中学受験で頻出の文学史を覚えよう!〜昭和文学の作家と作品編〜

中学受験国語

プロレタリア文学

昭和初期に社会主義理論に立脚した左翼文学として展開した。

小林多喜二

昭和8年、逮捕。虐殺された。小説「蟹工船」など。

中野重治

小説家であり、詩人でもある。抵抗の中で、優れた作品を書いた。小説「歌のわかれ」他多くの詩集がある。

宮本百合子

「伸子」「播州平野」「道標」などがある。

新感覚派・新興芸術派

横光利一

川端康成と共に新感覚派の代表。出世作「日輪」の他、「機械」「はえ」などがある。

川端康成

初期の代表作「伊豆の踊子」以後、「雪国」を発表。更に「千羽鶴」「山の音」「古都」などを発表。

井伏鱒二

悲しみやユーモアを描く。初期の「山椒魚」「屋根の上のサワン」から戦後、原爆の悲劇を描いた「黒い雨」。

堀辰雄

「聖家族」「風立ちぬ」「菜穂子」などの小説がある。

詩人

「四季」を中心とする抒情詩が盛ん。

中原中也

フランス象徴詩に傾倒。倦怠を詠う「山羊の歌」など。

三好達治

格調高い抒情を込めた名詩を発表。昭和の代表詩人と云われた。詩集「測量船」は特に有名。

戦争期の文学

当局の弾圧により、左翼から転向した転向作家、或いは、「無頼派」などが出た。

島木健作

青年層に感銘を与えた「生活の探求」や「赤蛙」などがある。

太宰治

人間信頼の安定期に発表した「走れメロス」や戦後、時流に反逆した「斜陽」「人間失格」などがある。

既成作家の活躍

三島由紀夫

古典回帰の姿勢を持ち「仮面の告白」「潮騒」「金閣寺」などを発表。

井上靖

中間小説や、歴史小説などの、完成度の高い作品がある。「闘牛」「しろばんば」「天平の甍」などがある。

戦後派

戦争に傷つき、戦後社会への不信を抱いた青年作家。

野間宏

暗い時代における左翼学生を描いた「暗い絵」など。

大岡昇平

戦争体験を描いた「俘虜記」「野火」など。

高度成長下の文学

「芥川賞」受賞者を中心とする。

吉行淳之介

私小説的手法で感受性豊かな作品。「驟雨」で芥川賞を受賞。

遠藤周作

カトリック作家としてのテーマを持つ「白い人」で芥川賞を受賞。他に「海と毒薬」「沈黙」など。

石原慎太郎

「太陽の季節」で文学に新時代を齎した。

開高健

「裸の王様」で芥川賞を受賞。国際的視野で活躍した。

大江健三郎

「飼育」で芥川賞を受賞。政治社会に強い関心を持つ作家。

北杜夫

斎藤茂吉の次男。芥川賞受賞作「夜と霧の隅で」や、自伝的作品「楡家の人々」などを発表した。

タイトルとURLをコピーしました