- 学校の概要|大学・社会につなげる教育を実践する共学校
- アクセスと立地環境|緑に囲まれた広大な敷地と通学利便性の両立
- 教育方針とカリキュラム|探究・キャリア・共創を軸にした独自の教育モデル
- 学習環境と施設設備|最新のICT環境と多目的スペースで学びを支援
- 学校生活と行事|生徒の主体性を重視した行事と日常の工夫
- クラブ活動|130の運動部・文化部が活発に活動する多彩な環境
- 進学実績と卒業後の進路|難関大合格者多数!高い進学準備率も魅力
- 入試情報と合格の目安|入試日程・倍率・偏差値の目安を詳しく解説
- 併願校パターン|チャレンジ校・標準校・安全校ごとの併願例と日程
- 在校生・保護者の声|リアルな声から見える桐蔭学園の魅力
- この学校に向いている子の特徴|自立性・探究心・挑戦意欲がある子に最適
- まとめ|桐蔭学園中等教育学校が育む『未来に強い人材』とは?
学校の概要|大学・社会につなげる教育を実践する共学校
桐蔭学園中等教育学校は、神奈川県横浜市に位置する男女共学の中等教育学校です。もともとは2001年に桐蔭学園中学校・高等学校内に分離・併設される形で男子校として設立されましたが、2019年度から共学化され、桐蔭学園中学校と一本化されました。
同校は、「大学・社会につながる教育」を掲げ、6年間一貫の教育体制のもとで、知識の習得だけでなく、思考力・判断力・表現力・コミュニケーション力など、社会で求められる総合的な力の育成に力を入れています。
教育の柱となるのが「探究型学習」「キャリア教育」「共に学び合う協働型学習」であり、生徒一人ひとりが自ら課題を設定し、解決に向けて考え抜くプロセスを通じて、自立した学びを育みます。
また、男女共学化以降は、「新しい進学校のカタチ」を模索し、6年間で生徒が自己実現に向けて成長できる教育環境を整備しています。
生徒数は約894名(男子178名、女子716名)と、近年の共学化によって女子生徒の比率が高い点も特徴です。
アクセスと立地環境|緑に囲まれた広大な敷地と通学利便性の両立
桐蔭学園中等教育学校は、神奈川県横浜市青葉区鉄町に位置しており、敷地面積約24万㎡を誇る広大なキャンパスに学園各校が集約されています。豊かな自然に囲まれながらも都市部からのアクセスも良好で、生徒が学びに集中できる環境が整っています。
最寄り駅からのアクセス
- 東急田園都市線「青葉台駅」よりバス約10分+徒歩
- 東急田園都市線「市が尾駅」よりバス約15分+徒歩
- 小田急線「柿生駅」よりバス約20分+徒歩
いずれの駅からも学校専用バス・路線バスが運行されており、多方面からの通学が可能です。特に青葉台駅からのアクセスが良好で、横浜市内はもちろん、東京・川崎方面からも通学する生徒が多数在籍しています。
周辺環境と立地の特長
- 周囲は住宅地と自然環境が調和した落ち着いた地域
- キャンパス内は小中高・大学が集結する総合学園
- 体育施設やグラウンドが複数整備された開放的な空間
交通利便性と自然豊かな環境の両方を兼ね備えた立地は、中高6年間を安心して過ごすための理想的な条件を備えていると言えます。
教育方針とカリキュラム|探究・キャリア・共創を軸にした独自の教育モデル
桐蔭学園中等教育学校では、「社会に出て活躍できる人材の育成」を目標に掲げ、6年間一貫のカリキュラムの中で探究・キャリア・協働(共創)の3つを教育の柱としています。
3つの教育の柱
- 探究型学習:自ら問いを立て、調べ、まとめ、発表するサイクルを通じて、思考力・表現力・課題解決力を養成
- キャリア教育:中1から進路意識を育てるワークや講座が実施され、職業観・社会観・自己理解を深める
- 協働型学習(共創):ディスカッションやグループワークを通じて、対話力・共感力・リーダーシップを養う
特徴的なカリキュラム例
- 探究授業(週1コマ):中1からスタートし、高2では卒業課題にもつながるプレゼンテーションへと発展
- キャリアワーク:外部講師による講演や企業体験などを通じて職業観を育成
- グローバル教育:英語力を育てる授業に加え、オンライン英会話や留学プログラムも用意
