【2026年版】法政大学中学校の評判は?「自由と進歩」と高い内部進学率を誇る共学付属校を徹底解説!

中学受験
  1. 1. 学校の概要|「自由と進歩」を掲げる法政大学の共学付属校
    1. 1936年創立の歴史を受け継ぐ学校
    2. 1学年約140名の適度な規模
    3. 「自由」は、好き勝手にすることではない
    4. 法政大学への内部進学を軸に、その先の将来を考えられる
  2. 2. アクセスと立地環境|井の頭公園に近い緑豊かな三鷹のキャンパス
    1. 最寄りは井の頭公園駅、徒歩で通えるのが大きな特徴
    2. 三鷹駅からはバス利用でアクセス可能
    3. 久我山・調布方面からも通学ルートがある
    4. 井の頭公園に近い、緑と住宅街に囲まれた環境
    5. 学校見学では「実際の通学」を想定して確認したい
  3. 3. 教育方針とカリキュラム|基礎学力と主体性を育てる中高大10年間を見据えた教育
    1. 中学・高校・大学までの10年間を見据えた学び
    2. 国語は「読解」と「表現」の両面から言葉の力を育てる
    3. 数学は複数教員による指導と反復学習で確実な理解を目指す
    4. 英語は「自分の言葉として使える英語」を目標に
    5. つまずきを残さないための補習体制
    6. 文系・理系に早く分けず、幅広い教養を身につける高校課程
    7. 大学のようなゼミや法政大学の授業にも触れられる
    8. 大学付属校だからこそ「受験の先」を考える
  4. 4. 学習環境と施設設備|自然と開放感のあるキャンパスで学びと学校生活を支える
    1. 中学棟と高校棟を中心とした開放的なキャンパス
    2. 約7万3,000冊を備える明るい図書室
    3. 1人1台の端末を活用するICT環境
    4. 体育館の中に多彩なスポーツ施設を集約
    5. 学校行事を支える「オレンジホール」
    6. お弁当だけでなく食堂も利用できる
    7. 保健室とカウンセリングルームで心身をサポート
    8. 「豪華さ」よりも6年間の日常を支える使いやすさが魅力
  5. 5. 学校生活と行事|鈴掛祭や校外行事を通して育む自主性と協働性
    1. 入学直後のオリエンテーションから始まる中学校生活
    2. 生徒総会にも表れる「自主・自律」の精神
    3. クラスの団結が深まる陸上競技大会
    4. 中学2年の林間学校では教室を離れた体験へ
    5. 学校最大級のイベント「鈴掛祭」
    6. 12月は学年ごとに「社会へ出て学ぶ」
    7. 中1「東京ウォーキング」|歴史を自分の足で確かめる
    8. 中2「フィールドワーク」|働く人との対話から将来を考える
    9. 中3修学旅行|広島・長崎で平和について学ぶ
    10. 中1冬のスキー教室
    11. 希望者には中学3年の海外研修も
    12. 行事も「自由と進歩」を学ぶ大切な教育の場
  6. 6. クラブ活動|18のクラブで仲間と打ち込み、中高のつながりも深める
    1. 中学校だけでも18クラブ、運動系の選択肢が豊富
    2. 全国大会出場者も生まれる水泳部
    3. 都大会を目指して活動する運動部も多い
    4. 初心者から始められるクラブも多い
    5. 中高合同で活動できるクラブも
    6. 伝統あるブラスバンド会
    7. 茶道・華道など日本文化に触れられる活動も
    8. 美術・演劇・英語・放送など個性を生かせる文化系クラブ
    9. 鈴掛祭はクラブ活動の成果を披露する大きな舞台
    10. 「文武両道」を6年間で実践する
  7. 7. 進学実績と卒業後の進路|約9割が法政大学へ進む安定した内部進学制度
    1. 例年約85%が法政大学へ推薦進学
    2. 法政大学への推薦は「無条件」ではない
    3. 法政大学の15学部へ幅広く進学
    4. 高校2年から「大学で何を学ぶか」を具体的に考える
    5. 推薦学部・学科は高校3年の12月に内定
    6. 推薦権を保持したまま他大学にも挑戦できる
    7. 慶應・上智など他大学への合格実績も
    8. 海外大学という選択肢も広がっている
    9. 推薦内定後も「大学に向けた学習」を続ける
    10. 「法政大学に行ける」だけではない付属校のメリット
  8. 8. 学費や諸経費について|6年間の学校生活を見据えて確認したい費用
    1. 2026年度の初年度納入金
    2. 中学2年・3年では年間100万円前後が目安
    3. 制服・体育用品などの入学準備費も必要
    4. 1人1台のタブレットPCも学習環境の一部
    5. 行事費には学校生活ならではの体験も含まれる
    6. 希望制の海外研修などは別途費用を考えておきたい
    7. 高校進学後も3年間の学費が続く
    8. 奨学金制度も用意されている
    9. 初年度は「学費+入学準備費」で考える
  9. 9. 入試情報と合格の目安|3回の一般入試と人気付属校ならではの競争
    1. 国語・算数150点、理科・社会100点の500点満点
    2. 2026年度は823名が受験、全体倍率は3.4倍
    3. 女子は第2回、男子は第3回で特に高倍率
    4. 合格最低点は500点満点で330~360点台
    5. 合格者平均は第1回約394点、第2回約384点
    6. 算数は「基本~標準」を速く正確に解く力が重要
    7. 国語は2つの長文を50分で読み切る
    8. 理科は4分野をバランスよく、社会は地理・歴史をやや重視
    9. 複数回受験は繰上合格で考慮される
    10. 第1回を軸にしながら3回のチャンスを生かしたい
    11. 合格のカギは「難問を解く力」より「標準問題を落とさない力」
  10. 10. 併願校パターン|大学付属校を中心に考えるチャレンジ・標準・安全校
    1. チャレンジ校① 明治大学付属明治中学校
    2. チャレンジ校② 中央大学附属中学校
    3. 標準校① 法政大学中学校|第一志望なら3回受験を生かす
    4. 標準校② 明治大学付属八王子中学校
    5. 安全校① 日本大学第二中学校
    6. 安全校② 明治学院中学校|2月1日午後を活用しやすい
    7. パターン① 法政大学中を第一志望にする「3回受験型」
    8. パターン② 法政大中を軸に上位付属校へ挑戦する
    9. パターン③ 早めに合格を確保して法政大中に集中する
    10. 大学付属校は「大学名」だけで選ばないことも大切
    11. 通学時間も含めて併願校を絞り込む
    12. 第一志望なら「2月1日法政大中」を中心に組み立てる
  11. 11. 在校生・保護者の声|明るくアットホームな校風と先生との近い距離感
    1. 「知らない人ばかり」でも友人関係を築きやすい
    2. 先輩・後輩との距離も近い
    3. 先生との距離が比較的近く、質問や相談をしやすい
    4. 行事になると一気に盛り上がる学校
    5. 付属校だからこそ、勉強以外にも本気で取り組める
    6. 「内部進学できるから勉強しなくてよい」わけではない
    7. 「自由な校風」は自分で考えることとセット
    8. 生徒だけでなく保護者も相談できる体制
    9. 保護者から見ても「大学付属の安心感」と「本人の成長」を両立しやすい
    10. 実際の雰囲気は鈴掛祭やオープンキャンパスで確かめたい
  12. 12. この学校に向いている子の特徴|大学付属の安心感の中で自分らしく成長したい子
    1. 法政大学への進学を視野に入れながら、中高生活を充実させたい子
    2. まだ将来やりたいことが決まっていない子
    3. 自由な環境の中で、自分で考えて行動できる子
    4. 自分の意見を持ち、相手の考えも尊重できる子
    5. 行事やクラブ活動にも積極的に参加したい子
    6. コツコツ学習を続けられる子
    7. 英語や国際交流に興味がある子
    8. 文系・理系を早く決めず、幅広く学びたい子
    9. 他大学への可能性も残しておきたい子
    10. 三鷹・吉祥寺エリアの落ち着いた環境で過ごしたい子
    11. 逆に、相性を慎重に確認したいタイプ
    12. 法政大学中学校に向いている子をまとめると
  13. 13. まとめ|内部進学の安心感と自由な学びを両立できる法政大学中学校
    1. 法政大学への高い内部進学率が大きな魅力
    2. 大学受験だけに追われない6年間を過ごせる
    3. 鈴掛祭やクラブ活動も学校生活の大切な一部
    4. 明るく開放感のある三鷹キャンパス
    5. 法政大学以外の進路にも挑戦できる
    6. 入試は2月1日・3日・5日の3回
    7. 法政大学中学校の魅力をまとめると
    8. こんな家庭には特に検討したい学校
    9. 「大学付属」という安心感の先にあるもの

1. 学校の概要|「自由と進歩」を掲げる法政大学の共学付属校

法政大学中学校は、東京都三鷹市牟礼にある私立の共学校です。法政大学の付属校として、中学校から高等学校、さらに大学までを見据えた一貫した教育環境を整えており、法政大学への高い内部進学率を持つ大学付属校として、中学受験でも安定した人気を集めています。

学校の大きな特徴は、大学付属校ならではの進路面での安心感を持ちながら、大学受験だけを最終目標としない幅広い学びに取り組めることです。法政大学が長く培ってきた「自由と進歩」の精神と、前身である法政大学第一中・高等学校から受け継ぐ「自主・自律」の精神を教育の柱とし、生徒一人ひとりが自分で考え、判断し、行動できる人間へと成長することを目指しています。

学校名法政大学中学校
所在地東京都三鷹市牟礼4丁目3番1号
学校区分私立・男女共学
中高の形態中高一貫教育・高校募集あり
大学との関係法政大学付属校
教育のキーワード「自由と進歩」「自主・自律」
中学校の生徒数417名、12クラス(2026年5月1日現在)

1936年創立の歴史を受け継ぐ学校

法政大学中学校の歴史は、1936年に市ヶ谷の法政大学校地内に創立された「法政中学校」にさかのぼります。戦後の学制改革を経て1948年に法政大学第一中・高等学校となり、長く吉祥寺の地で教育を続けてきました。

その後、2007年に現在の三鷹市牟礼へ移転するとともに校名を「法政大学中学高等学校」へ変更し、男女共学となりました。長い歴史を持つ伝統校である一方、現在の校舎や教育システムには新しい時代に対応した環境が整えられており、伝統と現代的な教育をバランスよく取り入れている学校といえるでしょう。

1学年約140名の適度な規模

2026年5月1日現在、中学校には男子184名、女子233名の計417名が在籍しています。各学年は約140名・4クラスで構成されており、学校全体として大規模すぎないことも特徴です。

1学年4クラスという規模は、同級生同士のつながりを築きやすい一方で、さまざまな考え方や個性を持つ仲間と出会えるだけの広がりもあります。中学3年間を通して、生徒同士だけでなく教員とも関係を築きやすく、大学付属校でありながら比較的アットホームな雰囲気を感じやすい環境となっています。

「自由」は、好き勝手にすることではない

法政大学中学校を理解するうえで重要なのが、教育の根底にある「自由と進歩」という考え方です。

ここでいう「自由」は、単に規則に縛られず好きなことをするという意味ではありません。自分自身で物事を考え、多様な価値観を尊重しながら判断し、その選択に責任を持つことが求められます。そして、社会や世界が抱える課題に目を向け、よりよい方向へ変えていこうとする姿勢が「進歩」につながります。

そのため、学校生活では学力だけでなく、主体性、思考力、判断力、他者と協働する力を育てることが重視されています。大学付属校というと「受験競争から解放された学校」というイメージを持つこともありますが、法政大学中学校の場合、その時間的・心理的な余裕を利用して、幅広い教養や学校行事、クラブ活動、探究的な学びなどに取り組めることが大きな魅力です。

法政大学への内部進学を軸に、その先の将来を考えられる

法政大学中学校の大きな魅力の一つが、法政大学への内部進学制度です。一定の推薦条件を満たすことが必要ですが、多くの生徒が法政大学への推薦資格を取得し、卒業後は法政大学のさまざまな学部へ進学しています。

大学進学への道筋が早い段階から見えやすいからこそ、中学・高校の6年間を「大学入試のためだけの時間」にせず、自分が将来何を学びたいのか、どのような生き方をしたいのかをじっくり考えられる点は、付属校ならではのメリットです。

一方で、法政大学への進学だけが唯一の進路ではありません。条件を満たしながら他大学への進学を目指す生徒もおり、法政大学という大きな進路の選択肢を持ちながら、自分自身の可能性を広げていける学校と捉えると、その特徴が分かりやすいでしょう。

「自由と進歩」の精神のもと、自分で考えて行動する力を育てながら、法政大学付属校としての充実した教育環境を活用できることが、法政大学中学校の基本的な魅力です。大学進学の安心感だけでなく、中高6年間を通して自分の興味や将来像をじっくり育てたい家庭にとって、注目したい共学付属校の一つです。

2. アクセスと立地環境|井の頭公園に近い緑豊かな三鷹のキャンパス

法政大学中学校は、東京都三鷹市牟礼4丁目に位置しています。都心の学校とは異なり、周囲には落ち着いた住宅街と緑が広がり、学校生活を送るうえで穏やかな環境に恵まれています。

最寄り駅は京王井の頭線の「井の頭公園駅」で、駅から学校までは徒歩約12分です。また、JR中央線の三鷹駅、京王井の頭線の久我山駅、京王線の調布駅からバスを利用するルートも用意されており、中央線・井の頭線・京王線の各方面から通学しやすい立地となっています。

利用駅学校までの主なアクセス
京王井の頭線「井の頭公園駅」徒歩約12分
JR中央線「三鷹駅」南口から「久我山駅」行き京王バス約9分、「西ヶ原」下車徒歩約5分
京王井の頭線「久我山駅」「三鷹駅」行き京王バス約10分、「西ヶ原」下車徒歩約4分
京王線「調布駅」北口から「吉祥寺駅」行きバス約25分、「下連雀」下車徒歩約12分

