| 主な大学 | 2026年合格者数 |
|---|---|
| 筑波大学 | 1名 |
| 埼玉県立大学 | 1名 |
| 慶應義塾大学 | 7名 |
| 早稲田大学 | 3名 |
| 上智大学 | 4名 |
| 東京理科大学 | 3名 |
| 明治大学 | 6名 |
| 青山学院大学 | 9名 |
| 立教大学 | 13名 |
| 中央大学 | 3名 |
| 法政大学 | 6名 |
| 学習院大学 | 6名 |
このほか、明治学院大学10名、日本大学14名、駒澤大学8名、國學院大學6名、成蹊大学5名、成城大学5名などにも合格しています。なお、大学合格実績は一人が複数の大学・学部に合格する場合があるため、実際の進学者数とは別の数字として見る必要があります。
海外大学合格は2026年に延べ63名へ
八雲学園の進路で他校と比べても輪郭がはっきりしているのが、海外大学への進学を現実的な選択肢として用意していることです。2024年には海外大学合格が延べ20名、2025年には30名となり、2026年には延べ63名まで増えました。
2026年には、イギリスのマンチェスター大学、ブリストル大学、バーミンガム大学、グラスゴー大学、リーズ大学、シェフィールド大学、オーストラリアのシドニー大学、西オーストラリア大学、アデレード大学、ニュージーランドのオークランド大学などに合格者を出しています。
アメリカでも、ペンシルベニア州立大学、イリノイ大学シカゴ校、フロリダ国際大学、ジョージメイソン大学などへの合格があります。海外大学と一口に言っても一つの国に集中しておらず、イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドへ進路が広がっています。
「UPAA」で海外大学への推薦ルートも用意
海外大学への進学を支える仕組みの一つが、海外協定大学推薦制度「UPAA」です。高校での成績と英語力を基準として、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの協定大学へ推薦入試で出願できます。
2026年度入試では、この制度を利用してマンチェスター大学、ブリストル大学、グラスゴー大学、シェフィールド大学、シドニー大学、オークランド大学などへの合格につながりました。
海外大学を目指す場合、一般的な国内大学入試とは必要な準備がかなり異なります。英語資格、学校成績、志望理由などを早い段階から整える必要がありますが、八雲学園では中学から続く英語教育や海外研修の先に、そのまま海外大学という進路を置くことができます。
指定校推薦もあり、一般選抜だけに進路を絞らない
国内大学については、一般選抜のほか指定校推薦の選択肢もあります。2026年度には、青山学院大学、立教大学、学習院大学、立命館大学、成蹊大学、成城大学、明治学院大学、國學院大學、武蔵大学、獨協大学、日本大学、駒澤大学、専修大学、東京農業大学、東京女子大学、日本女子大学、昭和薬科大学などから指定校推薦枠が設けられています。
また、2024年には順天堂大学と高大連携協定を締結しました。生徒向けのキャンパスツアーや医療系施設での実習体験なども行われており、大学名を知るだけではなく、実際の学問や職業に触れながら進路を考える機会があります。
指定校推薦、総合型・学校推薦型選抜、一般選抜、海外大学と入口が複数あるため、「高校3年になって全員が同じ受験方法へ向かう」という進路指導ではありません。早い時期から本人の興味と得意分野を探し、それに合わせて受験方法を選んでいく形です。
中1から始まるキャリア教育が、高校での進路選択につながる
進路指導は高校生になってから突然始まるわけではありません。中学では社会人講話や進路適性検査、進路講話などを行い、高校では文理選択ガイダンス、大学個別ガイダンス、大学の出張授業、卒業生による受験体験談へと内容を広げていきます。
学習面では、高校1年から土曜日に「SSP(Saturday Support Program)」を実施し、英語・国語・数学をレベル別で学習します。高校2・3年では国公立大学対策や、国公立・早慶上理・GMARCHを目標とする特別進学プログラムも用意されています。
八雲学園の進路を考えるとき、国内大学の合格者数だけを見ると学校の一面しか見えません。中3で全員がアメリカへ行き、高校では長期留学を選ぶこともでき、その経験から海外大学を目指す生徒もいる。一方で、国内では一般選抜や推薦制度を使って進学する生徒もいます。6年間で経験することが増えるほど、卒業後の出口も一つではなくなっていく。その進路の広がりが、現在の八雲学園をよく表しています。