また、中等前期(中1~中3)では基礎学力の定着と自学自習の習慣づけを重視し、後期(高1~高3)では大学進学に向けた応用的な力を育てる段階的なカリキュラムが構成されています。
これらの取り組みを通じて、生徒一人ひとりが「自ら学び、考え、未来を創る力」を身につけることを目指しています。
学習環境と施設設備|最新のICT環境と多目的スペースで学びを支援
桐蔭学園中等教育学校は、探究・協働型学習を支えるための先進的な学習環境と充実した施設を備えています。特に「ICT教育」と「アクティブラーニング」のための空間設計に力を入れており、生徒の自律的な学びを支援する工夫が随所に見られます。
ICT環境の整備
- 全生徒が1人1台のiPadを使用
- 校内Wi-Fi完備で調べ学習やプレゼン作成がスムーズに
- Google Workspaceやロイロノートなどを活用したクラウドベースの学習管理
学習施設と特徴的な空間
施設名 | 概要 |
---|---|
アクティブラーニング教室 | 可動式机と椅子を備えた協働学習向け教室 |
ラーニングスペース | 放課後や空き時間に生徒が自由に学べる自習空間 |
図書館(メディアセンター) | 探究学習に対応した文献やIT環境が整備 |
サイエンスラボ・理科実験室 | 観察や実験を通じた体験的学習に対応 |
さらに、キャンパス内には大学・高校・中等教育学校が共存しており、学園全体の教育資源を活用できる環境も大きな魅力です。授業以外にも、探究活動や発表、部活動など多目的に使えるスペースが豊富で、生徒の主体的な活動を後押ししています。
学校生活と行事|生徒の主体性を重視した行事と日常の工夫
桐蔭学園中等教育学校では、生徒一人ひとりが学校生活の主役となり、自らの手で行事や日常を創り上げる文化が根づいています。「主体的に学び、主体的に動く」という教育理念は、学校行事や日々の過ごし方にも反映されています。
主な学校行事
- 鸞鳳祭(らんほうさい):桐蔭学園の文化祭。企画・運営を生徒が主体的に行い、展示・演劇・音楽・研究発表など多彩な内容で構成される。
※2025年度の開催予定日:9月20日(土)・21日(日) - スポーツフェスティバル:学年混合チームによる競技を通して、協働力や団結力を育成
- 合宿研修・校外学習:学年ごとに設定されるテーマ型の宿泊研修やフィールドワーク
- 探究発表会:学年ごとの探究学習の成果をプレゼン形式で発表。保護者も参加可能
日常の工夫と取り組み
- 週1回の「総合探究の時間」でグループ活動やプロジェクト型学習を実施
- 朝学習・朝礼でのショートスピーチや読書を通じて自己表現力を養成
- 学年縦割り活動による異学年交流やリーダーシップ教育
- 放課後の自主活動や生徒会主導のイベントも活発
こうした行事や日常の取り組みは、生徒が自らの意志で動き、他者と協力し、社会に出て必要なスキルを自然に身につける貴重な機会となっています。「体験を通じて学ぶ」という価値観が、学校全体に浸透しています。
クラブ活動|130の運動部・文化部が活発に活動する多彩な環境
桐蔭学園中等教育学校では、クラブ活動が学校生活の大きな柱のひとつと位置づけられており、約130の運動部・文化部・同好会・委員会が存在しています。生徒はそれぞれの関心や個性に応じて多彩な活動に参加し、「好き」や「得意」を深める時間を日々楽しんでいます。
主な運動部(例)
- サッカー部
- 硬式野球部
- バスケットボール部
- バドミントン部
- 陸上競技部
- 剣道部
- ラグビー部
主な文化部・同好会(例)
- 吹奏楽部
- 科学部
- 将棋部
- 演劇部
- 写真部
- 文芸部
- クイズ研究会・鉄道研究会・漫画研究会など
クラブ活動は週2〜3回を基本に行われ、学業とのバランスを取りながら取り組むスタイルです。特に中等教育学校では、「やりたいことを無理なく継続できる」環境が整っており、初心者でも歓迎される雰囲気があります。
また、学校側も「クラブ活動は人間力を育てる重要な場」と位置づけており、対外的な大会出場や校内発表の機会も積極的に用意されています。学びと活動がつながる、充実した課外活動の機会が豊富です。
