光塩女子学院中等科の評判と魅力を解説!教育方針・校風・進学実績まで徹底紹介

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校風と教育理念|「ありのままのあなたがすばらしい」

光塩女子学院中等科は、カトリックの価値観に基づき、「ありのままのあなたがすばらしい」という理念を柱としています。生徒一人ひとりがかけがえのない存在であることを認識し、互いに尊重し合いながら成長することを目指しています。

この理念は、「光」「塩」「光塩」の3つの観点からなる学校ルーブリックとして具体化されており、思いやりや表現力、協働力などを育む教育が行われています。

日々の朝礼や宗教の授業、ミサなどを通じて、内面の成長や他者理解を深める機会が豊富に用意されています。また、校内には小聖堂があり、生徒たちは静かな時間を過ごすことができます。

このように、光塩女子学院中等科は、知識やスキルの習得にとどまらず、人間としての成長を重視した教育を実践しています。

沿革と特色|90年の歴史が紡ぐ“光と塩”の教育

光塩女子学院中等科は、1931年にカトリックのベリス・メルセス宣教修道女会を母体として、光塩高等女学校として開校しました。1947年の学制改革に伴い、光塩女子学院と改称し、高等科・中等科・初等科を設置。以来、90年以上にわたり、キリスト教精神に基づいた教育を実践しています。

校名の「光塩」は、新約聖書の「あなたがたは地の塩、世の光である」(マタイによる福音書)に由来し、生徒一人ひとりが社会にとってなくてはならない存在となるようにという願いが込められています。

教育の特色として、学年全体を約6名の教員で受け持つ「共同担任制」を導入しており、生徒一人ひとりに対して多角的な視点からのきめ細やかな指導が行われています。また、英語教育にも力を入れており、中1から高1まで外国人教師による英会話の授業が実施されています。

このように、光塩女子学院中等科は、長い歴史と伝統を持ちながらも、時代の変化に対応した教育を提供し、生徒の人格形成と学力向上を支援しています。

施設・キャンパス環境|静寂と機能性が調和する学び舎

光塩女子学院中等科のキャンパスは、杉並区高円寺南の閑静な住宅街に位置し、静かな環境の中で落ち着いた学びの場を提供しています。校舎は複数の棟で構成され、それぞれに特色ある施設が整備されています。

主要な施設

  • 1号館:高等科教室、中高職員室、マルチメディアルーム、調理室、保健室、進路指導室、パーラー、小聖堂など(2017年12月完成)
  • 2号館:中等科教室、ホール、集会室、理科実験室、美術室、被服室、茶室など(2008年8月完成)
  • 3号館:約900席のメルセダリアンホール(パイプオルガン付)
  • 4号館:地下体育館、聖堂、初等科の教室、PC教室、理科室、音楽室、図工室など
  • 5号館:音楽室、図書室、特別教室、ホール、地下体育館など

学習支援施設

  • 図書室:約1万冊の蔵書を備え、読書活動や調べ学習を支援します。
  • ラーニングコモンズ:グループワークやプレゼンテーションに適した設備が整えられ、ICT機器を活用した探究活動が行われています。
  • 自習室:放課後や長期休暇中に自由に活用でき、卒業生による学習サポートも提供されています。

ICT環境

全教室に冷暖房を完備し、無線LAN環境が整備されています。タブレットやプロジェクター、電子黒板などのICT機器を効果的に用いた授業が行われており、快適な学習環境が提供されています。

このように、光塩女子学院中等科は、静寂な環境と充実した施設が調和した学び舎として、生徒の成長を支えています。

カリキュラムと学習指導|基礎力と探究心を育む6年間

光塩女子学院中等科では、中高6年間を通じて、生徒一人ひとりの基礎学力と探究心を育むカリキュラムが編成されています。中等科では、英語と数学で習熟度別授業を実施し、生徒の理解度に応じた指導が行われています。また、英語の教科書には「NEW TREASURE」が採用されており、4技能をバランスよく育成することを目指しています。数学と理科では、中学3年次に高校の内容を先取りする学習が行われ、基礎力の定着と発展的な学びが推進されています。[出典]