学費や諸経費について|授業料から海外研修費まで確認
入学金は33万円、年間の基本的な学費は約116万円
八雲学園中学校の2026年度の費用は、入学手続時に入学金330,000円が必要です。入学後は授業料のほか、施設維持費、冷暖房費、後援会費、生徒会費を納入します。
| 項目 | 2026年度の金額 |
|---|---|
| 入学金 | 330,000円 |
| 授業料 | 年額588,000円 |
| 施設維持費 | 年額150,000円 |
| 冷暖房費 | 年額120,000円 |
| 後援会費 | 年額62,400円 |
| 生徒会費 | 年額240,000円 |
授業料、冷暖房費、後援会費、生徒会費を合わせた年間額は1,010,400円です。これに1年次の施設維持費150,000円を加えると、入学後に納める基本的な学費は年間1,160,400円。さらに初年度のみ入学金330,000円が加わります。
学費は3分割で納入し、納入月は4月・8月・12月です。2027年度入学者については金額が変更される可能性があり、確定額は入学手続時に案内されます。
中3のアメリカ研修に向け、年間42万円を積み立てる
八雲学園では、中学3年生全員が約2週間のアメリカ海外研修に参加します。そのため、一般的な学費とは別に海外研修積立金として年額420,000円が設定されています。
中学3年間では計1,260,000円を積み立てる計算になります。英語教育や海外研修を学校選びの理由にする家庭にとっては、この費用も中学校3年間の教育費として最初から考えておきたい部分です。
海外研修が希望者だけのオプションではなく、中学教育のカリキュラムに組み込まれていることが、そのまま費用構成にも表れています。八雲学園では、英語を授業で学ぶところから海外で実際に使うところまでを一つの教育プログラムとして考える必要があります。
「臨地教育費」も各学年で必要
校外で行われる教育活動などに充てる臨地教育費も設定されています。2026年度は、中学1年が370,000円、中学2年・中学3年がそれぞれ300,000円です。
| 学年 | 臨地教育費 | 海外研修積立金 |
|---|---|---|
| 中学1年 | 370,000円 | 420,000円 |
| 中学2年 | 300,000円 | 420,000円 |
| 中学3年 | 300,000円 | 420,000円 |
八雲学園では文化体験や校外学習、海外研修など、教室の外で学ぶ機会を多く設けています。こうした教育活動を学校生活の重要な部分として考えているため、授業料だけを見て年間の教育費を判断しない方が実態に近くなります。
制服・副教材なども初年度に準備
入学時には制服や教材などの費用も必要です。夏服・冬服を合わせた制服代は約150,000円。副教材費等は中学1年が120,000円、中学2年・中学3年がそれぞれ60,000円です。
| その他の主な費用 | 金額 |
|---|---|
| 制服代(夏・冬) | 約150,000円 |
| 副教材費等(中1) | 120,000円 |
| 副教材費等(中2) | 60,000円 |
| 副教材費等(中3) | 60,000円 |
また、八雲学園では学校指定のWindowsタブレットPCを中高6年間使用します。授業ではロイロノート、Classi、英語学習システムなどを日常的に利用するため、ICT端末は学校生活に必要な学習用具の一つです。端末や指定品などについては、入学時に案内される金額も含めて準備しておく必要があります。
初年度は「学費以外」の費用まで含めて考えたい
中学1年では、入学金330,000円に加え、授業料などの基本的な学費1,160,400円、海外研修積立金420,000円、臨地教育費370,000円、副教材費等120,000円、制服代約150,000円がかかります。
これらを単純に合計すると約255万円となります。学校指定端末など、このほかに必要となる費用もあるため、八雲学園の初年度費用を見る際には「授業料58万8,000円」だけで判断せず、海外研修や校外活動を含む年間全体の費用を確認しておくことが大切です。
一方、その費用の中には、中3全員参加のアメリカ海外研修や、校外で行われるさまざまな教育活動のための積立も含まれています。八雲学園では、学校外での経験にも相応の時間と費用をかける教育設計になっています。
高校進学後も学費は続く。特待生制度も用意
