芝浦工業大学附属中学校の評判と進学実績は?最先端STEAM教育と探究学習が魅力の理工系進学校を紹介

中学受験

学校概要と基本情報

芝浦工業大学附属中学校は、東京都江東区に位置する男女共学の私立中高一貫校です。工学系大学である芝浦工業大学を母体とし、理工系進学を志す生徒に特化した教育を展開しています。

同校は「生徒のアイデンティティの確立と社会貢献できる力の育成」を教育の根幹に据え、最先端のSTEAM教育や実験・探究活動に力を入れています。豊洲の都市型キャンパスに立地し、アクセス面でも便利な環境です。

  • 所在地:東京都江東区豊洲6-2-7
  • アクセス:東京メトロ有楽町線「豊洲駅」6b出口より徒歩7分、ゆりかもめ「新豊洲駅」南口より徒歩1分
  • 電話番号:03-3520-8501
  • 設立年:(※公式サイト確認後に記載)
  • 共学/別学:男女共学
  • 系列校:芝浦工業大学(推薦制度あり)
  • 学期制:3学期制
  • 授業時間:50分×6時間授業、登校8:25/下校18:30

生徒数は中学全体で495名(男子112名・女子53名)、高校では男子121名・女子38名と、女子の割合が年々増加傾向にあります。少人数クラス編成を実施し、一人ひとりに目が行き届く環境を整えています。

教育方針と校風

芝浦工業大学附属中学校の教育方針は、「理工系リーダーの育成」と「社会に貢献する力の養成」です。芝浦工業大学との強固な連携のもと、実験や探究学習を重視した独自のカリキュラムを展開しており、学問と実社会の架け橋となる人材を育てています。

中学段階では、他者との対話や協働を通じて思考力・表現力を育てる授業が中心であり、自主性を重んじる校風が根づいています。生徒の「アイデンティティの確立」を重視し、自ら課題を見つけ、解決する姿勢を日常的に育む教育が特徴です。

また、「心の教育」や朝学習も定着しており、生徒の基礎学力と内面的成長を両立させています。土曜授業や英語プレゼンテーション活動、国際交流プログラムを通して、グローバル社会への対応力も養います。

校風としては、明るく穏やかな生徒が多く、互いに尊重し合う雰囲気が強いのも特徴です。教師と生徒の距離も近く、担任や学年主任との定期的な面談を通して、学業だけでなく進路・人間関係などのサポート体制も整っています。

学習指導とカリキュラムの特徴

芝浦工業大学附属中学校では、50分×6時間の授業を基本とした密度の高い学習指導を行っています。英語・数学・理科に重点を置いたカリキュラム設計が特徴で、特に理数教育においては大学との連携を活かした本格的な探究活動が行われます。

中学1年次より「サイエンステクノロジーアワー」を導入し、各教科と科学技術との関連性を実験・観察を通して体験的に学びます。さらに「グローバル×テクノロジー」を柱に、理工系の思考力や探究力を養う特別プログラム「SHIBAURA探究」も展開されます。

中学3年では文系・理系に分かれたコース選択制を導入し、以下の3つの進路コースが用意されています:

  • 一般理系コース:芝浦工業大学をはじめとする理工系大学への進学を目指す生徒向け。
  • 特別理系コース:国公立大学・難関私大の理系・文系学部を目指す生徒向け。
  • 文系コース:国公立大学・難関私大の文系学部を目指す生徒向け。

英語では外国人教員による「オールイングリッシュ授業」や、プレゼンテーション・スピーチの実践も重視されています。加えて、自習スペースや購入可能な参考書・学用品の環境も整っており、自主学習を支える体制も万全です。

STEAM・探究・グローバル教育の取り組み

芝浦工業大学附属中学校では、STEAM教育(Science, Technology, Engineering, Arts, Mathematics)を中核とした探究型学習が充実しています。特に「SHIBAURA探究」や「サイエンステクノロジーアワー」といった独自プログラムが展開され、生徒たちは自ら問いを立て、検証・発表する力を育んでいます。

探究活動では、大学教授との連携授業や外部フィールドワーク、企業との共同プロジェクトも行われ、学校の枠を越えた学びが実現されています。中高一貫の利点を活かし、長期的な視点で研究テーマを深める経験ができるのも大きな魅力です。

また、グローバル教育にも力を入れており、以下のような取り組みが行われています:

  • 英語プレゼンテーション大会
  • 外国人教員による英会話授業(オールイングリッシュ)
  • 海外研修・短期留学(ニュージーランド、シンガポール等)
  • オンライン国際交流プログラム

テクノロジーと英語を融合させた学びにより、21世紀型スキル(クリティカルシンキング・協働・ICT活用・創造性)を育むことができ、大学・社会に直結する人材育成が進められています。

