- 学校の概要|“去華就実”を掲げる名門・早実中とは?
- アクセスと立地環境|国分寺駅徒歩7分の好立地
- 教育方針とカリキュラム|基礎学力と主体性を育む探究型教育
- 学習環境と施設設備|大学連携を活かした充実の学習空間
- 学校生活と行事|文武両道の象徴『体育祭』と『文武両道の精神』
- クラブ活動|約45の部活動で全国レベルの活躍も
- 進学実績と卒業後の進路|早稲田大学へ99%が内部進学
- 入試情報と合格の目安|2024年春のデータで徹底分析
- 併願校パターン|男子・女子別の併願例を紹介
- 在校生・保護者の声|“地に足のついた教育”への信頼
- この学校に向いている子の特徴|主体的でバランスの取れた生徒に最適
- まとめ|早稲田実業中等部の魅力と志望のヒント
学校の概要|“去華就実”を掲げる名門・早実中とは?
早稲田実業学校中等部は、1901年創立、東京都国分寺市に位置する早稲田大学の系属校です。共学の中高一貫校として、長い歴史と伝統を誇ります。
建学の精神は「去華就実」。華やかさではなく「実」を大切にし、表面的な派手さにとらわれず、内実ある教育を行うという理念が根底にあります。
教育理念の柱は、以下の3点に集約されます。
- 個性を尊重し、主体性を育む教育
- 早稲田大学への内部進学を見据えた一貫教育
- 文武両道を体現するバランスの取れた人材育成
高校卒業後はほぼ全員が早稲田大学へ進学しており、その安定した進路も高い人気の理由となっています。
アクセスと立地環境|国分寺駅徒歩7分の好立地
早稲田実業学校中等部は、東京都国分寺市本町1丁目に位置し、JR中央線・西武国分寺線・多摩湖線「国分寺駅」から徒歩約7分という便利な立地にあります。
通学のしやすさ
- 中央線快速利用で新宿から約25分と、都心からのアクセスも良好
- 西武線沿線からの通学者も多く、埼玉方面や多摩エリアからも通いやすい
- 通学路には歩道や横断歩道も整備されており、安全面にも配慮
周辺環境
- 駅前には商業施設やカフェもあり、落ち着いた住宅地と利便性が共存
- 早稲田実業専用の広大な敷地には、最新設備の校舎と広々としたグラウンドが整備
- 緑も多く、勉学にも部活動にも集中できる落ち着いた学習環境
教育方針とカリキュラム|基礎学力と主体性を育む探究型教育
早稲田実業学校中等部の教育は、創立以来の精神である「去華就実」に根ざし、見せかけではなく本質的な学力と人間力の育成を目的としています。
教育方針の特徴
- 基礎学力の徹底:主要5教科を中心に、中学3年間で確かな学力を身につける
- 主体性と探究心の育成:グループワークやプレゼンを取り入れた授業が多数
- 人間教育の重視:道徳・礼儀を大切にし、人格形成にも力を注ぐ
カリキュラムの概要
週あたりの授業時間数は次の通りです。
教科 | 週あたりの授業数(目安) |
---|---|
国語 | 5時間 |
数学 | 5時間 |
英語 | 6時間 |
理科 | 4時間 |
社会 | 4時間 |
その他(体育・音楽・技術家庭など) | 6時間程度 |
特徴的な学び
- 英語教育:多くの授業が少人数制で実施され、発表や討論の機会も豊富
- 探究型学習:「自主研究」や「課題探究」の時間を設け、プレゼンテーション能力を養成
- ICT活用:タブレット端末やクラウド教材を導入し、学びをより深く・柔軟に展開
学習環境と施設設備|大学連携を活かした充実の学習空間
早稲田実業学校中等部は、広大な敷地を活かし、最新の教育設備と落ち着いた学習空間を提供しています。大学系属校としての強みを活かしながら、自主性と集中力を育てる環境が整っています。
主な施設
- 本館・別館校舎:自然光を取り入れた設計で、明るく清潔な教室環境
- 図書館:蔵書数4万冊以上、調べ学習や読書活動にも積極的に利用可能
- コンピュータ教室・ICT設備:タブレット・電子黒板を用いたICT教育が日常化
体育・文化活動施設
- 人工芝のグラウンド:サッカーや陸上にも対応した広々とした空間
- 体育館:バスケットボール・バレーボール・ダンスなど多目的利用が可能
- 音楽室・美術室・理科実験室:専用の設備が充実しており、創造的な学習を支援
学習支援の取り組み
- 自習スペース:放課後も静かに集中できる個別ブースや共有型学習室を完備
- 学習支援室:教員による補習や質問対応も日常的に行われ、フォロー体制が整っている
このように、早稲田実業は「集中と創造」を両立できる学習環境を提供しており、学力だけでなく生徒の自主性や探究心を伸ばす設備が充実しています。
