今回は、中学受験の国語で、文章の種類(物語分・説明文・詩など)を問わず、頻繁に設問に組み込まれる、”表現技法“についてまとめてみました。
そもそも、筆者/作者が、何故表現技法などという凝った表現を用いるのか?ということを考えるとそれは、”ある事柄や出来事、主張などを読者に印象付ける為“であることが殆どなので、文章全体の中でも重要な内容となっていることが多く、それ故に読解問題の設問にしやすい、という流れになります。
それでは、そんな表現技法にどのような種類と効果があるのかみていきましょう。
表現技法の種類と効果
比喩
効果; 具体的な説明をすることで、読者に対して生き生きとしたイメージを与えることができる。
- 直喩/明喩; “〜よう/〜みたい”など用い、喩えであることを直接的に表現する技法
例) 雪のように白い - 隠喩/暗喩; “〜よう/〜みたい”など用いず、喩えであることを間接的に表現する技法
例) 時は金なり - 擬人法; 人間でないものを人間の言動・状態に喩える技法。
例) 鳥が歌う
倒置法
・効果; 語順を通常とは逆に置く(述語の後に主語や修飾語を置くことが一般的)ことで、後ろに来る言葉を強調したり、文の語調を整えたりすることができる。
例) 彼は学校を休んだ、一週間も
体言止め
・効果; 文末や行末(詩)を体言(名詞や代名詞)で止めることで、文章にリズムを持たせたり、敢えて表現をしないことで余韻を生じさせることができる。
例) 願ったものは唯一、第一志望の合格
省略法
・効果; ある言葉や表現の繰り返しを避け省略することで、印象を強めたり、省略された箇所を読者に想像させることができる。
例) 花といえば桜
対句法
・効果; 形式や内容を対にすることで、文章にリズムを持たせることができる。
例) 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理を表す
反復法
・効果; 同じ言葉を繰り返すことで、文章にリズムを持たせることができる。(省略法と逆の発想)
例) 彼は、毎日毎日毎日毎日、勉強した
呼びかけ
・効果; 文章中で題材や読者に呼びかけることで、対象を身近なものに菅じさせることができる。
例) おーい海よ
押韻
・効果; 語句や詩の行頭行末の音を揃えることで、文書にリズムを持たせることができる。
例) あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む