【2022年度・小6・4月】首都圏模試〈算数〉徹底分析

中学受験

はじめに

中学受験に向けた春の実力試し——それが4月の首都圏模試です。この記事では、2022年度・4月に実施された小学6年生対象の首都圏模試(算数)を、出題傾向から単元別の学習アドバイスまで徹底的に分析します。入試本番を見据えた「今、伸ばすべき力」を把握するヒントが満載です!

全体講評

2022年度の首都圏模試〈算数〉は、標準的な計算力・割合の理解・速さの基本・図形の観察力など、受験生の基礎〜標準レベルの定着度を測る良問が中心でした。

全体の構成は、大問6題+小問集合というバランス。各問題にはひと工夫ある設問が多く、公式やパターンの暗記だけで解くにはやや難しい場面も見受けられました。平均点はおよそ75点前後と推測され、標準的な難易度だったといえるでしょう。

大問別分析

大問1:計算・逆算・分数の処理力(小問集合)

  • 四則計算、分数や小数の混合計算、逆算、概数処理など基本的な計算力を問う内容
  • (5)や(6)はやや工夫を要するものの、全体としてはスムーズに得点したい設問

対策: 日常的に精度の高い計算練習を心がけよう。概数や四捨五入にも慣れておくと安心。

大問2:割合・図形・速さ・年齢算など、テーマ別の標準問題

  • 多様な出題で受験頻出単元を広くカバー
  • 特に折り返しと角度、時計算、天秤図の理解がカギ

対策: 各単元の基本的な考え方に加え、図や図形の変換に強くなる必要あり。

大問3:図形と面積の関係性

点の位置関係から三角形の面積を複数求める問題。逆算が絡む(3)がやや難しめです。

対策: 図形の一部に注目する力を育てよう。補助線と面積公式の使いこなしがポイント。

大問4:仕事算の応用

分数の処理と「1日あたりの仕事量」を正確に押さえる力が求められます。

対策: ダイヤグラムや線分図を使って考える習慣をつけよう。

大問5:立体図形の折り・展開・体積・表面積

展開図から立体をイメージする空間認識力が試されます。

対策: 実際に紙を折ってみるなど、具体的な操作で理解を深めましょう。

大問6:規則性の数列問題

周期性と一の位の取り扱いに関する問題。後半は条件整理の応用です。

対策: 書き出し → パターン発見 → 式化の練習を多く積みましょう。

大問7:集合とベン図、条件付きの移動問題

条件を順に処理して最終状態を判断する論理力が問われました。

対策: ベン図や表を使った丁寧な整理で、「消去法」と「共通部分」の理解を深めよう。

大問8:式の順序と条件整理

順序を間違えた計算と正しい計算が一致する条件を考える思考問題。

対策: 条件整理と場合分けに強くなることがポイントです。

単元別傾向と対策

単元出題例難度傾向と対策
四則計算大問1,2★☆☆標準レベル。丁寧な処理が必要
分数・小数・割合大問1,2,4★★☆天秤図や速さとの融合に注目
図形の面積・立体大問2,3,5★★★補助線・展開・折り返しに注意
速さ・通過大問2(3)★★☆単位の扱いや距離把握がカギ
規則性大問6★★☆周期の把握と数列処理
ベン図・論理大問7★★★条件整理力と集合知識が重要

学習アドバイス

  • 「見える化」重視の学習を。 図形・ベン図・規則性・天秤図など、図にして考える力が得点に直結。
  • 「解きっぱなし」ではなく「振り返り」重視。 なぜ間違えたか・なぜ正解できたかを言語化すると応用力アップ。
  • 春の段階では「基礎の正確さ」が最重要。 難問よりも、丁寧な計算・式の立て方・図の描き方を磨こう。

まとめと次の学習へ

2022年4月実施の首都圏模試〈算数〉では、基礎+思考力という中学入試の典型的な構成が確認されました。春の段階では、まだまだ「やり直し」が効く時期。出題された単元を軸に、反復と定着を意識した学習を進めましょう。

次回は2023年度の同模試も掲載予定です。記事は引き続き更新していきますので、ブックマークをお忘れなく!

タイトルとURLをコピーしました