- 学校概要|「自由・自律・自主」の精神を育む中高一貫校
- 教育方針とカリキュラム|大学連携型の発展的な学び
- 英語・ICT・探究学習|「Project in English」と表現力の育成
- クラス編成と学習サポート|少人数制・習熟度別指導で個を伸ばす
- 学校行事と部活動|多彩な行事と約20の部活動で青春を満喫
- 海外研修・留学制度|グローバルな視野を広げる交流プログラム
- 進学実績|系列大学を中心に高い進学率を誇る
- 学費と施設|充実した設備と明瞭な学費体系
- アクセス|都内・郊外からの通学に便利な立地
- 入試情報と合格の目安|偏差値と受験戦略のポイント
- この学校に向いている生徒|中央大附属で伸びるタイプとは?
- まとめ|中央大附属の魅力と志望検討のポイント
学校概要|「自由・自律・自主」の精神を育む中高一貫校
中央大学附属中学校は、東京都小金井市にある共学校で、2010年に開校した比較的新しい中高一貫校です。JR中央線「武蔵小金井駅」からバスでアクセスでき、落ち着いた住宅街に位置しています。中高6年間を通じて「自主・自律・自由」の校風のもと、生徒一人ひとりの個性を尊重した教育を行っているのが大きな特徴です。
「中央大学の附属校」としての連携を生かしたカリキュラム構成や進路指導が整っており、大学受験にとらわれないゆとりある学びが可能です。大学附属校でありながらも、生徒が自ら考え行動する姿勢を重視し、将来の社会的自立に向けた土台を養う教育方針が貫かれています。
校舎は地上5階建・地下1階の近代的な建物で、冷暖房・ICT設備が整った教室、自習スペースやプール、ランチルームなどの学習・生活環境も非常に充実しています。制服は標準服が用意されていますが、着用は任意という自由な方針も象徴的です。
学校生活全体を通して、生徒がのびのびと自己を発揮できる「自由な学びの場」として、多くの保護者・受験生から高い評価を得ている注目の中高一貫校です。
教育方針とカリキュラム|大学連携型の発展的な学び
中央大学附属中学校では、大学進学に向けた基礎学力の充実を図りながら、「自ら考え、表現し、発信する力」を育む独自の教育方針を実践しています。大学との連携を活かし、中高一貫での系統的・継続的なカリキュラムを構築しており、将来にわたって必要な思考力・判断力・表現力の土台を中学段階から養成していきます。
中学校では特に「少人数授業」「教科の枠を越えた総合的な学び」「体験・対話型授業」が重視されています。例えば英語では「Project in English」の授業が展開され、グループワークや発表などを通じて表現力や論理的思考力を高める工夫がなされています。
また、国語では年間60冊の読書を通じて文章理解力を鍛え、数学では体験的・論理的な学びを重視。理科では観察・実験を軸に、思考と発見を組み合わせた学びを展開しています。こうした教科横断的な取り組みを通じて、生徒は知識の「受け手」から「使い手」へと成長していきます。
高校からは文系・理系コースに分かれ、各自の進路に応じた専門的な学習へと移行しますが、中学段階では「土台づくり」としての基礎教育を大切にしながら、自立した学びの姿勢を育てることに重きが置かれています。
英語・ICT・探究学習|「Project in English」と表現力の育成
中央大学附属中学校では、英語教育において独自のプログラム「Project in English」を導入しています。これは、単なる語彙や文法の習得にとどまらず、身近なテーマをもとに調べ学習を行い、グループで意見をまとめ、英語で発表するという、探究的かつ実践的な活動を中心に構成されています。
中1では週6時間、中2・中3でも週5時間と、英語の授業時数は都内私立中としても非常に多く、ネイティブ教員と日本人教員のダブル体制で指導にあたっています。これにより、英語「を学ぶ」から「で学ぶ」への転換を早期に実現しており、生徒たちは自然と英語で思考・表現する力を養っています。