クラブ活動・学校行事・生徒生活

芝浦工業大学附属中学校では、学びだけでなく生徒の多様な興味・関心に応える課外活動も盛んです。運動部・文化部ともにバランスよく設置されており、生徒は自分の個性を活かせる場を見つけてのびのびと活動しています。

主なクラブには、以下のようなものがあります:

  • 運動部:サッカー部、バスケットボール部、硬式テニス部、卓球部、陸上部など
  • 文化部:科学部、プログラミング部、鉄道研究部、吹奏楽部、美術部、茶道部など

特に理工系らしく、プログラミングやロボット関連の部活動が充実している点は同校ならではの特色です。

また、年間を通じて多くの学校行事が行われ、生徒の成長を支えています。代表的な行事には以下のようなものがあります:

  • 体育祭(芝浦工大豊洲キャンパスで実施)
  • 文化祭「芝浦祭」
  • 校外学習(理科見学・工場見学など)
  • 宿泊研修・スキー教室
  • 職場体験・企業インターン(中3〜高学年)

いずれの行事も、生徒の主体性・協働性を育むよう設計されており、「行事も学びの一部」という考え方が学校全体に根付いています。

生徒同士の関係は良好で、男女の壁も少なく穏やかな校風が流れています。昼食は持参または購買・学食の利用が可能で、ICT環境や図書館、自習室も整備されており、落ち着いた学習環境が保たれています。

校舎・施設・制服・ICT環境

芝浦工業大学附属中学校の校舎は、先進的な都市型キャンパスとして知られる「芝浦工大豊洲キャンパス」内にあり、洗練されたデザインと充実した設備を兼ね備えています。近代的な校舎は清潔感と開放感にあふれ、生徒の学習意欲を高める空間となっています。

主な施設には以下のような特徴があります:

  • 理科実験室・工作室・メディアラボなど、探究活動に特化した設備
  • ガラス張りの図書館(学習スペースとしても利用可)
  • 体育館、屋外グラウンド、トレーニングルームなどの運動施設
  • 学食・カフェテリア(豊洲キャンパス内の芝浦工大と一部共用)

また、ICT環境も非常に充実しており、以下のような取り組みが導入されています:

  • 一人一台のChromebook貸与
  • Google Workspace for Educationの活用
  • 授業でのクラウド共有・プレゼン制作・動画編集の実践
  • 保護者との情報共有アプリの導入

制服は、紺を基調としたブレザータイプで、男子はスラックス・女子はスカートまたはスラックスを選択可能です。デザインは落ち着いた印象ながら機能性が高く、通学しやすいスタイルとなっています。

学費と奨学金制度

芝浦工業大学附属中学校の学費は、私立中高一貫校としては標準的な水準で、理工系教育の充実度を考慮するとコストパフォーマンスの高い学校といえます。

2024年度の中学1年生における年間費用(目安)は以下の通りです:

  • 入学金:280,000円
  • 授業料:528,000円(年額)
  • 施設費:180,000円(年額)
  • 教育充実費・その他:約200,000円(教材費・積立金など)
  • 初年度合計:約1,200,000円前後

なお、制服代・Chromebook使用料・クラブ活動費などが別途発生します。

経済的支援として、以下のような奨学金制度が整備されています:

  • 芝浦工大附属奨学金:学業・人物優秀者に対し授業料の一部または全額を免除
  • 東京都育英資金:都内在住・所得制限あり(貸与型)
  • 私学助成制度:所得に応じた就学支援金(国・都の制度)

また、複数年にわたって継続可能な成績優秀者向けの奨励制度や、兄弟姉妹が在籍している家庭への優遇措置も設けられています。詳細は学校説明会または公式サイトの募集要項を確認することをおすすめします。

進学実績と系列大学への推薦制度

芝浦工業大学附属中学校の進学指導は、理工系進路を強く意識した体系的なカリキュラムに基づいており、例年、芝浦工業大学への内部推薦を中心に、高い進学実績を誇ります。

同校の大きな特色の一つが、芝浦工業大学への内部推薦制度です。高校課程を一定の成績基準で修了した生徒には、芝浦工大の各学部への推薦枠が用意されており、約70〜80%の生徒がこの推薦制度を活用しています。

主な進学先(直近年度の実績より)には以下のような大学が含まれます:

  • 芝浦工業大学(建築・デザイン・情報・機械・電気・生命科学など)
  • 東京理科大学、明治大学、法政大学などの理系学部
  • 千葉大学、東京都立大学、電気通信大学などの国公立理工系大学
  • 早稲田大学・上智大学・東京農業大学など(理・工・生命科学系)

また、難関大学を目指す生徒向けには「特別理系コース」が設けられており、大学入試対策にも対応したハイレベルな授業と個別指導が提供されます。

内部進学と外部進学を両立できる体制により、生徒の志望に応じた柔軟な進路選択が可能です。

卒業生・保護者の評判と口コミ

芝浦工業大学附属中学校は、その特色ある理工系教育や、のびのびとした校風に対して高い評価を受けています。卒業生や在校生の保護者からは、以下のような声が多く寄せられています。