最寄りは井の頭公園駅、徒歩で通えるのが大きな特徴

電車を利用する場合に最も分かりやすいのが、京王井の頭線「井の頭公園駅」から徒歩約12分というルートです。

井の頭公園駅は吉祥寺駅の隣駅にあり、渋谷方面から井の頭線を利用できるため、杉並区・世田谷区・渋谷区方面からも通学を検討しやすくなっています。駅から学校まで一定の距離はありますが、毎日の通学でバスへの乗り換えを必要としない点はメリットといえるでしょう。

また、学校名から「法政大学のキャンパス内にある中学校」をイメージすることもありますが、法政大学中学校は市ケ谷・多摩・小金井といった大学キャンパスではなく、三鷹市牟礼に独立した中高のキャンパスを構えています。

三鷹駅からはバス利用でアクセス可能

JR中央線を利用する家庭にとって便利なのが三鷹駅からのバスルートです。三鷹駅南口から「久我山駅」行きの京王バスに乗車し、約9分で「西ヶ原」バス停へ到着します。そこから学校までは徒歩約5分です。

中央線沿線から通学できることは、法政大学中学校の通学圏を大きく広げています。中央線は新宿方面から東京都西部まで東西に延びているため、都心方面だけでなく武蔵野・多摩地域からも通いやすいことが特徴です。

朝夕の道路状況によってバスの所要時間が変わる可能性はありますが、井の頭公園駅からの徒歩ルートと三鷹駅からのバスルートを使い分けられる点は、日々の通学を考えるうえでも安心材料となります。

久我山・調布方面からも通学ルートがある

西側・南側からのアクセスにも選択肢があります。京王井の頭線の久我山駅からは三鷹駅行きの京王バスで約10分、「西ヶ原」バス停から徒歩約4分です。

さらに京王線の調布駅からは、吉祥寺駅方面へ向かう京王バスまたは小田急バスを利用できます。「下連雀」バス停まで約25分、そこから学校までは徒歩約12分です。

このため、法政大学中学校は三鷹・武蔵野エリアだけを通学圏とする学校ではありません。中央線、井の頭線、京王線という複数の鉄道路線を利用できるため、東京23区西部から多摩地域まで幅広い地域から通学を検討できます。

井の頭公園に近い、緑と住宅街に囲まれた環境

立地面で法政大学中学校らしさを感じさせるのが、井の頭恩賜公園にほど近い環境です。井の頭公園周辺は豊かな緑を残しながら、その北側には吉祥寺の市街地が広がっています。

学校そのものは繁華街の中心にあるのではなく、三鷹市牟礼の落ち着いた住宅街に位置しています。そのため、吉祥寺エリアに近い利便性と、学校周辺の穏やかな環境を両立していることが特徴です。

都心の駅前型の学校と比較すると、駅から多少歩く必要がありますが、その分、キャンパス周辺にはゆとりがあり、緑を身近に感じながら6年間を過ごせます。中高時代を落ち着いた環境で過ごしてほしいと考える家庭にとっては、大きな魅力となるでしょう。

学校見学では「実際の通学」を想定して確認したい

中高6年間通う学校を選ぶ際には、電車の乗車時間だけでなく、自宅から学校までの実際の所要時間を確認しておくことが重要です。法政大学中学校の場合、井の頭公園駅から徒歩で向かう家庭もあれば、三鷹駅や久我山駅からバスを利用する家庭もあります。

特に受験校として検討している場合は、学校説明会や鈴掛祭などで訪問する際に、入学後に利用する可能性が高いルートを実際に歩いてみるとよいでしょう。駅から学校までの距離、朝の交通状況、乗り換えのしやすさなどを体感することで、6年間の通学をより具体的にイメージできます。

なお、学校には来校者用の駐車場・駐輪場は設けられていません。学校説明会や入試などで訪れる際にも、電車やバスなどの公共交通機関を利用することになります。

井の頭公園の自然に近い落ち着いた環境と、中央線・井の頭線・京王線の各方面からアクセスできる交通利便性。この二つを兼ね備えていることが、法政大学中学校の立地面での大きな特徴です。

3. 教育方針とカリキュラム|基礎学力と主体性を育てる中高大10年間を見据えた教育

法政大学中学校の教育を理解するうえで軸となるのが、法政大学の学風である「自由と進歩」と、前身の法政大学第一中学高等学校から受け継がれてきた「自主・自律」の精神です。

学校が目指しているのは、単に知識を多く身につけることではありません。自分で考え、判断し、周囲の人と協力しながら行動できる力を養い、将来は社会の中で主体的に生きていける人間を育てることを重視しています。

そのため、大学付属校でありながら学習面を軽く考えているわけではなく、むしろ「大学受験だけに追われないからこそ、中学・高校で身につけるべき学力と教養をしっかり育てる」という考え方がカリキュラム全体に表れています。

中学・高校・大学までの10年間を見据えた学び

法政大学中学校では、中学校3年間、高校3年間、さらに法政大学での4年間までを見据えた「10年間一貫教育」という考え方を大切にしています。

中学校段階で特に重視されるのは、将来の専門的な学びへつながる基礎学力と学習習慣の確立です。そのため、英語・数学・国語・理科・社会の5教科に十分な授業時間を確保し、毎日の授業だけでなく、家庭での予習・復習や課題への取り組みも含めて学習習慣を整えていきます。

段階学習の主なテーマ
中1~中2基礎学力と家庭学習を含めた学習習慣の確立
中3~高1高校内容を意識した学習への発展と、自分の進路を考え始める時期
高2~高3幅広い教養を維持しながら、選択授業や大学連携を通して専門分野へ接続
大学法政大学の各学部で専門分野を深く学ぶ

「付属校だから大学入試に必要な範囲を早く終わらせる」という進学校型のカリキュラムとは考え方が異なります。6年間をかけて幅広い教養と思考力を育て、その先の大学での学びにつなげていくことが基本的な方向性です。

国語は「読解」と「表現」の両面から言葉の力を育てる

法政大学中学校の教育で特徴的なのが、国語を単なる文章読解の教科として扱っていないことです。中学校では週5時間の国語を「読解」と「表現」に分け、読む力と、自分の考えを相手に伝える力を並行して育てていきます。

読解では、小説や説明文だけでなく、詩、短歌、俳句、古文、漢文、新書など幅広い文章に触れながら、文章を論理的に読み取る力や語彙力を養います。

一方の表現では、文章を書くことに加えて、話す、聞く、話し合う、プレゼンテーションを行うといった活動にも取り組みます。最終的には、参考文献なども活用しながら、自分の考えを筋道立てて他者へ説明できる力を身につけることを目指します。

大学でのレポートや論文、社会に出てからのコミュニケーションにもつながる力を、中学生の段階から意識して育てている点は大きな特徴です。

数学は複数教員による指導と反復学習で確実な理解を目指す

数学では、論理的に考え、問題を解決する力を育てることを重視しています。

中学1年では週6時間を確保し、代数と幾何をそれぞれ学習します。その中には演習の時間も設けられ、複数の教員が教室に入って指導する体制が取られています。問題演習中に分からない部分が生じたとき、その場で教員へ質問しやすいこともメリットです。

中学2年でも、生徒の理解状況に応じて複数教員による指導やクラスを分割した授業を取り入れます。さらに中学3年では、一部の授業を習熟度別に編成し、高校数学の内容にも進んでいきます。

特徴的なのは、単に先へ先へと進むのではなく、高校1年で一部の内容を改めて学習し、重要事項を反復して定着させることです。中高一貫校の時間的な余裕を利用し、「先取り」と「定着」を組み合わせたカリキュラムとなっています。

英語は「自分の言葉として使える英語」を目標に

英語教育では、英文を読んだり文法問題を解いたりするだけではなく、自分の考えを英語で表現し、対話や討論につなげられる力を育てることを目標としています。

中学校では英語に多くの授業時間を設定し、通常の英語授業に加えて、ネイティブ教員による英会話や英語演習を取り入れています。英会話や中2・中3の英語演習では少人数授業も行われ、実際に英語を使う機会を増やしています。

また、学年ごとに英語力の到達目標を設定し、英語資格試験にも積極的に取り組みます。中学3年ではTOEIC Bridgeを受験するなど、自分の英語力を客観的に確認する機会も設けられています。

高校進学後には海外研修や留学制度なども用意されており、中学校で身につけた基礎的な英語力を、実際のコミュニケーションへと発展させていきます。

つまずきを残さないための補習体制

自由度の高い大学付属校である一方、学習については「本人任せ」にしすぎないフォロー体制も整えられています。

特に積み重ねが重要となる英語と数学では、中学1年・2年を対象として、火曜日と木曜日の7時間目に補習授業が行われています。必要に応じて指名される形で参加し、授業内容や家庭学習で生じた理解不足を補います。

このほかにも各学年・各教科で補習や追加課題などが行われ、生徒の学習状況に応じたフォローが実施されています。

法政高校への内部進学にも一定の成績基準があるため、「付属校に入れば勉強しなくてもそのまま進学できる」という仕組みではありません。日々の授業、課題、定期試験への取り組みを積み重ねることが求められます。

文系・理系に早く分けず、幅広い教養を身につける高校課程

高校へ進むと、法政大学付属校ならではの教育がさらに明確になります。

法政大学高等学校では、早い段階で文系・理系のコースに完全に分けるのではなく、英語・数学・国語・理科・社会の5教科を高校3年間にわたって幅広く学ぶことを基本としています。

これは、大学進学後や社会に出てから必要となる幅広い教養を身につけるためです。例えば文系の進路を考えている生徒であっても数学を学び、理系の生徒も人文・社会科学的な内容に触れることで、一つの分野だけに偏らない視野を育てます。

その一方で、高校2年・3年では自然科学、人文・社会科学、語学など幅広い分野から選択授業を履修できます。マスコミ、ビジネス、法学、簿記など、大学で扱う専門分野への入口となる授業も用意されており、自分の興味や将来の進路に応じて学びを深められます。

大学のようなゼミや法政大学の授業にも触れられる

選択授業の中には、大学のゼミに近い形で、文献を読み、調査し、討論や発表を行う授業もあります。高校生の段階から、「先生から教えてもらう学習」から「自分で問いを立てて学ぶ学習」へと徐々に移行していく仕組みです。

さらに高校2年では、法政大学への理解を深める高大連携プログラムが実施されます。高校3年では、放課後に法政大学の授業を聴講できる機会も設けられており、大学で学ぶ専門分野に一足早く触れることができます。

法政大学への推薦進学が決まった後も学習が終わるわけではありません。高校3年の3学期には、大学での学習を見据えた講座を選択したり、自分でテーマを設定してレポート・論文の作成やプレゼンテーションに取り組んだりします。

大学付属校だからこそ「受験の先」を考える

法政大学中学校のカリキュラムの魅力は、単に「法政大学へ進学しやすい」ことだけではありません。

大学受験のための知識習得だけに時間を使うのではなく、中学では基礎学力と学習習慣を固め、高校では幅広い教養を身につけながら、自分の興味に応じた専門的な学びへ少しずつ踏み込んでいきます。そして法政大学との連携を利用しながら、「大学に入ること」ではなく「大学で何を学ぶのか」を考えていけることが、付属校ならではの強みです。

基礎を丁寧に積み上げる学習指導と、自分で考えて学びを選択する自由度。この二つを段階的に組み合わせながら、「自由と進歩」「自主・自律」を実際の学びにつなげていることが、法政大学中学校の教育の大きな特徴といえるでしょう。

4. 学習環境と施設設備|自然と開放感のあるキャンパスで学びと学校生活を支える

法政大学中学校のキャンパスは、2007年の三鷹移転に合わせて整備された中学校・高等学校共用の教育環境です。中学棟と高校棟を中心に、図書室、講堂、食堂、体育館、グラウンドなどが配置され、日々の授業から自習、クラブ活動、学校行事までを一つのキャンパス内で行える環境が整っています。

校舎には大きな窓やガラス面が多く取り入れられ、中庭や屋上庭園などの緑も配置されています。三鷹・井の頭公園エリアという周辺環境とも調和した、明るく開放感のあるキャンパスが法政大学中学校の特徴です。

施設・設備主な特徴
中学棟・高校棟普通教室のほか、少人数授業や選択授業に対応した学習室を設置
図書室約7万3,000冊を所蔵し、法政大学の図書も取り寄せ可能
マルチメディア室ICTを活用した学習に対応する教育施設
オレンジホール式典や講演、学校行事などに利用される講堂
体育館メインアリーナ、サブアリーナ、プール、剣道場、トレーニング施設などを備える
屋外運動施設人工芝グラウンド、多目的グラウンド、弓道場などを整備
食堂スクールランチや一般食券による昼食を利用可能
売店おにぎり、パン、サンドイッチ、飲み物などを販売
カウンセリングルーム生徒や保護者が学校生活について相談できる環境を整備

中学棟と高校棟を中心とした開放的なキャンパス

校舎は中学棟と高校棟に分かれています。中学生には中学生の生活拠点を設けながら、体育施設や図書室、食堂などは中高で共有するため、中高一貫校らしいつながりも感じられる設計です。

普通教室だけでなく、少人数授業や選択授業に対応する学習室も数多く設けられています。英会話の少人数授業や数学の習熟度別授業など、§3で紹介した授業形態を施設面から支えていることもポイントです。

エントランスやホワイエにも大きなガラス面が用いられており、校内全体に自然光が入りやすい設計となっています。中庭には水や緑が配され、さらに屋上庭園も設けられているため、都市部の学校でありながら自然を身近に感じられます。

約7万3,000冊を備える明るい図書室

学習施設の中でも注目したいのが図書室です。自然光が差し込む明るく開放的な空間に、約7万3,000冊の図書が所蔵されています。

小説や新書、専門書などを利用した読書や調べ学習はもちろん、自学自習の場として利用することもできます。また、法政大学の図書を取り寄せることもできるため、中高の図書室だけでは見つからない専門的な資料にもアクセスできます。