進学実績と卒業後の進路|難関大合格者多数!高い進学準備率も魅力
桐蔭学園中等教育学校では、6年間の一貫教育を通じて、生徒一人ひとりの学力と進路意識を着実に伸ばし、難関大学への合格実績を毎年多数生み出しています。加えて、大学進学だけでなく、生徒が納得して進路を選べる環境が整っている点も大きな特長です。
主な合格実績(2024年度)
大学名 | 合格者数(参考値) |
---|---|
東京大学 | 若干名(内部推薦含む) |
京都大学・東北大学・大阪大学など | 国立大に計20名以上 |
早稲田大学 | 30名以上 |
慶應義塾大学 | 20名以上 |
上智・明治・青山・立教・中央・法政 | 合計150名以上 |
桐蔭横浜大学(系列校) | 内部進学者多数 |
生徒の進路選択は国公立・私立文系・理系・医歯薬系と幅広く、一人ひとりの志望に応じた進路指導が行われています。また、難関大学への合格を目的とするだけでなく、将来を見据えた「キャリア形成」としての進路選びを重視しているのも桐蔭学園の特徴です。
進路サポート体制
- キャリアガイダンス・進路面談が中学段階から定期的に実施
- 外部模試・講習・大学訪問を通じて進路意識を高める
- 探究学習との連携で将来像の明確化を支援
このような丁寧な進路支援と探究型教育の融合により、生徒が自ら納得した進路選択を実現しています。進学実績の数字だけでなく、そのプロセスの質の高さが桐蔭学園の魅力です。
入試情報と合格の目安|入試日程・倍率・偏差値の目安を詳しく解説
桐蔭学園中等教育学校では、多様な受験者に対応した複数の入試方式を設けており、自分の得意分野や学力に応じた受験スタイルが選べるようになっています。特に「探究型入試」や「グローバル入試」など、独自色の強い入試も実施されています。
2025年度 入試日程と方式
日程 | 試験時間帯 | 試験方式 | 教科 |
---|---|---|---|
2月1日 | 午前 | ①4科目型 または 探究型入試 | 国・算・理・社 または 思考力+算数基礎 |
2月1日 | 午後 | ②2科目型 | 国・算 |
2月2日 | 午後 | ③2科目型 または グローバル入試 | 国・算 または 国語+算数基礎+英語資格証明 |
2月5日 | 午前 | ④2科目型 または 4科目型 | 国・算 または 国・算・理・社 |
合格の目安(参考偏差値・倍率)
- 偏差値の目安:首都圏模試で男女ともに55〜60前後(方式によって差あり)
- 競争倍率:一般入試で約2〜3倍(年度・方式によって変動)
入試対策のポイント
- 探究型・グローバル入試は過去問対策だけでなく、思考力・表現力・読解力が重要
- 2科目・4科目型は標準的な出題傾向で、基本〜応用レベルをバランスよく準備
- 英語資格(グローバル入試)は英検3級以上の取得が目安
桐蔭学園中等教育学校では、多様な力を持つ受験生に門戸を開く柔軟な入試制度を整えています。受験方式ごとの傾向をつかみ、自分に合った受験プランを立てることが合格への近道です。
併願校パターン|チャレンジ校・標準校・安全校ごとの併願例と日程
桐蔭学園中等教育学校を受験するご家庭では、試験日程の選択肢が多いことを活かし、複数の学校と組み合わせた併願プランを検討するケースが一般的です。ここでは、チャレンジ校・標準校・安全校ごとの例を日程付きでご紹介します。
チャレンジ校(より難度の高い併願例)
日程 | 学校名 | 備考 |
---|---|---|
2月1日 | 香蘭女学校中等科/青山学院横浜英和中学校 | いずれも女子校・共学の人気校 |
2月2日 | 神奈川大学附属中学校 | 近年人気が上昇中 |
2月3日 | 法政大学中学校 | 男子・女子ともに受験者多数 |
2月4日 | 法政大学第二中学校 | 桐蔭と併願されやすい難関系 |
標準校(同程度またはやや低めの難易度)
日程 | 学校名 | 備考 |
---|---|---|
2月1日 午前・午後 | 桐蔭学園中等教育学校 | 複数方式での受験が可能 |
2月2日 | 田園調布学園中等部/桐光学園中学校 | 女子校・共学ともに人気 |