八雲学園は中高一貫教育を行っていますから、家庭としては中学校3年間だけでなく、高校卒業までの6年間で教育費を考えておきたいところです。高校では授業料のほか施設維持費、各種会費、臨地教育費などが設定され、高校段階では国や東京都による授業料支援制度の対象になる場合もあります。
また、中学入試には特待生制度があります。2027年度入試では、4科目入試で所定の基準を満たした特待生について、入学金を全額免除し、1年次の授業料と施設維持費を免除する制度が設けられています。2年次以降は成績によって審査されます。
八雲学園の場合、海外研修や文化体験まで含めて学校の教育内容を考えると、費用の内訳と教育プログラムがかなり密接につながっています。受験を検討する際には、入学金と授業料だけでなく、海外研修積立金や臨地教育費まで含めた6年間の見通しを立てておくと安心です。
入試情報と合格の目安|複数の入試方式と受験機会を整理
2027年度は2月1日から5日まで5種類の入試を実施
八雲学園中学校の2027年度入試は、第1回、第2回、特待チャレンジ、得意2科目、未来発見の5種類です。募集人員は帰国生入試を含めて男女合わせて144名。2月1日午前・午後に一般的な2科・4科入試を置き、その後は特待、得意科目、自己表現と性格の異なる入試が続きます。
| 入試 | 試験日 | 時間帯 | 募集人員 | 試験科目 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 2月1日(月) | 午前 | 第1・第2回で男女計80名 | 2科または4科 |
| 第2回 | 2月1日(月) | 午後 | 2科または4科 | |
| 特待チャレンジ | 2月2日(火) | 午後 | 男女計20名 | 4科 |
| 得意2科目 | 2月3日(水) | 午後 | 男女計20名 | 指定された組み合わせから2科目 |
| 未来発見 | 2月5日(金) | 午前 | 男女計24名 | 国・算・英から1科目+自己表現文 |
第1回は9時開始、第2回・特待チャレンジ・得意2科目は14時30分開始です。午後入試が多いため、午前に別の学校を受験してから八雲学園へ向かう日程も組みやすくなっています。
第1回・第2回は2科と4科から選択
2月1日の第1回・第2回は、国語・算数の2科目または国語・算数・社会・理科の4科目から選択します。国語と算数は各50分・100点、社会と理科は合わせて60分で各50点です。
| 科目 | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 国語 | 50分 | 100点 |
| 算数 | 50分 | 100点 |
| 社会 | 社会・理科合わせて60分 | 50点 |
| 理科 | 50点 |
2027年度は合格ラインも明示されており、2科入試は200点満点中100点、4科入試は300点満点中150点です。男女別に合格枠を設定する方式ではなく、学校は男女比をおおむね1対1とすることを目指しつつ、入試では共通の合格基準を設けています。
英検3級以上は第1回・第2回で加点
八雲学園らしい制度が、英語資格による加点です。第1回・第2回では、英検3級以上の資格を持つ受験生に合否判定上の加点があります。英語を中学入学前から学んできた受験生にとっては、その積み重ねを4科入試でも生かせます。
| 英語資格 | 2科入試への加点 | 4科入試への加点 |
|---|---|---|
| 英検2級以上 | 30点 | 45点 |
| 英検準2級プラス | 25点 | 40点 |
| 英検準2級 | 20点 | 30点 |
| 英検3級 | 10点 | 15点 |
例えば2科入試で英検準2級を取得していれば20点が加算されます。合格ラインが100点であることを考えると、加点の意味は小さくありません。ただし、この加点は特待生選抜の得点には算入されません。他の英語資格についても、同程度と認められる場合には対象となることがあります。
2月2日は4科限定の「特待チャレンジ入試」
2月2日午後に行われる特待チャレンジ入試は、国語・算数・社会・理科の4科目のみです。300点満点中220点以上を取ると特待生として合格し、150点以上で一般合格となります。
特待生になると、入学金が全額免除され、1年次の授業料と施設維持費も免除されます。2年次以降は成績による審査があります。また、入学後は4科目の入試合計得点上位者で編成する特進クラスに入ります。
2月1日の第1回・第2回ですでに合格している受験生も、別途出願すれば2日の特待チャレンジを受験できます。八雲学園への入学資格を確保したうえで特待生を狙う、という受験の仕方も可能です。
2月3日は「得意2科目」、英語も入試科目にできる