学校生活と行事|文武両道の象徴『体育祭』と『文武両道の精神』
早稲田実業学校中等部では、学習だけでなく、年間を通した行事を通じて豊かな人間性を育むことを重視しています。行事の多くは生徒主体で運営されており、「文武両道」の実践が生活のあらゆる場面に反映されています。
年間の主な行事
- 体育祭(6月頃):赤組・白組に分かれて競い合う伝統行事。クラス対抗リレーや応援合戦などが大きな盛り上がりを見せる。
- いなほ祭(文化祭/9月):中高合同で開催される文化祭で、展示・演劇・模擬店・音楽発表など多彩な企画が展開される。
- 修学旅行(中3):京都・奈良方面を訪れ、歴史や文化への理解を深めるとともに、仲間との絆を育む。
- 合唱祭・芸術鑑賞会・講演会なども実施され、感性や思考力を刺激する場が設けられている。
日常の学校生活
- 週5日制を基本に、土曜は補講やクラブ活動、各種行事に充てられる
- 登校は8:25、終礼は15:15と、規則正しい生活リズムを形成
- 制服は伝統的なブレザー型で、凛とした雰囲気を醸し出している
学校生活は、単に学ぶだけでなく「人と関わりながら自分を高める」場として設計されています。行事を通して生徒の主体性・協調性・責任感が育まれていきます。
クラブ活動|約45の部活動で全国レベルの活躍も
早稲田実業学校中等部では、運動部・文化部を合わせて約45のクラブ活動が存在し、文武両道の実践を日常の中で体現しています。多くの生徒がいずれかの部に所属しており、「好きなことに熱中できる」環境が整っています。
運動部(例)
- 硬式野球部:全国的に有名。高校と連携した活動で高い実績
- サッカー部:中等部単独でも大会で好成績を残す
- バスケットボール部:男女ともに盛んで、技術指導も充実
- バレーボール部、陸上競技部、テニス部、柔道部、剣道部、水泳部 など
文化部(例)
- 吹奏楽部:いなほ祭や演奏会などで活躍。全国大会出場歴あり
- 演劇部:中高合同での舞台制作を行い、完成度の高い公演を披露
- 囲碁将棋部・書道部:伝統文化に親しみつつ大会にも参加
- 科学部、英語部、美術部、文芸部、鉄道研究部 など
クラブ活動の特徴
- 中高合同の部が多く、上級生からの学びの機会も豊富
- いなほ祭での発表や展示が活動の大きなモチベーションに
- 初心者歓迎の雰囲気で、未経験から始めて上達する生徒も多数
このように早稲田実業のクラブ活動は、競技性と人間形成の両立をめざしたバランスの良い取り組みとなっており、日々の学校生活に彩りを与える重要な柱のひとつです。
進学実績と卒業後の進路|早稲田大学へ99%が内部進学
早稲田実業学校中等部の大きな特徴のひとつが、早稲田大学への高い内部進学率です。高校まで進学した生徒のうち、ほぼすべてが早稲田大学へと進学しています。
進学の仕組み
- 高校3年時の成績と人物評価によって推薦基準が決まる
- 内部進学試験(学力確認程度)を経て、多くの生徒が第一志望の学部へ
- 他大学受験を希望する場合は、高校3年時に進路選択可能(少数)
2024年度 早稲田大学進学実績(参考)
学部名 | 進学者数(概算) |
---|---|
政治経済学部 | 約30名 |
法学部 | 約25名 |
商学部 | 約35名 |
教育学部 | 約20名 |
文学部・文化構想学部 | 約40名 |
理工学部(基幹・創造・先進) | 約30名 |
社会科学部・人間科学部・国際教養学部など | 計50名以上 |
このようにすべての学部にバランスよく進学者が分布しており、それぞれの進路希望に応じて指導が行われています。外部受験を選ぶ生徒はごく少数で、「早実に入ること=早大進学の確かな道」という評価が広く浸透しています。
入試情報と合格の目安|2024年春のデータで徹底分析
早稲田実業学校中等部の入試は、国語・算数・理科・社会の4科目で構成されており、バランスの取れた学力が求められます。例年、高倍率かつ高得点勝負となるため、確かな基礎力と応用力が必要です。
2023年度 入試概要
項目 | 内容 |
---|---|
試験日 | 2月1日 |
合格発表 | 2月3日 |
手続締切 | 2月4日(振込期間)/2月26日(Web入学手続) |
試験科目 | 国語・算数・理科・社会(4科受験) |
試験時間と配点 | 国語:60分・100点 算数:60分・100点 理科:30分・50点 社会:30分・50点 |
