- 学校の概要|中高一貫で早大推薦資格も持つ名門男子進学校
- アクセスと立地環境|早稲田駅徒歩1分の都市型立地
- 教育方針とカリキュラム|探究・表現・論理力を育てる独自教育
- 学習環境と施設設備|ICT環境・自習室・充実した理科施設など
- 学校生活と行事|球技大会・文化祭・地学実習など多彩な体験
- クラブ活動|約40のクラブが中高合同で活発に活動
- 進学実績と卒業後の進路|早稲田大学はもちろん、他難関大実績も豊富
- 入試情報と合格の目安|試験科目・配点・倍率・偏差値などを解説
- 併願校パターン|男子御三家や準御三家との併願が主流
- 在校生・保護者の声|個性豊かな環境でのびのびと学ぶ自由な校風
- この学校に向いている子の特徴|自律心と探究心をもって挑戦できる子に最適
- まとめ|伝統と進学力の両立を実現する男子中高一貫校
学校の概要|中高一貫で早大推薦資格も持つ名門男子進学校
早稲田中学校は、東京都新宿区に位置する私立の男子中高一貫校で、早稲田大学の系属校として高い進学実績と自由な校風を誇る伝統校です。1901年の創立以来、「学問の独立・人生の独立・人格の独立」という理念を掲げ、知性と人間性を兼ね備えたリーダー育成を目指してきました。
中学から高校へは全員が内部進学し、6年間を通しての一貫教育が行われます。高校卒業後は、希望者全員が早稲田大学の推薦入学資格を得ることができるのも大きな特長で、進学の安定性と将来の選択肢の広さの両立が可能な学校として、首都圏屈指の人気を集めています。
早稲田中学校の基本情報
- 所在地:東京都新宿区馬場下町62
- 設立:1895年
- 設置形態:中高一貫校(高校からの募集なし)
- 生徒数:中学約957名(2023年度)
- 系列大学:早稲田大学(推薦制度あり)
自由な雰囲気の中にも、学問への真剣な姿勢が息づく学校。男子校ならではの活気ある人間関係と、個性を尊重する教育姿勢が、多くの受験生・保護者に支持されています。
アクセスと立地環境|早稲田駅徒歩1分の都市型立地
早稲田中学校は、東京都新宿区馬場下町に位置し、東京メトロ東西線「早稲田駅」から徒歩1分という抜群の立地を誇ります。さらに、JR高田馬場駅や都電荒川線(東京さくらトラム)など、複数の交通機関を利用できるため、都内・近郊からのアクセスが非常に良好です。
主なアクセス手段
- 東京メトロ東西線「早稲田駅」より徒歩1分
- JR「高田馬場駅」より徒歩25分または都営バス利用
- 都電荒川線「早稲田停留場」からもアクセス可能
周辺には早稲田大学のキャンパスや書店街、飲食店も多く、学術と文化が融合した都市型エリアとして学生にとって刺激的な環境が整っています。また、学校敷地内は防災・防犯面でも配慮が行き届いており、保護者にとっても安心感のある環境です。
通学利便性と知的刺激を兼ね備えた立地は、首都圏全域からの受験生にとって大きな魅力となっています。
教育方針とカリキュラム|探究・表現・論理力を育てる独自教育
早稲田中学校では、創立以来掲げている「学問の独立・人格の独立・人生の独立」という教育理念のもと、深く考える力・自分の言葉で語る力・社会とつながる力を重視した教育が行われています。
学問への本質的なアプローチ
表面的な知識の暗記にとどまらず、「なぜそうなるのか」「自分はどう考えるか」という探究心を引き出す授業が中心です。記述・討論・レポート課題が多く取り入れられ、思考力・論理力・表現力が自然と鍛えられるカリキュラムが展開されています。
中学課程のポイント
- 主要教科(国・数・英)に重点を置いた指導で基礎力を強化
- 理科は物理・化学・生物・地学に分かれ、実験や観察中心の授業が充実
- 英語は習熟度別授業+ネイティブとの会話活動で実践的な力を育成
- 地理・歴史・公民をバランスよく配置し、論述力を養成
探究と表現の教育
中学段階から「調べ、考え、発表する」活動が重視され、理科の地学実習や社会科のフィールドワーク、英語によるスピーチなど、実践的な課題に取り組む機会が多く設けられています。