2月3日午後の得意2科目入試では、受験生が自分の得意分野に合わせて科目の組み合わせを選択できます。
- 国語・算数
- 国語・社会理科
- 算数・社会理科
- 英語・算数
- 国語・英語
英語は50分・100点で、難易度は英検3級程度です。社会・理科を選択する場合は両方を受験し、得点の高かった方を2倍して100点換算します。合格ラインは200点満点中100点です。
4科を平均的に仕上げるタイプだけでなく、「英語はかなり得意」「算数を武器にしたい」といった受験生にも入口を用意した方式です。特に英語教育を理由に八雲学園を志望する家庭にとって、中学受験段階から英語を直接入試科目として選べるのは学校の教育方針とつながっています。
2月5日の「未来発見」は1科目+自己表現文
最後の2月5日午前には未来発見入試があります。国語・算数・英語から得意な1科目を選び、それに400〜600字の自己表現文を組み合わせる入試です。
選択教科は50分・100点。自己表現文も50分で、内容に応じてA評価15点、B評価10点、C評価5点が加わります。合格ラインは合計60点です。未来発見入試で英語を選ぶ場合の難易度は英検4級程度となっています。
知識量だけを競う試験ではなく、与えられたテーマについて自分の経験や考えを文章として組み立てる力も見られます。八雲学園が普段の授業や行事で重視する「自分で考え、人に伝える」という学び方に近い入試です。
2026年度は451名が受験、実質倍率は全体で約1.2倍
直近の2026年度入試では、一般入試全体で451名が受験し、377名が合格しました。単純計算した実質倍率は約1.20倍です。ただし、入試方式によって倍率は異なります。
| 2026年度入試 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 64名 | 56名 | 約1.14倍 |
| 第2回 | 170名 | 152名 | 約1.12倍 |
| 特待チャレンジ | 54名 | 37名 | 約1.46倍 |
| 得意2科目 | 127名 | 104名 | 約1.22倍 |
| 未来発見 | 36名 | 28名 | 約1.29倍 |
2027年入試に向けた四谷大塚のAライン80偏差値では、第1回が37、第2回が39、特待チャレンジが40、得意2科目が39となっています。模試会社によって偏差値の尺度はかなり異なるため、別会社の数字と横並びにはできません。
八雲学園の場合、同じ学校でも2科・4科、英語利用、特待チャレンジ、得意2科目、未来発見と受験方法がかなり違います。模試の偏差値だけで合否を考えるより、本人の得意科目とどの入試方式がかみ合うかを早めに見極め、過去問や模擬問題で得点の取り方を確認しておくことが重要です。
同時出願なら25,000円で複数回受験できる
受験料は25,000円です。八雲学園では、同時に出願する場合は25,000円で複数回の入試に出願できます。一度出願した後に別の日程を追加すると、改めて25,000円が必要になるため、複数回受験を考えている場合は出願時点で日程を組んでおく方が分かりやすいでしょう。
2月1日午前から5日午前まで複数の受験機会があり、同じ学校の中でも試験方式を変えて再挑戦できます。第一志望として複数回受ける場合にも、午後入試として併願に組み込む場合にも使いやすい入試設計です。
併願校パターン|目黒・世田谷エリアを中心に考える受験日程
午後入試の多さを生かすと、八雲学園は併願に組み込みやすい
八雲学園の2027年度入試は、2月1日午前の第1回に加え、2月1日午後、2月2日午後、2月3日午後にも試験があります。さらに2月5日午前には未来発見入試があり、第一志望として複数回挑戦する場合にも、他校との併願校として使う場合にも日程を組みやすくなっています。
特に考えやすいのが、午前に別の学校を受験し、午後に八雲学園へ向かう形です。八雲学園の午後入試は14時20分集合なので、午前校の終了時刻と移動時間を確認しておく必要がありますが、目黒・世田谷周辺の学校であれば現実的な組み合わせを作れます。
一方、2月1日午前の第1回から八雲学園を受験する場合は、同日の午後にも第2回を受けられます。八雲学園を第一志望とするなら、初日に2回受験して合格機会を増やす組み方も検討できます。
チャレンジ校には東京農大一・日工大駒場など
八雲学園を標準校として考える受験生が、より難度の高い共学校へ挑戦する場合には、東京農業大学第一高等学校中等部や日本工業大学駒場中学校などが候補になります。