高等科に進学すると、高校1年次までは全教科共通のカリキュラムで基礎力を養成し、高校2年次からは文系・理系に分かれた選択科目が導入されます。特に、高校2年次には、生命倫理やメディア、異文化理解、ジェンダーなどのテーマを扱う学校独自の「教養演習」が設けられ、思考力や表現力を高めるプログラムが提供されています。

さらに、2022年度からは「光塩MANABIプロジェクト」が展開され、授業改善や自習室・放課後の学びの充実、ラーニング・コモンズの設置など、生徒の主体的な学びを支援する取り組みが進められています。これらの取り組みにより、生徒たちは自らの興味・関心を深め、将来の進路選択に向けた力を養っています。

ICT・グローバル教育|テクノロジーと国際感覚を育む学び

光塩女子学院中等科では、ICT教育とグローバル教育を融合させ、生徒たちの未来に必要なスキルと視野を育む取り組みを行っています。

ICT教育の取り組み

2016年度より、全教室に無線LANとプロジェクターを配備し、タブレットや電子黒板などのICT機器を活用した授業を実施しています。2020年度からは、生徒が自分のデバイスを校内のLANに接続して利用するBYOD(Bring Your Own Device)を導入し、倫理のグループワークや探究学習などに活用しています。[出典]

グローバル教育の取り組み

高等科1・2年生の希望者を対象に、オーストラリアへの短期研修(約10日間)とターム留学(約2カ月間)の制度があります。留学先は、カトリックの女子校であるLourdes Hill College(ルルド・ヒル・カレッジ)で、ホームステイをしながら現地の授業に参加します。[出典]

また、英語教育においては、実践的な英語力を養うための授業や、希望者を対象とした特別講座が設けられています。これらの取り組みにより、生徒たちは国際的な視野とコミュニケーション能力を高めています。

行事・課外活動|心を育む多彩な体験

光塩女子学院中等科では、年間を通じて多彩な行事や課外活動が行われ、生徒たちの人間性や協調性を育む機会が豊富に用意されています。

主な学校行事

  • 光塩祭(文化祭):クラブの発表や中学2年生による学習発表、ポスターコンクールなどが行われます。
  • 体育祭:綱引きやリレー、光塩伝統の「メディシンボール」競技、応援合戦などが学年対抗で行われます。競技の後には、キリストの平和を意味するPXの人文字を作り、祈りの時間を持ちます。
  • 山荘生活:長野県四阿高原にある光塩山荘で、中学1年生と高校1年生が2泊3日のネイチャートレイルやキャンプファイヤーを通じて協同を学びます。
  • 修学旅行:中学3年生は東北地方へ、高校2年生は奈良・京都へ3泊4日で訪問し、それぞれの文化・歴史・自然を学びます。
  • クリスマス会:第1部は中高6学年が競う合唱コンクール、アンサンブル部や合唱部の発表、高校2年生有志によるオルガン演奏が行われます。第2部では中学3年生有志による発表やNPO法人の講演などが行われます。

クラブ活動

光塩女子学院中等科では、運動系・文化系を含む多彩なクラブ活動が展開されています。

  • 運動系:テニス部、バドミントン部、バレーボール部、バスケットボール部、ダンス部、水泳部、剣道部、卓球愛好会
  • 文化系:英語部(E.S.S.部)、茶道部、料理部、化学部、生物部、演劇部、ミュージカル部、合唱部、美術部、人形劇部、アンサンブル部

これらのクラブ活動を通じて、生徒たちは自主性や協調性を養い、豊かな学校生活を送っています。

制服・校則|伝統と規律を重んじるスタイル

光塩女子学院中等科の制服は、創立以来の伝統を受け継ぎつつ、時代の変化にも対応しています。

制服の特徴

  • 冬服:白のブラウスに紺のジャンパースカート、ストライプのネクタイ、ダブルボタンのブレザーが基本スタイルです。
  • 夏服:白の半袖ブラウスに紺のスカート、ストライプのネクタイ。2021年度より、生徒の声を反映してリニューアルされました。
  • その他:指定のセーターやベスト(紺・グレー)、スモック、バッグ、リュックサックなどがあります。

