- 学校の概要と基本情報|”国立市に広がる、自由と創造性を重んじる男子校”
- 教育方針とカリキュラムの特色|”中高6年間で培う探究力と学力の土台”
- 学校生活と施設環境|”天文ドームや理科施設も充実、知的好奇心を育む空間”
- 部活動と学校行事|”文化祭・運動会・林間学校で思い出と成長を両立”
- 校風と生徒の雰囲気|”自律と個性を尊重する穏やかで開放的な校風”
- 進学実績と大学合格状況|”東大・医学部をはじめとする難関進学も視野に”
- 入試情報と併願戦略|”偏差値・入試日程・併願校の組み方を網羅”
- 学費と奨学金制度|”標準的な費用と安心の納入体制”
- 海外研修・グローバル教育|”英語教育と国際理解の種を中学から育てる”
- 在校生・保護者のリアルな声|”桐朋に通ってよかったと感じる瞬間とは?”
- この学校に向いている子の特徴|”自由と挑戦を楽しめるタイプが伸びる環境”
- まとめ|”自由な学びと確かな進学力が両立する男子中高一貫校”
学校の概要と基本情報|”国立市に広がる、自由と創造性を重んじる男子校”
桐朋中学校は、東京都国立市に位置する男子中高一貫校で、創立以来「自由」「自主性」「知的探究心」を大切にする校風で知られています。JR中央線「国立駅」から徒歩10分という便利な立地でありながら、緑豊かなキャンパスは落ち着いた学習環境を提供しています。
1941年に設立された桐朋学園の一部としてスタートし、現在では桐朋高校と中高一貫教育を行っており、東大をはじめとする最難関大学への進学者を多数輩出しています。また、音楽教育で著名な桐朋学園大学とは別法人ながらルーツを共有しており、教養教育にも深い理念が息づいています。
- 所在地:東京都国立市中3-1-10
- アクセス:JR中央線「国立駅」南口より徒歩約10分
- 設立:1941年(桐朋学園創立)
- 併設校:桐朋高等学校(男子)
- 系列校:桐朋女子中・高(別法人)
教育方針とカリキュラムの特色|”中高6年間で培う探究力と学力の土台”
桐朋中学校では、「自ら考え、自ら学ぶ」姿勢を重視した教育が展開されています。中高一貫の6年間を通じて、教科横断的な視点や探究心を育むカリキュラムが設計されており、画一的な受験対策に偏らない深い学びが特徴です。
中学段階では、基礎学力の徹底とともに、生徒が興味を持った分野をとことん追求できるような授業展開がなされます。たとえば、国語では古典や近現代文学の精読を通して読解力と表現力を育て、数学・理科では探究型授業や観察実験を多く取り入れています。
英語教育にも力を入れており、授業だけでなく英語スピーチやディスカッションなど、表現型活動を積極的に取り入れています。高校段階では生徒の進路に応じて科目選択の幅が広がり、医学部志望や東大志望にも対応できる柔軟な体制が整っています。
学校生活と施設環境|”天文ドームや理科施設も充実、知的好奇心を育む空間”
桐朋中学校のキャンパスは、広々とした敷地に緑が多く、静かで落ち着いた雰囲気が漂います。理科教育に力を入れていることもあり、実験室の設備は都内でも有数の充実度を誇ります。また、天文ドームが校舎屋上に設置されているのも大きな特徴で、天体観測や地学の学習に活用されています。
図書館も広く蔵書数が豊富で、探究学習のベースとして多くの生徒が利用しています。自習室や静かな読書スペースも整備されており、放課後の学習にも適した環境が整っています。
体育館やグラウンドも完備されており、学習と運動のバランスを取りながら過ごせる環境です。また、日常的に教員と生徒の距離が近く、教室外でも気軽に質問や相談ができる、風通しの良い学校文化が根づいています。
部活動と学校行事|”文化祭・運動会・林間学校で思い出と成長を両立”
桐朋中学校では、学びだけでなく学校生活を彩る部活動や行事にも力を入れています。部活動は運動系・文化系ともに充実しており、生徒たちは自分の興味に応じて主体的に活動しています。中でも囲碁・将棋部、鉄道研究部、化学部、演劇部など、個性的な部も多く、知的好奇心を持つ生徒にとって非常に魅力的な環境です。