東京農大一は2027年度に2月1日午前・午後、2月2日午後の3回入試を実施します。このうち2月1日午前を受験し、午後に八雲学園第2回を受ける組み合わせは、世田谷区から目黒区への移動という点でも比較的考えやすい日程です。
日本工業大学駒場は2月1日午前・午後、2月2日午前・午後、2月3日午前、2月5日午前と受験機会が多く、八雲学園の午後入試と組み合わせやすい学校です。得意2科選択や4科入試など複数の方式があり、目黒区駒場という立地も併願を考えやすくしています。
さらに上を狙う場合には、芝浦工業大学附属中学校も候補になります。2027年度は2月1日・2日の午前に4科入試を実施するため、2月2日午前に芝浦工大附属、午後に八雲学園特待チャレンジという日程自体は可能です。ただし、芝浦工大附属は豊洲にあるため、試験終了後の移動には余裕を見ておく必要があります。
合格を確保する候補には目白研心・目黒学院
八雲学園より少し余裕を持った受験校を置きたい場合には、目白研心中学校や目黒学院中学校が候補になります。いずれも共学校で、複数回入試を行っています。
目白研心は2027年度に2月1日、2日、4日、6日に入試を実施します。2月1日は午前・午後、2月2日にも午前・午後の試験があり、2科・4科のほか英語資格入試なども用意されています。英語教育に力を入れている点でも八雲学園と共通するため、「英語を伸ばしたい」という学校選びの軸を保ったまま併願できます。
目黒学院は2月1日午前・午後、2月3日午後、2月5日午前に入試を実施します。中目黒にあるため八雲学園からも比較的近く、日程だけでなく移動面でも組み込みやすい学校です。2科・4科だけでなく1科目入試もあり、受験生の得意分野に応じた受け方ができます。
| 位置づけの目安 | 学校 | 2027年度の主な入試日 | 八雲学園との組み合わせ |
|---|---|---|---|
| チャレンジ | 東京農業大学第一高等学校中等部 | 2/1午前・午後、2/2午後 | 2/1午前→八雲学園2/1午後 |
| チャレンジ | 芝浦工業大学附属中学校 | 2/1午前、2/2午前・午後 | 2/2午前→八雲学園2/2午後 |
| チャレンジ〜標準 | 日本工業大学駒場中学校 | 2/1、2/2、2/3、2/5 | 午前入試→八雲学園午後 |
| 標準〜安全 | 目白研心中学校 | 2/1、2/2、2/4、2/6 | 午前入試と八雲学園午後を組み合わせやすい |
| 安全 | 目黒学院中学校 | 2/1午前・午後、2/3午後、2/5午前 | 目黒区内で移動しやすい |
八雲学園第一志望なら、2月1日に2回受験する形が基本
八雲学園への進学希望が強い場合は、2月1日の午前と午後を両方八雲学園に使う日程が分かりやすいでしょう。第1回と第2回はともに2科・4科から選択でき、英語資格による加点も利用できます。
| 日程 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 2月1日 | 八雲学園 第1回 | 八雲学園 第2回 |
| 2月2日 | 目白研心 第3回など | 八雲学園 特待チャレンジ |
| 2月3日 | 他校または休養 | 八雲学園 得意2科目 |
| 2月5日 | 八雲学園 未来発見 | ― |
2月1日に一般合格を得た後でも、2月2日の特待チャレンジ入試を受験できます。したがって、合格後に特待生を目指してもう一度挑戦する日程も可能です。
上位校にも挑戦するなら「午前チャレンジ+午後八雲」
八雲学園を有力な進学先としつつ上位校にも挑戦したい場合は、2月1日午前をチャレンジ校に使い、午後に八雲学園を置く方法があります。
| 日程 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 2月1日 | 東京農大一 第1回 | 八雲学園 第2回 |
| 2月2日 | 日本工業大学駒場 第3回など | 八雲学園 特待チャレンジ |
| 2月3日 | 日本工業大学駒場 第5回など | 八雲学園 得意2科目 |
| 2月5日 | 八雲学園 未来発見または別の確保校 | ― |
この形では、2月1日午前の八雲学園第1回を受験できなくなります。そのため、「東京農大一に合格した場合はそちらへ進学したいのか」「八雲学園への志望度がどの程度高いのか」を決めてから組む必要があります。
安全校は偏差値だけでなく、過去問との相性まで見て決める
「チャレンジ校」「標準校」「安全校」という分類は、学校に固定されたものではありません。同じ八雲学園志望でも、模試偏差値45の受験生と35の受験生では、目白研心や目黒学院の位置づけは変わります。