法政大学の蔵書まで含めると利用可能な資料は非常に多くなり、探究学習やレポート作成などで興味のあるテーマを深く調べたい生徒にとって心強い環境です。書籍だけでなく、CDの貸し出しやDVDの視聴にも対応しています。

国語の「表現」や高校でのレポート・論文作成など、法政大学中高では自分で情報を集め、考えをまとめ、発信する学習が重視されています。その土台となる施設として、図書室は学校生活の中で重要な役割を担っています。

1人1台の端末を活用するICT環境

現在の学校生活では、生徒が個人用のタブレットPCを使用する環境も整えられています。入学時に学校の教育活動に対応した端末を購入し、Microsoft Officeをはじめとする学習に必要なソフトウェアを利用します。

端末は単に紙の教材を電子化するためのものではなく、教科の特徴に応じて、資料作成、情報検索、意見共有、オンラインでの活動などに活用されます。

一方で、法政大学中学校ではICTそのものを教育の目的としているわけではありません。紙への記述や対面での話し合いなども含め、学習内容に応じて適切な方法を選択するための道具の一つとしてICTを取り入れている点が特徴です。

体育館の中に多彩なスポーツ施設を集約

運動施設も充実しています。体育館にはメインアリーナとサブアリーナがあり、バスケットボールやバレーボールなどさまざまな体育授業・クラブ活動に対応します。

さらに、体育館にはプール、剣道場、トレーニングルーム、ランニングコース、多目的グラウンドなども設けられています。

なお、「法政大学中学校にはプールがない」と紹介されることもありますが、現在の学校公式施設案内では校内にプールが設置されていることが確認できます。水泳部も活動しており、体育・クラブ活動の双方を支える施設の一つとなっています。

屋外には全面人工芝のグラウンドがあり、その周囲には部室棟が配置されています。このほかにも弓道場などがあり、文化系だけでなく運動系のクラブ活動に取り組みたい生徒にも充実した環境です。

学校行事を支える「オレンジホール」

校内には、式典や講演会、さまざまな学校行事に使用される講堂「オレンジホール」があります。

大学付属校では、大学教員や卒業生などを招いた講演や高大連携の機会も多くなります。そのような学校全体で学ぶ場を校内に確保できることも、施設の充実した学校ならではのメリットです。

そのほか、和室、調理室、マルチメディア室なども設置されており、通常の教科授業だけではなく、学校行事や文化活動、体験的な学習にも対応できる施設構成となっています。

お弁当だけでなく食堂も利用できる

毎日の学校生活で保護者にとって気になるのが昼食です。法政大学中学校では、家庭から持参したお弁当を教室で食べることも、食堂を利用することもできます。

食堂は全面ガラス張りの明るく開放的な空間となっており、スクールランチや一般食券を利用して昼食を取ることができます。中学生も利用できるため、「毎日必ずお弁当を用意しなければならない」という学校ではありません。

さらに2階には売店があり、おにぎり、パン、サンドイッチ、飲み物などを購入できます。成長期の中高生にとって昼食の選択肢が複数用意されていることは、6年間の日常生活を考えるうえでも便利です。

保健室とカウンセリングルームで心身をサポート

学習設備だけでなく、生徒の心身を支える環境も整っています。保健室では複数の教員が対応し、身体面だけでなく心のケアにも取り組んでいます。

また、校内にはカウンセリングルームが設置され、カウンセラーへ学校生活や友人関係などについて相談することができます。保健室・相談室には個室も用意され、プライバシーに配慮されています。

相談は生徒だけでなく保護者にも対応しています。中学生は思春期を迎え、学習、友人関係、部活動、家庭などさまざまな面で悩みが生じやすい時期です。そうしたときに、担任や教科担当とは異なる立場の専門スタッフへ相談できる場所があることも、安心して学校生活を送るための重要な環境といえるでしょう。

「豪華さ」よりも6年間の日常を支える使いやすさが魅力

法政大学中学校の施設は、目を引く設備があるだけではなく、授業、自習、読書、昼食、行事、クラブ活動、相談まで、学校生活のさまざまな場面を一つのキャンパスで支えられることが大きな魅力です。

中庭や屋上庭園の緑、自然光の入る図書室や食堂など、日常的に過ごす場所にも開放感があります。その一方で、少人数学習室、ICT端末、約7万3,000冊を備える図書室など、学習を支える設備もしっかり整えられています。

「自由と進歩」の教育を、教室の中だけではなくキャンパス全体で支えていること。勉強だけに偏らず、クラブ活動や行事、人との交流も大切にしながら6年間を過ごしたい生徒にとって、法政大学中学校は恵まれた学習・生活環境を備えた学校といえるでしょう。

5. 学校生活と行事|鈴掛祭や校外行事を通して育む自主性と協働性

法政大学中学校の学校生活では、日々の授業だけでなく、生徒自身が考え、仲間と協力しながら取り組む学校行事が大切にされています。

「自由と進歩」「自主・自律」という教育方針は、教室で学ぶだけの理念ではありません。文化祭や生徒会活動、校外学習、宿泊行事などを通して、自分たちで考えて行動し、ときには失敗もしながら一つのものを作り上げていく経験へとつながっています。

年間を通じて、学年全体で取り組む行事、クラスの団結を深める行事、社会や歴史について学ぶフィールドワークなどがバランスよく配置されていることが特徴です。

時期主な行事
4月入学式、オリエンテーション(中1)
5月生徒総会
6月陸上競技大会
7月芸術教室、林間学校(中2)
夏休み海外研修(中3・希望者)
鈴掛祭(文化祭)
12月東京ウォーキング(中1)、フィールドワーク(中2)、修学旅行(中3)
1月スキー教室(中1)
3月卒業式

入学直後のオリエンテーションから始まる中学校生活

中学1年生にとって最初の大きな行事が、4月に行われるオリエンテーションです。

中学受験を終えて入学してきた生徒たちは、出身小学校も住んでいる地域もさまざまです。最初は知り合いがほとんどいないという生徒も少なくありません。

オリエンテーションでは、さまざまな活動を通して法政大学中学校での生活について知るとともに、新しいクラスメートとの交流を深めます。単なる学校説明ではなく、仲間と活動しながら新しい環境に慣れていくためのスタートとして位置づけられています。

1学年約140名という比較的コンパクトな規模であることもあり、こうした行事をきっかけとしてクラス内だけでなく学年全体にも人間関係が広がっていきます。

生徒総会にも表れる「自主・自律」の精神

5月には生徒総会が行われます。法政大学中学校では、中学生全員が生徒会の一員となり、各委員会の活動方針などについて話し合います。

学校生活を先生から与えられたものとして過ごすだけでなく、自分たちの学校生活を自分たちでより良くしていくという姿勢を育てる機会です。

こうした経験は、学校が掲げる「自主・自律」という考え方とも深く結びついています。中学生のうちから、自分の意見を持ち、それを他者に伝え、異なる意見を聞きながら合意形成を図る経験を積んでいきます。

クラスの団結が深まる陸上競技大会

6月には、1学期の大きなイベントとなる陸上競技大会が行われます。

個人種目だけではなく、クラスの仲間と協力して取り組むことで、入学からまだ数か月の中学1年生にとってもクラスのつながりを深める機会となります。

法政大学中学校では学習だけでなく、こうした行事を通して仲間と協力する力や、一つの目標に向かって努力する経験も大切にしています。

中学2年の林間学校では教室を離れた体験へ

7月には、中学2年生を対象とした林間学校があります。

普段の学校生活を離れ、自然の中で仲間と一定期間を過ごす宿泊行事です。学校の教室では得られない体験を通して、クラスや学年の仲間との関係を深めることができます。

宿泊行事では、決められた時間に行動したり、集団生活のルールを守ったり、自分の役割を果たしたりする必要があります。こうした経験も、自分で考えて行動する力と、周囲に配慮しながら生活する力を育てる機会となっています。

学校最大級のイベント「鈴掛祭」

法政大学中学高等学校の学校生活を象徴する行事の一つが、文化祭である「鈴掛祭(すずかけさい)」です。

クラス企画をはじめ、文化系クラブの展示や発表、公演など、さまざまな企画が校内で行われます。完成した企画を見るだけでなく、準備段階から生徒たちが主体となって考え、役割を分担し、一つの行事を作り上げていくことに大きな意味があります。

特に法政大学中学校の教育方針を考えると、鈴掛祭は「自主・自律」を実践する場ともいえるでしょう。企画内容を考え、意見をまとめ、準備を進め、当日の運営まで行う過程では、思い通りに進まない場面もあります。そこで仲間と話し合いながら課題を解決する経験が、生徒の成長につながります。

例年は秋に開催され、多くの来場者でにぎわいます。2026年度の鈴掛祭は10月24日・25日に開催予定で、一般公開も予定されています。

受験を検討している家庭にとっても、鈴掛祭は学校の雰囲気を知る貴重な機会です。説明会だけでは分かりにくい、生徒同士の距離感、先生との関係、校内の活気などを実際に感じやすい行事といえるでしょう。

12月は学年ごとに「社会へ出て学ぶ」

法政大学中学校の行事の中でも特徴的なのが、12月に行われる学年別の校外学習です。

中学1年では「東京ウォーキング」、中学2年では「フィールドワーク」、中学3年では「修学旅行」が行われます。学年が上がるにつれて、身近な地域の歴史から社会や進路、さらに平和や歴史へと学習テーマが広がっていきます。

中1「東京ウォーキング」|歴史を自分の足で確かめる

中学1年の東京ウォーキングでは、グループごとに東京都内の史跡などを訪ねます。

特徴的なのは、単に決められた場所を見学するだけではないことです。事前に訪問先について調べ、実際に現地を歩き、終了後には学んだ内容をまとめます。

教科書や資料で学んだ歴史を実際の場所で確認することで、知識と現実の社会を結びつけます。また、グループで行動するため、計画を立てる力、仲間と相談する力、自分たちで行動する力も必要になります。

中2「フィールドワーク」|働く人との対話から将来を考える

中学2年ではフィールドワークが行われます。法政大学中学高等学校の卒業生をはじめとする社会人へのインタビューなどを通して、「働くこと」や自分自身の将来について考えていきます。

大学付属校では、大学への進学が比較的早い段階から見えやすいからこそ、「どこの大学に入るか」だけではなく「将来何をしたいのか」を考えることが重要になります。

実際に社会で働く大人の話を聞くことで、大学で学ぶ内容と将来の仕事とのつながりを意識し、自分の興味や進路について考え始めるきっかけとなります。

中3修学旅行|広島・長崎で平和について学ぶ

中学校生活の大きな節目となる中学3年の修学旅行では、例年広島・長崎を訪れます。

観光を中心とした旅行ではなく、現地を訪れて歴史を体感しながら平和について考える学習が大きなテーマとなっています。

戦争や原爆について教科書で学ぶだけではなく、その場所に立ち、資料や証言に触れることで、一人ひとりが平和について考えます。中学3年間の学びを締めくくる行事の一つとして、知識だけではなく社会を見る視点を育てる機会となっています。

中1冬のスキー教室

1月には、中学1年生を対象としてスキー教室が実施されます。

入学から約1年が経ち、クラスや学年の人間関係が深まった時期に行われる宿泊行事です。スキーの技術を身につけるだけでなく、仲間と長い時間を過ごすことで、普段の学校生活とは異なる交流が生まれます。

オリエンテーション、東京ウォーキング、スキー教室と、中学1年の段階からさまざまなタイプの行事を経験できることも、法政大学中学校の学校生活の特徴です。

希望者には中学3年の海外研修も

国際交流に興味のある生徒には、中学3年の夏休みに希望者対象の海外研修も用意されています。

2025年度にはオーストラリア・アデレードで11日間の語学研修が行われ、ホームステイをしながら現地校へ通い、英語の授業や現地生徒との交流、さまざまなアクティビティを経験しました。

2026年度はオーストラリア・ケアンズでの寮滞在型海外研修が予定されています。

英語を教室内の学習だけで終わらせず、実際の生活の中で使うことができるため、§3で紹介した英語教育をさらに発展させる機会となります。海外生活を経験することで、異なる文化や価値観に触れ、自分自身の視野を広げられることも魅力です。

行事も「自由と進歩」を学ぶ大切な教育の場

法政大学中学校の行事には、運動、文化、歴史、社会、国際交流など、さまざまな種類があります。しかし、その根底に共通しているのは、生徒自身が体験し、自分で考えることを重視している点です。

鈴掛祭では仲間と一つの企画を作り、東京ウォーキングでは自分たちで街を歩き、フィールドワークでは社会人と対話し、修学旅行では現地に立って平和について考えます。

大学付属校というと、大学進学の安心感に注目が集まりやすいですが、法政大学中学校では、その時間的な余裕を学校行事や体験学習にも生かしています。

勉強だけでなく、友人との活動やさまざまな体験を通して6年間を充実させたい子にとって、行事の多彩さと生徒主体の学校文化は大きな魅力といえるでしょう。

6. クラブ活動|18のクラブで仲間と打ち込み、中高のつながりも深める

法政大学中学校では、授業や学校行事と並んでクラブ活動も学校生活の大切な柱となっています。2026年8月現在、中学校には体育会11、文化会7の計18クラブが設けられており、運動系から文化系まで幅広い選択肢があります。

法政大学中学校のクラブ活動では、単に大会成績を追求するだけではなく、仲間と協力すること、自分たちで考えて行動すること、継続して一つのことに取り組むことが大切にされています。ここにも、学校が掲げる「自主・自律」の精神が表れています。

区分クラブ
体育会剣道部、ラグビー部、サッカー部、水泳部、スキー部、ソフトテニス部、男子バスケットボール部、女子バスケットボール部、男子バレーボール部、女子バレーボール部、野球部
文化会英語研究部、演劇部、華道部、茶道部、美術部、ブラスバンド会、放送会