また、ICT活用も積極的に進められており、授業内では電子黒板やタブレットを利用したインタラクティブな学習が展開されます。生徒用の自習スペースにはWi-Fi環境が整備されており、家庭と連携したWebテストや学習管理など、デジタルツールを駆使した学びの仕組みも確立しています。
さらに総合学習や探究活動の中では、プレゼンテーションやディスカッションの機会が多く設けられ、論理的に考え、他者に伝える力を鍛える教育が一貫して行われています。こうした取り組みは、将来の大学での学びやグローバル社会での活躍を見据えた、先進的な教育といえるでしょう。
クラス編成と学習サポート|少人数制・習熟度別指導で個を伸ばす
中央大学附属中学校では、1学年あたりの定員は約160名で、4クラス編成を基本としています。各クラスは少人数で構成されており、教員の目が行き届きやすい環境が整っています。また、特定教科においては習熟度別の授業編成がなされており、生徒一人ひとりの学力や理解度に応じた指導が可能です。
例えば数学では、中1の段階から「スタンダード」「アドバンス」といったクラス分けが行われ、無理なく基礎から応用まで学べるよう設計されています。英語ではスピーキングやプレゼンテーションに特化した少人数制の指導が充実しており、授業外でも英語を使った活動に取り組む生徒も多く見られます。
また、放課後には補習や自習サポートが用意されており、学習習慣が自然に身につくような体制が整っています。特に定期テスト前後には質問教室や自主学習会も実施され、生徒同士が教え合いながら理解を深める姿も日常的に見られます。
加えて、担任・副担任制度が充実しており、学習状況や生活面についてのきめ細やかなサポートも万全。保護者との面談や進路相談も定期的に行われており、「個の成長」を軸とした学習環境づくりが徹底されています。
学校行事と部活動|多彩な行事と約20の部活動で青春を満喫
中央大学附属中学校では、「体験を通して学ぶ」「仲間と築く」をキーワードに、年間を通じてさまざまな学校行事が実施されています。中学1年から高校3年まで6年間を一貫して見据えた行事構成となっており、学年ごとの発達段階に応じて、成長を実感できる機会が豊富に用意されています。
代表的な行事としては、6月の体育祭、10月の文化祭「若樹祭(じゃくじさい)」が挙げられます。体育祭では、応援団やリレー、ダンス演技などで全学年が一体となり、文化祭では生徒主導で企画・運営を行う本格的な発表が行われます。
さらに、宿泊行事や校外学習も充実しており、中1では山梨方面へのオリエンテーション合宿、中2では農業・漁業体験を含む長野研修、中3では関西方面への修学旅行などが実施されています。これらの行事は単なる「イベント」にとどまらず、リーダーシップや協調性、思いやりといった人間力を育む重要な学びの場となっています。
部活動も活発で、運動部・文化部あわせて約20の部が存在します。サッカー部、野球部、陸上部、テニス部などの運動部は大会実績もあり、仲間とともに切磋琢磨できる環境が整っています。文化部では吹奏楽部、科学部、美術部、演劇部などが人気で、表現活動に打ち込む生徒も多数在籍しています。
こうした課外活動を通して、生徒は自らの可能性を広げると同時に、かけがえのない仲間と深い絆を築いていきます。
海外研修・留学制度|グローバルな視野を広げる交流プログラム
中央大学附属中学校では、「世界を知り、自分を見つめる」ことを目的に、さまざまな海外研修・留学制度を用意しています。中高一貫校としての6年間のなかで、異文化交流や語学体験の機会を複数段階に分けて提供し、生徒のグローバルな視野と適応力を育てる体制が整っています。
中学段階では、校内での異文化理解ワークショップや英語プレゼンテーション大会など、国内で実施される国際教育プログラムが中心ですが、希望者には高校段階での海外研修・語学研修に参加する道が開かれています。
