- 学校の概要|千葉御三家の筆頭、自由と自律を重んじる進学校
- アクセスと立地環境|千葉市の文教エリア、美浜区に広がる開放的なキャンパス
- 教育方針とカリキュラム|「自調自考」を核にした探究型・将来志向の教育
- 学習環境と施設設備|ICT活用やラーニングスペースなど、最先端の学びの場
- 学校生活と行事|ニュージーランド研修や文化祭「槐祭」など、多彩な体験が成長を促す
- クラブ活動|文武両道を実現する約40のクラブと活発な課外活動
- 進学実績と卒業後の進路|東京大学・海外大への進学実績も圧巻
- 入試情報と合格の目安|倍率・配点・出題傾向など最新入試情報を解説
- 併願校パターン|難関校・中堅校との組み合わせが一般的
- 在校生・保護者の声|実体験に基づくリアルな感想を紹介
- この学校に向いている子の特徴|自主性・探究心・多様性への理解がカギ
- まとめ|高い自主性と学力を兼ね備えた進学校
学校の概要|千葉御三家の筆頭、自由と自律を重んじる進学校
渋谷教育学園幕張中学校は、千葉県千葉市美浜区に位置する男女共学の中高一貫校です。1983年に創立され、「自調自考(じちょうじこう)」を教育理念に掲げ、生徒一人ひとりの自主性を尊重しながら、社会に貢献できる人材の育成を目指しています。
その進学実績は全国でもトップクラスであり、千葉御三家(渋谷幕張・市川・東邦大東邦)の中でも筆頭とされる実力校です。東京大学をはじめとする難関国公立・私立大学への高い進学率を誇ると同時に、海外大学への進学者も多数いることから、グローバルな視野を持つ生徒の育成にも力を入れていることがわかります。
また、帰国子女や海外志向の強い生徒にも人気があり、国際教育・英語教育にも定評があります。自由な校風のもとで、自律的に学び・考える姿勢を大切にしながら、知性と人間性の両面を伸ばす教育が展開されています。
アクセスと立地環境|千葉市の文教エリア、美浜区に広がる開放的なキャンパス
渋谷教育学園幕張中学校は、千葉県千葉市美浜区若葉1丁目に所在し、海浜幕張エリアの整備された街並みに囲まれています。周辺には幕張メッセやZOZOマリンスタジアム、大学キャンパスもあり、文教・国際都市として発展してきた地域に立地しています。
最寄り駅からのアクセス
- JR京葉線「海浜幕張駅」から徒歩約10分
- 駅からの道のりは平坦で、歩道も広く安全性が高い
また、都心からの通学もしやすく、東京駅から海浜幕張駅までは京葉線で約30〜40分。千葉県内のみならず、東京都・埼玉県・茨城県からの通学者も多いのが特徴です。
周辺環境は落ち着いており、大型商業施設や飲食店、図書館、公園なども充実しているため、放課後の活動や自習にも便利な立地です。
教育方針とカリキュラム|「自調自考」を核にした探究型・将来志向の教育
渋谷教育学園幕張中学校の教育理念は、創立以来一貫して掲げられている「自調自考(自ら調べ、自ら考える)」です。この言葉の通り、生徒が主体的に学ぶ姿勢を育てることが最大の特徴であり、教員は“教えすぎない”ことで生徒の思考力・判断力・表現力を引き出します。
探究型授業と多様な学び
- 探究学習:テーマを自ら設定し、調査・発表・討論を行う授業を中学から実施
- 中1〜高3までの6年間一貫カリキュラムで、無駄のない進度と体系的な学習が可能
- 英語教育:ネイティブ教員による授業や英語プレゼンテーション指導が充実
特徴的な取り組み
- 「学びの多様化」を重視し、理系・文系に縛られない自由度の高い選択科目
- 1人1台のタブレット端末を活用したICT教育とプレゼン能力の育成
- 国内外の大学や企業と連携したキャリア教育・課題研究も積極的に導入
このような教育方針により、生徒は“与えられた課題をこなす”のではなく、“自ら問いを立てて学ぶ”姿勢を自然に身につけ、大学受験や社会における実践力へとつなげています。