学校行事も多彩で、毎年秋に行われる文化祭(桐朋祭)は、生徒の自主性と創造力が発揮される代表的なイベント。クラス企画・舞台発表・模擬店など、準備段階から生徒主体で運営され、訪れる保護者や地域住民からも高い評価を得ています。
このほか、運動会や合唱コンクール、林間学校、スキー教室などもあり、学年間の交流を深めながら豊かな人間関係を築く機会となっています。学習だけでなく、人生を豊かにする経験を重ねることができるのが、桐朋の大きな魅力です。
校風と生徒の雰囲気|”自律と個性を尊重する穏やかで開放的な校風”
桐朋中学校の最大の特徴は、「自由」と「個性の尊重」を重んじる校風にあります。制服がない点や、生徒会活動・クラブ運営などの場面で生徒に大きな裁量が与えられている点などからも、自主性の尊重が一貫した姿勢であることが伺えます。
生徒は落ち着いていて、知的好奇心が強く、真面目ながらもユーモアと柔軟性を併せ持っています。教員との距離も近く、意見を交わしながら深い対話が行われる授業や日常のやりとりが、学びに対する姿勢を自然に育てています。
また、「桐朋生らしさ」と言われるのは、周囲と競争するのではなく、自分自身と向き合いながら成長していく姿勢。内面的な成熟や価値観の多様性を大切にする文化が、6年間を通して自然と生徒に浸透していきます。
進学実績と大学合格状況|”東大・医学部をはじめとする難関進学も視野に”
桐朋中学校・高等学校は、全国有数の東大合格者数を誇る男子進学校のひとつです。中高一貫教育の強みを活かし、高校3年時には大学受験に完全対応したカリキュラムが展開されており、長期的な学力養成が可能です。
2024年度の進学実績では、東京大学に20名以上、京都大学や国公立医学部にも多数合格しており、難関国立・早慶上智・理科大などへの合格者も非常に多いのが特徴です。また、私立文系にも強く、明治・立教・青山・中央・法政などの合格実績も安定しています。
進路指導は「個別に寄り添う」スタイルが徹底されており、進路に関する面談や補習講座、OBによる進路講演会などを通して、早期から明確な目標を持って学ぶ姿勢が育てられます。理系・文系を問わず、自らの意志で進路を切り拓く姿勢が、桐朋の進学実績の裏にある大きな原動力です。
入試情報と併願戦略|”偏差値・入試日程・併願校の組み方を網羅”
桐朋中学校の入試は、毎年2回実施されており、いずれも4科目(国語・算数・社会・理科)での選抜となります。試験時間は、国語と算数が各50分、理科30分、社会が60分と、バランスよく構成されています。合格最低点は、回によって異なりますが、概ね193~216点の範囲で推移しています。
2023年度の入試日程は以下の通りです:
- 【第1回】試験日:2月1日/合格発表:2月1日/手続き締切:2月4日
- 【第2回】試験日:2月2日/合格発表:2月3日/手続き締切:2月4日
出願はすべてインターネット出願となっており、調査書などの書類提出は不要です。
偏差値の目安は、四谷大塚のデータによると、 男子で「合格可能圏」55程度、合格圏内(80%以上)で60程度が目安となっています。
併願校については、桐朋中を基準とした受験戦略が多く見られます。たとえば、
- Aパターン(やや上位):海城②、早稲田②、渋谷渋谷③ など
- Bパターン(同等レベル):東京都市大付属①、世田谷学園①、桐朋② など
- Cパターン(安全校):帝京③、日本工業大学駒場②、多摩大学附属② など
また、2月1日に桐朋中を受けたあと、2日以降に都立中高一貫校や、他の男子校(明大明治・成城学園など)を併願するパターンも見受けられます。偏差値だけでなく校風や進学指導方針を踏まえて、併願戦略を練るのがおすすめです。
学費と奨学金制度|”標準的な費用と安心の納入体制”
桐朋中学校の学費は、東京都内の私立男子中学校としては標準的な水準です。2023年度の初年度納入金は以下の通りです。