中学校だけでも18クラブ、運動系の選択肢が豊富

体育会には、サッカー、野球、バスケットボール、バレーボールといった定番の競技に加え、水泳、スキー、ラグビー、剣道などもあります。

男子・女子で分かれて活動する競技もあり、特にバスケットボール部とバレーボール部は男女それぞれのクラブが設けられています。人工芝グラウンドや体育館、プール、剣道場など、§4で紹介した校内施設を利用しながら活動できる点も魅力です。

クラブによって活動頻度は異なります。例えば、野球部やサッカー部、男子バスケットボール部などは週5日前後活動する一方、文化系では週1~2日程度を中心とするクラブもあります。本格的に競技へ打ち込みたい子から、学習とのバランスを取りながら活動したい子まで、自分に合ったクラブを選びやすい構成となっています。

全国大会出場者も生まれる水泳部

近年の活躍で特に注目されるのが水泳部です。

2026年7月に行われた東京都中学校選手権水泳競技大会では、法政大学中学校の選手が2種目で優勝し、全国大会への出場を決定しました。また、同月の第26回9・11ブロック中学校水泳大会では、女子が総合5位に入賞しています。

校内にプールを備えているため、学校施設を活用しながら日々の練習に取り組めることも特徴です。競技経験者だけでなく、学校生活の中で競技力を伸ばしていきたい生徒にとっても魅力的な環境といえるでしょう。

都大会を目指して活動する運動部も多い

ほかの運動部でも、地域大会や東京都大会を目標として活発な活動が行われています。

例えば剣道部では中学生と高校生が一緒に稽古を行います。中学校から剣道を始める生徒も多く、初心者から段階的に技術を身につけ、希望者は級位・段位の取得にも挑戦できます。2026年度にはブロック大会を勝ち抜き、東京都大会への進出も決めています。

ソフトテニス部も2026年度の第9ブロック大会で個人戦準優勝、団体戦4位という結果を残しています。

また、男子バレーボール部では中学校から競技を始める部員も多く、初心者を含めながら都大会出場を目標に活動しています。野球部、サッカー部、バスケットボール部なども、ブロック大会や東京都大会を見据えて日々練習を重ねています。

初心者から始められるクラブも多い

中学受験を考える家庭にとって、「小学生のうちから競技経験がないと入部しにくいのでは」と心配することもあるでしょう。

法政大学中学校では、中学校入学後に初めてその競技や文化活動に取り組む生徒も少なくありません。

例えば男子バレーボール部では、多くの部員が中学校から競技を始めています。剣道部でも初心者からスタートし、中学3年間で段位取得を目指すことができます。

そのため、小学校時代の経験だけでクラブを選ぶ必要はありません。入学後に興味を持ったことへ新たに挑戦し、6年間をかけて一つの活動を深めていくこともできます。

中高合同で活動できるクラブも

法政大学中学高等学校ならではの特徴として、中学生と高校生が一緒に活動するクラブがあることも挙げられます。

例えば剣道部では中高合同で稽古を行い、美術部も中学生と高校生が一緒に活動しています。ラグビー部も高校生とともに練習するなど、日常的に上級生と接する機会があります。

中学生にとって高校生は、年齢の離れすぎていない身近な先輩です。技術面を学ぶだけでなく、学校生活や学習との両立についても先輩の姿から学べます。

一方で、中学校と高校で別々に活動するクラブもあり、活動形態はクラブによって異なります。中高6年間を通じて同じ活動を続けられる環境があることは、中高一貫校ならではのメリットです。

伝統あるブラスバンド会

文化系で存在感のある活動の一つがブラスバンド会です。

中学生と高校生が協力して活動しており、入学式や卒業式、鈴掛祭での公演だけでなく、吹奏楽コンクール、アンサンブルコンテスト、地域イベントなど幅広い舞台で演奏しています。

定期演奏会には卒業生が参加することもあり、中学・高校だけでなく卒業後までつながる伝統を感じられるクラブです。

学校行事で演奏する機会も多いため、クラブ活動の成果を校内の仲間や保護者に披露できることも魅力でしょう。

茶道・華道など日本文化に触れられる活動も

文化系には、茶道部と華道部もあります。

茶道部では校内の和室を利用し、専門の指導者から表千家のお点前を学びます。オープンキャンパスでは来校した小学生を対象とした茶会を行うなど、日頃の活動を披露する機会もあります。

華道部では池坊の指導を受けながら作品を制作し、校内エントランスへの展示や鈴掛祭での花展にも取り組みます。

運動競技とは異なる形で、一つの技術を長期間かけて身につけたり、日本文化について理解を深めたりできることも、幅広いクラブを持つ学校ならではの魅力です。

美術・演劇・英語・放送など個性を生かせる文化系クラブ

そのほかにも、文化系には英語研究部、演劇部、美術部、放送会があります。

美術部では中高合同でデッサンや油絵などの制作に取り組み、鈴掛祭や東京都私立学校美術展などで作品を発表します。

放送会では、昼休みの校内放送や鈴掛祭でのアナウンス、学校紹介動画のナレーションなどを担当します。放送会はグループごとに週1回程度の活動となっており、比較的自分の時間を確保しながら参加しやすいクラブの一つです。

人前で表現することが好きな子、一人でじっくり作品を作ることが好きな子、語学に興味がある子など、それぞれの個性や興味を生かせる活動がそろっています。

鈴掛祭はクラブ活動の成果を披露する大きな舞台

多くの文化系クラブにとって、§5で紹介した鈴掛祭は一年間の活動成果を披露する大きな機会となります。

ブラスバンド会の公演、美術作品の展示、華道部の作品展示、放送会による運営への参加など、各クラブがそれぞれの形で文化祭を盛り上げます。

受験生にとっても、鈴掛祭はクラブ活動の様子を知る絶好の機会です。公式大会の実績だけでは分からない、部員同士の雰囲気や中高生の関係、普段どのような活動をしているのかを実際に見ることができます。

「文武両道」を6年間で実践する

法政大学中学校では、大学付属校という環境を生かしながら、学習だけでなくクラブ活動にも力を入れることができます。

一方で、クラブによっては平日だけでなく土曜日や日曜日にも活動するため、入部後は家庭学習との時間配分が重要になります。

法政大学への内部進学には日々の学習や成績も関係するため、「クラブだけを頑張ればよい」という学校生活ではありません。授業、家庭学習、クラブ活動のバランスを自分で考える必要があります。

その意味でも、クラブ活動は学校が掲げる「自主・自律」を実践する場の一つです。限られた時間をどのように使うかを考えながら、仲間と目標に向かって努力する経験は、中学・高校時代の大きな財産となるでしょう。

18の多彩なクラブから自分の興味に合った活動を選び、勉強と両立しながら仲間と一つのことに打ち込めること。そして、クラブによっては中高6年間を通じて先輩・後輩とつながりながら成長できることが、法政大学中学校のクラブ活動の魅力です。

7. 進学実績と卒業後の進路|約9割が法政大学へ進む安定した内部進学制度

法政大学中学校を志望する家庭にとって、最大の魅力の一つが法政大学への内部進学制度です。法政大学中学校から法政大学高等学校へ進み、高校で一定の推薦基準を満たすことで、法政大学への推薦入学を目指すことができます。

2025年度の進路データでは、法政大学への推薦資格取得率は97.7%、実際に法政大学へ進学した生徒は在籍者の87.4%となっています。法政大学進学者は188名で、卒業生の大半が大学付属校のメリットを生かして内部進学を選択しています。

一方で、全員が自動的に法政大学へ進学するわけではありません。一定の学業成績や英語資格などが求められるほか、法政大学への推薦権を保持したまま他大学を受験することもできます。「法政大学への安定した進路」と「自分の希望に応じた他大学への挑戦」を両立できることが、法政大学中高の進路制度の大きな特徴です。

2025年度の主な進路データ実績
法政大学推薦資格取得率97.7%
法政大学進学率在籍者の87.4%
法政大学進学者188名
主な他大学合格実績慶應義塾大学7名、上智大学6名、立教大学3名など
海外大学合格実績ブリティッシュコロンビア大学、トロント大学、キングス・カレッジ・ロンドン、ブリストル大学など

例年約85%が法政大学へ推薦進学

法政大学中学高等学校では、例年卒業生の約85%が推薦制度を利用して法政大学へ進学しています。年度による多少の変動はありますが、2025年度は87.4%となっており、法政大学への内部進学が卒業後の進路の中心となっています。

大学付属校を選ぶ大きなメリットは、高校3年の最後まで大学一般入試だけを意識した生活を送る必要がないことです。もちろん日々の学習は必要ですが、中高6年間を大学入試対策だけに費やすのではなく、クラブ活動、学校行事、海外研修、探究的な学習、自分の興味のある分野などにも時間を使うことができます。

法政大学中学校の場合、さらに大学4年間まで含めた中高大10年間を一つの学びの期間として捉えているため、「大学へ合格すること」をゴールとするのではなく、大学で何を学び、その先で何をしたいのかを考えることが重視されています。

法政大学への推薦は「無条件」ではない

内部進学率が非常に高い一方で、法政大学付属校へ入学すれば、自動的に法政大学へ進学できるわけではありません。

法政大学への推薦入学資格を得るためには、主に高校3年間の総合成績と英語資格試験について、法政大学が定める基準を満たす必要があります。

項目主な推薦資格の考え方
高校3年間の成績総合成績で概ね6割以上が目安
英語資格英検2級が基準の一つ
その他の英語試験TOEIC Bridge、GTEC、TOEFLにも対応する基準を設定

特に英語については、英検2級が明確な目標となっています。中学校段階から英語の授業や英会話、外部資格試験への取り組みを重視している背景には、大学進学後に必要となる英語力を育てるとともに、内部推薦の条件を着実にクリアしていくという意味もあります。

高校3年間の成績も重要です。そのため、一般大学受験のように「高校3年の最後に入試で逆転する」という仕組みではなく、高校1年から日々の授業、課題、定期試験に継続して取り組むことが大切になります。

もっとも、学校では日頃から授業に集中し、予習・復習、課題提出、定期試験への準備を着実に行っていれば、十分に到達できる基準として説明されています。内部進学の安心感はありますが、その安心感を支えているのは6年間の日々の学習の積み重ねです。

法政大学の15学部へ幅広く進学

法政大学には、法学、文学、経済、社会、経営といった伝統的な文系学部だけでなく、情報科学、デザイン工学、理工、生命科学などの理系学部、国際文化、キャリアデザイン、グローバル教養など、多様な学問分野があります。

2025年度の法政大学への推薦進学者188名の進学先を見ると、特定の学部だけに偏るのではなく、文系・理系を問わず幅広い学部へ進学していることが分かります。

法政大学の学部2025年度進学者数
法学部27名
文学部22名
経済学部26名
社会学部23名
経営学部25名
国際文化学部8名
人間環境学部12名
現代福祉学部2名
キャリアデザイン学部10名
グローバル教養学部(GIS)4名
情報科学部6名
デザイン工学部9名
理工学部11名
生命科学部3名
合計188名

法政大学が総合大学であることは、内部進学を考えるうえで大きなメリットです。中学校入学時点で将来の専門分野まで決まっている子はむしろ少数でしょう。中高6年間で興味のあることを探しながら、人文・社会科学から理工系、情報系、国際系まで幅広い選択肢の中から進路を考えられる環境があります。

高校2年から「大学で何を学ぶか」を具体的に考える

内部進学制度が充実しているからこそ、法政大学中学高等学校では学部選びを単なる偏差値や知名度で決めないための進路教育にも力を入れています。

高校2年では法政大学主催の高大連携プログラムが行われ、「大学で学ぶことにはどのような意味があるのか」を考えます。また、法政大学へ進学した卒業生を各学部から招くOB・OG講演会も行われます。

大学生となった先輩から、どのような夢や目標を持って学部を選んだのか、大学では何を学んでいるのか、高校時代に何をしておけばよかったのかといった話を直接聞くことで、数年後の自分を具体的にイメージできるようになります。

さらに校内には進路情報室が設けられ、法政大学各学部の研究内容だけでなく、他大学入試についても相談できます。担任との面談なども含め、一人ひとりが自分に合った進路を考えるためのサポートが行われています。

推薦学部・学科は高校3年の12月に内定

法政大学への進学を希望する生徒は、高校3年の12月に進路希望登録を行い、推薦される学部・学科が内定します。その後、学校から法政大学へ推薦され、大学側の手続きを経て正式な入学へと進みます。

つまり、中学入学時点で進学する学部まで決める必要はありません。中学・高校でさまざまな教科、選択授業、学校行事、クラブ活動、高大連携プログラムなどを経験しながら、自分が大学で学びたいことを6年間かけて探していける仕組みです。

推薦権を保持したまま他大学にも挑戦できる

法政大学中学高等学校の進路制度で、内部進学と並んで注目したいのが、法政大学への推薦権を保持したまま、他の国公立大学・私立大学を受験できることです。

これは、「基本的には法政大学への進学を考えていたものの、高校生活の中で法政大学にはない専門分野に興味を持った」「より自分の希望に合う学部を他大学で見つけた」といった場合にも、進路の可能性を広げやすい制度です。

付属校を選ぶ際には「内部進学するか、他大学を受験するか」という二者択一になりやすい学校もありますが、法政大学中高では、内部進学という選択肢を持ちながら外部大学への挑戦も考えられる点が大きな強みとなっています。

慶應・上智など他大学への合格実績も

実際に、法政大学以外の大学へ挑戦する生徒もいます。2025年度の現役生の主な他大学合格実績には、慶應義塾大学7名、上智大学6名、立教大学3名、青山学院大学2名、国際基督教大学1名、明治大学1名、中央大学1名、東京理科大学1名などがあります。

また、東京医科大学や東京歯科大学への合格者も出ています。

ただし、これらは「合格者数」であり、実際の進学者数とは異なる点には注意が必要です。一人の生徒が複数の大学・学部に合格することもあるため、他大学合格実績は「どのような大学へ挑戦している生徒がいるのか」を見る目安として考えるとよいでしょう。