学習環境と施設設備|ICT活用やラーニングスペースなど、最先端の学びの場
渋谷教育学園幕張中学校では、学習に集中できる快適な環境と、現代的な学びを支える施設設備が整っています。校舎は洗練されたデザインで、開放的かつ機能的な空間が広がっています。
主な学習施設
- ラーニングセンター:自習やグループワークに活用できる自由学習空間
- メディアセンター(図書館):約3万冊の蔵書と電子資料を備えた知の拠点
- 理科・技術室:探究・実験活動に対応した最新の設備を完備
ICT・デジタル学習環境
- 中学段階から1人1台のタブレット端末を活用
- Google Workspaceや学習支援アプリを用いた授業・課題提出・発表
- オンライン授業対応のハイブリッド教室やICT対応教室の導入
また、全教室に空調・電子黒板・Wi-Fi完備で、快適かつ機動的な授業運営が可能です。校舎内には生徒の主体性を後押しする工夫が随所に見られ、自主学習やディスカッションが自然に行われる風土が根付いています。
学校生活と行事|ニュージーランド研修や文化祭「槐祭」など、多彩な体験が成長を促す
渋谷教育学園幕張中学校では、学びと生活の両面で「主体性」を育むことが重視されています。日常の学校生活は自由と規律のバランスが取れており、生徒の自律性を高める環境が整っています。
主な年間行事
- 4月:オリエンテーション合宿(中1)
- 6〜7月:校外学習・球技大会
- 10月:文化祭「槐祭(えんじゅさい)」
- 11月:合唱祭(音楽ホールにて開催)
- 2〜3月:スキー教室(中学)
国際交流・研修プログラム
- 中学3年生でのニュージーランド研修は特に人気が高く、異文化理解と語学力を育む貴重な体験に
- 高校では希望者対象に欧米・アジア圏での短期留学や交換留学も実施
文化祭「槐祭(えんじゅさい)」は、渋谷教育学園の校木・槐(えんじゅ)にちなんだ名称で、渋幕・渋渋両校にとって大切な伝統行事です。生徒主導で企画・運営されるイベントは、発想力や責任感、協働力を育てる場として高く評価されています。
クラブ活動|文武両道を実現する約40のクラブと活発な課外活動
渋谷教育学園幕張中学校では、クラブ活動も教育の一環として重視されています。文系・理系・体育系など多彩なクラブが存在し、生徒の興味・関心に応じて幅広く参加できます。中高一貫校としての強みを活かし、中学生と高校生がともに活動する部も多く、高いレベルで切磋琢磨する環境が整っています。
主なクラブの種類
- 運動部:サッカー、野球、バスケットボール、テニス、陸上、卓球、水泳、剣道、柔道 など
- 文化部:吹奏楽、演劇、科学、将棋、クイズ研究、囲碁、文芸、英語、鉄道研究、ボランティア など
特にクイズ研究部は全国大会でも上位入賞常連であり、また科学部や英語部などのアカデミック系クラブも活発です。文化部においても、生徒主体で研究発表や作品展示を行うなど、探究型の学びがクラブ活動にも広がっているのが特徴です。
また、クラブ活動を通じて異学年との交流やリーダーシップの育成も図られており、人間関係や協調性、責任感を育む機会となっています。
進学実績と卒業後の進路|東京大学・海外大への進学実績も圧巻
渋谷教育学園幕張中学校・高等学校は、全国屈指の大学合格実績を誇る進学校です。特に東京大学への進学者数は毎年30〜40名に達し、私立高校としてはトップクラスの実績を維持しています。
主な大学合格実績(直近年度の一例)
大学名 | 合格者数(概数) |
---|---|
東京大学 | 30〜40名 |
京都大学 | 5〜10名 |
一橋大学・東京工業大学 | 15〜20名 |
早慶上智 | 300名以上 |
国公立大学(全体) | 100名以上 |