面接 | なし |
合格最低点 | 非公表 |
帰国生入試 | 同日程で実施 |
出願方法 | 1月11日までにインターネット出願、その後郵送で書類提出 |
試験は「スピード・正確さ・読解力・記述力」が求められる内容で、特に国語・算数の得点力が合否に大きく影響するといわれています。
併願校パターン|男子・女子別の併願例を紹介
早稲田実業学校中等部は、早稲田大学への内部進学を前提とした超人気校であるため、例年高い偏差値帯の学校と併願される傾向があります。以下に、男子・女子別に代表的な併願パターンを紹介します。
偏差値
性別 | 合格可能圏(50%) | 合格圏(80%) |
---|---|---|
男子 | 71 | 74 |
女子 | 73 | 76 |
併願校パターン(2023年度実例)
男子の併願例
- 1/20:市川中(千葉)
- 1/25:立教新座中
- 2/1:早稲田実業中
- 2/2:栄東中(東大クラス)・広尾学園中
- 2/3:早稲田中・慶應中等部
女子の併願例
- 1/22:渋谷教育学園渋谷中
- 1/31:吉祥女子中
- 2/1:早稲田実業中
- 2/2:豊島岡女子中・白百合学園中
- 2/3:慶應中等部・明大明治中
このように、早稲田実業は御三家や難関大附属校との併願パターンの中核を担う存在であり、合格には高い学力と万全な準備が求められます。
在校生・保護者の声|“地に足のついた教育”への信頼
早稲田実業学校中等部は、「実力重視」「地に足のついた校風」「過度な進学競争を避ける姿勢」などが在校生・保護者から高く評価されています。特に、早稲田大学への内部進学制度があることから、中学受験後の生活に安心感を持てるという声が多く寄せられています。
在校生の声
- 「行事やクラブ活動も本気で取り組める雰囲気があり、勉強との両立ができています」
- 「授業でプレゼンやディスカッションの機会が多く、人前で話す力が自然と鍛えられる」
- 「生徒同士の雰囲気がよく、いじめなどのトラブルは聞いたことがありません」
保護者の声
- 「中学から高校、そして大学までが見通せるため、無理な詰め込みや塾通いが不要でした」
- 「『去華就実』の理念の通り、堅実で本質的な教育が行われている印象を受けます」
- 「早稲田大学への進学がほぼ確約されている安心感は、家庭にも余裕をもたらしてくれました」
このように精神的にも学力的にも安定した学校生活を送れる点が、保護者・生徒の双方から支持される理由となっています。競争ではなく成長を重視する教育環境は、現在の中学受験生とその家庭にとって大きな魅力といえるでしょう。
この学校に向いている子の特徴|主体的でバランスの取れた生徒に最適
早稲田実業学校中等部は、単に学力の高さを求める学校ではありません。「去華就実」の精神に共感し、自ら学び、考え、行動できる子に最も適した環境といえます。
早実中に向いている子の特徴
- 自分の意思を持ち、自主的に行動できるタイプ
- 勉強も行事も部活動も、全力で取り組む姿勢がある
- 中高6年間を通じて人間的に成長したいと考えている
- 大学受験に縛られず、落ち着いた環境で学力と教養を深めたい
- 協調性を持って集団生活を楽しめる
向いていないかもしれないタイプ
- 大学受験を視野に他大学への進学を目指したい人
- 極端な競争環境や、常に成績上位を争う環境を望む人
- 受け身な学習スタイルで過ごしてきた人
早実中は、学力・人間力・多様な価値観をバランスよく育てたい家庭に非常に適した環境です。中高6年間を通じて確かな実力と人格を育み、その先の早稲田大学での学びにスムーズに接続することができます。
まとめ|早稲田実業中等部の魅力と志望のヒント
早稲田実業学校中等部は、「去華就実」の精神に基づく堅実かつ本質的な教育を行う中高一貫校です。早稲田大学への99%に及ぶ内部進学という大きな安心感と、文武両道の教育方針が、多くの受験生と保護者の心を惹きつけています。
早稲田実業中等部の魅力をおさらい
- 大学進学に強く、落ち着いた学習環境を提供
- 生徒主体の行事・クラブ活動で人間的な成長を促進
- 入試は高倍率ながらもバランス型の実力で勝負が可能
- 「地に足のついた教育」を望む家庭に非常にマッチ
競争を煽るのではなく、個人の成長をじっくりと見守る教育方針。それこそが早稲田実業が長年多くの家庭から信頼されてきた理由です。
中学受験を通して将来につながる本質的な学びを得たい方には、最適な一校といえるでしょう。