高校では、ニュージーランド・カナダ・オーストラリアなどへの短期研修プログラムや、長期のターム留学(1学期間の交換留学)にも参加が可能です。現地ではホームステイを通じて生きた英語に触れ、現地校での授業に参加することで、言語力だけでなく国際感覚やコミュニケーション力を磨くことができます。
また、留学生の受け入れやオンラインでの国際交流活動も行われており、日常の中に自然な形で「国際性」が溶け込んでいるのも本校の魅力の一つです。こうした取り組みは、大学進学後や社会に出てからも生きる力となり、生徒たちの将来の選択肢を大きく広げています。
進学実績|系列大学を中心に高い進学率を誇る
中央大学附属中学校の最大の特長のひとつが、系列である中央大学への内部進学制度が整っている点です。高校までの6年間を通じて、中央大学が求める人物像に応じた育成を行い、学業成績や学習姿勢、人物評価などに基づいて内部推薦が行われます。
2024年度の実績では、卒業生の約7割以上が中央大学へと進学しています。特に法学部・経済学部・商学部・文学部など、社会科学系の人気学部への進学が多く、附属校としての強みを最大限に活かした進学体制が確立されています。
さらに、中央大学以外への進学を希望する生徒には、外部受験のサポート体制も整っており、近年では上智大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学などの難関私大への合格実績も見られます。一部には国公立大学(筑波大学、東京都立大学など)への進学を果たす生徒もおり、多様な進路選択が可能です。
生徒の希望に応じて、内部進学と外部受験のどちらにも柔軟に対応できるのが本校の進学指導の強みです。進学はゴールではなく「通過点」という意識のもと、自分らしい進路を選択できる環境が整えられています。
学費と施設|充実した設備と明瞭な学費体系
中央大学附属中学校の学費は、私立中高一貫校としては標準的な水準にあり、入学初年度には入学金・授業料・施設費などを合わせておよそ110万円前後が必要とされています。その後の年間納入金も約80〜90万円台に設定されており、学費構造は明瞭で保護者にとっても計画が立てやすいと好評です。
加えて、学校外活動に関する費用(海外研修・校外学習・制服・教材など)は別途発生しますが、必要以上に過剰な負担とならないよう配慮されており、特待制度なども用意されています。
施設面においても非常に恵まれており、モダンな外観をもつ校舎は、冷暖房完備・エレベーター・バリアフリー対応がなされており、すべての生徒が安心して学べる環境が整っています。教室は広く明るく、ICT機器を備えた特別教室も豊富です。
図書館や自習室は利用時間が長く、静かな環境で集中できる空間となっており、理科実験室、美術室、音楽室などの専門教室も充実。ランチルームや購買スペースも整備されており、昼休みも快適に過ごすことができます。
このように、安心して学習に取り組める“ハード面”の整備が行き届いている点も、中央大学附属中学校が多くの受験生から選ばれる理由のひとつです。
アクセス|都内・郊外からの通学に便利な立地
中央大学附属中学校は、東京都小金井市に位置し、都心と郊外の中間にある穏やかな住宅街に校舎を構えています。最寄り駅はJR中央線「武蔵小金井駅」で、駅からはバスまたは徒歩圏内でアクセス可能です。武蔵小金井駅は特快停車駅で、新宿駅から約25分と交通利便性にも優れています。
また、西武線や京王線沿線からもアクセスが可能で、都内23区はもちろん、三鷹・国分寺・立川などの多摩エリアからも多くの生徒が通学しています。郊外型の立地でありながら、交通網の利便性と周辺環境の落ち着きが両立している点が、本校の大きな魅力です。
通学路も比較的安全で整備されており、バスの本数も多く、雨天時のアクセスにも配慮がなされています。登下校時間帯には教職員による見守り体制や交通整理もあり、保護者にとっても安心できる通学環境が整っています。