海外大学という選択肢も広がっている

2025年度には海外大学への合格実績も見られます。

  • ブリティッシュコロンビア大学
  • トロント大学
  • キングス・カレッジ・ロンドン
  • ブリストル大学

中学校からの英語教育や海外研修、高校での国際交流などを経験する中で、海外大学を進路として考える生徒もいます。

法政大学という国内の総合大学への安定した進学ルートを持ちながら、国内の他大学だけでなく海外大学まで進路の視野を広げられることは、現在の法政大学中高の進路の多様性を示しています。

推薦内定後も「大学に向けた学習」を続ける

大学付属校では、推薦が決まった後に学習への意欲が下がってしまうことを心配する家庭もあるでしょう。

法政大学中学高等学校では、推薦内定後の高校3年3学期も、単なる「大学入学までの待機期間」にはしていません。論文やレポートの作成、大学での学習につながる講座などに取り組み、大学生として必要となる学び方へ移行していきます。

高校3年生は法政大学の授業を聴講する機会もあり、高校から大学への学びを段階的につなげることができます。

大学受験の終了を学習の終了とするのではなく、高校で身につけた基礎学力を大学での専門的な学びへつなげるという考え方は、10年間一貫教育を掲げる法政大学中高らしい特徴です。

「法政大学に行ける」だけではない付属校のメリット

法政大学中学校の進路面での魅力は、単純に内部進学率の高さだけで評価するより、法政大学への安定した進学制度を土台として、自分の将来について時間をかけて考えられることにあります。

中学受験時点で将来の職業や大学の学部まで決めている必要はありません。中学・高校で幅広い教科を学び、行事やクラブ活動、国際交流、高大連携などを経験しながら、「自分は何に興味があるのか」「大学で何を学びたいのか」を少しずつ探していくことができます。

そして、法政大学の中に希望する分野があれば内部推薦を利用し、別の大学に学びたい分野が見つかれば他大学受験を検討することもできます。

推薦資格取得率97.7%という高い安定性、法政大学15学部につながる幅広い進路、そして推薦権を持ちながら他大学にも挑戦できる柔軟性。この三つを兼ね備えていることが、法政大学中学校を大学付属校として考える際の大きな魅力といえるでしょう。

8. 学費や諸経費について|6年間の学校生活を見据えて確認したい費用

法政大学中学校を検討する際には、入学金や授業料だけでなく、教育充実費、行事費、教材費、制服・体育用品などを含めた実際の年間負担を確認しておきたいところです。

2026年度の中学1年生の場合、入学金は30万円、入学後の年間納入金を合わせた初年度合計は、PTAに加入する場合で約130万6,000円となっています。

さらに、制服や体育着、副教材などの購入費が別途必要です。そのため、初年度については学校への納入金だけを見るのではなく、入学準備に必要な費用まで含めて余裕を持って考えておくとよいでしょう。

2026年度の初年度納入金

項目年額
入学金300,000円
授業料585,000円
教育充実費255,000円
実習料30,000円
生徒会費6,000円
クラス費15,000円
教材費11,200円
行事費等79,813円
PTA入会金・会費24,000円
初年度合計(PTA加入の場合)1,306,013円

PTAは保護者によって自主的に運営されている組織で、加入する場合には初年度に入会金と会費を合わせて24,000円が必要です。PTAに加入しない場合の初年度納入金は1,282,013円となります。

入学金30万円は入学手続き時に納入し、その後の学費については原則として年2回に分けて銀行口座から引き落とされる仕組みです。一度に年間分すべてを納める形ではないため、家計の年間計画も立てやすくなっています。

中学2年・3年では年間100万円前後が目安

中学2年以降は入学金がなくなるため、年間納入額は初年度より下がります。2026年度の学費表では、PTA加入の場合、中学2年が約98万6,000円、中学3年が約101万1,000円となっています。

学年年間納入額の目安
中学1年1,306,013円
中学2年985,595円
中学3年1,011,487円
中学3年間合計約330万円

現在の金額をそのまま単純合計すると、PTAに加入した場合の中学校3年間の学校納入金は約330万円です。ただし、年度によって授業料や教育充実費、行事費などは変更される可能性があります。

特に中学3年では修学旅行など学年独自の行事があるため、行事費の構成も学年によって異なります。

制服・体育用品などの入学準備費も必要

学校への納入金とは別に、入学時には制服や体育用品、副教材などを準備します。

主な費用参考額
副教材費約20,000円
制服約63,000円~
体育着等約40,000円

制服については、基本となる制服のほか、セーター、ベスト、ピーコート、靴、靴下、ベルト、鞄などに任意購入品があります。また、シャツなどを何枚購入するかによっても実際の費用は変わります。

中高6年間着用するものもあるため、成長に伴う買い替えや追加購入も考えておくとよいでしょう。

1人1台のタブレットPCも学習環境の一部

§4で紹介したように、法政大学中学校ではICTを日常的な学習に活用しており、入学後は個人用のタブレットPCを使用します。

機種や購入年度によって価格は変わりますが、近年の入学生向け案内では、教育活動に必要なソフトウェアや製品保証、サポートなどを含めて10万円台の費用が示されています。

タブレットケースなどのオプション品を購入する場合には別途費用がかかるため、制服などと同様、学校納入金とは別の入学準備費として考えておくと分かりやすいでしょう。

行事費には学校生活ならではの体験も含まれる

学費の中には、授業料や教材費だけでなく行事費も含まれています。

法政大学中学校では、中1のスキー教室、中2の林間学校、中3の修学旅行など、学年ごとにさまざまな体験行事が行われます。こうした活動は§5で紹介したように、法政大学中学校の教育を構成する重要な要素です。

したがって、学費を見る際には単純な授業料だけで比較するのではなく、6年間でどのような教育や体験が用意されているのかと合わせて考えることが大切です。

希望制の海外研修などは別途費用を考えておきたい

学校生活の選択肢を広げる場合には、通常の学費以外の費用が発生することもあります。

例えば、中学3年では希望者を対象とした海外研修が実施されています。参加する場合には、渡航費や滞在費などを含む参加費が別途必要になります。

また、クラブ活動によってはユニフォーム、道具、大会参加、合宿などの費用が必要になる場合があります。どの程度かかるかは活動内容によって大きく異なるため、入学後に興味のあるクラブについて確認するとよいでしょう。

高校進学後も3年間の学費が続く

法政大学中学校を受験する場合、基本的には中学3年間だけでなく、法政大学高等学校までの6年間を一つの学校生活として考えることになります。

高校進学後も、授業料、教育充実費、教材費、行事費などが必要です。2026年度の高校の学費を見ると、授業料は年間約53万~55万円で、これに教育充実費や実習料、行事費などが加わります。

一方、高校段階では国の就学支援制度や東京都の授業料負担軽減に関する制度などが利用できる場合があります。制度や支給条件は年度によって変更されるため、実際に高校へ進学する時点で最新の制度を確認することが大切です。

法政大学への高い内部進学率を魅力として中学から入学する場合には、その先に高校3年間、さらに法政大学へ進学する場合には大学4年間が続きます。長い目で教育費を考えておくことで、安心して学校生活を支えやすくなるでしょう。

奨学金制度も用意されている

法政大学中学校には学校独自の奨学金制度があり、このほか各種奨学金や授業料軽減制度についても、募集が行われる際に学校から案内されます。

家庭の状況が変化した場合などに利用できる制度があることは、6年間の私立中高一貫教育を考えるうえで安心材料の一つです。

初年度は「学費+入学準備費」で考える

法政大学中学校の2026年度初年度納入金は、PTA加入の場合で約130万6,000円です。ただし、実際に入学する際には、この金額に制服、体育用品、副教材、ICT端末などの準備費用が加わります。

2年目以降は入学金がなくなり、中学校の年間納入額はおおむね100万円前後となります。現在の金額で単純計算すれば、中学校3年間では約330万円が一つの目安です。

決して小さな金額ではありませんが、法政大学中学校では、充実した校内施設、少人数・複数教員による授業、ICT教育、多彩な学校行事、さらに法政大学との連携教育など、中高大までつながる付属校ならではの教育環境が整えられています。

入学時の金額だけを見るのではなく、高校までの6年間を見据えながら、教育内容と費用の両面から検討することが、法政大学中学校の学費を考える際のポイントです。

9. 入試情報と合格の目安|3回の一般入試と人気付属校ならではの競争

法政大学中学校の一般入試は、2月1日・2月3日・2月5日の計3回実施されます。すべて国語・算数・社会・理科の4教科入試で、面接はありません。

2027年度入試についても基本的な入試制度は継続され、募集人数は第1回・第2回がそれぞれ男女約50名、第3回が男女約40名、合計約140名です。法政大学への高い内部進学率を背景に人気が高く、特に2月3日・5日は他校との併願受験者も多くなるため、後半日程ほど実質倍率が高くなりやすい傾向があります。

入試試験日募集人数試験科目
第1回2月1日男女約50名国語・算数・社会・理科
第2回2月3日男女約50名国語・算数・社会・理科
第3回2月5日男女約40名国語・算数・社会・理科

なお、第3回の募集人数を約20名としている古い情報も見られますが、現在は約40名です。受験日程を組む際には最新の募集人数を前提として考える必要があります。

国語・算数150点、理科・社会100点の500点満点

法政大学中学校の入試は、4教科合計500点満点です。

科目試験時間配点
国語50分150点
算数50分150点
社会35分100点
理科35分100点
合計170分500点

国語と算数がそれぞれ150点で、2教科だけで全体の60%を占めます。そのため、合格を目指すうえでは国語・算数を安定させることが重要です。

一方で、理科・社会も合わせて200点あり、決して軽視できません。特に法政大学中学校のように受験者層が比較的まとまっている入試では、基本・標準問題の取りこぼしが合否を左右します。4教科をバランスよく仕上げつつ、国語・算数で大きく崩れないことが基本戦略となります。

2026年度は823名が受験、全体倍率は3.4倍

直近の2026年度入試では、3回合計で1,149名が出願し、823名が実際に受験しました。繰上合格を含む合格者は242名で、全体の実質倍率は3.4倍となっています。

入試出願者受験者合格者実質倍率
第1回228名202名88名2.3倍
第2回479名328名96名3.4倍
第3回442名293名58名5.1倍
合計1,149名823名242名3.4倍

数字を見ると、第1回が2.3倍、第2回が3.4倍、第3回が5.1倍と、後半になるにつれて競争が厳しくなっていることが分かります。

これは法政大学中学校だけに見られる現象ではありません。2月3日や5日になると、それまでの入試で合格を確保できていない受験生や、2月1日により難度の高い学校へ挑戦した受験生なども加わり、受験者層が変化します。

したがって、法政大学中学校への進学希望が強い場合には、募集人数が多く倍率も比較的落ち着いている2月1日の第1回から受験することが基本となります。

女子は第2回、男子は第3回で特に高倍率

法政大学中学校には男女別の固定された募集定員はありません。ただし、入学後の男女比が1対1に近づくよう、男女それぞれの入試結果上位者から合格者を決定しています。

2026年度の男女別倍率を見ると、次のようになりました。

入試男子倍率女子倍率
第1回2.1倍2.4倍
第2回2.7倍4.2倍
第3回5.2倍5.0倍

特に第3回は男女とも約5倍となっており、かなり厳しい入試です。また、第2回では女子が4.2倍に達しています。

共学校では全体倍率だけを見ると男女間の競争状況を見落とすことがあります。法政大学中学校については、男女それぞれの倍率も確認して受験戦略を考えることが大切です。

合格最低点は500点満点で330~360点台

合格の目安を考える際に参考になるのが、実際の入試における合格最低点です。

2026年度の合格最低点は次の通りでした。

入試合格最低点得点率
第1回364点/500点約72.8%
第2回355点/500点約71.0%
第3回332点/500点約66.4%

この結果から見ると、法政大学中学校の過去問では、まず500点満点の7割前後を一つの基準として考えたいところです。

ただし、第3回は倍率が最も高いにもかかわらず合格最低点が低くなっています。これは、第3回の問題が第1回・第2回より得点しにくかったことが大きく影響しています。そのため、「第3回は330点程度でよい」「第1回は364点必要」と固定的に考えることはできません。

年度や試験回によって問題の難易度が変わるため、過去問演習では点数だけでなく、受験者平均や合格者平均、その年度の合格最低点を合わせて確認することが重要です。

合格者平均は第1回約394点、第2回約384点

より余裕を持って合格を目指すのであれば、最低点だけではなく合格者平均も参考になります。

入試受験者平均合格者平均
第1回351.0点393.9点
第2回328.1点384.3点
第3回296.4点357.2点

第1回では合格者平均が約394点、得点率にすると約79%です。過去問との相性や年度差もありますが、第一志望として安定した合格を目指すのであれば、過去問で最低点をわずかに超えることだけを目標にせず、7割台後半を安定して取れる状態まで仕上げられると安心です。

算数は「基本~標準」を速く正確に解く力が重要

算数は50分・150点で、合否への影響が大きい科目です。

出題は、計算や特殊算などの小問が10問程度、その後に量、平面図形、空間図形、場合の数などを扱う大問が4題程度という構成が基本です。

学校側も出題レベルを「基本から標準レベル」としています。極端に難しい問題を一問解ける力よりも、受験算数の典型問題を正確に処理する力が重要です。

また、解答は基本的に答えのみを記入する形式です。途中式による部分点を期待しにくいため、計算ミスや条件の読み落としがそのまま失点につながります。

2026年度第1回では、算数の受験者平均98.1点に対して合格者平均は122.4点でした。150点満点の約8割にあたり、算数で安定して得点できることが合格に大きく影響することが分かります。