また、校外学習や課題研究、レポート発表会などでは、自ら問いを立て、主体的に学びを深める力が養われます。
このように、早稲田中学校では思考力と教養を土台にした「学びの自立」を重視しており、それが将来の大学進学や社会的活躍へと確実につながっています。
学習環境と施設設備|ICT環境・自習室・充実した理科施設など
早稲田中学校の校舎は、都市型のコンパクトな敷地に多機能な設備を集約しており、限られた空間を最大限に活用した学習環境が整っています。生徒が自主的に学び、探究し、仲間と議論できる場が随所に用意されています。
ICTと学習支援環境
- 各教室に電子黒板・プロジェクターを完備し、ICTを活用した授業を実施
- 生徒一人ひとりにタブレットPCを配布(教科学習やレポート提出に活用)
- 図書室・ラーニングセンターには学習参考書や蔵書多数
- 校内には複数の自習スペースがあり、放課後も集中して勉強できる
理科・技術・芸術分野の専門施設
- 理科は物理・化学・生物・地学の各専門実験室を完備
- 顕微鏡や実験装置など、高校レベルの機器も多数設置
- 技術室・美術室・音楽室など、感性と創造性を育む空間も充実
快適で安全な学習空間
全教室に冷暖房を完備し、定期的に校舎のリニューアルが行われており、清潔感のある落ち着いた空間が保たれています。セキュリティ面でも門扉管理や登下校システムが導入されており、保護者からの信頼も厚い環境です。
このように、早稲田中学校では自律的な学びを支える施設と、創造力を伸ばす環境がバランスよく整備されており、生徒の知的成長を日常的に後押ししています。
学校生活と行事|球技大会・文化祭・地学実習など多彩な体験
早稲田中学校では、学問中心の生活の中にも、全校生徒が主体的に関わる行事が豊富に用意されており、仲間との絆を深めたり、社会との接点を持ったりする機会にあふれています。こうした行事は、生徒たちの人間力や協働性を育む貴重な場でもあります。
主な年間行事
- 球技大会(年2回):クラス対抗でバスケット・サッカー・卓球などを実施
- 文化祭(興風祭):生徒主導で企画・運営する最大のイベント
- 芸術鑑賞会:能・歌舞伎・オーケストラなどを鑑賞
- スキー教室・林間学校(中1・中2)
探究型行事も充実
特に早稲田中ならではの特徴が見られるのが地学実習です。中学2年では群馬県・草津や伊香保方面に赴き、地層・温泉・火山の観察などを通して教室で学んだ内容を実地で体験する学習が行われます。
また、社会科のフィールドワークや英語発表会など、学びと行事が結びついた取り組みも多く、「学問を社会とつなげる力」を養う貴重な機会となっています。
日常の学校生活
日々の生活は自由な校風のもとで営まれており、制服はあるものの過度な校則は設けられていません。生徒の自律性が尊重され、互いにルールと自由のバランスを考えて生活する文化が自然と根づいています。
このように、早稲田中学校の行事は楽しさだけでなく、知的刺激・社会性・自発性を総合的に育む設計となっており、6年間の学校生活に深みを与えています。
クラブ活動|約40のクラブが中高合同で活発に活動
早稲田中学校では、約40のクラブ活動が設置されており、原則中高合同で運営されています。運動部・文化部ともに多彩で、週3回までの活動頻度をベースに、学業との両立が図られています。
主なクラブ一覧(抜粋)
運動部 | 文化部 |
---|---|
サッカー部 野球部 バスケットボール部 卓球部 水泳部 柔道部 | 囲碁将棋部 吹奏楽部 科学部 歴史研究部 鉄道研究部 英語部(ESS) |
クラブ活動の特色
クラブ活動は自主性が重んじられ、顧問は基本的に「見守る立場」に徹します。そのため、生徒が自ら目標を設定し、計画的に活動を進める姿勢が自然と育まれます。
中でも鉄道研究部や物理部、将棋部などは、学外の大会・コンテストにも出場し、高い実績を誇っています。また、吹奏楽部や演劇部は興風祭での発表を目標に日々練習に励んでおり、芸術的な表現の場としても貴重な活動機会となっています。