2月3日 | 成城学園中学校/帝京大学中学校 | 都市部の中堅校 |
2月5日 | 桐光学園中学校(後期) | 日程をずらして併願可能 |
安全校(比較的合格しやすい学校)
日程 | 学校名 | 備考 |
---|---|---|
2月1日 | 桜美林中学校/多摩大学目黒中学校 | 多摩・町田エリアで人気の安全校 |
2月4日 | 明治学院中学校 | キリスト教系の穏やかな校風 |
上記は一例ですが、桐蔭学園の複数回受験(2/1・2/2・2/5)を軸に、受験スケジュールを柔軟に組むことで、より戦略的な併願が可能です。入試方式の特徴や自分の得意科目に応じて組み合わせを検討しましょう。
在校生・保護者の声|リアルな声から見える桐蔭学園の魅力
桐蔭学園中等教育学校に通う生徒や保護者からは、教育内容・学校環境・人間関係において、さまざまな肯定的な声が寄せられています。ここでは実際に寄せられた口コミの一部をご紹介します。
在校生の声
- 「探究の授業がとてもおもしろく、自分で調べて発表する力がつきました。みんなの前で話すことにも慣れました。」
- 「先生がとてもフレンドリーで、質問しやすい雰囲気です。授業もわかりやすいと思います。」
- 「文化祭(鸞鳳祭)は、自分たちで企画して自由に表現できる場で、とても達成感があります。」
保護者の声
- 「キャリア教育や探究型の授業を通して、子どもの将来を見据えた視野が広がっていると感じます。」
- 「共学化後の校風も落ち着いていて、男女ともに仲が良く安心して通わせられます。」
- 「ICT環境が整っており、課題の提出や連絡もスムーズです。保護者との連携も密で安心です。」
全体として、生徒の自主性や表現力の育成に対する満足度が高く、また先生方のサポート体制にも定評があります。特に「探究学習が楽しい」「先生との距離が近い」「行事が充実している」といった声は、多くの在校生・保護者に共通しています。
この学校に向いている子の特徴|自立性・探究心・挑戦意欲がある子に最適
桐蔭学園中等教育学校は、知識の習得だけでなく、「自ら考え、表現し、他者と協働する力」を育てることに重点を置いた教育を行っており、以下のようなタイプの子どもに特に適した環境です。
桐蔭学園に向いている子どもの特徴
- 自分で調べたり考えたりするのが好きな子
探究学習が多く、自ら問いを立てて深掘りする力が求められます。 - 発表やディスカッションに抵抗がない/挑戦してみたい子
グループ活動・プレゼン機会が多く、表現力を伸ばせる環境です。 - ICTやタブレットを使った学習に興味がある子
1人1台のiPad環境で、デジタルツールを活用した学びが充実しています。 - 勉強と課外活動をバランスよく楽しみたい子
クラブ活動や行事にも力を入れており、学校生活全体を楽しみたいタイプに最適です。 - 将来の進路をじっくり考えたい子
中1からキャリア教育があり、将来を意識した学びができます。
逆に、「暗記中心の受験対策だけに集中したい」「自由度の高い授業よりも管理された環境を好む」といったタイプの子には、やや合わないと感じるかもしれません。桐蔭学園は、自律と挑戦を重んじる学校であり、自分から動くことを楽しめる子どもにこそ真価を発揮する学び舎です。
まとめ|桐蔭学園中等教育学校が育む『未来に強い人材』とは?
桐蔭学園中等教育学校は、6年間の中高一貫教育の中で、知識だけにとどまらない「思考力・表現力・協働力」といった21世紀型スキルを総合的に育むことを目指す学校です。
共学化以降は特に探究・キャリア・共創を柱とした教育改革が進み、生徒一人ひとりが自らの未来に向けて主体的に動く環境が整備されています。ICTの活用、アクティブラーニング、実社会との接続など、教育の質の高さは多くの保護者からも高く評価されています。
また、学習面だけでなく、クラブ活動や行事を通して生徒の個性やリーダーシップも育まれ、「学び」だけでは終わらない豊かな人間力の形成ができる学校です。
未来に強い人材──それは、自ら課題を見出し、他者と協力しながら解決に向けて行動できる人。桐蔭学園中等教育学校は、そうした人材を着実に育てる土壌を持った学校と言えるでしょう。