難問対策ばかりを進めるよりも、計算、割合・比、速さ、規則性、場合の数、平面図形、立体図形などの標準問題を確実に解き切れる状態を作り、過去問で時間配分を身につけることが有効です。

国語は2つの長文を50分で読み切る

国語は、物語的文章と説明的文章の大問2題が中心です。

選択問題が比較的多い一方、それぞれの大問で記述問題も出題されます。また、漢字の読み書き、慣用表現、接続詞などの知識問題も含まれます。

重要なのは読解スピードです。50分で2つの文章を読み、設問まで処理する必要があるため、時間をかければ解けるというだけでは十分ではありません。

記述については、文章全体をそのまま抜き出すのではなく、本文中の言葉を利用しながら条件に合わせてまとめる力が求められます。漢字や語句など確実に取れる問題で失点しないことも重要です。

理科は4分野をバランスよく、社会は地理・歴史をやや重視

理科は35分・100点で、物理・化学・生物・地学の4分野からバランスよく出題されます。大問は5題程度で、選択式の問題が中心です。

単純な知識暗記だけではなく、実験や観察の結果を読み取って考察する問題も出されます。「なぜこの現象が起こるのか」を普段から考えながら学習することが重要です。

社会も35分・100点で、地理・歴史・公民の3分野から出題されます。その中では地理と歴史の比重がやや高めです。

資料や統計を読み取って考える問題や記述問題もあり、基本用語については漢字で正しく書けるようにしておきたいところです。さらに、時事問題にも関心を持つことが求められています。

複数回受験は繰上合格で考慮される

法政大学中学校を第一志望とする家庭にとって重要なのが、複数回受験です。

通常の合格判定で「複数回受けたから得点を加算する」といった優遇制度はありません。一方、繰上合格者を決める際には、複数回繰上合格候補者となっている受験生、複数回受験している受験生の順に優先されます。

そのため、法政大学中学校への進学希望が強い場合、第1回だけでなく第2回・第3回まで受験する意味があります。

また、複数回分をまとめて出願する場合には検定料の割引があります。2027年度入試では、1回25,000円に対して、2回分をまとめると45,000円、3回分をまとめると65,000円です。

第1回を軸にしながら3回のチャンスを生かしたい

法政大学中学校の3回入試を比較すると、2026年度は第1回2.3倍、第2回3.4倍、第3回5.1倍でした。この数字だけを見ても、第一志望であれば2月1日の第1回を最大の合格機会として考えるのが基本です。

ただし、第1回で結果が出なかった場合にも、2月3日・5日に再挑戦できます。出題形式は3回とも共通しているため、法政大学中学校の過去問を十分に研究している受験生にとっては、学校別対策をそのまま次の入試へ生かせるメリットがあります。

また、繰上合格では複数回受験者が考慮されるため、志望度が高い家庭であれば「2月1日で決まらなければ終わり」ではなく、第3回まで含めた受験プランを考えておくとよいでしょう。

合格のカギは「難問を解く力」より「標準問題を落とさない力」

法政大学中学校は人気の大学付属校であり、決して簡単に合格できる学校ではありません。しかし、出題そのものは奇問・難問を中心とするタイプではなく、学校側も算数について「基本から標準レベル」と明示しています。

だからこそ重要になるのが、取るべき問題を確実に取る力です。計算ミス、漢字の書き間違い、知識問題の取りこぼし、問題文の条件の見落としなどを減らすことが、そのまま合格可能性の向上につながります。

過去問演習では、単に合計点だけを見るのではなく、教科ごとに「知識不足による失点」「時間不足による失点」「ケアレスミスによる失点」「現時点では難しい問題」を分けて分析すると効果的です。

500点満点で7割前後を一つの基準としながら、第一志望であれば7割台後半を安定して取れる状態を目指すこと。そして、2月1日の第1回を軸に、必要に応じて第2回・第3回まで受験機会を生かすことが、法政大学中学校の入試を考える際の基本戦略となるでしょう。

10. 併願校パターン|大学付属校を中心に考えるチャレンジ・標準・安全校

法政大学中学校の併願を考える際には、単純に偏差値が近い学校を並べるだけでなく、「大学付属校をどこまで重視するか」「法政大学中への志望度はどの程度か」「2月1日から5日までをどう組み立てるか」という3点を意識することが重要です。

法政大学中学校は2月1日・3日・5日の3回入試を実施しているため、第一志望の場合は第1回から受験し、不合格の場合にも第2回、第3回へ再挑戦できる日程となっています。一方、2月2日・4日には別の大学付属校を組み込みやすく、5日間を通した併願プランを作りやすいことも特徴です。

以下では、法政大学中学校を基準として、併願候補を「チャレンジ校」「標準校」「安全校」の3つに分けて紹介します。難易度は模試会社、男女、入試回によって変わるため、あくまで受験校を組み立てる際の目安として考えてください。

位置づけ学校主な入試日程併願のポイント
チャレンジ校明治大学付属明治中学校2月2日・2月3日明治大学への高い内部進学率を持つ人気付属校。法政大中より一段高い難度を想定した挑戦校
中央大学附属中学校2月1日・2月4日中央大学への内部進学を軸とする共学付属校。第2回の2月4日は法政大中と日程が重ならない
標準校法政大学中学校2月1日・2月3日・2月5日第一志望であれば第1回から受験し、必要に応じて第3回まで挑戦
明治大学付属八王子中学校2月1日・2月3日・2月5日明治大学への付属推薦制度を持つ共学校。法政大中と入試日が重なるため志望順位の整理が必要
安全校日本大学第二中学校2月1日・2月3日中央線沿線から通いやすい共学校。2027年度から2科入試も選択可能
明治学院中学校2月1日午後・2月2日・2月4日2月1日午後入試を利用でき、法政大中第1回との組み合わせがしやすい

なお、ここでいう「安全校」は合格が保証される学校という意味ではありません。模試での合格可能性や過去問との相性によっては、さらに難度を下げた学校を確保校として組み込む必要があります。

チャレンジ校① 明治大学付属明治中学校

大学付属校を中心に志望校を考える家庭にとって、法政大学中学校から一段上のチャレンジ校として候補になりやすいのが明治大学付属明治中学校です。

明治大学への内部進学を中心とする学校で、法政大学中学校と同じく、大学受験だけを目的としない中高生活を送りやすい環境があります。一方、入試難度は法政大学中学校より高めで、男女とも高い学力が必要となります。

入試は例年2月2日・2月3日に実施されているため、法政大学中学校の第1回を2月1日に受験した後、2月2日に明大明治へ挑戦する組み方が可能です。

例えば、

  • 2月1日:法政大学中①
  • 2月2日:明治大学付属明治①
  • 2月3日:法政大学中②

という流れであれば、法政大学中学校を軸にしながら明治大学付属明治へもチャレンジできます。

一方、明大明治の第2回も2月3日に行われるため、法政大学中学校第2回とは重なります。どちらを優先するかは、2月1日・2日の結果と本人の志望度を踏まえて決めることになります。

チャレンジ校② 中央大学附属中学校

中央大学附属中学校も、法政大学中学校と併願されやすい大学付属共学校です。

中央大学への内部進学を軸にしながら、比較的自由度の高い校風の中で学校生活を送れることから、法政大学中学校と学校選びの方向性が重なる家庭も少なくありません。

2027年度は第1回が2月1日、第2回が2月4日に実施されます。

法政大学中学校を第一志望とする場合には2月1日が重なるため、第2回の2月4日を利用するのが現実的です。

  • 2月1日:法政大学中①
  • 2月3日:法政大学中②
  • 2月4日:中央大学附属②
  • 2月5日:法政大学中③

という組み方もできます。

ただし、中央大学附属中学校の第2回は募集人数が第1回より少なく、例年競争が厳しくなります。「2月4日だから入りやすい」という入試ではないことには注意が必要です。

標準校① 法政大学中学校|第一志望なら3回受験を生かす

法政大学中学校への進学希望が強い場合には、当然ながら法政大学中学校そのものを複数回受験することが併願戦略の中心になります。

§9で紹介した通り、入試は、

  • 第1回:2月1日
  • 第2回:2月3日
  • 第3回:2月5日

に行われます。

直近の入試では後半日程ほど倍率が高くなる傾向が見られるため、第一志望であれば2月1日の第1回から受験することが重要です。

さらに、繰上合格を決める際には複数回受験も考慮されます。2月1日で合格できなかった場合にも、3日、5日まで受験を続ける意味があります。

標準校② 明治大学付属八王子中学校

同じ大学付属校という観点から比較したいのが明治大学付属八王子中学校です。

2027年度入試は、

  • A方式第1回:2月1日
  • A方式第2回:2月3日
  • B方式:2月5日

となっており、法政大学中学校と3日程すべてが重なります。

そのため、法政大学中学校と明治大学付属八王子中学校の両方を受験候補とする場合には、「空いている日に受ける」という考え方ではなく、事前に志望順位を決めておく必要があります。

例えば、「明治大学への進学をより重視するのか」「三鷹の法政大学中学校の校風や立地をより気に入っているのか」といった点を家族で整理しておくとよいでしょう。

また、明治大学付属八王子中学校の2月5日のB方式は、国語・算数・社会・理科を融合した4科総合問題による入試です。通常の4教科型とは形式が異なるため、単純な安全校として利用するよりも、過去問との相性まで確認したうえで受験を検討したい学校です。

安全校① 日本大学第二中学校

法政大学中学校の安全校候補として考えやすい学校の一つが、杉並区にある日本大学第二中学校です。

JR中央線沿線から通学しやすく、法政大学中学校を検討する家庭にとって通学エリアが比較的重なります。また、日本大学への付属推薦制度を持ちながら、他大学への進学者も多い学校です。

2027年度入試は2月1日午前・2月3日午前の2回です。また、2027年度からは従来の4科入試に加えて、国語・算数の2科入試も選択可能となります。

さらに、第1回と第2回を同時出願して第1回が不合格だった場合、第2回の合否判定で加点される制度も導入されます。

ただし、法政大学中学校と試験日が完全に重なるため、第一志望が法政大学中学校の場合には利用しにくい面があります。法政大学中学校の合格可能性を模試で見極めながら、2月1日をどちらに使うかを判断する必要があります。

安全校② 明治学院中学校|2月1日午後を活用しやすい

実際の併願日程を考えたときに使いやすいのが、東村山市にある明治学院中学校です。

2027年度は、

  • 第1回:2月1日午後
  • 第2回:2月2日午前
  • 第3回:2月4日午前

に入試が行われます。

特に注目したいのが2月1日午後入試です。午前に法政大学中学校第1回を受験した後、その日の午後に明治学院中学校へ移動して受験することができます。

法政大学中学校の結果を待つ前に一つ合格を確保できれば、2月3日の第2回以降を精神的にも落ち着いて受験しやすくなります。

そのため、

  • 2月1日午前:法政大学中①
  • 2月1日午後:明治学院中①

という組み合わせは、法政大学中学校を第一志望とする場合に検討しやすい併願パターンの一つです。

パターン① 法政大学中を第一志望にする「3回受験型」

法政大学中学校への進学意思が強い場合に、最も分かりやすいのが3回すべてを受験できるように日程を確保するパターンです。

日程受験例位置づけ
2月1日 午前法政大学中①第一志望
2月1日 午後明治学院中①安全校
2月2日休養、または明治学院中②安全校
2月3日法政大学中②第一志望
2月4日休養、または併願校調整日
2月5日法政大学中③第一志望

この形のメリットは、法政大学中学校の3回のチャンスをすべて生かせることです。

さらに2月1日午後に合格可能性の高い学校を受験しておけば、早い段階で進学先を確保できる可能性があります。

一方で、2月1日に午前・午後と連続して受験し、その後3日・5日まで入試が続くため、体力面への配慮は必要です。受験校を増やしすぎず、必要に応じて2月2日・4日を休養日にすることも重要です。

パターン② 法政大中を軸に上位付属校へ挑戦する

法政大学中学校を本命圏としながら、より難度の高い大学付属校にも挑戦したい場合には、次のような組み方が考えられます。

日程受験例位置づけ
2月1日法政大学中①標準・本命校
2月2日明治大学付属明治①チャレンジ校
2月3日法政大学中②標準・本命校
2月4日中央大学附属②チャレンジ校
2月5日法政大学中③標準・本命校

大学付属校を5日間にわたって受験できるパターンですが、5日連続受験になる可能性があるため、実際には法政大学中学校の合否結果を見ながら途中の日程を調整することになります。

例えば2月1日の法政大学中学校に合格した場合には、それ以降を「本当に進学したい学校だけ」に絞ることができます。

パターン③ 早めに合格を確保して法政大中に集中する

中学受験では、学力だけでなく「合格を一つ持った状態で本命校を受験できるか」が精神面に大きく影響します。

そのため、法政大学中学校が第一志望の場合には、1月入試や2月1日午後入試を利用して、早い段階で合格を確保する戦略も有効です。

日程役割
1月通学可能な学校・試験慣れを兼ねた学校で合格を目指す
2月1日午前法政大学中①
2月1日午後明治学院中①などで合格確保を狙う
2月3日必要であれば法政大学中②
2月5日必要であれば法政大学中③

第一志望校の合格可能性が十分に高い場合でも、入試当日は体調や問題との相性によって結果が変わることがあります。「法政大学中学校に合格できなかった場合、実際に進学したいと思える学校」を最低1校は組み込んでおくことが重要です。

大学付属校は「大学名」だけで選ばないことも大切

法政大学中学校の併願では、明治大学、中央大学、日本大学などの付属校が自然と候補になります。しかし、大学付属校同士でも学校生活や内部進学制度はかなり異なります。

確認したいポイントとしては、

  • 大学への内部進学率
  • 内部推薦の条件
  • 希望する学部への進みやすさ
  • 他大学受験との両立が可能か
  • 中高の校風や生活指導
  • クラブ活動や行事の雰囲気
  • 6年間無理なく通える距離か

