気体の発生と水溶液の性質〜中学受験理科化学分野の問題演習-その2〜

中学受験理科

問題

気体と水溶液について, 次の問いに答えなさい。

  • (1)実験室で酸素を発生させるとき, どの薬品の組み合わせで発生させることができますか。次のア〜カから正しいものを全て選び, 記号で答えなさい。
    • ア. 石灰石と塩酸
    • イ. 鉄と塩酸
    • ウ. 二酸化マンガンと過酸化水素水
    • エ. 二酸化マンガンと塩酸
    • オ. 石灰石とアンモニア水
    • カ. 生レバーとオキシドール
  • (2)酸素の集め方として最も相応しいものを次のア〜ウから1つ選び, 記号で答えなさい。

  • (3)集めた酸素の中で蝋燭を燃やした後, 集気瓶に石灰水を入れて振りました。このとき, どのようなことが観察できますか。次のア〜ウから1つ選び, 記号で答えなさい。
    • ア. 白い濁りを生じる。
    • イ. 再び火花を上げて燃える。
    • ウ. 特に変化はない。

  • (4)試験管に割り箸を入れ, 試験管の口にガラス管をつけたゴム栓をし, 図のように少し傾けてから, ガスバーナーで熱しました。試験管の口を下げる理由を説明した次の文章の空欄(X)に当てはまる言葉を15字以内で答えなさい。

    • [理由]
      試験管の口を下げないと(X), 試験管の内側と外側に温度差が生じ, ガラスが割れるから。

次の文は水溶液A~Hについて調べた結果をまとめたものです。

  • 水溶液Aは息を吹き込むと白く濁った。更に息を吹き込むと透明になった。
  • 水溶液Bは電気を通し, 水を蒸発させると白いものが残った。赤色リトマス試験紙を変色させなかった。
  • 水溶液Cは鼻を刺すような臭いがし, 鉄やアルミニウム, 石灰石を入れると泡を出た。
  • 水溶液Dに鉄やアルミニウム, 石灰石を入れた所, アルミニウムを入れたときだけ泡が出た。
  • 水溶液Eを加熱すると気体が発生し, その気体を水溶液Aに通すと白く濁った。
  • 水溶液Fは鼻を刺すような臭いがあった。BTB液を加えると青くなり, 蒸発させても何も残らなかった。
  • 水溶液Gは特有の臭いがあり, 火をつけると青白い炎を出して燃えた。
  • 水溶液Hは電気を通さず, 水を蒸発させると白いものが残った。残ったものを加熱すると黒くなった。
  • (5)砂糖水の結果として適当なものはどれですか。A~Hから1つ選び, 記号で答えなさい。
  • (6)水溶液CとDは何ですか。次のア〜エから1つずつ選び, それぞれ記号で答えなさい。
    • ア. 食塩水
    • イ. 水酸化ナトリウム水溶液
    • ウ. 塩酸
    • エ. アンモニア水
  • (7)水溶液Fに, ある液体を入れるとピンク色に変化しました。この液体は何ですか。次のア〜エから1つ選び, 記号で答えなさい。
    • ア. BTB液
    • イ. ムラサキキャベツの汁
    • ウ. フェノールフタレイン液
    • エ. 沃素液
  • (8)水溶液Gは, 最近バイオ燃料としての実用化が検討されています。水溶液Gに溶けているものの名前を答えなさい。

模範解答

  • (1) ウ, カ
    • Tips
      • 実験室で酸素を発生させるためには, 水の分子に酸素原子が1つ余分についた過酸化水素の水溶液, 即ち過酸化水素水(消毒薬としての名前はオキシドール)を用います. 酸素を切り離すには二酸化マンガンを触媒として用いますが, その他に生レバーやジャガイモなどに含まれるカタラーゼという酵素の働きを利用することもあります.
  • (2) イ
    • Tips
      • 酸素は水に溶けにくいため, イの水上置換で集めます. 空気の約1.1倍の重さがあるので, アの下方置換も可能ですが, 空気と混ざってしまうため, 純粋な酸素を集めることができるイの方がよいとされています.
  • (3) ア
    • Tips
      • 蝋が燃える際に発生する気体は水蒸気と二酸化炭素です. 火が消えるとまず, 水蒸気は冷やされて水滴に変わるので集気瓶の内側が曇ります. 一方, 二酸化炭素は石灰水と結びついて白い濁り(炭酸カルシウム)を生じるので, 発生を確認できます.
  • (4) 発生した液体が加熱部分に触れて
    • Tips
      • 木を蒸し焼きにすると, 木酢液や木タールと呼ばれる液体成分が染み出してきます. 試験管の口を下げておかないと, この液体がガスバーナーで加熱している部分で蒸発し熱を奪うので, 試験管のガラスの内外の温度差で, 膨張率の差から亀裂が入り試験管の底の部分が割れてしまいます.
  • (5) H
  • (6) C; ウ, D; イ
  • (7) ウ
  • (8) エタノール(アルコールも可)
    • Tips
      • 実験結果を踏まえて水溶液A〜Hがそれぞれどの水溶液であるかを考えると,
        • A; 息を吹き込むと, 白く濁ったため, 二酸化炭素に反応する石灰水とわかります.
        • B; 電気を通し, 溶質は白い固体, 中性または酸性の水溶液という条件では, 食塩水や硼酸水などが該当します.
        • C; 刺激臭がして, 鉄・アルミニウム・石灰石を溶かして気体が発生するので, 塩酸とわかります.
        • D; 塩酸のように鉄や石灰石は溶かせませんが, 両性金属であるアルミニウムと反応して水素を発生させるのは, 水酸化ナトリウム水溶液とわかります.
        • E; 加熱すると, 石灰水を白く濁らせる気体(=二酸化炭素)が発生するので, 炭酸水とわかります. 同じような物質に重曹(炭酸水素ナトリウム)がありますが, こちらは固体をそのまま加熱することで二酸化炭素は発生します.
        • F; アルカリ性で溶質は液体または気体, そして刺激臭がある水溶液は, アンモニア水とわかります. アルカリ性のアンモニア水が鮮やかなピンク色に染まるのはフェノールフタレイン液と反応したためです.
        • G; 火をつけて燃えるものはアルコールで, 独特の臭いがあります.(刺激臭とは異なるので注意)これをバイオ燃料として使うエタノール車が普及している国はブラジルで, サトウキビの生産が盛んなこともその一因となっています.
        • H; 水溶液が電気を通さず, 溶質が白い固体で, 加熱を続けると黒い炭素に変わるのは砂糖水とわかります.
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