特に午後入試や後半日程は受験者層が変化しやすく、同じ学校でも入試回によって難度に差があります。安全校と考えるなら、模試の80%偏差値を上回っているだけでなく、過去問で合格最低点を安定して超えられるかまで確認しておきたいところです。
八雲学園は5回の受験機会があり、得意2科目や未来発見といった方式も選べます。この多さは便利ですが、2月1日から5日まで毎日試験を詰め込めばよいわけではありません。第一志望への挑戦、合格を確保する日、体力を戻す時間を含めて日程を組むことが、中学受験の数日間ではかなり重要になります。
在校生・保護者の声|先生との距離と英語行事に表れる学校文化
先生との距離の近さを感じる生徒が多い
八雲学園の学校生活について生徒の声を見ていくと、繰り返し出てくるのが先生に相談しやすいという感覚です。中学校では担任とは別にチューターがつくため、学校生活の中に複数の相談相手がいます。
チューターについては、「普段は相談することがなくても、何かあったときに話せる先生がいることが安心につながる」「担任や家族には話しにくいことでも相談できる」といった受け止め方があります。中学2年以降は本人の希望も取り入れながら担当する教員を決めるため、生徒と教員の相性を意識した制度です。
高校進学後も、中学時代のチューターに相談する生徒がいるという点も興味深いところです。制度として担当する期間が終われば人間関係も終わる、というものではないようです。
チューターだけで問題を抱え込まない仕組み
チューター制度は、一人の教員が生徒のあらゆる問題を解決する仕組みではありません。友人関係について相談があれば担任や相手の生徒を担当する教員、場合によっては部活動の顧問とも情報を共有し、複数の立場から状況を見ます。
学習面でも、試験前の学習計画や試験後の結果、タブレットに記録した日々の学習時間などを使って面談を行います。成績だけを見て「もっと勉強しよう」と伝えるのではなく、どのように時間を使ったのかまで振り返る形です。
中学生は、友人関係、成績、部活動、進路など、悩みの種類によって話しやすい相手が違います。担任以外にも継続的に自分を見ている教員がいるという仕組みは、八雲学園の「面倒見」を具体的に支えている部分です。
英語行事は「楽しい」だけでなく、かなり練習する
在校生の学校生活を考えるうえでは、英語行事の存在も外せません。中学1年のレシテーションコンテスト、中学2年のスピーチ、英語劇など、人前で英語を使う機会が繰り返しあります。
こうした行事については、最初から難なくこなせるというより、暗唱や発音練習を重ねて本番を迎え、その経験によって自信がついていくという流れが見られます。特に中学1年のレシテーションは入学後比較的早い時期に行われるため、英語に慣れていない生徒にとっては一つのハードルになります。
一方、本番まで友人と練習したり、発表を終えたことで次の英語行事への抵抗が小さくなったりする生徒もいます。八雲学園では「英語を勉強した」という経験より、英語で人前に立った経験が中学3年間に積み重なっていきます。
中3海外研修で「英語を使わなければならない」場面に出会う
中学3年の全員参加による約2週間のアメリカ海外研修では、それまでとは環境が大きく変わります。UCSBでの授業、現地校や小学校の生徒との交流、街での活動など、日本語だけでは済まない場面が続きます。
海外経験のない生徒にとっては、出発前の不安もあります。それでも研修を終えた生徒からは、現地の人と話すうちに英語を使うことへの抵抗が薄れたことや、異なる文化に触れたことで視野が広がったことなどが語られています。
研修終盤には、現地でお世話になった人たちを前に英語で発表したり、歌やパフォーマンスで感謝を伝えたりする機会もあります。中1で暗唱した生徒が、中3ではアメリカで自分の言葉を使う。この変化は、八雲学園の3年間を想像するうえで分かりやすい一例です。
保護者からは校外活動の多さを評価する声
保護者の口コミでは、英語教育と並んで行事や校外学習の多さを評価する声が見られます。文化体験、宿泊行事、海外研修など、学校の外へ出る機会が比較的多く、机上の学習とは違った経験ができることを学校選びの理由として挙げる家庭もあります。
また、学習面では毎週の小テストや長期休暇中の講習、教員による声掛けなどを評価する声があります。八雲学園は大学受験だけに学校生活を集中させるタイプの学校ではありませんが、日々の学習状況を細かく確認しながら進める仕組みがあります。
共学化以降の学校については、男子・女子がともに学校生活を送り、以前より活気を感じるという受け止め方もあります。現在の八雲学園を考える場合、かつての女子校時代の印象よりも、共学校としての学校生活を実際に見て判断した方がよいでしょう。