また、学校指定のスラックスを着用することも可能です。[出典]

校則の概要

光塩女子学院中等科では、校則を通じて生徒の品位と規律を重視しています。主な校則には以下のようなものがあります:

  • 髪型や髪飾りの色に関する指定
  • マフラーや靴下の色・柄に関する制限
  • 寄り道の禁止
  • スマートフォンの校内使用禁止

これらの校則は、生徒の自主性と責任感を育むことを目的としています。[出典]

進学実績と卒業後の進路|難関大学への高い進学実績

光塩女子学院高等科の卒業生は、毎年多くの生徒が難関大学に進学しています。2024年3月の卒業生127名のうち、98名が四年制大学に進学しました。[出典]

国公立大学合格実績(2024年度)

  • 東京大学:3名
  • 一橋大学:2名
  • 東北大学:1名
  • 東京外国語大学:1名
  • 東京学芸大学:1名
  • 東京農工大学:1名
  • 信州大学:2名
  • 京都府立医科大学:1名
  • 横浜国立大学:1名
  • その他の国公立大学:9名

これらの実績は、光塩女子学院の高い学力と進学指導の成果を示しています。

私立大学合格実績(2024年度)

  • 早稲田大学:14名
  • 慶應義塾大学:13名
  • 上智大学:10名
  • 東京理科大学:8名
  • 明治大学:17名
  • 青山学院大学:6名
  • 立教大学:6名
  • 中央大学:6名
  • 法政大学:7名
  • 学習院大学:12名
  • 東京女子大学:9名
  • 日本女子大学:7名
  • 津田塾大学:2名
  • 成蹊大学:10名
  • 成城大学:3名
  • 明治学院大学:4名

これらの私立大学への合格実績も、光塩女子学院の教育の質の高さを物語っています。

医学部合格実績(2024年度)

  • 東京慈恵会医科大学:1名
  • 順天堂大学:1名
  • 自治医科大学:1名
  • 日本医科大学:2名
  • 昭和大学:1名
  • 関西医科大学:1名
  • 東京医科大学:1名
  • 東邦大学:1名
  • 日本大学:2名
  • 帝京大学:1名
  • 東京女子医科大学:1名
  • 北里大学:2名
  • 聖マリアンナ医科大学:1名
  • 東北医科薬科大学:1名

医学部への合格者数も多く、医療分野への進学を目指す生徒にとっても魅力的な環境が整っています。

光塩女子学院では、6年間の一貫教育を通じて、生徒一人ひとりの進路希望に応じた丁寧な指導が行われています。進学実績は、学校の教育方針と生徒の努力の成果を反映しています。

アクセスと周辺環境|都心にありながら静寂な学びの場

光塩女子学院中等科は、東京都杉並区高円寺南の閑静な住宅街に位置し、都心にありながら落ち着いた学習環境を提供しています。

所在地

〒166-0003 東京都杉並区高円寺南2-33-28

交通アクセス

  • JR中央線(快速)・総武線(各駅停車):高円寺駅南口より徒歩12分
    ※土日祝日はJR中央線快速が高円寺駅に停車しないため、総武線または東西線をご利用ください。
  • 東京メトロ丸ノ内線:東高円寺駅より徒歩7分、新高円寺駅より徒歩10分

交通アクセス詳細はこちら

周辺環境

学校周辺は静かな住宅街であり、学習に集中できる環境が整っています。また、近隣には公園や文化施設も点在しており、豊かな自然と文化に触れることができます。

入試情報と募集要項|多様な選択肢と柔軟な入試制度

光塩女子学院中等科では、受験生の多様なニーズに応えるため、複数の入試方式を提供しています。2025年度入試では、以下の4つの入試区分が設定されています。

入試区分と概要

入試区分試験日試験科目募集人員
2月1日 午前(総合型)2月1日総合(60分・100点)、国語基礎(25分・50点)、算数基礎(25分・50点)約25名
2月1日 午後(算数1科型)2月1日算数(50分・100点)約15名
2月2日(4科型)2月2日国語(50分・100点)、算数(50分・100点)、社会(30分・50点)、理科(30分・50点)約40名
2月4日(4科型)2月4日国語(50分・100点)、算数(50分・100点)、社会(30分・50点)、理科(30分・50点)約15名