などがあります。

例えば、同じMARCHクラスの大学付属校であっても、「法政大学中学校の自由な雰囲気が合う」という子もいれば、「別の学校の校風や大学への推薦制度の方が自分に合う」という子もいます。

中学受験では偏差値の上下だけで併願校を決めてしまいがちですが、合格した場合に本当に6年間通いたいと思えるかまで考えて学校を選ぶことが大切です。

通学時間も含めて併願校を絞り込む

法政大学中学校は三鷹市にあるため、中央線、京王井の頭線、京王線沿線の家庭から受験するケースが多くなります。

そのため、中央大学附属、成蹊、明治大学付属八王子、日本大学第二、明治学院など、東京西部の学校は比較検討しやすい候補です。

ただし、中学入試当日の移動が可能だからといって、入学後の通学が楽とは限りません。特に大学付属校の場合には、高校まで含めて6年間ほぼ毎日通うことになります。

学校説明会などでは、自宅から学校までの所要時間だけでなく、朝の混雑、バスへの乗り換え、駅から学校までの徒歩時間なども確認しておくと安心です。

第一志望なら「2月1日法政大中」を中心に組み立てる

法政大学中学校を第一志望とする場合、併願戦略の中心はやはり2月1日の第1回です。

第1回で合格できれば、その後の受験を大幅に整理できます。一方で結果が届かなかった場合にも、2月3日・5日と再挑戦する機会があります。

そのため、

  • 2月1日午前は法政大学中学校を優先する
  • 1月または2月1日午後までに安全校の合格確保を目指す
  • 2月2日・4日に他の大学付属校を組み込む
  • 2月3日・5日は法政大学中学校への再挑戦枠として残す

という考え方が基本になります。

法政大学への内部進学という明確な魅力を持ちながら、2月1日・3日・5日と3回の受験機会があることは、法政大学中学校の入試日程上の大きな特徴です。チャレンジ校だけで日程を埋めるのではなく、早い段階で合格を確保できる学校も組み込みながら、本人が最後まで安心して第一志望へ挑戦できる併願プランを作ることが大切です。

11. 在校生・保護者の声|明るくアットホームな校風と先生との近い距離感

学校選びでは、教育方針や進学実績だけでなく、「実際に通っている生徒がどのような学校生活を送っているのか」も重要なポイントです。

法政大学中学校では、生徒同士の関係について「明るい」「友人を作りやすい」「学年を越えたつながりがある」といった印象が見られます。また、大学付属校ならではの進路面での安心感を持ちながら、クラブ活動や学校行事、自分の興味のあることに取り組める点も、学校生活の魅力として感じられています。

一方、「自由と進歩」「自主・自律」を掲げる学校だからこそ、何でも学校側から細かく指示される環境ではありません。自由な校風を楽しむためには、自分で考えて行動し、学習や生活を自己管理する姿勢も必要になります。

「知らない人ばかり」でも友人関係を築きやすい

中学受験では、それまで通っていた小学校から一人で進学するケースも珍しくありません。法政大学中学校でも、入学時には知っている友人がほとんどいないという生徒が多くいます。

そのような中でも、入学直後のオリエンテーションをはじめ、陸上競技大会、東京ウォーキング、スキー教室、鈴掛祭、クラブ活動など、クラスや学年の仲間と一緒に活動する機会が多く設けられています。

在校生からも、入学時には友人関係への不安があったものの、学校生活が始まると明るく話しかけてくれる生徒が多く、比較的早く学校になじめたという声があります。

1学年約140名・4クラスという規模もポイントです。大規模校ほど人数が多すぎず、一方で小規模校ほど人間関係が限定されすぎないため、クラスを越えて自分と気の合う友人を見つけやすい規模感といえるでしょう。

先輩・後輩との距離も近い

中高一貫校らしさを感じやすいのが、学年を越えた人間関係です。

クラブによっては中学生と高校生が一緒に活動しており、中学生にとって高校生は身近な先輩となります。競技や活動について教えてもらうだけでなく、学校生活、勉強、進路などについて相談できる存在になることもあります。

特に中学校から高校へ内部進学する生徒にとっては、同じキャンパスで6年間を過ごすことになります。入学時には教えてもらう側だった生徒が、数年後には後輩を支える側になるという縦のつながりが自然に生まれることも、中高一貫校の魅力です。

先生との距離が比較的近く、質問や相談をしやすい

在校生の学校生活を考えるうえでもう一つ注目したいのが、教員との距離感です。

法政大学中学校では、数学の複数教員による授業、英語の少人数授業、英語・数学の指名補習など、生徒と教員が個別に関わる機会が設けられています。そのため、通常授業だけで完結するのではなく、分からないところを質問したり、必要に応じてサポートを受けたりしやすい環境があります。

生徒からも、「授業が分かりやすい」「先生に質問しやすい」といった印象が語られています。

もちろん先生との相性は人によって異なりますが、1学年約140名という学校規模や、少人数・複数教員による授業体制を考えても、生徒一人ひとりの様子を見てもらいやすい学校といえるでしょう。

行事になると一気に盛り上がる学校

法政大学中学校の雰囲気を知るうえで外せないのが、学校行事です。

特に文化祭の「鈴掛祭」では、生徒が準備や運営に深く関わり、クラス企画やクラブ発表などに取り組みます。普段の授業とは異なる表情を見ることができ、学校全体が活気に包まれる行事です。

法政大学中高では「自主・自律」を重視しているため、学校行事についても先生がすべてを準備して生徒が参加するだけではなく、生徒自身が考え、話し合い、形にしていくことが大切にされています。

学校行事が好きな子や、クラスの仲間と一つのものを作り上げることを楽しめる子にとっては、充実感を得やすい環境でしょう。

付属校だからこそ、勉強以外にも本気で取り組める

法政大学中学校に進学するメリットとして、生徒・保護者双方が感じやすいのが大学付属校ならではの時間の使い方です。

一般的な進学校では、高校に入ると徐々に大学受験を意識した生活へ移行します。一方、法政大学中高では、一定の推薦基準を満たせば法政大学への内部進学を目指せるため、大学入試対策だけに高校生活のすべてを費やす必要はありません。

その時間を、

  • クラブ活動に打ち込む
  • 鈴掛祭などの学校行事に積極的に参加する
  • 海外研修や国際交流に挑戦する
  • 自分の興味のある分野を深く調べる
  • 大学で学びたいことをじっくり考える

といった活動に使えることは、生徒にとって大きな魅力です。

保護者にとっても、中学受験後すぐに次の大学受験へ向けた競争が始まるのではなく、思春期の6年間にさまざまな経験をさせられることは、大学付属校を選ぶ一つの理由となるでしょう。

「内部進学できるから勉強しなくてよい」わけではない

一方、入学後の生活について誤解しないようにしたいのが、法政大学への内部進学には一定の基準があることです。

法政大学への推薦資格を得るには、高校での成績や英語資格などの条件を満たす必要があります。そのため、「中学受験に合格すれば、あとは勉強しなくても法政大学へ進める」という学校ではありません。

むしろ、一般入試の一発勝負ではなく、日々の授業、課題、定期試験への継続的な取り組みが重要になります。

大学付属校の安心感を魅力に感じる一方で、「日頃からコツコツ取り組む必要がある」という点は、入学前に親子で共有しておきたいところです。

「自由な校風」は自分で考えることとセット

法政大学中学校について語る際によく出てくるのが「自由」という言葉です。

しかし、法政大学中高が掲げる自由は、何をしてもよいという意味ではありません。学校生活では、生徒自身が考え、周囲と話し合い、自分の行動に責任を持つことが求められます。

そのため、細かなルールや先生からの指示によって行動する方が安心できる子よりも、ある程度の自由がある環境の中で、自分で考えて行動することを楽しめる子の方が学校の雰囲気になじみやすいでしょう。

一方で、中学生はまだ自己管理が十分にできないこともあります。学習面では補習、生活面では担任や教員による支援があり、必要に応じて保健室やカウンセリングルームへ相談することもできます。

「自由に任せる」だけではなく、必要なときには大人が支えながら、少しずつ自立へ導いていくという距離感が法政大学中学校の教育に表れています。

生徒だけでなく保護者も相談できる体制

中学校生活では、学習や成績だけでなく、友人関係、思春期ならではの悩み、学校への適応など、さまざまな問題が生じることがあります。

法政大学中学校では、保健室に加えてカウンセリングルームが設けられており、生徒の相談だけでなく保護者からの相談にも対応しています。

さらに、学校生活に困難を感じている生徒や家庭に対しては、保護者同士や卒業生保護者、教職員が経験や悩みを共有する機会も設けられています。実際に参加した保護者からは、教員も一緒に考えてくれることへの安心感や、同じ悩みを持つ保護者と話せることへの心強さが感じられたという声もあります。

順調に学校生活を送っているときだけでなく、何かにつまずいたときに相談できる場所があることは、6年間を考えるうえで重要なポイントです。

保護者から見ても「大学付属の安心感」と「本人の成長」を両立しやすい

保護者の立場から見ると、法政大学中学校の魅力は、単に「法政大学へ進みやすい」ということだけではありません。

高い内部進学率による進路面での安心感がありながら、生徒自身には、勉強、クラブ活動、学校行事、国際交流、高大連携など、さまざまな経験をする機会があります。

中学受験時点ではまだ将来やりたいことが決まっていなくても、中高6年間をかけて興味の対象を広げ、その先に法政大学の多様な学部が用意されています。

そのため、「早い段階で大学までの道筋をある程度確保しつつ、中高時代には本人の興味や個性を伸ばしてほしい」と考える家庭とは、相性のよい学校といえるでしょう。

実際の雰囲気は鈴掛祭やオープンキャンパスで確かめたい

「明るい」「自由」「アットホーム」といった校風の感じ方は、人によって異なります。特に法政大学中学校のように自主性を重視する学校では、偏差値や進学実績だけでは本人との相性を判断できません。

受験を検討する場合には、学校説明会だけでなく、鈴掛祭やオープンキャンパスなど、生徒が実際に活動している場を見ることをおすすめします。

生徒同士がどのように話しているのか、先生と生徒がどのように接しているのか、クラブ活動では先輩と後輩がどのような関係なのかなどを見ることで、学校の日常をより具体的にイメージできます。

そして何より重要なのは、保護者だけで判断するのではなく、実際に6年間通う本人が「この学校で生活してみたい」と感じられるかです。

明るい友人関係、先生や先輩との近い距離感、行事やクラブに本気で取り組める環境、そして法政大学への内部進学という安心感。こうした要素が組み合わさりながら、生徒一人ひとりが自分らしい6年間をつくっていけることが、法政大学中学校の学校生活の魅力といえるでしょう。

12. この学校に向いている子の特徴|大学付属の安心感の中で自分らしく成長したい子

法政大学中学校は、法政大学への高い内部進学率だけでなく、「自由と進歩」「自主・自律」を大切にする学校です。そのため、単に「大学付属校だから安心」という理由だけではなく、学校の教育方針や日々の過ごし方まで含めて本人との相性を考えることが重要です。

特に、大学受験だけに追われるのではなく、中学・高校の6年間を通してさまざまな経験を積み、自分の興味や将来についてじっくり考えたい子には、魅力の大きい学校といえるでしょう。

法政大学への進学を視野に入れながら、中高生活を充実させたい子

最も相性がよいのは、将来は法政大学への進学を有力な選択肢として考えている子です。

法政大学中学校では、例年多くの卒業生が推薦制度を利用して法政大学へ進学しています。中学受験を終えた後、すぐに次の大学受験へ向けて走り続ける必要がないため、6年間を比較的ゆとりを持って過ごすことができます。

その時間を使って、

  • クラブ活動に本気で取り組む
  • 鈴掛祭などの学校行事に積極的に参加する
  • 海外研修に挑戦する
  • 自分の興味がある分野を深く学ぶ
  • 将来の職業や大学で学びたいことについて考える

といった経験を積めることは、大学付属校ならではのメリットです。

「大学に合格するための6年間」ではなく、「大学以降の自分をつくるための6年間」にしたいと考える子には、法政大学中学校の環境がよく合います。

まだ将来やりたいことが決まっていない子

中学受験の段階で、将来の職業や大学で学びたい専門分野まで明確に決まっている子は多くありません。その意味で、「まだ何をやりたいのか分からない」という子にも向いている学校です。

法政大学には、人文・社会科学系だけでなく、理工系、情報系、生命科学系、国際系など幅広い学部があります。そのため、中高6年間で興味の対象が変化しても、大学進学時に多様な選択肢を持つことができます。

さらに、高校では選択授業、高大連携プログラム、大学の授業聴講などを通して、さまざまな学問分野に触れることができます。

最初から進路を決め切るのではなく、経験を重ねながら「自分は何が好きなのか」「何を学びたいのか」を見つけていきたい子には適した環境です。

自由な環境の中で、自分で考えて行動できる子

法政大学中学校の教育を象徴する言葉が、「自由と進歩」「自主・自律」です。

そのため、先生から細かく指示されなくても、自分で考えながら行動できる子とは相性がよいでしょう。

例えば、学校行事では仲間と話し合って企画を進めたり、クラブ活動では限られた時間の中で学習との両立を考えたりする必要があります。大学付属校だからこそ自由度の高い時間を持てますが、その時間をどのように使うかは本人次第です。

「自由=何もしなくてもよい」ではなく、「自由だからこそ自分で決める」という考え方に共感できる子ほど、法政大学中学校で充実した学校生活を送りやすいでしょう。

自分の意見を持ち、相手の考えも尊重できる子

法政大学中学校では、国語の「表現」の授業、グループ活動、学校行事、フィールドワークなどを通して、自分の考えを言葉にして伝える機会が多くあります。

同時に、自分の意見だけを押し通すのではなく、他者の考えを聞き、違いを理解しながら話し合う姿勢も求められます。

そのため、

  • 友達と話し合うことが好き
  • 自分の考えを発表することに挑戦したい
  • さまざまな価値観を持つ人と関わりたい
  • グループで一つのものを作ることを楽しめる