口コミには評価が分かれる部分もある
もちろん、在校生・保護者の評価がすべて同じというわけではありません。口コミでは、学校の穏やかな雰囲気を好意的に捉える声がある一方で、学習面でもっと競争的な環境を求める家庭からは、進度や周囲の学習意識について物足りなさを感じるという意見もあります。
施設や校則、友人関係についても評価には幅があります。特定のクラブの活動環境や校内施設を高く評価する生徒がいる一方、自分が重視する設備との違いを感じる生徒もいます。友人関係についても、一人の経験を学校全体の校風として一般化することはできません。
八雲学園について比較的一貫して見えてくるのは、先生との距離、英語を使う行事、校外での体験が学校生活の中で大きな位置を占めていることです。こうした環境を「いろいろ経験できて面白そう」と感じるか、「もっと受験勉強を中心に据えたい」と感じるかで、学校との相性はかなり変わります。説明会や文化祭では施設を見るだけでなく、生徒と先生が普段どのような距離で話しているかにも目を向けてみると、この学校の雰囲気をつかみやすくなります。
この学校に向いている子の特徴|英語を実際に使いながら世界を広げたい子へ
英語を「受験科目」だけで終わらせたくない子
八雲学園と相性がよいのは、英語を覚えるだけでなく、実際に話したり、人前で発表したり、海外で使ったりしたい子です。中学では週8〜9時間の英語授業に加え、レシテーション、スピーチ、英語劇など、英語を使って表現する機会が繰り返し用意されています。
そして中学3年では、全員参加のアメリカ海外研修があります。海外研修が一部の希望者だけの特別行事ではなく、中学校3年間の英語教育の一つの到達点として組み込まれている学校です。
小学校段階で英語が得意であることは必須ではありません。むしろ、「今はそれほど話せないけれど、中高6年間で使えるようになりたい」という生徒にも合います。一方、英語への関心がほとんどなく、海外研修にも魅力を感じない場合には、八雲学園の教育内容のかなり大きな部分を生かしにくくなります。
海外に出ることを少し楽しみにできる子
中学3年で約2週間アメリカへ行くということは、学校選びの段階で考えておきたいポイントです。家族旅行とは違い、同級生と長期間生活し、現地の学校や大学を訪れ、英語でコミュニケーションを取ることになります。
海外経験がないこと自体は問題ではありません。初めてだからこそ得られる経験も多くあります。ただし、「知らない場所へ行ってみたい」「違う文化の人と話してみたい」という気持ちが少しでもある方が、このプログラムを前向きに受け止めやすいでしょう。
高校進学後には、希望者向けの海外研修や長期留学、海外大学進学という選択肢もあります。中3の研修をきっかけに、それまで考えていなかった進路が見えてくる可能性もあります。
先生に相談しながら学習習慣を整えたい子
八雲学園では、中学生一人ひとりに担任とは別のチューターがつきます。試験前の学習計画や試験後の振り返り、日々の学習状況について継続的に相談できます。
そのため、「何でも自分一人で管理できる子」でなければ合わない学校ではありません。中学入学後に学習のペースをつかみたい子や、困ったときに先生へ相談しながら進みたい子には、この仕組みを利用しやすいでしょう。
反対に、先生から声をかけられたり、学習状況を見られたりすることを極端に煩わしく感じるタイプの場合は、学校との距離感を確認しておいた方がよさそうです。八雲学園の面倒見は、困ったときだけ助けるというより、普段から生徒の様子を見ながら関わる形に近いからです。
机に向かう勉強以外にも時間を使いたい子
八雲学園では、文化体験、英語行事、海外研修、校外学習、文化祭など、教室の外で経験する活動が多くあります。劇場や音楽ホールへ出かけたり、実際の施設を訪れて調査したり、その成果を発表したりする機会もあります。
したがって、学校生活を「授業を受けて、試験で点を取り、大学受験に備える時間」だけにしたくない子には面白い環境でしょう。自分で調べること、人前で発表すること、友人と一つのものを作ることを楽しめる生徒ほど、学校行事やPBL型の授業にも入りやすくなります。
一方で、6年間をできるだけ大学受験対策に集中させたい家庭では、行事や海外研修に使う時間をどう考えるかがポイントになります。八雲学園は、さまざまな経験をした後に進路を考えることにも教育的な意味を置いている学校です。
部活動や行事にも本気で取り組みたい子