- 入学金:270,000円
- 授業料:494,400円
- 施設費:217,100円
- 教育充実費ほか:347,100円
- 合計:1,111,500円
このほか、制服や教材費、学校行事費(林間学校や修学旅行など)も別途必要となりますが、特別な負担感を感じさせるレベルではありません。また、寄付金は任意(1口10万円、最大2口まで)となっており、強制ではありません。
奨学金制度については、桐朋中学校独自の制度は確認されていないものの、東京都私学財団や民間の奨学金制度を活用している家庭もあります。必要に応じて、学校からのサポートや相談も受けられる体制が整っています。
海外研修・グローバル教育|”英語教育と国際理解の種を中学から育てる”
桐朋中学校では、国際感覚や英語での発信力を育てる教育にも力を入れています。中学では、外国人教員による英会話授業があり、自然なコミュニケーション能力を身につけることを重視しています。
高校段階では、希望制の海外研修プログラムが用意されており、英語圏への短期語学研修やホームステイを通して異文化理解を深める機会が提供されます。国際理解教育の一環として、英語スピーチ大会や異文化交流イベントなども開催されています。
また、日常の授業の中でも、「読む・書く・聞く・話す」の4技能をバランスよく育てる内容が組み込まれており、大学受験にとどまらず、将来的な国際舞台での活躍にもつながる英語力が養われます。
在校生・保護者のリアルな声|”桐朋に通ってよかったと感じる瞬間とは?”
実際に桐朋中学校に通う生徒や保護者からは、「自由な校風の中でのびのびと学べる」「興味を追求できる環境がある」といった声が多く寄せられています。
ある生徒は、「囲碁部や演劇部といった個性的な部活が充実していて、自分の好きなことに打ち込めるのが嬉しい」と話し、また別の生徒は「桐朋祭や林間学校など、学年を超えた交流の場が楽しくて、思い出もたくさんできた」と語っています。
保護者からも、「先生方が子どもの個性をしっかり見てくださり、無理に型にはめることなく成長を支えてくれる」「進路についても丁寧に相談に乗ってくれて安心できる」という評価が見られ、知的で温かい学校文化が家庭にも伝わっているようです。
この学校に向いている子の特徴|”自由と挑戦を楽しめるタイプが伸びる環境”
桐朋中学校は、与えられた枠の中で努力するタイプというよりも、自分の好奇心や関心を起点に学びを深めたいタイプの子どもに向いています。課題に対して柔軟に考えたり、創意工夫を楽しんだりする生徒が、のびのびと力を発揮できる環境です。
また、桐朋ではクラブ活動や学校行事への自主的な参加が奨励されており、「誰かに言われたからやる」のではなく、「自分がやりたいからやる」姿勢が重視されます。こうした文化の中で育つことで、自立心と責任感が自然に培われていきます。
一人で黙々と考えるのが好きな子、何かに没頭するのが得意な子、知的な雰囲気が好きな子には特におすすめの学校です。逆に、明確な指示やルールに従って動くことを好むタイプの子にとっては、最初は戸惑うことがあるかもしれません。
まとめ|”自由な学びと確かな進学力が両立する男子中高一貫校”
桐朋中学校は、「自由」「自立」「知的好奇心」をキーワードに、中高6年間を通して深く学び、しっかりと育つ環境を提供する男子中高一貫校です。生徒一人ひとりの個性を尊重しながら、社会に出てからも通用する思考力・判断力・表現力を養う教育が展開されています。
その自由な校風の中にも、学習への真摯な姿勢と互いを尊重する文化が根づいており、毎年多くの生徒が東京大学をはじめとする難関大学や医学部へ進学しています。進路に向けた丁寧な指導体制も、保護者から高い信頼を得ています。
知的な刺激を求め、自らの興味を深く掘り下げたいと考える小学生にとって、桐朋中学校は最良の選択肢のひとつとなるでしょう。まずはぜひ一度、学校説明会や文化祭に足を運び、校風と生徒の雰囲気を体感してみてください。