卒業生の声

  • 「探究学習を通じて、自分で課題を見つけて取り組む力が身についた」
  • 「芝浦工大の研究室見学や講義を通して、将来の進路が明確になった」
  • 「友人や先生との距離が近く、理系科目の苦手意識が克服できた」

保護者の声

  • 「探究型学習とICT教育のバランスが非常に良く、学びの質が高い」
  • 「大学進学を見据えた指導が早い段階から行われていて安心できる」
  • 「理系に強いだけでなく、英語力や表現力もしっかり育っていると感じる」

一方で、「理系重視のため、文系志望にはやや不向き」という意見もあり、進路の方向性と合っているかどうかを確認したうえでの受験が推奨されています。

総じて、芝浦工業大学附属中学校は「理工系に関心がある生徒にとって最適な環境」として、高い満足度を得ている学校です。

入試情報と合格の目安(偏差値・日程・併願校例)

芝浦工業大学附属中学校の入試は、複数回にわたって実施されており、理系教育を希望する受験生に人気があります。入試方式には、通常の4科入試に加えて特色入試も用意されています。

入試日程と科目(2023年度例)

入試回試験日合格発表入試科目合格最低点
2月1日2月1日国・算・理・社(4科)212点
2月2日午前2月2日国・算・理・社(4科)219点
特色2月2日午後2月2日算(30分)+言語技術 or 英語(各30分)135点
2月4日2月4日国・算・理・社(4科)219点

試験概要

  • 試験時間:国語・算数 各60分、理科 50分、社会 50分
  • 満点:国算 各60点、理社 各50点(4科合計220点満点)
  • 特色入試:算数100点(30分)、言語技術または英語 100点(30分)
  • 出願方法:インターネット出願
  • 調査書などの書類提出:不要

合格の目安・併願校パターン

芝浦工業大学附属中学校を受験する場合、偏差値帯としては四谷大塚偏差値で男子52〜55、女子54〜57が目安です。

併願校の例(目安):

  • 挑戦校:渋谷教育学園渋谷、広尾学園、三田国際
  • 標準校:東京都市大学等々力、青稜、東京都市大学付属
  • 安全校:サレジオ学院、攻玉社、芝浦工業大学柏(併設校)

この学校に向いている生徒とは?

芝浦工業大学附属中学校は、理工系の進路を志す生徒にとって非常に魅力的な環境が整っています。特に以下のような特徴を持つ生徒に向いているといえるでしょう。

  • 理科や数学が好きで、将来はエンジニアや研究者を目指したい生徒
  • 実験や探究活動に興味があり、自分で調べて考えることが好きな生徒
  • 大学附属校でありながら外部大学への進学も視野に入れたい生徒
  • ICTや英語を活用したプレゼン・論理的表現力を伸ばしたい生徒
  • 落ち着いた校風の中で、のびのびと学校生活を送りたい生徒

一方で、文系志望が早期に明確な場合や、文化・芸術系の活動に特化した進路を考えている場合には、他校との比較検討も必要です。芝浦工大附属は、あくまで「理工系に強い学校」であり、その方向性が本人の志望と一致しているかどうかが重要です。

総じて、「学びの主体者として考える力を育みたい」「未来の自分に投資したい」と考えている中学受験生には、最適な学び舎といえるでしょう。

まとめ(学校選びのポイントと次のステップ)

芝浦工業大学附属中学校は、理系教育に特化した中高一貫の先進的な学びを提供する学校として、多くの受験生や保護者から注目を集めています。STEAM・探究・グローバル教育といったキーワードが日常の学習の中に組み込まれており、「大学その先」を見据えた力が自然と身につく環境です。

特に以下のような点において、他校と一線を画す魅力を備えています:

  • 芝浦工業大学との連携による実践的かつ高度な理工系教育
  • 少人数制と個別指導による手厚い学習支援
  • 多彩なコースと進路選択に対応できる柔軟なカリキュラム
  • 最先端のICT環境と英語・探究学習の融合

一方で、明確な理系志向があることがこの学校に適しているかどうかを判断する重要なポイントになります。将来の進路や学び方について、生徒自身が主体的に考える機会を持てるかどうかを含めて、志望校選びの参考にしてみてください。

次のステップ:

  • 芝浦工業大学附属中学校の学校説明会・オープンスクールに参加する
  • 実際の生徒の様子や授業風景を見て、校風との相性を確かめる
  • 特色入試や複数回入試の戦略を検討し、他校との併願計画を立てる

芝浦工大附属は、「考える力」と「未来への挑戦」を大切にする生徒にとって、確かな一歩を踏み出せる理想的な選択肢となるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました