- 学校の概要|キリスト教精神を根幹に据えた品格ある女子伝統校
- アクセスと立地環境|吉祥寺から至近の静かな住宅街に位置
- 教育方針とカリキュラム|「自ら考え、選び取る力」を育む授業と探究活動
- 学習環境と施設設備|礼拝堂・自習環境・ICT設備も充実
- 学校生活と行事|宗教行事から文化祭・平和学習まで幅広く体験
- クラブ活動|約20の部活が活発に活動、中高合同の取り組みも
- 進学実績と卒業後の進路|立教大学推薦を中心に他大学進学も実績豊富
- 入試情報と合格の目安|偏差値・倍率・試験日程をわかりやすく解説
- 併願校パターン|女子難関・中堅校とのバランス併願が主流
- 在校生・保護者の声|「安心して通える」「成長を見守る教育」が評判
- この学校に向いている子の特徴|自立心・探究心・内面の豊かさを育てたい子に
- まとめ|伝統と自由が調和する立教女学院の魅力とは
学校の概要|キリスト教精神を根幹に据えた品格ある女子伝統校
立教女学院中学校は、東京都杉並区に位置するキリスト教精神に基づくミッションスクールであり、創立以来130年以上の歴史を誇る伝統校です。「神を仰ぎ 人に仕う」を教育理念に掲げ、信仰・希望・愛の精神を土台に、人格的成長と学力の両面をバランスよく育む教育を行っています。
教育の特徴としては、自由な校風の中で生徒の自主性と責任感を育てることを重視している点が挙げられます。制服着用の義務はありますが、生徒会活動や学校行事などでは生徒主体の企画運営が奨励されており、自ら考え、選択し、行動する力を伸ばす環境が整えられています。
中学から高校までの6年間を通じて、「学ぶことの楽しさ」「他者と協働する力」「社会との関わり方」を段階的に学び、卒業時には社会に貢献できる自立した女性として羽ばたく力を身につけられることが本校の大きな特色です。
アクセスと立地環境|吉祥寺から至近の静かな住宅街に位置
立教女学院中学校は、東京都杉並区久我山に位置し、京王井の頭線「三鷹台駅」から徒歩1分という抜群のアクセスを誇ります。また、JR中央線・総武線の「西荻窪駅」や「吉祥寺駅」からもバスで通学可能で、都内・近郊からの通学圏が非常に広いことが特徴です。
主なアクセス手段
- 京王井の頭線「三鷹台駅」より徒歩約1分
- JR中央線「西荻窪駅」よりバス+徒歩(バス停:立教女学院前)
- JR中央線「吉祥寺駅」からも複数のバス路線あり
学校周辺は閑静な住宅街で、落ち着いた雰囲気の中で学習や活動に集中できる環境が整っています。近隣には井の頭恩賜公園や吉祥寺エリアもあり、自然と都市のバランスに恵まれた立地です。
通学の安全性や利便性、学習に適した静けさを兼ね備えた環境は、多くの保護者からも高く評価されています。
教育方針とカリキュラム|「自ら考え、選び取る力」を育む授業と探究活動
立教女学院中学校では、一人ひとりの個性を尊重しながら「自立した学び手」を育てる教育を実践しています。その根底には、キリスト教に基づいた人間観と、探究心を大切にする学びの姿勢があります。
カリキュラムの特長
- 2期制+週5日制で落ち着いた学習サイクルを確保
- 主要教科の先取り学習を導入し、高校の学びへスムーズに接続
- 中学1年次より土曜集会を通じて表現力・思考力を育成
探究・宗教・言語教育の融合
中学からの宗教教育では、聖書の学びだけでなく、「自分とは何か」「他者とどう関わるか」を考える機会が豊富に設けられています。英語教育では外国人講師との連携授業やプレゼンテーション活動が活発で、実用的な英語力の養成に力を入れています。
さらに、グローバルな視野を育てるために、国際理解教育や英語特化の学びにも注力。高校では「ARE探究(総合学習)」を通じて社会課題に向き合い、自らの問いを深める探究活動が展開されています。
選択制で広がる学びの自由度
高校では文系・理系といった固定的なコース編成にとらわれず、生徒の興味・進路に応じて柔軟に選択できるカリキュラムが導入されています。美術・音楽・演劇などの芸術分野にも幅広く対応しており、進学準備と自己表現の両立を支援する体制が整っています。
学習環境と施設設備|礼拝堂・自習環境・ICT設備も充実
立教女学院中学校のキャンパスは、歴史ある建物と現代的な教育設備が調和した環境が魅力です。落ち着いた雰囲気の中に、知的好奇心を刺激する空間が広がっており、生徒が安心して学びに集中できる場が整えられています。
礼拝堂と宗教施設
本校の象徴でもあるレンガ造りの礼拝堂は、日々の礼拝や宗教行事の場として活用されています。荘厳で静謐な雰囲気の中で心を落ち着ける時間を持つことで、生徒たちは精神的にも豊かな時間を過ごします。
学習施設とICT環境
- 図書室には蔵書約25,000冊。静かな閲覧スペースで自学自習が可能
- 校内Wi-Fi完備、一人一台タブレットの活用やプレゼン授業の実施
- 理科実験室・音楽室・美術室など、専門設備も充実
生活を支える空間
教室棟は木目調のやわらかなデザインで統一されており、温かみのある雰囲気が特徴です。中庭やラウンジスペースでは、生徒同士が自由に語らい、学年を越えた交流も生まれています。
また、冷暖房完備の全教室、防災・防犯面にも配慮された校舎設計により、快適かつ安全な学校生活が送れるようになっています。
学校生活と行事|宗教行事から文化祭・平和学習まで幅広く体験
立教女学院中学校では、年間を通じて宗教的行事・表現活動・社会的学びを融合させた多彩な行事が行われています。日々の学びを社会や世界と結びつけることを目的とし、生徒の「心・知・体」の成長を促す教育の一環として位置付けられています。
宗教行事
- 日々の礼拝(週に数回、礼拝堂で実施)
- イースター・ペンテコステ・クリスマスなど、キリスト教の暦に沿った年中行事
- 全校参加の宗教教育講演会
宗教行事を通じて、他者を思いやる心や静かに自己を見つめる時間が自然に生活の中に取り入れられています。
学内発表と探究
- 中学:「私の思い」発表会(土曜集会)
- 高校:ARE探究(社会課題を扱った自主研究の成果を発表)
- 学年ごとの研究旅行・フィールドワーク(例:京都、沖縄、長崎など)
プレゼンテーションやディスカッションを通して、表現力や批判的思考力が磨かれます。
文化祭・スポーツ・国際理解
- 文化祭「マーガレット祭」:生徒主体の展示・舞台発表・模擬店
- 体育祭・球技大会などスポーツ行事も活発
- 平和学習・海外姉妹校交流・模擬国連など、国際理解教育も充実
これらの行事を通じて、生徒たちは「他者と共に生きること」の意味を体験的に学び、自分の立場や価値観を社会の中で問い直す視点を身につけていきます。
クラブ活動|約20の部活が活発に活動、中高合同の取り組みも
立教女学院中学校では、運動部・文化部あわせて約20のクラブ活動が行われており、原則として希望者が自由に参加できる体制となっています。中高合同で活動する部も多く、先輩と後輩が自然な形で関わり合いながら切磋琢磨する風土が根付いています。
主なクラブ活動
運動部 | 文化部 |
---|---|
バスケットボール部 バレーボール部 テニス部(硬式) 水泳部 卓球部 | 聖歌隊(クワイア) 英語部(ESS) 演劇部 茶道部 科学部 書道部 |
特に聖歌隊(クワイア)はキリスト教学校ならではの伝統ある部活動であり、礼拝やマーガレット祭での演奏に加え、外部のチャリティーコンサートなどにも参加しています。
文化部では、創造性と表現力を育む活動が中心で、演劇部やESSは発表機会が多く、校内外での成果を披露することができます。また、運動部も自主性を尊重しつつ、週2〜3回の活動で健康的な学校生活を支えています。
クラブ活動は強制ではないものの、多くの生徒が自発的に取り組んでおり、学業との両立を図りながら豊かな人間関係を築く場として重要な役割を果たしています。
進学実績と卒業後の進路|立教大学推薦を中心に他大学進学も実績豊富
立教女学院中学校・高等学校は、立教学院の一員として立教大学への内部推薦制度が整備されており、卒業生の多くはこの制度を活用して立教大学へと進学しています。例年、卒業生の7割以上が立教大学へ推薦進学しており、学部も多様で、文学部・法学部・経済学部・社会学部・異文化コミュニケーション学部など、個々の適性に応じた選択が可能です。
立教大学推薦制度の特長
- 校内成績・生活態度・課外活動など多面的な評価で推薦可否を決定
- 推薦後は特別選抜試験などは原則不要
- 全学部対象で進路の幅が広い
内部進学といっても、日々の学びや学校生活の充実が前提とされており、生徒たちは高い意識を持って日常に取り組んでいます。
他大学進学も積極的に支援
立教大学以外への進学を希望する生徒に対しても、進路指導部による面談・小論文指導・模試分析などの個別サポートが行われ、国公立や他の私立難関大学への進学実績も年々増加傾向にあります。
過去には、東京大学・お茶の水女子大学・早稲田大学・上智大学などへの合格者も輩出しており、自主性を尊重する校風の中で、自らの進路を主体的に選び取る力が育まれていることがうかがえます。
進学実績においても「立教推薦」という安定感と「外部受験への対応力」という柔軟性を兼ね備えた体制が整っており、多様な進路を実現したい生徒・保護者にとって魅力的な環境となっています。
入試情報と合格の目安|偏差値・倍率・試験日程をわかりやすく解説
立教女学院中学校の入試は、毎年2月1日に1回のみ実施される単願型の試験方式です。例年、募集人員は約110名で、倍率は約2.4〜2.5倍と中堅〜上位校の中でもやや高めの難度となっています。
2023年度入試の概要
項目 | 内容 |
---|---|
出願期間 | 1月10日〜1月23日(インターネット出願) |
面接 | 1月28日(受験生本人のみ) |
筆記試験 | 2月1日 |
合格発表 | 2月1日(当日中) |
入学手続き | 2月2日 |
試験科目・配点
- 国語(45分・90点)
- 算数(45分・90点)
- 社会(30分・60点)
- 理科(30分・60点)
合計配点は300点満点で、思考力・表現力を重視した良問が出題される傾向にあります。計算や暗記だけでは対応が難しいため、日頃からの記述力や文章読解力のトレーニングが重要です。
合格の目安
2024年度入試における合格者の偏差値目安(四谷大塚予想)では、
- 合格可能性50%:偏差値55
- 合格可能性80%:偏差値60
安定して合格を狙うには偏差値60以上が目安とされますが、思考力型問題への対応や面接での表現力も大切な要素となるため、単なる得点力以上に「自分の言葉で語れる力」が求められる学校といえるでしょう。
併願校パターン|女子難関・中堅校とのバランス併願が主流
立教女学院中学校の受験者は、都内の女子難関校・準難関校を中心に、戦略的な併願プランを組む傾向があります。試験日が2月1日であることから、1月入試や2月2日以降の受験校と組み合わせるパターンが多く見られます。
併願校の例(試験日別)
チャレンジ校 | 標準校 | 安全校 |
---|---|---|
渋谷教育学園渋谷、広尾学園、三田国際 | 東洋英和女学院、東京女学館 | 西武文理(特待) |
青山学院、明大明治、吉田白百合 | 立教女学院 | — |
頌栄女子学院、大妻 | 富士見、恵泉女学園 | 晃華学園 |
鴎友学園女子、東洋英和女学院② | 日本女子大附② | 富士見③ |
洗足学園、品川女子② | 成蹊② | 品川女子③ |
特に同じキリスト教系の東洋英和・白百合・女子聖学院などとは併願しやすい日程となっており、教育方針や雰囲気を重視するご家庭に支持されています。
また、2月2日以降には、進路選択の幅を確保するために安全校・チャレンジ校との組み合わせも見られ、保護者と相談しながらリスク分散した受験スケジュールが組まれています。
在校生・保護者の声|「安心して通える」「成長を見守る教育」が評判
立教女学院中学校に通う生徒やその保護者からは、「安心して通わせられる」「一人ひとりの個性が尊重されている」という声が多く寄せられています。学校全体に流れる穏やかで温かい雰囲気が、生徒の心を育てる大きな要素となっているようです。
在校生の声
ある在校生は「立教女学院はたくさんの緑に囲まれていて、校舎やチャペルはおしゃれで家庭的な雰囲気です」と語っています。また「先生方もフレンドリーで、毎日の学校生活がとても楽しい」との声もあり、学校生活への満足度の高さがうかがえます。
文化祭のマーガレット祭やスキー学校など、多彩な行事に積極的に取り組む姿勢が自然と育まれる環境も、在校生たちの自信と笑顔につながっています。
保護者の声
保護者からは「一人ひとりをよく見てくれる学校」「学力よりも人間的な成長を重視する教育に共感した」という声があり、知識だけではなく人間性を育てる教育方針が高く評価されています。
また、「進学実績を気にしすぎずに、子ども自身のペースで安心して6年間を過ごせる点が魅力」という意見もあり、中高6年間を通じた丁寧な成長の支援が、保護者からの厚い信頼につながっています。
この学校に向いている子の特徴|自立心・探究心・内面の豊かさを育てたい子に
立教女学院中学校は、単に学力を伸ばすだけでなく、「自分で考え、自分の言葉で語ること」や「他者を思いやる心」を大切にする学校です。そのため、次のような資質を持つお子さんに向いているといえるでしょう。
このような子におすすめ
- 知識を吸収するだけでなく、自ら考え探究するのが好きな子
- 個性を大切にされる環境でのびのびと学びたい子
- 宗教的な行事や礼拝など、心を整える時間を大切にできる子
- 文化祭や発表などで自己表現に挑戦したい子
- 安定した進学環境と、将来の選択肢の広さを両立させたい子
また、立教女学院は教師と生徒との距離が近く、家庭的な雰囲気の中で一人ひとりの成長を見守る教育が行われているため、競争よりも協調を大切にするタイプのお子さんにとって、非常に居心地のよい環境となるでしょう。
「思考力・表現力・共感力」をバランスよく育てたいと考えるご家庭にとって、立教女学院は理想的な学びの場と言えます。
まとめ|伝統と自由が調和する立教女学院の魅力とは
立教女学院中学校は、キリスト教精神に根ざした教育を軸にしながら、生徒の自主性・表現力・内面の成長を大切にする伝統校です。礼拝や宗教行事を通じた心の教育に加え、探究的な学びや文化的活動も充実しており、6年間を通して「知・情・意」のバランスが取れた成長が期待できます。
また、立教大学への内部推薦制度という安定した進学ルートがありながらも、外部大学受験への対応力や個別サポート体制も整っており、進路の柔軟性も大きな魅力です。
「型にはまらずに、自分らしく学び、他者と共に歩む姿勢を育てたい」——そんなご家庭にとって、立教女学院はまさにぴったりの教育環境といえるでしょう。
学力・人格・信仰の3つを土台に、自由な雰囲気の中で真の教養を育む。それが、立教女学院中学校の本質的な魅力です。