海外大学(米・英・アジア等) | 毎年多数 |
海外大学への進学実績も年々増加しており、ハーバード大学・オックスフォード大学・香港大学など、世界ランキング上位の大学へ進む生徒もいます。これは、学校が英語教育・プレゼン力・国際理解に力を入れている成果でもあります。
また、難関私立大学(早稲田・慶應・上智)や理系の国公立大学にも幅広く進学しており、生徒の多様な進路希望に応える指導体制が整っていることがわかります。
入試情報と合格の目安|倍率・配点・出題傾向など最新入試情報を解説
入試日程と試験区分
渋谷教育学園幕張中学校の2025年度入試は以下の2回実施されます。
- 第1回入試:2025年1月22日(水)
- 第2回入試:2025年2月2日(日)
いずれも4科目(国語・算数・社会・理科)による選抜で、試験時間や配点は以下の通りです。
試験時間と配点
科目 | 配点 | 試験時間 |
---|---|---|
国語 | 100点 | 50分 |
算数 | 100点 | 50分 |
社会 | 75点 | 45分 |
理科 | 75点 | 45分 |
入試当日の流れ(第1回)
- 入校時間(偶数受験番号):7:10〜8:00
- 入校時間(奇数受験番号):7:30〜8:20
- 試験会場着席:8:30
- 説明・出席確認:8:35〜8:45
- リラックス体操:8:45〜8:50
- 1時限目:国語(9:00〜9:50)
- 2時限目:算数(10:20〜11:10)
- 3時限目:社会(11:40〜12:25)
- 昼休み:12:25〜13:10
- 4時限目:理科(13:10〜13:55)
- 解散:14:00〜
持ち物と注意事項
- 受験票、上履き、筆記用具
- コンパス、三角定規(分度器は不可)
- 20〜30cmの定規(折りたたみ式・分度器付きは不可)
- 昼食(必要な方)
倍率と合格の目安
2024年度の実質倍率は男子で約2.5〜3.0倍、女子で2.0〜2.5倍とやや高倍率です。2025年度も同等レベルと予想されます。
年度 | 男子実質倍率 | 女子実質倍率 |
---|---|---|
2024 | 3.0倍 | 2.1倍 |
2023 | 2.7倍 | 2.0倍 |
合格者の得点目安(2024年データより)
- 男子:4科目合計 280〜300点以上(400点満点)
- 女子:4科目合計 290〜310点以上(400点満点)
出題傾向と対策
- 国語:記述力と読解力を問う長文問題が中心。本文に即した精緻な記述が求められます。
- 算数:思考力を問う応用問題が多く、図形・速さ・場合の数に重点。
- 社会:時事問題を含む幅広い知識と資料読み取りが求められます。
- 理科:観察・実験ベースの出題が多く、記述と計算のバランスが重視されます。
合格発表日
- 第1回入試:2025年1月24日(金)14:00頃
- 第2回入試:2025年2月3日(月)10:00頃
合格発表は校内掲示なし・Webサイトのみでの発表となります。
併願校パターン|難関校・中堅校との組み合わせが一般的
渋谷教育学園幕張中学校(通称:渋幕)は千葉県内でもトップの進学校であり、千葉御三家の筆頭として知られています。そのため、いわゆる「チャレンジ校」は存在せず、同レベルの難関校ややや抑えめの中堅校との併願が一般的です。
併願スケジュール例(2025年度)
- 12月6日(金):県立千葉中学校
- 1月12日(日):栄東中学校(A日程)
- 1月14日(火):浦和暁の星女子中学校
- 1月20日(月):市川中学校・専大松戸中学校
- 1月21日(火):東邦大学付属東邦中学校
- 1月22日(水):渋谷教育学園幕張中学校(第1回)
- 1月25日(土):立教新座中学校
- 2月1日(土):開成・麻布・桜蔭・女子学院などの東京御三家