※全日程で面接は実施されず、代わりにアンケートが行われます。

出願期間と手続き

  • 出願期間:1月10日(金)10:00 ~ 1月28日(火)23:59
  • 出願方法:本校ホームページから出願サイトにアクセスし、出願情報を入力
  • 入学検定料:
    • 1回受験:23,000円
    • 2回同時出願:40,000円
    • 3回同時出願:55,000円
  • 受験票:印刷し、写真を貼付して試験当日に持参
  • 提出書類:第6学年の通知表のコピーまたは報告書、出欠の記録(必要な場合)

合格発表と入学手続き

  • 合格発表:各試験日の当日または翌日にインターネットおよび校内掲示で発表
  • 入学手続き期間:合格発表後から指定された期間内に手続きを完了

特記事項

  • 2月1日午後に算数1科型入試を新設
  • 帰国生および英検取得者(4級以上)に対する加点制度を導入
  • 第6学年の通知表のコピー(または本校所定用紙の報告書)の提出は、入学手続き時となり、出願時の提出は不要

詳細な情報や最新の募集要項については、光塩女子学院中等科公式サイトをご確認ください。

学費と支援制度|経済的負担を軽減する多様なサポート

光塩女子学院中等科では、教育の質を保ちながらも、家庭の経済的負担を軽減するためのさまざまな支援制度が整備されています。

初年度納入金(2024年度参考)

  • 入学手続時納入金:356,000円(うち入学金:300,000円)
  • 授業料(年額):480,000円
  • 施設設備費(年額):50,000円
  • その他の納入金(年額):6,000円
  • 初年度納入金合計:836,000円

※上記金額は参考であり、年度によって変更される可能性があります。最新の情報は学校公式サイトをご確認ください。

学費支援制度

光塩女子学院中等科では、以下のような学費支援制度が利用可能です。

  • 東京都「私立中学校等授業料軽減助成金事業」:都内在住で年収目安910万円未満の家庭に対し、私立中学在学中の3年間、毎年10万円が支給されます。
  • 家計急変時の支援:家計が急変した場合、各都道府県による学費支援制度が利用可能です。詳細は各自治体の公式情報をご確認ください。
  • 光塩学園奨学金制度:勉学に対する強い意志がありながら経済的理由で支援を必要とする生徒に対し、1年次の授業料のうち20万円が免除されます(返済不要)。

これらの制度を活用することで、家庭の経済的負担を軽減し、生徒が安心して学業に専念できる環境が整えられています。

まとめ|光塩女子学院中等科はこんな生徒におすすめ

光塩女子学院中等科は、創立90年以上の歴史の中で一貫して「キリスト教的人間観」に基づく教育を実践してきた学校です。学力向上だけでなく、人格形成・思いやり・社会貢献といった“人としての成長”を重視する教育方針は、多くの保護者や生徒に支持されています。

特に以下のような生徒にとって、光塩は最適な学びの場となるでしょう:

  • 落ち着いた環境で、静かにしっかりと学びたい人
  • 宗教的な価値観や“心の教育”に関心がある人
  • 人間関係を大切にし、協調的な校風を求める人
  • 将来的に国公立・難関私大を目指して学びたい人
  • ICTや英語、探究型学習に前向きに取り組みたい人

都心にありながら静かなキャンパス環境、伝統と現代性を融合したカリキュラム、そして確かな進学実績——それらすべてが、光塩女子学院中等科の魅力を物語っています。

「自分らしさを大切にしながら、他者と共に歩む力を育てたい」そう願うすべての中学受験生とご家庭に、ぜひ知ってほしい学校です。

参考リンク一覧

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