都心の喧騒を離れた自然豊かな立地でありながら、アクセスの利便性を兼ね備えた中央大学附属中学校は、通学ストレスが少なく、学業に集中できる好環境に恵まれていると言えるでしょう。
入試情報と合格の目安|偏差値と受験戦略のポイント
中央大学附属中学校の入試は、例年2月1日と2月4日の2回実施されており、いずれも4科(国語・算数・社会・理科)と面接によって選抜が行われます。試験時間は国語・算数が各60分、社会・理科が各30分で、合計4教科240点満点。面接は個別形式で、主に志望動機や学習意欲を問われます。
2023年度の合格最低点は、2月1日試験で男子210点・女子223点、2月4日試験で男子206点・女子213点と公表されており、比較的高水準の得点が求められる試験です。特に女子の合格基準が高めである点は、併願校選定時の注意ポイントと言えるでしょう。
偏差値の目安としては、四谷大塚や首都圏模試のデータにおいて、男子で偏差値60〜66、女子で偏差値63〜69が合格圏とされています。上位層のボリュームが厚いため、得点調整やケアレスミスの影響が合否に直結しやすい傾向にあります。
併願パターンとしては、以下のような戦略が見られます:
- 挑戦校:青山学院、明治大学付属明治、立教池袋、法政大学第二など
- 標準校:法政大学中、明大中野、帝京大学、成城学園など
- 安全校:日本大学第二、八王子学園八王子、桜美林中、文教大学附属など
また、中央大学附属は人気校であるため出願者数も多く、受験倍率は例年3〜5倍程度。学力はもちろん、志望理由を明確にしておくこと、面接練習を重ねて臨むことが、合格への大きな一歩となるでしょう。
この学校に向いている生徒|中央大附属で伸びるタイプとは?
中央大学附属中学校は「自主・自治・自律」の校訓を軸に、個性を尊重しながら社会性と学力をバランスよく育む教育を展開しています。したがって、同校に向いている生徒は、単に学力が高いだけでなく、主体的に行動できる力や、周囲と協働しながら課題解決に取り組む意欲をもったタイプです。
例えば、学校行事や部活動などでリーダーシップを発揮したい生徒、自分の意見を持ちながらも他者の意見を尊重できる生徒、探究学習や発表型の授業に積極的に関わっていきたい生徒などは、中央大附属の教育環境の中で大きく成長できるでしょう。
また、大学附属校という安定した進学ルートがある一方で、将来の目標に向けてさらに挑戦を続けたいという意欲的な生徒にも対応した指導が受けられる点も魅力です。中央大学への内部推薦制度を活かすこともできますし、外部の難関大学を目指すことも可能で、自分の進路を自分で選び取る力が試されます。
一方で、学習のペース管理が自己責任となる場面も多いため、指示待ちではなく、自分から動けるタイプの生徒にとって最も伸びる環境だと言えるでしょう。
まとめ|中央大附属の魅力と志望検討のポイント
中央大学附属中学校は、「自主・自治・自律」を軸にした独自の校風と、中央大学への内部進学制度を備えた安定した進学体制、そして自由度の高い学習・活動環境が揃った魅力あふれる中高一貫校です。
生徒の自主性を尊重する校風のもとで、日々の学びだけでなく学校行事や部活動、探究活動などを通じて多面的な成長が期待できます。大学附属校としての「落ち着き」と、学外進学にも対応する「挑戦的」な進路指導の両輪が、生徒の個性や将来のビジョンを支えてくれます。
受験においては、基礎学力の高さに加え、自分の意見を持って表現する力やコミュニケーション力も重視されるため、面接対策や併願戦略を含めた準備がカギとなります。とくに「主体的に行動できる」ことは大きな武器となるでしょう。
大学附属校ならではの安心感と、自由な校風の中で伸び伸びと学びたいと考える受験生・保護者にとって、中央大学附属中学校は非常に魅力的な選択肢です。自分らしさを活かしながら、将来への道筋をしっかりと描きたい方は、ぜひ検討してみてください。