神奈川大学附属中学校の入試問題に挑戦!〜2019年度大問2-(4)-売買損益〜

中学受験算数

問題

ある品物を定価の1割引で売ると234円の利益があり、3割5分引で売ると81円の損失になります。

  1. この品物の定価は何円ですか。
  2. この品物の原価は何円ですか。

解説


  1. \(\fbox{利益}=\fbox{売値}-\fbox{原価}\)
    \(\fbox{損失}=\fbox{原価}-\fbox{売値}\)
    に注意して、条件を線分図にすると上図のようになります。
    このとき、赤線部を2通りの方法で表すと、
    \(\fbox{定価}\times0.25=81+234\)
    \(\fbox{定価}=315\div0.25\)
    \(=1260\)
    より、定価は1260円とわかります。
    \(\\\)
  2. 上の線分図を見ると、
    \(\fbox{原価}=\fbox{定価}\times0.65+81\)
    \(=900\)
    より、原価は900円とわかりまる。

補遺

売買損益の問題では、値段を示す表現が複数出て来て混乱しやすいので、以下で区別しておきましょう。

  • 原価(元価)/仕入れ値/元値: 売り手が仕入れて来た値段。
  • 定価: 売り手が一定の利益を見込んで設定した値段。
    \(\fbox{定価}=\fbox{原価}\times(1+\fbox{利益の割合})\)
  • 売値/売価: 実際に売り手が売った値段。(割引などがされた場合は定価と異なるので注意が必要です)
    \(\fbox{売価}=\fbox{定価}\times(1-\fbox{割引の割合})\)
  • 利益: 原価と売値を比べて売値の方が高かった場合の売り手が手にする儲けのこと。
    \(\fbox{利益}=\fbox{売値}-\fbox{原価}\)
  • 損失/損益: 原価と売値を比べて原価の方が高かった場合の売り手が被る損のこと。
    \(\fbox{損失}=\fbox{原価}-\fbox{売値}\)

参考

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