といった子には、学校の教育スタイルが合いやすいでしょう。

入学時には人前で話すことが得意でなくても問題ありません。中学・高校の授業や行事の中で経験を重ねながら、少しずつ自分の考えを表現できるようになることが期待されています。

行事やクラブ活動にも積極的に参加したい子

法政大学中学校では、鈴掛祭、陸上競技大会、東京ウォーキング、林間学校、修学旅行、スキー教室など、年間を通して多くの行事があります。

また、中学校には運動系・文化系合わせて18のクラブがあり、中高合同で活動するクラブもあります。

そのため、勉強だけではなく、学校行事やクラブ活動も含めて中高生活を楽しみたい子には非常に向いています。

特に、仲間と一つの目標に向かって努力することが好きな子や、文化祭などで企画・準備することを楽しめる子にとっては、学校生活そのものが大きな成長の機会となるでしょう。

コツコツ学習を続けられる子

法政大学への内部進学制度は大きな魅力ですが、日々の学習を継続する姿勢は必要です。

推薦資格を得るためには、高校での成績や英語資格など一定の基準を満たさなければなりません。一般大学受験のように高校3年生になってから一気に追い込むというよりも、普段の授業や定期試験への取り組みが重要になります。

そのため、

  • 宿題や課題を期限までに提出できる
  • 定期試験に向けて計画的に勉強できる
  • 分からないことをそのままにせず質問できる
  • 毎日少しずつでも学習を続けられる

といったタイプの子は、内部進学制度のメリットを生かしやすいでしょう。

一方、入学後に多少学習でつまずいても、英語・数学の補習や少人数指導などのサポートがあります。最初から完璧に自己管理できる必要はありませんが、少しずつ自分の学習を自分で管理できるようになろうとする姿勢は大切です。

英語や国際交流に興味がある子

英語を単なる受験科目としてではなく、実際に使える力として身につけたい子にも向いています。

中学校ではネイティブ教員による英会話や少人数の英語演習があり、英語資格にも継続的に取り組みます。また、中学3年では希望者対象の海外研修も用意されています。

さらに高校では国際交流や海外研修の選択肢も広がるため、

  • 海外へ行ってみたい
  • 外国の人と英語で話してみたい
  • 異なる文化や価値観に触れたい
  • 将来は国際的な分野で学びたい

という子にとって、興味を伸ばしやすい環境です。

文系・理系を早く決めず、幅広く学びたい子

法政大学高等学校では、早い段階から完全に文系・理系へ分かれるのではなく、高校3年間を通して主要5教科を幅広く学ぶことを基本としています。

中学生の段階では、「国語は好きだけれど理科も面白い」「将来は経済にも情報にも興味がある」といったように、関心が一つに定まっていないことも珍しくありません。

そのような子にとって、早い段階で進路を限定せず、幅広い教養を身につけながら興味を探せる環境は魅力です。

「得意科目だけを勉強したい」というより、「いろいろなことを知りながら将来を考えたい」というタイプの子に適しています。

他大学への可能性も残しておきたい子

法政大学中学校へ入学したからといって、将来必ず法政大学へ進学しなければならないわけではありません。

高校生活の中で法政大学にはない学問分野に興味を持った場合などには、条件を満たしたうえで他大学を受験する道もあります。

そのため、

「現時点では法政大学への進学に魅力を感じているが、6年後の選択肢を完全には限定したくない」

という家庭にとっても検討しやすい学校です。

内部進学という安定した選択肢を持ちながら、自分の成長や興味の変化に応じて別の進路にも挑戦できることは、法政大学中学校の進路制度の大きなメリットです。

三鷹・吉祥寺エリアの落ち着いた環境で過ごしたい子

学校の立地も本人との相性を考えるポイントです。

法政大学中学校は、井の頭公園に近い三鷹市牟礼の住宅街にあり、都心の繁華街にある学校とは異なる落ち着いた環境があります。

校内にも中庭や屋上庭園があり、人工芝グラウンド、体育館、図書室など施設も充実しています。

都会へのアクセスは確保しつつ、緑や開放感のあるキャンパスで6年間を過ごしたい子には魅力を感じやすいでしょう。

逆に、相性を慎重に確認したいタイプ

一方で、次のような場合には、入学後の学校生活を具体的にイメージしたうえで相性を確認したいところです。

  • 先生から細かく管理されないと学習を続けるのが難しい
  • 大学進学先を法政大学以外にほぼ決めている
  • 中高6年間を大学受験対策中心で過ごしたい
  • 学校行事や集団活動にほとんど興味がない
  • 通学時間が長く、クラブや学校行事との両立が難しい

もちろん、これらに一つ当てはまるだけで「向いていない」と決まるわけではありません。ただし、法政大学中学校の魅力は、大学付属の安心感だけではなく、自由な環境の中で自分から学校生活に関わっていけることにあります。

そのため、学校説明会や鈴掛祭などを訪れ、実際の生徒の様子を見ながら本人が「ここで6年間過ごしたい」と感じるかを確かめることが大切です。

法政大学中学校に向いている子をまとめると

向いているタイプ法政大学中学校との相性
法政大学への内部進学に魅力を感じる高い内部進学率を生かして中高生活を充実させやすい
将来やりたいことをこれから探したい多様な学部と高大連携を利用しながら進路を考えられる
自由な環境が好き「自主・自律」を重視する校風と相性がよい
行事やクラブにも力を入れたい大学受験だけに追われず幅広い活動に取り組める
コツコツ勉強できる日々の成績を重視する内部推薦制度を生かしやすい
英語・海外に興味がある英会話や海外研修などに挑戦できる
幅広い分野を学びたい文理を早く限定せず幅広い教養を身につけられる

法政大学中学校は、「大学付属校の安心感を持ちながら、受験勉強だけではない中高生活を送りたい子」に特に向いている学校です。

自分で考えて行動し、友人とさまざまな経験を共有しながら、6年間をかけて将来の方向性を探していく。そして、その先に法政大学という幅広い学問の選択肢が用意されています。

進路の安心感と自由な学校生活の両方を大切にしたい家庭にとって、法政大学中学校は非常に魅力のある選択肢といえるでしょう。

13. まとめ|内部進学の安心感と自由な学びを両立できる法政大学中学校

法政大学中学校は、東京都三鷹市の緑豊かな環境にキャンパスを構える、法政大学の共学付属校です。京王井の頭線「井の頭公園駅」から徒歩圏内にあり、吉祥寺にも近い利便性を持ちながら、落ち着いた住宅街の中で中高6年間を過ごすことができます。

学校を象徴するのは、法政大学の学風である「自由と進歩」と、長く受け継がれてきた「自主・自律」の精神です。

ここでいう自由とは、単に好きなことを好きなようにすることではありません。自分自身で考え、他者の考えを尊重しながら判断し、その行動に責任を持つことが求められます。中学・高校でのさまざまな学習や行事を通して、将来、自分の人生を自分で選択していくための力を育てていく学校といえるでしょう。

法政大学への高い内部進学率が大きな魅力

中学受験で法政大学中学校が注目される最大の理由の一つは、やはり法政大学への充実した内部進学制度です。

近年は、法政大学への推薦資格をほとんどの生徒が取得し、卒業生の約9割が法政大学へ進学しています。法政大学には人文・社会科学系から理工系、情報系、生命科学系、国際系まで幅広い学部があるため、中学入学時点で将来の方向性が決まっていなくても、6年間をかけて興味のある分野を探していくことができます。

一方、内部進学は無条件ではありません。高校での成績や英語資格など一定の基準を満たす必要があり、毎日の授業や定期試験に継続して取り組む姿勢が求められます。

「付属校だから勉強しなくてもよい」のではなく、大学一般入試のための一発勝負ではなく、日常の学習を積み重ねながら大学へつなげていく学校と考えると分かりやすいでしょう。

大学受験だけに追われない6年間を過ごせる

内部進学制度が整っているからこそ、法政大学中学校では大学入試以外の経験にも時間を使えることが大きな魅力となります。

中学校では、国語の「読解」と「表現」、複数教員による数学指導、ネイティブ教員による英会話などを通して基礎学力を固めます。高校へ進むと、幅広い選択授業や高大連携プログラム、法政大学の授業聴講などを通して、大学での専門的な学びへ段階的につなげていきます。

中学・高校・大学までを「10年間の学び」として捉え、大学へ入るためだけではなく、その先で何を学び、どのように社会と関わっていくのかまで考えられることは、法政大学中高ならではの教育です。

鈴掛祭やクラブ活動も学校生活の大切な一部

学校生活の充実という面でも、法政大学中学校には多くの魅力があります。

文化祭の「鈴掛祭」をはじめ、陸上競技大会、東京ウォーキング、林間学校、スキー教室、広島・長崎を訪れる修学旅行など、年間を通してさまざまな行事があります。

行事では、先生から与えられたプログラムをこなすだけではなく、生徒自身が考え、仲間と協力しながら活動する場面が多くあります。こうした経験にも「自主・自律」という学校の考え方が表れています。

クラブ活動も、運動系・文化系合わせて多彩な選択肢があります。人工芝グラウンド、体育館、プール、剣道場などの充実した施設を利用しながら、中高6年間を通して一つの活動に打ち込むこともできます。

勉強だけでなく、行事やクラブ活動にも本気で取り組みたい子にとって、充実した6年間を送りやすい環境です。

明るく開放感のある三鷹キャンパス

キャンパス環境も法政大学中学校の魅力です。

約7万3,000冊を備える図書室、ICTを活用できる学習環境、人工芝グラウンド、多彩な体育施設、食堂などが整い、中庭や屋上庭園では緑を身近に感じることができます。

都心の駅前型の学校とは異なり、三鷹市牟礼の落ち着いた環境の中で過ごせる一方、井の頭公園駅や三鷹駅からアクセスできるため、東京西部だけでなく23区西側からも通学を検討しやすい立地です。

中高6年間は、授業だけでなく昼休みや放課後も含めて非常に長い時間を学校で過ごします。学習・運動・交流・自習など、それぞれの場面を支えられるキャンパスが整っていることは大きなメリットです。

法政大学以外の進路にも挑戦できる

法政大学中学校は法政大学付属校ですが、進路を法政大学だけに限定する必要はありません。

条件を満たせば、法政大学への推薦権を保持しながら他の国公立大学や私立大学へ挑戦することも可能です。実際に、慶應義塾大学や上智大学など国内の他大学だけでなく、海外大学への合格者も出ています。

中学生の段階では法政大学への進学を考えていても、高校生活の中で新しい興味が生まれることがあります。そのときに進路の可能性を完全に閉ざさず、自分の目標に合わせて選択できることも、法政大学中学校の大きな強みです。

入試は2月1日・3日・5日の3回

法政大学中学校の一般入試は、2月1日・3日・5日の3回実施されます。すべて国語・算数・社会・理科の4教科入試で、国語・算数の配点が比較的大きく設定されています。

人気の大学付属校であるため競争は決して緩やかではなく、特に後半日程は倍率が上がる傾向があります。そのため、第一志望の場合には2月1日の第1回から受験し、第2回・第3回まで視野に入れた受験戦略を考えておくことが重要です。

出題は極端な難問を中心とするタイプではなく、基本から標準レベルの問題を正確に処理する力が重要になります。過去問演習では、難しい問題を解けるかだけではなく、取るべき問題を確実に得点できるかを意識して準備したいところです。

法政大学中学校の魅力をまとめると

ポイント特徴
校風「自由と進歩」「自主・自律」を大切にする開放的な雰囲気
教育基礎学力を重視しながら、表現・探究・高大連携へ発展
進路卒業生の約9割が法政大学へ進学
大学幅広い分野を学べる総合大学へ内部進学できる
他大学受験条件を満たせば内部推薦権を保持しながら挑戦可能
学校生活鈴掛祭、宿泊行事、校外学習など多彩な体験
クラブ運動系・文化系ともに幅広く、中高で活動できるクラブもある
施設図書室、ICT環境、人工芝グラウンド、体育施設、食堂などが充実
立地井の頭公園に近い、緑豊かで落ち着いた三鷹のキャンパス
入試2月1日・3日・5日の3回実施

こんな家庭には特に検討したい学校

法政大学中学校は、特に次のような家庭にとって魅力の大きい学校です。

  • 法政大学への進学を有力な選択肢として考えている
  • 大学受験だけに追われず、充実した中高生活を送ってほしい
  • クラブ活動や学校行事にも積極的に取り組んでほしい
  • 本人の自主性や個性を伸ばしたい
  • 将来やりたいことを中高6年間でじっくり探してほしい
  • 内部進学の安心感を持ちつつ、他大学への可能性も残したい

という場合です。

一方で、自由な校風だからこそ、自分の学習や生活を少しずつ自己管理していく必要があります。学校から細かく管理される環境を求めるよりも、一定のサポートを受けながら、自分で考えて成長していきたい子の方が学校の教育方針になじみやすいでしょう。

「大学付属」という安心感の先にあるもの

法政大学中学校を単に「法政大学へ進学しやすい学校」と捉えるだけでは、その魅力を十分に表すことはできません。

大学への進路が比較的見えやすいからこそ、中学・高校時代には、学問、クラブ活動、学校行事、友人との交流、国際経験など、大学入試以外のことにも本気で挑戦できる時間があります。

そして、そのさまざまな経験を通して自分の興味を見つけ、「大学で何を学ぶのか」「その先でどのように生きていくのか」を考えていきます。

「自由と進歩」の精神のもと、法政大学への高い内部進学率という安心感を持ちながら、自分らしい6年間をつくっていけること。それこそが、法政大学中学校の最大の魅力といえるでしょう。

大学付属校としての安定した進路、明るく自主性を尊重する校風、充実した行事やクラブ活動、そして緑豊かな三鷹のキャンパス。これらに魅力を感じる家庭にとって、法政大学中学校は中学受験でぜひ一度検討したい共学付属校の一つです。

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