週3回という活動制限がある一方で、質の高い集中した時間を通じて、文武両道の精神がしっかりと根付いています。
進学実績と卒業後の進路|早稲田大学はもちろん、他難関大実績も豊富
早稲田中学校・高等学校では、中高一貫の6年間で大学受験を見据えた確かな学力と学びの姿勢を育成しています。最大の特長は、卒業生全員が早稲田大学への推薦入学資格を有する点にあります。
早稲田大学推薦制度
- 高校3年次の成績・出席状況・生活態度などにより内部推薦の可否が判断される
- 推薦対象学部は原則すべての学部(国際教養学部など一部を除く年もあり)
- 例年卒業生の約8割が早稲田大学に推薦で進学
推薦制度があるとはいえ、学業への取り組みは非常にハイレベルで、生徒たちは真摯に学問に向き合っています。内部進学後も力強く学べるよう、大学につながる基礎力・思考力の養成に重点が置かれています。
他大学への進学実績も多数
一方で、毎年20%前後の生徒は外部大学への進学を選択しており、以下のような実績を残しています。
- 東京大学・京都大学・一橋大学・東京工業大学などの難関国立大学
- 慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学などの有名私立大学
- 医学部・薬学部など、専門職志望者への進路指導も対応
進路選択の柔軟性とサポート体制
進路指導部による面談、OBとの交流会、大学研究講座など、将来を見据えた多面的なサポート体制も整っており、「早稲田に行くか、超えるか」というキャッチフレーズにふさわしい進学環境が実現されています。
早稲田大学という確かな選択肢を持ちつつ、自分の適性や夢に応じた多様な進路を選べる柔軟性こそが、早稲田中の大きな魅力です。
入試情報と合格の目安|試験科目・配点・倍率・偏差値などを解説
早稲田中学校の入試は、例年2回実施されており、首都圏男子校の中でも高い人気と難度を誇る入試です。早稲田大学系列というブランドに加え、確かな進学実績と自由な校風が受験生・保護者から支持されています。
2023年度入試概要
回 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 | 手続締切 | 試験科目 |
---|---|---|---|---|---|
① | 1/10〜1/23 | 2/1 | 2/2 | 2/6 | 国・算・社・理(4科) |
② | 1/10〜1/23 | 2/3 | 2/4 | 2/6 | 国・算・社・理(4科) |
試験科目と配点
- 国語・算数:各50分・60点
- 社会・理科:各30分・40点
- 合計満点:200点
①回の合格最低点:123点、②回の合格最低点:114点(2023年度実績)
出願・その他情報
- 出願はインターネット出願のみ
- 調査書などの提出は不要
- ①②ともに帰国生入試を同日程で実施
合格の目安と偏差値
早稲田中学校の合格者偏差値(2024年度目安)は、以下の通りです:
- 四谷大塚 合格可能性80%①:61〜64
- ②:65〜67
特に第1回(2/1)は非常に人気が高く、実質倍率が4倍前後になることもあるため、入念な対策が求められます。
国算を中心とした高難度の出題が特徴であり、記述力・論理思考力・スピードのバランスが問われます。
併願校パターン|男子御三家や準御三家との併願が主流
早稲田中学校は都内の男子難関校の中でも高い位置づけにあるため、麻布・駒場東邦・海城・本郷・芝などの男子進学校との併願パターンが多く見られます。特に2月1日実施の第1回入試は、男子御三家との併願の中心として利用されるケースが多いです。
代表的な併願スケジュール例
試験日 | 挑戦校 | 安全校 |
---|---|---|
〜1/31 | 渋谷渋谷①、栄東(東大特待)、市川① | 立教新座①、専大松戸① |
2/1 | 早稲田中① | 東京農大一① |
2/2 | 聖光学院①、本郷②、桐朋② | 巣鴨②、城北② |