放課後の過ごし方にも幅があります。女子バスケットボール部や空手道部のように全国大会を目指すクラブがある一方、吹奏楽、軽音楽、Science、ICC、美術、茶道、クッキングなど文化系の選択肢もあります。
中高合同で活動するクラブも多いため、中学生のうちから高校生と一緒に活動する経験ができます。競技レベルの高い部で本格的に取り組みたい子にも、中学入学を機に新しい活動を始めたい子にも入口があります。
ただし、活動日数はクラブによってかなり違います。部活動を重視する場合は、希望するクラブの練習頻度と、英語行事や海外研修、日々の学習とのバランスを学校見学の段階で確認しておくとよいでしょう。
国内大学だけに進路を限定したくない子
八雲学園では、国内大学への一般選抜や学校推薦型選抜、指定校推薦に加え、海外大学への進学も現実的な選択肢になっています。中学から英語を学び、海外研修を経験し、高校では留学や海外大学進学へ進むルートがあります。
もちろん、入学時点で海外大学を目指している必要はありません。むしろ「将来はまだ決まっていないけれど、選択肢は広く持っておきたい」という子に向いています。中学時代の経験によって、国内の大学を目指すのか、海外へ進むのかを後から考えることができます。
英語を使う経験、先生との近い距離、文化体験、部活動、国内外へ広がる進路。八雲学園は、最初から一つの進路へ生徒を当てはめるというより、6年間にさまざまな経験を積み、その中から自分の方向を見つけていきたい子と相性のよい学校です。
まとめ|教室で学んだ英語を海外で使う6年間
八雲学園を理解するなら、まず英語教育を見る
八雲学園中学校を考えるうえで、最も分かりやすい軸はやはり英語です。中学では週8〜9時間の英語授業があり、オールイングリッシュ授業、英語資格対策、レシテーション、スピーチ、英語劇などが続きます。
そして中学3年では、全員参加のアメリカ海外研修があります。教室で学んだ英語を、実際に海外で使うところまでが中学校3年間の流れに入っています。
海外研修は「特別行事」ではなく教育課程の一部
八雲学園では、海外に行くことが一部の生徒だけのオプションではありません。中学3年生全員が約2週間アメリカへ渡り、現地の学校や大学を訪れ、人と交流しながら生活します。
高校ではさらに海外研修や長期留学、海外大学進学という選択肢もあります。中学3年の研修をきっかけに、その後の進路が変わる生徒もいるでしょう。国際教育を学校案内の言葉だけで終わらせず、実際の経験として組み込んでいる学校です。
先生との距離の近さも、学校選びでは見ておきたい
英語教育の印象が強い一方、八雲学園の学校生活を支えているのがチューター制度です。担任とは別に相談できる教員がつき、学習計画、試験後の振り返り、学校生活の悩みまで継続して見てもらえます。
中学生の6年間は、勉強だけでなく友人関係や進路について迷う時期でもあります。相談相手を複数持てる環境を安心と感じる家庭には、この学校の距離感は合いやすいでしょう。
教室の外で経験する時間が多い学校
文化体験、校外学習、文化祭、英語行事、部活動、海外研修と、八雲学園では学校の外や人前で活動する機会が多く用意されています。
大学受験に必要な学力を身につけながらも、中高6年間を受験勉強だけで埋める学校ではありません。劇場へ行く、調査に出かける、友人と発表を作る、海外で英語を使う。こうした経験そのものにも教育の時間を使っています。
卒業後の進路は国内大学だけに限られない
進路についても、一般選抜、学校推薦型選抜、指定校推薦に加え、海外大学という出口があります。英語教育や海外研修と大学進学が別々の取り組みになっておらず、中学からの経験が高校卒業後の選択につながる構成です。
まだ将来の進路が決まっていない中学生にとっても、国内外を含めて選択肢を残しながら6年間を過ごせる点は、八雲学園らしいところです。
「英語を使ってみたい」と思えるなら、実際に学校を見てみたい
八雲学園中学校は、英語を得意科目にしたい子だけの学校ではありません。英語を話してみたい、海外へ行ってみたい、人前で発表することに挑戦してみたいという気持ちがある子に、多くの経験を用意している学校です。
一方で、海外研修や行事の多さ、先生との近い距離感には好みもあります。学校説明会や文化祭を訪れる際には、英語プログラムの内容だけでなく、生徒と先生の関わり方や校内の雰囲気まで見ておくとよいでしょう。
都立大学駅から歩いて学校へ向かい、実際の生徒の様子を見てみると、「ここで6年間過ごす」という感覚がかなり具体的になります。英語を教室の外まで持ち出して学びたい家庭なら、一度足を運んで確かめてみたい学校です。