- 2月2日(日):渋谷教育学園幕張中学校(第2回)
併願校の位置づけ
分類 | 学校名(例) |
---|---|
難関校(同等レベル) | 開成、麻布、武蔵、桜蔭、女子学院、雙葉 |
中堅〜準難関校(併願・おさえ) | 栄東(A日程・東大選抜)、市川、専大松戸、立教新座、浦和明の星 |
特に2月2日に行われる渋幕第2回入試は、開成・桜蔭など2月1日入試で届かなかった受験生の「リベンジ入試」としても機能しており、難関校を併願する層からの高い支持を集めています。
在校生・保護者の声|実体験に基づくリアルな感想を紹介
在校生の声
- 自由な校風の中に自己管理の大切さを学べる:「渋幕はとても自由な学校ですが、そのぶん自分で時間や行動をコントロールする力が自然と身につきます。周囲には個性豊かな人が多く、刺激を受けながら過ごせています」(中学2年・男子)
- 国際交流や英語教育が充実:「英語の授業が楽しく、ネイティブの先生との会話も多いです。海外研修に参加できる機会も多く、英語を学ぶモチベーションが高まります」(中学3年・女子)
- 探究活動や発表の場が豊富:「自分の興味に合わせた探究活動を通じて、プレゼンやディスカッションの力が付きました。文化祭や学年発表も楽しいです!」(中学1年・男子)
保護者の声
- 自立を促す教育方針に共感:「親が細かく管理するというよりは、生徒本人が責任を持って行動できるように導いてくれる点がとても良いと感じています。将来につながる力が育っている印象です」(中1男子・保護者)
- 学習と課外活動のバランスが取れている:「勉強だけでなく部活動や行事にも力を入れていて、全人教育を実現している学校だと思います。先生方のサポートも手厚いです」(中2女子・保護者)
このように、在校生・保護者ともに「自由と責任」「挑戦とサポートの両立」を高く評価している声が多く、渋幕の魅力を実感している様子がうかがえます。
この学校に向いている子の特徴|自主性・探究心・多様性への理解がカギ
渋谷教育学園幕張中学校は、自由と自律のバランスが求められる進学校です。そのため、以下のような特徴を持つお子さまに特に向いています。
このような子におすすめ
- 自ら課題を見つけ、主体的に学ぶ意欲がある
- 自由な校風の中でも自己管理ができる
- 多様な価値観を受け入れ、他者と協働できる
- 知的好奇心が旺盛で、探究型学習を楽しめる
- 語学や国際交流に関心があり、将来を見据えた視野を持っている
逆に、一方的な指示を待つタイプの子どもや、強い管理下での学習に慣れている場合は、最初は戸惑うことがあるかもしれません。ただし、学校側も丁寧にフォローを行っており、環境に順応できる柔軟性があれば大きく成長できる環境です。
渋幕は「学校に合わせる」のではなく、「自分で選び、自分で動く」ことが求められる学校です。そのような力を育てたいご家庭にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
まとめ|高い自主性と学力を兼ね備えた進学校
渋谷教育学園幕張中学校は、千葉御三家の筆頭校として圧倒的な学力水準を誇る一方で、自由な校風と探究的な学びが共存する、非常に先進的な中高一貫校です。東大・難関大学への合格実績や海外大学への進学サポートはもちろん、生徒一人ひとりの個性や興味を大切にする教育方針が、多くの家庭から支持を集めています。
また、文化祭「槐祭(えんじゅさい)」をはじめとした学校行事やクラブ活動、国際交流プログラムなど、知識だけでなく人間力を育む機会も豊富に用意されています。
「自分で考え、自分で選び、自分で行動する」。このような教育理念に共感し、知的好奇心と自主性を持つお子さまにとって、渋幕はまさに理想的な学び舎となるでしょう。