2/3 | 早稲田中②、海城② | 明大中野①、国学院久我山(ST②) |
2/4〜 | 芝②、攻玉社(特選)、逗子開成③、法政大② | 攻玉社②、立教池袋② |
併願校選びの傾向
・1月入試で栄東や市川を受験し、合格で自信をつけて2月に臨む生徒が多数。
・第1回(2/1)は麻布・駒東・開成との併願で挑戦校として受験するケースも。
・第2回(2/3)は本郷や海城②との組み合わせで合格確保を意識した併願が目立ちます。
また、2月4日以降はチャレンジまたは滑り止め受験として、芝・攻玉社・立教池袋などを併願する戦略が一般的です。早稲田中の入試日程が柔軟であることから、複数回受験や日程調整による合格チャンスの拡大が可能となっています。
在校生・保護者の声|個性豊かな環境でのびのびと学ぶ自由な校風
早稲田中学校に通う生徒たちや保護者からは、「自由な雰囲気の中で、自分のペースで伸びていける」という声が多く聞かれます。中高6年間を通じて、個性を尊重しながらも、確かな学力と自律心を育てる教育に対する評価は非常に高いものがあります。
在校生の声
「この学校にはいろんな先生がいるので、必ず自分に合う先生に出会える」「部活も盛んで、ほとんどの生徒が何かしらの部活に入っている」といった声が挙がっています。男子校らしい伸び伸びとした雰囲気の中で、友人関係も非常に良好であることがうかがえます。
また、「入学準備では苦労したけれど、6年間頑張れば必ず自分の実力が出せるようになると思う」という前向きなコメントもあり、早稲田というブランドにふさわしい誇りが自然と育まれていることがわかります。
保護者の声
保護者からは、「息子が自分らしく学校生活を送れているのが何より」「塾に頼りすぎず、学校でしっかり学べる点がありがたい」といった安心感のある声が寄せられています。
また、「早稲田大学への推薦枠があるのは魅力だが、それに甘えず、努力を促す校風がある点が良い」という意見も多く、進学面と精神面の両立が評価されています。
自由と自主性を尊重しながらも、地に足のついた指導を行う早稲田中学校。そのバランス感覚が、生徒・保護者の信頼を長年にわたって支えてきた理由のひとつです。
この学校に向いている子の特徴|自律心と探究心をもって挑戦できる子に最適
早稲田中学校は、「学問の独立・人格の独立・人生の独立」を教育理念に掲げ、自由と規律のバランスが取れた校風を大切にしています。与えられた枠にはまるのではなく、自らの意思で行動・思考・選択ができる生徒にとって理想的な環境といえるでしょう。
このような子におすすめ
- 自分のペースで深く学ぶことが好きな子
- 自由な校風の中でも、自律して行動できる子
- 探究活動やディスカッションなど、思考型学習に興味がある子
- 型にはまらず、独自の興味・関心を持って挑戦したい子
- 大学進学の安心感と、広い選択肢の両方を求める子
男子校ならではの活気ある人間関係の中で、互いを認め合い、切磋琢磨できる精神を育てたいご家庭にも適しています。受験の枠にとどまらず、知的・人間的に成長したいという志を持つ小学生には、ぴったりの環境です。
まとめ|伝統と進学力の両立を実現する男子中高一貫校
早稲田中学校は、1895年創立という長い歴史と、早稲田大学という確かな進路の保障を兼ね備えた、首都圏屈指の男子進学校です。「学問の独立・人格の独立・人生の独立」という理念のもとで、自由と規律が調和した学びの場が用意されています。
学力面では、論理的思考力・探究力・表現力を高めるカリキュラムを展開し、早稲田大学だけでなく、東京大学や国公立医学部などへの進学実績も着実に積み上げています。また、興風祭や地学実習といった行事やクラブ活動も活発で、6年間を通じて多面的に成長できる環境が整っています。
「大学進学の安心」と「自由で知的な環境」の両方を求める家庭にとって、早稲田中学校は非常に魅力的な選択肢です。男子校であることを活かし、個性と自主性を尊重する教育を通じて、未来のリーダーとしての素地が自然と育まれる場所だといえるでしょう。